野崎「狩沢さん、ここにベタお願いします」 (18)

狩沢「いいよー」ベタベタ

野崎「今更ですけど本当に手先器用ですよね」

狩沢「まあシルバーアクセサリー作ったりしてるからねー……あっ、ノザチン!!」

野崎「なんですか?」

狩沢「この後の展開さ、鈴木くんと尾瀬くんがくっつくってどうかな!?」

野崎「やめてください」

狩沢「じゃあマミコと和歌が……」

野崎「女性だったらいいという問題じゃないです」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1444047782

狩沢「そういえば鈴木くんのモデルって誰だっけ? マミコがみこりんなのは聞いたけど」

野崎「俺の同級生の紀田ってやつです」

狩沢「へー……じゃあ女の子にモテモテなの?」

野崎「自称です。 あと紀田を参考にしたのは外見だけです」

狩沢「外見?」

野崎「はい、とても描きやすい外見だったので」

狩沢(なんか可哀想だな紀田くん……)

野崎「あ、自称モテモテって言いましたけど彼女がいます」

狩沢「そうなの?」

野崎「はい、そこで俺は紀田の恋話をネタにするために紀田に密着することに決めました」

狩沢「密着?」

野崎「黄巾賊に入りました」

狩沢「そんなカラーギャングに入る動機聞いたことないよ!?」

御子柴「おーっす野崎」

狩沢「あ、みこりん!!」

御子柴「あ、狩沢さん……こんちゃーす」

野崎「今日はここに花を頼めるか?」

御子柴「おう」

狩沢「……」ジー

御子柴「……な、なんすか? もしかしてなんか俺の顔になんかついてたりとか……」

狩沢「普通に考えたらみこりんが受けでノザチンが攻めだけどみこりんが攻めもありだよね」

御子柴「やめろぉ!!」

野崎(また始まったか……)

野崎「すいません狩沢さん、せめて妄想は心の中にしまってくれませんか?」

狩沢「あ、ノザチン照れてる?」

野崎「断じて違います……そういう話をしていると職場の空気が変な感じになってしまうんで……」

狩沢「そっか……ごめんごめん」

野崎(この妄想癖がなければ本当に負の打ち所がない人なんだが……)

御子柴「やっぱ可愛いのはアスカですよ!!」

狩沢「あー分かる分かる!! 終盤のあのシーンなんかは萌えの塊だよねーー!!」

野崎(唯一みこりんの話についていける人だからな……それにしても狩沢さんと話しているみこりんは本当に嬉しそうだ)サラサラ

野崎「しかし大分ネタがなくなって来たな……」

狩沢「あれ、そういえばこの間は学園の王子様が漫画に使えるだのどうのこうの言ってなかったっけ?」

御子柴「ああ……贄川のことっすか?」

野崎「確かに彼女の周りには学園の王子様の名に相応しいほど女子がいっぱいでした……けど……」

狩沢「けど?」

野崎「贄川と一緒にいた女子はみんな目が真っ赤でした……不気味なので彼女をネタにするのは没になりました」

御子柴「女子だけじゃなくて男もいっぱいいたしな……」

狩沢「じゃあその男の子同士が……」

野崎「BLがどうのこうのは禁止です」

狩沢「なんで分かったの!?」

御子柴(分かるだろ……)

野崎「あ、そういえば……」

御子柴「なんだよ?」

野崎「狩沢さん、セーラー服着てくれませんか?」

狩沢「私が?」

野崎「はい、やっぱ実物を見ないとなかなか描けなくて……」

狩沢「いいよー」

御子柴(そういや狩沢さん、コスプレ好きだからこういうのには抵抗ないんだよな)

狩沢「……あっ!! 待って!!」

野崎「?」

狩沢「……」ジー

御子柴「なんで俺を見るんすか!?」

狩沢「みこりん似合いそう! 着てみなよ!!」

御子柴「いやですよ!! 第一セーラー服は男は着ねーっすよ!!」

狩沢「そんなの関係ないって! うちの弟だって女装してんだからさ!!」

御子柴「だからって着る理由にはなんねーだろ!!……野崎! 狩沢さんを止めてくれ!!」

野崎「……」











男『ぐへへへ、もうどこにも行かせねーぞ』

マミコ『す、鈴木くん……助けて!!』












野崎「もう少しだけ怯えてくれ」スラスラ

御子柴「ふざけんなぁ!!」

御子柴「あー今日の作業終わったー」

狩沢「疲れたねー」

野崎「二人とも今日はありがとう、よかったら晩ご飯を食べていかないか?」

御子柴「いいのか? なんか悪いな……」

狩沢「ありがとうノザチン! ノザチンの料理美味しいから楽しみ〜」

野崎「……あ、狩沢さん。 ちょっと聞きたいことが……」

狩沢「私に?」

野崎「はい、狩沢さんって確か痛飯が得意でしたよね?」

狩沢「うん」

野崎「それで……」ペラペラ

狩沢「ああ、それは……」ペラペラ

御子柴「なんの話してんだよ?」

野崎「あ、御子柴はそこにあるゲームでもやっててくれ」

御子柴(なんか俺だけ除け者にされた感じだな……)

