「つらつら日記、混沌価値観」(11)

吾輩は退屈である。

名前はある。

一人称は吾輩ではなく俺だ。

俺は俺だ。

いつからだろう最近というか、生まれてこの方彼女ができたことがない。
ということと関係しているのかどうかはわからないが、俺は退屈だった。

記憶にある限り笑ったことがない。

・・・。

あまり、安易に発言するのはよくない。
俺は今そう悟った。
思い返せば一度、俺の記憶には一度だけ笑った記憶があった。

いきなりだ、いきなり。
俺はたまに自分が何のためにこんなことをしているのかがわからなくなる。
いきなり、こんなわけのわからない思考をしていることの意味が俺には分からない。

「あー・・・」

今の気持ちを一言? であらわすとこんな感じだった。

さて
さてさてさて、そろそろ俺がこの退屈な人生で唯一持っている笑った記憶をそろそろ話そうかと思う。

これは俺がまだ僕だった頃のお話

「虫唾が走る」
そうつぶやいて、真昼間っから学校がだるすぎて気持ち悪いので
保健室で休みたいと懇願したところ早退することが許可された僕は道を歩いていた。

「いるんだろ? 出てこいよリューク」

リュークは出てこない。

「ったく・・・」

僕には分っていた。
リュークなんていないってことは当然のようにわかってる。
でも二次元の世界への憧れをもつ僕は、
その発言が僕の世界を変えてくれるかもしれないという願いを込めて
叶わぬ願いだとわかっていても、バカな考えだとわかっていても、
真昼間に学校をさぼった男子高校生が『何か』をつぶやけば『何か』が起こるかもしれない。
だから僕はつぶやくのだ。

「・・・虫唾が走る」

まあそんなこんなで僕は家の前に着いた。

「今日が終わる・・・」

このまま家に帰れば、今日という一日は間にごともなく終わる気がした。
そんな時だった。

「オーネコガシンデルヨ!!」

僕は背後から襲いかかった突然の声に、吹き出した。

なんてでかい声だ!!!
猫が死んでいる!!!
片言外国人wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

「くそwwww」

僕は人生でこれほど笑ったことはない。
男の輪ず振り返るとそこには・・・

思わずふ振り返るとそこには、猫の死体にカレーをかける外国人がいた。

「なにしてるんだ・・・カレーwww」
カレーを持っているということはインド人だろう。

「オージャパニーズ!!!」

「なんで猫にカレーをかけてるんです?」
僕は落ち着いて対処する。
冷静を取り戻す。
今日は実にいい日だ。

こんな展開は僕の日常にはなかったww
おっと落ち着け。

「あの、・・・そ、それww・・・・なにやってるんですか?」

「オオーミテワカラナイデスカ!!」

「・・・・ww・・・」

もう笑いをこらえるのに必死だったww

以上が俺のただ一つの笑いの記憶である。
この後起こった出来事は、とても笑顔な出来事じゃない。

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