【獄都事変】亡者だけど獄卒、始めました【安価 (49)

「じゃあ、気をつけて帰ってね。」

??「はい、さようなら!」

??「・・・。」

??「はあ、やっと終わった!」

!注意!
このSSには、フリーホラーゲーム「獄都事変」のネタバレが含まれています。
また、キャラ崩壊が非常に激しくなってしまうかもしれません。
それでもOKでしたら、お読み下さい。

ちなみに「獄都事変」とは・・・
「リンネ堂」様制作のフリーホラーゲーム。
主人公の獄卒、「斬島」を操作し、廃校に逃げ込んだ亡者を捕まえるというストーリー。
なお、YouTubeで多数の実況動画が配信されていますので、詳しくはそちらをご覧下さい。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1443757303

??(さて、それでは初めましての読者の方の為に、自己紹介をしよう!)

恵美(私の名前は石橋恵美!)

恵美(読者好きという点を除けば、ごくごく普通の中学二年生・・・、であると思う。)

恵美(ま、詳しくは↓のスレの>>98に載ってるから、読んでおいてね!)
【ダンロン】ダンロンの世界にトリップして全員生還【オリキャラ&安価あり】
【ダンロン】ダンロンの世界にトリップして全員生還【オリキャラ&安価あり】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1436278081/)
※この世界の「恵美」とは違う世界の「恵美」の話です。

恵美(さて、メタい話はこれくらいにして、そろそろ家に帰ろう!)

恵美(はあ、家に帰っても妹は部活、お母さんも仕事でいないだろうな・・・。)テクテク

恵美(今日も一人で晩御飯か・・・。)テクテク

恵美(あ、信号赤だ。)ストップ

恵美(ま、宿題終わらせればフリータイムだし、獄都事変の小説でも読もう。)

恵美(よし、信号も青になったし、さっさと渡っt

パアアア!

恵美「は?」

ガッシャーン!

ドゴッ!

恵美(・・・何が、起こった・・・?)

恵美(確か、車が来て、それから・・・?)

ブロロロロ・・・

恵美(ああ、ひき逃げか・・・。)

恵美(馬鹿だなあ・・・。そんなことしたって、罪が重くなるだけなのに・・・。)

恵美(・・・死にたく、ないなあ・・・。)

恵美(将来の夢も、叶えてないし、読みたい本も、いっぱい、あるし・・・。)

恵美(・・・。)

恵美(死にたく、ないなあ・・・。)

ぷつんっ

恵美「・・・ん?」

恵美「・・・。」

恵美「!?」ガバッ

恵美(え、え!?なんで私道路で寝てんの!?)

恵美(た、確か昨日帰宅してて・・・。)

キィン!

恵美「!」

恵美(そうだ!車に引かれたんだ!)

恵美(で、でも、その割には体に傷一つない・・・?)

恵美(と、とにかく家に帰ろう!)タッタッ

ガヤガヤ

恵美「・・・は?」

恵美(いやいや、なんでウチにこんな人が集まってんの!?)

恵美(みんな黒服・・・、てことはお葬式?)

恵美「!まさか・・・!」ダッ

~家の中~

恵美(や、やっぱり・・・。)

恵美(飾られてる写真・・・、










私だ。)

~公園~

恵美「はあ・・・。」

恵美(想定はしてたけど、やっぱりショックだったなあ・・・。)

恵美(確かに未練はあったけど、まさか幽霊になるなんて・・・。)

恵美(これからどうしよう・・・。)

恵美(とりあえず、いろいろ試してみようか。)

どうする?
1 走る
2 通り抜けを試みる
3 跳ねる
4 食事を試みる

安価下

恵美(そうだ!家に戻って・・・。)タタッ

~家・二階~

恵美(よし、二階には誰もいないな・・・。)キョロキョロ

恵美(このテーブルの上のクッキーを食べてみよう。)

恵美(まずは、袋を開けてっと・・・。)ピリピリ

恵美(よし、ちゃんと破けたな。それでは・・・。)

恵美「いただきます。」パクッ

恵美「・・・。」モグモグ ゴックン

恵美(うん、飲食は可能っと・・・。)

~公園~

恵美(さて、次は・・・。)

どうする?
1 走る
2 通り抜けを試みる
3 跳ねる

安価下

恵美(よし、走ってみるか・・・。)

恵美「・・・。」タッタッタッタッタッ

恵美(・・・身体能力の変化はないな。)

恵美(それじゃあ・・・。)

どうする?
1 通り抜けを試みる
2 跳ねる

安価下

恵美(よし、今度は跳ねてみよう。)ピョン!