数十分後

野崎「御子柴、できたぞ」

御子柴「おう、ありが……うおおっ!?」

狩沢「じゃーん! みこりんが好きなギャルゲーのヒロインの痛飯!!」

御子柴「す、すっげーー!! まさか二人で!?」

野崎「ああ、三人分作るには少々時間がかかった」

御子柴「マジか……サンキュー二人とも!! それじゃあ早速……」

御子柴「……」

狩沢「……みこりん?」

御子柴「俺が食べたら……この子がいなくなっちまう!! 食べれねえ!!」

狩沢「」

野崎(マミコが葛藤するシーン……)スラスラ

狩沢「そういえばみこりんがさっきまでやってたゲームは?」

御子柴「ああ……ギャルゲーですけど……どうしたんですか?」

狩沢「まだ時間あるし三人でやろうよ!! 私、BLほどじゃないけど百合もOKだから!!」

御子柴「俺、ギャルゲーって言いましたよね?」

狩沢「甘いねみこりん……妄想の力はどんなものでも形を変えることができるのだ!!」

野崎(何言ってんだこの人は……)

御子柴「オ、オタクの鏡だ……」

野崎(何故感動する)

友田『困ったら俺になんでも聞けよな!!』








友田『よっ! お似合いだねお二人さん!!』











友田『馬鹿野郎!! あいつのこと好きなんだろ!! 行ってこいよ!!』











友田『良かったな……これで俺たちも卒業だな!!!』











野崎・御子柴「友田ああああああああああああああああ!!!!」

狩沢「友田くんが可哀想」ボソッ

野崎「た、確かに……よし!! 俺が友田のハッピーエンドを書いてやる!!」

御子柴「頼んだぜ野崎!!」










主人公『お前のことが好きだったんだよ友田!!』

友田『お前……!!』








野崎「……はっ!! 知らぬ間に濃厚なBLを描いていた!!」

御子柴「ま、まさか……」

狩沢「計画通り……」ニヤッ

野崎「これが……狩沢マジック!!」

別の日

野崎「今日は御子柴以外の二人が来ます」

狩沢「あっ、じゃああの二人だね」

ガチャッ

六条「よう」

野崎「おはようございます六条さん、今日は背景が多いです」

六条「……ったく、しょうがねえな」

狩沢「おはようろっちー」

六条「!! 狩沢さん……俺がいるからにはこいつの好きにはさせねえよ」

狩沢「うーん……みこりんの方が一枚上手かなー」

六条「」

野崎(この人の中で俺はどんなイメージなんだ)

六条「野崎……なんで俺が女じゃなくて男のお前に尽くしてるか覚えてるか?」

野崎「女の子のためですよね?」

六条「ああ、この漫画を見て女の子達を喜ばせるために俺が背景を描いてる……背景がクソだと女の子達も失望しちゃうからな」

野崎「ありがとうございます、本当にお世話になってます」

六条「まあ気にすんなよ、俺のハニー達がみんなこの漫画を好きってだけだ」

六条「いいか、クソな展開で女の読者を泣かしたり悲しませたりすんじゃねーぞ」

野崎「はい」

六条「……ん? このコマ……」















マミコ『私……もう鈴木くんと会えないの?』










六条「野崎……てめえ何女を泣かしてやがる」

野崎「2次元と3次元を一緒にしないでください」

狩沢「えっ私のこと?」

野崎「そういえば若松はまだ来ないな」

狩沢「何かあったのかな……心配だね」

六条「女を困らせるやつは俺が許さねえ……」

野崎「落ち着いてください六条さん、とりあえず電話してみます」

プルルルル……

若松『の、野崎先輩ですか!?』

野崎「ああ、時間が大分経ってるが大丈夫なのか?」

若松『……ごめんなさい。 俺、今日は行けないです』

野崎「まさか……またやつに捕まったのか?」

若松『……はい』
















セルティ『若!! 電話してないでちゃんと私に捕まってろよ!! 振り落とされるぞ!!』

若松「セルティ先輩がスピード出し過ぎなんですってば!!」

セルティ『よっしゃ!! 飛ばすぜ!!』

若松「うわああああああああああ!!?」













野崎「……今日もセルティに捕まったらしい」

六条「女のためならしょうがねえ……」

狩沢(納得するんだ……)

別の日

野崎(今日は剣さんが来る日だったな……)

野崎(しかし……担当が剣さんになってくれて本当に良かった)

野崎(前の担当の前野さんはとんでもなかったからな……)














前野『夢野先生ーーー! 遅れてすいません!!』

野崎『あの……前野さん、その右手に持ってる顔面がボコボコの人は……?』

前野『……あ!! 僕としたことが喧嘩相手も連れてきちゃいました!! いやーーうっかりうっかり!!』













野崎(まさか前野さんが池袋最強と謳われていたとはな……)

前野『ごめんなさい夢野先生!! 喧嘩してたら原稿ボロボロになっちゃいました!!』











前野『あっ! この標識引っこ抜いたんですけどいりますか?』










前野『この間同級生の策略にハマって捕まっちゃった!! いやーー参っちゃいましたよ!!』













野崎(あの時は本当に恐怖しか感じなかった……)

宮前「原稿預かりに来ましたー」

野崎「はい、こちらになります」

宮前「どーも……今回新キャラ書いたんでしたっけ?」

野崎「はい、アシスタントをモデルにしました」











男『おお!! オス犬とオス犬がくっついて……どっちだ!? どっちが攻めだ!?』













宮前(少女漫画の要素が何一つねぇ……)

野崎「人間同士がアウトなので……犬ならセーフかと」

宮前「アウトに決まってんだろ」

〜終わり〜

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom