少年「恋をしました」(176)



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の、続きです


飽きるまで続けます




    夜 酒場



剣士「んぐっ、んぐっ、……」ゴクッ ゴクッ

剣士「ぷはああぁっ!!」ドンッ


剣士(貴方とは結婚できない……って、何だよそりゃ!? フザケんなよあの女!!!)ギリッ

剣士(こっちはなぁ、お前にプロポーズしようと思って、命懸けでピラミッドの奥から秘宝を持ち帰って来たんだぞ!?)



剣士「……」チラッ

剣士(古代人が何千年も前に造ったとされるピラミッド。その最奥に眠る、決して持ち出し不可能とされた秘宝……『黄金の爪』!!)


剣士(こんな、センスの欠片も無い不気味な物が秘宝か?)ジィーッ

剣士「ははっ、くだらねぇ……」




剣士(こんなもんでプロポーズしても、フラれたかも知れない……)

剣士(けどなっ!! なんで戻って来たら、他の男と結婚してんだよ!!)


剣士(せめて、俺にプロポーズぐらいさせろよ!! しかも何だあの男!! もやしみたいな体しやがって!?)

剣士(顔か? えぇおい!? 顔なのかっ!!?)



剣士「んぐっ、んぐっ……」ゴクッ ゴクッ

剣士「ぷはああぁっ!!」ドンッ


剣士「……」

剣士「はぁっ、死にてぇ……」



剣士「俺達、幼馴染みだったろ……」ボソッ

剣士「大きくなったら結婚しようって、言ってくれたじゃないか?」


剣士(俺は、お前を守る為に強くなったんだぞ? そして、この黄金の爪だって……)ガシッ

剣士(まぁ、持ってりゃ、冒険者達からは尊敬される存在になれるかもな)




少年「わぁ、すごーい」タタッ

剣士「あん?」チラッ


少年「それって、ピラミッドの秘宝ですよねっ?」

剣士「ああ、そうだが……」



少年「近くで、見せて貰ってもいいですか?」

剣士「ああ、好きにしろ」コクリ


少年「えへへぇ、ピカピカだぁ♪」ムギュッ

剣士「おっ、おい。そんなにくっ付かなくても見えるだろっ!?」アセアセ



少年「……」ギュッ

少年「欲しいなぁ、コレ……」ボソッ


剣士「あのな? 子供には分からないかも知れないが、これはメチャクチャ高価なんだ。諦めなさい」

少年「ほしいな……」



剣士「……」

剣士(確か、鑑定して貰ったら100万Gはすると言われたな)


剣士「そうだな……なら、君が100万Gで買ってくれるかい?」

少年「ボク、30万Gしか持ってないです」



剣士(こんな子供が、30万Gも持ってるのかよっ!?)ビクッ

少年「……」


少年「ボクに、売ってください」

少年「10万Gで……」ニコリ



剣士(しかも、値切るのか……)

剣士「それじゃあ無理だ。もう一度言うが、諦めなさい」


少年「……」

少年「お兄さん、戦う人なんですよね?」



剣士「ああ、今は私服だが、普段はカッコいい鎧を着てるぞ?」ニヤリ

少年「だと思いました。だってお兄さん、腕とか太いし……」ペタペタ


剣士「ははっ、君は細いな? 女の子みたいじゃないか」

少年「胸板も、厚いですね? 男らしいなぁ……」ナデナデ



剣士「……」

少年「ふふっ。腹筋もっ、硬い……」ナデナデ


剣士「君は、もしかして」

少年「……」ジジィーッ



剣士(ズ、ズボンのファスナーが下げられた!? 何を考えてるんだこの子供は!!)ビクッ

少年「えっと、どこかなー。あ……みーつけたっ」ゴソゴソ


少年「えいっ」グイッ

剣士「っっ!!?」ボロンッ



剣士「店の中だぞっ!? 放しなさいっ!!」キッ

少年「しーーーっ。大声なんか出したら、周りにバレちゃいますよ?」ニコリ


剣士「くっ……」

少年「ボク、これが欲しいんです」ニギッ



少年「ねっ? いいでしょ?」スリスリ コスコス

剣士「おいっ、ヤメっ……」ビクッ


少年「これ、ボクにちょうだい?」シコシコシコシコ

剣士「だ、ダメだっ、これは、俺が命懸けでっ……」ピクッ ピクッ



少年「命懸けで?」ニコリ

剣士「いのちがけでっ、俺はっ……」ブルッ


少年「ほらっ、こんなにピクピクしてっ。イキそう? もう、我慢しなくていいんだよ?」シコシコシコシコ

剣士「うぐっ、がああっ!?」ビュクビュクッ



少年「……」

剣士「はぁっ、はぁっ、はぁっ」


少年「ここの二階って、宿屋になってるんです……」ボソッ

少年「ボクの部屋に、行きましょうか? 一晩で、足りない90万Gを払いますんで」クスッ





 ── 砂漠の国 ──



 文字通り砂漠に囲まれた国。

 女王イシスにより治安良く統治され、争いとは無関係の平和な国で有る。

 様々な場所へ行く中継地点でもあり、砂漠の中のオアシスとして旅人の疲れを癒している。



第三話

少年「恋をしました」




 後日 砂漠の国 女王イシス謁見の間



少年「黄金の爪なら、見付けてピラミッドの中へ戻しましたけど?」

イシス「そうか……」


イシス「それが原因だとばかり思っていたのじゃが」

イシス「グール、ゾンビ、ミイラ。不死の魔物がピラミッドから出て来たのは、秘宝を取り返そうとしてでは無さそうじゃのぉ……」



イシス「どう言う訳か、遠い信仰の街まで向かう魔物もおるそうじゃ」

少年「はぁ」


イシス「勇者どのは、どう思うかえ?」

少年「さぁ、分からないです……」



イシス「……」

イシス「すまぬな、手間を取らせて」ペコリ


少年「いえ、ジパングへ向かう船を手配して貰いましたから」

イシス「すぐに、旅立つのか?」



少年「はい。ここ暑くて、汗臭い人が多いんで」

イシス「カカッ、ここは砂漠の国。汗とは縁切れぬ関係よ」クスッ


少年「……」

少年「では……」ペコリ



イシス「っ……」

イシス「待つのじゃ!!」


少年「……」

少年「なんですか?」チラッ



イシス「そう、急ぐ事も有るまい? 城の客室を与えるゆえ、ゆっくりして行くがよい」

少年「……」


少年「いえ、汗臭いんで結構です」

イシス「っ!? だっ、だから待てとゆうに!!」ビクッ

続けて下さい



少年「……」

イシス「もう一つ、頼み事が有る……」


少年「聞くだけ聞きます」

イシス「この国での? 子供が消える……神隠しが起きているのじゃ」



イシス「13歳になる子供だけが、次々と消えて行っておる」

少年「そうですか」


イシス「お願いじゃ!! 勇者どのに、その神隠しを解決して貰いたい!!」

イシス「そして……妾(わらわ)の娘を、どうか守って欲しい」

と、言う今回のお話

キングオブコント休憩

面白い。期待!

シコシコ

剣士に事情を話して返してもらうわけにはいかなかったのかな?

