ニャル子「私のお腹には真尋さんの赤ちゃんがいるんですよ!?」(34)

ニャル子「だから今日も仲良く一緒にお風呂に入って洗いっこまでしましょうね」ニコッ

真尋「なんでこうも毎日毎日・・・」ゲッソリ

カポーン


ニャル子「どうされました? 最近ゲッソリしてますよ?」

真尋「え? なんでもないよ、はは」

ニャル子「……そうです、一発ヤれば元気出るでしょう! ほら、真尋さんのいきり立った物を私の中に――」

真尋「馬鹿、お腹の赤ちゃんに負担がかかるだろ!」

ニャル子「えー」

真尋「……まったく」

ニャル子「真尋さんは、私とお風呂に入るのは不満ですか?」

真尋「そうじゃないけどさ……」

ニャル子「何ですか?」

真尋「毎回一緒にお風呂に入ってるけど、手を出せないって結構キツいよ」

ニャル子「もう、遠慮しなくていいのにぃ」

真尋「さっきも言ったがお腹の子に負担かける訳にはいかないだろ」

真尋「それに次風呂に入る人がいるんだから、においが残るしそういうの出来ないだろ」

ニャル子「クー子なら喜んで嗅ぐと思いますよ」

真尋「容易に想像できて嫌だ」

ニャル子「……」

ニャル子「いやぁ、さっぱりしました」

真尋「そうだな」

ニャル子「……うっ」

真尋「つわりか?」

ニャル子「だ……大丈夫ですよ、心配なさらずに……」

真尋「何言ってんだ、もうお前だけの体じゃないんだぞ、ほら、肩持って」

ニャル子「真尋さん……」

真尋「クー子も手伝ってく――」

クー子「……」ハァハァ

真尋「何で息荒いの?」

クー子「……つわりでせつない声を荒げるニャル子……濡れる!」

真尋「やっぱ手伝わなくていいよ」

真尋「落ち着いたか?」

ニャル子「はい……」

真尋「僕は課題やってるから、何かあったら言えよ」

ニャル子「真尋さん、やはり無理してません?」

真尋「多少ムラムラは抑えてるけど」

ニャル子「いえ、そうでなく……」

真尋「……」

ニャル子「真尋さん……」

真尋「……」頭ポンポン

ニャル子「……」

真尋「僕だって男だ、いつまでもお前の給料に頼ってられないだろ」

真尋「お前の貯金はあるけどヒモになるのはごめんだ」

ニャル子「……無理なさらないでください、最近やつれてません?」

真尋「気のせいだろ」

ニャル子「……本当ですか?」

真尋「大丈夫だ、だからお前は自分の事に集中しろよ」チュッ

ニャル子「……はい//」


トイレ

真尋「何チューしてんだ! キザか! どこのキザだ! どこの肉欲系男子だ! めちゃくちゃ恥かし! うわああああ!!」頭ドンドン

頼子『ヒロ君、うるさい!』

真尋(ニャル子達が来てからかなりの月日が経ち、僕は高校3年生になった)

真尋(ニャル子と何度もセックスした、最初は搾り取られるだけだったが慣れていき、対等に渡り合え)

真尋(そして避妊せず盛ってたのでニャル子が妊娠した訳だ)

真尋(ニャル子曰く、邪神と人間との間に子が出来るのはかなり低確率らしい、だから避妊もせず全部中出ししてたら出来ちゃった)

真尋(まぁ妊娠する前にニャル子の親にも挨拶もしたし、SAN値が結構下がったが思いのほか快く承諾してくれた)

真尋(何でも『娘はやれんと言えるほど後はないから持ってけ』との事だった)

真尋(親にそういわれるってニャル子は人間年齢でいくつだろう、否、いくつでも良い)

真尋(どの道僕が先に老いるんだ、だったらニャル子との間に僕が生きた証を出来る限り残したい)

真尋(もっともその責任を果たせるかはこれからの結果だが……)

