穂乃果「諦めたらそこで試合終了だよ!」 (27)


穂乃果「え~!廃校!?」

ことり「年々、生徒数が減少してたからね」

海未「三年生は3クラス、私達二年生は2クラス、今年の一年生に至ってはたった1クラスです」

海未「これも仕方がないことかもしれませんね」

穂乃果「もう!どうして二人ともそんなに冷静なの!」

穂乃果「私達の学校がなくなっちゃうかもしれないんだよ」

穂乃果「こうなったら、私達が音ノ木坂学院をアピールして廃校を取り消してみせるよ!」

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海未「と、いう訳で音ノ木坂学院の良い所を集めてみましたが……」

穂乃果「伝統があって、歴史があって、えっと、それから昔からある!」

海未「全部一緒じゃないですか」

ことり「進学実績もパッとしないし、部活動も最近目立った成績を残したのは、合唱部と算盤部くらいかなぁ」

海未「目立った成績と言っても、地区大会でちょっと活躍した程度ですしね」

穂乃果「うーん、地味すぎるよー」


海未「そもそも入学希望者を大勢増やすなら、もっとメジャーな部活動の活躍でないと弱いですね」

ことり「メジャーな部活……メジャーな部活……あっ!」

ことり「見て見て。このサイトによると、女子高生の部活動人口が一番多いのはバスケットボールなんだって」

穂乃果「バスケかぁ、穂乃果達も中学までやってたし丁度良いかも!」

穂乃果「ねぇねぇ、バスケで全国大会に出場して学校をアピールしようよ」

海未「却下です」

穂乃果「うえぇ!?なんでー!?」

海未「競技人口が多いと言うことは、それだけライバルも多いという事です」


海未「私達のようなポッと出のチームが全国大会など、ハッキリ言って無理です。それに、こと……」

ことり「海未ちゃん、すとっぷ」

ことり「ことりは良いと思うなぁ、バスケットボール」

海未「……ことり」

ことり「二人ともすっごくバスケ上手だし、きっと全国大会にだって行けるよ」

ことり「ことりもマネージャーとしてサポートするもん」

穂乃果「よーし、これで二対一でサンセイカケツだね!」

海未「はぁ、分かりました。その代わり、やるからには全力で取り組みますよ」

ことほの「「うん!」」


生徒会室


穂乃果「と言う訳で、体育館の使用許可を頂きに来ました!」

絵里「ダメよ。認められないわ」

海未「何故ですか!?理由を聞かせて下さい」

希「えーっと、高坂さん達の今のメンバーは……」

ことり「プレイヤー2人とマネージャー1人です」

絵里「バスケットボールは最低5人いないと試合に出れないのよ」

絵里「体育館は現在、バレー部やバドミントン部が使用しているわ」

絵里「貴方達のお遊びに合わせて、他の生徒に迷惑をかけるわけにはいかないの」


海未「確かに人数は揃っていませんが、私達は遊びのつもりはありません」

穂乃果「そうです!本気なんです!」

絵里「抗議をするなら、まず人数を集めてからにして頂戴」

絵里「悪いけど、私達は忙しいの。用が済んだならさっさと帰ってくれないかしら」





穂乃果「ぐぬぬ。生徒会長のケチ!オニ!キンパツ!」

ことり「穂乃果ちゃん、最後は悪口にもなってないよ」

海未「ですが、生徒会長の言う事ももっともです」

海未「急いでメンバーを集めなければいけませんね」


凛「かよちん、どの部活に入部するか決めた?」

花陽「まだ迷ってるの。どの部活もピンと来なくて。凛ちゃんは陸上部?」

凛「うーん、運動部に入るつもりだけど、せっかくだから団体競技をやってみようかなって思ってるにゃ」

凛「それだったら、かよちんと一緒に試合に出れるしね」

花陽「それなら、バスケ部なんてどうかな?」

凛「かよちん、最近黒子のバスケとかあひるの空にハマってたもんね」

凛「でも、音ノ木坂学院にバスケ部なんてあったっけ?」



『新入部員募集中でーす!』



花陽「あれ?校門の所に誰かいるよ?」



海未「バスケ部です。新入部員募集中です。」

穂乃果「今入部すると、穂むらのお饅頭を一つあげるよー!」

ことり「それとことり手作りのマケミちゃん人形もプレゼントしちゃいます!」

海未「こら!モノで釣ったりしてはいけません!」

海未「そもそもことりの人形は一体何なんですか!」

ことり(・8・)~♪


花陽「とっても賑やかな部活だね」

凛「なんだか楽しそうにゃー」

凛「はいはーい!凛たち入部希望者でーす!」


穂乃果「おおっ!?一気に2人も!?」

ことり「やったぁ、特別に等身大マケミちゃん人形をあげるね♡」

凛「えっ」(何これ、でかっ!)

花陽「邪魔でいらないよぉ」(えっ)

(・8・)「あん?」


花陽「こほんっ、私はバスケ初心者なんですけど、大丈夫ですか?」

海未「ええ、構いません。部員は貴方達を含めて5人なので、すぐにスタメンになれますよ」

凛「えっ」(部員少なっ!)