>>21
どうせならヤりたかったんじゃね?ビッチだし

はよ(ノシ 'ω')ノシ バンバン

>>21
後で説明入れますが、

剣士は、命懸けで手に入れた宝を、不確かな情報で取り上げられたり、女王の命令で無理やり取り上げられたりしたのでは無く。

剣士は、命懸けで手に入れた宝を、金を貰い、空っぽになるまでヌいて貰い、幼馴染みとの事を泣きながら勇者に愚痴って、その代金として納得して支払っています。

それと今日は、急な接待入ったので、書けるかわからないですm(__)m

なるほどー
フェアな取引というわけか

相変わらずエロいぜ
乙乙

おつー

それと接待ガンバレー

乙!
面白いしエロいしで最近の楽しみの1つだわ




  夕方 砂漠の国 姫の部屋



 トントンッ

少年「入ります……」ガチャッ

姫「ふぇっ?」ビクッ


姫「……」

姫「あ、あっ……」プルプル



姫「きゃあああああああああ!!」サッ

少年「何ですか?」


姫「き、着替え中ですっ!! 早く出て行ってください!!」

少年「ボク、気にしないんで」



姫「私が気にするんですっ!!」キッ

少年「……」


少年「はぁ」

少年「分かりました。後ろ向いときます」クルッ



姫「何でそうなるんですかっ!?」

少年「……」


姫「もう、いいです……」

姫「貴方の事、クビにして貰いますからねっ」



少年「は?」

姫「は? って、ここで働く兵士ですよね?」


少年「違います」

少年「イシスさんに、娘へ挨拶してくれと言われたので」



姫「お母さ……じゃなかった、女王様に!?」ビクッ

姫「貴方は一体、誰なのでしょうか?」


少年「……」

少年「取り敢えず、着替え終わらせてください」




   数分後 同所



姫「……」

姫「どうぞ、振り返って頂いて平気です……」


少年「はい」

姫「それで、貴方は?」



少年「一応、勇者をやってますけど」

姫「ゆ、勇者様ですかっ!?」


姫「ああっ、さっきは無礼な態度を!!」ペコリ

少年「大丈夫ですから。気にしないでくれますか?」



姫「……」

姫「っ……」


姫「あのっ、勇者様お願いが」

少年「なんですか?」



姫「この国の、外の話を……」

姫「旅のお話しを、私に聞かせてください」


少年「いいですけど……そんなに話せる程、長い旅はしてないですよ?」

姫「それでも構いません。是非、お聞かせくださいませ」ペコリ



少年「では……」

姫「あ、そうだっ!!」パチンッ


姫「勇者様は、この城の裏側へは行ってみましたか?」

少年「城の裏側ですか? 行ってないです」



姫「なら、案内を致しますので、そこへ参りましょう。陽も暮れて来てちょうどいいですし」チラッ

姫「この国の、ちょっとした自慢できる場所が在るんです♪」


少年「そうですか……では、案内をお願いします」

姫「はいっ。そこへ着くまで、お話しを聞かせてくださいねっ?」ニコリ




  城の裏側 巨大な桜の下




 ── ねぇ剣士、大きくなったら、ぜったいに結婚しようねっ♪ ──


 ── うん、ぜったい結婚しようなっ!! ──




剣士「……」

剣士(この、巨大な桜……千年夜桜の下で将来を誓えば、その二人は必ず結ばれる)


剣士「くっだらねぇ。迷信もいいとこだったな……」ボソッ

剣士(いや、くだらないのは俺か? 昔の思い出へすがりに、未だここへやって来るんだから)



剣士(子供の胸に泣きながら抱き付いて、朝まで愚痴ってよ……プライドなんてねぇな)クスリ

剣士(そんなに好きなら、幼馴染みさんを奪いましょうとか言われて、一緒に幼馴染みの家を隠れて見に行っちまったし……)


剣士(だけど結局、諦めた。悲しそうな顔をしてたら奪うつもりだったが、幼馴染みは幸せそうに笑ってた)

剣士(それが本当の笑顔か嘘の笑顔かわからねぇ……でも、俺には、幸せそうに……見えたんだ!!)グッ



剣士「この国を出て、世界中を旅するなんて、良いかも知れないな。金が尽きても傭兵で稼げる」

剣士「なんて、な……ああ、独り言でさえ本音を吐き出せないとかよ、末期じゃねぇか?」


剣士(無理だ。俺は死ぬまでこの国から、この場所から離れられない)

剣士(俺は死ぬまで……昔の幼馴染みの、思い出だけを胸に生きて行く。そう、決めたから)



姫「あの……」クイックイッ

剣士「……」


姫「先ほどからボーッとなされてますが、大丈夫でしょうか?」クイックイッ

剣士「えっ?」チラッ



剣士「……」

剣士「あんたは……」ジィーッ


剣士「ひっ、姫様か!?」ビクッ

姫「はいっ。姫様ですっ♪」ニコリ



少年「どうも……」ペコリ

剣士「げっ!? よ、よう、また会ったな?」


姫「あらっ、お知り合いだったんですか?」

少年「はい、この間……」



剣士「ああああああああああああああああああ!!!」アセアセ

少年「うるさいんですけど?」チラッ


剣士「酒場!! 酒場で会って、ちょっと話をしたんだよな!? なっ!?」

姫「まぁ!! そうだったのですね? どうぞ、よしなに」ニコリ



少年「……」

少年「まだ、引きずってるんですか? 女々しいですね?」


剣士「うぐっ!?」ビクッ

剣士「チッ、良いだろ……別に」




少年「あ」

少年「言い忘れてました」


少年「ボク勇者なんですけど、一緒に、来てくれませんか?」

剣士「は?」



剣士「勇者?」

少年「はい」


剣士「誰が?」

少年「ボクが」



剣士「マジで?」

少年「マジです」コクリ

おっ!



剣士「……」

少年「……」


剣士「俺を仲間に選んでくれて嬉しいんだが、すまねぇ」ペコリ

少年「そうですか」



剣士「あんたに出会ったお陰だ……俺の死に場所はここだと、ハッキリ理解できた。俺は、この国から離れる訳にはいかない」

少年「やっぱり、女々しいですね」


剣士「ああ。こんな女々しい奴は、勇者の仲間には相応しくねぇよ」ニヤリ

少年「ボクも、そう思います」



姫「にひひっ。フラれちゃいましたね勇者様?」クスッ

少年「まだまだ、一人旅みたいです」


姫「……」

姫「もし……もし、良ければ」



少年「……」

姫「私を仲間に……」


少年「しませんよ?」

姫「で、ですよねー」

寝て、起きたら、6時41分!?

