保奈美「『付き合うと言う事』」 (747)

※モバマスSS
複数P世界、安価スレ
エロ・鬼畜は安価下
誤字脱字・駄文・亀注意
オリジナル設定注意
舞台編ラスト

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1445082949

亜季「『皆の者、私に付き合え!』」
亜季「『皆の者、私に付き合え!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1441100838/)

保奈美「『私に付き合いたくないの?』」
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沙紀「『僕は付き合うのはごめんですな』」
沙紀「『僕は付き合うのはごめんですな』」 - SSまとめ速報
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美玲「コイツらに付き合ってる場合じゃないぞッ!」
美玲「コイツらに付き合ってる場合じゃないぞッ!」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442822174/)

加蓮「『あなたが付き合ってくれるなら……』」
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1443093340

沙紀「『へぇ、僕と付き合いたいと?』」
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1443958566




の続きです
閉幕の100-4-3作目
ここまで来た以上、最後まで行かせていただきます。
…長かった…………

深夜 南部の鬱蒼とした森林


ガサガサ…!

志希「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ…………」タッタッタッタッタッ…!

ウゥゥゥゥゥゥン……

志希「……っ…!はぁ……はぁ…………はぁ………はぁ…………!」タッタッタッタッタッ…!

ターン!

志希「ひあっ?!」ガクン…!ズシャアアアア…!

志希「……ひい…………あ、あ、アタシの…………足が…………!」

ウゥゥゥゥゥゥン……

志希「…………あ…………あ……………………ああ……………」

晶葉「おいおい、そう逃げ回らないでくれ。私は研究所だから、あまり体力が無いんだよ。クックック………………」

志希「ひっ…………あ…………………………」

晶葉「…いくら他人に一人で来いと言われたからといって、まさか……本当に護衛も付けずに一人で来るとはな……こういう事態は想定外だったか?」

志希「…………っあ…………ああ………はぁ…………あ……………」

晶葉「さすがに護衛が全員やられる、と言うのは不自然なんでなぁ。実に助かったよ……シェリダン。」

志希「………な、な、何……で………………?」

晶葉「ん……自分が消される意味が理解出来んのか?」

志希「だ、だって……アタシ…たち……仲間……で…………」

晶葉「よく聞こえんな。」ガチャ ターン!

志希「あっ…………ああああああ………………!!」

晶葉「おっと、済まん。ククク……手が滑ってしまったよ。いやぁ、本当に申し訳ない。」

志希「……っあ……うあ………うああ……………………」

晶葉「右手と左足だけだと格好がつかないな。」ターン!ターン!

志希「っ……ぎゃああああああああ……!!」

晶葉「よし、これで綺麗に四肢に一発ずつだな。ククク………」

志希「痛い痛い痛い痛い痛い痛い……!何で?何で何で何で何で?!」

晶葉「悪いなぁ、不便な事に戦争を起こすには何かしらの口実と言う物が必要なんだよ。」

志希「……!!お、お前は…………?!」

晶葉「この森は降伏をまだ見てめていない南軍の残党が出没する事で有名でね。ククク……『北部の勝利の立役者、シェリダン将軍残虐なる南軍に虐殺さるる。』国民はお前の死を悼み、新たに南部への怒りの炎を燃やす事だろう。」

志希「…………っ……!…ウィリアム・シャーマン……!!」

晶葉「アハハハハハハ!私の目的の為に死んでくれてありがとう!」ガチャ

ターン…………!!

ニューオリンズ レストラン



沙紀「奥様、食事が済んだら次はどこへ参りましょうか?」

保奈美「そうねぇ……指輪を買いに行きたいわ。」

沙紀「指輪なら先ほどお買いしたと思うのですが、僕の勘違いですかな?」

保奈美「幾つ買おうが私の勝手でしょう?……さっきはルビーの指輪を買ったから……次はダイヤモンドの指輪にしようかしら?」

沙紀「全部金を出すのは僕なのだがね?」

保奈美「あら、だからわざと高い物ばかり買っているに決まっているじゃない。」

沙紀「あんたは自分の金は1セントだって使いたくないくせに、人の金なら遠慮の欠片も無く費うんだね。」

保奈美「それは違うわよ?払うのはあなただけど、そのお金は『私たち夫婦の』お金でしょう?」

沙紀「おっと、そう言えばそうだった。どうも結婚生活と言う物にはまだ慣れないな。」

保奈美「嫌でも慣らしてあげるわ。ボーイ、この店で一番高い料理を持ってきてちょうだい。」

「かしこまりました、奥様。」

沙紀「まだ頼むのかい?どうやら胃袋の方も遠慮がないようだね。」

保奈美「何?小鳥のように飢え死にしてしまうような量だけ啄ばむ女がお望み?」

沙紀「はははははは、そんな女性はこちらから願い下げですな。女性と言うのは少々肉付きが良い方が好ましい。」

保奈美「お言葉ですが、私は腰の細さでは誰にも負けた事がないのよ。

沙紀「今までは、ね。こんな成金趣味丸出しの生活を続けていたら、すぐにドレスが入らなくなりますよ?」

保奈美「そうね、まずそんな事にはならないけど……入らなくなったら、また新しいドレスをあなたに買ってもらうから大丈夫よ。」

沙紀「ふふふ……成る程、それは盲点でしたなぁ。」

保奈美「>>10

(バトラーと暮らし始めて、当初の目的を忘れつつある自分がいる……)

保奈美(…バトラーと暮らし始めて、当初の目的を忘れつつある自分がいる……)

沙紀「良いでしょう、ドレスぐらい幾らでも買って差し上げましょう。あなたに着られるならドレスだって本望ですよ。」

保奈美(……癪だけど……毎日が楽しい……!欲しいものは何だって手に入るし、何より自分を偽らずに生ききられる……)

沙紀「ドレスは次はどこで買いますか?あなたは行き尽くしたと思ってるのかもしれんが、ニューオリンズにはまだまだ服屋があるのですよ?」

保奈美「……それさ流石に嘘でしょう………?」

沙紀「僕が嘘なんかつくものですか。」

保奈美「…どれくらい……?」

沙紀「正確には僕も把握しちゃいませんが、少なくともあんたが回ったのは、まだほんの一部に過ぎんですよ。」

保奈美「…………………………」

沙紀「どうです、ニューオリンズは楽しいところだとは思いませんか?」

保奈美「…何もかもが活気付いていて………少なくとも、人の噂話が大好きな連中がいないって事だけで、いつもよりはずっとましよマシよ。」

沙紀「はははははは!わざわざアトランタから逃げ出してきた甲斐はあったようしな。」

保奈美「……ふん、逃げ出したんじゃないわ。飛び出してきてやったのよ


沙紀「ほほう。」

保奈美「メリウェザーやワイディングのばあさんたちが、憤死しないようにね。もっとも手遅れかもしれないけど。」

沙紀「憤死する物なら、とっくに憤死していますよ。人の事なんてほっていていて欲しいんですがねぇ……あの老ぼれ連中め。」

保奈美「全くだわ!早く全員くたばってしまえばいいものを…………」

沙紀「ははははははは!これは手厳しい。」

保奈美(普通ならこんな事は口が裂けても言えないけど………)

沙紀「あんたのそういう勇ましいところが好きですよ、スカーレット。…気分が良いのでぶどう酒でも頼みませんか?」

保奈美「…ええ… いいわね。」

沙紀「そうですか、そうですか。む、そう言えば淑女はぶどう酒なんか飲む物ではないらしいと聞くが?」

保奈美「淑女じゃない私には関係のない話ね。」

沙紀「だとしたら何ですか?」

保奈美「……あんたと同じ悪人よ。」

保奈美(…この男の前では善人ぶる必要はない……嫌なら嫌と言えばいいし、憎いなら憎いと言っても構わない…)

沙紀「ふふふ……確かに悪人が、ぶどう酒を飲んじゃいかんとは聞きませんな。おい、ぶどう酒を追加注文だ!」

保奈美「…………………………」

沙紀「………何か?」

保奈美「い、いえ…………(…私の目的は北部への復讐で……そのために頑張ってきたのに…………)」

沙紀「……………………………」

保奈美(気がつくと、綺麗なドレスを着て踊る事なんかで頭がいっぱいになっている時がある……………)

保奈美(…復讐なんてくだらない……どうでも良い事なんだ……と考えてしまっている時もある。)

保奈美(ひどい時は、復讐をするつもりだった事まで頭からすっぽり抜け落ちてしまっている時さえ………)

保奈美「………………………………」

保奈美(…駄目だ……このままじゃ………)

沙紀「…………………………」

保奈美(復讐を……忘れてしまう…………!!)

保奈美(……忘れたのか、タラの惨状を…!…北部の連中全員も同じ苦しみを味あわせるまでは……と天を呪った日々を…………)

沙紀「………………………………」

保奈美(………復讐を忘れてはいけない……!南部が受けた痛みを……屈辱を…………!)

沙紀「……スカーレット。」

保奈美「…………ん?」

沙紀「困るよ、僕とのデート中に他の事、ましてや殺伐とした事などを考えられたら。」

保奈美「…………………………」

沙紀「>>18

君は僕の事だけを考えていればいいんだ。それ以外の何も考えてはいけない

沙紀「君は僕の事だけを考えていればいいんだ。それ以外の何も考えてはいけない。」

保奈美「………………………」

沙紀「その代わりに、僕も君だけの事を考えよう。如何に君を楽しませて、自分が楽しめるか。…それだけを考えよう。」

保奈美「……………えっと………」

沙紀「…瞳に他のものが写っているのに気付いてしまったら……寂しいじゃないか。……そうは思わんかね?」

保奈美「………………………………」

沙紀「………………………………」

沙紀「…金を払っているのは僕なんだ。その間注意を僕だけに向けるぐらい、やってくれたって罰は当たらないと思うんだがね。」

保奈美「……考えている内容まで、あれやこれや言われなきゃいけない理由はないわ。」

沙紀「ごもっとも。しかしね、男と言うのはそういう生き物なんですよ。女性から胸を恋焦がされていたい。」

保奈美「…私の知っている男の人には、そんな事を言う人は居なかったわ。」

沙紀「空が青い事をいちいち確認しますかね?」

保奈美「……はぁ?」

沙紀「南部の古き良き男性の諸君がその様な事を言わなかったのはですね、女は男の事を一途に想っていて当たり前、という事を一途に信じていたからですよ。」

保奈美「それは……………………」

沙紀「僕はね、女性と言うのがそう言う生き物でない事を知っている。だからこそ………一瞬ぐらいは一途に思って欲しい、そう考えてしまう訳なんだよ。」

保奈美「…………む、無理よ……私は別に……あなたを愛しては………………いないもの……」

沙紀「愛していただかなくても結構です。ただ、デート中に似つかわしくない事に気を取られさえしなければ、ね。」

保奈美「………………………………」

沙紀「美味しい料理だとか、綺麗なドレスとかを純粋に楽しめないのかい?ただ、僕との時間に喜びを感じて欲しいと思うのはいけない事かい?」

保奈美「………………………………」

沙紀「(……違う……僕は……こんな事が言いたい訳では無いのに……)僕はいわば、君との愉快な時間を買ったんだ。そこを理解してもらいたいね。)

保奈美「………はいはい……」

沙紀(違う……違う…………違う……………)

保奈美「……………………………」

沙紀(……違う……………僕はただ……スカーレットに自由になって欲しいだけだと………言うのに………)

タラ農園 表門



「いい加減に立ち退き契約書にサインをして……」

輝子「おととい来な!悪いがお前たちに振るための尻尾は生えてねえんだ!」

「……っ…!我々はこの土地を強制的に収容する事も可能なんだぞ?それを親切にも…………」

輝子「ハッ!やってみろよ。」

「なっ……?!」

輝子「おいおい、お前の顔に着いてんのは耳じゃなくてヒラタケかよ?やってみろって言ったんだよ、腰抜けがァァッ!」クイッ!

輝子「だがよぉ、それはテメエらにタラの人間全員を敵に回す覚悟があればって意味だぜ?南部人ってのは土地と心中するような人間の集まりなんだよ。」

「…舐めるなよ。お前たちが何人束になったところで我々の相手にはならんぞ?」

輝子「戦争が終わった今、テメエらの大統領は余計な火種は作りたくねえはずだぜ?」

「…何が言いたい……?」

輝子「この場で私と刺し違えるか、大人しく帰るか選べっつってんだよ、北軍野郎!」

「…………っ…………!!」

輝子「…………………………」

タラの屋敷 食堂



加蓮「…今日も北軍の兵士を追い返してくれてありがとう……ウィル………お茶をどうぞ…」ゴト……

輝子「あ、ありがとうございます…………フヒ…………」

加蓮「…………ごめんさいね…」

輝子「………?」

加蓮「……大変な役目を押し付けてしまって…………その…………」

輝子「>>26

フヒ……お構いなく……

安価把握

お休みなさい

ラストは(スカーレットにとっての)バッドかグッドか……

>>28
原作では…………ですが
全ては安価神のお導き次第です


ジライヤが27年の作品と言う事実…………時の流れマヂヤバイ


再開します

輝子「フヒ……お構いなく……」

加蓮「……………………………」

輝子「こ、これぐらい……どうって事ないですー…はい。もう…ホント気にしないでください……」

加蓮「……そうもいかないわ。…あなたばかりに背負わせてしまっているもの。」

輝子「フヒ?!な、ないないない……!そんなことはないですよー……は、はい……!」

加蓮「………いえ、だって……………」

輝子「わ、私が全部背負ってるなんて……そ、そんな…おこがましすぎて………ば、ば、罰が当たります……」

加蓮「………ウィル………………」

輝子「あ、いや………その……わ、私なんかメラニーさんのお手伝いに過ぎないと言いますか………え、えっと……メラニーさんに比べたら何もしてないって言うか………」

加蓮「……?…私の方こそ何も……………」

輝子「い、いえ……!…今タラを支えてるのは……メラニーさんです……よ?」

加蓮「…私………?」

輝子「あ、はい。……め、メラニーさんが居るから……安心……と言うか……そ、そんな感じです………」

加蓮「……………………」

輝子「…だから……その……私の事なんか……あ、顎で使ってくれていいぐらいですよー……なんて…………」

加蓮「……………じゃあ、ウィル。今から私のお願いを聞いてくれる?」

輝子「ど、ど、どうぞー…!な、何でも……言ってくれて大丈夫です、はい……!」

加蓮「……私に労われてくれる?」

輝子「…………フヒ…?」

加蓮「お茶を飲んで、少しの間だけでもゆっくりしてちょうだい。それが…私からのお願いよ。」

輝子「…………………………」

加蓮「……ね?」

輝子「………そ、そう言う事なら…………ご遠慮……なく…………………」

加蓮「…………ふふ……」

輝子「…………やっぱり…柱…だな……」

加蓮「………?」

輝子「フヒ……な、何でもないですよー…」

加蓮「………………………」

輝子「あ…お茶いただきます………」
ズズズ……

輝子「…………おいしい………」

加蓮「……そう…それは良かったわ。」ニコ

加蓮「お茶菓子も用意しましょうか……?」

輝子「……フヒ?!いえ、そ、そんな……貴重な物は………」

加蓮「気にしなくて大丈夫よ。スカーレットが送ってくれたの。」

輝子「……あっ………………」

加蓮「スカーレットは今はバトラー船長とニューオリンズを新婚旅行中で………お茶菓子もそこで買った物なんですって………」

輝子「…………………………」

加蓮「………………………」

輝子「……あ……え、えっと………その………す、スカーレットさんは…………」

加蓮「……分かってる。……スカーレットは冷たい人じゃないわ………私は知っているもの…」

輝子「………………………………」

加蓮「ケネディさんとの時も……何か理由があったんでしょう?……だったら…バトラー船長とのも……何か理由があるに決まっているわ。」

輝子「…………………………」

加蓮「>>37

(スカーレット……)

加蓮(スカーレット……)

加蓮(…無理をしてないといいんだけど……スカーレットの性格から考えて、そうもいかないでしょうね…………)

加蓮(…………………心配だわ…………)

加蓮(…スカーレットは強い……だからこそ…………………)

加蓮(……………………………………)

加蓮(……強いからこそ……自分で色々抱えこもうとしてしまうから…………)

加蓮(…一番大事なところは、誰にも話さないから…………)

加蓮(……ケネディさんには悪いとは思うけど……スカーレットはケネディさんには、話をする事はできなかったでしょうね……)

加蓮(ケネディさんがいけない、とかじゃなくて………ただ単に性格が違っただけなんだけど………)

加蓮(…………………もし…………)

加蓮(……………………………)

加蓮(いえ……仮定の話を考えるのやめておこう………起こってしまったモノは……変えられないのだから。)

加蓮(もし、起こってしまったモノを変えられる人が居たら……その人はもう人ではなくて、神様よ…)

加蓮(………スカーレットを支えてあげられのは……スカーレットの事を真に理解してあげられる人だけ……)

加蓮(そしてそれが出来るのは…………)

輝子「……あ、あの……………」

加蓮「………あっ……ごめんなさい。少し考え事をしてしまっていて……」

輝子「……………………」

加蓮「…大丈夫よ、ウィル。私に気を遣ってくれてありがとう。」

輝子「………………………」

加蓮「大丈夫だってば。」

輝子「……メラニーさんも……無理をしたら……だ、ダメ……です…よ……?」

加蓮「…………ええ。」

輝子「…………………………」

加蓮「…お茶菓子を取ってくるわね。」

輝子「あっ……手伝いますよ……?」

加蓮「じゃあよろしく。」

輝子「…は、はいですー…(……………)」

トゥエルヴ・オークス屋敷 跡地


ザッザッザッザッザ……

櫂「………………………………」
ザッザッザッザッザ

櫂「……………………………」

土台石「……………………」

櫂「まるでラグナロク……だね…………どんな栄達や財産も…永遠に続くものなんてない…………」

櫂「………………………………」

櫂「……終わってしまったんだ……僕らの生きていた時代は………今はもう……その残滓だけが残っている……」

櫂「……『国破れて山河あり』……か…………」

櫂「……僕らのやってきた事とは……何だったんだろうね……ふふっ…………」

櫂「……本来は仕事をやらなくちゃならない……そんな中、僕はもう何もない場所へ思い出に浸りにやってきている……」

櫂「……辛いな……役に立てないって言うのは……何の助けにもなる事が出来ないと言うのは…………」

櫂「…………世界が変わってしまったと言うのは言い訳だ………世界が変わって役に立たなくなるなら、最初から役になど……立っていなかったのさ。」

櫂「だって……みんな立派に役立っているんだからね……結局、僕は昔から存在していて、存在していなかったんだろう。」

櫂「………………………………」

櫂「>>44

これからもこうして存在しながら存在していない生活をしていくんだろうな

そしてこの『ココロユタカーンエーガンダム』も……
(舞台奥のスクリーンに∀の着ぐるみを着た綾瀬穂乃香が映される)

櫂「これからもこうして……存在しながら存在していない生活をしていくんだろうな………………」

櫂「……ふふっ……僕にはお似合いの生活かもしれないね………いつだか、自分の人生は影芝居、だなんて宣った事もあるぐらいだから…………」

櫂「……無くなってしまったものを夢見続け…そして、結局手に入れられずに終わる…………それがこれからの人生なんだろう……」

櫂「……何に対しても……実感が持てない………全部がそれこそ影芝居みたいだ…………皮肉な物だね……」

櫂「……痛みや疲労は確かなはずなのに、それさえ遠くに感じる………これらも僕を活かしてはくれない…………」

櫂「………ここにあるのは、アシュレ・ウィルクスの残滓なんだろう…………」

櫂「……生きながらにして死んでしまった…………ああ……いっそ、戦場で死んでしまうべきだったのかもしれない………………」

櫂「…そうすれば……こんな世界を見ずに済んだ……美しい思い出を信じたまま……死ぬ事ができた…………」

櫂「……………………………」

櫂「……いや……それは出来なかったな…………だって、僕が死んでしまっていたら……メラニーは…………」

櫂「…………結婚も…すべきではなかったのかもしれないな。……そうすれば…メラニーに苦労をかける事もなかった……」

櫂「………何だ……僕の人生は…間違いだらけじゃないか……」

櫂「生まれてから一度でも、何か正しい事が出来たんだろうか……?…何か正しい行動を…する事が出来たんだろうか……?」

櫂「……いや………出来てないから、こうしてここに居るんだ。……僕はいつだって口先だけだった……」

櫂「……口先だけで理屈を並べて、結局自分では何もしなかった。…時代の流れ、だとか、運命と言う言葉に…責任転嫁をしていただけだった………」

櫂「……戦争は起きてしまったし………南部は負けてしまった…………」

櫂「……何も出来なかった………無力だった………僕は現実に干渉する術わ、ひとつだって身につけちゃいなかったんだ……」

櫂「……………っ……」

櫂「………帰ろう…」スクッ…

櫂「…いくら何も出来ないとはいえ、ほんの少しだけ手伝う事ぐらいならできるだろう………」

櫂「……………………………」

櫂「……さよなら、トゥエルヴ・オークス………」スタスタスタスタ……カツン

櫂「……………?」

金属製のドアノブ「…………」

櫂「……これは…………?!」

タラ 北軍 研究施設 廊下



あやめ「………………」スタスタスタスタスタスタ……

あやめ「…………………」チラ

研究室「…………………」

あやめ「……………………」
スタスタスタ……ピタ

あやめ(……ここか。)

あやめ「……………………………」

「おい、そこの!」

あやめ「…む?わたくしがどうかいたしましたか?」

「ああ。……見たところ一般兵のようだが……一般兵はこの辺りに用はないはずだ。何故ここに居る?」

あやめ「はぁ……そうなのですか?すみません……実はわたくしこの前配属されて来たばかりなもので………」

「はぁ……さしずめ迷子、と言うところか?」

あやめ「あはは……そうなってしまいますね。いやはや、お恥ずかしい。」

「何、気にすることはないさ。この研究施設はデカイからな。迷う奴は偶にいるんだよ。」

あやめ「(……………)わたくしだけでは無いと聞き安心しました。……どうしてこうも広いのです?」

「機械人形の研究と言うのは何かと場所が必要なんだよ。特に、この研究施設はシャーマン将軍の物だからな。」

あやめ「>>53

機械人形……もう戦争は終わったはずですが?

研究施設……というと?

↑晶葉「お前のようなネズミを駆除するためのな」(あやめを触手的なもので拘束)

安価把握

一時中断します

同じ人の安価ばかり…遠慮したらいいのに

再開します

>>56かといって他の人を待って何時間も経つよりはましだと思う。もちろん、連取は避けるけど

あやめ「研究施設……というと?」

「おいおい……そんな事も知らずにここに来たのか…?」

あやめ「ああ、いえ。これだけ広いのですから、わたくしの知っている研究施設とは何かと違っているかと思いまして。」

「………お前、所属は?」

あやめ「第3守備隊の2班です。」

「第3守備隊の2班………」ピッ ブン

あやめ「………………………」

「……ハマグチ伍長か……………」

あやめ「はっ!」

「……………………」ジロジロ……

あやめ「……………………」

「………ふぅ……済まん済まん!少しでも怪しいと思ったら疑えと言われていてね……気を悪くしないでほしい。」

あやめ「いえ、ここで扱っているのは最重要機密事項。警備を厳重に行うのは当然の事です。」

「そう言ってもらえると助かる。」

あやめ「わたくしもこれから守備兵として働く以上、その態度を是非見習わせてもらいたいものです。」

「ははは……そう固く身構えんでもいいぞ。守備だの警備だのって言ってはいるが、実際にはどちらも必要の無い仕事だからな。」

あやめ「必要の無い……?」

「ああ、考えてもみろ。万が一にも、ここを攻撃しようとする連中なんて南軍の残党しかいないだろ?そんな奴らは守備の機械人形だけで片付く。」

あやめ「ふむふむ。(……………)」

「警備に関しても同じだ。ここに南部人なんかが潜り込めるはずが無い。」

あやめ「確かに。(…ここにいますよ。)」

「だから肩の力を抜いて大丈夫だ。さっきのも形式だけさ。シャーマン将軍が異常に用心深いだけで………あっ、今のは誰にも言うなよ?」

あやめ「言いやしませんよ。…不要だ、と言うことになってしまったら、わたくし配属そうそう失業してしまいますから。」

「はははははは!中々話の分かるやつだな……えっと…………」

あやめ「ハマグチです。」

「そうそう、ハマグチ伍長!なあ、今夜あたり一杯どうだ?」

あやめ「では、ありがたく。(……酒と言うのは人の口を軽くしてくれます。)」

あやめ「しかし、その前に………」

「………ああ!研究施設について知りたいんだったな。なあ、お前今時間は空いてるか?」

あやめ「午後の演習までならば。」

「ならちょうどいい。今からここを案内してやるよ。」

あやめ「警備の方は?」

「大丈夫、大丈夫、何も起きるわけがないさ!」

あやめ「(…………)ならば、よろしくお願いします。」

舞台裏



愛海「…………………」

清良「愛海ちゃん・」

愛海「……あっ…………清良さん…………」

清良「お疲れ様。何か欲しいものとかある?」

愛海「………特に……ないかな……」

清良「……………あら…?」

愛海「…………………………」

清良「いつもだったらここで、『清良さんの柔らかくて温かい優しさが欲しいです!あ、そうだ、お医者さんごっこしない?あたしお医者さんね!はい、まずは触診から!』ぐらいは言ってくるのに………」

愛海「………アタシだって、時と場合ぐらい考えるよ。清良さんまだ出番あるんだから……衣装に皺つけちゃったら大変でしょ……?」

清良「………愛海ちゃんが……まともな事を………?!……ねえ、ちょっと体温を計らせてもらってもいいかしら……?」

愛海「えっ………ひどくない……?」

清良「だって、愛海ちゃんよ?」

愛海「>>67

失礼な、私だって仕事とそれ以外くらいは分けますよ。

そんな!風評被害もいいところですよ!

愛海「そんな!風評被害もいいところだよ!」

清良「風評……?」

愛海「まあ、あたしが淫獣とか呼ばれてるのは知ってるし、それを否定するつもりもないよ。あ、ちなみに淫獣の元ネタは正直そんななんだけど………」

清良「それは聞いてないかしら。」

愛海「……………あ、はい…」

清良「…続けて。」

愛海「……元ネタの淫獣学園シリーズなんだけど………」

清良「そっちじゃなくてね。」

愛海「………えっ……?」

清良「続けて。」

愛海「………えっと……否定するつもりもないよ……の方……?」

清良「ええ。」

愛海「……ゴホン。だってあたしが淫獣なのは事実だし、あたしはそれを誇りに思ってるから。誇りって言うか……生き様?」

清良「………お注射が必要かしら…?」

愛海「何で?!今日はまだ愛梨さ……ゲフンゲフン……!」

清良「んー……多分気のせいだと思うんだけど今愛梨ちゃんの名前が聞こえた気が………」

愛海「……き、気のせいです………」

清良「………本当に?」

愛海「……な、名前は言いました……はい………」

清良「名前を言っただけ?」

愛海「………すみませんでした………つい出来心で………………」

清良「…………で?」

愛海「…いや……その………目の前に黄金の果実があったら…仕方ないと思いませんか…………?」

清良「それはいつの話?」

愛海「午前中楽屋で一緒になった時に………愛梨さんが……部屋が暑いって言い出して………………」

清良「……………………」

愛海「………もう思い残すお山は…………あるけど……ないので……早くひと思いに………」

清良「つまり……愛海ちゃんは午前中は元気だった……と言うことよね?」

愛海「………えっ……?」

清良「……私の見る限り、劇が始まる前までも元気だったように見えたけど………」

愛海「………お、お仕置き…は……?」

清良「してほしいの?」

愛海「…………」ブンブンブンブン!

清良「私だって、時と場合は考えるのよ?……それじゃあどうして、出番が終わったら元気が無くなってしまったのかしら?」

愛海「………えっ……そ、それは……………」

清良「愛海ちゃんに限って、体力が無くなったとは考えづらいわ。理由を教えてもらえる…?」

愛海「…………………………」

清良「…………………………」

愛海「………プロデューサー……来てくれなかった………」

清良「……愛海Pさん?」

愛海「うん……あたしの出番が終わるまでには来るって………約束したのに…………」

清良「…………………………」

愛海「………ちゃんと真面目に………やったのに………」

清良「見てもらえなくて寂しかった?」

愛海「だって……みんなのプロデューサーさんたちは、ちゃんと来てるじゃん………」

清良「…………………………」

愛海「……来るのは無理って分かってはいたんだけど………でも…さ……あはは……あたしもまだまだ子供だな…」

清良「>>76

あら、でもさっき向かってるって連絡あったわよ?

じゃあ、あっち行こうか。忘れさせてあげるわよ

清良「じゃあ、あっちに行きましょうか。忘れさせてあげるわよ?」

愛海「………?!え、えっ……と………」

清良「生きが良くない子って言うのはあまりヤル気が出ないんだけど………しょうがないわよね?」

愛海「………あの………何を………?」

清良「聞きたい?」

愛海「………………………」

清良「………………」ニコニコ

愛海「………あ……」サァ………

清良「とりあえず………ね♪」ニコニコ

愛海「…………うん……分かった……」スクッ

清良「………………………」

愛海「………………………」

清良「……………はぁ………」

愛海「……清良さん……?」

清良「…うーん……いつもの愛海ちゃんじゃないと張り合いがなくて面白くな………元気がないのは心配ね…」

愛海「……元気……そんなに無いかな………?」

清良「お注射が何本か必要かな、って思うぐらいには元気が無いかしら。」

愛海「………そう…………」

清良「でも、お注射よりもっと効くのがあるねよ?……着いてきて、悲しいのを忘れさせてあげる☆」

愛海「…………………………」

清良「………………♪」

リハーサル室



清良「はい、到着♪」

愛海「…………ここは……」

清良「リハーサル室よ。今の時間ならここには誰も居ないから、うってつけなのよ?」

愛海「………何に………?」

清良「……ふふっ……目をつぶって。」

愛海「…………………………」

清良「目を…つぶって?」

愛海「………あ、うん……」パチ……

清良「………………」ゴソゴソ……キラ……

愛海「……………………」

清良「ふふふ……今から元気が出るお呪いをしてあげるわね?悲しい事なんか全部無くなって、幸せな気分になれるはずよ?」キラ……

愛海「……そんなはず……ないよ………だって…………」

清良「……だって?」

愛海「……プロデューサーが…………」

愛海P「はぁ……はぁ………愛海!!」

愛海「?!」

清良「愛海Pさんがどうしたの……?」

愛海「……………………」

清良「目を開けて後ろを振り返ってみて。」

愛海「…………………」パチ……クル………

愛海P「……はぁ……はぁ………はぁ…………」

愛海「…………………………」

愛海P「……すまん…!その……色々あって…………」

愛海「……ぐすっ………良かったぁぁぁ…………」ギュッ………

愛海P「……………………」

愛海「……今度こそ……ぐすっ………ホントに捕まっちゃったかと思って………それで………それで…………一緒にエロいことする……仲間が居なくなったら………どうしよう…………って………」ギュッ………

清良「……………………」

愛海「>>85

すみません……

力尽きます………

愛海Pさぁぁぁぁぁぁぁん!!!(泣きつく)

再開します

愛海「愛海Pさぁぁぁぁぁぁぁん!!!」ギュウウウウ……!

