黒澤ダイヤ「帰るわよ」黒澤ルビィ「ま、待ってお姉ちゃん!」 (33)

ダイヤ「まったく、相変わらず鈍間な妹ね……」ハア

ルビィ「たまにはみんなと寄り道して帰っても……」

ダイヤ「絶対ダメ。チカさん達のことだし、どうせ海とかに行くのでしょう?」

千歌「え? なんで海?」

ダイヤ「この時間に海なんて行って、愚鈍な貴女はきっと海で溺れ死んでしまうわ」

ルビィ「ひぃっ……!」ビクッ

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ダイヤ「だから帰るわよ」

ルビィ「う、うん……」

ダイヤ「それに……」ジーッ

善子「何? ヨハネの魅力に気付いちゃった?」

善子「あーんっ、ヨハネってばなんて罪な女なのー?」クネクネ

ダイヤ「あれに影響されたりでもしたら黒澤家の恥だわ」

ルビィ「よ、善子ちゃんの悪口言わないで!」

善子「ヨハネよ、ヨ・ハ・ネーっ!」

ダイヤ「とにかく、帰るわよ。お母様が待ってるわ」

ルビィ「うぅ……。じゃあね、また明日……」フリフリ

花丸「また明日ずらー!」フリフリ

千歌「じゃあねーっ!」ブンブン

千歌「よしっ、海にいこっか!」

果南「結局海なんだね」アハハ

――――
――


ルビィ「はぁ、たまにはみんなと遊びたいなぁ……」

ルビィ「でも、お姉ちゃんの言う通りルビィは鈍間だし――」

ルビィ「……」グスン

ルビィ「落ち込んでるだけじゃ、ダメだよね!」

ルビィ「お姉ちゃんみたいにしっかりするためにもまずはお勉強!」

ルビィ「デキロマ! えへへっ」

ルビィ「あっ、これお姉ちゃんのペンだ」

ルビィ「前にお勉強教えてもらったときに混ざっちゃったのかな……?」

ルビィ「お姉ちゃん困ってるよね、返しに行かないと」

ルビィ「でも――」

ルビィ「『どうして今の今まで気付かなかったの? 本当に鈍間な妹ね』」ダイヤァ

ルビィ「なんて、怒られちゃうかも……」グスン

ルビィ「で、でも! お姉ちゃんが困ってるかもしれないんだから早く返さないと!」

ルビィ「お姉ちゃん」コンコン

ルビィ「…………」シーン

ルビィ「あれ? 電気はついてるし、いるよね……?」

ルビィ「お、お姉ちゃん……?」コンコン

ルビィ「……寝てるのかな?」

ルビィ「ちょっとお姉ちゃんには悪いけど中の音を聞いてみようかな」ピトッ

「……ぃ、ルビィ」

ルビィ「っ! お姉ちゃん、ルビィの名前を呼んでる、よね?」

ダイヤ「ん、ルビィ……っ!」

ルビィ「やっぱり呼んでるよね?」

ルビィ「なんだか苦しそう……?」

ルビィ「お姉ちゃん!?」コンコン

ダイヤ「ルビィ、っ!」

ルビィ「き、きっと入っていいってことだよね……?」

ルビィ「というか入らなきゃ! お姉ちゃんが苦しんでるんだもん!」

ルビィ「お姉――」ガチャッ

ダイヤ「ルビィっ、ん――――っ!」ビクンビクン

ルビィ「ちゃ、ん……?」ピタッ

ダイヤ「はぁ、またしてしまったわ……。妹でするなんて――」チラッ

ルビィ「………」

ダイヤ「……………」ダラダラ

ダイヤ「ち、違うのよ、ルビィ?」アセアセ

ルビィ「え、えっと。とりあえずパンツだけでもはいたら……?」

ダイヤ「そ、そうすr――」グンッ

ダイヤ「あぁっ! イヤホンが引っかかって抜けて――」

「お姉ちゃん。おねえちゃん? デキロマ! えへへっ」

ルビィ「え?」

ダイヤ「っ!」カチッ

ルビィ「今の、ルビィの声……?」

ダイヤ「な、なんでもないのよ……?」アセアセ

ルビィ「でもお姉ちゃんさっきまでそれ聴いてたんだよね?」

ダイヤ「き、聴いてたのは前のトラックよ」メソラシ

ダイヤ「貴女の声なんて聞き飽きてるし」

ルビィ「それもそうだよね……」

ルビィ「えっと、お姉ちゃん。調子は悪くないの?」

ダイヤ「えぇ、別に……」メソラシ

ルビィ「なんだか苦しそうな声が聞こえたから勝手に入って来ちゃって……」

ダイヤ「……私がイヤホンしてたのも悪いわ」メソラシ

ダイヤ「それで、何か用があったの?」メソラシ

ルビィ「あっ、そう! これルビィのに混ざってたから返しに来たの」

ルビィ「はい、お姉ちゃん」スッ

