男「万引きしたったwwwww」(45)

女「……いきなりどうした?」

男「いや初めてのテンションがその時から続いて」

女「病院行ったら? いやこの場合は警察か」

男「友達売ろうとしないでくれよー」

男「見てよこの帽子、とってもイカすだろー? タグ付いてないから警報も糞も無かったぜ」

女「どうしてそんな事したんだよ」

男「いや最初は買おうとした訳よ、けど財布に金が無くってよ」

女「それはバイトをバックレまくってる因果応報だ」

女「今ならまだ間に合う、店に行け」

男「なーにが間に合うだよwww もう盗んだ時点で手遅れだよwww」

女「早めに行けばまだ不起訴になる確率あるから行っとけよ」

男「あったま硬いなー万引きで事後たいほーなんて自供が必要だっていうのに……」

女「とにかく言ったからな、後でどうなっても知らんぞ」トテトテ

男「ったくつれねーなー」

男「まだまだやってる事がしょぼいから反応薄いんかな?」


男「……これって極めたらどうなるんだろ?」

数日後

女「お前……なんか雰囲気変わった?」

男「おっと分かるーねぇ分かるぅー?」

女「おう分かった、ウザさに磨きがかかった」

男「相変わらず容赦ねーなー」

女「お前昔こんな着飾る奴じゃなかっただろ」

男「おっと女さんやっぱ鋭いねー」ニヤニヤ

男「まずこのTシャツ全く対策されてなくて人目に気を付けただけで簡単に取れた、結構イカしていたからリスク&リターン的に一番旨かった。次にこのGパンタグ付いていたけど試着室でいくらでも出来たからクッソヨユーだった。そしてこの上着はすげーよいくらブランド物でもザルな中古屋だと……」ペラペラ