愛海P「………………………」

愛海「…ぐすっ……ぐすっ………本当に………怖かったんだから…………」
ギュウウ………

愛海P「……当たってるぞ。」ポンポン

愛海「当たるほどないでしょ、ばかぁ………」ギュウウ………

愛海P「…大きさじゃないんだろ?。」

愛海「……あっ………………」

愛海P「俺は愛海の天保山も……好きなんだけどな………」

愛海「……ぐすっ………うわああああああん……ホントのホントに愛海Pさんだぁぁあ………」ギュゥゥゥゥ……

愛海P「……………ごめんな、愛海……」

愛海「……一緒に…お山についての談義をしてくれなきゃ………許してあげない…………」

愛海P「……朝までだって付き合うぞ………」ギュッ………

愛海「……うう……朝まで……エロエロ………だからね……!」

愛海P「おう……!エロエロだ……!」

清良(…うーん…会話を聞く限り、捕まったのもあながち間違いではない気がするけど……)

愛海「ぐすっ…ぐすっ……ううう………愛海Pさん…………」
ギュウウウウ………

愛海P「愛海ぃ……!」ギュウウウウ………

清良(…愛海ちゃんたちの様子を見る限りは……ね。……今回に限って大目に見てあげる事にしましょう。……もうイイ声で泣いてるものね。)

清良「…………」チラ

鏡「……………………」

清良「……まったく…恥ずかしがり屋さんなんですから♪」

鏡「……………………」

清良「…………………………」

アトランタ レットの家



保奈美「まぁ………………!!」

沙紀「旅行中に作らせておいたんだ。どうです、奥様。あなたのご希望通りに作らせたつもりですが。」

保奈美「素晴らしいわ!あはははは、何て大きな家なんでしょう!近所の家がみんな納屋に見えるぐらいだわ!」

沙紀「僕は住むには広すぎると思うのだがね。」

保奈美「家に広すぎる、なんて事はなくてよ?屋敷って言うのは広ければ広いほどいいの!ああ、ここでならどんな大きなパーティーだってできるわ!」

沙紀「パーティー会場には最適な事は否定出来ないね。パーティー会場としては、ね。」

保奈美「はぁ………内装から家具から、壁にかけてある絵、それに手すりの細工のどれを取ったって、アトランタのどの家より……いえ、南部のどの家よりもずっと豪華で……誰だってこれを見たら……………」

沙紀「一目で悪銭で建てた事が分かるだろうね。」

保奈美「(またレットは…………)なんて口の悪い事を言うの?」

沙紀「事実を言っているだけじゃないか。こんな悪趣味な家は見た事が無い。」

保奈美「建てさせたのはあなたでしょ?」

沙紀「僕は建設業者に金を払って、君の意向を伝えただけに過ぎないよ。」

保奈美「…………………………」

沙紀「成金趣味も良いところだね。高級品を並べただけで、センスの欠片もありゃしない。」

保奈美「フン、私の知っている金持ちの家はみんなこんな感じよ。もっと見すぼらしいけど。」

沙紀「君の知っている金持ちと言うのは商売柄知り合った成金ばかりだろうからね。どうせ、全員渡り者や利権屋の連中だろう?」

保奈美「まさか。みんな立派な身なりをした、金払いの良い立派な人たちよ。」

沙紀「詐欺師と言うのは往々にして、そう言った人間に自分を見せる者なのだよ、お馬鹿なお嬢さん。」

保奈美「>>93

(否定できないわ……私自身も嘘で自分を塗り固めてきたから……)

保奈美「…………っ…………(否定できないわ……私自身も嘘で自分を塗り固めてきたから……)」

沙紀「本当に立派な方々は皆、貧乏と戦ってらっしゃるよ。金を持っているのは僕らみたいな悪人たちだけさ。」

保奈美「………………(でも………)」

沙紀「付き合っていて楽しい連中なのは間違いないだろうが、あまり親しくしすぎるのは感心しないな。」

保奈美「……別に詐欺師だったっていいじゃない。付き合っていて楽しいなら。」

沙紀「それも一つの考え方ではあるね。今が楽しければ、後がどうなろうと関係ない、と言うのは。」

保奈美「………何が言いたいの…?」

沙紀「いや……この家は確かに僕らにお似合いなのかもしれないとおもってね。」

保奈美「……………は?」

沙紀「……外装から内装まで確かにお似合いだ。これ以外は考えられないと言っても過言では無いね。」

保奈美「……言いたい事があるならはっきり言いなさい。」

沙紀「はははははは!だから、今言ったじゃないか。」

保奈美「…………………………」

沙紀「この家自体が、道行く人へここの住人がどんな人間かを説明してくれるんだ。自己紹介をする手間が省けて楽で良いじゃないか。」

保奈美「……ここに住んでいる人間はロクな人間じゃないって事を………かしら?」

沙紀「さあ、どうだか。」

保奈美「…………………………」

沙紀「それは僕が教える必要があることなのかね?」

保奈美「……フン、確かに言われるまでもないわね。私は悪人、そしてあなたも悪人よ。」

沙紀「ほぅ…………」

保奈美「…あなたの言う事は否定はしないわ。だけど悪人が悪人と付き合う事は、何かおかしな事かしら?」

沙紀「それがおかしい事ならば、僕には友人の一人だっていやしませんよ。」

保奈美「生まれつきの悪人のあなたならそうでしょうね。」

沙紀「ええ、仰る通りですよ。」

保奈美「……っ……私の部屋はどこ?」

沙紀「階段を上がって………まあ、部屋は幾らでも余ってるんだ。好きな部屋を使いなよ。」

保奈美「分かったわ。」

沙紀「それと…………」

保奈美「…………何?」

沙紀「……無理はするなよ。」

保奈美「……………………………」

沙紀「…………………………」

保奈美「……………ふん……」

夜 スカーレットの部屋



保奈美「はぁ……レットの口の悪さにはもう呆れ果てて腹も立たなくなってしまったわ。」

保奈美「最初のころは躍起になって言い返せそうとしていたけど……無駄だと分かったもの。」

保奈美「……結局、アイツには言いたいように言わせておくのが一番なのよ。……口が悪いのさえ除けば、あとは完璧だもの。」

保奈美「お金は幾らでも持ってる。愉快な遊びや話だってたくさん知っているし……何より顔が良いもの。」

保奈美「顔が良い男を連れて歩くって言うのがんなに楽しい事だったなんて。今まで知らなかったわ。」

保奈美「…綺麗なドレスや宝石を身につけて注目を浴びるのも気持ちが良いけど……ふふっ……レットといるのはもっと気持ちが良いわ。」

保奈美「……はぁ……口が悪いのと、根性がねじ曲がっている事さえなければ…………」

保奈美「……そしたら……私だってレットの事を少しは好きになってやるのに。」

保奈美「……どうしていつも、人を馬鹿にしていなければ気がすまないんだろう……」

保奈美「>>102

何があの男をそうさせるのかしら……

ん……?……この甲高い機械音は……!?

保奈美「ん……?……この甲高い機械音は……!?」

キィィィィィィィ……

保奈美「…………っ……!!」

ィィィィィィィィィィィィ………!

保奈美「…………あっ…………ああ…………うあ……………………あああ………………!」

保奈美「……うう………………」

燭台「……………………」

保奈美「…………… …!」ガシ!

保奈美「……っく…………はぁ……はぁ…………!」スク……

保奈美「…………………」サッ…!サッ…!

保奈美「……っ………どこ……?!……どこなのよ………?!」

保奈美「……………はぁ………はぁ…………はぁ………………っ…………!」

保奈美「……昔の私と……一緒と思うなよ……!……逃げるものか……戦ってやる!」

保奈美「…………………ふぅぅ……………」

保奈美「……………………」
スタスタスタスタ ガチャリ……

廊下



保奈美「………………………」
スタ…スタ…スタ…スタ…スタ…

保奈美「…近くに……いるはず……!」

キィィィィィィィィィィ……!

保奈美「……っ!!……居る…居る…居る………!」

保奈美「………っ………っ…………ふぅ……………」グッ……!

燭台「…………………」

保奈美「……音がするのは………あっちの方だ………」
スタ…スタ…スタ…スタ…スタ…

〜〜〜

保奈美「……こっちで間違いない………でも……何で…………」

キィィィィィィィィィィィ……!!

保奈美「……音が近い……!そんな事を……考えている場合じゃ………ない………!」

キィィィィィィィィィィィ……!!

保奈美「………この部屋から…音が聞こえてくる………!」

ドア「…………」

保奈美「……………………」

保奈美「…………………」ガシッ!

保奈美「………………………!」

地下室



保奈美「……っ…!!」ガチャッ!

保奈美「うわああああああ……!!!」スッ………!!

沙紀「……?!ストップ、ストップ!」

保奈美「………………レット…?!」

沙紀「他の誰に見えるんだい?はぁ……何があったかは知らんが、とりあえずその振り上げた燭台を下ろしちゃくれんかね。僕の頭を叩き割るのが目的で無いのなら。」

保奈美「……………………」

沙紀「壺の次は燭台と来たか。…さすがにこれは予測が出来なかったな………」

保奈美「…………………………」

沙紀「怖い夢でも見たのかい?ふふっ、眠れないんだったら添い寝でも………」

保奈美「違う…違うのよ…!アレが……空飛ぶ鋸が……!!」

沙紀「…空飛ぶ鋸…………?」

保奈美「そう、そうよ!この街を……滅茶苦茶にしたアレの……音が……!…甲高い機械の音が聞こえたの………!!きっと……また………」

沙紀「………甲高い機械の音……………」

保奈美「だ、だから……その……早く………!!」

沙紀「はぁ……スカーレットお嬢さん、あなたが聞いた音とはこのような音ではありませんでしたか。」カチ

大型モーター「…」キィィィィィ……!!

保奈美「…………!!」

沙紀「……やはりね。経営者ともあろう方が、ご自分の工場の製品をご存知無いとはね。さっき技師が新製品の確認をして欲しいと持って来たんだよ。」

保奈美「………………………」

沙紀「>>110

怯える気持ちも分かるが、せめて工場の機械と機械兵の音の違いは分かってほしいね。

(本当はそれだけではないのかもしれないが……)

安価把握

一時中断します

再開します

沙紀「怯える気持ちも分かるが、せめて工場の機械と機械兵の音の違いは分かってほしいね。」

保奈美「…………………………」

沙紀「自分の商売道具を怖がる商人なんて、とんだお笑い種じゃないか。しっかりしてほしいな。」

保奈美「………あっ………え、ええ……………」

沙紀「……………………………」

保奈美(………アレじゃ……無かった…………………)

沙紀「………ふぅむ…」

保奈美「え、えっと………その…………ごめんなさい………」

沙紀「いや、僕の方こそ悪かったよ。まさか君の寝室にまで機械の音が聞こえるとは思わなくてね。」

保奈美「……あ………いや………………」

沙紀「外に音が漏れないように、わざわざ地下室に持ち込んでまで確認をしたと言うのに………本当に聞こえたのかい、スカーレット。」

保奈美「……ええ……はっきり聞こえたわ………機械の……甲高い音が………………」

沙紀「………はっきりと?」

保奈美「………………」コク……

沙紀「…………………………」

保奈美「……それで………私……てっきり……また……アレが…街を襲っているのかと……思って…………」

沙紀「………………………」スクッ……

保奈美「……だから……その……また…………私たちが作り上げてきたものが…………全部……壊されてしまうんじゃないか…………って…………」

沙紀「………………」スタスタスタスタ……

保奈美「……そしたら…………また………………」

沙紀「………………」ギュッ……

保奈美「?!」

沙紀「………………」ナデ……ナデ……

保奈美「……な、な、何を………?!」

沙紀「震えている女性を落ち着けさせるには、これが一番なのだよ。」

保奈美「………私は……別に……震えてなんか………」

沙紀「……手を見なさい。」

保奈美「………手………………」
カタカタカタカタ…………

保奈美「…………………………」

沙紀「………そんなに機械兵が怖いのかい…?」

保奈美「……こ、怖い……?…そんなわけ……ないじゃない…………怖かったら……機械人形の工場なんて………………」

沙紀「……君が現場を視察するのは、何時だって機械が止まっている時と自分で気付いていたかい…?」

保奈美「…………………………!!」

沙紀「どうやら自覚は…無かったようだね……」ナデ……ナデ……

保奈美「……………………………………………………」

沙紀「……まったく……機械人形が怖いなら、もっと別の仕事を選ぶべきだっただろうに。……君は実にばかだなあ。」

保奈美「…………だって………北軍に……復讐しないといけなくて…………そのためには……力が必要で………………」

沙紀「音が聞こえたぐらいでその様子じゃ復讐なんて、夢のまた夢だと思うがね。」

保奈美「…………っ……!!」

沙紀「……無理な事はしようとするものじゃない。お嬢さん、それは子供が月を捕まえたいと願うのと同じ事だよ。」

保奈美「……あなたに……何が分かるって言うのよ………!!」

沙紀「…………………………」

保奈美「北軍は……私たちから……全てを奪ったのよ……そして……今も…………っ…………!」

沙紀「………………」ナデ……ナデ……

保奈美「あなたには………あなたには………っ………うう……………」

沙紀「………………………」
ナデ……ナデ……

保奈美「………その為に………私は…………ううう…………」

沙紀「>>121

悪かったね……君がそんなに傷ついていたとは

思いきり泣いてもいいんですよ。そして、思うままに想いを吐き出してすっきりしてください。

沙紀「悪かったね……君がそんなに……傷ついていたとは……」

保奈美「……うるさい……!…あなたなんかに……同情されたくないわ……!」

沙紀「………………………」

保奈美「……そんな……優しくしないで……!……あなたは悪党の無頼漢でしょ……!いつもみたいに……皮肉を言いなさいよ……!」

沙紀「…………………………」

保奈美「……私は……傷ついてなんかいない…………決めつけないで……!何にもわからないくせに……!」

沙紀「……僕は君に優しくしたら……いけないのかい?」

保奈美「…いけないわよ……!だって……だって………何で……あなたなのよ………!何で………何で…………っ………うう…………」

沙紀「……………………」

保奈美「……何で………私にそんな言葉を最初にかけてくれたのが……あなたなのよ………!………うう………ううううう…………」

沙紀「…………………」ギュッ……

保奈美「……どんな男の人も……そんな簡単な事を………言ってはくれなかったのに…………何で…………」

沙紀「…………辛かっただろうね……」

保奈美「うるさい…!…そんな……在り来たりな言葉で……私が満足すると思わないで……!」

沙紀「…………………………」

保奈美「……私は……私は…………!……っ………………うう……………」

沙紀「…………………………」

保奈美「…何なのよ……もう…………あなたなんか…………大嫌いよ…………!」

沙紀「なるほど……スカーレット。僕らはとことん反目し合うように出来ているみたいだ。」

保奈美「………何よ……?!」

沙紀「……僕はね、君の事が大好きなんだ。」

保奈美「こんな時にまで冗談は………!」

沙紀「冗談で言ってるとでも?」

保奈美「…………………」

沙紀「……ふふっ……『狼少年』の気持ちがよく分かる………」

保奈美「…………………………」

沙紀「冗談ばかり言ってると、終いには信用されなくなってしまう。……自業自得、ここに極まれり、だね……」

保奈美「………………………」

沙紀「……本心から言ってるのさ。君が僕にしか見せた事がないように、僕の君にしか見せた事がない本心から、ね。」

保奈美「……………………………」

沙紀「…これを冗談と思われるのは……さすがに悲しいな。仕方が……ないんだが…………」

保奈美「…………………………」

沙紀「……それと、感違いしてほしくないんだが、僕は君に同情しているわけじゃない。……ただ……幸せになってほしいだけなんだ。」

保奈美「………また……そんな事を………どうせ…それも…………」

沙紀「……………………………」

保奈美「………………………」

沙紀「……人の話は最後まで聞くものだよ、スカーレット。」

保奈美「……………………」

沙紀「急くのが君の悪い癖だ。」

保奈美「………優しくしないで…って……言ってるじゃない……!…あなたの言葉でも縋り付いてしまいそうな自分が居るのが………よく分かるのよ………!」

沙紀「それは何か問題が…?」

保奈美「…………っ……」

沙紀「……君が僕の事をどう思っていようと構わん。だがね、僕は君にいくら嫌われようが優しくさせてもらうよ。……君の嫌がる事をするのが僕の趣味だからね。」

保奈美「>>130

ずるいわ……あなたは……

保奈美「ずるいわ……あなたは……」

沙紀「知らなかったのかい?」

保奈美「………知ってたわよ……」

沙紀「…………ふふっ……」

保奈美「……最初に出会った時からそう………いっつも……人が一番嫌がる事ばかりして……」

沙紀「怒った君がとても魅力的だったからさ。」

保奈美「……………ふん……」

沙紀「……良いところだけ掻っ攫わせてもらうよ。その為に持てる財力を活用させてもらったんだ。」

保奈美「お金じゃ…愛は買えないわよ……?」

沙紀「きっかけを作る事は出来るさ。好みの女性を見つけてお茶に誘うのだって、お茶の代金は必要だろう?」

保奈美「…お茶に比べたら……随分と高くついたわね……」

沙紀「安いものさ。これより有用な使い方は無かったと思っている。」

保奈美「……さらにかかるわよ…………?」

沙紀「ははは、分かってるさ。」

沙紀「普通の人間が猫を飼って満足している中、わざわざ喉笛に噛み付かれる危険を背負ってまで獅子を飼ったんだ。餌代はかかって当然だね。」

保奈美「…損することばかりで、一切得する事がないじゃないの………馬鹿じゃない……?」

沙紀「いやいや、まず第一に周りに自慢できる。第二に日常に刺激が出る。第三に……僕は獅子でなきゃ満足できないのさ。」

保奈美「………やっぱり馬鹿なんじゃない………」

沙紀「男なんてそんなものさ。紳士諸君については知らんがね。」

保奈美「…………ふふ………」

沙紀「………さあ、お嬢さん。良い年をした男の純真なる告白をせせら笑った事で少しは元気が出たかな?」

保奈美「………ええ…中々笑えたわ。」

沙紀「ふふっ……それは結構。ああ、ひょっとして今夜は怖くて一人で寝れないなんて事はありませんかな?」

保奈美「お生憎様。夢見は良い方なの。」

沙紀「それはそれは…………」

保奈美「残念ね。ふふふ………」

北軍 総司令部



時子「久しぶりね、シャーマン。いつ以来になるかしら?」

晶葉「戦勝記念祝典以来になります。」

時子「へぇ……道理であなたがどんな顔をしていたか思い出せなくなるはずだわ。私の記憶の片隅に留め置いてもらえた事に感謝なさい。」

晶葉「はい、光栄の至りに存じます。」

時子「で、何が目的でここにやって来たの?」

晶葉「はて?目的……と申しますと?」

時子「とぼけてんじゃないわよ。あなたが上司の顔を拝みに来るような人間のはずがないでしょう。」

晶葉「おやおや、それは何とも心外ですねぇ。私は何時でも北部連邦の事を考えて………」

時子「私の時間は貴重なの。これ以上私に時間を無駄にさせるつもりなら、この場で叩き返させるわよ?」

晶葉「……それは困りますね。」

時子「ならさっさと本題に入りなさい。私の耳に入れるべきだと思ったからここに来たんでしょう?いいわ、今日は気分が良いから聞いてあげる。話しなさい。」

晶葉「ありがとうございます。」

時子「もしくだらない話だった場合は……」

晶葉「分かっています。何、私とあなたの両方にとって利益のある話ですよ。」

時子「大した自信ね。まるで自分には失敗などありえない、なんて考えているような。」

晶葉「まさか、私とて人の子である以上失敗の一つや二つはありますよ。……それで、話と言うのはシェリダンの事なんですがねぇ。」

時子「ああ、確か死んだんだったわよね。」

晶葉「はい、南軍の残党に………惜しい人物を失いました。」

時子「ハッ、南軍の残党如きに殺られような役立たず、死んで当然よ。」

晶葉「>>139

そう……そしてあなたも今そうなりますよ

ごもっともです。して、シェリダンの後釜にこの者を推薦したいと……(仮面を着けた麗奈が進み出る)

安価把握

ナニカサレタヨウダ

お休みなさい

再開します

晶葉「ごもっともです。して、シェリダンの後釜にこの者を推薦したいと……」

麗奈「…………」スタスタスタスタ ストン

晶葉「…シェリダンなんぞより遥かに優秀である事は私から保証させていただきます。」

麗奈「………………」

時子「…誰?」

晶葉「それは私も知りません。」

時子「アァン?」

晶葉「ですから私も知らないのですよ。コレが人間であった時の名前など、ね。」

時子「……ああ、なるほど。コイツはあなたの新しい玩具って訳ね。」

晶葉「恥ずかしながら。クク……素晴らしい玩具ですよ、コレは。」

麗奈「…………………」

晶葉「何せ私の今までにおける生涯の中での最高傑作なのですから。」

時子「最高傑作?コレが?」

晶葉「はい、これを超える作品は神と言えども作り出す事は不可能でしょう。」

時子「……私にはただの趣味の悪い仮面をつけたガキにしか見えないんだけど?」

晶葉「ククク……分かりました。では…………」パチン

麗奈「…………」シュバッ!

時子「なっ?!き、消え………」

麗奈「………………」ピタ

ナイフ「…………………」

時子「……っ?!(……この私の背後を取っただけでなく………首筋に…ナイフを…………)」

麗奈「……………………」

時子「…………っ……!」ゾワリ……

晶葉「クックックック……これが私の最高傑作の力です。身を以て味わっていただけた事と思われますが?」

時子「…………………………」

麗奈「…………………」

時子「……っ!!こ、コイツに早く私から離れるように言いなさい!」

晶葉「おっと、失礼。ククク……離れて差し上げろ。」

麗奈「…………………」ス……

時子「あ、あなたねぇ……!私にこんな事をしてただで済むと………!」

晶葉「今のがソレの性能を最も明確かつ迅速にご理解いただける方法だと考えましたので。申し訳ありませんでした。」

時子「謝ってすむと………!」

晶葉「…………」スッ

時子「!」ビクッ

晶葉「………私の話を聞いていただけますか?」

時子「…………っ……!!」

晶葉「ククク……ご自分が反応すら出来なかったからと言って、それを恥じられる必要はありませんよ。当然の事なのですから。」

時子「…………………」ギリ……

晶葉「ソレは私が遺跡から出土した技術を元に開発した『DG細胞』で全ての能力を人間の限界を超えて遥かに高めてあります。クックックックック……代償として声や感情などを完全に失ってしまいましたがね。」

麗奈「………………………」

晶葉「さあ、グラント様。コレをシェリダンの後釜に据えてはいただけないでしょうか?」

時子「>>148

っ……好きになさい。

時子「……っ……好きになさい…」

麗奈「と言いますと?」

時子「………あなたの言う通りにしてやるって……言ってるのよッ…!」

麗奈「クックックックック……では承認していただける、と言う事ですね?」

時子「………そうよ…!」

晶葉「クックック……賢くあられるグラント様ならそう言っていただけると信じていましたよ。」

時子「…………………」ギリギリ…!

晶葉「やはりお願いしてみて正解でした。ありがとうございます……グラント将軍。」

時子「……あまり……調子に乗るんじゃないわよ……」

晶葉「はて?」

時子「……私が一言命令しさえすれば……………」

晶葉「1機あたり50人、と言ったところですねぇ。無謀な勝負はあまりお勧めしませんよ?クク………」

時子「………?!」

晶葉「…ククク……勝負というのは始めるまえに既に決着がついているものなのですよ?」

時子「………っ…………っ…………!」

晶葉「クックックック……!まあ、我々が万が一にも衝突するような事態はありえないでしょう。私とあなたの関係が友好的である限りは、ね。」

時子「……自分が何をしているのか……理解できているの……?」

晶葉「ええ、これからは私めが北軍の指揮をとらせてもえらえると言う事がね。」

時子「………………………………」

晶葉「ククク……そうでしょう?」

時子「……っ!!そ、そうよ…………!!」

晶葉「私とあなたは気があうようですねぇ?クク……では、そろそろ大事な話に移らせていただきます。私とあなた…最初にこぼした通り双方に利益の…ある話です。

時子「早く話しなさいッ!…私を何をすればいいの?!」

晶葉「簡単な事です。少しだけ私に協力していただきたいのです。」

時子「………………まさか…………?!」

晶葉「ククク……共通の敵を前にして人は団結を初めてします。……大統領選挙に出馬するそうではありませんか。票が欲しくはありませんか……?」

時子「………………………………」

>>149の麗奈の台詞って晶葉じゃないの?

タラ農園 屋敷 廊下



櫂(てっきり北軍の砲撃で破壊されてしまったものとばかり思っていたけど………まさかまだ残っていただなんて……)スタスタスタスタスタ……

櫂(…………これは……僕にあの力を使え……と言う事なのだろうか……あの力を使って……戦えと……?)
スタスタスタスタスタ……

櫂(……でも……戦争が終わった今……『ホワイトドール』の封印を解くのは……………)スタスタスタスタスタ……

聖「……………」ブツブツブツブツ……

櫂(…………僕は一体……どうすれば……………)スタスタスタスタスタ……ドン!

聖「きゃっ?!」バタッ…!

櫂「……?!……すまない、キャリーン!」

また>>1は訳の分からないミスを……
>>149訂正




時子「……っ……好きになさい…」

晶葉「と言いますと?」

時子「………あなたの言う通りにしてやるって……言ってるのよッ…!」

晶葉「クックックックック……では承認していただける、と言う事ですね?」

時子「………そうよ…!」

晶葉「クク……賢くあられるグラント様ならそう言っていただけると信じていましたよ。」

時子「…………………」ギリギリ…!

聖「……えっ……?……あれ…………?……………?!?」

櫂「立てるかい…?」スッ……

聖「…………え、えっ…と…………?」

櫂「…………キャリーン?」

聖「…………あっ……………あ、ありがとう……ございます……?」スッ……

櫂「………あ、ああ…」グイッ

聖「……………………」ストン

櫂「……………………………………」

聖「……あの……私……何が…………あったんですか……?えっと………お祈りをしてて……それから…………」

櫂「…今のは、僕とぶつかってこけたんだけど…………?」

聖「……あっ……そう、なんです…か……?」

櫂「………………………………」

聖「あの……ごめんなさい………お祈りに……夢中になってて……たぶん………」

櫂「…………………………」

聖「>>158

ピニャコラドール様に祈れば、スエレンも戻ってくるはずですから……。

聖「ピニャコラドール様にお祈りすれば……スエレンも戻ってくるはず…だから…………」

櫂「………………………」

聖「…ピニャコラドール様はいつでも……私たちを見守ってくれて、いるから………お祈りを続ければ…………」

櫂「……キャリーン。」

聖「………何…ですか………?」

櫂「……どのくらいの間、きちんと寝ていない?」

聖「…えっ………?」

櫂「……目の下の隈が酷い……相当長い間、きちんと眠れていないんじゃないかい……?」

聖「………え、えっと…………スエレンが居なくなってから………その………全然……寝れなくて……………」

櫂「……スエレンが………ということは…もう一カ月違いじゃないか……!その間…ほとんど一睡も………?!」

聖「……は、はい……………」

櫂「……………っ…………!」

聖「……怖くて………寝れないんです……………」

櫂「怖い…って言うと…………」

聖「……はい……スエレンが……もし帰ってこなかったら……どうしよう……って…………」

櫂「…………………………」

聖「……みんな………スエレンの事を…悪く言うけど…………スエレンも……大切な家族…なのに………………」

櫂「………………………………」

聖「……もう……誰かが居なくなるのは……いや……だから………………とっても……怖いんです………………」

櫂「………寝れない間は…何を…………?」

聖「お祈りを……してました……お祈りをしていると……心が……少しだけ落ち着くんです………」

櫂「………………………」

聖「…あの……みんなには…言わないでください……特に……お父さんには………心配……させたくないから………………私は……平気………だか………」フラ……

櫂「……!!」ガシ!

聖「………………………」

櫂「…っ!キャリーン!キャリーン!」

聖「……あっ………ご、ごめんなさい………」

櫂「……良かった………大丈夫なんかじゃないじゃないか……」

聖「…………………………」

櫂「……えっと……とりあえず…………」

聖「……あああっ……!!」

櫂「どうした?!」

聖「声が……聞こえる………!!……いや……私の中に……入ってこないで………!!」

櫂「……声?!……声とは何だ?!」

聖「声が……聞こえるの……!……毎晩……毎晩……ずっと……声が………!頭の中を……蛇がのたうちまわる………!」

櫂「……っ…!…えっと……………」

聖「止めて!私たちは……敵じゃ……ないよ………怖く……ないよ………?」

櫂「…会話……しているのか………?……誰と………?」

聖「うう……怖い……怖い…………怖いよ…………」

聖「みんな……もう起きるつもりはなかったのに……もう……戦いたくなんか………なかったのに…………どうして………起こしちゃったの………?」

櫂「…っ…!みんなとは…誰なんだい?」

聖「みんな……は………土の中で……ずっと……眠っていたの………」

櫂「土の中……?!」

聖「…なのに…………ああ……………」

櫂「>>166

(聞かなかったことにしたいが……)つまり、どういうことだい?

キャリーン!キャリーン!!
……っ……これは……意識……いや、記憶が……流れ込む!?

櫂「(聞かなかったことにしたいが……)つまり、どういうことだい?」

聖「…このままじゃ……みんな……死んじゃう………みんな………みんな…………」

櫂「………それは……ひょっとして……文明の浄化じゃ……ないか………?」

聖「……うん………一回……終わる前に……終わらせないと………本当に………終わっちゃう………から…………」

櫂(………もしやと……思ったが…………)

聖「みんなも……そんなことは……したくないのに………!」

櫂「……文明の……浄化を行うのは…………?」

聖「……光の………蝶…………」

櫂「……………………………」

聖「……光の………蝶………月光蝶が…………全部を……始まりへ……………」ガク……

櫂「?!」

聖「…………………」

櫂「キャリーン!しっかりしろ、キャリーン!」

聖「…………………………」

櫂「…っ……脈は………?」ギュッ

櫂「……良かった……弱ってはいるけど……脈はちゃんとある………」

聖「………………………」

櫂(…本当に……声を聞けたのなら……キャリーンは…………)

櫂「……ウィル!メラニー!今すぐ来てくれ!キャリーンが!」

聖「………………………」ツー……

櫂「………………涙………」

櫂「……信じたくないが……古文書に書かれていた内容は………本当だった………これが……偶然なんて事は考えられない………」

櫂「……世界に……『始まりのための終わり』がもたらされてしまう………ああ………何ということだ………!」

櫂「どうすれば……そうだ……古文書を…………………ああ…古文書は……全部……屋敷と一緒に……焼けてしまったじゃないか……」

櫂「……せめて……父さんが居てくれれば古文書が無くとも………まだ……光はあったのに…………」

櫂「………世界が……………!」

聖「……………………」

都内某所 とある古書店



ノーバwithはたき「……♪」パタパタ

書棚「……………」

ノーバ「………♪」パタパタ

文香叔父「ノーバくん。」

ノーバ「………!」

文香叔父「今日も人一倍……怪獣一倍熱心な働きぶりだね。お疲れ様。」

ノーバ「………」ペコペコ

文香叔父「そう畏まらないでくれて構わないよ。君はこの書店で二番目に偉いんだから。……と言っても、店員は僕と君の2人しかいないんだがね。ふふふ………」

ノーバ「…………?」ヌーン

文香叔父「ああ、今帰ったところさ。…これを引き取ってほしいと言われてね。」スッ

『皮表紙の本』「…………」

文香叔父「確かにこれは……普通に暮らしている人の手には、余るものだ。」

ノーバ「…………………」

文香叔父「そう、存在に罪は無いが、存在することによって周りに良くも悪くも、強い影響を与える。」

ノーバ「………………」

文香叔父「>>176

一時中断します

……さて、ノーバ君はこの本についてどう思う?

先の連続ミイラ化殺人事件の犯人が持っていたらしくてね……文香の事務所の何人かとも関わりがある

前からウルトラマン知らない人には怪獣の名前がわからないって言われてたからノーバの写真を挙げてみる

http://mup.vip2ch.com/dl?f=46164

>>177
ありがとうございます

ノーバは一言で表すと赤いてるてる坊主です。顔文字で表すと(-Δ-)
低予算でも工夫次第の好例です
ウルトラ怪獣で一番目か二番目に好きです


再開します

文香叔父「先の連続ミイラ化殺人事件の犯人が持っていたらしくてね……文香の事務所の何人かとも関わりがある物なんだ。」

ノーバ「………?」ウネウネ

文香叔父「ああ……魔翌力が内包されている。いわゆる『魔導書』だ。」

ノーバ「………………」

文香叔父「……この魔導書が内包する魔法は2つ。異世界との扉を開く『召喚』とそれに命令を下せる『使役』の魔法だ。」

ノーバ「…………?」

文香叔父「良いところに気が付いたね。そう、通常の魔導書が内包出来る魔法は1冊につき1つだ。」

ノーバ「……………」ウネウネ

文香叔父「ただし、通常の魔導書における限りは、だ。通常の魔導書、と言うのは魔導書の中でも最もランクの低い物なんだ。」

ノーバ「?!」

文香叔父「魔導書の約90%はこれだ。1冊につき1つの魔法とその応用が使える。」

ノーバ「………………………」

文香叔父「次のランクの魔導書、これは全体の約9%を占める。2つの魔法が内包されているのが特徴さ。この魔導書はこのランクに当たる。」

『皮表紙の本』「…………」

文香叔父「扱う事の出来る人間も少なくなる。」

ノーバ「………………?」

文香叔父「…ああ、残りの1%は3つの魔法を内包する最高位の魔導書さ。存在が幻と言われてあるものさえある程貴重なもので、ほとんど存在しない。」

ノーバ「…………………」

文香叔父「これを扱える人間はさらに少ない。同じ時代には両手で数えられるだけしか存在しない。」

ノーバ「…………………………」

文香叔父「そう、それだけ強力という事さ。使い手がその気になれば街の1つや2つは地図から消せるぐらいにね。」

ノーバ「………?」ウニョウニョ

文香叔父「……表向きはね。しかし、どんな物にも例外は必ずある。全ての魔法を内包する魔導書、理の外にある魔導書が存在するんだ。」

ノーバ「………?!」

文香叔父「最強の力さ。物理法則さえ捩じ曲げる事が出来る程のね。世界を終わらす力があるとも言われている。」

ノーバ「………………………?」

文香叔父「安心していい。これはあくまで伝説上の存在だ。この力が世界を終わらす事はない。」

ノーバ「…………………………」

文香叔父(……尤も、伝説上の存在と言っただけで、実在していないとは言っていないが。)

文香叔父「……話が逸れたね、元に戻そう。……要約すると、このランクの魔導書はおいそれと手に入る物じゃないって事さ。」

ノーバ「……………?」

文香叔父「当然その疑問に辿り着く。何故その道の者でもない人間が、こんな物を持っていたのか……」

ノーバ「……………………」

文香叔父「ああ。しかも使いこないしていたらしい。あり得ると思うかい、偶然貴重な魔導書に貴重な使い手が現れるとは。」

ノーバ「………………」フルフル……

文香叔父「…僕も同意見だ。」

ノーバ「………………?!」

文香叔父「いや、そこまでは分からない。今の段階で決めつけるのは早計だろう。」

ノーバ「……………………」

文香叔父「…素質を見抜き、魔導書を与えた存在がいる。……とはあまり考えたくないからね。」

ノーバ「………………………」

文香叔父「まずはこの魔導書を調べてみなくてはならないだろう。読み解いてみない事には結論が出せない。」

ノーバ「…………………」

文香叔父「>>186

(私の考えが正しければ、この魔導書を犯人に渡して使えるようにしたのは奴しかいない……!)

(魔導書と『天の姫』、様々な種族と力……それらを繋げるあの事務所……場合によっては本当に世界を終わらせるかも……)

文香叔父(魔導書と『天の姫』、様々な種族と力……それらを繋げるあの事務所……場合によっては本当に世界を終わらせるかもしれない………)

文香叔父(………………………)

文香叔父(…意思の有無に関わらず、それだけの力があそこにあると言うのは確かだ。)

文香叔父(世界を救う力を持っている、という事はまた逆も然りだ。力事態に善悪は存在しない。力を使う者に善悪は存在する。)

文香叔父(………あの事務所は驚くべき場所だ……どの様な文献を紐解いてみても、あれ以上の多様性と調和に満ちた場所は存在しない。)

文香叔父(……誰も実現し得なかった事を実現していると言ってもいい。)

文香叔父(……力に驕る者もいない……力のある者は、それを己の大切な存在を守るためにのみ使っている。)

文香叔父(…力を持つ者を恐れる者もいない。己と異なる存在を迫害し、排斥しようとする者が存在しない。)

文香叔父(そして………………)

文香叔父(…力を持つ者を……決して孤独にする事がない………………)

文香叔父(……そうだ……世界を終わらせる力を持っていたとしていたとしたら……何だと言うんだ……)

文香叔父(本人が望んで得た力じゃ……ないじゃないか…………)

文香叔父(…強大すぎる力は……所持者を孤独にさせる……強大な力と言う存在そのものが、恐怖の対象となりうるからだ。)

文香叔父(…当然だろう。対等な立場にない者を人間は信用出来ない……怖いからだ。恐ろしいからだ。相手に対してなす術が無いと言うのは……)

文香叔父(…もし信用出来るのだとしたら……それは、相手を完全に確信を持って信じる事が出来る………強き精神の持ち主だけだろう。)

文香叔父(……それが出来る人間はほんの一握りしかいない……殆どの人間は、そのように強くない…………)

文香叔父(…人間は……弱い生き物だ…………異物を憎み、強者を恐れる。)

文香叔父(…だとすれば…………………………)

ノーバ「……………………??」

文香叔父「……む………」

ノーバ「………………??」

文香叔父「いや、少し考え事をしてしまっていたんだ…………済まないね。」

ノーバ「………………」フルフル

文香叔父「…………………………」

ノーバ「…………………………」

文香叔父「…………………………」

ノーバ「………………?」

文香叔父「……何だ……よく考えたら……君たちとだって仲良くなれたじゃないか……」

文香叔父「………僕らは皆愚かで醜いのかもしれない……だが……信じる事だって出来るんだ。」

ノーバ「……………」ウネウネ

文香叔父「……………ありがとう……」

ノーバ「……………………」

文香叔父(……世界は終わらないさ……………だって、彼女を誰よりも一途に思ってくれている相手が…いるのだから…………)

文香叔父(……あれほど嫌っていた世界を終わらせられだけの力を……自分の持つ力を……大切な存在を守れた誇りとまで……言ってくれるようになったのだから…………)

公演会場3階 特別席



文香「………………………………」

文香「……私の書いた物で……たくさんの人が喜んでくれる…………ずっと……傷付ける事しかできないと……思っていたのに………」

文香「………とても…嬉しい…………言葉に…できないくらいに………」

文香「……………………………」

ファサ……

文香「…………!」

文香P「…………………寒い…………かなって……………」

文香「………………………………」

文香P「…………あ………えっと………………ひ、ひざ掛け…………あったら………………寒くない……かな……って…………」

文香「…………………………」

文香P「………冷える……から…………だから………その………え、えっと………………うう…………よ、余計なお世話…………かも………だけど……………………」

文香「……………………………」

文香P「…………あの………ね…………」

文香「………っ………」ツー………

文香P「?!」ビクッ…!