↑どお言うこっちゃ

………俺は一体………

頭が痛い………

水分が欲しいのに、ベッドから動けない

とりあえず抜いとけ

死んじゃうよ

動けないなら救急車呼びな

おつ

じゃあ、姫様は俺がもらっていきますね

なんとか起きれたのでよかったです。
今日は寝れそうにありません

塩分とカリウムと水分を摂れば、当面は死なない
頭は大事にせんとな…

姫様、自重w



少年「……」

少年「それで、自慢できる場所って、ここですか?」チラッ


姫「は、はいっ」コクリ

姫「砂漠に咲く大木……千年夜桜。なんと、一年中ずっと花が満開なんです!!」



姫「そして、夜。月の光を浴び、輝く夜桜の下で将来を違い合った二人は、必ず結ばれる言い伝えが有ります」

姫「これを目当てに、この国へ来る方々も多いのですよ?」


少年「でも、迷信ですよね? でしょ? 剣士さん?」

剣士「えっ!? あ、ははっ。どうかな……」



姫「もうっ、勇者様は夢が無いですね!!」

剣士「……」


剣士(月の光を浴びて輝く、夜桜の下?)

剣士(俺達が違い合ったのは、夜だったか? ちげーよ、ガキが夜に出歩かねぇ!!)ギリッ



剣士「……」

剣士「フッ」


剣士「あはははははははははははははは!!!」

剣士「はぁーあ……はははっ。ああっ、くっだらねぇぜ」



姫「へっ? あ、あのっ」アセアセ

少年「……」


剣士(思い出すら、くだらねぇよ)

剣士(本当に、くだらねぇ人生だった……)





 カーン カーン カーン!!




少年「鐘が、鳴ってますけど……なんですコレ?」

剣士「……」



剣士「魔物だ……」

少年「そうですか」


剣士「ゾンビ、グール。時折ここへやって来る化け物どもよ!!」

剣士「陽も落ちる……奴らの活動時間って事だろ?」ニヤリ



剣士「姫様は、城へ戻っててくれ」チラッ

姫「剣術の心得ならば有ります!! 私もお手伝いを!!」


少年「貴女を気にしてたら戦えません。戻ってください」

姫「っ!? くっ……わかり、ました。私の分まで、この国を、頼みますっ」タタッ



剣士「……」

少年「……」


剣士「この国には冒険者が集まる。だから、ソイツらが協力してくれれば、すぐに殲滅できるから、それほど危険じゃないんだ」

少年「はい……」



剣士「ゾンビもグールも外見はグロいが、動きはすっとろいから攻撃は喰らわねぇ」

剣士「ただ、注意すべき点は、グールのマヒ爪と、ゾンビの噛み付きだ」


剣士「特にゾンビに噛み付かれたら、すぐに患部を聖水で浄めねぇと、噛まれた方までゾンビになっちまう」

少年「そうですか。問題ないです……」



剣士「……」

剣士「なぁ?」


少年「なんですか?」チラッ

剣士「やっぱりさ、俺を……あんたの仲間にしてくれねぇかな?」



剣士「ここに骨を埋めるより、勇者の仲間として魔王を倒してよ?」

剣士「そんで有名になって……アイツに、俺と結婚すりゃ良かったって、後悔させてやるぜ!!」ニヤリ


少年「女々しいですね……」

少年「でも、嫌いじゃないです。よろしくっ、剣士」ニコリ




  砂漠の国 姫の部屋



姫「我が国に代々伝わる、宝剣マスカレイド……」ジャキッ

姫「私も、私も行かなくちゃ。私も、私もっ、私もっ!!」


姫「っ……」ブルブル

姫(やっぱり駄目っ、怖くて、体が動かない……)



姫「うぅっ……私だって、戦えるのにっ、足が震えて」ポロポロッ

姫(そうだ、確か強い痛みが有れば、体は震えなくなるって)


姫(この剣先を、私の足に刺せば……)ゴクリ

姫「私が、助けるんだ。私の、生きた証を残すんだっ」グッ



姫「……」

姫「せーー、のっ!!」スッ




少年「なにしてるんですか?」トンッ

姫「ひっ!?」ビクンッ


少年「あ、後ろから驚かせてすみません」

姫「は、あっ……」ヘナヘナ



姫「ぐすっ」ペタン

姫「うわあああああああああん!!」チョロチョロ チョロッ




  少し後 王族専用の浴室



 カポーーン

少年「体、洗いますんで、早く入って来てください」

姫「うぅっ……」ガラッ


少年「……」

少年「タオルを巻いてたら、洗えないですよ?」



姫「ですからっ、私が自分で洗うと申しているではありませんかっ!!」

少年「……」


少年「もしかして、恥ずかしいんですか? 同じ性別なのに?」

姫「っ!?」ビクッ



姫「……」

姫「分かって、いらしたのですね?」


少年「人を見る目は自信が有るんで……迷いましたが、そうかなと」

姫「そうですか。で、あれば……この様なタオルなど不要!!」バサッ



姫「……」

少年「……」


姫「醜い、体でしょう?」クスッ

少年「いえ、綺麗だと思いますよ?」


※注意
姫×少年あるよ!

休憩

ふたなりなのかな?

ほほう、それでかたくなに戦おうとして…

続けて、どうぞ(迫真)