恵美「・・・。」

恵美(うん、まあふわふわ飛べたら逆に困るわ・・・。)

恵美「・・・。」

恵美(よし、では定番の通り抜けを試してみよう!)

恵美(まずはあのトイレの壁からだ!)ダダダッ!

ガゴーン!

恵美「いてええええ!」ゴロゴロ

恵美(と、通り抜けはできないみたいだな・・・。)ズキズキ

恵美(・・・よし、とりあえず前提として、
①身体能力の変化は特になし
②実体はある
③飲食可能
ということは分かったな。)

恵美(やれやれ、なんだか疲れてしまった・・・。一眠りするか。)ゴロンッ

~しばらくして~

恵美(なんか夜になってんですが!?)

恵美(なに!?そんなに寝てたか!?)

ガサゴソ・・・

恵美「!」

恵美(なにか・・・、いる?)フリカエリ

ムカデ「キシャアアア!」

恵美「」

恵美(アッレー、ナンデコンナニオオキイムカデガイルノカナ?)ミアゲ

恵美(モシカシテ、ニホンノノロイトカニデテクル『ムシ』ッテヤツカナ?)

ムカデ's「ギシャアアア!」ゾロゾロ

恵美(アレアレ、タイリョウダネー。)

ムカデ「・・・。」アゴフリアゲ

恵美(・・・あれ、このモーションもしかして・・・、










食べるパティーン?)

どうする!?
1 敵うわけないし逃げる!
2 やるだけ殺ってやろーじゃん!

恵美(逃げよ!まず逃げよ!)ダッ!

ドガーン!

恵美「・・・。」チラッ

パッカーン

恵美(地面メッチャえぐってますやん・・・。)ガクブル

恵美(と、とりあえずあいつらのいないところまで・・・。)

ボフッ!

恵美「のえあ!?」

??「!?」

ぶつかった人

安価下

恵美(な、なに!?この大ピンチで何にぶつかったし!?)

??「だ、大丈夫、君!?」

恵美「へ、あ・・・?」

??「よかった・・・、怪我はしてないみたいだね。」

恵美(外套・・・、水色の目・・・、てことは・・・?)

佐疫「?どうしたの?」

恵美(佐疫ィィィーーー!?)

恵美(なななぜに佐疫がいるしここ三次元獄都事変は二次元出てこれるはずないよねねえなんでいるの!?)ポカーン

佐疫「!伏せて!」グイッ!

恵美「ほげらっ!?」

ザンッ!

恵美「・・・?」チラッ

サソリ「ギチチ・・・。」ビュンッ

恵美(サソリもいんのかい・・・。)ガクブル

佐疫「・・・そうか。君はあいつらから逃げて来たんだね?」

恵美「!ひゃ、ひゃい!」

佐疫「・・・それじゃあ、ここにいるのは危険だ。」ヒョイッ

恵美「!?」

佐疫「しっかり捕まっててね!」タッ

恵美(・・・えーと、今、私は、佐疫に姫抱きされてんのかな?)

恵美「・・・。」

恵美(すげええええ!)

恵美(やばい!佐疫に姫抱きされるとかマジ夢じゃね!?しかもメッチャ速い!)

佐疫「ッ!あと、もう少し・・・!」

??「!佐疫!大丈夫か!?」

恵美(あれ・・・?もしかすると・・・?)

佐疫「大丈夫だよ、斬島!」

斬島「そうか、よかった・・・!」

恵美(主人公きたあーーー!)