花陽「この部活大丈夫かなぁ?」(えっ)

(・8・)「あん?」

花陽「こほんっ、一年生の小泉花陽です。よろしくお願いします」

凛「凛は一年の星空凛です。よろしくお願いしまーす」

穂乃果「花陽ちゃんと凛ちゃんだね。これからよろしくね」


ことり「勧誘初日で2人も入部してくれて良かったね」

海未「明日も入部希望者が入れば、明後日には体育館の使用許可が下りるかもしれません」

穂乃果「おおっ!だったら、シューズとか、Tシャツとか買いに行かないと!」

穂乃果「帰りにスポーツ用品店に寄って行こうよ」

海未「いいですね。私も新しいリストバンドが欲しいと思っていたんです」

ことり「じゃあさ、3人でお揃いのリストバンド買わない?」

穂乃果「いいねいいね。可愛いのにしようね」

海未「……破廉恥なものはなしですよ」



ことり(破廉恥なリストバンドってどんなのだろう?)


ニシキノスポーツ用品店


穂乃果「うわぁ、いっぱいシューズがあって迷っちゃうよ」

海未「私はアシックスのゲルバーストシリーズにします」

ことり「ゲルバーストはミニバスの頃からの海未ちゃんのお気に入りだもんね」

穂乃果「えーっと、じゃあ、穂乃果はコレにする。えーえぬでーいち!」

穂乃果「色が派手でカッコいいもん。初日の体育館練習はコレに決めた」

穂乃果「よしっ、早速試し履きを……」ヌギヌギ

真姫「アンドワンよ」


穂乃果「え?」

真姫「そのメーカー、AND1(アンドワン)って読むのよ」

真姫「それと、そのシューズは辞めた方が良いわ。あなたには合わないから」っg

穂乃果「むぅ。いいじゃん、穂乃果はオレンジ色が好きなの」

真姫「デザインどうこうの問題じゃないわ」

真姫「AND1はストリートバスケ向けのメーカーだから、グリップが少し弱くて滑りやすいの」

真姫「貴方は身長的にポジションはガードかフォワードでしょ?」

真姫「グリップが重要なポジションで履くには相性が悪いわ」

真姫「それに欧米のメーカーだけら、幅が狭めに出来ているの」

真姫「見た所、貴方は足の幅がやや広いからアシックスやミズノとか日本のメーカーの方が合っているわ」

真姫「もちろん、欧米のメーカーでも幅が広めのものはあるけね」


海未「随分と詳しいのですね」

真姫「別にこれくらい普通よ。じゃあ、私は用事があるから」スタスタ



穂乃果「あの子、音ノ木坂学院の制服着てたよね」

穂乃果「しかも、リボンの色からすると一年生」

海未「私より少し背が高いので、身長は160か161cmといったところでしょうか」

ことり「あれだけシューズに詳しいって事は、バスケそのものにも詳しいはずだよ」

穂乃果「うん、決めた!明日はあの子を勧誘するよ!」



凛「身長160cmくらいの赤い髪の子?」

ことり「一年生なんだけど、二人とも知ってるかな?」

海未「ぜひバスケ部に勧誘したいので、取り次ぎをお願いします」

花陽「いや、その、たぶん西木野さんの事だと思うんですけど、」

凛「凛はバスケ部に入れるのはおすすめしないにゃ」

穂乃果「えー、何で?」

花陽「次の授業は一年生と二年生の合同体育ですよね」

花陽「それを見れば私たちの言っている意味が分かると思います」


体育 バレー



モブ子「西木野さーん、そっちいったよー」

真姫「えっと、えっと、ひでふっ!?」モタモタ

モブ子「西木野さん!?大丈夫?」



海未「……綺麗な顔面レシーブですね」


ソフト



ピッチャー「……」ビュッ

バシン

真姫「……」ブルンッ

ピッチャー「……」ビュッ

バシン

真姫「……」ブルンッ

ピッチャー「……」ビュッ

バシン

真姫「……」ブルンッ



ことり「……全球キャッチャーミットに入ってから、バットを振ってるよ」

マット運動



真姫「……えいっ」

こてん

モブ美「西木野さん、横に倒れるんじゃなくて回って!」

真姫「……えいっ」

くるん ぽてん

モブ美「あー、マットからはみ出さないようにまっすぐ回るんだよ」



穂乃果「……高校生にもなってでんぐり返しが出来ない人って居るんだ」



ことり「何て言うか、こう、西木野さんって、アレだね」

凛「運動神経がまっっっっっっったくないんだよね」

花陽「凛ちゃん!確かに小学生以下の身体能力しかないとしても、そんな言い方しちゃダメ!」メッ

海未「貴方の言い方も大概なのです」

海未「まぁ、凛と花陽の言う通りかも知れませんね」

海未「西木野さんを勧誘するのは……」





穂乃果「ねえねえ、バスケ部に入らない?一緒にバスケしようよ!」

真姫「は?」

ことり「って、穂乃果ちゃん!?」


穂乃果「穂乃果たち、全国大会目指してて、」

真姫「お断りします」

真姫「入部どうこうの前にバスケ部が活動している所なんて見たことないわ」」

穂乃果「だって、まだ一回も練習してないもん」

真姫「え?」

穂乃果「西木野さんが入ってくれたら、ちょうどプレイヤーが五人になって体育館の使用許可が下りるの」

真姫「……呆れた。そんな状態で全国大会なんて良く言えたものね」

真姫「悪いけど、お遊びに付き合っているほど暇じゃないの」

真姫「他の人を当たってちょうだい」

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