ショタ×男の娘か



姫「……」

姫「10歳の頃、声が高くなりました」


姫「11歳の頃、骨格が丸くなりました」

姫「12歳の時、胸が膨らんで来ました」



姫「残されたのは、『ここ』だけ……」

姫「それすらも14歳の誕生日に消え、完全な女性へと変わります」


少年「……」

少年「手術の痕とかは、無いですね?」



姫「ふふっ。手術で変わるのでは有りません」クスッ

姫「私は……我らイシスの家系は、そう言う特殊な体質なのです」


少年「体質ですか?」

姫「はい。産まれて来る時は仮の性別で産まれ、14の誕生日に本当の性別へ変わる」



姫「お母様が、女で産まれて女のままだった様に、変わらない場合も有るのですが」

姫「私の場合は、見ての通り男から女へと変わってしまいます……」


少年「……」

少年「いつから、姫に?」



姫「いつから、だったでしょうか?」

姫「これでも幼い頃から、剣術の訓練なんかもしてたんですよ?」


姫「ですが……徐々に筋力が弱くなり、訓練用の、それも子供用の防具すら重く感じるようになってしまい」

姫「お母様に告げたら、次の日から着る物はドレスになりました……」



少年「……」

少年「背中、洗います。ボクの前に座ってください」


姫「あっ」

姫「はい。お願いします、勇者様……」ペタン



少年「スポンジ使いますけど、痛かったら言ってください」

少年「では……」ゴシゴシ


姫「んっ」ピクッ

姫「お上手、ですわ」ニコリ



少年「……」ゴシゴシ

姫「……」


姫「私、誕生日の翌日に結婚するんです」

少年「誕生日って、14歳の誕生日ですか?」



姫「はい。ロリコン野郎ですよ」クスッ

少年「腕、洗います……」ゴシゴシ


姫「……」

少年「……」ゴシゴシ



姫「お母様には、イヤなら断っても良いと言われましたが」

姫「私が結婚しなければ……きっとあの男は、この国を攻めて来ます」


姫「……」

姫「っ、だからっ……」ポロポロッ



姫「一つだけで良かったんです!!」

姫「なんでもいい!! 何か一つだけ尊敬できる所が有れば、そこを愛せた!!」


姫「軍の指示が上手いとか、剣術に優れてるとか、頭が切れるとか、料理が上手いとか、裁縫が上手いとか、綺麗な花を育ててるとか、優しいとかっ!!」

姫「アイツに、何か一つでも愛せる所が有ればっ、望まない結婚でも私は納得できたっ!!!」



少年「……」

少年「お金持ちじゃ、ないんですか?」


姫「それは父親……アイツはただ、脛をかじってるだけ」

姫「道端で遊んでる子供にツバを吐き、手で払い退ける人を、愛せると思いますか?」



少年「思えませんね」

姫「でしょ?」


姫「結婚はします。お母様の為に。この国の為に」

姫「アイツと結婚して、アイツの子供を産んで……」ブルッ



姫「っ……勇者様?」チラッ

少年「なんですか?」


姫「しばらく……勇者様の胸で、泣かせてください」ピトッ

少年「はい」ギュウッ

おもしろい



姫「……」ギュッ

姫「誕生日、明日なんです」


姫「明日の夜、私は女になり……女の私に、未来は有りません」

少年「……」



姫「うっ、ぐっ、うぅっ……」ブルブル

姫「オレ、男として産まれたんだぜ!? まだ男なんだぜ!!?」


姫「それなのに、男のオレは誰にも必要とされてない!! 女としてしか見てくれない!!」

姫「明日には、ぐすっ。消える、のにぃ……オレって、生きてるの?」ポロポロッ



姫「ヤだよぉっ……ひっく、えくっ、うぅ」ギュウッ

姫「結婚なんてっ、したくないよぉっ!!」ポロポロポロポロッ


少年「……」

少年「顔、上げてください」



姫「っ……」

姫「なに?」


少年「んっ……」チュッ

姫「んむっ!?」ビクッ



少年「……」

姫「……」ギュッ


少年「っ、はぁっ……」

姫「あっ」



少年「憶えています。貴方が男として産まれた事は……13年間、男として生きた事は、ボクが、憶えています」

姫「勇者、さま……」ウルウル


少年「貴方が男だと言う証を、生きた証明を、ボクの体に刻み付けてください」ニコリ

姫「ふぇっ!? えっ、あ、あのっ……」



少年「……」

少年「簡単に言います」


少年「ボクを」

少年「抱いてください……」ニコリ




姫「そ、そんなっ。私には」

少年「大きく、なってますよ?」クスッ


姫「へっ? ウソっ……私の、おっきく」ピンッ

少年「これなら、できますね?」



姫「んっ……」ドキドキドキドキ

少年「経験は有ります?」


姫「はっ、初めて、ですっ」フルフル

少年「そうですか。では……」スクッ



少年「こうやって、壁に両手を着いて後ろ向きになるんで」ペタッ

少年「どうぞ」


姫「あっ」ゴクリ

少年「後はどうするか……言わなくても、分かりますよね?」クスッ


おやすみ

下半身が寒いのに

乙おやすみ

ふう

おやすみ



姫「はい。はいっ!!」コクコク

少年「なら、そのまま大丈夫だから。しっかり、ボクの腰を掴んで」


姫「こう、ですよね?」ガシッ

姫「ではっ、い、いっ、行きますっ!!」クチュッ



少年「いいよ」

少年「来てっ……」ニコリ


姫「はぁっ、はぁっ、はぁっ」ドキドキドキドキ

姫「ふんん!!」ニュププッ



少年「んっ……」ピクッ

姫「ふあっ、あ、あっ……すごく、あったかい」


姫「それにっ、きゅっきゅって、締め付けてっ」プルプル

少年「こんなふうに?」キュッ



姫「ひんっ!? だめぇっ、これ以上、気持ちよくされたら……おちんちっ、とけちゃう」ビクンッ

少年「がんばって。ゆっくりでいいから、腰を動かしてみましょ?」




 ぱちゅん!! ぱちゅん!! ぱちゅん!!




姫「んっ、んんっ!! んっんっん!!」ズチュ ズチュ

姫(こんなのっ、こんなのダメぇっ……ホントに、とけちゃうよぉ)ピクピクッ



姫「あうっ、あうっ!! こう? こうですかゆーしゃさまぁ!?」パチュパチュ

少年「はい、お上手ですよ」クスッ


姫「やった♪ んっ、んっ……もっと、感じてくださいねっ」

少年「……」



少年(ボクを気持ち良くさせようとしてるんだ?)

少年(本人も無意識かどうか知らないけど、イカないように遠慮して動いてるし……)


少年「すみません、一度、抜いてくれませんか?」チラッ

姫「へっ? あ、はいっ。んんっ……」ズポッ



少年「では、仰向けに寝てください」

少年(あまり時間を掛けても、誰かに見付かるかも知れないし)


姫「わっ、分かりましたっ」ゴロンッ

姫「それで、後はどうすれば?」



少年「そのままでいいです。ボクが上になるんで」スッ

姫「勇者、さま?」ドキドキドキドキッ



少年「ただ、気持ち良くなる事だけ考えて」クチュッ

少年「あなたが、男として産まれた一生分を、ボクが……搾り取ってあげるから」クスッ



姫「んくっ」ゴクリ

少年「行きますよ?」


姫「あ、あっ、あっ……」

少年「ふんん!!」ズニュッ




 ぢゅぶぶぶぶぶっ!!!



姫「ふあああああああああっ!!?」ビュクビュクッ

少年「っ!? はぁぁっ……射精、できましたね?」ニコリ


姫「はっ、ぁっ、あ、はうっ、あぅっ……」

姫(なにっ、今の? 体が震えてっ、止まら、ない)ビクンビクンッ



少年「このまま、二回目もどうぞ」

姫「ふぇっ?」


少年「んっ、んんっ……これが、最後なんですから」ズチュッ ズチュッ

姫「ひぐっ!? っ、勇者さまっ、いちどっ、ヤメてください!! ゆーしゃさまぁっ!!!」ビクンッ



姫「ホントにっ、溶けて無くなってしまいますっ!!」フルフル

少年「一日だけ早く、女の子になっちゃいますね?」クスッ


姫「っ、あんっ、あんっ!! いっ、ぎっ……あ゙あ゙あああああああああ!!!」ビュルビュルビュルッ

少年「くぅっ、んっ……こっちも、早い。ふふっ。まだまだ、頑張りましょう?」




  翌日 砂漠の国 姫の部屋



姫「……」

姫「んっ」パチッ


姫「ここは」ボーッ

姫(私の部屋の天井。私の部屋? ベッドに寝てるね? 私は、昨日……)