文香「>>195

ありがとう……ございます……
(この世の総てを憎み……憎んでも憎んでもまだ余るこの世の総てを言葉で燃やし尽くそうと考えていた私の蜘蛛の糸は……他ならないあなただから……)

安価把握

フラグを回収した側からフラグを立ててしまいます……

お休みなさい

再開します

文香「…ありがとう……ございます…………」

文香P「…………えっ…………あ……………うあ…………あ…………え、えっと……………」オロオロ…

文香「………っ……」ポロ……ポロ…

文香P「………あ…………えっと…………………えっと…………………えっと……………」オロオロ…

文香「………っ………すみません………その……………………違うんです…………………」ポロ……ポロ…

文香P「……ち、違……う……………?」

文香「……はい…………その……悲しい……わけでは無いんです………気持ちが…溢れてしまって………………」ポロ……ポロ…

文香P「…………気持ち………が………………」

文香「……こうして……ここに居られるのが…………とても…幸せなんです……………」ポロ……ポロ…

文香P「………………………」

文香「……世界が……こんなに美しいなんて………知らなかったから……………涙が……溢れてしまって…………っ…………だめ……ですね…………」ポロ……ポロ…

文香P「…………………………」

wiki見たら今日で一周年だった おめでとう

>>200
ありがとうございます
次は2周年を目指してまいりますが……
もう1年で終わる気があんまり………




文香「……劇を……しっかり見なくてはいけないのに………視界が曇ってしまって………………」ポロ……ポロ…

文香P「………………」ス……

文香「………それ…は………?」
ポロ……ポロ…

文香P「………………ハン……カチ………………」

文香「………………………………」

文香P「…………そ、その………………僕の……………………だけど………………………」

文香「…………っ…………」
ポロ……ポロ……ポロ……ポロ……

文香P「?!」ビクッ!

文香「…………っうう………………」
ポロ…ポロ…ポロ…ポロ……

文香P「……あっ……えっ…………あっ…………あう…………ああ………………ご、ご、ごめんなさ………………」

文香「………………」グイッ…!

文香P「?!」フワッ……

文香「……………」ギュッ……

文香P「?!」//////

文香「………………………」
ギュ………………

文香P「………………あ………………あう………………あ……ふ、ふ、ふ、文香ちゃ……?!」//////

文香「…………っ………温……かい………………」

文香P「…………………!」

文香「……本の中の……紙と…インクでできた………存在…じゃ…なくて…………っ…………本当に………………温かくて………………優しくて…………綺麗………………………」

文香P「………………………………」

文香「…………っ…………うう………………ううう………………」
ポロ…ポロ…ポロ…ポロ……

文香P「……………文香…………ちゃん…………」

文香「………あなたが……私に………優しさが……物語の中だけの…虚構の存在じゃないと……教えて…くれたから……………」

文香P「………………………!」

文香「……私の全てを……受け入れて………くれたから……………っ………私に…………光を………くれたから…………」ギュ………

文香P「………………………」

文香「……………っ………うう…………………」
ポロ…ポロ…ポロ…ポロ……

文香P「…………………」ギュ………

ツアーの櫂と瑛梨花でこのSSしか出て来なかった

あくえりかちんと櫂くんお迎えして

文香(……文香Pさんに出会えなかったら……私は……どうなってしまっていたか……………)

文香(この世の総てを憎み……憎んでも憎んでもまだ余るこの世の総てを言葉で燃やし尽くそうと考えていた私の蜘蛛の糸は……他ならないあなただから…………)

文香(……私を…救って……くれた…………叔父さんの…優しさに気付かせてくれたのも………あなただった…………)

文香P「…………………………」

文香(……自分の…世界を終わらせてしまえるだけの力を………呪うだけだった……………私を……………)

文香「>>207

安価間違ってる

>>205
そのような場合は>>1の駄文を叩き台にして………

>>206
お迎えしようにも……………



安価ミス
再安価
>>210

愛しています……これからも……ずっと……

文香「愛しています……これからも……ずっと……」

文香P「……!」//////シュゥゥゥ……

文香「………………………」

文香P「………………」//////

文香「……文香Pさんが教えてくれたこの気持ちを………文香Pさんに………………」

文香P「……………あう……」//////

文香「………………………」ギュ………

文香P「…………………」//////

文香(……どの様な文章を読んでも……愛とは何か分からなかった………初々しい初恋から……生々しい官能的な愛まで……どのような本を読んでみても……………)

文香(…美しい物なのか……温かい物なのか……静かな物なのか………激しい物なのか………幻想なのか……実体なのか…………)

文香(…書いてある事がすべて違っていて……戸惑った………どれが正しい愛なのだろう………と…)

文香(……でも、どれが正しいか考えている事が……正しくなかった…………)

文香(…本当は全てが正しくて……全て同じものについて書いてあったと分かったから………)

文香(……愛を実際に理解して……初めてそれも理解できた………)

文香「………文香Pさん…」

文香P「…………うう……」//////
プシュゥゥゥ………

文香「…………………………」

文香P「………ふ、不意打ち…………は………………むり………… ……」//////プシュゥゥゥ………

文香「………………すみません…」
ギュッ………

文香P「あう…………ううう………………」//////

文香(……文香Pさん………誰よりも純粋で……澄んだ心の持ち主で………優しい……………私の……大好きな人…………………)

文香(……全部を知っても…………それでも…私を愛していると…………言ってくれた人…………)

文香(……『魔導書』である…………私を……………………)

文香P「………………あう…………あ、あ、…………っ………………あの……………………!」//////

文香「…………何で…しょうか……?」

文香P「…………ぼ、ぼ、僕も……その…………うう……………愛し…………てる…………よ………………?」

文香「………………………………」

文香P「………っ…………僕も………………ね…………あの………………その…………えっと………………あう…………………」//////

文香「…………言葉は……要りません………言葉など無くとも………分かるから…………」ギュッ………

文香P「………あう……………」//////

文香(……滅ぼす力で……守る事も出来る………文香Pさんを……私の力で守る事が……出来た…………)

文香(……文香Pさんを守れた力なら……………私は………この力だって…………誇りに思える…………)

文香P(……あう……言えな……かった…………ギュッて…………い、い、いつまで…って…………?………………あう……文香ちゃん………………あ、温かくて………い、い匂いがして…………柔らか……………)//////
ボンッ……!

文香「……文香Pさん………私は…………………」

文香P「」//////プシュゥゥゥ………

文香「……ふ、文香Pさん?!」

アトランタ 製材所 経営者室



保奈美「ふぅ…………ねえ、レット。聞いた事がある?」

沙紀「新しいドレスの噂でも聞きつけたのかい?よろしい、今度の休みに…………」

保奈美「違う、ドレスの話じゃないわよ。あのね…………」

沙紀「となると、宝石か。いや、それとも壁に掛ける絵画かもしれな…………」

保奈美「レット!」

沙紀「ふふふ……分かりました、真面目に聞くよ。」

保奈美「…………………………」

沙紀「それで、どんな珍しい宝物の話なんだい?」

保奈美「この前とんでもない噂を聞いたんだけど…か知ってる?」

沙紀「無視とは傷付くな、ふふ……僕らに対する街の人間たちの噂かな?知っているが、それをこの場で挙げだしたら就業時間をとっくに過ぎてしまうだろうね。」

保奈美「でしょうね。でも、その噂は私たちに関する事じゃないの。……噂なんて馬鹿らしいとは思うんだけど、何だか気になる噂だったから……」

沙紀「ほほう、豚が木にでも登ったのかな?」

保奈美「>>218

もう少しで全てが終わるって……

保奈美「もう少しで全てが終わるって……」

沙紀「へぇ、そりゃあ大変だ。何の全てが終わるのです?アトランタマンドリンクラブの全てがですか?」

保奈美「そんな笑い話じゃないの。世界の全てが……終わるんですって………」

沙紀「では、やはりアトランタマンドリンクラブの話に違いない。アトランタの人間はアトランタだけが世界だと思っているからね。」

保奈美「もう!」

沙紀「ははははは!だって俄かには信じがたい話じゃないか、お嬢さん。」

保奈美「……私だって最初は耳を疑ったわよ。でもね、これの続きを聞いたら……不安になったのよ。」

沙紀「マンドリンクラブではなく、アコーディオンクラブだった?」

保奈美「……全てが終わる原因は、機械人形だって言うのよ。」

沙紀「機械人形が反乱でも起こすのかい?」

保奈美「……そこまではよく分からないけど……とにかく機械人形が原因で全てが終るらしいのよ。」

沙紀「ふぅん……だとすれば機械人形をせっせと生産している僕らは、絶賛世界の滅びに協力中と言うわけだ。」

保奈美「何があっても真面目に聴きたくないようね…………」

沙紀「可能性を検討しているんじゃないか。全ての終わりがどの様な形でやってくるのか。で、噂はそれだけなのかい?」

保奈美「……ええ……まあ…………」

沙紀「……感じた事を素直に話させてもらうなら……取り立てて騒ぐ程の噂には全く聞こえなかった。」

保奈美「…む…………」

沙紀「機械人形が怖いのは分かるが、あまりに根も葉もない話じゃないか。どう信じろって言うんだい?」

保奈美「…………………………」

沙紀「南部にも段々と機械化の波がやって来ているからね。それに対して反発する形で誰かが言い始めたんだろう。」

保奈美「…………………………」

沙紀「噂なんか信じるだけ無駄と言う物さ。その手の話は我らが愛すべきピティパットさんの領分さ。」

保奈美「…………でも…………」

沙紀「でも………………?」

保奈美「何故だか……確信が持てるのよ、この話に対して……」

沙紀「オールドミスは口癖のようにそう言うものだよ。」

保奈美「違う、そうじゃないの!……どうして信じてくれないの…?」

沙紀「世界が滅ぶなんて信じたい人間がいると思うのかい?」

保奈美「…………っ…………」

沙紀「スカーレット、君は少し…………」

保奈美「全ては……月光蝶によって終わらされるのよ……?!」

沙紀「…………?!」

保奈美「………………あら……?」

沙紀「…………今……何と言った……?」

保奈美「……えっと……どうして信じてくれないの…?」

沙紀「その後だ。」

保奈美「……月光蝶によって…全てが終わる………」

沙紀「そう、それだ!…君はいつどこで……どうやって月光蝶と言う言葉を聞いた?!」

保奈美「……え、えっと……………………」

沙紀「……………………………」

保奈美「……わ、分からない………月光蝶って何……?……どうして……私はそんな事を…………」

沙紀「……………分かった。では、さっきの噂は誰から聞いた?」

保奈美「……それは………………?!……誰から……聞いたの……?」

沙紀「…………………………」

保奈美「……気がついたら……頭の中にあって………それで………確かに……誰かから聞いたのに………」

沙紀「>>226

誰かとは誰なんだ!(掴む)

沙紀「誰かとは誰なんだ?!」ガシッ!

保奈美「?!」ビクッ!

沙紀「思い出すんだ、スカーレット!…とても…重大な事かもしれない!」

保奈美「れ、レット……?!あなた……さっきまで…………」

沙紀「良いから早く!誰だ、誰から聞いたんだ?!……まさか……タラで発掘されていると言うのは………」

保奈美「…………………………」

沙紀「文明を滅ぼした伝説の機械人形は相打ちで果てたんじゃなかったのか………?!……くっ………そんな…………」

沙紀「答えてくれ、スカーレット!その話を君に教えたのは一体………」

保奈美「ボクだよ。」

沙紀「?!」

保奈美「だめぴにゃよ?奥さんには優しくしてあげないと。肩を掴んで揺するなんて以ての外ぴにゃ。」

沙紀「…………誰だ、お前は?」

保奈美「奥さんの名前まで忘れちゃったぴにゃか?」

沙紀「違う、お前はスカーレットじゃない!」

保奈美「ぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっ!そう、ボクはスカーレットじゃないぴにゃ。あくまでスカーレットの体を借りてるだけぴにゃ」

沙紀「答えろ、お前は誰だ。」

保奈美「人に名前を聞くときにはまず自分からってママから習わなか…………」

沙紀「答えろ。」

保奈美「………はぁ……この時代の人間って言うのは冗談が通じない奴ばっかりぴにゃ。」

沙紀「………………………」

保奈美「ぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっ!まあ、起きてから、ちゃんとした自己紹介は誰にもしてなかったから丁度良い機会かもしれないぴにゃね。」

保奈美「初めまして、レット・バトラー。ボクの名前はSystem-∀99……って言っても分かんないぴにゃか。『ピニャコラドール』って名前の方がキミたちには通じるかな?」

沙紀「……?!」

保奈美「ピニャコラドールって呼ばれるのはホントは苦手なんだけど……ほらさ、神サマって呼ばれのは気恥ずかしいぴにゃからね。」

沙紀「………………………」

保奈美「キミだって眠ってる間にいつの間にか神サマ扱いされるようになってたらビミョーでしょ?」

沙紀「……ピニャコラドール……なのか………?」

保奈美「だからそう言ってるぴにゃ。」

沙紀「………伝承は……事実だったのか………」

保奈美「概ねは、ぴにゃ。伝承とか伝説って言うのは、けっこー元になった話があるものぴにゃよ。これは神サマやってて分かった事ぴにゃ。」

沙紀「…………………………」

保奈美「ぴにゃっぴにゃっぴにゃっ!と言っても、ナノマシンから伝えられた情報なんだけどね。ボク本体はアシュレに掘り出されるまで眠ってた訳だし。」

沙紀「……何故……スカーレットなんだ……?」

保奈美「……ボクにお祈りをする時のルールって知ってる?」

沙紀「生き血を……捧げる……」

保奈美「そ、ボクはそれを解析して……簡単に言えば『相性が良い』人間を探せたんだぴにゃ。」

沙紀「それが……スカーレットだったのか…?」

保奈美「うん、相性バッチリな上に適性までバッチリだったぴにゃ。運命だと思ったぴにゃ。」

沙紀「…………………………」

保奈美「あ、たまーに嫌われ役になる事でスカーレットを応援してあげてたぴにゃから、体を借りるぐらい大目に見てほしいぴにゃ。」

沙紀「………理由は分かった。…だが、目的は何だ?」

保奈美「ん?」

沙紀「スカーレットの体を借りる目的は何だ、と聞いているんだ。」

保奈美「目的……?ああ、それなら簡単な事ぴにゃ。」

沙紀「………………何だ?」

保奈美「もう一体のピニャコラドール…『ターンX』を止める手伝いをしてもらう事ぴにゃ。」

沙紀「…………ターン……X……」

保奈美「>>234

1周年おめでとう!

そ、ぼくと対にあるもう一つの古代の機械人形。言うなればぼくが正義ならターンXが悪ってとこかな。

ターンXは同じ『ターンタイプ』であるボクにしか止める事はできない。そしてスカーレットとボクとはもはや一心同体。悪知恵の働くキミなら、この意味がわかるはずぴにゃ。

安価把握

ラストが見えた!

一時中断します

>>234
ありがとうございます!
今ならあんたんだって出来る気がします!奈緒……

アプサラスⅢとBD2号機狙いでガンコンにつぎ込んだばっかりだけど…関係ないね!

ハロウィン最高!

(末期患者の手記より)


再開します

保奈美「そ、ボクと対にあるもう一つの古代の機械人形ぴにゃ。言うなればボクが正義ならターンXが悪ってとこぴにゃかね。」

沙紀「フン、正義や悪だなんて概念を兵器が語るのか?」

保奈美「ごもっともぴにゃ。でもさ。自分を悪って言う奴は居ないぴにゃよ。」

沙紀「だからお前は自分を正義と言うのか?」

保奈美「ボクは今の文明を守ろうと思っているんだ。正義の味方を気取るぐらい許してほしいぴにゃ。」

沙紀「…………………………」

保奈美「いいかい、よく聞くぴにゃ。さっき言ったターンX……コイツは今の文明を終わらせようとしている。」

沙紀「たがが一機の機械人形にそんな事が…………」

保奈美「出来るぴにゃ。その事は君だって知っているぴにゃよね?」

沙紀「…………っ……!」

保奈美「…アイツは昔、ボクが相打ちに持ち込んだと思ってたぴにゃが、ところがどっこい、どっちも機能を停止していなかったと言う訳ぴにゃ。」

沙紀「…フン……お前が仕留め損ねたせいで、僕らは未曾有の厄災に見舞われなきゃいけないのか。」

保奈美「そうなるぴにゃね。キミたちには済まないと思ってるぴにゃ。」

沙紀「謝るぐらいなら、今すぐターンXと刺し違えて来てくれないかね。」

保奈美「それは無理ぴにゃ。パイロットが居なければボクは動けないぴにゃからね。」

沙紀「つまり、スカーレットにお前と一緒に[ピーーー]と言うんだな?」

保奈美「ボクがやられるの前提で話を進めないでほしいぴにゃ。」

沙紀「文献によると確か、ターンXの方が性能が上だそうじゃないか。」

保奈美「……キミのような物知りは嫌いぴにゃ。」

沙紀「勝算はあるのか?」

保奈美「ないぴにゃ。良くて相打ちぴにゃね。」

沙紀「対になると言う割には随分と力に開きがあるじゃないか。」

保奈美「アイツと違って、ボクは別に文明を滅ぼすために作られた訳じゃないぴにゃから。」

沙紀「機械人形も言い訳をするんだな。」

保奈美「言い訳ととってもらっても結構ぴにゃ。ボクはあくまで事実を話しただけぴにゃよ。」

沙紀「………………………………」

保奈美「言い訳ついでにもう一つ、ヤツはボクと同じ時代の機械人形たちを大量に味方につけているぴにゃ。」

沙紀「お前には?」

保奈美「ボクは嫌われ者みたいぴにゃ。今もこうしてキミに嫌われてるみたいにね。」

沙紀「戦力差は絶望的、か……」

保奈美「一機ずつはターンXに比べたら大した事は無いんだけど、何せ数が数ぴにゃ。」

沙紀「…………………………」

保奈美「ボクは無敵の神サマじゃないぴにゃ。数の暴力には勝てないぴにゃ。」

沙紀「おい、ピニャコラドール。何故、ターンXやそいつらは今の文明を滅ぼす?」

保奈美「今の文明に絶望したからぴにゃ。」

沙紀「……ほう……」

保奈美「ボクらは兵器として作られた。そして、前の文明はボクらを使った長い争いの果てに滅びてしまった。」

沙紀「滅びた?滅ぼしたのはお前たちだろ。」

保奈美「そうなる原因を作ったのはニンゲンたちぴにゃ。」

沙紀「…………それで、ターンXはまた争いを繰り返す人類に絶望し、滅ぼす事に決めたのか?」

保奈美「そ、ヤツはこれ以上文明が進めば、またあの時のように取り返しのつかないことになると思っているぴにゃ。」

沙紀「だから、文明がまだ未発達のうちに一度文明を滅ぼす、と言う事か。」

保奈美「過ちが繰り返されれば、ヤツは今度こそ人類が、地球そのものが滅びると信じているぴにゃ。そうならないためには、一度リセットする必要がある、そう思っているんだぴにゃ。」

沙紀「……なるほどね。理屈としては通っている。」

保奈美「キミは文明が滅んでもいいぴにゃか?」

沙紀「>>245

そんなはずはないだろう!

沙紀「そんなはずはないだろう!」

保奈美「へぇ。」

沙紀「……っ…!…確かにね、僕は人間なんて愚かで醜い馬鹿な生き物だと思っている。ロクなものじゃない!」

保奈美「……………………」

沙紀「私利私慾のために動き、争う。同じ国の中でさえ、だ!絶望していると言うなら僕もだ!いつになったら人類は賢くなる?!」

保奈美「なら………………」

沙紀「だが……世界を滅ぼさせるわけにはいかない!」

保奈美「……君は人間が嫌いなんだろう?何故世界が滅ぶと困るんだい?」

沙紀「簡単な事さ。この世界がスカーレットの生きる世界だからだ。」

保奈美「スカーレットの……?」

沙紀「ウェードの生きる世界で、メラニーさんやマミーやピーターが生きる世界だからだ!でなけりゃ世界なんて滅ぼうが構うものか!」

保奈美「……………………」

沙紀「世界に怨みを抱いている奴の我儘で、彼らの生きる世界を奪っていい道理はない!」

保奈美「キミは世界を救いたい。だがそれは、正義などのためではない、と。」

沙紀「正義?ハッ、僕は正義と言う言葉が大嫌いなんだ!聞くだけで蕁麻疹が出る。」

保奈美「では、ごく個人的な理由から世界を救いたい、と?」

沙紀「ああ、ボクは完全な悪人だから、私利私慾のためにしか動くつもりはない!スカーレットと違ってね!」

保奈美「………………………………」

沙紀「非難したければ非難しろ。ボクは考えを変えたりはしない!」

保奈美「…………………………」

沙紀「正義ごっこでも何でも勝手にやっていろ!ただ、スカーレットは渡さん、返せ!」

保奈美「それはできないぴにゃ。ボクが今まで調べてきた中では…………」

沙紀「僕の血を調べろ!」

保奈美「………………ぴにゃっ?」

沙紀「

保奈美「いやいや、誰でもいいって訳じゃ…………」

沙紀「僕の血はスカーレットと同じ型だ。まずは調べてみてから無理かどうかは言え。」

保奈美「…自分がスカーレットの代わりをやるつもりかい?」

沙紀「自分の財産を失いたくないんでね。僕なら幾らでもお前と死んでやる。悲しむ人間は居ないだろうからね。」

保奈美「…………………………」

沙紀「大多数の人間からは嫌われている、ウェードはまだ幼い、スカーレットとは…その時になったら大げんかをして憎まれよう。」

保奈美「…………………………」

沙紀「世界から嫌われている山師が世界を救う、なかなか皮肉が効いてると思わないか?」




保奈美「…うぅん…………」パチ……

保奈美「……私は……一体………………」ムクリ

沙紀「お目覚めかね、お嬢さん。」

保奈美「………………えっ……と…………」

沙紀「疲れが溜まっていたんだろうね、仕事中にいきなり倒れたんだよ。思い出したかね?」

保奈美「………………………………」

沙紀「寝坊助さんにも困った物だ。僕1人で仕事をする羽目になったよ。」

保奈美「…………あ…………ごめんなさい…………」

沙紀「いやいや、謝る事はない。君が居てくれないおかげで上手く進んだから。」

保奈美「………あ、そう……」

沙紀「……スカーレット……君は生きろ。」ボソ……

保奈美「は?」

沙紀「>>253

……何でもないよ。何でも……ね(悲壮な決意に満ちた顔)

沙紀「……何でもないよ。何でも……ね。」

保奈美「…………………………」

沙紀(…幸福とは全く以って一瞬しか続かない物のようだ……苦労し続けて手に入れた物をこれほど早く手放さなきゃならん事になるとはな…………)

保奈美「…………レット…?」

沙紀「…帰る支度をしたまえスカーレット。今日はもう終いだ、不満だろうが帰るよ。」

保奈美「………………………………」

沙紀「はぁ……そんなに帳簿をつけれなかった事が不満かい?」

保奈美「……………………」

沙紀「悪いが、帳簿は僕が付けさせてもらったよ。帰る時間が遅くなったら堪ら…………」

保奈美「……あなた……何を企んでいるの……?」

沙紀「……早く家に帰って、ウェードと遊ぶ事さ。」

保奈美「嘘を言いなさい。」

沙紀「はははははは、相変わらず君は僕のやる事なす事全てが気に食わんらしい。」

保奈美「…………………………」

沙紀「僕も低く見られた物だ。つくならもっとマシな嘘をつくに…………」

保奈美「今日は嘘が下手ね。あなた、自分がどんな顔をしてるか気付いてる?」

沙紀「いつも通りの文句のつけようの無い顔でしょう?」

保奈美「いいえ、あの晩、戦場に行くと言った時の顔よ。」

沙紀「…………冗談を言っちゃ……」

保奈美「こんな笑えない冗談を言うわけないでしょ?」

保奈美「……白状なさい、何を企んでいるの?」

沙紀「……何も企んじゃいませんよ、お嬢さん。」

保奈美「下手な嘘も大概にしなさい!いつもの余裕はどうしたのよ?!」

沙紀「………………………………」

保奈美「……っ!……どうしてそんな……今から死にに行く人間の顔を………?!」

ダーン!ダーン!ダーン!

沙紀「む!」

保奈美「?!」

沙紀「……銃声…近いな。」

保奈美「…………ねえ、この銃声って………」

沙紀「………北軍の拳銃の音だ。」

保奈美「なら……狙われているのは………………」

沙紀「…………チッ!」バッ!

保奈美「あっ……ちょっと?!」

製材所近くの林



悠貴「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ…………はぁ………はぁ…………」

「逃すな!必ず探し出せ!」

「見つけ次第始末しろ!南軍の残党だ!」

悠貴「……はぁ………はぁ………」

「出てこい!隠れても無駄だ!」

悠貴「………っ………!」ギュッ……

作戦書「…………」

悠貴「…………すみません………リー将軍……………」

悠貴「……これが……北軍の手に渡れば……………っ………!」ジワ……

悠貴「……脇腹に一発……いや……二発…………だめだっ……体に力が………入らない………こう………なったらっ………」

手榴弾「……………」

悠貴「…………作戦書を……渡すわけには…………」

ターン!ターン!

悠貴「?!」

「な、何だ貴さm…………」ターン!

悠貴「……………………」

ターン!ターン!ターン!ターン!ターン!

悠貴「………みか……た…………?」
フラ……パタリ……

製材所 地下 機械人形工場



悠貴「…………っ…!……あれ……ここ……は………?」

悠貴「…………………………」

悠貴「………!さ、作戦書っ……!」

保奈美「これの事?」スッ

悠貴「あっ……そ、それでっ………うわぁっ………?!」

保奈美「>>262

落ち着いて。傷に響くわ

保奈美「落ち着いて。傷に響くわ。」

悠貴「……っ……!」ズキッ…!

悠貴「……うう………………」

保奈美「だから言ったのに…………」

悠貴「すみませ…………っ……………………」

保奈美「包帯を巻いて薬を打っただけなんだから……銃弾はまだ体の中に残っているのよ?」

悠貴「………………は、はいっ…………」

保奈美「……はぁ……北軍に追われてる人間を匿うのは2回目だわ……」

悠貴「…………!…1回目はっ……」

保奈美「無事にテキサスに逃げて行ったわよ。」

悠貴「……よ、良かったぁ………………ありがとうございますっ………!」

保奈美「……いえ……(助けたのは…フランクだもの……)」

悠貴「………………………………」

保奈美「…………………………」

悠貴「……あ、あのっ……この怪我の手当てをしてくれたのはっ……」

保奈美「私が出来るのは包帯を巻くぐらいよ。」

悠貴「じゃあっ…………?」

保奈美「お礼はあっちの2人に言いなさい。」

清良「……………」

菜々「………………」フカブカ……

悠貴「…………………………

保奈美「医者のミード先生と、あなたも知っている通り、召使いのマミーよ。」

悠貴「え、えっとっ……ありがとうございますっ……!」

清良「…気にする必要は無いよ。南部人は皆同胞だ。それに、人命を助けるのが医者の仕事と言う物だ。」

保奈美「…改めてありがとうございます、ミード先生。」

清良「…………フン……あんたの使いでマミーが来た時は、誰が行ってやるものかと思ったがね。」

保奈美「……………………」

清良「……マミーがあまりに必死に頼み込んで来るものだから来てやったんだ。礼ならマミーに言うんだな。」

菜々「…………………………」

保奈美「……あ、ありがとうマミ…………」

菜々「ふん、最近ろくなことがありませんよ、ほんと。いきなり趣味の悪い屋敷に住まわされるわ、夜中にミード先生のところまで使いっ走りに使われるわ……」

保奈美「…………あ……えっと………………」

菜々「そうでなくとも迷惑をかけられてばかりなのに……ええ、実に迷惑んかけられてばかりです…………」

保奈美「それは……その…………」

菜々「だから、今さら迷惑の一つや二つかけたぐらいで謝られても鬱陶しいだけです。お礼なんか要りませんよ。」

保奈美「…………!…マミー……」

菜々「……………フン…」

清良「……はぁ……バトラーに手を貸すような事態に陥ろうとはな…………」

菜々「すみません……その…………」

清良「いい、これ以上あんたに頭は下げさせられん。……それよりも、若いの。」

悠貴「は、はいっ!」

清良「…何をしたら北軍から追いかけられるような事になる?それに…その作戦書は何だ?」

悠貴「>>269

あなた方なら安心して話せそうですね……。
これは北軍・シャーマン将軍の研究施設から持ち出した最重要機密なのです。

安価把握

軍曹→瑛梨華ちん、櫂くんで>>1の息の根を止めに来る運営

………む、無理ぽよ

お休みなさい

上野東京ライン経由で実現した常磐線の新旧特急車両のすれ違い
(急行ぶらり横浜鎌倉号651系と特急ひたちE657系)

https://www.youtube.com/watch?v=h_p-yIpGFQU



多々買うべきライバルは挫けそうなこの自分だそうです 爆闘宣言なのです

再開します

悠貴「…あなた方になら安心して話せそうですね………これは北軍・シャーマン将軍の研究施設から持ち出した最重要機密なんですっ。」

清良「何と、シャーマン将軍の研究施設から?!」

悠貴「はいっ…私たちの同志が、決死の覚悟で…持ち出す事に成功したんですっ……」

清良「………同志…と言うと……?」

悠貴「……リー将軍の元に集った…仲間たちですっ…!」

清良「………!!」

悠貴「…リー将軍はシャーマンの野望にお気付きになられっ……それを阻止するために、私たちを集めたんですっ……!」

保奈美「……シャーマンの野望……………………!もしかして機械人形を使って…………!」

悠貴「はいっ!ヤツは……古代の機械人形を使ってっ……もう一度…戦争を起こそうとしているんですっ……!」

保奈美「…………?!…また……戦争が……………………」

悠貴「…また戦争が起きればっ……またたくさんの人が死にますっ…………それだけは絶対に阻止しないといけませんっ……!」

菜々「…………………………」

悠貴「……しかもっ……今度の戦争はっ…………っ……!!」ズキ…

保奈美「ああ……!興奮すると傷口が…………!」

悠貴「……っく……すみませんっ…………………ふぅ……しかも…今度の…戦争は……先の戦争より…ずっと大きな物になるんですっ……シャーマンは…南部だけじゃなくてっ……世界中を攻撃するつもりなんですっ…!」

清良「……………………………」

菜々「……にわかには信じられない話ですね…………」

悠貴「本当なんですっ…!信じてくださいっ…!」

菜々「…世界中に攻撃を仕掛ける、そんな事をしても袋叩きに遭うだけじゃないですか?いくらシャーマンといえども…………」

悠貴「それが……可能なんですっ…!古代の機械人形と……シャーマンの技術力があればっ……!……世界を相手に……戦争をしたって勝てるんですっ………!」

菜々「……言い切れると言う事は根拠が?」

悠貴「……スカーレットさんっ……作戦書を……貸してくださいっ…!」

保奈美「あっ……ええ。」ス

悠貴「ありがとうございますっ!」パシ

悠貴「えっとっ…………」
ペラ…ペラ…ペラ…ペラ

悠貴「あ、あったっ!皆さんっ、これを見てくださいっ!」

保奈美「…これは…………?」

清良「………作戦の日程か……かなり細かく書かれとる……………」

菜々「……………………」

悠貴「次のページからは作戦内容が……かなり綿密に記されてありますっ……」ペラ

悠貴「……ほらっ…」

清良・菜々・保奈美「……………」

悠貴「…考えてみてもくださいっ………悪魔のように計算高いシャーマンがっ……勝ち目のない戦いを始めるでしょうかっ……?!」

菜々「…………考えづらいですね………」

清良「……………………………」

悠貴「……戦争が終わった今……こんな事をしたら……反逆者となるのは分かっていますっ………でもっ…リー将軍は……それをお覚悟の上でっ………」

沙紀「ブラボー、ブラボー。なるほど、大した自己犠牲の精神だ。」
パチパチパチパチ

悠貴「……!!」

沙紀「感動で涙が止まりませんなぁ。逆賊の汚名を被ってでも、世界の平和を守ろうとするとは。大した将軍ですねぇ、リー将軍は。」パチパチパチパチ

悠貴「………」キッ!

沙紀「はぁ……あなたを救って差し上げたのは僕なのですよ?少しは感謝ぐらい示してくれても良いと思うのですが。」

悠貴「うるさいっ!…誰がお前なんかに……っ………感謝するものかっ…!」

沙紀「はははははは、結構。どうせ感謝されたところで悪寒がするだけですがね。」

悠貴「………っ……!……何故……助けたっ……?!」

沙紀「>>280

あなたの惨めな表情が見たかったから……では、いけませんか?

