ジェイソン「今時、スプラッタなんて流行んねぇんだよ!」 (37)

もしも、ホラー映画に出てくる歴代の殺人鬼たちが同窓会を開いたら

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ゴーストフェイス「先輩~。まだボクたちしか来てないのに飲むピッチ早くないですか?」

ジェイソン「バカ野郎ッ! 飲まなきゃやってらんねーだろうがッ!」

ゴーストフェイス(め、面倒臭い……)

ジェイソン「ほらあれよ。えーとなんて言ったっけ? ソ、ソ、ソベッ」

ゴーストフェイス「ソリッドシチュエーションスリラー」

ジェイソン「そうそれそれ。ったくよ、ジグソウの所為でこっちの商売あがったりだぜホント」

ゴーストフェイス「確かに彼は一つのジャンルを確立させた感じはありましたよねー」



ジェイソン:『13日の金曜日』シリーズの殺人鬼
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ゴーストフェイス:『スクリーム』シリーズの殺人鬼(人間)
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フレディ「遅くなりましたー」

ジェイソン「おーフレディ! 来んのおせぇよ!」

フレディ「あはは。すみません……」

ゴーストフェイス「兄さん……」

フレディ「悪い。遅くなった」

ゴーストフェイス「先輩の相手一人でするの大変だったんだから!」ボソボソ

フレディ「あはは。みたいだな」ボソボソ

ジェイソン「えっ何!? お前らって兄弟だったの!?」

フレディ「えーとまぁ。俺たちを創った監督が一緒、ということで」



フレディ:『エルム街の悪夢』シリーズの殺人鬼
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エルム街の悪夢(1984年)とスクリーム(1996年)は同じ監督によって創られた作品。
2世代に渡り、魅力あふれる悪役キャラクターを創り上げたおっさんホント凄い。

ゴーストフェイス「兄さん、なに飲む?」

フレディ「とりあえず生中で」

ジェイソン「めんどくせぇからピッチャー頼めピッチャー」

ゴーストフェイス「ホント少しは控えて下さいよ!」

フレディ「あはは」

ジェイソン「それにしてもフレディ、お前だいぶ性格丸くなったな。昔はあんなにやんちゃだったのに」

フレディ「えっ? あーそうか。ジェイソンさんとこうして会うのも久しぶりですよね」

ジェイソン「そうだな。俺たちが対決したとき以来か?」

フレディ「あれはお互い大変でしたね……」

ジェイソン「あぁ、全くだ……」



フレディVSジェイソン(2003年)はフレディとジェイソンがただただ大喧嘩するお話。
その喧嘩に若者たちが巻き込まれていく。あまりにも無慈悲。

フレディの性格はめちゃくちゃテンションが高い。基本ヒャッハー状態。

ジェイソン「そもそもお前の能力さ、強すぎるんだって。もはやチートだよチート」

フレディ「そんなことないですよ。ちゃんと弱点あるじゃないですか?」

ジェイソン「いやだってお前、ターゲットの夢の中に潜り込んで殺すって……」

ジェイソン「お前ターゲットの気持ち考えたことある?」

ジェイソン「寝たら死ぬってもうそれ詰んでるからな」

フレディ「その恐怖が力の源ってだけで、みんなが俺の存在を忘れると無力化する能力なんて微妙ですよ」

フレディ「それにジェイソンさんだって瞬間移動ができるじゃないですか」

ジェイソン「はぁ? 瞬間移動?」

ゴーストフェイス「もしかして〝に、逃げ切った…″と思わせていきなり目の前に現れるやつ?」

ジェイソン「バカ野郎ッ! あれは裏でめっちゃ走ってんだからな俺ッ!」

ジェイソン「普段は余裕ある感じ出したくて絶対相手の前では歩いてるけどな!」

ジェイソン「裏でめっちゃ走ってるんだからなッ! 舐めんなよコラぁぁぁ!!」

ゴーストフェイス「あっれ~。先輩は瞬間移動できないんですか~? ボクはできますよ~」

ジェイソン「おめぇは中の人が二人いる場合があるだろうがッ! ズルいんだよッ!!」

ジェイソン「くそったれ! もっと飲みやがれこの野郎ッ!」グイグイ

ゴーストフェイス「ちょ、ちょっと! ボクは生身の人間なんですから手加減してくだs」

ジェイソン「はぁ? そんなこと言ったら俺だって人間だぞ」

ゴーストフェイス「それはパート4まででしょ!?」

ゴーストフェイス「パート6からはゾンビ化してほぼ無敵になったじゃないですか!」

ジェイソン「あ、バレてた? てへっ☆」

ゴーストフェイス(あー殴りたいこの笑顔)