女「おーけーおーけーお前が言いたい事はよーく分かった」

男「人の話ぐらい最後までか聞けよー」

女「万引きなんてやめとけロクな事がない」

男「おっとお前は何か勘違いしている」

女「はぁ?」

男「俺はただ盗んだ『夢を見ている』だけだ!」ドヤァ

女「……いや意味分かんない」

男「そうだ久しぶりに俺ん家で飯食わねえ?」

女「お前ん家美味いもんなんもねーじゃん」

男「ふっふっふ……そう言った事後悔させてやる……」

女「なんかあるんか?」

男「今日は! なんとッ! ステーキが大量にあるんですッッ!!」ドン

女「な、なんだってーッ!?」





女「ちょっと待て、その肉ってもしかして……」

男「うん夢を見た」

女「」

数日後 イ◯ン

男「久しぶりだなイ◯ン」

男「ぱっと見入り口にタグに反応する防犯用ゲートないんだが大丈夫か」

男「でっかいだけあってヨユーが違いますなー」テクテク

男「最近まともに買い物してねーから何でも高く見えるわ……」

男「うちにあるの殆ど古いから買い換えたいなぁ」

男「買う……なんて言葉久しぶりに使ったなwww」

男「うおぅ、いいPC」チラッ

����0,000円

男「けど高いなやっぱ……」

男「……今日はやる気無かったけどやっちまうか?」

男「見た感じここにはゲートはない」

男「色んなの買う気だったから持ってきた袋はでっかい」

男「そしてカメラ対策にお気に入りの帽子……」

男「我ながら完璧過ぎて夢見しろって事だよな?」ゴクッ

>>10 修正
男「うおぅ、いいPC」チラッ

××0,000円

男「けど高いなやっぱ……」

男「……今日はやる気無かったけどやっちまうか?」

男「見た感じここにはゲートはない」

男「色んなの買う気だったから持ってきた袋はでっかい」

男「そしてカメラ対策にお気に入りの帽子……」

男「我ながら完璧過ぎて夢見しろって事だよな?」ゴクッ

男「ゲート無かったけど一応タグ確認」ガサゴソ

男「箱だから普通なら底とか目の付かない所に置くのが普通だが」ガサゴソ

男「嘘……だろ?」

男「ザル店舗キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」

男「時間が時間だし人目は全然なくて余裕で袋の中に入れれたな」

男「へいじょーしんへいじょーしんwww」

男「出口までもうちょい」

男「うはwww俺の武勇伝に新たな一ページがwww」





ジリリリリリリリリリリリリリリ

男「……はぁ?」

男「ハァ……ハァ……」タッタッタッタッタッ

男「(何故だ何故なんだ訳分かんねぇ)」

男「うおぃ」ドサッ

男「糞ッ! 最近運動していなかったから……」

警備員達「……」タッタッタッタッタッ

男「ぁ……これもう無理だ……」

個室

支店長「……」スー

男「……」

支店長「……」プワァー

男「……」

支店長「……何か言い訳は?」

男「何も……ありません」

支店長「……」

男「……捕まる前に教えて下さい……何故出ようとしたらブザーが鳴ったんですか」

支店長「そりゃ精算済ませてない物を持ち出したら鳴るんよ」

男「し、しかしこのイ◯ンにはゲートが無かった! そしてこの箱にはタグが無かった!」

支店長「……」スー

支店長「……」プワァー

男「やはり防犯についてなんて教えてくれませんよね……」

支店長「坊主……一つ誓えるか?」

男「はい……なんですか」

支店長「これからはこんな下らない事はしないと……」

男「えぇ勿論……もうしません、ムショから出た後は大人しく真面目に働きます」

支店長「……しょうがねぇ……特別に教えてやるよ」

支店長「まずゲートが無い点について、ここは大手という事もあり防犯にはいくらでも金を掛けられるんだよ」

男「なら何故ゲートを置かないのですか!」

支店長「必要がないからだよ」

男「ま、真面目に答えて下さい!」

支店長「……」ハァ

男「……」

支店長「言い方が悪かった、『間に合っている』から必要ないのだよ」

男「つまり、どういう事なんですか」

支店長「ゲートと同じ役割をしているものがここにはもう設置してあるのだよ」

男「ッ!?」

支店長「センサーがあるのが横では無く上にあるって話なだけだよ」

支店長「(まあこの店舗のは下からなんだがな)」

男「なるほど……だから分からなかったのですか」

支店長「まだまだ坊主の経験が浅かっただげだよ」ガッハッハッ

支店長「けどこの経験は活かすなよ」ギロッ

男「分かってます……」

支店長「おいそこの者、例のブツを」

警備員「ハッ!」ガチャ

男「それでPCの方には」

支店長「まあまあ焦りなさるなって」スー

男「……」

支店長「……」プワァー

男「……」

支店長「……」

警備員「只今持って来ました!」ガチャ

支店長「……おせーぞ」

警備員「す、すみません!」

支店長「さーてお待ちかねのもう一つのネタバラしだ」ドン

男「そ、その箱は……」

支店長「そうだ、さっき坊主が盗もうとしたPCの奴だ」

男「確かに確認しました……しかしどこにもタグなど無かった!」

支店長「それはそうだろう、確認など出来ないのだからな」ガサゴソ ビリリリ

男「何故箱を開けて……ま、まさか!?」



支店長「店の中で箱を開封する馬鹿なんて居ないもんなぁ」パカッ

男「箱の中に……タグ……が入っているなんて」

男「……」

支店長「……カラクリは分かったか?」

男「嫌というほど……こんなの自分ではどうしようも出来なかった」

支店長「そりゃそうだろう、敗れたのはただ一回、ウチの貧弱な警備を強行突破した奴だけだもんなぁ」ギロッ

警備員「あの時はすみませんでしたぁ!」

女「おーい親父ー、また万引き合ったんだってなーって男!?」ガチャ

支店長「おお愛しの娘や、コイツは知り合いか?」

男「……恥ずかしい所見られたな」

女「机の上にはPCって事は……アホだろ」

女「だからやめとけって言ったじゃん」

男「返す言葉もございません」

女「なんかキモチワル! あの男が素直なんて」

男「……」

女「……夢から覚めたか?」

男「おうバッチリ……」

女「友達から逮捕者ってwww 私友達に恵まれねーなwww」アッハッハッ

男「……すまん」

支店長「いやいいもう今回の事件は」

女「あっはっはっ……は?」

男「……え?」

支店長「今回は不起訴にしてやる」

男「しかし俺はこの店で盗もうと……」

支店長「やかましい、本人に反省する気があるんだったらどこでしても一緒だ」

男「……すみませんでしたッ!」

支店長「坊主……こういう時はありがとうだろ」

男「あ、ありがとうございます!」

後日

女「いやー親父の考える事はよく分からねぇわ」

男「まあその代わりに俺も変われたんだがな」

女「それでその帽子はまだしてるんだ」

男「あぁ、あの後店に行って賠償金払おうとしたんだが受け取って貰えなくて」

男「自分の店舗にも過失があるって言って結局帽子分の金しか受け取って貰えなかった」

女「男は人には恵まれるねぇ��」

男「そうだな、あんな事になってしまったのにまだ友達で居てくれる奴もいるしな」

女「な、なんだよ急に……///」

男「よっしゃ焼き肉食おうぜ!」

女「また盗んできたのじゃないよね……」

男「もうそんな事しねーよ、それに外食だわ」

女「おっと男にしては分かっているチョイスじゃん!」

男「腹減ったしさっさと行こうぜ!」





男「勿論会計は金に余裕ある女持ちね」

女「」

おしまい

補足しとくが盗みなんてハイリスクローリターンなんてした事ないからな

万引きも立派な犯罪だからこれ見てしようなんて思わない事、いいね?

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