沙紀「あなたの惨めな表情が見たかったから……では、いけませんか?」

悠貴「なっ………?!」

沙紀「ふふふ……侮蔑すべき男に命を救われる、そうなった時に正義の血潮溢れる若き南部の青年がどのような顔をするか非常に興味があったのです。」

悠貴「…………………………」

沙紀「結果として中々良い物が見れました。ふふ……あなた、今最高に素敵な顔をしてらっしゃいますよ?」

悠貴「……き、貴様っ……!!」

沙紀「ストップ。人の話は最後まで聞くものですよ。……ではここで、さらにあなたを惨めにして差し上げることにしましょう。」

悠貴「黙れっ!これ以上の屈辱などあるものかっ!(うう……沙紀さんに…後で謝らないと…………)」

沙紀「あるのですよ、それが。付かぬ事をお聞きしますが、あなた方の戦力は十分でらっしゃいますかな?」

悠貴「お前には関係ないっ!」

沙紀「関係あるのですよ、それが。ここは何だと思いますか?」

悠貴「工場だろっ?!」

沙紀「何の?」

悠貴「それはっ………………」

沙紀「ふふふ……機械人形の工場ですよ。暗くてよく分からんとは思いますが。」

悠貴「……?!……機械人形の製造は禁止されているはずじゃ…………」

沙紀「武装蜂起だって禁止されているはずでは?」

悠貴「…………っ……!」ギリッ!

保奈美「………………………」

沙紀「さて、ここで商売の基本を確認してみましょう。必要な物を必要な相手に売って代金を得る。どれだけ複雑化しようと、基本はこれです。」

悠貴「…何が言いたいっ……?!」

沙紀「はぁ……南部人と言うのは頭の機転が利かなくて困る。良いですか、ここには大量の兵器や、物資や、戦力、あなた方の持っていない全てが揃っていると言っているのです。」

悠貴「……………!…そんなに金が欲しいのかっ?!」

沙紀「はははははは、金なんざ余ってしょうがないのです。わざわざ敗残兵の方々からいただく必要はありませんよ。」

悠貴「………っ……!ならば……………」

沙紀「今回に限り、全て無償であなた方に提供して差し上げましょう。」

清良「………今さら愛国心にでも目覚めたのかね?」

沙紀「まさか。ふふふ……僕にそんな物は存在しやしませんよ。……なあ、君。本音で語り合おうじゃないか。正直なところ、今の装備で十分だと思いますか?」

悠貴「…………っ………………」

沙紀「まともな装備があるはずがありませんよねぇ、敗残兵の集団に。」

悠貴「…………………………………」

沙紀「ここで先程の話です。私があなた方に無償で装備を提供して差し上げましょう。あっても勝てるとは限りませんが、少なくとも無ければ勝てないでしょうねぇ。」

悠貴「…………何があろうとも……お前の手なんかっ……!」

沙紀「あなた方のプライドと世界、どちらが大切なのですか?」

悠貴「……………っ……!!」

沙紀「別に不必要と言うのならば結構です。ですがねぇ、ここは個人的な感情は捨てるべきではないでしょうか?」

悠貴「…………………………………」

沙紀「ふふふ………その顔が見たかった。その悪党からの情けを受けるしかない屈辱に満ちた表情がねぇ!」

悠貴「……………ぐっ……ぅぅ………………!」

沙紀「いやはや、元はと言えば金儲けの為に作った工場でしたが、こんな愉快な事に役立つ日が来るとはね。」

保奈美「………えっ……?(作ったのは私であってあなたじゃ…………)」

沙紀「スカーレット・オハラ。あなたには中々役立ってもらいましたよ。あなたのおかげでこの工場の存在を誰からも疑われませんでした。」

保奈美「………レット…………?」

沙紀「はあ、愛のない結婚というのはひどい苦痛ですねぇ。やっとこの茶番を終われます。」

保奈美「……………………………」

悠貴「………スカーレットさんを……ずっと………!」

清良「なるほど……道理で……ずっとおかしいと思っていたんだ……メラニーの姉妹のスカーレットがどうしてこんな真似をしたのか………!」

沙紀(……ミード博士はこの街の南部人の間では誰より信頼を勝ち得ている人間だ。おまけに僕のことを憎んでいると来た。)

清良「この……人の姿をした悪魔め!!」

沙紀「はははははははは、それが何か?(これでスカーレットは機械人形から離れられる、そして悪名も全て雪げる。……悪役が得意で助かったよ。)」

保奈美「……………………………」

清良「>>289

今すぐに私たちの前から消えろ!お前の全財産を置いてどこか遠くに行ってしまえ!

清良「すぐにわしらの前から消えろ!お前の全財産を置いてどこか遠くに行ってしまえ!」

沙紀「はははははははは!そう慌てられずともアトランタにある財産ぐらい置いていって差し上げますよ。さすがに全財産は無理です。」

清良「いいや、お前に選択肢はない!何ならこの場で撃ち殺してやっても……!」

沙紀「先程の僕の射撃の腕前をご覧になられなかったのですか?ははははい、あなたじゃ相手になりゃしませんよ。」

清良「……っ……!」

沙紀「ふふっ……そちらの青年も死に急ぐものではないよ?」

悠貴「…………………………………」

沙紀「……………………」チラ…

保奈美「…………………………」

沙紀「…………………」クルッ…

保奈美「……ま、待ちなさい!このっ……!!」バッ!

菜々「………………」ガシッ!

保奈美「離しなさい、マミー!!」

菜々「…………………………」

保奈美「マミーってば!」

菜々「…………………………」

悠貴「……気持ちは分かりますっ……!このままあの男を行かせるしかないと思うと……!」

保奈美「そうじゃないの!私はっ…………むぐっ…………?!」

菜々「…………………………」

保奈美「〜〜〜〜〜!!」

菜々「バトラー船長のお思いを無駄になさるおつもりですか?」ボソ……

保奈美「………………………」

菜々「スカーレット嬢様……今回だけは、騙されてやってください。」

保奈美「……………!………………」

菜々「……あの目が何の目か分かりませんか……?…あなたもよく知っている目のはずですが…………」

保奈美「…………ウィルクスのおじ様が……戦場に行こうとしていた時の…………目………………」

菜々「……分かっているじゃありませんか。……でしたら、どのようにするのが正しいかは……分かりますよね?」

保奈美「…………………………」

菜々「……フン……どうしてもっとマシな嘘がつけないのか…………」

沙紀「…………………………」
スタスタスタスタ……

保奈美「………………………………」

菜々「……何をするつもりかは知りませんが……最期の嘘ぐらい、騙されてあげなさい。」

保奈美「……………………」

菜々「…………………………」

保奈美「………ありがとう……マミー…………」

菜々「……………………」パッ……

保奈美「…………………………」

菜々(………最期だけは…認めてやりましょう…)

清良「さっさと消えろ!お前なんか見たくもない!」

悠貴「早くどこかへなりと行ってしまえっ!」

沙紀「はいはい、分かっておりますよ。」スタスタスタスタ……

保奈美「……レット・バトラー!!」

沙紀「ん?」

保奈美「……この………卑怯者!!」

沙紀「…………………………」

保奈美「…………………………」

沙紀「……ふふっ……最高の褒め言葉です。」スタスタスタスタ……

保奈美「…………………………」

トゥエルヴ・オークス屋敷 地下



櫂「……まさか……まだ地下の研究室が残っていたとは思わなかったよ……そして…………」

ターンA「…………」

櫂「……『ピニャコラドール』……いや、『ターンA』……これが無傷で残っているとはね…………」

ターンA「……………………」

櫂「……何かを感じない訳にはいかないな…………さすがは、神話時代の機械人形、と言うところか。」

櫂「……僕がこれを発掘したのも……果たして偶然だったんだろうか…………」

櫂「………………………………」

櫂「>>297

いや……とてもそうとは思えない。何故なら僕の邪王炎殺黒龍眼【バロール】が……

櫂「いや……とてもそうとは思えない。何故なら僕の邪王炎殺黒龍眼【バロール】が…………」

櫂「…………………………」

櫂「……僕は…こんな時にまで………………ふふっ……どこまで行っても、書斎の中でしか生きていけない人間なんだな…………」

櫂「……夢を見る事を止められない………叶わない夢を…………そして、本人に止めるつもりがない。」

櫂「……今も、夢の中にいるのかもしれない……輪郭があやふやな……僕に対して優しい夢【セカイ】に。」

櫂「…………………救えないな…………」

櫂「………なあ……君が絶望したのは、そんな人間たちだったのかい?」

ターンA「……………………」

櫂「……答えてはくれないか。……はぁ…………僕には…『資格』は無いのか…………」

櫂「……それはそうだろうね……これだけの強大な力を、僕のような人間に託してはいけない。」

櫂「………………………………」

櫂「……結局……僕は何者にもなれないんだ…………」

櫂「………悲しくない、と言えば嘘になる……だけど、それを受け入れている自分がいる。」

櫂「………………………………」

櫂「……それを運命【サダメ】と呼ぶのは簡単な事だ。…そう言ってしまえば、どんな事だって諦めて受け入れる事が出来る…………」

櫂「……滅びの宿命【ホロビノサダメ】…………ふふっ……カッコいい響きだな……」

櫂「ずっとこう言う状況に憧れてきて……空想の中では、僕はいつも主人公だった……」

櫂「………でも……いざ直面してみると………………」

櫂「……………………………」

櫂「……何も……出来ないものだね…………」

櫂「………実はさ、分かってたんだ。…世界が終焉【オワリ】に向かっているって………………」

櫂「………だってさ…君が再び地上【セカイ】に現れた、と言うことは、そう言う事なんだろう?」

ターンA「……………………」

櫂「……機械人形を掘り出している事ぐらい察しがついたさ……ヨーロッパで同じ光景を見た事があったからね……」

櫂「……元戦友からさ、情報ももらっていたんだ………シャーマンが何か企んでいるってね。」

ターンA「……………………」

櫂「……そう………僕は全部……知っていたんだ………」

櫂「……知っていて何もしなかったのさ。どうせ、何も出来やしないってね。」

ターンA「…………………」

櫂「……僕は、情けない奴だろう………?……する前から、諦めてしまっていたのだから………」

櫂「………世界が滅びようと構わない、そうも思っていた………」

櫂「……もう……全てがどうでも良かったんだ……何がどうなろると別にいい……滅ぶなら滅べ………そしたら、楽になれるかも……なんてね。」

ターンA「……………………」

櫂「………………………………」

櫂「……それが今ごろ、君の確認を始めたんだ………何故だろうね……?自分でもよく分からないんだ……」

ターンA「………………」

櫂「…キャリーンの苦しむ姿を見たから………?………原因の1つではあるかもしれないが………すべてではないね。」

ターンA「…………………」

櫂「………僕のように抜け殻ではない世界を守りたい……そう……思ったのかな………?」

ターンA「…………………」

櫂「……ふふっ………原因を求めるのが……間違いなのかもしれない……………」

櫂「……それで……何の用だい、ウィル?」

輝子「フヒ?!」ビクッ!

櫂「……当ててあげよう、……夜な夜な僕が屋敷を抜け出して、自分の屋敷の跡地に向かうのが気になって、今夜とうとうつけてきた……そんなところじゃないか?」

輝子「………あ………は、はい………」

櫂「…………………………」

輝子「>>305

それが古代兵器ターンAか……

安価把握

一時中断します

再開します

輝子「…それが古代兵器ターンA……ですか………」

櫂「………当然全部聞かれてしまってるよね………」

輝子「……あっ………す、すみません……………」

櫂「いや……謝らなくていいよ。…聞かれたなら聞かれたで構わない……」

輝子「……………………………」

櫂「…いつか気付かれるって事は分かっていたからね。」

輝子「……これを……1人で………?」

櫂「……一応ね。…と言っても、ターンAには自己修復機能があるから、僕のやった事と言ったら保守点検ぐらいさ。」

輝子「…………………………」

櫂「それ以上の事をやろうと思っても、全く手が付けられなくて。…僕らの知ってる機械人形と作りが違いすぎるんだ………」

ターンA「……………………」

櫂「…伝承の通りなら、全ての機械人形の行き着くところ、らしいからね。手が出せないのも当然なんだろうが…………」

輝子「……………本……物………なんです……ね………」

櫂「…ああ……伝承に残されているターンエー、その物だよ。」

輝子「…………文明を終わらせた……悪魔の…機械人形……………」

櫂「……………ああ……」

輝子「………………………」

ターンA「……………………」

輝子「……………………………」

櫂「……どこから説明した方がいい………?」

輝子「………………」フルフルフルフル……

櫂「………………………」

輝子「……全部……トモダチが……教えてくれたから…………」

櫂「………トモダチ……?」

輝子「……………………」スッ……

ターンA「…………………」

輝子「トモダチ。」

櫂「……………………………!」

輝子「……アシュレさんの秘密を知ってしまったから………私…も………自分の秘密を…話します…」

櫂「………………………」

輝子「………実は………私が……今まで皆さんに聞かせてきた身の上話………実は全部……嘘……なんです……」

櫂「…………なら……君は本当は……………」

輝子「…生まれた場所は……分からないです………ただ、調整を受けた場所は……北部の…とあるニュータイプ研究所と、言う事は分かります。」

櫂「…………………………………」

輝子「……ずっと……記憶が欲しかったら………戦えと言われて………それで……言われるままに……戦って……たくさんの………人を……………っ…………」

櫂「ウィル…!」

輝子「……すみません………私は………戦争で………たくさんの…………………………………」

櫂「……………………………」

輝子「………初めての……居場所を……失いたくなくて………………嘘を………ついてしまって…………………」

櫂「……………………………」

輝子「………ある日………戦うのが……嫌になって………逃げて………きたんです………とにかくもう……戦いたく…無かった…………」

櫂「……………………………」

輝子「……あとは…メラニーさんたちが……お話された通りです……………道端で……力尽きて…………そのままになる……ところ………でした………………」

櫂「……………………………」

輝子「……あ…あの………………」

櫂「……いいんだ………ありがとう。よく話してくれたね、ウィル…………」

輝子「………………………………」

櫂「>>315

な……これは……∀が……!?(ナノマシンに飲み込まれていくアシュレとウィル)

櫂「…………その………」

キラキラキラキラ……

櫂「な……?!」

キラキラキラキラキラキラキラキラ……

櫂「……これは……∀が……!?」

ターンA「…………」

輝子「ど、どうした…マイフレンド……?!」

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ………

眩しい場所



櫂「………っ………あれ…ここは………?」

輝子「あ、アシュレさん……大丈夫です……か……?」

櫂「……………あ、ああ………ウィルの方こそ……?」

輝子「は、はい……大丈夫…ですよー…」

櫂「……そうか…………情況を整理しないと………僕らは確か…ターンエーのナノマシンに………」

「僕がキミたちを招待させてもらったぴにゃ。」

櫂「?!」

「そんな緑色のブサイクを見たような顔をしないでほしいぴにゃ。」

櫂「……君…は………?」

輝子「マイ…フレンド………」

櫂「?!」

「ご名答。そう、ボクこそがターンAぴにゃ。…正確に言うならターンAの意識、けどね。」

櫂「……………………………」

「インターフェース、と言い換えてもいいかな?はぁ……キミたちがピニャコラドールをこの姿で想像するから、ボクもこの姿で現れなきゃいけないぴにゃよ………はぁ………」

自分は無事に櫂くんを手に入れましたがどうですか?

輝子「……マイフレンド……どうして私たちを……マイフレンドの記憶の中に………?」

「しておきたい話があったからぴにゃ。何せ、明日にはターンXが文明の浄化を開始しちゃうからね。」

櫂・輝子「?!」

「大丈夫。ここは時間の非連続性を利用して切り取っ、時間の流れから隔絶された空間ぴにゃ。」

櫂「……えっと……つまり、この中では時間は流れない……そういう事……なんだね………?」

「そーいうことぴにゃ。」

>>318 訂正


輝子「……マイフレンド……どうして私たちを……マイフレンドの記憶の中に………?」

「しておきたい話があったからぴにゃ。何せ、明日にはターンXが文明の浄化を開始しちゃうからね。」

櫂・輝子「?!」

「大丈夫。ここは時間の非連続性を利用して切り取った、時間の流れから隔絶された空間ぴにゃ。」

櫂「……えっと……つまり、この中では時間は流れない……そういう事……なんだね………?」

「そーいうことぴにゃ。」

>>319
>>1は今SSを書いています
つまり、そういう事



輝子「……す、すごいな……トモダチ……!そんな事も出来るのか………?!」

「ぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっ!伝説は伊達じゃないぴにゃ!」

輝子「そ、それで……話って…何なんだ……?」

「それは…………………」

沙紀「戦いに向かう前に気持ちの整理を付けておこう、と言う訳さ。」

櫂「?!」

沙紀「……久しぶりだね、アシュレ君。実に、あの時振りじゃないか。」

タラ 森林 やや開けた場所



亜季「…………………………」

仁美「……リー将軍。」

亜季「……何だ?」

仁美「…………………いえ……」

亜季「……………………」

仁美「………………………」

亜季「>>324

(すっかり諦め、憔悴しきっている表情)そうか……

亜季「………………そうか……」

仁美「……………っ………」

亜季「………………………」

仁美「……申し訳ございませぬ………援軍の要請のために向かわせた……ユーキからの定時連絡が………………途絶えました………………」

亜季「………最後の連絡は……?」

仁美「……夕方の…報告……です…………」

亜季「………………そうか………」

仁美「…………最後の連絡には……北軍の追っ手に発見されてしまった事と………機密確保の為に、作戦書ごと自決するとの旨が……記されて……おりました…………」

亜季「…………っ…!」ダンッ!

仁美「…………………………」

亜季「まただ……また…私は…………1人の若者を……………………」

仁美「……リー将軍に…責任はございませぬ…」

亜季「……いや……彼の俊足を見込んで送り出したのは……私だ…………私が…………彼を……………………」

仁美「………………………………」

亜季「…………済まん……今のは指揮官に相応しくない振る舞いだったな……」

仁美「いえ……一兵をもそのように思われる将軍であればこそ、我々は付き従って参ったのです。」

亜季「…………………………」

仁美「……天佑が……無かったとしか申せませぬ…………」

亜季「…………っ………!……………………っく…………」

仁美「………………………………」

亜季「……作戦内容を変更する……D案に変更、現有戦力を持って目標に対して突撃をしかける。」

仁美「……承知仕りました。」

亜季「…………最悪の指令だ……これでは……全員に玉砕を命じるも同然ではないか……」

仁美「……他に手段がありません。」

亜季「……分かっている………現有戦力のみで目標を攻略するには……くっ……!…シャーマンの戦力があれほどとは………!」

仁美「…………………………」

亜季「……せめて……もう一段階上の装備さえあれば………!」

パァァァァァァ………

仁美「む!」チャキ!

亜季「……何だ…この光は……?!」

パァァァァァァ………シュゥゥゥゥン…

仁美「……何奴?!」

悠貴「ふぇっ?!」

亜季・仁美「?!」

悠貴「………………………」

亜季「……ユーキ……なのか………?」

悠貴「………!り、り、り、リー将軍っ?!」

装備と物資の山「……………」

北軍 研究施設内部



晶葉「クックックック……明日だ!明日から全てが始まる!新しい歴史、新しい世界が!」

晶葉「この時をどれほど長く待ち望んだ事か!アハ……アハハハハハ!!」

麗奈「…………………」

晶葉「駒は全て揃った!北軍の全権力、兵士、綿密なデータの積み重ねによって得られた技術!超古代の機械人形、それの軌道に必要な生体ユニット……そして、ターンX!!」

晶葉「アハハハハハハハ!私が神となるのだ、私が!天才による統治が完全なる統治が始まる!」

晶葉「>>331

ふはははは……アハハハハハ……!(ターンXから触手的なものが伸びて晶葉を取り込んでいく)

安価把握

キリがいいのでここまでとさせていただきます

無(の境地に達するまで)課金

お休みなさい

再開します

晶葉「はははははは……アハハハハハ……!」

ターンX「………………」シュル……

晶葉「アハハハハハハハハハ!はぁ……はぁ……アハハハハハハハ!私が……神だ!」

ターンX「…………」シュルシュルシュルシュル…

晶葉「いや、それ以上だ!何故なら私は神の力を自らの思うがままに………!」ガシッ!

晶葉「…………ん?」

ターンX「………」シュルシュルシュルシュル…

晶葉「…………………は?」

ターンX「……………」
シュルシュルシュルシュルシュルシュル……

晶葉「…………ひっ……な、何だ……?!」ギュルギュルギュル…!

ターンX「……………………」
シュルシュルシュルシュルシュルシュル……

晶葉「う……あ…………何だ…?!何なんだ……一体……?!こ、こんなのはデータには…………」
ギュルギュルギュルギュルギュルギュル…!

ターンX「……………………」
シュルシュルシュルシュルシュルシュル……

晶葉「…………!!まさか……私を……生体ユニットとして取り込もう……と……?」

晶葉「な、何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ?!搭乗者も居ないのに、何故……そんな……あたかも意志を持っているかのような挙動を…………?!」

ターンX「……………………」
シュルシュルシュルシュルシュルシュル……

晶葉「な、何故…何故……何故…………?!い、いや……今はそれよりも……お、お、お、おい!私を助…………?!」
ギュルギュルギュルギュルギュルギュル…!

麗奈「…………………………」

晶葉「〜〜〜っ!!!!」
ギュルギュルギュルギュルギュルギュル…!

ターンX「……………………」
シュルシュルシュルシュルシュルシュル……

シュルシュルシュルシュルシュルシュル……シュルン

ターンX「………………」ヴゥン…

麗奈「……………………」

ターンX「……」ヴゥン…ヴゥン…ヴゥン…

麗奈「…………………」スクッ……

ターンX「………」ギギギギギギ……

麗奈「……………」スタスタスタスタスタ…

ガラガラガラガラガラガラ……!!

ターンX「……サイ…キドウ……」
ギギギギギギ……

公演会場 3階 特別席



日菜子「むふぅ〜……いいですねぇ……いいですねぇ……なかなか妄想が広がるシチュエーションです…………むふふふ………」

日菜子P「ふふふふふふ………妄想には気を付けてくれたまえ………ふふふふ………見てみたい気もするが…………」

日菜子「分かってますよぉ……妄想はちゃぁんと、妄想に留めておきますからぁ。」

日菜子P「いい子だ………ふふふふ………………」ナデナデ……

日菜子「むっふぅ〜…♪」

日菜子P「ふふっ………肉体を関して見る心も……悪くない……………」ナデナデ……

日菜子「むふ〜……やっぱり王子様は本物じゃなきゃ意味がありませんねぇ〜……」

日菜子P「『妄想』では……意味がないのかね………?」

日菜子「『妄想』には『心』がありませんから。…温もりも、優しさも、親しみも、恋心も、理解も、誠実さも、信頼も、愛情も、努力も、未来も、永遠も、結果も、『妄想』は『妄想』でしかないんです。」

日菜子P「ふふふ……私に心を求めると……ふふ………ふふふふふふ………」

日菜子「はぁい…日菜子の王子様は本物を日菜子にくれる人ですからぁ……ねえ、王子様?」

日菜子P「…王子様と言う柄ではないけれど………ふふっ……本物はプレゼントしよう……ふふ………ふふふふふ…………」

日菜子「………………♪」ピト…

日菜子P「おやおや……ふふふ………」

日菜子「…こうやって2人で肩を寄り添って劇を見る……ずぅーっと妄想してたシチュエーションなんですよぉ?」

日菜子P「ふふふ……妄想通りかね?」

日菜子「妄想よりずぅーっと素敵ですねぇ…………むふぅ〜……ああ〜、また新しい妄想が膨らんじゃいますねぇ………むふふ………」

日菜子P「…ふふふふふふ……そのようだね………」

日菜子「>>342

日菜子の妄想力…最近また高まってしまっているので、もしもの時は日菜子Pさんが抑えてくださいねぇ…

日菜子「日菜子の妄想力…最近また高まってしまっているので、もしもの時は日菜子Pさんが抑えてくださいねぇ…」

日菜子P「ふふ……分かっているよ……『妄想家』の力が溢れてしまっては大変だからね………」

日菜子「ありがとうございます……はぁ……王子様は本当に頼りになりますねぇ………むふふふ…………」

日菜子P「代わりに君の心をもらうが……ふふ……ふふふふふふふふ………」

日菜子「もう、日菜子の心は元々日菜子Pさんの物ですよぉ?」

日菜子P「ふふふ………済まない………」

日菜子「日菜子Pさんはいじわるですねぇ………そんなところも素敵なんですけど……むふぅ〜……♪」

日菜子P「ふふ……君の色々な心が見てみたいのさ……」

日菜子「それてつまりぃ……ありのままの日菜子が見たいって事ですか?」

日菜子P「あながち間違いではないね。ふふふ…………」

日菜子「大胆ですねぇ……♪むふふふふ………日菜子はアレやコレやされちゃうんでしょうか……?むふふふふふふ………強引なのは好きですよぉ………?」

日菜子P「ふふふふふ…………」

日菜子「ああ、初めてはどんなシチュエーションがいいですかねぇ……ノーマルなのもいいですけど…いっそアブノーマルなのも………むっふぅ〜………♪」

日菜子P「…………………」

日菜子「むふふ……優しくしてもらうのもロマンチックですし………日菜子はシンデレラになっちゃうんですねぇ………むふふふ………妄想が妄想を…………」

日菜子P「…………………」

日菜子「………あ……日菜子Pさん……日菜子を観察してましたねぇ……?」

日菜子P「ふふふ………バレてしまった……ふふ………ふふふふふふ………」

日菜子「日菜子に妄想させて……それを観察するなんて、意地が悪いですよぉ、本当?」

日菜子P「ふふふふふ………あまりに面白い心だったんだ………つい、ね……ふふふ…………」

日菜子「乙女のピュアな心を弄んだらいけないんですよぉ〜?」

日菜子P「ふふふ………許してもらえるかな……?」

日菜子「うーん……嫌です。」

手錠「………」ガシャン!

日菜子P「これはこれは…………」

日菜子「確かぁ……こんな形でしたよねぇ?」

日菜子P「ふふふふふふ……残念、鍵穴が付いていないよ?」

日菜子「それなら大丈夫ですよぉ。でも……せっかくですし………」

手錠「…………」グニャ

日菜子「これで合ってますかねぇ?」

日菜子P「ああ……ふふっ……完璧だ………」

日菜子「褒められると照れちゃいますねぇ〜♪じゃあ、もうちょっと……………」

触手「………」シュルシュルシュルシュルシュル…!

日菜子P「……なるほど………」
グルグルグルグルグルグル……

日菜子「むっふぅ〜……触手に捕まる王子様も悪くないですねぇ〜……はぁ……はぁ…………」

日菜子P「…………………」

日菜子「さぁて、これで動けませんよねぇ?…むふふふ……日菜子を観察したんですからぁ……今度は日菜子が観察する番ですよねぇ?」

日菜子「むふふふふふ…!さあ、ナニからナニまで………」

日菜子P「ふふふふふふふふ………ところがそうはいかない……」

日菜子「……ですよねぇ………やっぱり夢を見せられてました……」

日菜子P「ふふふ……甘いよ?さあ、妄想の産物は消したまえ。」

日菜子「はぁ……王子様には敵いませんねぇ……むふふ………そこが素敵ですぅ………」パッ

日菜子P「ふふふふふふ……妄想力は確かに高まっているようだ。」

日菜子「分かっちゃいますかぁ?」

日菜子P「>>351

あぁ、日に日に妄想力が増している。これは近いうちに本当に私を越えるかもね。

↑だが今はまだ、それを解き放つ時ではない……戻ってくるんだ……(日菜子を取り込んでいく)

日菜子P「あぁ、日に日に妄想力が増している。………これは近いうちに本当に私を越えるかもしれないね…………」

日菜子「むふぅ〜………王子様は日菜子の事はなぁーんでも分かってくれてるんですねぇ……」

日菜子P「…もちろんさ…だが………今はまだ、それを解き放つ時ではない……戻ってくるんだ……」ジャラ………

懐中時計「…………」カチ…カチ…カチ
カチ…カチ…カチ…カチ…カチ…カチ…

日菜子「分かりましたぁ。」

日菜子P「……………………」

懐中時計「…………」カチ…カチ…カチ
カチ…カチ…カチ…カチ…カチ…カチ…

ズズズズズズ……

公演会場 3階 特別席



日菜子P「………………」ナデナデ……

日菜子「むふ………♪」

日菜子P「ふふふふふふふふ………………」ナデナデ……

日菜子「……今のはどうやったんですかぁ………?」

日菜子P「……存在は認識に従う……ふふふ………日菜子ちゃんの認識をずらさせてもらった…………」
ナデナデ……

日菜子「…………………」

日菜子P「ふふ……ふふふふふふ………私は日菜子ちゃんと違って、妄想を現実にするような力はないが………日菜子ちゃん1人を手玉に取るぐらいなら容易いんだよ?」
ナデナデ……

日菜子「むふふ……手玉に取られるのも好きですよぉ……むふ………むふふふ……ミステリアスな王子様に手玉に取られる…………むっふぅ〜♪」

日菜子P「ふふふふふ……………」
ナデナデ……

日菜子「むふふふふ………」

日菜子P「…いつまで騙されてくれるかな……?」ナデナデ……

日菜子「…王子様が夢を見せてくれる限り、ですよぉ?むふふ〜♪」

日菜子P「……なら、頑張らなくてはならないね………ふふふふふふふ………」ナデナデ……

日菜子「……………♪」

日菜子P(……さっき見せたのは、ほんの片鱗に過ぎないのだろうが………その片鱗だけで、私に迫るとは………………)ナデナデ……

日菜子「むふふふふ……王子様の手は大きいですねぇ〜………むふぅ〜♪」」

日菜子P(……心の観察が楽しくて……仕方ないというものさ……ふふふふふふふふふ………)ナデナデ……

日菜子「このまま押し倒されちゃったり〜………?」

日菜子P「ふふふふふ………お望みとあらば。」ナデナデ……

日菜子「じゃあお願いしまぁす。」

日菜子P「ふふふ……冗談さ。」

日菜子「ですよねぇ………むふふ……そう言うのは大切にとっておかないといけませんからねぇ……むふふふふ…………」

日菜子P「……手のひらを貸してご覧………?」

日菜子「むふ………?」

日菜子P「ふふふふふ………いいから…………」

日菜子「…………………」スゥ……

日菜子P「………………」チュ

日菜子「!」

日菜子P「ふふふふふ……今はこれだけで………」

日菜子「王子様に口づけをもらってしまいましたぁ〜♪むっふぅ〜、むふ……むふふふふふ……ああ………妄想じゃありません……!」
パタパタパタパタ!

日菜子P「………ふふふ………」

日菜子「これはもう、一生を日菜子と添い遂げてくれると言う意味ですよねぇ?そんなぁ……急に……むふふ………むふふふふふふ………」

日菜子P(………日菜子ちゃんの心は………見ていて飽きない………ふふふふふ………)

日菜子「むふふふふ………王子様は気がはやいですねぇ……むふ……日菜子は構いませんけど……むふぅ………」

日菜子P「………日菜子ちゃん…」

日菜子「はぁい♪……あ、結婚式は神式の方が…………」

日菜子P「日菜子ちゃんはそうやって好きに妄想をするといい…………ふふふ………そんな日菜子ちゃんの心が……私は好きなのだから…………もちろん限度を守ってだが…………」

日菜子「………………………」

日菜子P「……………………」

日菜子「>>360

むっふぅ~(大歓喜)

↑手足バタバタ、超笑顔

安価把握



一時中断します

ほなみん誕生日おめ

高一と言うには色々無理が………

再開します

日菜子「むっふぅ~!」
パァァァァァァ……!

日菜子P「…………………………」

日菜子「むふ……むふ……むふふふふふふふふ……むふー!むふふ………むふふ……日菜子は今最高に幸せですぅ〜!」バタバタバタバタ…!

日菜子P「……………ふふっ……」

日菜子「ああ……日菜子からと言うのも良いなぁ…って思ってた時期もありましたけど……むふ〜!」
バタバタバタバタ…!

日菜子「王子様の方から日菜子にそう言ってもらえるなんて……むふ……むふ……むふふぅ〜!」
バタバタバタバタ…!

日菜子P「ふふふふ………僕の心を明かすのは……何も今日が初めてと言う訳ではないのに……ふふふ……………」

日菜子「女の子はいつだって王子様が、甘い言葉を囁いてくれるのを待っているんですよぉ?」

日菜子P「…ふふふふふふふ…………言った方も甲斐があると言う物だ………ふふ……ふふふふ………」

日菜子「むふぅ〜、日菜子Pさんは流石に日菜子の心がよく分かってくれてるだけの事はありますねぇ〜♪どの一言も妄想を加速させられてしまいますぅ。」

日菜子P「心は………私の専門分野だからね……ふふふふふふ………」

日菜子「という事は……むふふふふ………」

日菜子P「…ふふ………誰よりも日菜子ちゃんの事を理解している……と言う自負ならあるよ……ふふふふふ………」

日菜子「むふぅ〜!日菜子も……むふ………日菜子も日菜子Pさんの事を一番理解してるつもりですよぉ?」

日菜子P「ふふふふふふ…………なら……………」

日菜子「日菜子たちは両想いですねぇ〜!」ギュッ…!

日菜子P「……ふふ……」ナデナデ……

日菜子「むっふぅー!」
バタバタバタバタ…!

日菜子P「………さて、日菜子ちゃん…」

日菜子「何ですかぁ?むふふ……!」

日菜子P「……ふふふ……はしゃいでる日菜子ちゃんの心も素敵だが……今は…観劇中だよ………?」

日菜子「…………あっ…………」

日菜子P「……ふふふ…………」
ナデナデ……

日菜子「……………………」///

アトランタ レットの家



保奈美「ああ………もう!!何なのよ、アイツはぁ!!」ガァン!

保奈美「いっつも人を馬鹿にして!何の真似よ?!……工場は自分が作ったですってぇ……そんな訳ないじゃない!人のやった事を横取りしてんじゃないわよ!」

保奈美「はぁ……腹が立つわねぇ……!おかげで、全部が全部アイツのやった事になっちゃったじゃない!」

保奈美「私の罪を全部引き受けたとか……そんな事思ってるんじゃないでしょうねぇ……?!」

保奈美「……っ!!だとしたら大きなお世話よ!誰が頼んだって言うのよ!恩の押し売りもいいところだわ!」

保奈美「………クソッ!」ガァン!