??「佐疫、なんだこの亡者は?」

佐疫「多分、この子が原因の亡者なんだと思うよ。」

??「えー、でもすっげえ弱そうだぜ?」

??「原因が強そうな奴って決まってるわけじゃねーだろ、バカ腹。」

??「まあまあ、田噛も落ち着いてって。」

恵美(やばいじゃん獄卒's勢揃いじゃないですかあああ!)
※上から谷裂、平腹、田噛、木舌の順です。

恵美(ん?てかちょっと待て!?)

恵美「あの、原因ってなんなんですか!?私なんにもしてませんよ!?」

木舌「あー、うん。説明したいのはやまやまなんだけどね・・・。」チラッ

ドドド・・・

ムシ's「ギシャアアア!」

木舌「あれ、片付けないとね。」

恵美「」

木舌「あ、でも君、ここにいたら怪我しちゃうよね・・・。」

田噛「・・・おい、斬島。」

斬島「なんだ?」

田噛「亡者をあの丘に置いてこい。あそこなら距離もあるし、行くにはここを通らなきゃなんねえ。」

田噛「魑魅魍魎には襲われねえだろ。」

斬島「分かった。・・・というわけだから、しっかり捕まっててくれ。」ヒョイッ

恵美「へ、へい!」ガシッ

斬島「・・・。」タッ

~丘の上~

斬島「いいか、戦闘が終わったら必ずここに来る。」

斬島「それまでここを動くんじゃない。いいな?」

恵美「は、はい!」

斬島「・・・。」タッ

恵美「・・・い、行ってしまわれた・・・。」

恵美(とりあえず、言われた通りに待っていよう・・・。)

~十分後~

ドッカーン!

恵美(まただ・・・、さっきより近くなってるし・・・。)

恵美「・・・。」

どうする?
1 様子を見に行こう
2 言われた通り待っていよう

安価下

恵美(・・・様子を見に行こう。)

恵美(叱られるのは分かってるけど、苦戦してたらやばいし・・・。)

恵美(それにここ、なーんか嫌な感じがするんだよなあ・・・。)タッ

??「・・・。」ガサッ

~公園~

ドドーン! ババババ! ゴシャ! ギシャアアア!

恵美(す、凄い数だなあ・・・。)

恵美(これじゃあ苦戦するのも納得だよ・・・。)

平腹「なあなあまだ終わんねえの?俺もう飽きた!」ゴシャ!

木舌「あともう少しの辛抱だよ。」ザシュ!

恵美(でも、大分片付いてるみたいだし、やっぱりいらない心配だったか。)

恵美(さて、見つかる前にさっさと戻って・・・。)クルッ

クモ「シャアアア!」

恵美「のぎゃあああ!」

斬島「!亡者!?待っているように言っただろう!」

佐疫「斬島!そんなこと言ってる場合じゃないよ。」ダッ

谷裂「くそっ!間に合わん!」ダッ

恵美「あ・・・、あ・・・!」

恵美(そ、そうか!あの嫌な感じ、こいつの気配だったんだ!)

クモ「ギチギチ・・・!」スッ

恵美(や、やばい!)

恵美(なんか、なんか・・・!)

恵美「・・・なんかバリア出ろおおお!」

クモ「ギシャアアア!」ビュンッ

恵美「!」ギュッ

恵美「・・・。」

恵美「・・・あれ?」

恵美(な、なんで全然痛く・・・!?)

恵美「な、なに・・・?」

クモ「ギ、チ・・・!」











恵美(なんなのこのバリア~~~!?)

恵美(え、なんなん?なんなんこれ!?)

パキン!

恵美「あ。」

クモ「シャアアア!」

恵美「どえあ!?」ダッ

ドーン!

クモ「ギギギ・・・。」スッ

恵美(ややややばいやばい!)

恵美(もっかい!もっかい出ろバリア!)

キィン!

クモ「ギ、ギ~~~!」ガキンッ!

恵美(で、出た!)

恵美(・・・も、もしかしてイメージで出せるのか?)

恵美(!そうだとしたら、バリアから波動みたいなのが出るイメージをすれば、吹き飛ばせるかも!)

恵美(よっしゃ、いっちょやったるで!)

恵美(波動、出ろ!)

ブゥン!

クモ「!?」

直下コンマ判定
コンマの値が高い程威力が上がる(01でも思いっきり吹っ飛ぶ威力)

ドガーン!

