結城晴「水のないプール?」南条光「さぁ、お掃除タイムだ!」 (29)


八月某日

ミィィンミンミンミンミィィン……

346プロ撮影用プール

晴「おりゃーーっ!!」グルグルグルグル

ホース「ジャバーー!!」

光「わっ、ちべたぁっ! ……おお、虹!」ゴシゴシ

晴「こんなの業者にやらせろよな、ったく」ゴシゴシ

光「アタシはお掃除好きだぞ。綺麗な物を見ると心まで洗われるからっ!」ゴシゴシ

晴「なら、この格好でやる必要あんのか?」ゴシゴシ

光「確かビデオも回してるんだっけ? 掃除と撮影を一緒にやっちゃうなんて、商売上手だなぁ」(スク水ニーソ)

晴「ケチでロリコンとか罪深すぎだろ……」(スク水ニーソ)


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光「ドケチけっこう。ヒーローは終盤予算不足にあえぎスーツを再利用しながら戦うものだ!」

晴「なんだよその世知辛い事情は」

光「まぁとにかく、じゃじゃっと洗おう? 終わったらあっちのコートで、ほらサッカーやってる」

晴「ん、マジか? ……マジだ!

光「マッハですませて混ぜてもらおう! アタシが向こうやるから、晴ちゃんはこっちやってて!」バシャバシャバシャ

晴「うーっす」ゴシゴシ


晴(……にしてもだ)ゴシゴシ

光「ひーみつひーみつ二人のヒ・ミ・ツ〜♪」ゴシゴシ

晴(光って髪長いし、睫毛もそうだし……こういう格好だと、普通に女だよな)ゴシゴシ

光「絶え間なく永遠を時計が刻むなら〜どれだけの瞬間を数えるのだろう♪」ゴシゴシ

晴(……ってかオレも同じ格好だし? もしかしてオレも同じ評価? ……うげー)ハァ

光「winners forever 戦い続ける♪  孤独なまでに一人〜♪」ゴシゴシ

晴「……かまえよっ!」バシャァァァ!

光「ちめたぁっ!?」バシャアンッ


晴「何も喋らねーのは、ヒマだ!」

光「ごめんごめん! せっかくプール来てるんだし、遊びたいよな?」

晴「いやそこまでじゃねーけどさー」

光「ほらっ!」バシャァッ!

晴「う、うわっ! 不意打ちっ!?」ビシャッ!

光「なんだ、人には水をかけるのに、自分かけられるのは嫌なのか?」

晴「くっ……やったなぁ!」バシャアアア!!

光「ひゃあっ!」


晴「オレにはホースがある! 近付いて、加速してっ!」

光「撃たせない!」ガシッ

晴「掴まれた!?」

光「お返しのおかえしだぁー!」ジャバー!

