向日葵「杉浦先輩で、ほっぺでしたら」 (15)

ゆるゆりSS(綾ひま)

ゆるゆり さん☆ハイ!1話の王様ゲームの次の日の設定です

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【2年教室】

綾乃「はぁ」

千歳「どうしたん綾乃ちゃん?」

綾乃(昨日、ごらく部でやった王様ゲーム…)

綾乃(あのまま大室さんが止めなかったら私、古谷さんのほっぺに、キ、キスしてたのよね)

綾乃(あの時、古谷さんに近づいた途端すごくいい匂いがして)

綾乃(身体が古谷さんに吸い寄せられるように躊躇わずに口を…)

綾乃(ほっぺだとしても、キスなんて恥ずかしいことのはずなのに…)

綾乃(私、もしかして古谷さんのことを…?)

綾乃(いや、違うわよ!私には歳納京子が…)

綾乃(って!別に歳納京子のことなんてなんとも思ってないんだからー!!」

千歳「!?…いきなりどうしたん綾乃ちゃん」

綾乃「あ!…な、なんでもないわよ」アセアセ

綾乃(思わず声に出してしまったーーーー!!)

京子「ん?綾乃、呼んだ?」

綾乃「べ、別に呼んでないないナイアガラよ!」

結衣「ぶふっ」

千歳(綾乃ちゃんったら歳納さんを想うあまり叫んじゃったんやな)

千歳(かわええなぁ…)タラタラ

【1年教室】

向日葵「はぁ」

櫻子「どしたの向日葵」

向日葵(昨日、ごらく部でやった王様ゲーム)

向日葵(櫻子が止めなかったら私、ほっぺとはいえ杉浦先輩にキスされてしまうところでした)

向日葵(杉浦先輩の顔が近づいてきたとき、耳元に息があたって…)

向日葵(なんだか思い出しただけでドキドキしてきましたわ)

櫻子「おーい!」

向日葵(だいたい何で私はなんであの時ほっぺならキスされてもいいと言ったのでしょう?)

向日葵(ひょっとして私は、杉浦先輩のことを?)

向日葵(いや、でも私には櫻子が…)

向日葵(って櫻子は関係ありませんわっ!!」ガタッ

櫻子「ってうわぁ!?いきなりどうした!?」

向日葵「あ!な、なんでもないですわ」アセアセ

向日葵(私としたことが、思わず声に出してしまいました…)

あかり「櫻子ちゃん、向日葵ちゃん、おはよー!」

ちなつ「さっき何か聞こえたけど、何かあったの?」

向日葵「な、何でもありませんわ何でも」オホホ

櫻子「い、意味わからん」

【放課後】

綾乃「さ、生徒会室行きましょう、千歳」

千歳「ごめんなぁ綾乃ちゃん、今日、日直やから遅れるわぁ」

綾乃「そ、そういえばそうだったわね」

千歳「終わったらすぐ行くから先いっといて?」

綾乃「ええ」



【生徒会室前】

綾乃(そういえば生徒会で古谷さんと会うじゃない)

綾乃(なんだか昨日のこと思い出しちゃって恥ずかしくなってきた)

綾乃(忘れましょう、うん!そうすればいつも通りにできるはず!)

綾乃(ファイトファイトファイファイビーチよ!)ガラガラ

向日葵「あ、こ、こんにちは杉浦先輩!」

綾乃「こんにちは、ふ、古谷さん」

綾乃「あら?大室さんは一緒じゃないの?」

向日葵「あ、櫻子は今日日直で遅れますわ」

向日葵「池田先輩は?」

綾乃「あ、うん、千歳も今日日直で…」

向日葵「…」

綾乃「…」

綾乃(ど、どうしよう東照宮!古谷さんと二人きりだなんて)

綾乃(せっかく昨日のことを考えないようにしてたのにこれじゃあ…)


向日葵(そんな、杉浦先輩と二人きりだなんて…)

向日葵(どうしましょう、昨日のことを考えないようにしていましたのに)

綾乃(とりあえず、何か話しましょう、そうすれば恥ずかしさもきっとなくなるわ)

綾乃「そういえば、昨日の王様ゲームは楽しかったわね!」ニッコリ

向日葵「え…」カァァァァ

綾乃「あっ…」


綾乃(私のアホーーーーーッ!!何自分から王様ゲームの話題を出してるのよ!!)

向日葵(す、杉浦先輩から王様ゲームの話題を…!どうしましょう、顔が赤く…)

向日葵(とりあえず、何か返さないと)

向日葵「そ、そうですわね!さ、櫻子にキスを命令された時はどうなるかと思いました!」

綾乃「き、キス…」カァァァァァ

向日葵「あ、いや」


向日葵(しまった!ついキスの話題を出してしまいました!)

綾乃(古谷さん、平気そうにキスの話題を!?)

