雪乃「私の顔に何か?」シュボッ 八幡「あの、その口に咥えたものは……」 (30)

雪乃「見てわからないかしら? ハイライトよ」

八幡「銘柄の話じゃねぇ」

雪乃「あなたは吸わないの?」

八幡「未成年が煙草を吸っていいわけ無いだろ!」

雪乃「ドラッグのやり過ぎで目が腐った人に言われたくないわね」

八幡「ちげーよ!! この目になったのは海よりも深いわけが……」

雪乃「てっきりヤク中が更生に来たのかと」

八幡「ここは一体何の部活なんだよ……」

雪乃「ここは奉仕部よ、薬の力で何でも解決してあげる部活」

八幡「さらっと恐ろしいことを……」

雪乃「というわけで、これを試してみなさい」

八幡「おい、今出したその白い紙切れは何だ?」

雪乃「これはLSDを染み込ませた……」

八幡「やめろ!!!」

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雪乃「あなた、やっぱりヘロインが欲しくてここに来ているのね」

八幡「違う、平塚先生が怖いだけだ」

雪乃「じゃあ……メタドンが欲しいの?」

八幡「人の話を聞け!! どうしても俺をヤク中にしたいのか」

雪乃「あなたのその目、ヘロイン中毒者のそれだもの」

八幡「ほっとけ!!」

雪乃「それじゃあ、今キメるのはどうかしら? もしかしたら腐った目が治るかもしれないわ」

八幡「俺は薬物に依存するほどヤワじゃない」

結衣「し、失礼します」

雪乃「あら巷でシンナー乱用を噂されている、由比ヶ浜結衣さんじゃない」

結衣「え?」

八幡「確かに見た目はドラッグエンコー少女だが決めつけるのは良くないぞ雪ノ下」

結衣「二人とも酷くない!?」

雪乃「冗談よ」

八幡「冗談だ」

結衣「むーっ」

八幡「それでお礼がしたいと」

雪乃「それなら良い薬があるわ」

結衣「薬?」

雪乃「定番なのはやはりコカイn」

八幡「ストーップ!! 由比ヶ浜、お前は何か考えてたりするのか?」

結衣「手作りのお菓子なんかいいかなって、でもあたし料理したことなくて……」

雪乃「専門外だけどクッキー作りくらいなら教えてあげるわ」

結衣「ほんとに!?」

八幡「嫌な予感しかしねぇ……」

八幡「見た目はただのクッキーだが……」

雪乃「二人とも、どうぞ召し上がれ」

結衣「うん!」サクサク

八幡「俺は食べないぞ」

結衣「ううん? ヒッキーの腕から小人が生えてきたよ!! 全部で……10人!!」

八幡「雪ノ下! お前なんてことを!」

雪乃「落ち着きなさい、混ぜ込んだLSDによる幻視よ」

八幡「大丈夫か! 由比ヶ浜!」

結衣「わぁ、見て見て!! ヒッキーの頭に角が生えたよ!! 三本も!!」

八幡「どうするんだよ、これ……」

雪乃「最低でもあと二時間はこのままね」

八幡「」

結衣「小人の動きを観察しなきゃ! 法則を確かめないと触れないの!」

雪乃「由比ヶ浜さん、楽しいトリップに巡り会えたようで何よりだわ」

結衣「やっはろー! ヒッキー、ゆきのん昨日はありがとう!!」

雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん」

八幡「由比ヶ浜、昨日はすまない……俺が止めるべきだった」

結衣「何言ってるのヒッキー!! あたしは神聖な体験をしたんだよ!!」

八幡「え?」

結衣「LSDカルチャーは間違ってなんかないよ! ティモシー・リアリーは正しかったの!」

八幡「」

結衣「はい、これマジックマッシュルーム入りクッキーだよ!」

雪乃「ありがとう由比ヶ浜さん、手に入れるの大変だったでしょう」

結衣「そんなことないよゆきのん! ほらほら、ヒッキーも食べて」

八幡「食べるか!!」

結衣「ええー、ヒッキーも一緒にハッピーでサイコなトリップ体験をしようよー」

八幡「もう二人で勝手に飛んでくれ……」

結衣「わぁー猿が!! 猿がこっちに!! 来ないで―!!」バタバタ

八幡「おい!! 椅子を投げるな!!」

雪乃「あら、今日は犬が出てくるなんて、これはバッドトリップね」

八幡「冷静に分析を始めるな!」

結衣「あたし、ちょっとお昼に行くところがあって……」

三浦「じゃあさーレモンティー買ってきてよ」

結衣「いやー、ちょっと戻れないというか― 飛んじゃうっていうか―」

三浦「なに? もっとはっきりしろし」

八幡(おいおい、飛んじゃうって昼間からキメるつもりかよ)