晴「はぷっ!? なんのぉ」コチョッ

光「ひゃうんっ!?」ビクッ

晴「取り返したぜ……びしょびしょにしてやるっ!」バシャァァァ! ・・

光「くっ! なら、アタシも!」コチョッ

晴「んむぅ!? す、好きにさせるかっ!」コショッ

光「うひぃっ! わ、わきばら、おなかだめっ!」コチョコチョコチョコチョ

晴「光の弱点は知ってんだよ! ……ひゃうっ!」コショコショコチョコショ

光「条件は、あふっ! アタシも同じぃ!?」コショコチョコチョチョ

晴「ひーかーるーー!!」コーチョコチョコチョナデナデサスサス

光「はふっ! ま、まいったって言うまで、んんっ! やめるもんかぁぁぁっ!?」コチョコチョグリグリクシュクシュキャワワ



………………
…………
……


晴「……あのさ光」

光「うん」

晴「オレたち掃除してるだろ」

光「うん」

晴「だから、プールにあさーく水張ってるじゃん?」

光「そうだな」

晴「……走ったり暴れたりしたら、むちゃくちゃ足取られてキツい……」ハァハァ

光「今気付いた……」ハァハァ

晴「遅いっ。……掃除しようぜ、一緒にさ」

光「うん。そうする」


ゴシゴシゴシゴシ……

光「おかゆいところはありませんかー」

晴「無いだろ」

光「喋ったらおもしろいのになぁ」

晴「喋ったら不気味だろ……っていうか、近すぎ」

光「ン……晴ちゃんが掃除したのを二重にゴシゴシするルールじゃなかったっけ?」

晴「肩ほぼくっついてんだけど」

光「痛いか?」

晴「いや別に。そろそろ休憩にしないか?」

光「そうだな! ここの汚れ落としたらすぐ行く!」


晴「何だよ、先に行けってか。んしょ、んしょ」

光「ラダーを一段ぬかしで登るの、危ないぞ」

晴「だから面白いんだろ?」

光「はは、言えた。危ないことは面白い!」

光(晴ちゃんってシャツ形に日焼けしてるんだな。ま、アタシも似たようなものだけど)

光(……背中、真っ白。肩幅狭くってどこか華奢で、女子らしいよなぁ。……きれい……)

晴「おい光! アイツの用意したクーラーボックス、アイス用意してある!」

光「ええっ、本当!?」

晴「マジ! 早く来いよ!」

光「それはいいな……すぐ終わらせる!」ゴシゴシ


………………
…………
……


プールサイド

クーラーボックス「冷えてるゾ」パカッ

光「おお、いろいろある!」

晴「オレはソーダな!」

光「はい」スッ

晴「サンキュ。で、光は? 今日バニラねーけど」

光(晴ちゃん、三口目くらいで交換しようとしてくるし……)

光「コーラかな! いただきます!」パクッ

晴「うし、いただきまーす。あむっ、はむっ」

光「あむ、……ん?」


晴「一口分けてくれねーか?」アーン

光「はい」

光(……ふっふっふ、今日も当てられた、当てられたぞ、ふっふっふ……)

晴「ン……あむ。あむ」

光「美味しい?」

晴「んっ、これこれ♪ ほら光も」

光「良いのか? なら、棒貸してくれ」

晴「ちげーよ。口開けろ」

光「ほえ?」アーン

晴「えい」

光「はぷっ!? ……むー、美味しいけど強引だぞ」

晴「へへっ♪ いーじゃん別に♪」

光「まぁそれもそうだけど、だなぁ。あむ、……ちゅるっ」

晴「じゅじゅ……うわ、もう手ベトベト……ってことはねーけど」

光「溶けるの早いなぁ。日差しものすごく強いし」


晴「こういう時の食い方……知ってるか?」

光「知らないけど想像つくぞ」

晴「…………」

光「…………」

晴 光「「あむあむあむあむあむあむあむあむっっ!」」ジャクジャクジャクジャクッ!!



晴 光「……〜〜っ!!」キーンッ!