少年「目が、覚めたみたいですね」

姫「ゆ、勇者様!?」ビクッ


姫「勇者様が、私を運んでくれたのでしょうか?」

少年「はい」



姫「……」

少年「……」


姫「ありがとう、ございました」ニコリ

少年「はい」ニコリ



姫「それで、なんですが……もう一つ、お願いしてもよろしいでしょうか?」

少年「なんですか?」


姫「私は今夜、『転生の儀』を行い、女になります」

少年「……」



姫「そして明日の夜には、アイツに犯され……子供を身籠ってしまうでしょう」

姫「ぐっ、ですからっ……」ギリッ


姫「勇者様!! 儀式が終わった今夜、私を抱いてください!!」

姫「私は、勇者様の子供を産みたいです!! どうせ身籠った日にちが一日ズレるだけ。気付かれません!!」



姫「っ……」ブルブル

姫「アイツと結婚しても、アイツにどれだけ犯されてもっ、産まれ育てる子供が貴方との子供ならっ、それだけで生きて行けます!!」


姫「それだけを、希望にしたいのです!! だから、どうか勇者様っ……」

姫「今夜、私を抱いてください」ペコリ



少年「……」

姫「……」


少年「分かりました」

姫「あっ、ありがとうございます!!」



少年「では、ボクからプレゼントを。受け取ってください」スッ

姫「プレゼント?」




  チリンッ──。



姫「これは、鈴、でしょうか?」

少年「魔除けの鈴……イシスさんに頼まれて、またピラミッドへ調査に行くんで。もしその間に魔物が来ても、グールやゾンビ程度なら鈴が守ってくれます」



姫「ここを、お離れになるのですね?」

少年「代わりに兵士さん達が護衛に着くらしいですが、不安なら残りますか?」


姫「いえっ。邪魔をする訳には参りません、行ってください」フルフル

姫「本当に、大丈夫ですから」ニコリ



少年「そうですか。分かりました」

姫「……」


姫「勇者様?」

姫「今夜、この部屋で……勇者様を、お待ちしております」




 夕方 古代ピラミッド内部



剣士「今さらここを調べてよ、何か有るのか?」タッ

少年「さぁ。有るかも知れないし、無いかも知れない」


剣士「なんだそりゃ?」

少年「……」



少年「考えたんですけど」

剣士「あ?」チラッ


少年「なぜ魔物は、砂漠の国だけじゃ無くて、遠い街まで行くんですかね?」

剣士「あー、何か勘違いしてねぇか?」



剣士「遠くの街、じゃなくて、行くのは『信仰の街』だけだ。そこと砂漠の国意外へは向かわねぇよ」

少年「砂漠の国に一番近い街が、信仰の街だからじゃないですか?」


剣士「と、思うじゃん? けどな、カジノの街には出ないんだよ」

剣士「奴ら、わざわざグルっと迂回して、西側の信仰の街へ行くのさ」



少年「……」

少年「僧侶達が大勢居る街に、アンデットのモンスターが行くんですか?」


剣士「俺も、殺されに行くようなもんだと思うが……」

剣士「でも案外、それが目的だったりしてな?」



少年「……」

剣士「あそこには、アポロンとかって有名な神様が居るんだろ?」


剣士「救いを求めて、行くんじゃねぇか?」

少年「もう死んでるのに、殺されに行く……」



剣士「それだって分からんないぜ? 本人らにしてみたら、まだ生きてるつもりかも知れないし」

少年「……」


少年「リレミトッ!!」

剣士「おいっ、あせんなって。このピラミッド内じゃ、魔法は使えないぞ?」



少年「ぐっ……」

少年「急いで戻ろっ、イヤな予感がする!!」ダッ


剣士「待てって!!」ダッ

少年「このピラミッド、もうすぐ夜だって言うのに、全くモンスターと出会わない!!」



剣士「まさかっ!?」

剣士「砂漠の国が襲われてるっつーのか!!」


少年「わかんないよっ!! けどっ……」タッタッタ

少年(何かっ、何か……見落としてない!?)





 ── この国での? 子供が消える……神隠しが起きているのじゃ──



 ── 13歳になる子供だけが、次々と消えて行っておる ──



,



もうちょいで終わり。明日書ければ、明日で終わらせたい

乙!

こりゃまたエグい裏事情がありそうな…
乙乙

おつ!




 砂漠の国 女王イシス謁見の間



イシス「まわしげり!! ばくれつけんッ!!」ドゴォッ

兵士「グオオォッ……」ドサァッ


イシス「ええい、次から次へと!! 目を覚まさぬかバカ者どもがっ!!!」

イシス(混乱魔法……メダパニ、じゃろうなぁ。おのれぇっ)ギリッ





 カーン カーン カーン!!



イシス「鐘!? ゾンビが今日も来たのか!?」ビクッ

イシス「くっ、兵達よ!! 妾は姫の無事を確認せねばならぬ、そこを退くのじゃ!!」ダッ




  砂漠の国 姫の部屋



 トントンッ

医師「姫様、医師です」

姫「あら、医師さんですか? どうぞお入りになってください」


医師「失礼します」ガチャッ

医師「イシス様より、転生の儀を控え、最後の健康診断をせよと承りまして」



医師「脈拍を、確認しても良いでしょうか?」

姫「あ、はいっ。構いません。よろしくお願いしますねっ」ニコリ




医師「……」

医師「間に合った。ラリホー!!」ニヤリ




 数十分後 砂漠の国の中央広場



イシス「はぁっ、はぁっ、勇者ぁっ!!」ダッ

少年「っ、イシスさん……」チラッ


剣士「女王様!! どうしたんですか、こんな所まで出て来て!?」

イシス「妾の娘が……浚われた!! いや、かも知れぬ。しかし、あやつは一人で逃げ出すような正確では無いのじゃ!!」



少年「兵士は、何をしていたんですか?」

イシス「まとめて混乱魔法を掛けられたようでの、城で暴れ腐りおったから、みんな『のして』来たわ!!」


剣士「もしかして、姫さんはゾンビどもに浚われた?」

少年「違いますね。ゾンビなら、魔除けの鈴を持っている彼女には近付けません」




少年「……」

少年「イシスさん。彼女はまだ、13歳なんですよね?」


イシス「ああ。もう時間の問題じゃがの……」

イシス「まさかっ!?」ビクッ



剣士「どうしたんだよ?」

少年「神隠し……」ボソッ


少年「神隠しの被害者が、どうして見つかり難いか、分かりますか?」

剣士「さぁ、全く……」



少年「探し方が下手か、もしくは……」

剣士「何だよ?」


少年「ピオリムッ!!」

少年「すぐに殺されて、どこかへ隠されるからですよ!!」ギリッ



少年「この世に神隠しなんて有りません!! 有るのは、悪意の有る誘拐だけです!!」

少年「ボクは彼女を探すんで。剣士さんは街へ来る魔物達を、他の冒険者と協力して殲滅してください!!」


剣士「了解!! これが初のパーティー戦だな? ゾンビどもは得意分野だ、任せなっ!!」ニヤリ

少年「イシスさんは城に戻って。兵士が気を取り戻したら指示をっ」



イシス「うむ!! みなを起こしたら、必ず応援を送ろう」コクリ

剣士「姫さんの事は頼んだぜ?」


少年「……」

少年「はいっ!! また後でっ」ダッ



少年(人を持ち歩くなんて、幾ら夜だって目立つよ)

少年(街中を移動して、外へ逃げたとか、そうじゃない)タッタッ


少年(きっとまだ、この街のどこかに居る……くっ、お願いだから無事で居て欲しい!!)

少年(心の底から助けたいって、初めて思えたんだ!! 初めてボクが、恋をした相手だからっ)





 ── ザオリク と ザオラル ──



 ザオリクとは、死者を生き返らせる奇跡の魔法で有る。
 かつて勇者の仲間だった女神が、その魔法で何度も勇者の窮地を救い、魔王に殺された民達を全て復活させた。

 ザオラルとは、神の奇跡を人の手で起こそうと、ザオリクを模倣して人が創った魔法で有る。
 方法に付いては後述。様々な犠牲を以て、このザオラルと言う魔法を完成とする。

 しかしそれでも、奇跡とは程遠い。
 ザオリクが100%生き返るのに対し、ザオラルで生き返るのは、50%なのだから……


 ── 秘術古文書より ──

ううむ、どうなるのか…

乙!




