SCP-1983 - Doorway to Nowhere (先の無い扉) (19)

Item #: SCP-1983

Object Class: Keter (現在Neutralizedと推定)

取扱方:

駐屯地54にSCP-1983を囲むように偽の化学プラント工場を建設してください。"プラント工場"は機動部隊Chi-13("少年聖歌隊")の兵舎として使用します。駐屯地54のすべての入り口に警備を配置します。職員は文書1983-12を熟読し、周辺市民に対して何と言ってごまかしているのかを把握してください。

すべての機動隊員はChi-13条約に従い信心深い隊員で構成しています。銀または先端が銀で作られた弾を備蓄してください。SCP-1983-1の入り口には24時間時計を常に設置します。警備員はSCP-1983-2が現れたらすぐ交戦してください。予定されている実験以外でSCP-1983-1の5m範囲以内に近づいてはいけません。

更新:事案1983-23後、駐屯地54からの撤退が許可されました。SCP-1983が今後活動する可能性もあるため監視員として最小隊員を残します。再びSCP-1983-2が活動した時のために駐屯地54の兵器庫に武器を残します。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1445760341

1989年5月23日、D-14134は、25mのコードで外部と接続された有線式テレビカメラを渡される。彼は可能な限りの内部調査と帰還を命じられる。一度戸口を過ぎるとカメラの映像は遮断。コードはぴんと張り詰めたかと思うと、パチンと音を立て切断される。

数時間後、SCP-1983-1の怪奇現象は消える。中には数人のエージェントの干からびた死体があり、SCPについてまとめられたとみられる非公式のレポート、文書1983-15が発見される。内容は以下の通り

Object Class:Keter。かわいそうに。

取扱方:
アンタは死ぬよ、残念だけど。

これは脅しじゃねえ。オレはエージェントバークレー。オレはこの呪いの中にいて、アンタに話してる、アンタもここに来たのか?アンタ死ぬよ。オレはすでに死んでるけどな。

だから出れねえ。さっさと封印しな。方法は唯一つ。呪われた扉を閉めることだ。アンタは戻れないけどな。まあ、もう試してるか。だけどヤツらはやろうと思えば外に出られる。このクソッタレな場所をオレらが見つけたらな。もしかすれば、アンタはもうしてんのかもな。
一度、オレらは外に出るのを諦めた。アンタが諦めてないんだったら、まっすぐ戻って扉を閉じな。それが今、アンタがやる唯一つのことだ。なんにせよ、アンタは死ぬ。死ぬ前になんかイイことしときな。

概要:
んで、ここは1階、もう知ってるな。財団はアメリカのど田舎で問題が起きたと知らされる。牛や野生生物が変死したんだと。行方不明者の数は増えるばかり。見つかっても心臓が無くなった死体で見つかる。切ったり、裂かれた痕もなくな。胸の真ん中がカラなんだと。

ヤツらは黒いカスみたいなのが浮かんでるのを見つける。財団の頭がヤツらをみて殺し方を発見した。神に祈りを捧げた銀の弾丸をぶち込めばいいってな。文字通りにな。有効にするにはいくつか方法がある。神は関係ねえ、アンタが心を込めたかが重要だ。

オレにはもうできねえがな。巣を見ちまったらな。

とにかく、財団はアレがすべてどこから来んのかわかってる。村の真ん中にある何軒かの家だ。殺人やらカルトやら儀式やらうわ言喚いてなんやらあって以来そこには何年も空き家だ。肝はこの家には玄関がある。部隊がそんなか入っていったが誰も帰ってきやしねえ。でも、バケモンは出てこねえ。正気な奴が言う、十分だ、目を離すな、少しでも動くものがあれば殺せ。これがこの財団だ。

アンタはどの糞部隊のタフ野郎だ。Nos部隊かオレみたいに聖歌隊か。アンタが扉をぶっ壊して中に入る、それだけ。そしたら終わりだ。

居間は最悪だ。そこはオブライエンが捕まった場所だ。捕まるとアイツは突然ぶっ倒れ、ヤツらの一人が心臓を取ったんだよ・・・爪で、だったかな?

ヤツらはここでは数が少ない。もう気づいてるだろうが。ヤツらは影みたいなもんだ。光から離れろ。バカみたいな話だけど、そうしろ。光の中で、影は強くなる。ヤツらは刃を持っている。暗闇の時、ヤツらは動く。ヤツらはほとんど触れられないし、見ることもできない。オレはヤツらは影を見てるんだと思う。わからねえが。オレはここで奇跡が起きるのを待つ、馬鹿正直にな。

アンタはもう扉で戻ろうとしただろうな、だけどできねえ。それは別の場所につながってる。そこにバケモンはいない、だけど…外に出て家から離れたジョーンズは、信じられねえかもれないが、溶けた。アイツは溶け始めて、そして…。アイツが戻って来なかったってことよく覚えておきな。そして、オレらは扉を閉めた。