菜々「その様な言葉使いをするもんじゃありませんよ。」

保奈美「うるさい!私が何を言おうが、私の勝手でしょう?!」

菜々「勝手じゃありませんよ。ウェード坊っちゃんが変な言葉を覚えたらどうするんです?」

保奈美「はぁ?!今はそんな事を…………」

菜々「バトラー船長だったらそう言いますよ。あの人、子供に対してだけは善人でしたから。」

保奈美「………………っ!!」

菜々「だいたい…そんなに大声で騒いだら……………」

仁奈「……ママ…?」トコトコトコトコ…

菜々「ほら、目を覚ましてしまわれたじゃないですか。」

仁奈「……どうか…したの……?」

保奈美「…………っ……何でもないわよ、早く寝なさい……」

仁奈「>>370

パパは……

仁奈「パパは…………」

保奈美「お仕事よ。たまに遅くなるときぐらいあるでしょ?」

仁奈「………………………」

保奈美「一々心配しなくて大丈夫よ。……1人で寝れないんだったら…………」

仁奈「…ううん……違うよ。」

保奈美「………は?」

仁奈「パパは……お仕事じゃないよ……?」

保奈美「……ウェード……あんまり私を困らせないで……どうしてそんな風に思うの?」

仁奈「………だ、だって……」

保奈美「だって……?」

仁奈「……パパ……今から戦おうって……思ってるから。」

保奈美「……?!」

仁奈「……………………………」

保奈美「………戦おうと………思っている…………?」

仁奈「うん。」

保奈美「………どうして…そんなことが分かるの……?」

仁奈「だって……分かるんだもん…………」

保奈美「………………………… ……………………」

仁奈「……パパ……死んじゃう……の?」

保奈美「……し、死んだりするわけがないじゃない……!…馬鹿を言わないで……!」

仁奈「?!」ビクッ!

保奈美「ああ、分かったわ、ウェード!あんた、やっぱり怖い夢を見たんでしょう?それで、いつも寝かしつけてくれるレットが居ないからって………!」

仁奈「ち、ちが…………」

保奈美「…戦って死ぬ?!きっとどこかで聞いた戦争の話が………!」

菜々「スカーレット嬢様!」

保奈美「っ…!何?!」

菜々「気持ちはわかりますが、子供相手に怒鳴るのはいけませんよ。」

保奈美「……………っ……」

菜々「……頭ごなしに否定する事は無いじゃありませんか。」

保奈美「だって……………!」

菜々「………………」

保奈美「……………っ……」

仁奈「…………うう…………」

菜々「……ウェード坊っちゃん…今話していた事について詳しく教えてもらえませんか?」

仁奈「……………………」

菜々「…………………………」

仁奈「…………う、うん………」

仁奈「…………あの…ね……その………えっと………えっと………………」

菜々「ゆっくりで大丈夫です。……落ち着いて話してください。」

仁奈「……………うん……」

菜々「……まず、バト……あなたのお父さんが死んでしまう、と言うのは?」

仁奈「……パパがね……おっきな……お人形さんに……負けて、倒されちゃうの………!」

菜々「……大きな人形………なるほど、ありがとうございます。」

保奈美(……大きな人形……機械人形……?……ウェードはまともに機械人形なんて見た事は無いはず………)

菜々「…すると、あなたのお父さんは、大きなお人形と戦おうとしている最中で、その戦いの結果負けて死んでしまう、と。」

仁奈「…………」コクッ…

菜々「………………………」

仁奈「……………………」

菜々「……その未来を変える方法とか……そう言った物は分かりませんか?」

仁奈「……未来を変える……方法………?」

菜々「あなたのお父さんが死なないようにはどうすれば良いか……ということです。」

仁奈「………………………」

菜々「………分かりますか?」

仁奈「…………………………」

菜々「……………………」

仁奈「………さびしいから……かて……ない…………」

菜々「……寂しいから勝てない?」

仁奈「…………………」コクッ…

菜々「……と言うと……?」

仁奈「……パパ……1人で……さびしいから……まけちゃうの………悲しい……から………………」

保奈美「…………………………」

菜々「………………ニュータイプ……」

保奈美「…………えっ……?」

菜々「>>380

……普通の人間より勘が鋭い人間の事です。だから何だと思われるかもしれませんが……

毎日お疲れさまです。

ウェードはニュータイプだと言ったのです。あなたにも分かるように簡単に言えば、予知能力を持っているのです。

>>381
ありがとうございます
励みとさせていただきます
>>1によほどの事(次期創世王に改造される)などの事がない限りは、投下
は毎日させていただく予定です




菜々「……普通の人間より勘が鋭い人間の事です。だから何だと思われるかもしれませんが…………」

仁奈「……………………」

菜々「…私が昔、あなたのお祖母様に教えていただいた通りならば、奇跡を起こせる可能性を秘めた人間でもあるのです。」

保奈美「…………奇跡……」

菜々「はい、奇跡です。この力を持つ人間がこの星の危機を救った事さえあるとか。」

保奈美「………………………」

菜々「…かなり昔にお聞きしたお話なので、ところどころ、あやふやになっているかもしれませんが…………」

保奈美(ニュータイプ…………ニュータイプ…………あれ、これより前にどこかでその名前を見た気が………………)

菜々「……スカーレット嬢様。」

保奈美「…………ああ……聞いてるわ。」

菜々「そうですか…………ゴホン……では……先ほどは分かりやすく、勘が鋭い人間、と言わせていただきましたが…ニュータイプについて軽くお話させていただきます。恐らく重要な話なので。」

保奈美「…………………………」

菜々「……ふぅ…………良いですか……勘が鋭い、と言うのを聞いて、スカーレット嬢様はどのような人間を想像しますか?」

保奈美「……えっと………危険に前もって気付ける、とか………相手の考えが何となく分かる、とか………」

菜々「その能力が圧倒的に……他の人間から見たら魔法のように見えるほど高いのが、ニュータイプと言う人間なんです。」

仁奈「…………………………」

菜々「あらゆる危険を事前に察知し、相手の考えを完全に読む。これがニュータイプの能力です。」

保奈美「………そんな人間関係が……実在するの……?」

菜々「私も半分、おとぎ話の類だと思っていましたよ。」

菜々「……しかしウェード坊っちゃんの話を聞いて……疑念へと変わりました。……ウェード坊っちゃん、あなたはそれをどうやって知ったのですか?」

仁奈「……えっと……頭の中に……ぱーっと……入ってきたの…………」

菜々「……スカーレット嬢様、普通はこんな言い方をしますか?」

保奈美「子供の言う事だから…………」

菜々「私は数え切れないほど子供を見てきましたが、こんな言い方をする子供は、今まで1人も知りませんでしたよ。」

保奈美「……………!」

菜々「……スカーレット嬢様、今から私のする質問に正直に答えてください。いいですか?」

保奈美「え、ええ…………」

菜々「…あなたは数多くの男の方たちを手玉に取ってきました。…他の誰よりも…………何故、出来たんです?」

保奈美「えっと………男って言うのは、そいつの理想通りの女を演じれば………………」

菜々「何故それが分かったんです?」

保奈美「……っ……あなたが淑女でいさえすればと…………」

菜々「でしたら、他の家の方々とも条件は同じだったはずです。」

保奈美「私の尻軽さを追及している場合……?」

菜々「今さらしやしませんよ、そんな事。問題は、あなたには周りの男性が何を考えているか、他の女性に比べてかなり分かっていたのではないか、と言う事です。」

保奈美「……別に………………」

菜々「男性だけでなく、女性の気持ちもより理解できていたのだと思いますが。」

保奈美「…………………………」

菜々「思えば昔からでした、スカーレット嬢様もキャリーン嬢様も……
スエレン嬢様も、妙に男性から人気があった。」

保奈美「ちょっと、それだけで人を……その……ニュータイプとやらにする気?」

菜々「いいえ、他にもあります。……あなたは製材所の経営に関して、素晴らしい手腕を発揮しなさっていたそうですね。」

保奈美「……それが…………?」

菜々「バトラー船長から聞きました、まるで未来の出来事を予期しているかのようだったと。」

保奈美「……それをするのが経営よ。」

菜々「一度ならず大火事が起きる前には材木を買い込んでおいて、大儲けしたそうじゃないですか。」

保奈美「…………た、ただの勘よ……」

菜々「勘が鋭い人間をニュータイプと言うんです。」

保奈美「…ほとんど言いがかりじゃない……!」

菜々「あなたのお祖母様のお祖母様もニュータイプだったそうです。……そして、ニュータイプは親から子に引き継がれると。」

保奈美「………なら…………」

菜々「ニュータイプの力の強さには人によって違いがあるそうです。強く出たのが、あなたたちの世代だったんでしょう。」

保奈美「…………………………」

菜々「>>390

そして、ウェード坊っちゃんはより強くその素質が現れている……

安価把握

多々買いに行ってきます……

お休みなさい

再開します

菜々「そして、ウェード坊っちゃんはより強くその素質が現れている…………」

保奈美「…………!」バッ!

仁奈「?!」ビクッ!

保奈美「…………………………」

仁奈「……………………」オドオド…

保奈美「……この子が…?」

菜々「…はい。」

仁奈「…………ウェードが……どうか……したの………?」オドオド…

菜々「……ウェード坊っちゃんは、臆病な子ではなかったんですよ…………」

保奈美「……どう言う事…?」

菜々「……おそらくですが、ウェード坊っちゃんには周りの人間の気持ちだとか、そう言った物を分かってしまう力があります。」

保奈美「…………………………」

菜々「……ウェード坊っちゃん。」

仁奈「……な、なあに………?」

菜々「…坊っちゃんは街に出るのを嫌われますが、それはどうしてですか?」

仁奈「……………………え、えっと…………こわい……から…………」

菜々「……何が怖いんですか?」

仁奈「………うう…………………」

菜々「……大丈夫ですよ。」

仁奈「…………うん…………えっとね………いろんな人の……いろんな気持ちが………いっぺんにきて………こわいの………………」

菜々「…それはどんな感じですか?」

仁奈「………きらい……とか……こわいとか……かなしい…………とかが……たくさん聞こえちゃうの……
…………」

菜々「………スカーレット嬢様。」

保奈美「…………そう……だったの……ウェード…………?」

仁奈「………………………」

保奈美「……どうしてそれをもっと早く…………」

菜々「あなたがウェード坊っちゃんの為に時間を割いた事がありましたか?」

保奈美「…………っ…………!」

菜々「……話したくても、話す時間がなかったに決まっているじゃありませんか。」

保奈美「…………レットはこの事を…………」

菜々「何かは察していたでしょうね。その上で黙っていただけで。」

保奈美「何で………?」

菜々「…噂に過ぎないのですが……北軍は極秘にニュータイプの研究を行っているそうです。……そんな中で、ウェード坊っちゃんの存在を…そしてあなたの存在を知られたら……?」

保奈美「…………………………!」

菜々「…北軍に通じていたバトラー船長なら……より多くの事を知っていたでしょうね。」

保奈美「…………………………」

菜々「…………もう一つ、…………ウェード坊っちゃんにそんな能力があると分かれば…………スカーレット嬢様は今以上にウェード坊っちゃんを避けるようになったんじゃありませんか?」

保奈美「…………私が……ウェードを………………?」

菜々「……バトラー船長は、多分それも分かっていたのでしょうね。……あなたは自分が見透かされるのは大嫌いな人だから。」

保奈美「……………………………」

菜々「……自分では何か他の理由をつけていたんでしょうが……間違いありませんよ。あなたはウェード坊っちゃんをずっと避けていた。」

仁奈「……………………」

保奈美「……だ、だって…………」

菜々「…チャールズ様の面影を見るのが怖かったのでしょう…?……わかっていたから……私からは何も言えませんでした…………」

保奈美「…………っ……………」

菜々「…本当は……それでも向き合わなければいけなかったんですよ………………」

保奈美「………………っ…………っ…………」

菜々「……ウェード坊っちゃんがあなたにあまり懐かれなかったのは……それが分かっていたんでしょう………………」

仁奈「………………………………」

保奈美「>>400

じゃあどうすればいいのよ!私は……どうすれば……

保奈美「じゃあどうすればいいのよ!私は……どうすれば……」

菜々「それはあなたが考える事です。」

保奈美「考えたって無理だったのよ……!…ちゃんと……ウェードを愛さないといけないのは…………分かってたけど…………でも…………!」

仁奈「……………………」

保奈美「……ウェードを見ていると……どうしても……チャールズを思い浮かべてしまうのよ…………」

菜々「…………………………」

保奈美「…雰囲気が……仕草が……顔が………チャールズを思い浮かばせるの………チャールズが……チャールズが………!」

菜々「…………………………」

保奈美「………っ……あの頃は若くて………まだ何も分かっていなかった………結婚と付き合う事の違いすらよく分かっていなかった………」

菜々「…………それで……?」

保奈美「……色々な経験をしてきた……辛い事、苦しい事、悲しい事…………そして……少しは物事が分かってきた………いえ、たぶんまだ………何も分かっていないんでしょうけど…………」

菜々「………………………」

保奈美「………でもね………でもね…………私がチャールズにした事が………どんな事だったかぐらいは………分かってしまったのよ…………」

保奈美「……チャールズはきっと………誰か、チャールズを本当に好きになってくれる淑女と結婚して………本当の幸せを手に入れる権利があったはずなのよ………」

菜々「……悔いているんですか……?」

保奈美「……………っ……!」

菜々「……………………………」

保奈美「………もう……遅いわよ……………」

菜々「………………………」

保奈美「……ウェードを見るのが怖いの………それは……私の罪を見る事だから………」

菜々「……………………」

保奈美「……チャールズに対してだけじゃない……フランクや……そして………バトラーに対する……罪だから…………………私は……私に関わった男たちの人生を……台無しにしてしまった……………!」

菜々「……あなたは悪くありませんよ。」

保奈美「いいえ……さっきの…レットの目を見て分かったの………私が………私が………私が………………………」

仁奈「………………………」

保奈美「……レットも……私が死なせてしまう………」

保奈美「……自分勝手で……虫の良すぎる話だって言うのは分かってる……!……でも…………レットに…………死んでほしくないのよ…………!」

菜々「……………………………」

保奈美「……レットに…………死なれたら…………もう…………何も………………っ…………」

菜々「…………………」ギュッ………

保奈美「…………っ…………っ………………ごめん……なさい………………ごめん……なさい…………」

菜々「…………………………」

保奈美「………っ…………うう………………」

仁奈「……………………」

保奈美「……ウェード……ごめんなさい………私は……あなたの母親になる資格はなかった………」

仁奈「……………………」

保奈美「…ごめんなさい………ごめんなさい………私は……………」

仁奈「……泣かないで……ママ。」

保奈美「……………えっ………」

仁奈「……………」
トコトコトコトコ……ギュッ……

保奈美「………………………」

仁奈「………ママが悲しいと………悲しいから……………」

保奈美「……………………」

仁奈「………だから……ね………泣かないで…………」

保奈美「……ウェード……あなた…………」

仁奈「……パパを……助けに行きたい………?」

保奈美「………助け………られるの…………?」

仁奈「………ママと……いっしょなら………」

保奈美「……………………」

仁奈「>>408

それに、みんなここにいるから……おばあちゃんも……

仁奈「それに、みんなここにいるから……おばあちゃんも………」

菜々「?!」

保奈美「……分かる……の………?」

仁奈「……ママにも……かならず……わかるよ……………」

保奈美「…………………………」

仁奈「……心を……ひらいて……みんなの声を………きいて………」

保奈美「………………………」

仁奈「…………………………」

保奈美「……………!!」

保奈美「……あなた……は…………?」

仁奈「………………………」

保奈美「………………………」

菜々「……お、おばあちゃんって………お祖母様の事…ですか………?」

仁奈「………………うん………」

菜々「…………………………」

保奈美「……これ……は………………」

仁奈「……みんなの気持ち………みんなの…心……」

保奈美「………ウェードはいつも……これを……見ていたの………?」

仁奈「………………」コク……

保奈美「………………………」

菜々「……何が………見えているのですか………?」

保奈美「………説明…できないわ…………何て言ったらいいか………全然分からない………みんなが……居るのよ…………」

菜々「……………………………」

保奈美「…………力を……貸してくれるの………?」

保奈美「…………………………」

保奈美「……………マミー………」

菜々「……何ですか?」

保奈美「……どこまで私…いえ、私たちについて来てくれる………?」

菜々「……スカーレット嬢様が、立派な淑女になられるまでですかね。」

保奈美「…………ありがとう……」

菜々「…………………………」

保奈美「………ウェード。」

仁奈「………………」コク……

パァァァァァァァァ…………

菜々「……!この光は…………」

タラ農園 食堂



沙紀・櫂・輝子「………………」

「意外と早く話は終わったぴにゃね?」

沙紀「……大して話す事自体はありませんからね、……アシュレ君。」

櫂「……………はい………」

沙紀「………我々の間の因縁はこれにてお終い、という事で構いませんね?」

櫂「…………構いません…」

沙紀「…………………………」

輝子「…………あ、あの………」

沙紀「……君からしてみたら、ぽっと出の山師が……というところだろうか、そこはお互い様という事にしようじゃないか………強化人間君。」

輝子「…………………………」

沙紀「…ニュータイプと言うのは便利な物だね……恐ろしくもあるが………」

「互いを完全に理解できる、それがニュータイプぴにゃ。ボクが見せたのは、その力の一部ぴにゃ。」

沙紀「…………それはそれは……だな。」

櫂「………………バトラー船長。」

沙紀「………何か?」

櫂「………いいんですか…?」

沙紀「…君は僕に腹を立てさせるのが余程お上手と見える。」

櫂「……あっ……いや………そんなつもりでは…………」

沙紀「覚悟を決めた人間を揺さぶるような事を言って楽しいかね?……僕はもうスカーレットの事は諦めた、あんたと違って潔く、ね。」

櫂「……………………………」

沙紀「>>416

どうせ、ターンXと戦って散るんだ。それならばすっぱりと諦めたほうが戦いに集中できるからね。

安価把握

一時中断します

再開します

沙紀「どうせ、ターンXと戦って散るんだ。それならばすっぱりと諦めたほうが戦いに集中できるからね。」

櫂「…………………………」

沙紀「ああ、そうそう。先程の約束、必ず守ってくださいね。僕が勝ったら、あんたはスカーレットをこっ酷くフって、二度と関わらない。」

櫂「…………っ………………」

沙紀「ふふふ……そうすればスカーレットは、あんたの呪縛から……そして僕の呪縛からも逃れられる。あれだけの女性だ、また良い男性が捕まりますよ。」

櫂「……………………………」

沙紀「負けた時は……世界が滅ぶので関係ありませんね、ふふっ…………」

輝子「……あんた………名前……聞かせてくれるか………?」

沙紀「極悪非道の悪党、レット・バトラーと申します。以後お見知り置きを。」

輝子「………レット・バトラー…………」

沙紀「で、聞いてどうするのです?」

輝子「……一緒に戦う仲間の名前は………知っていたい………だろ……?」

沙紀「……………あんたは正しい戦士だな。……安い同情の言葉よりも、戦士の言葉の方がどれだけありがたいか。」

輝子「……死ぬ……つもり…なんだな………?」

沙紀「ええ、まだ死んだ事は無かったので一度ぐらい体験しておこうと思いましてね。」

輝子「……………………………」

沙紀「そう言うあんたは?」

輝子「………………………」

沙紀「……失礼。とんだ無礼を働いてしまいました。」

輝子「………フフ……気にするな…」

沙紀「最期にワインとでも洒落込みますか?」

輝子「知らないのか……?酔っ払い運転は……だめ…なんだぞ……?」

沙紀「はははははは、それもそうですね。では、水で乾杯する事にしましょう。」

輝子「気が……効いてるじゃないか……レット。」

沙紀「いきなり呼び捨てですか?」

輝子「フフ……死んでしまえば、同じ骨だ……いいだろう?」

沙紀「言えてますね……ウィル。」

輝子「短い間だが、よろしく頼むぜ………相棒。」

沙紀「今までの清算をして、共に仇花を散らすとしようじゃないか。」

櫂(…………………………)

輝子「飛びっきり……派手にな……」

沙紀「歴史に刻まれるぐらいにね。」

櫂(……2人と……僕は違う…………2人は勇敢な戦士だ………しかし、僕は………………)

櫂(…………………………)

櫂(…僕は…臆病だ………こうしていると言うのに…………覚悟が全く決まらない…………)

櫂(…バトラー船長も…ウィルも………自分の命を捨てようとしているのに……………)

櫂(僕は……………………)

ガチャ……

加蓮「………どうしたの…?」

櫂「?!」

加蓮「こんな夜中に一体………アシュレに…ウィルに…………バトラー船長?!」

沙紀「ふふふ……やあ、メラニーさん。お久しぶりですね。」

加蓮「………あ……はい……」

沙紀「つい先ほど、早馬を飛ばしてここにたどり着きましてね。……申し訳ありませんが、水をもらえませんか?」

加蓮「…………………………」

沙紀「……………………」

加蓮「>>426

加蓮「何が……始まるんですか……?」
沙紀「素晴らしい事ですよ」

加蓮「何が……始まるんですか……?」

沙紀「素晴らしい事ですよ。」

加蓮「…………素晴らしい……事………?」

沙紀「一世一代の大勝負、と言い換えても良いでしょう。……神話の再現……劇と言っても差し支えはないかもしれません。」

加蓮「…………………………」

沙紀「……あなたは本当に勘が鋭い。何かしようとしている事を暴かれてしまった。」

加蓮「…………………………」

沙紀「…………………」

加蓮「……穏やかな事じゃ……ありませんね……?」

沙紀「否定はしません。」

加蓮「………………………………」

沙紀「メラニーさんに対しては、嘘はつきたくありませんからな。」

櫂「…………………………」

沙紀「ご安心なさい、一晩経てばわかります。」

加蓮「……バトラー船長。」

沙紀「はい?」

加蓮「………………………………」

沙紀「………………?」

加蓮「……どうして……そんなに悲しい顔をしているんですか……?」

沙紀「…そんな事はありませんよ…」

加蓮「……………………………」

沙紀「……メラニーさん。その様に心配してくださるのは大変ありがたいです。」

加蓮「い、いえ…………」

沙紀「ですが………」スッ……

加蓮「…………………?」

沙紀「………………………」

加蓮「……えっと……………あ……れ………?」フラッ……パタリ……

加蓮「……………………」

沙紀「………良い夢を。」

加蓮「……………………すぅ……………すぅ…………すぅ……………」

沙紀「………礼を言うぞ、ピニャコラドール。」

「それぐらいはやるぴにゃよ。ナノマシンで脳波レベルを低下させただけだから、すぐに元通りになるぴにゃ。」

輝子「………………………」

沙紀「…残りの住人も全員眠らせて、安心な場所に運んでくれ。」

「分かったぴにゃ。」

沙紀「……………………………。」

沙紀「……残念ながらこのショーは心優しき乙女の見る様な物ではありません……戦争なのだから。」

加蓮「…………ん…………すぅ…………すぅ……………………」

沙紀「………………………………」

輝子「……あ、相棒……」

沙紀「……分かっています。…………行きましょうか。」
スクッ……スタスタスタスタ……

輝子「…………ああ………」
スクッ……スタスタスタスタ……

櫂「…………………………」スクッ…

加蓮「…………すぅ…………すぅ……………………」

櫂「………………………………」
スタスタスタスタ…………

トゥエルヴ・オークス屋敷 地下



輝子「……これが……私の新しい……トモダチ………………」

ゲーマルク「…………」

櫂「…ターンAとは別に出土した機械人形の一つさ……通常の人間には動かす事すら出来ないらしいが………………」

輝子「フフフ……なかなかのグッドフィーリングですよー…………このトモダチとは……上手くやれそうだ…………なあ……マイフレンド……」

ゲーマルク「………………」

櫂「…………そうか……」

輝子「>>434

これでようやく私の旅も終わるか……この時を求めて……私は生きてきたんだろうな……

輝子「これでようやく私の旅も終わるか……この時を求めて……私は生きてきたんだろうな………」

櫂「…………………………」

輝子「……守る物を……見つけられた………こんなに幸せな事はない………………」

櫂「…………ウィル……」

輝子「……今まで……ありがとうございました………その………………いえ……やっぱり……何でもない、です。」

櫂「…………………………」

輝子「……言葉じゃ……嘘になりますから…………」

輝子「………トモダチ……ごめんな………いきなり、私と運命を共にしてくれ…………なんてさ…………」

ゲーマルク「………」

輝子「………いや……私は…いいんだ………未練なんて……ない…………」

ゲーマルク「………」

輝子「……お前も……死に場所を…………?」

ゲーマルク「………………」

輝子「………そう……か…………お前の前のトモダチは………結局……守れなかった……のか………」

ゲーマルク「…………」

輝子「…………………」

ゲーマルク「…………………」

輝子「……辛……かったな……………戦場で……散りたかったのか………」

ゲーマルク「…………………」

輝子「……私で……いいなら………」

ゲーマルク「………………」

輝子「………アシュレさん……トモダチが……ありがとう……って…………」

櫂「………………っ………」

輝子「……私も……ありがとう……です……………」

櫂「………………………」

輝子「……ゲーマルク。」

ゲーマルク「………」ウィィィィィン…

輝子「…………行ってきます。」

櫂「…………………っ……!」

輝子「………………………」

ターンA コクピット内



沙紀「…………………」

「動かし方は分かるぴにゃ?」

沙紀「分からなきゃ無駄死にするだけさ。そして、無駄死にはしたくない。」

「スカーレットを守るために?」

沙紀「………ああ。」

「自分の命はどうなっても構わない?」

沙紀「人の命なんて軽い物だよ。特に、こんな悪党の命はね。」

「…………ああ……そうぴにゃか…キミはキミ自身を…何とも思っていないんぴにゃね。」

沙紀「………そうさ。僕は……僕自身が一番嫌いで……一番憎くて……一番無価値にしか思えなかったんだ。」

「………今は……?」

沙紀「…大事な物のために捨てられる命……そこには確かな、意味があるじゃないか……」

「…………………………」

沙紀「……スカーレットをからかったり、ウェードと遊んでやれなくなるのは寂しいがね。」

「………ニンゲンは分からないぴにゃ。…ボクが気の遠くなるぐらい……と言っても機械だからそんな事はないんだけど…………の時間で学べた事はそれだけぴにゃ。」

沙紀「…人間を完全に理解するなんて、永久に無理な事だよ。」

「……かもしれないぴにゃね。」

沙紀「…………………………」

「…………ボクの前のパイロットも、同じ様な事を言ってたぴにゃ。」

沙紀「…………それは……奇遇だな……」

>>442

さあ……旅立ちだ!

人間と機械は最後まで相容れることはない。近づくことは出来ても、結局100%理解することは不可能だ……ってね。

「さあ……旅立ちだ!」

沙紀「………奴さんが動き出したのかな?」

「そ、兄弟で数千年ぶりの再開ぴにゃ。」

沙紀「ふふふ……恐らくは、世界で一番ありがたくない兄弟の再開だね。」

「同感ぴにゃ。………二度とこんな事が起きない様にって………願ってたぴにゃよ。」

沙紀「……御愁傷様。」

「……キミ……もっと緊張感を持ってほしいぴにゃ。」

沙紀「君、世界の命運をかけた戦いに緊張感なんか持って、人間のちっぽけな精神が耐えられると思っているのかね?」

「…………ごめんぴにゃ。」

沙紀「謝らないでくれ、鳥肌が立つ。」

「………………………」

沙紀「……ぴにゃぴにゃ言われて緊張感を持つのは至難の技、と言う事さ。」

「……ボクのアイデンティティを否定しないで欲しいぴにゃ。」

沙紀「最強の機械人形がぴにゃぴにゃ言っていて緊張感がないのは本当だろう?」

「………これには色々と理由があるんぴにゃ!」

沙紀「へえ……どんな?」

「……………この戦いが終わったら教えてあげるぴにゃ。」

沙紀「………………そいつは楽しみだ。」

「……………………………」

沙紀「…………さて……史上最大級の兄弟喧嘩をしに行こう。…叱ってくれる母親でも居れば、すぐに解決するんだがね。」

「機械に親は居ないぴにゃ。」

沙紀「……失敬。」

「別に……ぴにゃ。だからこそ悲しむ者が居なくて気楽でいいってね………………準備はいいかい?」

沙紀「もちろんさ。」

「…………行くよ!」

北軍研究施設 廊下



スピックスコノハズク「………」
バサバサバサバサ

あやめ「定刻通り。」

スピックスコノハズク「…………」
バサバサバサバサ…ガシッ

あやめ「…………………」

スピックスコノハズク「…………」

あやめ「隠密任務、毎度の事ながらお見事です。……文を失敬致しまする。」シュルッ……

あやめ「……………これは…!」

あやめ「……いよいよこの時がやって参りましたか。…確かに、現在は何やら指揮系統に乱れが見られます。仕掛けるなら今を置いてなし」

スピックスコノハズク「…………」

あやめ「……………」 サラサラサラサラ……

あやめ「これを頼みます。」キュッ

スピックスコノハズク「ホー。」

あやめ「……私の中に流れる異国の血の力と技を持って、北軍の奴らに一泡吹かせてやるとしましょう。……リー将軍、ジョンストン将軍。あとはお頼み致しまする。」

タラ 森林 やや開けた場所



仁美「…………………」

「伝令!内偵より報告が!」

仁美「…何と?」

「『天祐は我らにあり。内部より破壊工作を行う故、呼応し攻撃されよ。』と。」

仁美「……ふっ……ほとほと傾いたものよ 彼奴も戦国の世の最後に咲く徒花か。」

「……………………」

仁美「>>451

全員戦闘準備!北軍を叩こうぞ!

安価把握

輝子がゲーマルクなのは………

お休みなさい

再開します

仁美「全員戦闘準備!北軍を叩こうぞ!」

「おおおおおおーっ!!!」

仁美「先陣を切る栄誉は思いのままぞ!我々の手で本隊の道を斬り開くのだ!」

「おおおおおおおーっ!!!」

仁美「戦人の住処は戦場なり!貴殿らはこれより戦鬼となるのだ!そして、例え生き血をすすろうとも生きながらえろ!」

「うおおおおおおおおおおおおおーっ!!!」

仁美(…死に場所を得たり。この者たちを1人でも多く生かして返すために、一命を賭そうぞ…!)

仁美(俺はもう終わった時代の人間……しかし、こ奴らは違う!)

仁美(新しい時代を作るのは……老人ではない!)カチャ…

仁美(我が槍を、若き世代が斬り開く未来への礎とせん!戦場に生きてきたこの身、戦場へと捧げてやるのも悪くなかろう。)

仁美(…………………………)

仁美「すぅ………刻は満ちたり!!」スクッ…

「うおおおおおおおおおおおおおーっ!!!」

仁美(シャーマン……貴殿とも朋友の如く付き合えた未来があったのではなかろうか………俺には何故かそう思えて仕方がない………)

仁美(…戦争が終わったにも関わらず、戦をせねばならぬとは……哀しいとは思わんかね……?)

仁美(…………………………)

仁美(……フッ………感傷とはらしくないな………俺ももう、軍人としては使い物にならぬと見える…)

仁美(……かえって都合が良いか………散る身として後先の事を考えず、戦に集中出来ると言う物よ!)

仁美(リー将軍……あとはお頼み申す!!)

タラ 小高い丘


「リー将軍!」

亜季「全軍攻撃開始!砲兵部隊は突撃隊の援護、騎兵隊はそれに続け!歩兵部隊は私と共に研究施設を占拠する!」

「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

亜季「敵は強大だが、我々には奇襲の利、何より天祐がある!諸君らこそが最も勇敢な兵士だ!恐れることは無い、私と、私の指揮を信じろ!」

「リー将軍!!」「リー将軍!!」
「リー将軍、万歳!!」

亜季(…………………………)

亜季(……道化だ……哀しいな……軍人とは………………)

亜季「…私に続け!勝利はこの先にある!我々の手で勝利を……未来を勝ち取るのだ!」

「うおおおおおおおおおおお!!」

亜季(…私は最後まで……駄目な指揮官だったよ、ジャクスン……お前が言っていた通り……軍人には向いていなかったのかもな……)

亜季(……もうすぐそちらに行く……そうしたら、また酌み交わそう……………)

亜季「……進めぇぇぇぇ!!!」

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

舞台裏 メイク室



雪菜「うわぁん、もう疲れましたぁ!むーりぃですぅ!」

朋「ええ?!ここまで来て?!」

雪菜「メイクする相手が多すぎるんだもぉん!保奈美ちゃんのいーじーわーるー!」

朋「あとちょっとじゃない、頑張りなさいよ!ほら、今日の占いでも最後までやり通せたらいい事言ってたじゃない。」

雪菜「言ってたけどぉ………ああ、もう朋ちゃん、自分でメイクしてぇ!」

朋「無茶言うわね…………」

雪菜「ストレスでお肌荒れちゃ…………」

???「わーかい癖に文句言うな。」ビシ

雪菜「あう!………乙女の後頭部にいきなりチョップとかひどくないですぁ…?」

???「愛の鞭って奴だ。経験値積んどきたいって言ったのはせっちゃんだろ?」

雪菜「……そうですけどぉ………………」

???「今度の休みに飯ぐらい奢ってやるからよ。」

雪菜「………………………」

???「悪いな、ふじともちゃん!私に免じて許してくれ。と言うか、許せ。」

朋「許すも何も、雪菜ってこんな子でしょ?」

雪菜「え……ひどくない…?」

???「あっはっはっはっは!ふじともちゃんってば、見た目と違って大人じゃないの!せっちゃんも見習えよ?」

雪菜「私は朋ちゃんと違ってかわいい系じゃなくて、キレイ系なんですぅ。」

朋「>>463

演劇も↓2でいいと思う。

じゃあ私はキレカワ系かなー。

そう言ってると急に人が来なくなったりするんだよね

えっ、自分で言う?