  砂漠の国 病院地下



姫「ん……」パチッ

姫「んむっ!?」キョロキョロ


医師「おはよう、お姫様。やっと起きたようだな?」

姫「あっ、あがっ!?」ピクピクッ



医師「麻酔が効いてるんだ。ベッドの上から、動く事も喋る事も出来んよ?」ニコリ

姫「……」


医師「まぁ分からんだろうが、隣のベッドには、俺の息子が居るんだ」

医師「産まれつき障害を持つ子でね? 満足に走る事も出来なければ、何気ない話に笑ってコミュニケーションを取る事も出来なかった」



医師「俺が仕事で家を開けてる間、嫁からも虐待を受けていたっ」

医師「あんな馬鹿女とは、気付いた後にすぐ離婚したが……」


医師「もう、駄目だったんだなぁ。息子は、包丁で自分の胸を刺して、自殺したよ」

姫「……」



医師「何故だッ!!?」ギリッ

医師「何故、息子だけがこんなにも不幸な目に合うんだっ!!!」


医師「可哀想だよな?」

医師「可哀想だと思うだろ!?」



姫「う、あ……」ピクッ

姫「それ、もっ……うん、めい」


医師「っ、フザケルなっ!!!」キッ

医師「こんな運命は認めない。こんな不公平は認めちゃイケないんだ!!」



姫「……」

医師「……」


医師「そう。息子の人生はこれから……これから始まるんだよ!! お前の、命と引き換えにな?」ニヤリ

姫「っ!?」ビクッ



医師「俺の息子が死んだのは、13歳の時」

医師「秘術古文書の通りに防腐処理を施し」


医師「復活させる対象と同じ年齢の人間を、一年以内に対象の隣で12人……それぞれ違う方法で殺し」

医師「死体はピラミッドの近くに埋めた」



医師「アソコなら、すぐ骨になるからな。万が一に見付かっても、ピラミッドの近くに死体……」

医師「ゾンビどもが殺したと、誰も不思議がらんよ」


医師「そして、お前が最後の13人目……これで、息子が生き返る」

姫「んむーーーっ!!?」フルフル



医師「生き返る確率は50%みたいな事が記されていたが……」

医師「俺の息子を思うこの愛が有れば!! 必ずや復活魔法ザオラルは成功する!!」グッ


医師「……」

医師「長々と話をして、君が14歳になられても困るか……ここ出身の他の同年代は、全て殺してしまったからな」



姫「た、すっ、け、て……」ガクガクッ

医師「お姫様、安心しなさい。君は毒殺だ」ニコリ


医師「苦しむ間も無く、楽に死ねるぞ?」

姫(イヤッ、死にたくない……やっと、夢も希望も見付かったのに、死にたくない!! 助けてっ!! 勇者様!! 勇者様っ!! 勇者様っ!!!)ポロポロポロポロッ




 夜 砂漠の国 路地裏



剣士「くっ」ダッ

剣士「こっちから、子供の声が消えて来たと思ったが」キョロキョロ


剣士(しかし、まさか道具屋が襲われるとはな……聖水のビンは、全部割れてアウト)

剣士(所持している分で終わりだ。噛まれんよう、いつも以上に気を張らねぇと!!)



剣士「……」

剣士「んっ? 子供が倒れてる。あの子か!?」ダッ


子供「うぅっ……」プルプル

剣士「おい、しっかりしろ!! もう安心だっ!!」ニコリ



剣士「立てないか?」スッ

剣士「よし。お兄さんが、近くの民家まで抱っこしてあげよう」ダキッ


子供「っ……」ギュッ

剣士「……」



剣士(なんだ? この子供……首筋に、傷?)

剣士「しまっ!!?」ビクッ


子供「グアアアッ!!」ガブッ

剣士「ぐあっ!? コイツ、ゾンビにやられていたのか!!?」



剣士「チッ……」ジャキッ

剣士「すまんっ!!」ザシュッ


子供「ウ、アッ……」ボトッ

子供「……」



剣士「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

剣士「子供を斬るなんて、胸くそ悪いっ」


剣士「……」

剣士「ええい、感傷に浸るな!! 腕を噛まれたんだ。早く聖水で浄めないと」ゴソゴソ



妹「うわああああああああん!! おねえちゃあああああああん!!」

剣士「……」


剣士(近くから、子供の声……)

剣士(そうか、聞こえていたのは、あっちの声だったか)



剣士(聖水の浄めは……まだ、もってくれよ!!)グッ

剣士「今行くぞっ!!!」


妹「うわああああああああん!!!」

剣士「こっちか!?」ダッ



妹「おねえちゃん、おねえちゃん!!」ユサユサ

姉「うぅっ……」


剣士「見付けたっ!!」ダッ

剣士「お嬢ちゃん、この子が噛まれたのはいつだ!?」



妹「ふぇっ!? さ、さっき、そこに寝てたゾンビに」

剣士(アイツか……しかし)チラッ


剣士(噛まれた痕は、腹に両手両足。持ってる聖水だけで足りるか?)

剣士(それに時間も掛かる。俺自身を浄めてからでは、到底……)



剣士「……」

妹「おじちゃん!! おねえちゃんをたすけてっ!!」ポロポロッ


剣士「……」

剣士「俺は、おじちゃんじゃねぇ。まだ、お兄さんだ」



剣士「すぐに助けてやる、安心しろっ!!」ニコリ

妹「ホントっ!?」


姉「うぅっ……」ピクピクッ

剣士(悪いな勇者……俺は、勇者の仲間として、恥じない行動をしたい!!)