それで、オレらは家の中を動き始めた。気づくまでオレらは光を点け続けた。3つにわかれて行動した。オレらは風景を楽しんだ。

ここがどこかって?でかい。ただの農家じゃねえ。ここは…ここはまるでいろいろな場所をかき集めて継ぎ合わせたようなとこだ。アパートみてえなとこもあればショッピングモールみてえなとこもある、信じちゃもらえないかもしれんが、オレの高校のロッカーまでありやがった。タイルも何もかも同じやつだった。

ほかにはなんでできてたと思う…ごみだ。それは黒く、影みたいで、ほとんどが光りに照らされていた。明かりが消えれば、アンタも手を入れられる。止めといたほうがいいがな。それでトレスは消えた。なんかがアイツを捕まえると、引っ張られていった。穴は小さかったが、それでもアイツは引っ張られていった。

だから、光は避けろ、暗闇で足元を見続けろ。

もちろん、それじゃ脱出できねえ。オレらはまた外に出た。アンタが見つける扉はこの精神病院の別の部屋に着くか、外に出るかだ。ようやくオレらは死ぬんだとわかった。だから、ここじゃ餓死するか、ヤツらに捕まるかしかねえ。感動的な選択だよなあ、ええ?

ここでアンタがやることは一つだ。オレはやりきれなかったが、アンタはできるかもな。それをしてもアンタが生き残れるとは思わねえ…でも大事なことだ。オレは誰かがやり遂げて、これを収束させてくれると信じてる。

ここはいろいろな場所の継ぎ接ぎだ。それで、オレは考えた、ここは他に扉が存在しなければならないんじゃないかと。オレらは見つけた扉をすべて一度閉じてみた、そして、もう一度開けたらどうなるのか?財団はこれを知らないよな?クソが、あいつらは扉を閉めることすら知らねえのか。オレはあいつらがまた誰かこの中に入れて、止め方に気づいてくれると信じる。扉を閉めることに気づく頭のいいヤツが来るのを。

そう、オレはこれを止める方法を見つけたと思う。それは巣だ。

オレは一度だけ、2,3分見ることができた。デニングの心臓を抜き取ったクソ野郎をオレらは追った。オレはこの部屋がすべての中央にあるんだと思う。それは真っ黒で、光をすべて吸い込むことができるんだと思う。ランプ、懐中電灯、ロウソクなんかもな。他のヤツらも運ばれていったのをオレらは見た。とにかく、中央にたくさんの心臓でできた塊がある。ちょうど一塊になっていて、だれでも破って入ることができる。ヤツらはデニングの心臓を放り込むと、それは鼓動し、脈打ち、のたうちまわった。それから引き裂かれて、心臓を一つ引きぬいた。それは震えて、成長し、動き始めた。塊がバラバラになっても心臓は鼓動し続けた。オレの胸も疼くのを感じた。

そこは影の集まり。バケモンってことじゃねえ、本当の人間の影の集まりだ。そこには誰もいない。影は心臓から現れる。このとき、新たに影のバケモンが現れたが、誰も離れなかった、いや、離れられなかった。

オレは走った。オレはできなかった、わかるか?オレはこのクソッタレな状況に対処する訓練なんて受けてねえ。オレの後ろでなにか聞こえた。それがオレを呼び止める仲間の声なのか、バケモンがオレらを見つけた音なのかわからないが、オレは皆とわかれた。オレは隠れるのにちょうどいいクローゼットを見つけ、それ以来ずっと隠れ続けている。オレはこれをペンライトで書いている。ヤツらが近づく音が聞こえたから、オフにした。これまで、よく働いたと思う。

オレはここから動けない。オレの銃には2,3発しか残ってねえ、祈っても意味がねえ。巣はもう見てない。だけど、アンタ、これをアンタが見つけたら、やり遂げてくれ。多分、アンタはオレより強い。決心がついたら、巣に行ってぶち壊してくれ。

すべての心臓をぶっ壊すんだ。

したら、ヤツらは殺せるはずだ。これがオレが考えられる唯一の方法だ。アンタは死ぬだろう、でも何やってもここじゃ死ぬんだ。だからなんの問題もないだろ?

オレ、オレはこれから居間へ向かう、アンタがこれを見つけてくれることを祈って。もちろんオレの心臓はヤツらに使わせない。

幸運を。死にゆく貴方に敬礼を。


SCPはD-14134によって無力化されたと推測し、彼の死に財団の勲章が贈られた(財団史上、Dクラスで叙勲された2人のうち1人)。文書1983-15の情報を基に別の場所の怪奇現象や以前の発生したものを見直し、同様の事案が起きていないか調査した。

以上はすべての職員に開架されている情報です。
 
本実験のさらなる詳細を得るためにはセキュリティクリアランスレベル3以上が必要となります。

また、これ以降の実験記録の閲覧はすべての画像ファイルを閲覧することを必須とします。

ミーム的抹殺ソフトウェアも例外ではありません。

本要件を受け入れられない職員は直ちに退避しレベル2記憶処理を受けてください。

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