ダイヤ「へっ? あ、ありがとう……?」

ルビィ「ううん、ルビィが間違って持ってっちゃったんだと思うから……。ごめんなさい」

ルビィ「それじゃあ、お姉ちゃんの体調も大丈夫だったらお部屋に戻るね」ニコッ

ダイヤ「ちょ、ちょっと!」

ルビィ「へ?」

ダイヤ「な、何か言いたいことあるでしょ?」

ルビィ「言いたいこと……。うーん……」

ダイヤ「…………」

ルビィ「あっ! 夜にお股丸出しにしてたら風邪ひくよ?」

ダイヤ「はあっ!?」

ルビィ「えっ?」

ダイヤ「他に言うことあるでしょ!? 遠慮しないで言いなさい!」

ルビィ「え、えっと? あ! 勝手にドア開けちゃってごめんなさい」ペコリ

ルビィ「きちんと謝ってなかったもんね」

ダイヤ「……もしかしてわざとやってる?」

ルビィ「わざと……?」キョトン

ダイヤ「…………。はぁ」

ルビィ「な、何? ルビィ何かしちゃった……?」アセアセ

ダイヤ「いえ、ただ貴女があまりにも抜けているから不安になっただけよ」ハア

ルビィ「ご、ごめんなさい」

ダイヤ「……なんで謝るのよ」

ルビィ「え、えっと、ルビィが不安にさせちゃったみたいだから……?」

ダイヤ「……ルビィ、私が何をしてたかわかってないでしょ?」

ルビィ「え、えっと、うーん……。何か音楽を聴きながら運動してたとか……?」

ダイヤ「ルビィの名前を呼びながら? 下半身に何も履かずに?」

ルビィ「あ、あれ?」

ルビィ「そういえばなんでだろう……?」キョトン

ダイヤ「これだから不安だって言ってるのよ」ハア

ダイヤ「……まあいいわ。知らないなら知らないで」

ルビィ「?」

ダイヤ「あ、私がしてたことが何なのかを他の人に聞くのは絶対やめて。恥ずかしいから」

ルビィ「そ、そうだよね! きっと知らなきゃ恥ずかしいことだろうし……」

ダイヤ「別にそういうわけじゃないんだけど……。まあそれでいいわ」

ルビィ「?」キョトン

ダイヤ「だから、ルビィはそのままでいいわ。不肖の妹だけど大切な妹だもの」

ダイヤ「私がどうにか貴女を生き延びさせてあげる」

ルビィ「? ありがとう、お姉ちゃん」ニコッ

ダイヤ「っ!」

ルビィ「お姉ちゃん、大好き!」ギュッ

ダイヤ「っ!!」タラッ

ルビィ「あ、あれ!? お姉ちゃん鼻血出てる!」

ダイヤ「出てないわ」タラタラ

ルビィ「出てるよ! やっぱり体調悪かったんでしょ!?」

ルビィ「熱あるのかな? 体温計、は取りに行くと遅くなっちゃうから――」ピトッ

ダイヤ「る、ルビィの顔がちk――」フラッ

ルビィ「お、お姉ちゃん!? お姉ちゃん!!」

ダイヤ「」パタリ

ルビィ「寝ちゃった……?」

ルビィ「うーん、熱はなかったみたいだし、疲れてたのかな?」

ルビィ「鼻血をふいてあげて――」

ルビィ「あ、あの机の上のってリンゴ、だよね?」

ルビィ「もしかして毒リンゴ!?」

ルビィ「えっと、こういうときは、えーっと……」

ルビィ「王子様のキス……?」

ルビィ「で、でも王子様なんていないし、うぅ……」ウルウル

ルビィ「でもキスしなきゃ起きてくれないし――」

ルビィ「……」ジッ

ルビィ「で、デキロマ!」

ルビィ「王子様じゃないけど、きっと起きてくれるよね……?」

ルビィ「だって、ルビィ、お姉ちゃんのこと大好きだもん!」

ルビィ「え、えいっ」チュッ

ダイヤ「う、うーん……」

ルビィ「お姉ちゃん起きた……?」

ダイヤ「な、なんだか唇に触れられたような感触があって――」

ルビィ「あ、えっと、お姉ちゃんが毒リンゴ食べて死んじゃったと思って――」

ルビィ「王子様じゃないけどルビィがキスした、の」

ルビィ「お姉ちゃん起きてよかったよぉ……」グスン

ダイヤ「」フラッ

ルビィ「あっ、お姉ちゃん!? お姉ちゃーん!?」

おわり

ダイヤさんからとてつもないシスコンの波動を感じたので。
ダイヤさんはポンコツンデレシスコンだと思うの。
あとルビィちゃんのデキロマはくそかわいい。
まあ俺はヨハネ様のリトルデーモンなんですが。

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