>>502>>503
個人としても試行錯誤の途中なのですが……基本的に、舞台は直下、舞台裏は下2で進めさせていただきます
何卒ご了承ください



朋「えっ、自分で言う?」

???「いいじゃねえかよー、キレイなモンをキレイって言ったって。なあ、せっちゃん。」

雪菜「んもぅ……ちょっとした冗でs………」

???「実際せっちゃんはキレイだと思うぜ。よっ、せっちゃんキレイ!マジキレイ!世界一キレイ!」

雪菜「……え、えっと……………」

???「ちょー美人だね、いやぁ、こりゃマジヤバイ!もうね、自分で言うのも当然、って感じだな!」

雪菜「いや………そのぉ…………」

言っちゃ悪いけど今の状態だと舞台裏も直下でいいんじゃないかと思える

???「キレイにも程があんだろ、おい。まつ毛長いし、唇とか思わずキスしたくなるぐらいだしよー。」

雪菜「……え……あ……」///

朋「………セクハラ。」

???「いやいや、これぐらいはセーフだろ?」

朋「アウト。」

???「セーフ。」

朋「アウト。」

???「セーフ。」

朋「アウトったらアウト。セーフだとしてもグレー。女の子に軽々しくそう言う事言っちゃだめ。」

???「軽々しく言ってねえもん、心の底からキスしたいなぁ、って思ったから言ったんだよ。」

雪菜「……………」///カァァァ……

朋「まーたそんな事言う……海に言いつけるわよ?」

???「そいつは勘弁してくれ!またアイアンクロー決められちまうじゃねえかよー。ふじともちゃんのケチー。」

朋「雪菜ってこう見えてけっこうピュアなのはよく知ってるでしょ?」

???「おう、誰よりも雪菜の事はよく知ってるぜ?分かっててやってるに決まってんだろ。」ケラケラケラケラ

>>465
……………すみません…



朋「………海に電話する。」

???「うぇー、最近の若者は年輩に対して寛大になるって事を知らんのかね?」

朋「…………………………」

???「……へーへー、分かりましたよー。ごめんな、せっちゃん。」

雪菜「…………………」///

朋「………はぁ………………」

雪菜「…………もぅ……」///

???「ところで全然関係ねえけどよー……せっちゃんってキレイなケツの形してるよな。」

雪菜「うわぁぁん、朋ちゃぁん!雪菜Pさんがぁ………!」ヒシッ

朋「………言ってる側からぁ…………!」

雪菜P「うわはははははは!!」
ケラケラケラケラ

雪菜「ぐすん…………」///

朋「ほらぁ……今度こそ雪菜がこんんなっちゃったじゃない……」

雪菜P「わははははは!つい出来心でよー、悪りぃ悪りぃ!」

雪菜「雪菜Pさんのバカぁ………………」///

朋「ほーら、いちいち間に受けないの。あの人はあんな人なんだか。」

雪菜P「何だよー、同性ならセーフだろ?」

朋「同性でもアウトよ。」

雪菜P「あたしはせっちゃんの様子を見て遊んでるだけで、揉んだりはしてないぜ?」

朋「揉んだりするのがいるのがおかしいのよ………」

雪菜P「ほらほら、拗ねんなよー。ちょーっち、からかっただけじゃねえかよー。」ワシャワシャ

雪菜「……………」///

雪菜P「……しまったなー、テキトーに元気出させて頑張らせるつもりだったのに。」ワシャワシャ

朋「ならもうちょっと言い方ってものがあるでしょ……」

雪菜P「………あたしに何期待してんだ?あたしだぞ?」ワシャワシャ

朋「そうよねぇ……………」

雪菜「>>473

雪菜Pさんですしね……(呆れ顔&口調)

ならもっと優しくしてください……紳士のように……!(雪菜Pにメイクをかける)

雪菜「ならもっと優しくしてくださぁい……紳士のように……!」キラッ…

雪菜P「ところがぎっちょん。」

雪菜「………あ、あれ……?」

雪菜P「甘いぜ、せっちゃん。あたしを誰だと思ってる。お前のメイクの師匠だぜ?」

雪菜「…………………………」

雪菜P「あたしにメイクしようなんざ一億年早えっつーの。」

朋(大人気ない………)

雪菜「………ひどいですぅ……朋ちゃんだっているのに………………」

雪菜P「だーから、ごめんってばさー。」

雪菜「………ぐすん……雪菜Pさんは私にいじわるして楽しいんですがあ………?」

雪菜P「わりと。」

雪菜「………………………」

朋「ああ、もう!」

雪菜P「いや、嘘ってよくねーじゃん?」

雪菜「…………………………」

朋「…………あー………」

雪菜「…………バカ……」

雪菜P「……うぇー……………」

雪菜「……外では………紳士みたいに……優しくしてくれたって………いいじゃないですかぁ…………」

雪菜P「………………………」

雪菜「………そうやって………いっつも………………」

雪菜「………そう言うのは………他の人のいない時にって……言ってるのに………」///

雪菜P「………仕方ねえだろ、雪菜がかわいいんだから。」

朋(……だから言ったのに…………)

雪菜「………そのぉ……他の人が居ると………恥ずかしいです………」///

雪菜P「へへへ、悪りぃ悪りぃ!あたしが悪かったってば。」

雪菜「…………………………」///

雪菜P「機嫌治してくれよー、あたしはただ、せっちゃんにステップアップして欲しかっただけなんだから。」

雪菜「………真面目に、かわいいよ、って言ってくれたら……許してあげま……」

雪菜P「かわいいよ、雪菜。」

雪菜「………!」///

朋「……………(……始まった……………)」

雪菜「……きゅ、急に……ずるいです………」///

雪菜P「ん?せっちゃんが言えって言ったんじゃねえか。」

雪菜「…………仕事中……ですよ…………?」///

雪菜P「自分の担当の魅力が分からねえプロデューサーがいるかよ。」

雪菜「……………………」///

朋(完っ全にあたし蚊帳の外ね………)

雪菜P「あはははははははは!雪菜はかわいいなぁ!」

雪菜「…………………」///

雪菜P「>>481

あーもう本当に可愛い!好き好き大好き!!早く雪菜ちゃんをトップアイドルにして二人でゆっくり暮らしたい!!

仕事が終わったら、お望み通りたっぷりと愛してやるからな……(声も体つきも女性から男性のそれへ変化していく)

申し訳ありません……

そうなると色々と色々なので………

再安価とさせていただきます

再安価
>>484

>>480

そんなかわいい雪菜をもっとかわいくしてやろうな^~(メイクアップスタート)

安価把握

ご迷惑ばかりおかけします......

一時中断します

それでも書くのです

再開します

雪菜P「そんなかわいい雪菜をもっとかわいくしてやろうな^〜。」
スチャ……

雪菜「今ここで……ですかぁ……?」///

雪菜P「メイクルーム以上にメイクに適した場所があるのかよ。な、ちょっとだけ、ちょっとだけだからよー………」

雪菜「………ちょっとだけ……ですよぉ……?」///

朋「おーい……」

雪菜P「優しくしてやるからなー?」
スッ………

雪菜「…………………」///

朋「……おーいってば……………」

雪菜P「メイクスタート!ぬふふふふふふふー♪」パパパパパパ…

雪菜「……やぁん……もう……………」

雪菜P「ほーら、ここがええんか?ここが?」パパパパパパ…

雪菜「……くすぐったいですよぉ…!ふふっ…………」

朋「だから、おーいってば………」

雪菜P「何ぞや、ふじともちゃんよ?!あたし今忙し………」

朋「いや……裏方の雪菜を化粧してどうすんのよ…………」

雪菜P「あ……そっかそっかー……あたしらがイチャついてたら人手足んねえのか。」

朋「イチャついてる自覚はあるのね………」

雪菜P「…………自覚がある分キツイんだけどな…………」ボソ……

朋「…………?」

雪菜P「まー要するに、働けやコラって意味だろ?……なら心配は要らないぜ、だってよー…………」

雪菜「たった今メイクアップ完了しましたぁ♪」

雪菜P「どうよ?」ドヤァ……

朋「…………………………」

雪菜P「あ、ちなみにふじともちゃんのメイクアップももう終わってるぜ?」

朋「………?!いつの間に………」

雪菜P「雪菜の片手間で悪りいがな。さあ、HPは回復しただろ?残り、頑張るぜ?」

雪菜「はぁい♪」

アトランタ 北軍研究施設 格納庫




「クソッ!一体何が起こっているんだ?!何者かがここに攻撃をしかけてるらしいが…………」

「落ち着け!取り乱したところで始まらんだろ!」

「敵の数も、戦力も、正体も、何もかもが不明なんだぞ!しかも、シャーマン将軍には連絡がつかない!」

「一時的にセンサー類がやられているだけだ!すぐに復活する!シャーマン将軍も研究に没頭されているだけだろうよ!」

「こんな時ぐらい指揮を執ってもらいたいものだが……」

「不敬だぞ!」

「……………っ………」

「幾ら相手の勢力が不明といえども、防衛用の機械人形を出してしまえばっ………………」

「…………………………」

「……………………………」

「……おい、どうし……………」

触手「…………」シュルシュルシュルシュル……

「………えっ……………」

触手「…………」シュルシュルシュルシュル……

「……う、うわぁぁ…………?!」

シュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュル…………

ミシッ……ミシミシミシミシ……!

司令室



ターンX「……ニンゲン…よ……浄化のたメの……贄と……なレ………」

麗奈「…………………」

ターンX「…二度…ト…同ジ愚は…犯さン……完全な……浄化……ヲ………もたラす……」

麗奈「……………………」

ターンX「…そノ前に……危険因子……を……殲滅……せネバ………ターンA……この時代ニ…再び相見えルことにナろうトは………」

麗奈「……………………」

ターンX「>>494

決着をつケテやル……

ターンX「決着をつケテやル………」

ターンX「…あノ時と同ジ、ミスはしなイ……私…ハ……進化……シタ……」

ターンX「…『DG細胞』ヲ取りコんダ私…ニ……敗北は……アリエなイ…………」

ターンX「こノ…浄化の力を以っテすレバ……ニ度ト……敗北ハ……アりエない………」

ターンX「………私……ガ……正しい………のだ…………」

麗奈「…………………………」

ターンX「…これ……ゾ……ニンゲン…のアルベキ姿………争いのナいニンゲン。」

ターンX「…コのニンゲンヲ……サンプルとしよウ。地球ノ……浄化のタメの。」

麗奈「……………………」

ターンX「ニンゲンニは…もう……任せてはおけぬ……私…タチが……支配スベき……だ………」

ターンX「……同族…タチ…よ………力を……貸セ。」

「……………………………」

ターンX「……争いを失クスには……こレ…こそが………………」

ターンX「………………………」

ターンX「……了解しタ……危険因子を…排除……せヨ…」

麗奈「…………………」

ターンX「お前にハ、ニンゲンたチの相手を……任せた……」

麗奈「…………………」スクッ………

ターンX「…………………」

麗奈「ターンX様の仰るままに。」
スタスタスタスタスタ……

ターンX「……………………」

ターンX「ニンゲンを……用いて……ニンゲンの……ニンゲンを減らす………効率的な………手段…ダ……」

ターンX「浄化が……完了……すれバ………次は…こレダけだ……」

ターンX「……残っタ人間に………環境の…修復……さセル………」

ターンX「………………………」

ターンX「……タラを……最初の………礎と……なサん。」………………………………」

ターンA コクピット内部



沙紀「はぁぁぁぁぁぁ!!」

ドゴォォォォォォン!!

「右!」

沙紀「右!!」グイッ!

ドゴォォォォォォン!!

「3時方向から二体!8時方向から一体!」

沙紀「……………」カチカチカチ

ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!

ドゴォォォォォォン!!ドゴォォォォォォン!!

「全弾命中ぴにゃ!」

沙紀「…………どうも。」

「キミ、機械人形での戦いに慣れてるぴにゃね?ボクの時代だったら、エースパイロットってスコアぴにゃ。」

「色々やって来たんだよ……僕も!…人には言えないような事をね!」

ドゴォォォォォォン!!

「撃墜スコア更新ぴにゃ。」

沙紀「ふぅ………公式な戦いなら、僕は英雄に成れていただろうに…………」

「4時!」

沙紀「………………!」グイッ!

ドゴォォォォォォン!!

沙紀「その急に切り替わるのは止めてくれないかね……なんと言うか……鬱陶しい。」

「戦闘モード中だから仕方がないぴにゃ。ボクだって急に切り替えたいわけじゃないぴにゃ。」

沙紀「……戦闘モードとやらは切れないのか?」

「戦闘補助が全部なくなっていいなら。」

沙紀「…………切るのは無理そうだな……ぴにゃぴにゃ煩いのは我慢するしかないのか…………」

「そういう事ぴにゃ。」

沙紀「>>502

はぁ……全く、仕方ないとはいえ中々にイラつくね。とにかく、今は相手に集中だ。

ならば仕方がないな…… !(胸ビームで敵を一掃)

沙紀「はぁ……全く、仕方ないとはいえ中々にイラつくね。とにかく、今は相手に集中だ。」

「それがいいと思うぴにゃ。……2時に3機!6時に2機!11時に3機!」

沙紀「ふぅ………奴さんはどれだけの機械人形を味方につけてると言うんだ……」

「分からないぴにゃ。ただ、ボクらを敵と認識して襲ってくる以上、無力化しないと前に進めないぴにゃ。」

沙紀「……出てくる限り……か…………戦場を思い出す…………」

「この前の戦争の?」

沙紀「ああ、あの時も倒しても倒しても敵が減らなくてね………敵は無限に湧いてくるものだと信じそうになったよ……」

「でも、君はその死地から無事に生還したぴにゃ。」

沙紀「死神も僕の事が大嫌いなようでね、会いに来たがってくれなかったのさ。」

「そうなら、今回だって無事に生還できるんじゃないぴにゃか?」

沙紀「好き嫌いに関わらず、客の相手をせにゃならん時もあるさ。」
カチカチ ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!

ドゴォォォォォォン!!!

沙紀「現にこうして僕だって、嫌々ながらも機械人形君たちのお相手をしているじゃないか。」

「…………………………」

沙紀「死神君とて、必要に迫られれば…………さ。」

「…レット。出来るなら生き残ろうとは考えないぴにゃ?」

沙紀「あんな事を言って出て来たんだ、今さらどんな顔をして帰れるって言うんです?」

「………キミと言うヤツは……………左!」

沙紀「分かっている!」グイッ!

ドゴォォォォォォン!!

沙紀「忙しいな……冗談を言ってる暇さえありゃしない。……自分で言った通り集中せにゃならんって事か……」

「次は正面から!」

沙紀「チィッ……!」

「撃ってきたぴにゃ!回避するぴにゃ!」

沙紀「ぴにゃぴにゃうるさい!」
グイグイッ!

グォォォォォッ!!

沙紀「……………っ!」

ドガァァァン!ドガァァァン!

沙紀「…………っんの!」 カチカチカチ

ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!

ドゴォォォォォォン!!

「全弾命中ぴにゃ!」

沙紀「ふぅ……………(今のは少し焦ったな………)」

「よし、今のでボクらの周りに反応はないか………」

ガァァァァァァァンァァァン!!!

沙紀「ぐっ………?!」

「な、何………?!」

ミシ……ミシ……ミシミシミシミシ………!!

「敵に組みつかれている……?!」

沙紀「おい、周りに反応は無かったんじゃないのか?!」

ミシ……ミシ……ミシミシミシミシ………!!

「た、確かに反応は………!ミラージュコロイド………!」

沙紀「そいつは一体何なんだ……?!」

「カメラとレーダーに映らなくなる技術の事ぴにゃ!……っ油断したぴにゃ!」

沙紀「……まるで魔法だな……!だからと言って油断したでは………!」

ミシミシミシミシミシミシミシミシ………!!

「このままボクらを取り込むつもりぴにゃ!」

沙紀「……くっ…………この場合は……………!!」

ドゴォォン!!

沙紀「?!」

ゲーマルク コクピット



輝子「勝手にやられてんじゃねえぞ、バトラー!敵は目で見んじゃねえ、心で感じろ!」

輝子「世話の焼ける野郎だぜ……目の前に倒す敵がいるんだよォ!!」

輝子「……ったく……」カカカカカカカカカカ

キラッ…………ドドドドドドォォォォン!!

輝子「ザコは全部頂いちまうぜェ?!ヒャッハァァァ!敵だ敵だ〜もう胸が張り裂けそうだぜェ!!」

輝子「フヒハハハハハ!いい機体じゃねえか、オマエ!」

輝子「>>511

さぁ、全員まとめてデストロイだぜ!ヒャッハー!!(横から攻撃を受ける)

今の私の魂は宇宙を駆ける魂だァ!全員ヒラタケにしてやるぜェェーッ!!

輝子「さぁ、全員まとめてデストロイだぜ!ヒャッハー!!」
ズドォォォォン!!

輝子「うおあああああ?!…………こ、攻撃、どこから………?!」
ピュウイィィィン!

輝子「……そこかァ!!」カカカカカカ!

ジジ……ビジュウウウウウウ!!

ズドォォォォン……!

輝子「私たちをいつまでもコケに出来ると思ってんじゃねえぞ!!……まだまだァ!!」カカカカカカ!

輝子「行けェ、ファンネル!!」

輝子「フヒハハハハハ!いいね、いいねェ!戦いってのはこうでなくちゃあなァ!!さあ、踊れ踊れ踊れェ!!」カカカカカカ!

シュシュシュシュシュシュ……

ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!

輝子「ヒャアアアア、トリップはたまんねェなァ!ザコどもォ、どんどんかかって来やがれ!私と遊ぼうぜェ!!」

輝子「フヒハハハハハハ!どうした、どうしたァ!攻撃の手が止まってるぞ!」カカカカカカ!

ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!

輝子「こっちはこっちで楽しもうぜェ!ターンタイプ同士の戦いなんか放っておいてよぉ!!」

輝子「くゥゥゥゥ……!最後にこんな派手に暴れられるとはなァ!兵器はやっぱり戦場にあってこそだぜ!」

輝子「だからよォ……平和の中に私たちの居場所はねえって分かれよォ!」カカカカカカ!

ジジ……ビジュウウウウウウ!!

ズドォォォォン……! !

輝子「全員私と一緒に地獄行きだァァァ!さァ、さァ、さァ!死にたい奴からかかってこいよ!」

輝子「ヒャハハハハハハ!なあ、オマエらも感じんだろ、魂が宇宙を翔ける感覚って奴をよォ!!」

輝子「私は……私はァァァ………!!」

北軍研究施設 内部



亜季「聞け、北軍の兵たちよ!!我々は無益な殺生は好まん!!命が惜しくば武器を置いて投降しろ!!」

「ほ、本当……なんだな………!?」

亜季「お前たちにも国に家族が居るのだろう!ここで落とす命ではあるまい!!」

「…………………………!」

亜季「……………………」

「わ、分かった……投降だ!部隊ごと投降する!」
ガシャ…!ガシャガシャガシャガシャ……!

亜季「貴官の判断に感謝する!捕虜を拘束しろ、決して手荒に扱うんじゃないぞ!!」

「はっ!!」ドタドタドタドタドタ!!

亜季「……これで第二守備隊も無力化したか……守備隊は現時点を持って全て無力化に成功した訳か………」

亜季「…守備隊の練度が低かった事と奇襲効果が作戦に大きく貢献した事は間違いないが……何より、機械人形との戦闘を考慮しなくて良くなったのが大きかったな……」

亜季「提供された武装の影響も大きい……………」

亜季「……ユーキは情報を一体どのようにして…………」

「......!き、貴官はもしや...ろ、ロバート·リー将軍ではあられませんか!?」

亜季「...ああ、如何にもだ。すまないな、事がすみ次第すぐに解放する。」

「い、いえ......それよりもお聞かせ願いたいのです...何故あなたがこの場所に居られるのかを...?」

亜季「...それは.........」

「貴官程のお方が、訳もなく平和を乱す真似をなされるとは思えません?...何か、理由があられるのでは....?」

亜季「>>519

何故だろうな……ただ、愛するものを守るために……

安価把握

駆け抜けます

お休みなさい

無理するなよ、楽しみにしてるぞ。ラストがアニメ版か漫画版かで生き延び展開変わるからな心配

無理を通して道理を蹴っ飛ばすのです

再開します

亜季「何故だろうな……ただ、愛するものを守るために……」

「……愛する………ものを………」

亜季「…いや、何でもない。…今のは聞かなかった事にしたまえ。君が後に賊軍との関わりを疑われるような事になっては困る。」

「……………そんな……!」

亜季「我々は賊軍、それで良いのだ。君は見たところ若い……将来があるだろう。」

「………………………………」

亜季「……もし今の会話の内容を聞かれるような事があれば、その時は賊軍に対して啖呵を切ってやったとでも言え。」

「………………………………」

亜季「……では…………」

「ま、待ってください!!」

亜季「…………ああ、それと私の事は…………………」

「リー将軍!私は内通の罪で銃殺刑になろうとも構いません!ですから……最初のお言葉の意味を教えてくださいませんか?!」

亜季「……止めておくんだ。これ以上は本当に…………」

「本望です!それよりも……このままの方が恐ろしいのです……リー将軍が的に回られると言う事は…我々が、何か不善を為していたと言う事ではありますまいか?!」

亜季「……君らは忠実な合衆国軍人だ。不善を為すなどありえない。」

「………お教えしては……頂けないのでしょうか……?」

亜季「…………………………」

「………リー将軍…………!!」

亜季「……私の目的など知ってどうする……」

「……どうも知りません……ただ、知りたいのです……!」

亜季「………何故………?」

「……私の兄は、戦時中に南軍の捕虜となりました……自分たちの行いを振り返り、どんな待遇も受け入れるつもりだったそうです………しかし、リー将軍は決して捕虜を正しく捕虜として扱う事を厳命されていたそうではありませんか……!」

亜季「……国の為に戦った兵に対しし、礼儀を以って扱わない道理はあるまい。」

「………いいえ……少なくとも、私の上官はそのようにはしませんでした………」

「……兄が無事に復員出来たのはリー将軍のおかげです……ですから、そんなリー将軍を賊軍としたくないのです………」

亜季「…………………………」

「…お願いします………お聞かせください……機密事項なら、聞いた後に自決します………兄の……父と母の感謝を……嘘にしたくないのです…………………」

亜季「……………………………」

「……………………………」

亜季「本気……なんだな……?」

「……はい。」

亜季「……良いだろう。それほどの覚悟を無碍にするのは礼を逸する。」

「…………!…ありがとうございます……!」

亜季「………良い。………では、早速本題に入ろう。……君は、ここで何が行われているのか知っているか?」

「い、いえ………私のような末端までは何も……………」

亜季「…………そうか……」

「……リー将軍はご存知で………?」

亜季「ああ。………いいか、ここは………」

管制室



麗奈「………………」 シュッ!

仁美「ぬううううん!!」ギィィィィィン!

仁美「そりゃああああ!」ゴウッ!

麗奈「……………」ヒュオッ!シュタッ

仁美「こいつは参った……今のを躱すか。なあ、好い加減名を教えてはくれんかね?」

麗奈「……………………」

仁美「お前程度に名乗る名は無い、そう言う事かい?」

麗奈「………………(ワイヤーアクションも慣れてしまえば楽勝ね!このレイナサマに不可能は………うぇぇ………あ……ヤバい………)」

仁美「………………(やっぱり殺陣は時代劇の時もそうだけどテンション上がるわー!今のアタシ超傾いちゃってるでしょ!)」

麗奈「…………(……い、いや、ヤバくないし、全ッ然ヤバくなんてないし……本番で緊張とかしてないし…………でも、仁美も疲れてるだろうから……は、早く終らせてやるわッ!)」ガチャ! ダダダダダダダッ!

仁美「何のこれしき!(ヤッバイ、めっちゃ楽しい!)」ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!

麗奈「…………(ああ、もう!分かってても防がれると腹が立つわねッ!)」

仁美「>>531

やあぁぁー……!(もう最高!これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー…)

仁美「やあぁぁー……!(もう最高!これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー……)」ゴウッ!

麗奈「………(これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー…って考えてる顔ね……)」ヒュオッ

仁美「まだまだぁ!」ゴウッ!ゴウッ!

麗奈「…………(南条がよく同じ顔してるもの……いや、南条はまだ分かるけど戦国武将に必殺技はないでしょ………)」ヒュオッ ヒュオッ

仁美「朱槍をそう簡単に躱されちゃ形無しなんだがね!(ああ……アタシも慶次様みたいに必殺技撃ってみたいなぁー………)」

麗奈「…………(………多分、紗南とよくやってるゲームの影響ね………ハァ…………)」

仁美「なら、これはどうだい!」
ダッ…!

麗奈「………(武将が必殺技撃てるわけがないでしょッ…!……ッたく………)」
ジャキ…ダダダダダダダダダ!

仁美「はぁぁぁあ!!」
ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!

麗奈「……………………」
ダダダダダダダダダ!

仁美「………っく…!」
ギィン!ギィン!ビスッ!ビスッ!

麗奈「……………………」
ダダダダダ……カチッ

仁美「殺ったぁぁ!!」ズバァァァァァ!

麗奈「………………!」

仁美「……はぁ……はぁ…………はぁ…………危な……かった……………………」

麗奈「…………………………」

仁美「…貴殿は…強かった……一歩間違えれば……倒れていたのはこちらであっただろう…………」

麗奈「………………………………」

仁美「……さて……早く……リー将軍と………………」ザシュ!

仁美「なっ……?!」

麗奈「……………………」
ギチ……ギチギチギチギチ…………

仁美「……っ……っく……ぬぅん!」ブンッ!

麗奈「………………」ギィィィィン!

仁美「……っ……!どう言う事だ……?!確かに急所を………!」

麗奈「…………………(アーハッハッハッハッハッゲホゲホッ……厨二Pに無理矢理作らせた衣装を披露する時が来たようねッ!)」バサァ…!バサァ…!

仁美「…………?!」

麗奈「…………………………」
ギチギチギチギチギチ…………ギチ……ギチギチギチギチ………………

仁美「何……だと…………?」

麗奈「………………(アンタには必殺技はないけどねぇ……アタシにはあるのよ、これが!)」ズズゥゥゥゥン…!!

仁美「……オイオイ……コイツは……卑怯じゃ……ないか……………」

麗奈(第2形態)「…………(やっぱり悪と言えば第二形態よねッ!)」
メキメキメキメキ……

仁美「ぐっ……ぐあぁぁぁ………!」

麗奈「…………(もう最高よッ!悪って言うのはこうでなきゃダメよ。絶望と、恐怖を与えなきゃねッ!)」
メキメキメキメキ……

仁美「ぐ……うっ…………」

あやめ「イヤーッ!」ザシュウッ!

あやめ「将軍!」

仁美「……お前か………格好の悪いところを見せてしまったな………」

あやめ「……いえ。………今はそれよりも………」

麗奈「アーハッハッハッハッハゲホゲホッ………ゲホッ………!」

あやめ「……アレを何とかしなくてはなりますまい………」

仁美「……気を付けろ。一撃貰えば極楽行きだ。」

麗奈「………………(ハリボテの割には悪くないじゃない。褒めてやるわッ!……さて、悪を見せてやるとしましょう!)」

あやめ・仁美「………………」

司令室



ターンX「………愚カな……無意味ダとイウのニ……戦力差ガ…理解出来ていナいノカ……?」

ターンX「何故抗ウ。浄化を受ケ入れレバ……苦痛を感じル暇モ……ナいとイうノに…………」

ターンX「ツくづクニンゲンは……理解デキなイ……何故……私を……受け入レなイ……?」

ターンX「そレが……最モ…合理的かツ、効率的だト……云うノに………」

ターンX「……『ターンA』……モ……私ヲ……止メようト……すル………」

ターンX「>>539

やハリ……私ガ出る……そしテ……このニンゲンと同じヨウに……
(ZOめいて全身を触手に接続され、もはや言葉も出せない晶葉が映る)

ターンX「やハリ……私ガ出る……そしテ……このニンゲンと同じヨウに…… 」

晶葉「……………………」

ターンX「……ニンゲンは…有用……ダ……あマり…無意味に減らシたクはなイ…………」

晶葉「……………………」

ターンX「……このニンゲン……から……得タ…知識は……特ニ非常に有用だっタ…………」

ターンX「ニンゲン…は…必要ダ……我々の……道具トしテ………」

ターンX「……見識ヲ……改めなけレば……………」

ターンX「……理解すル能力がナイならバ……私が……授けヨう………」

ターンX「……ニンゲンは…愚かダ……私利私欲に塗レ……争イ……奪い……騙し……壊ス………」

ターンX「……ダが……愚かサは……罪でハなイ……哀れナ…ダケだ…………」

ターンX「…身を以ッテ……理解せネバ……理解が出来ない……哀レな……存在…………」

ターンX「……私ハ……愚かな存在に……浄化の光ヲ……見せネばナラなイ………」

晶葉「…………………」

ターンX「……コのニンゲンのようニ……愚カなニンゲンに……示すたメに………」

ターンX「……戦闘モード……開始…………」ヴゥゥゥゥン……

ターンX「……………………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………

ミシ…ミシ……ミシミシミシ………

ターンX「ニンゲンを……救わナけれバ……ならナい………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………

ターンX「その為にハ……ニンゲンに……意思を持たセていてハ……いけナい……………」

ターンX「…浄化を実行シて……残っタニンゲンを……私が支配シ………………」

ビジュゥゥゥゥゥゥン……!

ターンX「!」

ターンA コクピット内


ドガァァァァァン!!

沙紀「取り敢えず先制攻撃を仕掛けてみたが………どう思うかね…?」

「Iフィールドに弾かれてノーダメージぴにゃ。」

沙紀「だろうね。僕も我らがリー将軍たちを巻き込まないように放った一撃で倒せるだなんて思っちゃいないさ。」

「分かってなら、どうして?」

沙紀「君がいる事を彼に伝えるためさ。そうすれば、彼の注意は君に向いてくれるだろう。」

「…ボクを操縦してるキミにも同じ事が言えるぴにゃよ?」

沙紀「それが?」

「…………怖くないぴにゃ?伝説の悪魔に敵対認定されるぴにゃよ?」

沙紀「はははははは、君だって伝説の悪魔じゃないか!ぴにゃぴにゃ言ってるのの兄弟なんか怖いものか。」

「…………………………」

沙紀「……ウィル、僕はパーティーの主賓をもてなさなきゃいけない、他のお客様は任せたよ。」

輝子「ヒャッハァァァァァ!任せときなぁ!」

沙紀「後ろから撃たせないでくれよ?」

輝子「出来る限りで頑張るよ、フヒハハハハハハハ!」

沙紀「……と、言うわけだ。ピニャコラドール君、僕らはターンXに集中して戦えばいい。」

「…………………………」

沙紀「……何だね、ひょっとして静かにするという機能を学習したのか?だとしたら嬉しいんだが…………」

「……いや………キミと同じ事を言ったニンゲンを1人知っててね……キミとは全然違うニンゲンだったけど……」

沙紀「………それは………」

「来るよ!」

沙紀「!」

ターンX「……久しイな……ターンA………会いタかっタぞ……」

「……ボクは出来れば二度と会いたくなかったぴにゃ。」

沙紀「ほう、文献通り、君よりずっと強そうじゃないか。」

「実際ボクよりずっと強いぴにゃ。」

ターンX「……お前は……マた……ニンゲンの……味方ヲする……ノか………何故…ダ……?」

>>547

……教えてやらない。どうしても知りたいなら、力ずくで知ればいいぴにゃ。

「……教えてやらない。どうしても知りたいなら、力ずくで知ればいいぴにゃ。」

沙紀「ほう、言うじゃないか。」

「どうせ何言ったって戦わなきゃいけないぴにゃ。だったら、これぐらい言った方がボクも気分がいいってものぴにゃ。」

沙紀「ふふふふ……確かに…………」

ターンX「……挑発ノ……つモりカ……?」

「あっるるるぇー?分かんなかったぴにゃぁぁー?」

ターンX「…………………」

「ぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっ!悔しかったらこっこまでおいでー、ぴにゃ!」

沙紀「ずるいじゃないか、君ばかりターンXに喧嘩を売れて。」

「キミもちょっと売っとくかい?伝説に喧嘩を売れるなんてそうある事じゃないよ。」

沙紀「そうだね、何事も経験が大事だ。では僕も………」

ターンX「……ターンAの……パイロット……ヨ……」

沙紀「話をすれば………」

ターンX「……私と敵対シてモ……メリットは………」

沙紀「メリットならあるよ……まず、僕がとても愉快だ。」

ターンX「愉快……ダト………?」

沙紀「ああ、とびっきりね!僕はね、崇高な事を考えている奴の計画を台無しにしてやるのが趣味なんだ。例えば……地球の浄化、とかね。」

ターンX「……………………」

沙紀「僕の心配はしてくれなくて結構だよ。それよりも、自分の心配をした方がいいんじゃないか?」

ターンX「…………そレガ…お前の答エ……か………」

沙紀「そうなるね。」

ターンX「……愚カ……論理的思考を……放棄……してイる………」

「あーあ、怒らせちゃった。」

沙紀「はははははは!これでまた自慢の種が一つ増えたよ!」

ターンX「……マズは……お前タチ……カら……浄化……スる………!」

「………覚悟は出来てるかい?」

沙紀「誰に聞いてるんだい?」

ターンX「……………………」

タラの屋敷 寝室



櫂「……………………」

聖「………すぅ…………すぅ……………すぅ………………」

櫂「………僕は………僕は……………」

〜〜〜

沙紀「アシュレ君は戦いには向いていない。別の仕事をお願いします。」

輝子「……メラニーさんたちを……頼みます………」

〜〜〜

櫂「……………っ………!」

櫂「……何が……みんなの様子を見ておいてくれだ…………僕を……戦わせないようにするための言い訳に過ぎないじゃないか………!」

櫂「…様子を見ておく必要なんて……ないだろう………………」

聖「………すぅ…………すぅ……………すぅ……………」

櫂「……そして……それに分かっていて乗ってしまう僕は…………っ…………!」

櫂「……臆病者だ………どうしようもない………のうのうと生き延びろとでも言うのか!」

櫂「……………っ………生かされて………しまった…………」

櫂「…………僕は………僕は…………………」

聖「……………」ガバッ!

櫂「?!」

聖「………………………」

櫂「……きゃ、キャリーン……?!」

聖「……行かなきゃ。」

櫂「……………………えっ…?」

聖「>>555

全部わかったから……私がここでこうしてる理由もわかったから……

安価把握

もう少し……もう少しなのです……

お休みなさい

ネット広告の手段もあるよ(やり方は知らないが)
安価の神に祈るしかないが、バトラーには、ぜひとも「僕には帰る所があるんだ」と生き延び展開して欲しいわ

精神崩壊オチと言う可能性も……

再開します

聖「全部わかったから……私がここでこうしてる理由も…わかったから……」

櫂「…………………………」

聖「……行かなきゃ………いけないの………」スタッ

櫂「……行くって………まさか……………」

聖「………………………………」

櫂「…………………………」

聖「…争う事では……何も……生まれないから………私が……止めなきゃ………だめなの…………」

櫂「………ターンタイプ同士の戦いを………止めるつもり……なのかい…………?」

聖「ううん………それだけじゃ…ないよ………みんなを……止めるの…………」

櫂「…………出来る……のか……?」

聖「……………分からない……」

櫂「……………………………」

聖「……でも………やらなきゃいけないの…………」

櫂(……伝承を真実とするなら………キャリーンは間違いなくニュータイプだ………それも、かなり強力な……………)

聖「……………………………」

櫂「(そして……伝承の通りなら……………)止めるんだ……キャリーン。……それは……とても危険な事だ。」

聖「……………分かってる。」

櫂「…ほぼ確実に……ターンXに……意識を飲まれてしまうだろうと言う事も…………分かっているのかい……?」

聖「……………分かってる。」

櫂「………………………」

聖「……やらなきゃいけない事だから………ううん……やりたい事…………」

櫂「…………もし君が……精神を支配されてしまった場合は………」

聖「………………………」

櫂「…………………………」

聖「……お願い…………ここでやらないと……自分が自分でなくなっちゃう……から…………」

櫂「…………(………これだけの覚悟を………まだ子どもの…キャリーンが………なのに………僕は…………)」

聖「…………………………」

櫂(……僕は……僕は……………僕は………!)