真尋(……ニャル子が言うほどそんなに僕やつれたのか? 心当たりはあるけど)

次の日
学校

真尋(ニャル子は妊娠した後いくらなんでも学校に来るのは無理だという事で自主退学した)

真尋(ニャル子がそうなった所で、元々宇宙では社会的地位を得てるし別に問題ない)

真尋(問題は僕のほうだが……)

健彦「やぁ、おはよう」

真尋「お……おはよう」

健彦「ニャル子さんの調子はどうだい?」

真尋「いつも通り元気だよ」

田中「うわぁ……高校生なのに彼女妊娠させた八坂だぁ……」

ハス太「もぅ、田中くんそういう事言うのやめなよっ」

田中「わりぃわりぃ」

真尋(ニャル子が妊娠した事が広まっている事だ)

真尋(誰が広めた、十中八九暮井だろ、僕達以外でニャル子の妊娠を知ってたのあいつだけだ)

真尋(でもニャル子達が裏でいろいろ手を回したおかげで職員室に呼ばれるような自体にはならずにすんだ)

真尋(何故か先生方が僕を見るたび再失禁するが何をやらかしたのだろうか)

ハス太「また痩せた? 無理なダイエットはよくないよ、元々細身なんだから」

真尋「んな事してないよ」

ハス太「していないのに痩せるのはもっと問題だよ」

真尋「……そうだな」

真尋(ニャル子が妊娠する前、ハス太はこれ以上僕の家に居候するのは忍びないと言う理由で今度はルーヒーの家に居候している)

真尋(どこぞの炎の化身にも聞かせたい話だ)

クー子「……少年、ハーレムやっといてそれは酷い」

真尋「人の心を読むな、お前を愛人にした覚えはない」

アト子「あなたがニャル子と共にクー子さんを手篭めてくれればよりニエ(寝取り)しがいがあるんですから早く愛人にしてください」

真尋「お前は何を言っているんだ」

真尋(ニャル子が自主退学したのと同時にアト子が転校してきた)

真尋(目的はニャル子から僕を寝取ること)

真尋(ニャル子が育児休暇を取ってる間に起こる事件解決を手伝ってくれるからいいが何故転校してきた、どっかで作業するんじゃなかったのか)

クー子「……アト子の言う通りわたしを妊娠させるべき」

真尋「前は僕を妊娠させるとか言ってなかったか?」

クー子「……孕むのもアリな気がしてきた」ハァハァ

真尋「相変わらず平常運転だな、ってかクー音さんの事もあるからそんなに焦ってるのか?」

クー子「……クー音姉さんの事はハス太くんが何とかしてくれた」

真尋「え、そうなのか?」

ハス太「……」

クー子「……それにニャル子の年齢は親御さんに挨拶した時ある程度察したんだよね」

真尋「それとなくな」

クー子「……わたし、ニャル子と同い年」

真尋「ごめん」

珠緒「ははは、八坂くん大変だね、学校でも噂になっちゃって」

真尋「お前が噂広めただろ!」

珠緒「いくら何でもそこまでしないよ」

ハス太「ほんとうは?」

珠緒「他校の従妹と友達に話したら、その子のクラスに伝わり、その2人がたまたま田中くんの弟と妹と同じ学校でそこから田中くんを経由してこの学校に噂が広まった」

真尋「……」フォークシュシュシュ


田中「」バタッ

健彦「おいどうしたんだ!」

斉藤「い……いきなりフォークがものすごい勢いで! とにかく保健室に!」


珠緒「あれ、何か投げた?」

真尋「気のせいじゃない?」

ハス太「たなかくん大丈夫かな?」

クー子「……おそろしく早い投擲術、わたしじゃなきゃ見逃しちゃうね」

珠緒「そういえば他校にあだ名がニャル子ちゃんに似た子を彼女にしている男子がいるのよ、その子にも風評被害あって大変だったんだって」

クー子「……もしかしてニャル子の兄弟か何かかも……あれ、日本にいるって事は……ニャル子って姉妹いたっけ?」

ハス太「一人っ子って聞いてるけど」

アト子「そうでしたっけ?」

真尋「ニャル子に似たあだ名ってどんな子だよ」

真尋(そしてニャル夫ェ……)

