【セイクリッドセブン】藍羽ルリ「身長差、約五十センチなんて……」(4)

来るべき11月14日、良い石の日に向けて、とりあえずセイクリッドセブンSSの練習でもと思います。

ゆっくりめな更新ですが、とりあえずよろしくお願いします。

そもそもの事の発端は、メイド達の休憩室に置いてあった一冊の雑誌であった。

メイドの一人に所用があり、休憩室を訪ねたところ、机の上に時間潰し用と思わしき雑誌が数冊広げられていて、その中の一冊が私の視線を捉えて離さなかった。

表紙には大きく「男女の身長差は十五センチが望ましい!? 身長差を制する者が恋愛を制する」と見出しされていて、一目見て自分にとって都合が悪い内容であることを感じとったが、それ故に雑誌を手に取ってしまった。

私の身長が百四十四センチだから、この雑誌の見出しに従えば、理想の身長は約百六十センチほどの男性となる。

しかし。

想い人の姿を頭の中で描き出す。苦労せずとも鮮明に思い出すことのできる、一人の男性の姿。

丹童子アルマさん。

ぶっきらぼうなところがあって誤解されがちだけれど、本当は誰よりも心優しくて真っ直ぐな私の大好きな人。

アルマさんの身長は……、たしか百九十五センチ。

そして、私と彼の身長差は約五十センチほどもあるのであった。

論文でもなんでもない、所詮は商業雑誌の言うこと、話半分に聞いておけばいいのだが、やはり身長のことはコンプレックスに感じているところもあって気になってしまうのであった。

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