そのタフさで今まで何度も九死に一生を得てきたジェイソンだが、とうとうパート4でご臨終。
しかしパート6の冒頭でジェイソンの墓に雷が落ち、復活。
ゾンビ化したジェイソンほぼ無敵。めっちゃ強いマジやばい。

フレディ「ジェイソンさんでも、さすがに顔面ナタ直撃には耐えられませんよね」

ゴーストフェイス「確かにめっちゃ食い込んでましたもんね?」

ジェイソン「あ、あの時はちょっと苦い思い出がフラッシュバックして油断したっていうか…///」

フレディ「あれ? パート5はどうしたんですか?」

ゴーストフェイス「それが聞いてよ~兄さん。先輩ったら土の中で眠っている間に~」

ジェイソン「おいバカ止めろッ!///」ガバッ

ゴーストフェイス「先輩になりむぐぅ!! むうぅぅぅぅぅ!!」ジダバタ

ジェイソン「てめぇ俺の最大の汚点を曝そうとするんじゃねぇ!!」

???「う、うるさいなーもう……」ボソッ

一同「!?」

ブギーマン「そ、そんな風だからジェイソンはい、いつまで経っても童貞な、なんだよ……」

ジェイソン「ど、ど、ど、ど、童貞ちゃうわッ/// ――って、マイケル・マイヤーズ先輩!」

ブギーマン「ほ、本名で呼ぶなってい、言ってるだろ……///」

ゴーストフェイス「うわぁぁぁ!! 憧れのブギーマン先輩だッ!!」

ゴーストフェイス「あ、あのボク前からブギーマン先輩に憧れてて! いろいろと参考にさせてもらってますッ!!」

フレディ「そういえばお前は基本装備ナイフだったな」

ゴーストフェイス「えへへ/// ブギーマン先輩と言えば包丁だからね///」



ブギーマン:『ハロウィン』シリーズの殺人鬼(人間)
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ハロウィンの日にしか現れない殺人鬼。
シリーズを重ねるごとに怪力になり、ついには素手で顔面を潰すほどに。
恐らくハロウィン以外は筋トレに勤しんでいる模様。

ジェイソン「……」

ジェイソン「先輩だって童貞ストーカー野郎じゃないですか」ボソッ

ブギーマン「な、なんかい、言ったか……」ギロッ

ジェイソン「血縁者ばかり狙う変態ストーカー野郎だって言ったんっすよッ!」

ゴーストフェイス「なっ! それのどこが悪いって言うんですかッ!?」ガタッ

ジェイソン「はぁ? お前は関係ないだろうが。何、お前も童貞なの?」

ゴーストフェイス「ボクは童貞じゃありませ~ん。超絶リア充ですぅ~」

フレディ「……」

フレディ(お前も同じヒロインの尻ばかり追い掛け回してるんだったな……)



ブギーマンもゴーストフェイスも本職はストーカー。特定の人物を執拗に追い詰める。
因みにゴーストフェイスの中の人は作品ごとに変わる。

ジェイソン「何、文句あんの? いいよ俺本気出しちゃうよ?」

ジェイソン「お前なんかワンパンできっかんね? 頭破裂しちゃうよ?」

ゴーストフェイス「い、いやあのそれは……。ボク本当に力弱いんで勘弁してください」

ブギーマン「ジェ、ジェイソンなんて所詮お、俺が生まれなかったらた、誕生しなかったようなそ、存在なくせに……」

ジェイソン「くっ! た、確かにあんたがホラー映画界に残した功績は偉d」

フレディ「まぁまぁ皆さん落ち着いてください」ガシッ

ジェイソン「いてッ!! つーか飲みの席ぐらいその鉄の鉤爪外せよなッ!!」



ハロウィン(1978年)は低予算ながら大ヒットを記録し、殺人鬼映画をメジャーに押し上げた作品。
恐らくこの映画がなかったらジェイソンたちは生まれなかったかも。

―― あ、あのお客様ッ! ちょっとッ!