珠緒「何でもやっぱり妊娠させてたかって、そのクラス全体が諦めムードだったらしくて」

真尋「やっぱりって何だ、前科あるのかそいつ」

珠緒「その子5股してるからね、草食系男子(終わらない発情期)とか肉欲系男子って呼ばれてるし」

珠緒「母親と一線越えそうになったって聞いたよ」

真尋「随分詳しいな」

珠緒「メル友だし従妹と同じクラスだから、ちなみに以前メールで渡した『避妊は忘れずに』って言うの元々その子に送る予定だったの」

真尋「この噂というより元々あった風評被害じゃないのか、それ」

下校中

クー子「……キング・クリムゾン!」

真尋「何やってんだ」

クー子「……紅王症候群は実はわたしの仕業だった」キリッ

真尋「はいはい、それじゃ僕は寄るところがあるから」

クー子「……ハス太くんの帰り道別々で2人っきりになったのにつれない、ところで用事って何? わたし、気になります」

真尋「先帰ってろ」

クー子「……やだ」

真尋「先に帰れば腹ボテニャル子が待ってるぞ」

クー子「……!!!」

クー子「……」

クー子「……」ハァハァ

クー子「……?」

クー子「……あっ逃げられた」

クー子「……という訳で少年の邪神圧を頼りに進んだら喫茶店に到着」

クー子「……窓から眺めていると妙齢の女性と少年が話している姿が見えた」

クー子「女性の方はテンション高そう……これってもしかして……浮気!?」

クー子「少年が肉欲系男子に……あれ、じゃあ何でわたしに手を出さないの?」

クー子「……わたしに興味ない? そんなはずない貧乳はステータス、希少価値です」

クー子「それに用紙を見ながら真剣に悩んでる少年」

クー子「何だろう、これが少年がやつれた理由?」

クー子「……もしかして少年はわたしを放置する事で放置プレイをしてるのかな?」

クー子「興奮してきた」ハァハァ


琥太郎「こーへー、あれ何してるの?」

耕平「こら、見ちゃいけないぞ……あれ?」

琥太郎「どうかしたの……あ……」

真尋「やっと終わったー」セノビー

クー子「……少年」

真尋「ゲッ」

クー子「……いきなりそれはない、いろいろショック」

真尋「……どこまで聞いてた」

クー子「……外から眺めてたからよくわからなかった、でも女性と話してたよね」

真尋「……」

クー子「……それも少年より上回る邪神圧の持ち主」

真尋「あの人も僕も人間だからな?」

クー子「……至って真剣な雰囲気だった」

クー子「何話してたの?」

真尋「……邪神ハンターのこと」

公園

真尋「僕はまだ高校生、そして邪神の事件に毎回巻き込まれているようじゃバイトも出来ない」

クー子「……でもニャル子には貯金があるよ」

真尋「ヒモでいろって言うのか、そんなの嫌だよ」

真尋「小さい頃から女顔である事を気にしてた、一時期坊主にするくらい、女々しい事にコンプレックスがあるんだ」


ルーヒー「ハスター、これを着なさい」

ハス太「ちょっと待って、ルーヒーさんおちついて」


真尋「そしていざ、童貞を捨てた、男になった、それなのに僕は何も出来ない」

真尋「ニャル子に頼りっぱなしだった」

クー子「……少年」


ハス太「クー音さんも何か言ってよっ!」

クー音「いいんじゃね?」

ハス太「ええーー!?」

真尋「今まで抱いていた女々しいというコンプレックス」

真尋「散々そう思いながら何も出来ちゃいない」

真尋「もうすぐ子供が産まれる、ニャル子と子供を支えるために、邪神の事件と両立するために何が出来るか考えた結果」

真尋「邪神ハンターにいきついた」


クー音「いいから女装しろコラァ!」