書いてたら、思いの外長くなった

休憩

男娼としてひどい扱いを受けてきた勇者にとって姫は、はじめて己の快楽より自分を思いやってくれた人なんだろうな… 
女王も剣士もいい人だし、どうか助かって欲しい乙

お願いします…悲しい結末は嫌です…二人とも助かってほしいなぁ

あっちこっちピンチや…





  チリンッ──。




少年「聞こえるっ……」

少年「鈴の音が、聞こえるっ!!」ダッ




  チリンッ──。




少年「間違いない。この部屋、この扉の向こうだ……」

少年「今、助けるからっ!! イオラッ!!!」バッ




  砂漠の国 病院地下



医師「……」

少年「……」ザッ


医師「ここは病院だ、もう少し静かに入って来たらどうかね? 壁は吹き飛ばすものじゃないぞ?」チラッ

少年「……」



医師「それに、よくここが分かったな?」

少年「ボク、耳がいいんで……」


医師「耳がいいって、ここは地下だぞ?」

少年「彼女はどこですか?」



医師「奥の、カーテンで仕切られた中に居るよ……」

医師「死んでるがね?」ニヤリ


少年「……」

医師「しかし、そうかそうか。意識が消える瞬間まで鈴を転がしていたのは、君を呼ぶ為だったか」



少年「なんで、殺したの?」

医師「このベッドで横たわっている、息子を甦らせる為だよ……復活魔法、ザオラルを成功させる為だ!!」


医師「息子の人生は不幸で始まり、不幸なまま終わった!!」

医師「そんな事が許されるのか? 否、許される筈がない!!」ギリッ



医師「王族に産まれてチヤホヤされ、何不自由無く生きて来た姫なんぞに、息子の苦しみが分かってたまるか!!」

医師「息子こそ生きるべきなんだ!! これから蘇り、俺と第二の人生を歩んで幸せになるんだ!!!」


少年「……」

少年「救えない……」ボソッ




少年「彼女に……その子の苦しみなんて、分からなかったと思います」

医師「だろう?」




少年「でも……貴方には、彼女の苦しみが分かったんですか?」

医師「は?」ピクッ



少年「そもそもその子は、生き返る事を望んでいるんですか?」

少年「父親で有る貴方が、一番その子を……理解してないんじゃないのかッ!!?」


医師「ぐっ!?」ビクッ

医師「煩いッ、もう準備は終わっているんだ!! 必ず成功させて見せる!!」




医師「神よっ、この魔力、全て持って行け!!」

医師「復活魔法、ザオラルッ!!!」バッ


少年「……」

医師「ふははははははは……」



少年「……」

医師「おおっ、確かに感じたぞ!? 確かに今、俺の魔力は減った。即ち……魔法は成功し、発動したのだ!!」


少年「……」

医師「さぁ息子よ、目を開けておくれ……お父さんと、一緒に暮らそう」ニコリ




息子「……」

息子「っ……」


息子「うっ、ああっ……」ピクッ

医師「や、やった!! 生き返った!! 生き返ったああああああああああ!!!」



息子「おと、う、さん……」チラッ

医師「なんだ? 何でも言いなさい!! お父さんが何でも叶えてやるぞ!!」


息子「ぼく、を……」

医師「お前を、どうしたら良いんだ?」




息子「ぼく、を……ころ、して」

医師「……」ピタッ


息子「ころ、してっ……」ポロポロッ

医師「えっ、なっ、いや……どうして、そんな事を!?」



少年「……」

少年「勘違いしていたようなので教えますが……」


少年「ザオラルは、生き返る確率が50%じゃないです」

医師「じゃあ、何だと言うんだぁっ!!?」ギロッ



少年「ザオラルは……」

少年「50%を生き返す」


医師「うっ……」ビクッ

少年「右手は死んだままだけど、左手は生き返るとか。血管は死んだままだけど、心臓は生き返るとか。そんな感じです」



少年「まぁ、何が言いたいかって……」

少年「お医者さんなら、ボクより詳しいんじゃない?」


少年「体で動いてる部分が50%。これって、後何分間……生きていられるんですかね?」

医師「俺は、ただ息子と、一緒に居たかっただけ……」ブルブル



息子「ぼく、を、ころ、して」ポロポロッ

少年「この子は、また苦しんで、死にます……」


医師「グアアアッ!! 許してくれっ、父さんを許してくれぇぇっ!!!」ガクンッ

少年「きちんと調べれば、こんな魔法は失敗作だって分かったのに……それとも、失敗作だって分かりたくないから、きちんと調べなかったのかな?」



息子「ころ、し……」

医師「俺には、お前を殺すなんて出来ない!!」


息子「ころ、し、て」

医師「許してくれ、許してくれ、許してくれ、許してくれ、許してくれ……」ガクガクッ



少年「……」タッ

少年「子供よ、この声が聞こえますか?」


息子「だ、れ?」

少年「静かに、目を閉じなさい……」スッ




息子「うんっ……」

少年「そうしたら、ほらっ……遠くに、光が見えて来る」


息子「……」

息子「うん、目をつむってるのに、白い光が見える」



少年「なら、振り返らず、その光を辿って進みなさい」ニコリ

息子「でも……」


少年「手を握ってるから大丈夫。怖がらずに進んで」ギュッ

息子「あ……なんだか、あったかいや」ニコリ



少年「次に産まれて来る時は、幸せになれるといいね?」

息子「……」


息子「ぜんぜん、苦しくなかったよ……」

息子「ありがとうっ」ニコリ



少年「……」

息子「……」ガクッ


少年「……」

少年「死にました」



医師「っ……」

医師「……」


医師「む、息子をっ、天国へ送ったのか!?」

少年「さぁ? どうですかね」チラッ



医師「ぐっ」

医師「頼むっ、今のを俺にもやってくれ!!」


少年「……」

医師「死んでも良い!! 息子と天国で、今度こそ一緒になりたいんだ!!!」



少年「……」

医師「……」


少年「分かりました」コクリ

医師「本当か!? じゃあ、ちょっと待ってくれ。この病院の後継者を決める遺書を今から急いで」




少年「……」

少年「ザキ」


医師「へっ?」

医師「っ……」ドサァッ



少年「すみません」

医師「あ、がぁ、アッ……」ビクッビクッ


少年「貴方のことを殺したくて、殺したくて」

少年「待てませんでした」クスッ



医師「う、うぅっ……」

少年「生きたいと願う人を何人も殺しといて、よく死んでも良いとか簡単に言えますね?」


医師「たの、むっ。俺を、息子と、一緒にっ……」ブルブル

少年「……」



医師「俺はっ、息子を、幸せに、したいんだっ……」

少年「……」


少年「この子の幸せを願うなら、子離れしたらどうですか?」

少年「それにまず、大前提として……」



少年「罪もない人々を何人も殺した奴が、天国に行けると思うなっ!!!」キッ

医師「っ、あっ、ああ……」


少年「見届けてあげますよ。そのまま、最後まで苦しんで……」




少年「死ね」

今日で終わらせたい

休憩

乙!

一旦乙
少年が魔王化しそうで怖い





  城の裏側 巨大な桜の下



剣士「……」

剣士「いつ見ても、地面に寝転がって見上げる、この桜は綺麗だ」ニコリ


剣士「やっぱりさ、女々しいままなんだよな俺……」

剣士「ずっと、昔のままだ」



剣士「……」

剣士「……」チラッ


剣士(噛まれた方の腕は切り落としたが、ははっ。ぜーんぜん痛くねぇや。血も流れねぇでやんの)

剣士(さて、いつまで人間で居られるか……化け物になっちまう前に、自分で命を絶たねぇと)ギリッ



剣士(せめてもの救いは、あの姉妹を助けられた事か?)