フレディ「……うん?」

ジェイソン「あん? どうしたフレディ?」

フレディ「店員と誰かが揉めてるみたいですね」

―― そ、そのような物を持ち込まれると困るんですがッ!

ジェイソン「なんだなんだ。人が折角楽しく酒を飲んでるって言うのに……」チラッ

レザーフェイス「うがぁぁぁぁぁあああ!!?!?」ギュィィィィィィィィン!

店員「店内でチェーンソーを振り回すのは止めて下さいッ!!」

ジェイソン「  」



レザーフェイス:『悪魔のいけにえ』シリーズの殺人鬼(人間)
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ブラックラグーンの登場人物、掃除屋ソーヤーちゃんのモデルはこのお方。

ジェイソン「し、師匠ッ!? 何やってるんすかッ!?」

レザーフェイス「うっげええええええええええああ!!?!?」ギュィィィィィィィィン!

フレディ「あの人も変わらないですね……」

ブギーマン「げぇ……。お、お前まさかあ、あのお方までよ、呼んだのか……?」

ジェイソン「当たり前じゃないっすか。レジェンドオブシリアルキラーっすよ?」

ゴーストフェイス「うわぁぁぁ凄いッ!! 初めて見たッ!! 本当にチェーンソー振り回してるッ!!」

レザーフェイス「うぎゃぁぁあぁああああああ!!?!?」ギュィィィィィィィィン!



悪魔のいけにえ(1974年)は実際にあったエド・ゲイン事件をモチーフにして作られたホラー映画を代表とする傑作中の傑作。
この映画のマスターフィルムは芸術的価値があるとしてニューヨーク近代美術館に保存されている。


――――――
――――
――

― 30分後 ―

レザーフェイス「……」ゴクゴク

ブギーマン「そ、そういえばあのちっこい人形はこ、来ないのか……?」

ジェイソン「チャッキーの奴なら今日来ないっすよ」

ゴーストフェイス「えっ!? チャッキー先輩来ないんですか!?」

ジェイソン「これからおもちゃ業界は冬商戦が始まるからその準備で忙しいんだとよ」

ブギーマン「そ、そんなこと言ったらお、俺だってもうすぐハ、ハロウィンだぞ……」

フレディ「子供たちにお菓子配る予定でもあるんですか?」

ブギーマン「は、はぁ? こ、これだからロリコンはこ、怖いわ……」

フレディ「なっ!/// べ、別にいいじゃないですか小さい女の子が好きでもッ!///」

ジェイソン「まぁそうかっかするなって。ほら今日は飲もうぜ? ……ロ、リ、コ、ン!」

フレディ「だ、黙れマザコンッ!///」ゴクゴクゴクゴク



フレディは小さい女の子にイタズラばかりするおっさんで、それに怒った近隣住民に焼き殺されてしまう。
YESロリータ,NOタッチ。
そして逆恨みの怨念で復活するというどうしようもないおっさん。

ジェイソンは母親に対して強いコンプレックスを抱いている。母ちゃんがめっちゃ怖い……

― 1時間後 ―

フレディ「ぎゃはは! ハイになろうぜェェェェ!」

ゴーストフェイス「に、兄さん……」

ジェイソン「お、ノッてきたなフレディ! そうそうお前はこうでなくちゃ! だははっ!」

ジェイソン「やっぱ映画初出演のジョニー・デップを派手に殺った男は違うね~」

フレディ「いや~/// あの頃の俺はやんちゃでしたから///」

フレディ「そういうジェイソンさんだって売れる前のケヴィン・ベーコン殺っちゃってるじゃないっすか! 憎いねこのこの~」

ジェイソン「ばーか。ケヴィン殺ったの俺じゃねーし。俺の母ちゃんだしッ! だははっ!!」



殺人鬼としてのジェイソンはパート2で初登場する。1作目では……。
パート2のジェイソンはまだホッケーマスクを着けておらず、代わりに布袋を被っている。
ホッケーマスクをつけるのはパート3から。以降、そのマスクが彼のお気に入り。

レザーフェイス「……」ゴクゴク

ジェイソン「それにしてもホント勘弁してくださいよ師匠~」バシッ! バシッ!