ハス太「嫌だ!」


クー子「……さっきの女性は?」

真尋「母さんの大学時代の後輩で邪神ハンター仲間」

真尋「あの人に相談して邪神ハンターになろうと思ったんだ」

クー子「……なんで少年の母さんに相談しないの?」

真尋「母さんだとすぐにニャル子の耳に入る、心配されるだろ」

クー子「……もう心配してる、少年やつれてるもの」

真尋「……皆にバレてる、何やってんだろ」

真尋「毎回邪神の事件に巻き込まれてるからそれに比べれば邪神ハンターは楽だと思ってたよ、でも甘かった」


クー音「はっほーい、捕まえたぜー!」ガシッ

ハス太「え!? ちょ放して! 持ち上げないで! 助けてルーヒーさん!」

ルーヒー「女装しなさい」眼鏡クイッ

ハス太「ルーヒーさん!!」


クー子「……地球産の邪神、本家より強いの?」

真尋「個々の強さで言ったら宇宙産の方が圧倒的に強い」

真尋「だが移動や環境、邪神の事件ではそれらはお前達がサポートしてくれるが邪神ハンターはそれがまったくない」

真尋「思い知った、自分の未熟さを」

クー子「……その修行でやつれてた?」

真尋「そうかもしれない、体力つけようとしたがちょっと無理があったな、これでも肺活量はクラス1だし体力には自身あるんだけど」

真尋「責任を果たせるのか、このザマで」

クー子「……ニャル子に心配かけちゃ元も子もない」

真尋「……」

クー子「……それにニャル子も少年が学生の身である事は理解してる、そのために貯金がある」

クー子「無理して身体壊したらニャル子もわたし達も嫌だ」

真尋「……独りよがりになってたかもしれない」

真尋「少しおちついて考えるよ」

クー子「……うん」

真尋「話は変わるけどお前は僕の子がほしいんだよね、もしそうなったとして貯金とかあるのか?」

クー子「……へ?」

クー子「……」

真尋「出産費とか出せないぞ」

クー子「……女を養うのが男の役目だよ、少年」

真尋「さっきと言ってる事が違うだろ」

アト子「わたくしなら貯金もありますしいつでも良いですよ」

真尋「いつのまに」

アト子「ずっと」

クー子「……貯金あったら愛人にしてくれるの?」

真尋「しないしない、ただいい加減一人立ちしないのかなって」

クー子「……惑星保護機構だからニャル子と一緒にいるだけなのに」

真尋「そうだったとしてもニャル子やハス太と違って一人立ちできないだろ、ニャル子に依存しまくってる僕が言うのもどうかと思うが」

クー子「……厳しい現実」

アト子「ところで、先ほどからハス太さん達は何をやっておられるのでしょう?」


ハス太「……ふぇぇ」女装させられた

ルーヒー「ハァハァ」鼻血ドバー

クー音「おちつけ」

真尋「何やってんだ、お前等」

ハス太「まひろく~ん(泣)」

ルーヒー「ハァハァ」

クー音「クー子ーー!!」ダキツキ

クー子「……きゃあああ!!」

ルーヒー「私が説明するわ」

真尋「鼻血を吹いとけ」

ルーヒー「あなた達のクラスに田中という男子がいるでしょ? その子を通じて弟さんに学校祭のお手伝いをハスターと一緒に頼まれたのよ」フキフキ

真尋「頼み事するほど仲良いのか?」

ルーヒー「以前も田中の別の兄弟が通う学校祭を手伝ってね、それでまた頼まれたのよ」

真尋「田中図々しいな」

ハス太「ぼくは反対したのにぃ」

アト子「ですが何故ハス太さんが女装を」

ルーヒー「なんでも女子が何人か休む事になったから女装要因が必要になったとかで」

真尋「その理屈はおかしい」

ルーヒー「田中の妹さんが前々から女装させたがってたらしく、それもあって」

