男「課金ライダー?」 3 (6)

男「じゃ行ってくる」

幼馴染「ああ、気をつけて行けよ。道中、誰に狙われているか分からんからな」

男「蠍も倒したしもう平気だろ。幼馴染は今日は何して過ごすつもりなんだ?」

幼馴染「外で解析作業を続けるつもりだ。ドライバーを助手に付けたいから、今日は私に貸してくれ」

男「そか。そっちもお供に犬とドライバーが居るから大丈夫だと思うが……気をつけて行けよ」

幼馴染「うんっ!」

犬「わふん」

課金ドライバー「イッテラッシャイマセ、男様」ウィィン…

――通学路

男(蠍の一件は幼馴染がドローンの逆探知に成功すれば解決……か)

男(これでおばちゃんの無念も晴らされるよな)

男(……でも)

男(なんか……引っかかるんだよな。なんか……)

男(おばちゃんの息子とか)

男(パン屋にかかってきた変な電話とか)

男(それと……こんなに簡単に解決してしまうのか、とか)

男(うーん)

男「あ、友! 一緒に行こうz――」

男「な、なんで無視すんだよー、待てよ!」

男「おい!」

――公園

幼馴染「ドライバー、解析状況は?」

課金ドライバー「ハイ、マスター。ロックサレタプログラム全体ノ60%ハ解読デキマシタ」

幼馴染「分かったことだけ教えてくれ」

課金ドライバー「ドローン素体ハ従来ノ、ゲーム内デ使ワレル市販用素体ドローントハ全ク別ノ物デス」

幼馴染「全く別物? 違法改造品ということか? 昨日解析した時のドローンに付けられていたライセンスは某社製だったが……」

課金ドライバー「イエ、マスター。確カニ、ドローンノライセンスハ某社ノ物デス。ツマリコレハ……『某社お墨付きの違法改造』ナノデス」

幼馴染「……なるほどな」

幼馴染「法が定めた基準値を超えた力。それを安定して使用できるのは某社だけ。納得いく」

幼馴染「某社は蜘蛛や蝙蝠の時と同じく……悪に染まった人間に技術提供をして悪事の手助けをした、ということだな」

課金ドライバー「ソノヨウニモ考エラレマス」

幼馴染「これは……何としても解析し尽くさなければ」カタカタ…

カタカタ…

???「お……またあの子がいる」ザ…

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