レザーフェイス「!?!?!」

ジェイソン「何か世間が抱いてる俺=チェーンソーっていうイメージ……」

ジェイソン「師匠のイメージと混ざっちゃってるんすよッ!? どうにかしてくださいよ~」バシッ! バシッ!

ジェイソン「俺、チェーンソーなんて一度も使ってないっすから! だははっ!」バシッ! バシッ!

レザーフェイス「……」オロオロ

ブギーマン「シャ、シャイなお方なんだからそれくらいにし、しとけって……」



ジェイソンの基本装備はナタ。
ヒロインにチェーンソーで反撃されてめっちゃビビったことはあるが本人は一度も使ったことがない。

レザーフェイスはシャイボーイ。家族にいつもパシリとして扱われる可哀想なお方。
ただし、怒るとめっちゃ怖い。でも自分で自分の足をチェーンソーで切っちゃうドジッ子キャラ。

― 2時間後 ―

レザーフェイス「うっげええええええええええああ!!?!?」ギュィィィィィィィィン!

店員「だから店内で物騒なモノ振り回すなって言ってるだろうがァァァ!」

フレディ「……すぅ……すぅ……」

ゴーストフェイス「先輩ッ! 正直な話、ボクたちの時代が終わった感じは否めないれすよッ!」ドンッ!

ジェイソン「はぁ……、お前もそう思う? てか飲み過ぎ」

ブギーマン「う、うむ。ま、まぁ俺たち時代遅れ感はあ、あるよな……」ゴクゴク

ジェイソン「やっぱり俺が調子にノッてポンポン続編作りすぎちゃった所為っすかッ!?」

ブギーマン「い、いやまぁ。う、宇宙にまで手を広げたのはや、やりすぎだったかな……」



10作目にあたるジェイソンX(2002年)の舞台は西暦2455年。
氷漬けになったジェイソンが復活ッ!? 宇宙船内で大暴れッ!するわけのわからないお話。

ジェイソン「ちくしょうッ!! だから俺は宇宙だけは止めとけって言ったんだよッ!!」

ゴーストフェイス「だ~か~らッ! 今の時代はソリッドシチュエーションスリラーとか」

ゴーストフェイス「トーチャーポルノやモキュメンタリーがウケるんですってばッ!」ドンッ!

ブギーマン「そ、それも最早だ、出し尽くされた感はある……」

ゴーストフェイス「だからと言って古典ホラーのリメイクばかりやるのも勘弁してくださいって話ですよッ!」

ジェイソン「……」



ジェイソン「わかった!!」

2人「!?」ビクッ

ゴーストフェイス「な、何ですか急に……」

ジェイソン「やっぱここは波にノッて、今流行の人気アイドルと共演すればいいんだよッ!」

ブギーマン「い、いやそれはいろいろとも、問題があr」

ジェイソン「そうと決まれば俺、今からアイドル事務所カチコミに行ってきますッ!」バッ

ゴーストフェイス「せ、先輩ッ!? ここが何処だかわk」



ゴーストフェイス「……そもそもなんでボクたち、日本で同窓会やってるんですか?」

ブギーマン「し、知らね……」


お し ま い

以上です
ありがとうございました

それから勝手にキャラ付けしてすみません

ブギーマンってのは知らなかった
初めて知った名前だわ

>>24
古い映画だし地味かもしれないけど
一作目に関していえばジェイソンやフレディには無いひんやりとした怖さがあるので
機会が会ったら是非

乙、本編より解説が面白かったww
次はサイコパスキラーの飲み会ってのはどうよ


ところでソビエトシチューなんちゃらってのはどんなんなの?

おお。レスありです。
投稿する前に急遽、解説つけてよかった

>>26
レクター博士とか? いいねー
エイリアン系の飲み会もいいかなと書いてる時に思った

>>29
ソリッドシチュエーションスリラーっていうのは個人的な見解になるけど

密室空間に監禁、または脱出できない状況(足が挟まって抜けないッ!?)に追い込まれた人たちの心理状態を観察する映画かな?
人は極限状態に追い詰められるとどうなるかッ!みたいな
基本的にワンシーンで撮影できるから安上がりで済むし、脚本によっては本当に面白い映画になるから
低予算映画にはもってこいなんだよね

『CUBE』と『SAW』っていう映画がこのジャンルの火付け役になったと思う

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年04月23日 (日) 01:06:24   ID: en8Yl49f

チャッキー「…あれ?俺は?」

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