綾乃(そっか、古谷さんにとっては、別に平気な笑い話ってことよね)

綾乃(なんか私ばっかり恥ずかしがって馬鹿みたい)

綾乃(とりあえず何か返さないと)

綾乃「ま、まぁ、ほっぺ、だったし別に、ねぇ?」ウフフ

向日葵「そ、そうですわね、ほっぺ、ですしね」オホホ

向日葵(なんだか杉浦先輩、そんなに気にしてなさそうですわね)

向日葵(ほっぺにキスするくらい別にどうとも思わないんでしょうか)

向日葵(何だか私だけ恥ずかしがって馬鹿みたいですわ)

向日葵「ほっぺにキスくらい別にどうってことないですよね」

綾乃「!?」

綾乃(や、やっぱり古谷さんにとっては別に平気ってことなのね)

綾乃(どうしちゃったんだろう、私…)

綾乃(急に古谷さんのほっぺにキスしたくなってきた!!)ドキドキ

綾乃「ふ、古谷さん!」

向日葵「は、はい」

綾乃「キス、していい?」

向日葵「え?」

綾乃「ほ、ほっぺよ!ほっぺ!」

向日葵「は、話の流れからわかってますけど、で、でも…」

綾乃「ほ、ほら、王様ゲームって王様の命令は絶対じゃない?私、一度命令されたことをしないままだとモヤモヤするタイプなの!」

綾乃(何言ってるの私、これじゃあ言い訳してるみたいじゃない)

向日葵「え、えっと…」

向日葵(杉浦先輩からそんなことを言い出すなんて、どうしましょう)

向日葵(せ、先輩から言われたことだし従わなきゃ、ダメですよね)

向日葵(別に私がキスされたいとかじゃなくて、その…)ドキドキ

向日葵「わかりました」

綾乃「!?」

向日葵「私も一度命令されたことをしないままだとモヤモヤしますわ」

向日葵「ちょうど、私達しかいませんし」

綾乃「え?い、いいの!?」ドキッ

向日葵「は、はい」

綾乃「じゃ、じゃあ…」スッ

向日葵「はいっ」スッ

綾乃「ん…」ドキドキ

向日葵「…」ドキドキ

綾乃(あの時と同じ、古谷さん、いい匂い)

綾乃(体が勝手に動く…古谷さんに吸い寄せられる…!)



チュ



綾乃「…」

向日葵「…」

綾乃(なんだろう…)

向日葵(なんですの…)

綾乃・向日葵(この、まだモヤモヤする感じ)

綾乃(いやいや、確かに今キスしたし、キスすること自体恥ずかしいんだけれど)

綾乃(なんだかやりきれないというか、うーん)

向日葵(今、私、杉浦先輩にキスされたんですけど)

向日葵(なんだか物足りないような…)

向日葵(ん?物足りない?それって)

向日葵「杉浦先輩」

綾乃「な、何かしら」

向日葵「キ、キスしましょう!」

綾乃「え!?キスなら今したじゃない!?」

向日葵「違います!そ、その…」

向日葵「く、口同士です!」

綾乃「え」

綾乃(口同士ぃぃぃいいいいいいい!?)カアァァァァ

綾乃「ちょ、ちょっと待って古谷さん!口同士だなんてそんな」

向日葵「杉浦先輩、私のほっぺにキスした時何か感じませんでしたか!?」

綾乃「え、そ、その…」

向日葵「まだモヤモヤしていたんではないですか?」

綾乃「ど、どうしてそれを!?」

向日葵「杉浦先輩、王様ゲームの時、櫻子が何と命令したか覚えていますか?」

綾乃「ええ、確か…」


(櫻子「2番と3番がキス!」)


綾乃「あっ…」

向日葵「気が付きましたか」

向日葵「そうです、命令は『キス』!」

向日葵「吉川さんがほっぺでいいと言ったので私はそれに従ったのですが、櫻子の意図とは違ったはずです」

向日葵「キスとは基本的に口と口でするもの!それが達成しない限り私たちの心のモヤモヤは晴れないのです!」

綾乃「そ、そうだったのね!」

向日葵(何でしょう、これでは私が言い訳してるみたいですわ)

向日葵「というわけで、キ、キスしましょう、先輩」

綾乃「で、でも、古谷さんは、いいの?」

向日葵「今なら、杉浦先輩なら、口でもいいと思ってます」

綾乃「わ、私も、古谷さんだったら」

向日葵(こ、これも心のモヤモヤを晴らす為)

向日葵(別に、杉浦先輩のことが、す、好きなわけではなくて)

向日葵(これも櫻子との本番のための練習…)

向日葵(って別に櫻子とキスなんてしたくありませんけど!)


綾乃(ふ、古谷さんとキスなんて、ドキドキしてきたわ)

綾乃(私ってもしかして古谷さんのこと、いや、そんなわけないないナイアガラ)

綾乃(そう、これも歳納京子との本番のための練習…)

綾乃(って!だから歳納京子のことなんてなんとも思ってないんだから)

綾乃「じゃあ…」

向日葵「は、はい」

綾乃「…」スッ

向日葵「…」


ガラガラッ


櫻子「いやー!やっと日直終わりましたー!」バーーン!

千歳「綾乃ちゃん、古谷さん、遅れてごめんなー」


バッ!ガタガタンッ


櫻子「って、二人してずっこけてどうしたんです?」

向日葵「いいいいいいいいえ、何でも」カァァァァァ

綾乃「ききききききき急にドアが開いたからびっくりしちゃって」カァァァァァ

千歳「大室さん、ドアは乱暴に開けたらあかんで~?」

櫻子「すみません、テンションあがっちゃって」

向日葵「ま、まったく櫻子ったら」

綾乃「あははは…」



綾乃(古谷さんともう少しでキスできたのに…)

向日葵(杉浦先輩ともう少しでキスできたのに…)


綾乃・向日葵(ああ、モヤモヤする)



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