クモ「!?」ブン!

恵美「はあっ、はあっ・・・。」

恵美(う、上手くいったっぽいな・・・。)

クモ「ギ、チ・・・。」ヨロッ

恵美(あいつも、すぐには立て直せそうにないし・・・。)

斬島「はっ!」ザンッ!

クモ「ギャアアア!」バタッ

恵美(わお・・・、さすが斬、島・・・。)ヨロッ

佐疫「だ、大丈夫!?」

恵美「あー・・・、なんか、ふらふら、します・・・。」

木舌「色々知りたいことあると思うけど、今はゆっくり休んでね。」

恵美「・・・じゃあ、遠慮な、く・・・。」バタッ

恵美「・・・んん?」パチッ

恵美(あれ、ここ、ベンチの上・・・?)

恵美「!」ガバッ

恵美(そうだ!斬島達は!?)キョロキョロ

佐疫「あ、起きた?」

恵美「ひえあ!?」ビクッ

佐疫「・・・会ったときから思ってたけど、君ってリアクション激しいね・・・。」クショウ

恵美「え、えと・・・。」

恵美(どしよ!?なに話せばいい!?)

佐疫「みんな、亡者が起きたよ。」

平腹「へ、マジでマジで!?」

木舌「ひ、平腹落ち着いて・・・。」

田噛「あんだけ力を使ったにしちゃ、回復も早いな・・・。」

谷裂「ふん、早く起きた方が俺達にとっては都合がいいだろう。」

斬島「・・・。」

恵美(おお、やっぱりイケメン揃いだ・・・。)

恵美(と、その前に・・・。)タタッ

恵美「あの、青い目のお兄、さん?」

斬島「?どうした?」

恵美「あの、すみません。言い付けを守らなくて・・・。」

恵美「なんかあそこ、すっごい嫌な感じがして・・・。」

恵美「そ、それに皆さんが心配だったもので、つい・・・。」

恵美「・・・本当に、申し訳ありませんでした・・・。」ペコリ

斬島「・・・いや、それに関しては、俺達も謝らなくてはいけない。」

恵美「へ?」

田噛「あの時、てめえ一人を丘に残して行っちまったことだ。」

田噛「あの丘の後ろは林だったが、それだけで勝手に安全って考えちまった・・・。」

田噛「一人くらい護衛を付けとくべきだった・・・。悪かったな。」

恵美「で、でも私は・・・。」

木舌「まあ、確かに勝手に動いたのはいただけなかったけど・・・。」

木舌「あのまま留まっていたら、あいつに喰われていたかもしれないし、結果的に君は助かったんだから、その判断は正しかったよ。」

恵美「は、はあ・・・。」

木舌「・・・じゃあ、そろそろ本題に入ろうか。」

恵美「!」

木舌「それじゃあ自己紹介からだね。」

木舌「俺の名前は木舌だよ。」

谷裂「俺は谷裂だ。」

斬島「斬島という。」

平腹「はいはーい!俺平腹!よろしくな!」

田噛「・・・田噛だ。」

佐疫「俺は佐疫だよ。君の名前は?」

恵美「い、石橋恵美と申します!」

木舌「うん、恵美ちゃんだね。」

木舌「それじゃあ恵美ちゃん、今からいくつか質問するけど、正直に答えてね。」

恵美「はい!」

木舌「まず、質問その一。」

木舌「恵美ちゃんは今、自分がどういう状況か分かる?」

恵美「ええと、幽霊、皆さんみたいに言うと亡者ですかね?」

木舌「正解。それじゃあ質問その二。」

木舌「俺達は獄卒って仕事をしてるんだけど、どういうのか分かる?」

恵美「確か、地獄で亡者達を苦しませる鬼、でしたっけ?」

木舌「まあ、一般的な認知としてはそんな感じだね。」

木舌「俺達の場合、もっと色んな仕事をしてる訳だけど。」

木舌「これで最後だよ。君はなんであんなにムシに襲われたんだと思う?」

恵美「全くもってわかりませんし、覚えもありません!」

木舌「はは・・・。まあ、そうだよねえ・・・。」

ピロリン♪

木舌「あ、ちょっと待ってね。」ピポパ

木舌「はい、もしもし・・・。」

恵美(すげえ、スマホだ・・・。)