剣士(そして、この場所で死ねる事……)クスッ



少年「……」ザッ

少年「こんばんは」



剣士「んっ?」チラッ

剣士「おお、勇者じゃねぇか。姫さんは見付かったかい?」


少年「……」

少年「はい。見付かりました」



剣士「そっか。そりゃ良かった」

剣士「で、ついでによ? 後一人……助けちゃくれねぇか?」


少年「誰をですか?」

剣士「もうじき、ここで化け物が産まれる」



剣士「ソイツはな? 告白も出来てねぇ、しかも他人の妻になった女を、今でも愛してるんだ」

剣士「そんでよ? 万が一にも、化け物になった姿を女には見せたくないんだと」


少年「知りませんよ」

剣士「そう言うなって。自分じゃ、死に切れるか不安なんだ」



少年「知りません」

少年「ボクは戻るんで、勝手にどうぞ」タッ


剣士「え? 嘘だろ!?」ビクッ

剣士「おい、待てっ……」



剣士「……」

剣士「うっわ。本当にどっか行きやがった」


剣士「……」

剣士(すまんな勇者。色々と助けて貰ったのに……)



剣士「ふぅぅっ」

剣士(願わくば、最後に一目、幼馴染みに会いたかったが……)




 ガサッ

幼馴染み「剣士ぃぃっ!!」タタッ

幼馴染み「はぁっ、はぁっ。やっと見付けたっ!!」ニコリ


剣士「……」

剣士「なんだよ。死ぬ前の夢かこりゃ? どうして、お前がここに?」



幼馴染み「私、ようやく気付いたの!!」

幼馴染み「私が本当に好きなのは、貴方だったって……」ギュッ


剣士「……」

剣士(抱き締められてるのか? ああ、ヤバい……泣くわこれ)



剣士「う、ぐっ……くそっ、おせぇんだよもう!!」

幼馴染み「ううん。遅くないよ。今からでも、遅くない」フルフル


幼馴染み「私、剣士の想い、聞きたいよ?」

幼馴染み「ねっ、剣士? 貴方の言葉で、聞かせて?」



剣士「っ、あ、ゔうっ……」ポロポロッ

幼馴染み「ゆっくりでいいよ。がんばって」ナデナデ



剣士「俺は、子供の頃から」

幼馴染み「うん……」



剣士「幼馴染み、お前の事がっ!!」

幼馴染み「うん……」



剣士「ずっと好きだっ!! これからも、お前だけが好きだ!! お前だけを好きでいたい!! お前だけを見てっ、幸せを感じたい!!」

幼馴染み「うん。うんっ……」ニコリ



剣士「お前と一緒に歳を取って、それでっ……」

幼馴染み「嬉しいな。そんなに私のこと、想ってくれてたんだ?」


剣士「俺は、俺はっ、俺はっ……幼馴染みっ!!」

幼馴染み「はい。なぁに剣士?」



剣士「俺とっ、結婚してください!!」

幼馴染み「うんっ♪ 結婚しよっ」ニコリ


剣士「はっ……」

剣士「……」



剣士「想いは告げれた」

剣士「これでもう、何も悔いはねぇ……成仏できそうだぜ」ニヤリ


幼馴染み「剣士?」

剣士「悪いな、気を使わせちまってよ? 勇者だろアンタ?」



幼馴染み「えっ、なに言ってるの剣士? 私はっ……」

剣士「分かるさ。姿や声まで完璧に化けても、匂いはそのままだ」


剣士「一晩中よ、抱いた相手の匂いを、忘れると思うか?」ニヤリ

幼馴染み「……」



幼馴染み「そうですか」

幼馴染み「モシャス」シュン


少年「……」

剣士「やっぱりな……」




剣士「だがっ、へへっ、ちょうど、いいぜ」

剣士「ウウ、ッ……どうやら、限界らしい」


少年「……」

剣士「たの、むぜ? ガア、アッ、俺の首を、切り落とすか、火炎魔法で、燃やして、クレ」ブルブル



剣士「ア゙イ、ヅに、こんな姿をっ、ミセだぐっ、ないん゙だ!!」メキメキッ

剣士「ユ゙ヴゥゥゥジャアアアアアアア!!!」


少年「……」

少年「短い間でしたが、仲間になれて嬉しかったです」



少年「さよなら剣士さん。いつかまた、会いましょう」ニコリ

少年「いつか……」ピトッ






少年「メラ」

少年「ゾォォマァァァァァァァァッッ!!!」バッ




 二十日後 砂漠の国 女王イシス謁見の間



イシス「姫の婚約者だった男が、先日、雷に打たれて死んだそうじゃ……何か知っておるか?」

少年「さぁ。彼女の葬式にも来ないあんなブタ。見た事も無いです」


イシス「……」

イシス「そうか……」



イシス「ピラミッドの魔物も、あれから来なくなったのう」

少年「満足したんじゃないですか?」


イシス「満足?」

少年「医師さんをピラミッドの近くに放り投げたら、凄い数のゾンビが群がってましたし」

容赦ねえ



イシス「……」

イシス「あやつ、殺した者の死体を、ピラミッドの近くに埋めてたらしいのぉ?」


イシス「その者達の怨念が、魔物どもを動かし、この国を襲撃させて居たのか……」

イシス「なるほど、元々は人間の想い。中には救いを求めて信仰の街へ行くモノもおるかも知れんの」



少年「……」

イシス「妾を、娘が殺されたのに泣きもせぬ、非情な奴と思うか?」


少年「いいえ。涙が渇れるまで泣いてたの、知ってますから」

イシス「だとて、二十日じゃ。二十日でもう泣けん……」



少年「ボクなんて泣けませんでした。初めて、自分から守りたいって思った人だったのに……」

少年「ボクの涙は、いつ渇れてたんでしょうか?」


イシス「……」

イシス「勇者よ、このまま旅を続けるのか? お主さえ良ければ」



少年「いえ」フルフル

少年「この国に留まるのは、少し……ツラいんで」


イシス「そうか。であれば、船は既に到着しとる頃だじゃて。好きに使うがよい」

少年「ありがとうございます」ペコリ



イシス「何を言うっ、礼をするのはこっちの方じゃ!!」

イシス「こんなおばさんを……慰めでも、抱いてくれてありがとうっ」ニコリ


少年「まだ、若いと思いますけどね」

少年「それに……家族が居ないのは、寂しいですから」



イシス「……」

少年「……」


イシス「死ぬなよ、勇者?」

少年「はい、そのつもりは有りません」





 ── 砂漠の国 ──



 文字通り砂漠に囲まれた国。

 女王イシスにより治安良く統治され、争いとは無関係の平和な国で有る。

 様々な場所へ行く中継地点でもあり、砂漠の中のオアシスとして旅人の疲れを癒している。

 近年に王族の長男が亡くなったが、その翌年には入れ替わるようにして次男が産まれ、その次男は、この国を更なる繁栄国家として導いたそうな。

悲しい結末だったか……

悲しいけど良い終わりかただったよ
乙乙

乙!



少年「んふっ♪」

少年「ああ、近い。すごく近い……」ピクッ


少年「次か、その次……」

少年「そこの街に、母親か父親、もしくは両方が居る」



少年「ああ、そうだ、こうしよう」

少年「二人が一緒に暮らしてて、子供が居なくても……必ず喧嘩させる。殴り合って、罵り合って、不幸にして別れさせるんだ。腕の一本、千切れたっていい」


少年「ふふっ。あーあ」

少年「とっても、楽しみだよ……」クスッ




おわり

姫に関しては、勇者が凍結魔法で腐らないように氷付けにして、棺桶に入れて旅中を引っ張り回しながら、
復活魔法ザオリクを使える人物を探す……とかにもしようと思ったけど、話が無駄に長引きそうなので断念。

おつ

乙!!

おつ!

乙乙

おつおつ

次の
少年「ボクは、君を守りたいんです」
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