ハス太「まひろくん、助けてよぉ」

真尋「ところで何でクー音さんがいるんだ?」

ハス太「この場から逃げるために話そらしたでしょ、助ける気ないでしょ」

真尋「だって家でニャル子が待ってるし、この状況僕にはどうにもできないだろ」

ハス太「ニャル子ちゃんという大義名分使うなんてずるいよ」

ハス太「まひろくんなら知ってるでしょ、以前クー音さんが来た時、ぼくとダゴモンで対戦した事」

真尋「そういえば時間稼ぎのためにしてたな」

ハス太「あれからネットで繋いでよく対戦してたんだ、それからいろいろあって……」

真尋「3行で頼む」

ハス太「ルーヒーさんの家にクー音さんが遊びに来てダゴモンしてクー音さんと仲良くしてたら」

ハス太「ルーヒーさんが嫉妬に狂っていろいろあってクー音さんとルーヒーさんとぼくで夜のプロレスごっこになった」

アト子「あらー」

真尋「そうか、それじゃ」

ハス太「え!? いろいろツッコむ所あるでしょっ 『3行じゃなくて2行じゃねえか』とか! 『いろいろ端折りすぎ』とか!」

真尋「ルーヒーとクー音さんにツッコんでるお前が何言ってんだ、うまい事言ったつもりか」

ハス太「いつも心の中で寒いギャグをつぶやいてる癖に平然とツッコミキャラ演じてるまひろくんよりマシだよっ!」

真尋「とにかくニャル子が待ってるし、じゃあな」

クー子「……少年待って姉さんをなんとかし――」

クー音「クー子ーー!!」ギューー

クー子「きゃああああああ!!」

アト子「ではわたくしはハス太さんをニエしましょう」ギュー

ハス太「ふぇ?」

ルーヒー「」

八坂家

真尋「ただいま、ニャル子、調子はどう……何この骨」

ニャル子「お帰りなさい、ほら、妊娠すると酸っぱい物が食べたくなるじゃないですか」

真尋「どう見ても獣の骨だけど、何の動物だよ」

ニャル子「黒い仔山羊です」

真尋「あの見た目でよく食えるな、否、邪神だから当然か」

ニャル子「何をおっしゃるのですか、人間だってナマコとか食べますよね、というか八坂家の食卓に熊肉が普通に出るじゃないですか」

真尋「ああ、そうだな」

真尋「それはそれとして黒い仔山羊はすっぱいのか?」

ニャル子「ほら、酸で攻撃するじゃないですかこいつ」

真尋「なるほどってならねぇよ」

ニャル子「……今日も帰りが遅かったですね」

真尋「ごめん」

ニャル子「どうして謝るんですか、まさかアト子ちゃんに浮気しました?」

真尋「してないしてない、あいつは今頃ルーヒーの目の前でハス太寝取ってるよ」

ニャル子「ルーヒーが発狂してますね、絶対」

真尋「そうだな……」

ニャル子「……どうされました?」

真尋「心配させて悪かった」

ニャル子「……急にやつれましたからね、なにかあったのかと思いました」

真尋「……」

真尋「母さんの大学時代の親友に頼んで邪神ハンターの仕事をしようと練習してた」

ニャル子「やつれたのはそれが原因でしたか」

真尋「心配させて悪かった、やつれた自覚なくてさ、ハス太達にも心配されたよ」

ニャル子「もぅ、なんでそんな事したんですか」

真尋「なんでってもうすぐ父親になる、だけど今のままじゃ僕にはその責任が果たせない」

ニャル子「……」

真尋「まだ一人立ちできず、癇癪を起こしやすく精神年齢も未熟」

真尋「せめて働いて稼げる程度にはしたかった、お前の貯金に頼ってるようじゃ僕自身が成長できないと思ってたが……このザマだ」

真尋「ちょっと自分が思ってる以上に世の中が大変で……」

ニャル子「真尋さん」

真尋「……ん?」

ニャル子「私のお腹に、耳を澄ましてみてください」