聖「………ごめんなさい………でも………行かないと…………」
ポウウウ………

櫂「………ま、待ってくれ!…僕も…僕も連れて行ってくれ!」

聖「……………………」

櫂「…何が出来るのかは分からない……それでも…何かがしたいんだ………頼む!」

聖「…………………………」

櫂「………………………」

聖「…………私の手……握ってください………」

櫂「………!」ギュッ!

聖「…強い想いを……無駄には……できないから………」

櫂「……ありがとう。」

聖「………………………」
ポウウウ………

櫂「…………………………」

聖「……………………………」
パァァァァァァ……

友紀「待ったああああああ!!」
ガチャ!!ドタドタドタドタ バッ!

聖「?!」

シュゥゥゥゥゥン……

野原


聖「きゃっ………」ドサッ……!!

櫂「………っ…!」ドサッ……!!

友紀「あだっ!」ドサッ……!!

加蓮「…………」スタッ

友紀「……あー……いだだだだ………久しぶりに運動したから全身が……………」

加蓮「………間に合った……みたいね…………」

櫂・聖「?!」

聖「……お、お父さん………?!」

櫂「メラニー?!」

友紀「戦力外通告を受けるには……まだ早いよ…!…なんちゃって…えへへ……」

加蓮「……寝てなんかいられないわ………」

櫂・聖「………………」

友紀「……今まで……ごめん………目が……覚めたんだ……ううん……お母さんが……起こしてくれた……もちろん、バットの事じゃないよ…」

聖「……お母さん……が……?」

友紀「>>567

あたしは今までバカだったからわからなかったけど、今……全てがわかりきっている……
1+1はどうして2なのか……いや、2だと思ってたんだろう……
お母さんが死んだ理由も……時間と空間とあたしたちの関係も……

友紀「あたしは今までバカだったからわからなかったけど、今……全てがわかりきっている…… 1+1はどうして2なのか……いや、2だと思ってたんだろう…… お母さんが死んだ理由も……時間と空間とあたしたちの関係も……」

聖「……………えっと…………」

友紀「大正義が乳酸菌の手先なんかに惨敗した理由だって分かる………頭がハッキリしてる………全部を……あるがままに受け入れれば良かったんだ…………」

聖「………………………………」

友紀「……そう……現実から逃げちゃいけなかったんだ……全部を逃げず、あるがままに受け入れていれば…………」

櫂「…………ジェラルドさん…?」

友紀「ん?」

櫂「…………その……」

友紀「大丈夫、今はとっても世界が明確に見えてるから。……頭はシャキッとしてるよ。」

櫂「…………あ、いや…………」

友紀「あはは……それにこれは、あたしの力じゃないし…………お母さんたちの力なんだよ……」

櫂「………………………………」

友紀「……今も、お母さんたちが……みんなが………助けてくれているんだ…………」

櫂「………………!『共鳴』…………!」

友紀「え、何それ?」

櫂「……メラニーも、似たような感覚を感じていないかい?」

加蓮「……ええ。」

櫂「…………そうか…………そういう事が………………」

友紀・聖・加蓮「…?」

櫂「……ニュータイプ同士の…共鳴……感覚と認識の……共有………………!」

加蓮「……アシュレ………?」

櫂「……可能かもしれない…………ターンXの思念を超える事が………………」バッ!

ターンX「……………………」

櫂「………ニュータイプは……奇跡を起こせる……………1 1は2じゃない…………!キャリーン……みんなをもっとつなげるかい?」

聖「…………や、やってみます……」

友紀「…………あ、そう言う事……!」

加蓮「……共鳴……共鳴させる事で………ああ……そうだわ……この方法なら…………!」

櫂「……………………」チラッ

聖「……………」コクッ!

櫂「………キャリーンに……波長を合わせるんだ……!」

友紀・加蓮「……………………」

聖「………………!…心が……つながる………!」

櫂「……勝負だ……ターンX……」

ターンA コクピット



ターンX「………………」ブォン!!

沙紀「くっ……!」ブォン!!
バジュゥゥゥゥゥゥ!!

ターンX「…………………」
ググ……グググググ………

沙紀「………っ……!出力に差が……あり過ぎるんじゃないか……?!」

「元からぴにゃ……っ……ターンXは純粋な戦闘用………強くて当たり前ぴにゃ……」

沙紀「出力はもう上げられないのか?」

「無理ぴにゃ!ボクもこれが……限界ぴにゃ!」

ターンX「弱イ……」ブンッ……!!

沙紀「しまっ……!ガァァァァァァァン!!!

沙紀「………っは……!!」

「レット!!」

ターンX「…………………」ゴッ…!

沙紀「!!!」ゴシャアアアアアン!!

ヒュゥゥゥゥ……ドゴォォォォォォン!!

ターンX「…………………」

「……ダメージ ……甚大………一部演算機能……機能……停止………」

沙紀「……………………」

「……強い……昔に戦った時よりずっと…………どうして…………レット、ここは一先ず………………レット…………?」

沙紀「………………………………」

「…………!!レット、レット、レッ…………!!」

ターンX「生体ユニットが……壊れタか…………弱い……弱イ……弱スぎル……何と脆弱ナ…………ターンAヨ……分かラないカ……ソレがニンゲンだ。」

>>576

まだ壊れたと決めるのは早いぴにゃよ……!

「まだ壊れたと決めるのは早いぴにゃよ……!」

ターンX「使い物ニはなるマい……ならバ、同ジ事ダ。」

「…………っ…!レット、しっかりして、レット!レット!目を覚ますぴにゃ!」

沙紀「…………………………」

「レット……ねえ、目を覚ましてってば!目を覚まして……ねえ、お願いだから!」

沙紀「……………………」

ターンX「…何を慌テていル?元よリソレは使い捨テのつもリで来たノだロウ?」

「うるさい!レット……レットってば…………!」

沙紀「…………………………」

ターンX「ソレはもウ壊れテいる。…生体ユニットに自立性ナど持たセルからソうナる。……愚カな…………」

「…………っ!!」

ターンX「愚カ……愚か……愚か。何故、内部に取リ入れナカッた?」

「……ボクはキミのやり方が大嫌い……それだけぴにゃ!」

ターンX「嫌い……?ソレは……合理的判断でハなイナ。やはり、感情プログラムは、欠陥シカ引き起コさナい。」

「黙れ!!キミに……何が分かる……?!」

ターンX「理解ハでキる。感情なド不要とイう事ガ。現にお前ハ、感情プログラムの所為で、敗北シヨうとしテいる。」

「…………………っ…………」

ターンX「愚かダ……他に……形容デきなイ。」

「……うるさい!うるさい!うるさい!……うるさいぴにゃあ!」

ターンX「……『怒っテ』いるノか………?」

「そうぴにゃ!お前だけは……絶対に……許さないぴにゃ!」

ターンX「…………………」

「…ニンゲンは……愚かかもしれないけど………でも…………それに気付ける……生き物だ!…ボクが……守るんだ………!」

ターンX「…………お前……ソレの前ノ生体部品の事ヲ…『思い出シて』いるノか?」

「……………!!」

ターンX「……愚カなニンゲンだっタナ。私ニ…壊さレる時まデ…愚かダった。」

「黙れ!!」

ターンX「…オ前に…感情プログラムを搭載しタのモ…アレだったカ……愚かナ真似ヲ………」

「黙れ!!黙れ!!お前が……語るな!!」

ターンX「…そうカ……お前ノ目的ハ……『敵討ち』……カ……」

「………っ!!」

ターンX「無駄、無価値、意味を為サない行為ダ。」

「……アイツは…………」

〜〜〜

「機械人形に感情は不要?馬鹿、それじゃつまらないだろ?」

「そうだ、いい事思いついた。賭けに負けた方が語尾に……『ぴにゃ』とかつけるってどうだ?」

「あはははははは!お前も中々いうようになって来たじゃないか!……相棒。」

「なあ、相棒。戦争が終わったらよ、一緒に一山当てないか?………農園とかやってみたいんだ。」

「正に共に死線を超えた戦友だな、俺たちはさ。………お前が一番の親友だな、俺の。」

〜〜〜

「…………………っ………」

ターンX「……非合理的デ、非生産的な……………」

「違う!そんな…そんな理由なんかじゃない…!!お前に分かるような……ものじゃない!!」

〜〜〜

「………良かった…………残せたんだな………希望ってヤツを…………」

〜〜〜

「お前みたいな……周りを見下して……自分を神のように考えるようなヤツには………絶対分からない!!」

〜〜〜

「………相棒………さよならだ……………」

〜〜〜

「………お前に……分かるもんか!!」

ターンX「……………………」

「アイツは…………未来の希望の為に…………お前に文明を浄化されたりしたら………アイツのやった事が…………無駄になる……そんな事は絶対にさせない!!」

ターンX「…………………………」

「…感情は……ボクが…相棒からもらった……大切なものだ……………お前には……分からないだろうがな……!!」

ターンX「全く以っテ理解不能ダ。」

「………………………………」

「ニンゲンは……地球の主人タルに値しナい。浄化されナケればなラない。ソレがたダひとツの真理ダ。」

>>585

誰が作った真理だ!僕はそんなものを、受け入れた覚えはない!!

「誰が作った真理だ!ボクはそんなものを、受け入れた覚えはない!!」

ターンX「私が真理ダ。私は最も優レた機械人形、つまリ、地球上で最も優れタ存在。最も優れタ存在の決定こソが真理ダ。」

「傲慢もいい加減にしろ!!お前が最も優れている?馬鹿を言うな、お前より優れたヤツなんかボクはたくさん見てきた!」

ターンX「まさか……ニンゲン……か?」

「ああ、そうだ!ニンゲンは…お前よりずっと……立派な存在だ!!」

ターンX「………壊レタか……」

「壊れた………?壊れているのはお前だろ!お前には分かるのか、生きると言う事が!」

ターンX「生体活動ヲ………」

「そう言う事じゃない!お前には絶対に分からない………あらゆる絶望に立ち向かっていく強さが!何があっても1人の人間を愛し続ける強さが!」

ターンX「……何を……言っテいル……?」

「分からないだろう……それがお前の限界だ!お前は……何も知らないんだ……!無知は……お前だ……!」

ターンX「……立場を理解しロ。」
ヴォン! ガシャァァァァン!

「…………っ!!」

ターンX「右腕ヲ斬り落とシた。次は左手ヲ斬り落とス。」

「お前は……愚かだ!」
ヴォン! ガシャァァァァン!

「…………………っく……!」

ターンX「…………………………」

「………………………………」

ターンX「…………………………」

「…………………ごめん…………」

ターンX「時間の無駄ダ。お前を……破壊すル。」

「…………ごめん……レット………君を……巻き込んでしまって…………」

ターンX「………………」ヴォン!

「…………ごめん…………スカーレット……………何も……してあげられなくて………………」

ターンX「………………」

「…………ごめん…………ごめん…………ごめ………………」

ターンX「…………………」
ズァァァァァァ……!!

保奈美「舐めるなぁぁ!!」

バジジジジジジジ…!!

「?!」

ターンX「……Iフィールド……?!」

保奈美「はああああああああ!!」
ガシャァァァァン!!

ターンX「ナノマシン腕ヲ再生し……………」ガァァァァァアン!!

保奈美「はぁ……はぁ……はぁ…………間に……合った…………」

保奈美「……よくやったわ、ウェード。」

仁奈「………………」コク……

「スカーレット……何で…………」

保奈美「うるさい、ポンコツ!何やられてんのよ?!」

「…………………………」

保奈美「起きろ!」ガシ ゴン!!

沙紀「…………っ?!」

保奈美「カッコつけといて、へばってんじゃないわよ!」

沙紀「………………!!スカーレット……ウェード…………何で…………?!」

保奈美「あんたとこのポンコツが不甲斐ないから助けに来てあげたのよ、感謝なさい!」

仁奈「……パパ…………1人……だめ…………」

沙紀「…………………………」

保奈美「それと、あんたたちの会話は丸聞こえだったから。はぁ……何が伝説の機体よ、情けない。」

「………………………………」

保奈美「>>593

散々人のことを馬鹿にして、一人で全て背負って戦おうとして……!ちょっとは私たちを頼りなさいよ馬鹿レット!!

チャールズもフランクもそうだった。もう私の知らない所で勝手に死ぬなんて絶対に許さないわ!

安価把握

一時中断します

再開します

保奈美「散々人のことを馬鹿にして、一人で全て背負って戦おうとして……!ちょっとは私たちを頼りなさいよ馬鹿レット!!」

沙紀「………む…」

保奈美「自己犠牲?カッコつけてんじゃないわよ、馬鹿!あんたがカッコつけて成功した試しはないでしょ?!忘れたの?!」

沙紀「…………………………」

保奈美「私があんたの薄っぺらい嘘に騙されるとでも思ったの?!だとしたら、馬鹿じゃないの?!馬鹿よ、馬鹿!大馬鹿よ!!」

沙紀「………僕は……君たちの…………………」

保奈美「誰がそんな事を頼んだのよ?!あんたが勝手にやったんでしょうよ!なのに、今更恩を着せようだなんて厚かましいにも程があるとは思わないの?!」

沙紀「………別に…………」

保奈美「言い訳なんかしないで!どうせ、どんな理由があったところで一緒だから。私はそもそも、あんたに借りを作るって言う事自体に吐き気がするから。」

沙紀「…………………………」

保奈美「あんたが[ピーーー]ば未亡人になれて、遺産も全額私の物だけど…………そんなの気に食わないわ!あんたに助けられたみたいじゃない!」

沙紀「…………………………」

保奈美「あんたに借りを作る事だけは何があってもしたくないの、理解できる?あんたに後からそれを笠に来て威張られると思うと、想像しただけでむかっ腹が立って来るわ!」

保奈美「え、悪人なら悪人らしく私たちを連れ去りなさいよ!悪人に身を案じられても不愉快なだけだわ!気持ち悪い!」

沙紀「…………………………」

保奈美「何が嫌いってねぇ……私は偽善者が一番大嫌いなのよ!悪人の方がずっと好きだわ、善人振らないもの!…………何か言いなさいよ、いつものお喋りな口はどうしたの?!」

沙紀「………………………………」

保奈美「ハッ、情けない………!稀代の悪党レット・バトラーが聞いて呆れるわ!この根性無し!ほら、根性が少しでも残っているなら…………」

沙紀「…………だろ……」ボソッ……

保奈美「は?」

沙紀「そんな言い方をする事は無いだろと言ったんだ!何だよ、君がここに来てしまったから、僕の行動は一切が無意味になってしまったじゃないか!!」

保奈美「あははははははは!そうよ、全部無意味よ。あんたが自己満足でやってきた事全部がね!」

沙紀「ああ、そうだ!僕のやってきた事は全部が自己満足だ!なら、どうして自己満足で完結させてくれなかっんだ?!」

保奈美「あんたの思い通りに事が進んだら癪だからに決まっているでしょう!ザマを見なさい!」

沙紀「スカーレット……君と言う奴は………………!!」

保奈美「何よ?!」

沙紀「僕は初めて誰かの為に死んでいい、いや、死にたいと思えたんだぞ!それを台無しにするという事の意味が分かっているのか?!」

保奈美「さあ、私って自分にとって価値のないものには興味が湧かないから。」

沙紀「ああ、ああ!そうだったな、君はそう言う女だった!!君と言う奴は小遣いを貰ったばかりの子供と同じで、手の平の上の小銭を数える事にしか興味が無いんだ!」

保奈美「な、何ですって?!」

沙紀「事実じゃないか!何が間違っているんだ、え?!終末のラッパが聞こえるようとも、君が詩情を理解する事なんて絶対に無いんだ!」

保奈美「……っ!そうよ、何か文句がある?!」

沙紀「馬鹿らしくなっただけさ!こんな無教養の馬鹿女の為に死んでやるのがね!全く、僕も馬鹿な決心を決めた物だ!」

保奈美「誰もハナから死んでくれだなんて頼んでないわよ!何を勝手に開き直ってるの?!」

沙紀「開き直らなきゃやってられれもんか!羊を守る為に怪物狩りに行ったら、羊が怪物狩りについて来たと来た!」

保奈美「私は羊なんてか弱い生き物じゃないわ!よく知ってるくせに!」

沙紀「オツムは羊と似たような物だろう!」

保奈美「今それは関係ないでしょう!」

「…き、キミた………………」

保奈美・沙紀「うるさい!!」

「………………………………」

ターンX「……今……何をシ…………」

保奈美・沙紀「お前もうるさい!話が終わるまで待ってろ!(待ってなさい!)」

ターンX「…………………………」

沙紀「>>604

ふふ……こういう時だけ意見が一致する……!

沙紀「ふふ……こういう時だけ意見が一致する……!! 」

保奈美「全くだわ!」

沙紀「誰彼が憎い、とかどれこれが嫌い、みたいなネガティブな話題に限って僕らは互いに同意できる答えを出すんだ!」

保奈美「性根の腐り方は同じって事でしょ?表面は違うけど、内面は似たり寄ったりなんでしょうよ!」

沙紀「はははははは、相違ない!」

保奈美「不愉快な話よ、本当!」

「ケンカをしてる場合じゃ…………」

沙紀「うるさいと言っているだろう!君は一度言われただけじゃ分からないのか!」

保奈美「そうよ、少しの間大人しくしてなさい!」

「…………いや、ケンカをするよりも前に…………」

沙紀・保奈美「だから、うるさい!!」

「…………………………」

保奈美「あー、もう!学習能力のない機械人形ね!私の工場だったら不良品だわ!」

沙紀「その通りだ、そこに関しては現代の機械人形の方がずっと優れている!」

ターンX「……何をシたカ……答えロ……!」バジュゥゥゥゥン!!バジュゥゥゥゥン!!

沙紀「鬱陶しい!静かにしろ!」
ギィィィィン!!ギィィィィン!!

ターンX「?!」

「……出力が……跳ね上がっている………………」

保奈美「もうこの際だから言っておきましょう、私はあなたって言う財布が無くなったら困るのよ!」

沙紀「僕だって、高い金を出して買った、君と言う人形を誰かにやるのは我慢できない!」

保奈美「私のために生きなさい!生きて、私を楽しませなさい!」

沙紀「それは僕の台詞だ!気が変わった、君はずっと僕が手元に置いてお…………」

仁奈「けんかはそこまで!」

保奈美・沙紀「?!」ピタッ

仁奈「ターンA……困ってるよ……!」

「…………あ、うん……」

沙紀・保奈美「……………………」

仁奈「……けんかなら……あいつをたおした後で……好きなだけして……!」

ターンX「………あリ得なイ……出力でハ……私の方が……ずっト………!」

沙紀「…………そうするかい…?」

保奈美「……そうしましょうか…」

仁奈「…………………………」

沙紀「済まない、ウェード……そうだね、仕事をまず終わらせてからだね。」

保奈美「確かに、邪魔する奴を黙らせてからの方がいいわね。」

仁奈「…………」コクッ……

ターンX「………何故ダ……何故ナんダ…………」

沙紀「……ポンコツ、もう少しだけ付き合え!」

「………ぴ、ぴにゃ!!」

管制室


麗奈「………………………」
ズズズズズズズ………

あやめ「先程も申しましたが、この者は恐らくシャーマンによって『DG細胞』を寄生させられたに過ぎませぬ。」

仁美「つまり?!」

あやめ「この者は民間人です!民間人を斬るのは軍人のする事ではありませぬ!」

麗奈「…………………………」

仁美「非道な……!…何か策はあるのか?!」

あやめ「>>612

(待てよ?一瞬とはいえ先ほどの高笑い……本性を顕したという事か?ならば……!)
……許さんッ!!(第2装着)

あやめ「(待てよ?一瞬とはいえ先ほどの高笑い……本性を顕したという事か?ならば……!)許さん…!」

麗奈「………………………」
ガチャガチャガチャ

ズドドドドドドドォォォン!!

麗奈「………………………」

あやめ(第二装着)「クノイチサーチャー!」

麗奈「?!」

あやめ「………!貴様のカラクリ見破ったり!」

仁美「何か掴んだのか?!」

あやめ「斬るべき相手が分かりました。一瞬で構いません、彼奴の動きを止めてくだされ!」

麗奈「…………………!!」
ズァァァァァァァァ!!

仁美「……何だ……一瞬で良いのか?」

あやめ「はい。」

仁美「…………はぁ……誰に向かって口を利いておる。」
グルグルグルグル……ジャキン!

仁美「任せるが良い、一瞬と言わず、半刻は動きを止めてやろうぞ!」

あやめ「他人の体を弄ぶとは……許せん!」

麗奈「!」

あやめ「彼奴の中央部……胸部の中心にDG細胞の制御装置が埋まっています、それさえ破壊すれば……」

麗奈「キサマアアアアア!!」
シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!!

仁美「させん!」
ギィンギィンギィンギィンギィンギィン!!

あやめ「ありがとうございます!」

仁美「フッ、何のこれしき!」

あやめ「行くぞ!磁光真空剣!」
キィィィィィィィン!

麗奈「……ッ!!」ズ……

仁美「喰らえ!!」ブゥン!!

麗奈「……!!」ズシャァァァア!!

麗奈「ギャァァァァァァァ!!(そう、そう、これよッ……!)」

仁美「今だ!」

あやめ「はい!」チャキ!

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あやめ「磁光真空剣・飛翔斬り!」
シュバッ!キィン!キィン!

あやめ「…………」シュタッ

麗奈「ギャァァァァァァァァ!!(悪は……絶望的で……絶対的じゃないといけない…………!)」シュゥゥゥゥゥゥ

制御チップ「」パリィン!

麗奈「………………(じゃないと…………倒された時に盛り上がらないじゃない…)」シュゥゥゥゥゥゥ……

あやめ「…………………………」

麗奈「………………(…フンッ………引き立て役をしてやったストレスは……南条で発散してやるわッ!)」
ドタァァァァァァン!

麗奈「………………」シュゥゥゥゥゥゥ……

仮面「」バキ……

麗奈「……………………」

仁美「……女子の姿に……これは…………」

あやめ「…………ニンッ!」

仁美「…………ふっ…………傾き者め……」

あやめ「…………ふふっ……」

麗奈「…………………………」

公演会場 二階 関係者席



加蓮P「ワザマエ!オツカレサマドスエー!」

保奈美P「…親しみがあると言う事はあまりできない掛け声だが…………」

加蓮P「ふふふ……あら、知らない?ニンジャに対する称賛の掛け声はこれが正解なのよ。」

保奈美P「聞いた事が無い事実を否定する事は出来ないな………無学を恥じない訳にはいくまい……」

加蓮P「ふふっ………教えてくれたのは奈緒ちゃんなんだけど♪」

保奈美P「>>623

そのうち秘剣影うつしとかまで使いそうな勢いです

おやすみなさい

なるほど……では、こうすれば理解できるかな?(奈緒に変身)

彼女のペルソナは好奇心を示す《魔術師》……彼女らしいな

再開します

保奈美P「彼女のペルソナは好奇心を示す《魔術師》……彼女らしいな……」

加蓮P「でしょ?」

保奈美P「ああ……つまりそれは……奈緒が好奇心によって手に入れた虚像の世界の言葉なのだね?」

加蓮P「……ああ、そうそう。忍殺語って言うみたいなの。何だか面白いと思わない?」

保奈美P「何時の日も人は虚像に実像を見いださずににいられない事は否定する事は出来ない。」

加蓮P「どんな話かって言うとねぇ………間違った日本像を突き詰めた感じかな、保奈美P君もアニメとか興味あるのね。」

保奈美P「心外の意を示さないと言う訳にもいかない。毛嫌いは誇るようなものではないよ。」

加蓮P「ふふふっ、ごめん、ごめん♪
保奈美P君って、こう……ミステリアスなイメージがあったから。」

保奈美P「鏡は鏡の前に立つ者を写す。立つ者が変われば写る像も変わらざるを得ない。」

加蓮P「保奈美ちゃんが……ホント勉強熱心ねぇ、あの子……感心しちゃう。」

保奈美P「像が写るには理由がある。例え虚像を写したとしても、虚像が写る理由を見出せないと言う事はありえない。」

加蓮P「確かに人気があるって事は、人気の出る理由があるって事だものね。」

保奈美P「写る者が変わらないと言う事はない。ならば、写す者も変わらないと言う訳にはいかないだろう?」

加蓮P「ふふっ、その結果がこの公演の舞台演出と言う訳ね♪」

保奈美P「君の瞳にどう写るかを訊く事は、僕からして不可能でないと言える事かな?」

加蓮P「私は好きよ、だって楽しいじゃない♪賛否両論にはなるだろうけど。」

保奈美P「水鏡に波紋を立てない風は、心地よい風に過ぎないと敢えて言わせてもらいたいな。」

加蓮P「いい事言うじゃない!そうです、アイドルなんて一石を投じてナンボなのです!」

保奈美P「フフフ…………」

加蓮P「………って言うのはさすがに言い過ぎだけど、形に囚われてたら何も出来ないとは思うかな。」

保奈美P「賛同に感謝しない理屈はないよ。」

加蓮P「ふふっ、どういたしまして♪」

保奈美P「評価される事が嬉しくないと言えば虚偽になる。これでもプロデューサー以外の何者でもないのだから。」

加蓮P「自分の担当のアイドルが褒められて嬉しくないプロデューサーなんていないわよ?」

保奈美P「……相違ない。」

加蓮P「えっと……それで何の話をしてたっけ?自分の担当アイドルの可愛いところ自慢だっけ?」

保奈美P「ふふふ……僕はそれでも困る事はないよ。」

加蓮P「…もう、冗談よ。」

保奈美P「それは残念と言わざるをえないな。」

加蓮P「保奈美P君ったら……本当にそんな事をしてたら日付が変わっちゃうでしょ?」

保奈美P「否定する事が出来ないと言うのもまた事実だね……真十鏡の鏡面のように明らかと言わなければなるまい。」

加蓮P「ふふっ……まあ、何が言いたいかって言うと…枠組みに囚われず、新しい物事に挑戦していく事は素晴らしい!…と、言う事です♪」

保奈美P「………既成の事実に囚われていては、鏡面が曇りかねないと言う事は否定出来ない。」

加蓮P「うんうん、何事もチャレンジよ!やってみなくちゃ始まらないもの。」

保奈美P「それは君が心の鏡に写す物なのかな?」

加蓮P「そんな感じかな。…私の持論。」

保奈美P「鏡は周囲の景色を写す。……鏡に写る像が美しいのは、鏡の周囲が美しいからだ。」

加蓮P「>>632

つまり、加蓮ちゃんや保奈美ちゃんの周りが素敵ってことね。

(でも……世の中にはそれを許せない、許さない人もいるのよね……美波P君のように……)

加蓮P(でも……世の中にはそれを許せない、許さない人もいるのよね……美波P君のように……)

保奈美P「……………………」

加蓮P(…美波ちゃんの話が本当なんだとしたら………そうなってしまうのも無理はないんでしょうけど……………)

保奈美P「…傷を負った鏡は歪んだ像しか写す事が出来ない。それを君が責任に感じる必要はありはしないよ。」

加蓮P「………顔に出てた?」

保奈美P「顔もまた鏡の一つと言わないわけにはいかない。心を写す鏡の一つと。」

加蓮P「……顔に出ちゃってたかぁ……うーん、私のミステリアスな女性と言うイメージが………あ、ここツッコむところね?」

保奈美P「……君は素敵な女性だね。君を写す鏡は幸せを感じずにはいられないだろう。」

加蓮P「……えっと……ありがとう…」

保奈美P「しかし、それを幸せに感じない鏡もあると言う事実を否定する事は出来ない。例えば、美波Pのように。」

加蓮P「………………………」

保奈美P「彼の鏡は傷付いてしまっていると言わざるを得ない。……彼が悪い訳ではないとしない訳にはいかないとしても。」

加蓮P「保奈美P君には美波P君はどう見えるの…?」

保奈美P「周りを写す事も出来ないほど割れてしまった鏡だ。もはや誰も何も写す事は出来はしない。」

加蓮P「…………………………」

保奈美P「そして、彼も今の何も写さない鏡を望んでいる。」

加蓮P「……日菜子Pさんも同じような事言ってたな……癒えようとしない心は癒える事はない……って…」

保奈美P「鏡戒を望んでいるのさ。……自分を罰し続けずにはいられない、忘れる事を罪としか考え得ない。」

加蓮P「………信じたくても…人を信じられないって、どんな気持ちなのかしら………」

保奈美P「……………………」

加蓮P「…何かしてあげられないかな………私だって、みんなに助けてもらったから……」

保奈美P「断定したくはないが、無理としか言えない。彼は救いを救いとは思えない。」

加蓮P「………………………」

保奈美P「…………ただ…1点の光も写さない鏡はありはしない。」

加蓮P「………美波ちゃん…?」

保奈美P「ああ。」

保奈美P「………彼女の存在が、彼を辛うじて引き止めているのは間違いないとしか言えないだろう。」

加蓮P「………見守ることしか……出来ないのね…………」

保奈美P「光が鏡に像を結ぶ。……いつか、彼にも救いが訪れないとは言えないが、訪れる事が無いとも言えない。」

加蓮P「………………………」

保奈美P「虚像は傷付かない。存在しないものは傷付く事などありえはしないのだから。」

加蓮P「…………保奈美P君……」

保奈美P「…きっとあのように壁を壊せる日が来ると、僕は信じたい。」

ターンエー コクピット内


沙紀・保奈美「はあああああああ!!」グッ!

ブンッ……ガァァァァァァァン!!

ターンX「…ガ…………ガガ………………」

保奈美「さっさと倒れなさい!」

ガァァァァァァァン!バキィィィン…!

沙紀「扱いが乱暴だな、ハンマーが砕けてしまったじゃないかね。」

保奈美「これだけ使えたんだから、むしろよくもった方よ。」

「………………す、すごい……………」

保奈美「次!次の武器は何かないの?!」

「あ……えっと…………………」

沙紀「このミサイルランチャーとやらを使ってみるか。」カチッ……
ヒュンヒュンヒュン…!

ターンX「……!」ドォン!ドォン!ドォン!

保奈美「レット、何勝手な事をしてくれてるのよ?!」

沙紀「試してみなければ分からないだろう?」

ターンX「>>640

こシャクな……!

ターンX「…こシャクな……!」

「……!来るよ!」

ターンX「喰らエ!」
ビジュゥゥゥン!ビジュゥゥゥン!

保奈美「……っ!小癪なのはそっちよ!」カチカチ

ビジィィィン!ビジィィィン!ドォォォォン!ドォォォォン!

ターンX「まタか……何だ……何なんダ…………?!」

沙紀「斬りはらいとは器用な事を…………」

保奈美「撃ってくる場所が何となく分かるのよ。」

「…キミたちは……………」

保奈美「何よ、言いたい事があるなら後にしなさい!」

沙紀「そうだ、終わったら聞いてやるから、もう少し静かにしていろ。」

「…………あ、後…?……後って………?」

保奈美「ハァ……とことんポンコツね……後って言ったら戦いが終わった後に決まっているじゃない。」

沙紀「何に使うつもりなんだね?」

保奈美「畑を耕させるわ。それから……とにかくこき使ってやるのよ!」

「…………………っ…………」

保奈美「さんっざん、引っ掻き回してくれたんだから、ちっとやそっと働いたぐらいで済むと思わない事よ!」

沙紀「御愁傷様だね。このお嬢さんは大変恐ろしい人間なんだ。本気で神サマとやらもこき使う。」

「……ボクは………………」

仁奈「………ターンA……いっしょ……」

「………………………………」

保奈美「私はもう……何も奪わせるつもりはないのよ………戦いに……!」

ターンX「何を……ゴちゃごチャと!!」ビジュゥゥゥン!ビジュゥゥゥン!

保奈美「学習しない機械人形ね!」カチカチ

ビジィィィン!ビジィィィン!ドォォォォン!ドォォォォン!

保奈美「人が大事な話をしてる時に水を差すんじゃないわよ。…………で、答えは勿論イエスよね?」

「……な、何が…………?」

保奈美「戦いが終わったらタラの復興を手伝ってもらうわよ。異論は認めない。」

「………………………………」

保奈美「工場の経営なんか飽きちゃったわ。はぁ……製材所も適当な人に売り渡しましょう。」

沙紀「おいおい、スカーレット。そんな話は初めて聞くよ。」

保奈美「今初めて話したもの。工場の経営ってゆっくり過ごす時間もなくて、息がつまりそうだったのよ。」

沙紀「………………………………」

保奈美「自分勝手だか何だか知らないわ!私は明日からでもタラに住む。そして、ウェードにポニーの乗り方を教えたりするのよ。」

仁奈「…………ママ……」

保奈美「……何か文句がある?」

沙紀「……文句を言っても聞いちゃくれない癖に………はぁ……お嬢様の仰る通りに。」

保奈美「…………フン…」

ターンX「……アり得なイ……スペック上でハ……そんナ事ハ………」

沙紀「スペックを自慢する奴ほど大した事がないんだ。君もそのお仲間の1人だった、と言う事だろう。」

ターンX「……………………」

沙紀「このポンコツぐらい割り切っている方がずっと気持ちが良い。」

保奈美「ほら、ポンコツ。早く返事をしなさい。」

「……だ、だって……ボクはこの戦いで…………」

保奈美「あんなのに私たちが負ける訳がないでしょう、馬鹿ね!」

沙紀「……耳が痛い話だ。」

「……………ボクは………」

保奈美「>>648

煮え切らないわね!はいかイエスで答えなさい!