ガラッ

雪乃「ちょっとおー ここ? ここにぃー 由比ヶ浜さぁん? い、いるんでしょ おお」

三浦「な、何こいつ……」

八幡(ラリのんが来やがった! 退散退散……)

結衣「ゆ、ゆきのん大丈夫?」

雪乃「あれぇ ゆいがは、ま ゆいぎゃはま うふふ ヒヒ」

結衣「あたしが保健室に連れて行くから! ごめんね優美子」

三浦「」

ガラッ

雪乃「ふぅ、素面でラリるのもなかなか乙なものね」

八幡「そんなことできるのかよ……」

雪乃「私ほどのドラッグマイスターになれば余裕ね」

結衣「ゆきのんかっこよすぎるよー!」

雪乃「ちなみに先ほどのはエーテル中毒という設定よ」

八幡「エーテル?」

雪乃「エーテルは吸引すると、思考は正常なのに身体は思い通り動かなくなるの」

雪乃「あの吸った途端に得られる幸福感、たまらないわ」

結衣「ゆきのん! 今日はエーテルで飛びたいな」

雪乃「だめよ、エーテル中毒は一番厄介なのよ、別なのにしなさい」

結衣「とほほ……」

雪乃「今日はコカインがあるから……それで、ね?」

結衣「ほんとに!? コカイン初めてだよー、ありがとうゆきのん」

八幡「それも厄介だろうが……」

八幡「どうしたお前ら、キメるなら部屋の中だろ」

雪乃「……中に変な男がいるのよ」

八幡「どうせお前らの幻覚だろうが」

結衣「今日は幻覚剤使ってないもん!!」

八幡「へぇへぇ」

ガラッ

材木座「おお、待っていたぞ比企谷八幡!!」

八幡「雪ノ下、抗不安剤は持ってないのか?」

雪乃「デパスくらいしかないのだけれど、構わないかしら?」

八幡「少量で良いから分けてくれ、こいつと会話するのなら必須だ」

材木座「我と喋るのがそんなに嫌か……」

八幡「それで、お前の書いたライトノベルを読んで欲しいと」

材木座「さよう 凡俗の意見も参考にしようと思ってな!」

雪乃「じゃあ今から読むわよ」ゴソゴソ

八幡「おい、読むだけだろ? そんな錠剤はいらないと思うが」

雪乃「これはリタリンよ、試験勉強をする際にも使っているわ」

八幡「集中力が増したりするのか?」

雪乃「ええ、そんなところね」

結衣「ゆきのーん、あたしにもちょうだい」

雪乃「はいどうぞ、飲み過ぎると効かなくなるから考えて使うのよ」

結衣「うん!!」

八幡(由比ヶ浜はいつ使うかを考えるために使っちゃいそうだ)

雪乃「つまらなかった」

材木座「グフゥ」

結衣「トリップシーンがないじゃん! こんなのつまんないよ!」

材木座「え?」

雪乃「あなたはまず著名な作家の模倣をするべきだわ」

材木座「も、模写しろということか?」

雪乃「ブ□ン液の一気飲みとか」

雪乃「ノーシ○をウィスキーで流し込むとか、そういうことね」

八幡「そこは真似しちゃダメだろ」

雪乃「優れた作品を生み出すには、身体と精神の限界を超える必要があるのよ」

雪乃「分かったならまず煙草を吸うことから始めなさい」

材木座「はい……」

八幡「いや、それはおかしい」

雪乃「煙草は政府から認められたドラッグよ、何もおかしくないわ」

結衣「あたし、ブ□ン液とノーシ○を買い占めてくるー!!」


八幡 (その晩、ブ□ン液の瓶を片手に公園の砂場で意識を失っている由比ヶ浜が警察に保護された)

    (雪ノ下は麻薬取締法違反の疑いで逮捕され、材木座も煙草の所持により補導された)

    (3人を通報した俺は厚生労働省から感謝状が送られ、麻薬取締官になることを決意した)


やはり禁止されたドラッグでハイになるのはまちがっている

クッキーは普通スペースクッキーだろ

>>12
申し訳ない
不勉強だった

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年08月20日 (土) 19:27:52   ID: S7UHz0Eo

クマ吉エンド

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