真尋「……」

ニャル子「私と真尋さんの愛の結晶です」

真尋「……」

ニャル子「これからこの子を育て上げるのが私達二人の責任、使命なんです」

真尋「……」

ニャル子「だから……一人だけで気負わないでください」

真尋「……」

ニャル子「真尋さんに何かあったら……私もこの子も辛いんですよ」

真尋「……心配かけてごめん」

ニャル子「……あ、今お腹の中で蹴ったようです」

真尋「元気な子でなによりだ」

ニャル子「どうでした、お腹の中の音」

真尋「思いのほか名状しがたい音がしてた」

ニャル子「雰囲気ぶち壊しですね」

シュブニグラス先生「ニャル子ちゃ~ん、調子はどうや?」

ニャル子「普通ですよぉ」

真尋「……どちらさま?」

シュブニグラス先生「産婦人科医のシュブニグラス先生や」

真尋「そういえば以前聞いたような」

シュブニグラス先生「名前だけ出て出番一切ないし、口調とキャラがこれでええんかわかりまへんわ、あっニャル子ちゃんの同僚のシュブニグラスとは別固体だから気ぃ付けや」

ナチャ橋「ニャル子殿、おや、八坂殿がいるとは丁度良い、別荘の件なのだが――」

真尋「何でお前がここに来るんだよ、アト子目的か」

ナチャ橋「アト子嬢の事は完全に諦めた、一人にいつまでも執着していてはただ婚期が過ぎるだけだ」

真尋「お前執着した結果地球滅ぼそうとしただろ、ってかアト子に頼んだロッジもあるのに別荘も建てる気か」

ニャル子「だってこれからずーっと沢山真尋さんの子を産む事になるんですからお部屋のスペースがいくつあっても足りませんよ」

真尋「その理屈はおかしい、別荘作る意味ないだろ」

ナチャ橋「多種族同士の間だと子は生しにくいと聞くがニャル子殿の話を聞く限りそれを凌駕する絶倫っぷりのようだな、うらやましい」

シュブニグラス先生「うち何度も地球に来るハメになるのかい、いちいち許可取るの大変なんやで、まったく」

真尋(この邪神、不法入国じゃないのか律儀だな)

真尋「というか何でナチャ橋出所してるんだ」

ニャル子「タダで別荘建てる代わりに出所させました」

真尋「職権乱用ってレベルじゃねぇぞ」

ニャル子「他の犯罪者とは違って宇宙A級建築士ですし惑星保護機構が依頼するほどの社会的地位持ってましたからある程度社会復帰が見込まれてるんです」

ナチャ橋「豚箱にいる間も仕事の依頼が増える一方で片付けるのが大変だ」

真尋「……まぁ三行で答えたし大丈夫か」

ニャル子「真尋さんの中の三行はどんだけ好印象なんですか」

シュブニグラス先生「三行? なんやそれ」

頼子「ニャル子ちゃん、逢空万太先生の新作『出番ですよ! カグヤさま』のカグヤ・∀・ハインラインちゃんからお見舞いの小包よー」

ニャル子「おー、新作のヒロインが礼儀を分けまえている出来る子で安心しますね」

真尋「お前は安心して出産できるように体調を整えておけよ」

ニャル子「はーい♪」


このSSは元々vipにあった立て逃げSSを俺が乗っ取り書いた物です
ですが俺の力不足(相撲見るため放置して業務用スーパーで買い物して帰った後筋トレ)により落ちてしまったため今回ここで書くことにしました
立て逃げSSを乗っ取ったけど落としてまたSS書くパターン二度目だよ、相撲がある日に乗っ取りするもんじゃねぇな
元のスレタイにはニャル子の台詞の後に『真尋「くっ、この・・・」』が付くのですがサブジェクトナガスギィだとか出てきたので削りました

>>30ミス

×分けまえている
○弁える

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