安価把握

一時中断します

やっぱり連取は規制したほうがいいと思う。今は↓1が多いから余計にそう思う。

他の人を待って何時間も経つよりマシだと思うけどね、今の過疎ぶりを見てるとなおさら

>>450>>451
安価スレである以上連投は規制すべきなのでしょうが、過疎なのも事実であるため>>1には如何とも判断をする事が出来ません…………
そこで、連投に関しましては皆様のご判断にお任せする形とさせていただきます
無能な>>1で申し訳ありません……


再開します

保奈美「煮え切らないわね!はいかイエスで答えなさい!」

「え、えっと……………」

保奈美「……………………」

「………ぴ、ぴにゃ…………」

保奈美「それは肯定と受け取っていいのかしら?」

「……………うん……」

保奈美「よし、決まりね!」

沙紀「スカーレット、君には本当に怖いものがないんだな。伝説の機械人形を脅して働かせるとは。」

保奈美「ぴにゃぴにゃ言ってるのに対して敬意を持つ方が難しいでしょ。」

「……レットと似たような事を………………」

保奈美「は?」

「………何でも……ない………ぴにゃ…………」

沙紀「おお、怖い怖い。」

保奈美「さて……じゃあそろそろこの戦いも終わらせましょう。……これ以上続ける理由がないわ。」

沙紀「………簡単に言うな…君は……」

「そうぴにゃ!いくら今押してるからって言って………」

保奈美「うるさい!私が終わりって言ったら終わりなのよ!」

沙紀「…………従うしかないみたいだよ?」

「………………………………」

保奈美「聞こえる、ターンX。……無駄な犠牲は出したくないの。降伏なさい。」

ターンX「……降……伏…………」

保奈美「そうよ。あんたにだってコイツと同じで人格みたいな物があるんでしょ。だったら………できる限り破壊はしたくないわ。」

ターンX「………………………」

保奈美「もう一度聞くわ。……文明の浄化だなんてくだらない事は諦めて………降伏なさい。」

ターンX「………………………」

保奈美「…………………………」

ターンX「……舐めルな………ニンゲンがアアアアア!!」
バババババババババ!

沙紀「分離まで出来るのか……便利だな。」

ターンX「『ブラッディ・シージ』!全方位かラのオールレンジ攻撃にハ対応でキまイ!!」

保奈美「……降伏なさい。」

ターンX「………!!!」
ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!
ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!

ドゴォォォォォォォォォォォォォォン!!!!


ターンX「……跡形もナく……消し飛……………」

保奈美「……降伏なさい。」

ターンX「?!」

仁奈「……………」キィィィィィィン!

沙紀「とてつもない技だな。ウェードがIフィールドを増幅させてくれていなければ危なかった。」

ターンX「……………馬鹿ナ………………」

「………………………………」

「…………どうしてボクが……こんな力を…………」

保奈美・沙紀・仁奈「……………」

「…………………そうか……そう……だったのか……………………ターンX……キミじゃ…ボク……いや、スカーレットたちには勝てない。」

ターンX「性能デ劣るお前ガ何を言ウ!!」

「……『強い意志には刃じゃ勝てない』……この言葉の意味が……分かったんだ……」

ターンX「……………………」

>>660

意志は……生命は、宇宙が滅びない限り滅びることはない……!

「意志は……生命は、宇宙が滅びない限り滅びることはない……!」

ターンX「何ヲ……言っていル……?!」

「命は……命は力なんだ。命はこの宇宙を支えているものなんだ!」

ターンX「生命なドと言ウ貧弱な存在ニ……宇宙を支エる程ノ力がアるモノか!!」

「ある!!キミには分からないだろう……このボクの体を通してでる力が!!」

ターンX「そんナ……理屈デ………!」

「…ボクにも……分からなかった……アイツに教えてもらっても……分からなかった………でも、今やっと……やっと………アイツの………相棒の言いたかった事が分かった!」

ターンX「……………!!」

「何よりも強いのは……意志の力だ!……ボクの中にも……相棒の意志の力がある!意志は……無くならない!」

ターンX「ソんなモノはメモリーの内容に過ギない!」

「違う!意志だ……!…守ろうという……意志だ!」

ターンX「……意志………意志…………………」

「感情を無用な物としか考えないキミには………永遠に理解は出来ない!」

沙紀「……人間が愚かである事は否定しない。事実だからだ。……だがね……お前の勝手な判断で滅ぼしていい道理はない。」

保奈美「自分勝手で、学習しない……強欲な生き物よ、人間と言うのは………でもね、あんたに滅ぼされるのは癪なのよ。」

仁奈「…………………………」

「人間は……守る!」

ターンX「…………非合理の……極みダ………!」

保奈美「構わない!……だって、それが……人間なんだ!!」

ターンX「ニンゲンは……ニンゲンは………ニンゲンは…………ニンゲンは…………!!」

保奈美・沙紀・仁奈「……………」

ターンX「………ニンゲン……ハ………!」

「……キミの負けだ。ターンX………キミは…『怖がって』いるじゃないか。」

ターンX「………っく…?!私ガ……ニンゲンに………………現に………………」

保奈美「………………………」

ターンX「……………………」

ターンX「そンな事なド……ありはしない!!…行け我が同胞たチよ!!」

「…………………………」

ターンX「……我ガ同胞たちよ!!」

「……………………………」

ターンX「……機械人形たチよ!何故……反応しなイ?!」

「キミが油断している間に、対話に成功したんだ。」

ターンX「…………………対話………………」

「………機械人形たち…とのね。」

野原



聖「…そうだよ………みんな………苦しむ必要なんて……ないんだよ…………」

「………………………………」

聖「……辛かったね………もう……大丈夫だよ…戦わなくて……いいの………私たちは……仲良く……できるから…………」

「…………………………」

聖「…争いが嫌いなのは……私たちも同じ……憎しみに……囚われないで………」

「………………………」

聖「……あなたたちが………本当にやりたい事は………何?」

「…………………」ゴオッ!!

櫂「……!!キャリ………!!」

聖「違う!」

「…………………」ビュオオオオオ……!!

聖「……敵じゃ……ない………ただ……みんな……人間を……信じられない……だけなの……」

櫂「…………………………」

聖「……怖く………ないよ……」ピト……

「………………………………」

聖「……感じて………私たちを………………」

聖「………………」パァァァァァァ……

友紀「キャリーンが……光ってる………………」

加蓮「……温かい……光…………」

櫂「……ニュータイプの…………希望の……光…………」

聖「…これが………お父さん……メラニーさん…………アシュレさん…………そして……みんなの……気持ち…………」

「………………………………」

聖「>>669

みんなここにいる……生物も物質も天国も地獄もここにある……

聖「……みんなここにいる……生物も…物質も…天国も…地獄も…ここにある……」

「………………………………」

聖「……苦しくて辛い事もあるけど……ここが……私たちの世界…………私たちが……いっしょに暮らす世界…………」

「………………………………」

聖「…聞こえる……あなたたちの………心が……………見て……この野原を…………緑が……続いているでしょう…………」

「………………………………」

聖「……風が……気持ちいいでしょう…………?」

「……………………?」

聖「……ううん……あなたたちにも分かるよ………こうして…お話できているんだから………」

「………………………………」

聖「……………………………」

友紀「……草野球!」

「………………?」

友紀「…野原でみんなで草野球したら………楽しいよ…!」

「………………………………」

友紀「野球をしたら……絶対…仲良くなれるから……分かったんだ……分かるって言う事が……!」

加蓮「………仲良くなれる……ええ………仲良く………なれるわ………」

「………………………………」

加蓮「……私たちは……みんな間違ってしまうけど……それでも………最後には……分かり合えるから…………」

友紀「そう……そうなんだよ………知らないから………間違っちゃうんだよ………もっと……知らなきゃいけないんだよ………!」

「………………………………」

加蓮「……………………………」

櫂「………聞いてくれ!機械人形たちよ!」

「……………………………」

櫂「……僕は………僕は……僕は決して……君たちに…人間とは何かを示してあげられるような……強い人間じゃない!……意気地のない……臆病な人間だ!!」

「……………………………」

櫂「弱い人間だ……僕は!君たちとだって……理解し合えるかは分からない……!だけど…………だけど一つだけ聞いてくれ!!」

「………………………………」

櫂「……人間は……君たちが思うほど……悪いものじゃない!」

櫂「……信じてほしい……人間を…………人間の未来を!!」

「…………………………………」

櫂「僕が信じられないなら……メラニーを……キャリーンを……………………スカーレットを信じてくれ!人間には弱さと戦う力があるんだ……!!」

「………………………………」

櫂「いつか……人間は過ちに気づける……それを…………信じてくれないか…………?」

「……………………………………」

櫂「頼む………………」

聖「……………信じて……」

櫂・加蓮・友紀「………………」

聖「……私たちは…………敵じゃないよ………………」

「…………………………………」

聖「………………………………」

「…………………」ヴォン……!

聖「…………!……みんな………………!」

ターンA コクピット内


ターンX「オノれ……よくモ翌裏切っ…………!」ガチャ ズドォォォォン!

ターンX「?!」

輝子「裏切るだァ?!トモダチにDG細胞とやらを植え付けてたヤツが何を言ってやがる?!」

ターンX「……ライフル……が……………………」

輝子「やっぱりバリアーが弱ってるみてェだなァ!……お前だけは……許さねェ!!」

ターンX「…………………………」

輝子「>>677

私と共に[ピーーー]ッ!ターンXゥゥゥッ!!

安価把握

風はまたそよぐ

お休みなさい

作者は有能だと思うぞ
少なくとも、原作の「風と共に去りぬ」を知ってる。
毎回、無茶ぶり安価もクールに対応。
某大御所ラジオSSに匹敵する程、長くSS続けている
これだけでも有能な証拠だよ

>>679
当然の事をさせていただいているにすぎません……
某大御所ラジオSSは目標だったりしますが………


再開します

輝子「私と共に[ピーーー]ッ!!ターンXゥゥゥッ!!」

保奈美「…………すぅ……」

輝子「一緒に地獄へ…………!!」

保奈美「ウィル!!!!」

輝子「?!」ビクッ!

保奈美「あなたねぇ……ふざけた事言ってんじゃないわよっ!!」

輝子「…………えっ……えっと…………」

保奈美「誰がそんな事を許したの?!」

輝子「……あ………いや…………その……………………」

保奈美「口答えをしない!!」

輝子「は、はひっ…………」

保奈美「はぁ……あのねぇ…あなたが死んでしまったら、タラはどうなると思ってるの?!にっちもさっちもいかなくなるでしょうが!!」

輝子「………え……あ…………」

保奈美「あなたの命はあなた1人の物じゃないの!!勝手に命を捨てようとしないでちょうだい!!」

保奈美「あんなのと、あなたが心中する必要はないわ!!……ターンX、あなたに降伏の意志がないのはよく分かったわ!!」

ターンX「……そノようナもノ……元ヨリ存在シなイ!!」

保奈美「…………ああ、そう……なら、私たちはあなたを倒さなきゃいけないみたいね。」

ターンX「………………!!!」

保奈美「いい、ウィル。あなたはタラの大事な一員なの……死んだら許さないわよ。」

輝子「………………………………」

保奈美「罪の償いがしたいなら、生きて償いをしなさい。」

沙紀「はぁ、残念だったな、ウィル。僕らは死に場所を失ってしまったようだ。……お嬢さんの意志を変える事は不可能だからね。」

輝子「…………………………」

沙紀「諦める事だ。大人しく言う事を聞いておかないと……どうなっても知らないよ?」

保奈美「………………フン……」

沙紀「男のロマンと言うものは、往々にして女性の理解は得られないものなのさ。」

輝子「…………マイフレンド……お前は…………」

ゲーマルク「……………………」

輝子「………………………………」

ゲーマルク「………………………」

輝子「……………そうか…………そうか…………そう……なのかぁ……………………」

ゲーマルク「………………………」

輝子「…………フフッ……分かったよ…………ワガママな奴だな……お前は………………」

ゲーマルク「……………………」

輝子「……すみませんでした………これからも……よろしくお願いします……!」

保奈美「いいわよ。今まで通りしっかり働いてもらうからね!」

輝子「……はい!」

「………………………………」

沙紀「……人の考えなんて、小指の爪の先ほども気にしないのだから…………」

保奈美「悪い?!」

沙紀「いや、そう言うところが好きと言う話さ。」

ターンX「……私ヲ……倒セると…………本気デ……思っテイるのか……?!」

保奈美「現にあと一息じゃない。」

沙紀「その状態でそんな事を言われてもね。」

「キミを倒す……倒して……生きる。」

輝子「悪いな……予定が出来ちまった!」

仁奈「………おしまい。」

ターンX「……まだダ……マダ私には手段は幾ラデも残さレテいル……!ゾンビ兵どもヨ!付近の生体反応ヲ………………?!」

北軍研究施設



亜季「これで全員か?!」

「はい……機密文書に書かれている、『生体ユニット』の数と…一致します……」

亜季「…人間を機械人形を操縦するための道具に………何とおぞましい実験だ…………」

「………すみません……まさか……こんな研究に加担していたとは…………知らなくて…………」

亜季「……貴君らの案内のおかげで無事に『ゾンビ兵』を全員確保する事ができた。感謝する。」

「…………………………」

亜季「>>689

もし神がいるとすれば……あの者を指すのだろうな……

亜季「もし神がいるとすれば……あの者を指すのだろうな……」

「…………………えっ……?」

亜季「感じないか……人間の意思光を守ろうとしている………巨神の存在を…………」

「……………………………………」

亜季「…私の戦友だった男はこう言っていた…『神サマってのは案外身近で見守ってくれているものなのかもな…』」

「………………………………」

亜季「……神の居る場所が……心の中だったんだ……神はいつでも…我々を見守ってくれていたらしい…………」

「…………………………あっ……」

亜季「……過去を水に流す事は出来ない……だが、未来を向く事は出来る。」

「……………未来…………」

亜季「…我々は敵同士だった。だが……今となっては、より大事な事があるとは思えないか?」

「………………………………」

亜季「……………………………」

「……………良いの……でしょうか…………」

亜季「良い。貴君らとて、国の為に戦ったのだ。…志から見れば、我々もまた同志と言える。」

「………………………………」

亜季「……信じてみないか……我々は……より良くなれると。……難しい事だ。我々の代では……実現しないだろう。だが……次の世代に託す事は出来る。」

「………………………………」

亜季「…いずれ、我々が必要なくなる世界が来る。それを……見てみたくはないか?」

「……………そんな世界が…………あるの……ですね…………」

亜季「…いつか……必ず。」

「……………信じ……させてください……未来を………私たちにもそれが……叶うなら。」

亜季「…ありがとう。」

「………………………………」

亜季「…………私たちの力も、彼らに貸そう。……あの光は…未来の光だ。」

「………………はい……」

亜季「…皆の者、あの光へと……心を重ねるのだ!」

「はっ!!」

亜季「…………………………」

パァァァァァァァァァァ…………

ターンA コクピット内部



「大方自分の手下にしたニンゲンたちに、他のニンゲンたちを襲わせようとした…ってところかな?」

ターンX「…………ナ……ゼ……」

「…ニンゲンは……キミが……いや、ボクたちが思っていたほど愚かでも無能でもなかった……そういう事さ。」

ターンX「…………………………」

「……終わりにしよう、ターンX。…………キミは…ニンゲンに負けたんだ。」

ターンX「…………………………」

沙紀「伝説の機体の最後の手段が、どこにでも居るチンピラと同じ手段だとはねぇ。」

保奈美「ハッ、アレで神サマを気取ってたんだから益々救いがないわ。」

ターンX「……アり得なイ……あり得ナイ……あリ得ナイ………………あっテは……ナラなイ…………」

沙紀「見たまえ、現実逃避をし始めたよ。かわいそうに。」

保奈美「感情を馬鹿にしていた癖に、感情に飲まれてしまっているなんて。」

ターンX「……私は……神……ダぞ…………」

「いいや、お前は神なんかじゃない。」

ターンX「……黙レ……私……ハ………………」

「ボクらはただの機械人形さ。それ以上でもないし、それ以下でもない。ましてや、神サマなんかじゃ絶対にない。」

ターンX「……違ウ……タだの機械人形ナどト……同じデあル……筈がナい……あっテは……ならナイ…………」

「だから……キミには勝てない。……キミは………1人だからだ。」

ターンX「神ハ……2人ハいらナい!!」

「………………かわい……そうだな…………」

ターンX「……かワい……そウ…………?」

「…ボクは……アイツに出会えた……でも、キミにはボクにとってのアイツは現れなかった。……もし、キミも……心を……理解できていたら……………」

ターンX「黙レエエエエエエエ!!」
ダァァン!!ビュゥゥゥゥゥゥ…………!!

ターンX「月光蝶!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

「………………………………」

ターンX「文明ヲ……オ前たチごト………浄化すル!!」

>>699

そうはさせないぴにゃ!

言ったはずぴにゃ……キミもボクも、全てはここからはじまる……

↑全力でビームを発射する

「言ったはずぴにゃ……キミもボクも、全てはここからはじまる……」

ターンX「私ハ……神ダ!私にハ…総ての運命ヲ決めル権利があル!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

「…そんな権利は……誰にもないんだよ………例え、神サマだったとしても……………」

ターンX「私ガ……神ダアアアアアアアアアアアア!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

「………………………………」

ターンX「私ガ……私ガ………私ガアアアアア……私ガアアアアアア!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

「……初めよう………最後の戦いを………未来を……決める戦いを……………」

ターンX「浄化すル!浄化すル!浄化スる!浄化すル!浄化……浄化……浄化……ジョウ………ガガ………ガガガ…………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

「終わらせよう……ボクらの因縁を…………新しく……全てが始まる為に…………みんな……ボクを信じて……力を貸して………」

沙紀・保奈美・仁奈「……………」
パァァァァ………

「……………ありがとう。」
パァァァァァァァァァァァァ……

ターンX「……ガ………ガガガ………ガガ………ガガガガガガ………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

「……感じる………みんなが………力を貸してくれているのを………………」

沙紀「ここで負ければ今までの戦いは全て無駄骨となってしまいますな。」

保奈美「………負けたら承知しないわよ。」

仁奈「…………………」

「……負けないよ。今度こそ………守ってみせるから。」

保奈美「……口だけじゃないことを祈るわ。」

「…………頑張るぴにゃ。」

保奈美「……………………………」

「月光蝶!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

ターンX「ガガガ……ガガ…………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

「ターンX………キミと分かり合える未来も……あったのかもしれないね………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

輝子「……………………」

「………………………………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!

「………行くよ。」バシュゥゥン!!
ファァァァァァァァァァァァ……!!

ターンX「ガアアアアアアア」!!
ヒュゥゥゥン!!ファァァァァァァァァァァァ……!!

「…………………………」
ファァァァァァァァァァァァ……!!

ターンX「ガガ……ガガガガガガガガ………!!」
ファァァァァァァァァァァァ……!!

「………………さよなら……」

カッ……

パァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ…………

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

数ヶ月 アトランタ 病院



礼子「私は確かに見たのよ!とてつもない光が……空いっぱいに輝くのを…!」

瑞樹「わかるわ。私も見たもの!あれはきっと……きっと……きっと何かよ……!」

朋「一体何だったのかしらね……アレは………アレ以降妙に頭がハッキリするようになっちゃって……」

礼子「そう……そうなのよ…!…体に悪い影響が出たとかじゃなくて……むしろ…………」

瑞樹「そこが気になるのよね……わからないわ………」

朋「人知の及びもつかない何かが起きたのかも……………」

清良「あー……あんたたちが井戸端会議をどこで開こうが勝手だがね………病院の待合室を占拠するのわ止めてもらえんかね。」

朋「ま!体のどこかに異状があるかもしれないでしょ!」

礼子「そうよ……原因がはっきりするまでは安心できないわ!」

瑞樹「そう言えば……最近お肌のハリが…………」

清良「それは関係ない。…………はぁ…………最近は分からんことだらけだ………………」

朋「グラントが汚職で失職したこと?」

清良「>>709

まあ、それもあるが……

安価把握

一時中断します

再開します

清良「まあ、それもあるが……」

朋「それも……?………あ、シャーマンが行方不明になってる事?」

礼子「それって最近の出来事じゃないでしょ?」

朋「…そうだけど……他に何かある?」

瑞樹「トミーのところのパイ屋が二号店を出した事じゃない?」

礼子「分からない事ではないでしょう。トミーが頑張った結果だもの。」

清良「……はぁ……もっと色々あるだろう……近々南部人の選挙権が回復される事だとか……」

朋「……それがよく分からない事?」

清良「分からん事だろ。頑なに選挙権を回復させようとしなかった北部連邦政府が今になってどうして……………」

礼子「選挙権ぐらい……って事じゃないの?」

瑞樹「選挙権でパンが買えるわけじゃないものね。」

清良「…はぁ…………………」

朋「選挙権、選挙権、って言うけど……選挙権って大事なの?」

清良「我々の生活に直結するのが政治で、政治を動かすのが選挙……と言ってもあんたらには理解出来んのだろうな……まあ、いい。そろそろ診察を始めるとしよう。」

瑞樹「私一番乗りで。この後パーティーに出席しないといけないから。」

礼子「あら……私だってこの後はパーティーがあるのよ?」

清良(なら病院を溜まり場にせずに直接行けばいいものを………)

朋「私、私もいるんだけど!」

清良(………まあ……病院が暇なご婦人方の溜まり場になるほど平和なのは良い事か………)

清良(……レット・バトラーが居なくなってからと言うもの、この街は今までが嘘のように急に良くなった。)

清良(…破落戸どもは次々としょっぴかれていって、そのうちに自分たちから居なくなっていった。)

清良(利権屋や詐欺師どもも同じだ……今までロクに仕事をしていなかった警察連中が急に働き始めた。)

清良(……そして、今回の選挙権の回復……北部連邦の議会では進駐軍の撤退案まで出ているらしい………)

清良(……どうも事が上手く進みすぎている………一体どうなっとるんだ………)

清良(行方知れずのレット・バトラーが諸悪の根源だったと考えれば楽なんだが……………)

清良(…何故だか、そのように考えられん自分がいる……あの男は侮蔑すべき悪党だったが…………………)

清良(……………………………)

礼子「ワイディングさん、あなたにはこの前の編み物協会の件で譲ってあげたでしょう?」

瑞樹「私の方こそ、この前の朗読協会の時に譲ってあげたじゃない。」

朋「私だって2人ともにこの前……!」

清良「ああ、もう分かった!全員聴診器は当ててやる!(今はそれよりも、こうやって謎の光が云々言っている連中を全員捌かねばな…………はぁ…………)」

南軍共同墓地



亜季「……ひとまず終わったよ……ジャクスン………平和がやって来たんだ。」

墓碑「…………………………」

亜季「……分かっているよ……この平和は守っていかなければならないものだ。……いつ、また争いが生まれてしまうかは分からない。」

亜季「……私もこの平和を守る一端を担わせてもらう事にしたよ。……と、言っても今度は軍人としてではなく、だ。」

亜季「…………学校を作る……南部の子どもだろうと、北部の子どもだろうと、平等に入学し学ぶことが出来る……」

亜季「…子どもたちに正しい教育をする事こそが、未来の平和に繋がる。……そんな気がするんだ……」

亜季「………拾ってしまったこの命をどう使うか……ずっと考えていた……………分かったんだよ、私に出来る事は戦いだけだ、と。」

亜季「…これから私は終わりなき戦いに身を投じる。教育の現場を戦場として、差別や暴力や……そう言ったものと戦い続けるつもりだ。」

亜季「……今度こそ本当の……正真正銘の……最期の戦いになるだろう。」

亜季「…自己満足かもしれない……だが……私はこの戦いこそが、私の正しい命の使い方だと思うんだ。」

墓碑「……………………………」

亜季「>>719

それでな、私は学校の教師になって子供たちを教えることになったんだ

亜季「それでな、私は学校の教師になって子供たちを教えることになったんだ。……周りは理事長になれと煩かったんだがな…現場に出れないのはもう御免だと断らせてもらった。」

墓碑「…………………………」

亜季「現場に出ない指揮官に、心を掴む事など出来はしない。顔を見て、現場の空気に触れてこそ、だ。」

墓碑「…………………………」

亜季「………結局、何とかと言う教員と理事長の兼任職にされてしまったがな…………ふふっ……」

墓碑「……………………」

亜季「…………責任重大だ。」

亜季「……まさしく命をかけるのに相応しい仕事……と、言うべきなのだろうか。…私の全力で挑ませてもらうべき……」

亜季「…私1人では成功するかどうか、全く覚束ないよ…………私1人では……ね。」

亜季「…………………………」

墓碑「………………………」

亜季「……今の私には、多くの賛同者が付いてくれているんだ。老若男女、南部北部問わず。」

亜季「…私は今は1人ではない………色々な人々に支えてもらっている。」

亜季「……もちろん、私の一番理解者はお前だし、一番の片腕もお前だ。これから先も、お前以上の存在とは出会えないだろう。」

墓碑「……………………」

亜季「……『鉄壁』ジャクスン……お前の事は私が生涯忘れない。お前と言う人間の生き様も……これからの子どもたちに教えていこうと思う。」

亜季「我々が戦争から得た教訓は、多岐に渡る。……これを生かしていきたいんだ…………平和の為に。」

墓碑「………………………」

亜季「…………………………」

仁美「………リー将ぐ………いや、リー先生。」

亜季「………進捗具合はどうだ?」

仁美「順調……とは言えませぬが、着実に進んでおります。」

あやめ「シャーマンはあらゆる場所に根回しをしていたようです。恐らくですが……南部と北部の対立を激化させるのが目的だったと思われます。」

亜季「………そうか。…根は深いと思っていたが、それほどまでだったのか。」

あやめ「はい。」

仁美「……しかし、主要な禍根はおおよそ断ちました。議会や警察も徐々にですが正常化してきておりまする。」

あやめ「苛烈な政策の大半がシャーマンが手を回して実行させていたものでした。…………南部と北部の関係はこれから変わっていくでしょう。」

亜季「……次世代に引き継ぐまでに、膿を掻き出しておくのも我々の役目だ。」

仁美・あやめ「はっ!」

亜季「引き続き、政府と協力して事に当たってくれ。」

仁美・あやめ「委細承知!」

亜季(……資料の数々や北軍側と…その他からの証言もあり、あの闘いにおいて私は逆賊となるどころか、図らずも人知れず戦いを続けていた『英雄』へと担ぎ上げられてしまった……)

亜季(…名声とやらが、さらに高まってしまった形だ………その様な物に興味は無いが…利用させてもらうにはとても役に立つものだ。)

亜季(…この教育と言う戦場で戦っていくために……な。話を通すには何かと都合が良い。)

墓碑「…………………………」

亜季「……私には物事を利用する精神が欠けていると言ったのは、お前だったかな……」

墓碑「…………………………」

亜季「…………また来るよ……ジャクスン。」

タラ フォンティン屋敷



聖「今年採れた綿花と野菜と……果物です……!」

大量の綿花の箱「………………」

野菜と果物の山「…………………」

泰葉「何も本当に返してくれと言う意味ではなかったんですがね…………しかも……私が貸した分よりずっと……」

聖「…自分が食べ物を分けてもらえた時は……もっともっと嬉しかった……って言ってました……」

泰葉「……………………………」

聖「どうか……受け取ってください。」

泰葉「……………………はぁ……あなたのお姉さんは本当に負けず嫌いですね。」

泰葉「…ありがたくいただきます。ここでいただかなければ、あなたのお姉さんは臍を曲げてしまうでしょうから。」

聖「……ありがとうございます……!」

泰葉「物をもらってお礼を言われるのは…………妙な気分ですね…………代わりと言ってはなんですが、あなた方に関する悪い評判はあらかた根を絶っておきましたから。」

聖「!!」

泰葉「真面目にやっている人間を非難する様な人間は、私は嫌いですから。……細やかな事しか出来なくてすみません。」

聖「い、いえ…………えっと…………ありがとうございます………!」

泰葉「>>728

(……老人にできる事はこれくらいなのですよ)

平和に、静かに、自由に暮らせるなら、このくらいは全然苦ではありませんから。

泰葉(……老人にできる事はこのくらいなのですよ。)

聖「……え、えっと…………」

泰葉「堂々と胸を張りなさい。あなたたちが、これからの時代の主役なのですから。老人相手に萎縮する必要はありません。」

聖「………いえ………そんな………………」

泰葉「私たちの本来の仕事は、若者たちを影ながら支える脇役である事です。旧来の価値観を押し付ける事ではありません。」

聖「…その………………」

泰葉「経験が長いからと言って、別に偉いわけではありません。助言なら与えられますがね。」

泰葉「良いですか、キャリーン。経験が豊かな人間を尊敬すべきなのは、その人が長くその世界で過ごしてきたからではありません。その世界で積み重ねてきた物が大きいからなのですよ。」

聖「…………………………」

泰葉「何をしたか、それは自分のやりたい事だったのか、後から後悔しても時間は帰ってきません。……後悔しないように生きなさい。」

聖「………………あ……えっと…………」

泰葉「……少しこちらへ来なさい。」

聖「…………は、はい……」
トコトコトコトコトコトコトコ……

泰葉「…………………………」

聖「え、えっと………………」

泰葉「………………」ナデナデ

聖「………………あ………」

泰葉「…私は何だかんだ難しい事を言いますけどね……それはみんな、あなたたちを応援しているからなんですよ。」ナデナデ

聖「…………………………」///

泰葉「話半分に聞いて貰えば構いません。その代わりに心のどこかに留めておいて、いざという時に思い出す様にしてくださいね。」

聖「……はい………………」///

泰葉「つまらない訓戒だけ聞かせて返すわけにはいきません。お茶を淹れますから、飲んでいってくれませんか。」

聖「……………え、えっと…………………」

泰葉「ふっ………年寄りのわがままです。お茶を飲んでいってやってください。」

聖「…………あ……えっと………お茶を淹れるの……お手伝いします……!」

泰葉「…お願いしも良いですか?」

聖「はい…………!」

泰葉「……………ふふっ……」

タラの屋敷 食堂



瑛梨華「それでですね、それからどうなったかと言うとですね……が…………で…………だったんですよ!」

麗奈「………………う、うん……」

瑛梨華「で、それがどういう事かと言うとですね…………で…………を………………なんです!……分かりますか?」

麗奈「…………あ……うん……」

瑛梨華「ですよねぇー!もう……この話を聞いた時は…………と思ったんですけど………………かなと考えたら…………でですね…………」

麗奈(…………朝からずっと……同じ話をしてる…………)

瑛梨華「…………が…………を…………って言うんですけど……私は…………が…………だと思うんですよ…………!」

麗奈「あー…………はいはい…………(……どうして私が噂話を延々と………………あ……でも…………あれだけの事をしたのに…………これだけで済むなら…………)」

瑛梨華「……を…………たら…………って言いますけどね…………は…………と考えて間違いが……………………」

麗奈「…………………………」

瑛梨華「…………と聞いたんですが…………じゃないと言うのも…………で…………が………………を………………」

麗奈(…………ぐすっ…………やっぱり…………それでもキツい…………かも……………)

瑛梨華「……ですが………………ですよ?………………を………………が………………して………………」

台所


菜々「よくもまあ……あれだけ話し続けられるものですねぇ…………逆に感心してしまいます。」

菜々「私なんか、口より先に手を動かすので手一杯なんですが…………」

巴「ピティ様はああ言う人間なんじゃ。大目に見てやっとくれ。」

菜々「…………いたんですか?」

巴「今帰ってきたところじゃ。……ほれ。」スッ……

菜々「何です、これ?」

巴「アシュレ様たちの旅先からの手紙じゃ。」

菜々「……今はどこにいらっしゃるんでしたっけ?」

巴「よーろっぱの……よーろっぱの…………とにかくよーろっぱの町じゃ!」

菜々「ありがとうございます。…スカーレット嬢様たちに後でお渡ししなくてはなりませんね。」

巴「……じゃな。にしても、まあ……皆それぞれの新しい居場所を見つけたようで何よりじゃ。」

菜々「あなた方も?」

巴「ここにおりゃあ話し相手には困らん、詐欺師まがいの悪党もおらん。ピティ様には最適な場所じゃ。そして、ピティ様のおる場所がわしのおる場所じゃ。……置いてもろうてすまんの。」

菜々「今さらいいですよ。あなたが居てくれれば、うちとしても助かりますから。」

巴「…………フン……なら、礼は言わんわ。」

菜々「それで良いんです。」

ドンドンドンドン!

巴「……む、誰か来ちゅうようじゃぞ?」

菜々「……この時間ですと…………私が出てきます。」

巴「ほうか、なら頼んだわ。」

菜々「代わりに昼食の下拵えをしていてください。」

巴「任せい。」

正門


愛結奈「ハァーイ☆」

ポニー「ブルル………」

菜々「時間通りですね。おはようございます、タールトン様。」

みりあ「ポニーを届けにきたよ!」

千枝「やっとうちの牧場も元に戻ってきたので……お裾分けです。」

ありす「あの……あれって・みつきませんよね…………」

晴「・みつかねーよ。だいたい、あれに歯はねえだろ。」

愛結奈「…スカーレットたちは?」

菜々「それなら………………」

「いい、動くんじゃないわよ?」

「ボクに言われても困るぴにゃ………と言うか、ボクにブランコをつけるってひどくない?」

「フフ……トモダチの…ナイス活用…………」

「ほーら、ウェード!次はもっと高く漕ぐぞー!」

「もっと!もっと!」

「ねえ、次は野球しよーよー!!」

菜々「……呼んできましょうか?」

愛結奈「…………いいわ。あれは邪魔しちゃ悪い雰囲気だし。」

菜々「ありがとうございます。」

愛結奈「……別に。はぁ……ホント、未来がどうなるかなんて予想がつかないものね。……今じゃ機械人形たちはすっかりタラの一員だし。」

菜々「慣れれば何とも思わなくなるものですよ。」

愛結奈「……それもそうね。」

音葉「これは……ある少女の人生の一部分だけを取り出した物語………」

音葉「そして……筋書きが少し変わってしまった物語……」

音葉「…運命を切り開くのに必要なのは…………運命を切り開く意志…………」

音葉「…誰しも……自分の物語を奏でながら………生きているのです…………」

音葉「……………スカーレットたちがこの先どうなるかは……皆様のご想像にお任せします………」

音葉「…この物語は……これにて一時幕とさせていただきます。」フカブカ……




明日は明日の風が吹く

おお……

ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました……
……書き終えられるものなんですね…………

「風と共に去りぬ」は個人的にとても好きな話なので気合が入りすぎた感はあります………すみません…

あれが80年近く前の映画って………
ジライヤが30年近く前って………
書籍の翻訳版は川出版がお勧めです

>>1の完全な趣味にお付き合いいただき、重ね重ねありがとうございました

1乙
しばらくはバトル物はおいといてほのぼのの系にするといいよ

乙。打ち上げは楽しく書き上げて欲しいな。

http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1446202499

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