………………
…………
……

晴「あー……いったぁ……」ギンギン

光「うう、まだ頭ん中声がしてる……」 ズキズキ

晴「アイスクリーム頭痛だっけ? これ、あったまったら治ったりしない?」

光「流石に民間療法すぎないか?」・

晴「だよなー」

光「試そう!」

晴「なんでそうなる!」


光「え、晴ちゃんは治したくないのか……?」ジトッ

晴「は? なに、なにこのオレが悪いって流れ?」

光「いや別にいいんだ。ただアタシは、目の前に解決する手段があるのに、それを試せないのがイヤなだけでだな……」

晴「いやその手段とやらに確実さがだな……。あーもう、光はどう考えてるんだ?」

光「おしくらまんじゅう」

晴「夏なのに?」

光「うん!」

晴「オレパス」

光「一人でもやる!」

晴「無理だろ」

光「今気付いた……」

晴「遅いっ!」



晴「ってか、日射し強いんだから、日向ぼっこだけでよくね?」ゴロッ

光「それもそっかぁ」ゴロッ


ジリジリ……ジリジリ……

晴「あ゛あ゛あ゛ー゛……や゛ー゛きーこーろ゛ーさーれ゛ーる゛ー……」

光「うわはははは、ぽっかぽかだ」

晴「……プールサイドのザラザラって痛いよな」

光「転ばないよう工夫してくれてるらしいけど、痛いなぁ、確かに」

晴「首痛い。枕欲しい」

光「針山修行ごっこ♥」ニッコリ

晴「し・ね・ぇ・か・ら!」

光「な、なんだと……」シュン

晴「いやそりゃそーだろ」


光「うーん、なら、枕だけでも用意しよう。空けといてるぞここ!」シパパパパパパンッ!

晴「膝枕をドラミングするな! エイトビートもダメ!」

光「し晴「シックスティーンビートも無し! ビート縛り離れろ!」

光「むぅー……で、使う? 使わない?」

晴「そー言えばはじめてだな、こーいうの」ストン


光「へへー。おかゆいところはありませんかー」

晴「いやだからここ床屋じゃねーから」

光「晴ちゃんはごっこ遊びに全く付き合ってくれないな……」シュン……

晴「あーえっと、痒いところはありませんよー」

光「うんうんありがとう!」ワシャワシャワシャワシャ

晴「髪をわしゃわしゃすんなー!」

光「髪じゃないならこっち?」むにっ

晴「ほっふぇはなほひゃらなひは!」

光「わからないから離すぞ」

晴「ほっぺは尚更無しだ! っていうか、位置関係的にオレやり返せないんだけど!」


光「手が顔に届かないからか?」

晴「いや届く。ただ、光は顎を引けば避けられるけど、オレは避けられねーじゃん」

光「あーなるほど、フェアーじゃないってワケだ」

晴「ああ」

光「……仕返し、したい?」

晴「そりゃ、まぁ」

光「じゃあこうやって顔を近づけてだな」ズイッ

晴「え」




光「……これでフェア、かな?」



晴「……近すぎ」



光「近付けてるんだ、当たり前だ」

晴「…………」



光「…………」




光「……足りないなら、もっと近づけようか?」



晴「……あのさ光」



光「……うん」



晴「光はさ、オレに膝枕してるじゃん」



光「うん」



晴「それで背中丸めてさ、顔近づけてるじゃん?」



光「そうだな」



晴「……背中、丸め過ぎでキツくね?」



光「……今気づいた……」



晴「お・そ・い!」ぷにっ

光「いひゃひよ!(痛いぞ!)」むにむにっ

晴「ひゃーにゃーひぇー!(はーなーせー!)」ぷにぷにっ

おわり

リハビリでした。デレアニ最終回面白かったですね。黒幕の今西部長をありすが身体を通して出るイチゴを表現出来るパスタで撃破、しかし魂を連れてかれて味覚崩壊してしまうラストには、涙が抑えられませんでした。

光が出た…出た、出た、テレビに出た、ありがとうアニメシンデレラガールズ……灰被りどころか灰埋め立てコンクリ石棺人間チェルノブイリ扱いされた挙句アレされてオンカロ送りの光が輝く舞台に……アニメ世界のPは働く……ヒーローがマジで遅れてやってきた……。

……晴は……なぜ……二期期待していいの……? 二期は晴が翼の生える沓を履いて無双、その後小倉に落ちるはずだった第三の原爆を幸子が受け止めたりするんでしょう……?

あとヘレンさん喋らなかったのなんで? キャスト実は決まってるんだけど、ギャラも世界レベルだから呼べなかったの……?

CP二期生に限らず、アニメと並行して動いてた他のプロジェクトの話とか見たいですね。SEEDに対するASTRAYって感じで。依頼出してきます。


前作です。おヒマな時にお納めください。
結城晴「暑い……」 南条光「燃えてきた!」

結城晴「またそーめん?」 南条光「美味しいよ?」

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