恵美(現代の電子機器が地獄にもあるって、なんか不思議だなあ・・・。)

木舌「はい・・・、はい・・・、ええ!?」

恵美「!?」

木舌「そ、それって・・・。まあ、それはそうですが・・・。はい、分かりました・・・。」ピッ

恵美「ど、どうかしましたか?」

木舌「うん、それがね・・・。」

木舌「・・・ちょっとさ、君に付いてきてもらわなきゃならなくなった。」

恵美「?」

斬島「おい、木舌。もしや先程の電話は・・・。」

木舌「うん、肋角さんから。」

恵美(な、なんだってえ!?)

佐疫「あ、肋角さんって、俺達の上司のことね。」

恵美「は、はい・・・。」

谷裂「それで、肋角さんはなんとおっしゃっていたのだ?」

木舌「え、ええとね・・・。」

木舌「恵美ちゃんを・・・、しばらく館で保護するって・・・。」

全員「!?」

佐疫「ほ、保護!?」

斬島「・・・しばらく一緒に暮らす、ということか?」

平腹「なになに、なんで?」

木舌「り、理由も含めて説明するから、早く帰って来なさいって・・・。」

谷裂「・・・ま、まあ肋角さんのことだし、なにかお考えがあるんだろう。」

田噛「まあ、ここにこれ以上いても収穫はねえしな・・・。」

木舌「・・・と、いうわけなんだけど・・・。」

恵美「抵抗したって、到底敵いそうにありませんしね。行きますよ、断る理由もないし。」

木舌「そ、そっか・・・。」

木舌(なんだか大人びてるなあ・・・。)

恵美(獄都事変の皆さんと暮らせるなら喜んで付いて行きます!)キリッ

木舌「・・・よし、それじゃあ開くよ。」

ブゥン・・・

恵美「おお・・・。」

木舌「いい?手を離さないで、しっかり付いてきてね。」

恵美「分かりました!」ギュッ

木舌「・・・。」スタスタ

恵美(・・・!?)

恵美(な、なんだろ、この体が捻れる感じ・・・。)

木舌「・・・はい、到着。よく手を離さなかったね。」

恵美「え?」

木舌「それじゃあ、ようこそ。」













木舌「『獄卒の館』へ。」

ギィィィ・・・

平腹「よっしゃー!やっと帰ってこれたあー!」

佐疫「こらこら、まだ肋角さんへの報告があるんだからね。」

恵美(ひええ・・・、ホント結構なでかさだなあ・・・。)

木舌「えっとね、恵美ちゃん?」

恵美「は、はい?」

木舌「これから僕達の上司に色々報告しに行くんだけど、もしかしたら君もなにか言わなきゃないかもしれないんだ。」

木舌「もしそうなったら、慌てずゆっくり、落ち着いて答えてね。焦らなくても大丈夫。」

恵美「はい!」

恵美(木舌は酒飲みだけど、そこそこは頼りになるっぽいね!)

木舌「肋角さん、任務の報告に来ました!」コンコン

??「ああ、入ってくれ。」

木舌「はい、失礼します!」ガチャ

肋角「・・・なるほど、その亡者が例の・・・。」

木舌「あ、肋角さん。」

木舌「申し訳ありませんが、先に任務の報告をしてもよろしいですか?」

肋角「ああ、構わない。」

木舌「それでは報告させていただきます。今回の任務は・・・。」

恵美(?任務の報告?)

恵美(もしかして、元々は私に関する任務じゃなかったのか?)

恵美(最初は別の任務を遂行していたが、その任務の途中、もしくは終了後私に出くわして・・・。)

恵美(それでそのまんま戦闘にって感じなのか?)

恵美(・・・そういえば、田噛が「力の回復が早い」って言ってたな。)

恵美(力ってなんだ?私が襲われたことと関係があるのか?)

恵美(うーん、疑問は増えるばかりだ・・・。)

木舌「以上で、任務の報告を終わります。」

肋角「うむ、ご苦労だった。・・・さて、待たせてすまなかったな、亡者。」

恵美「!い、いえっ!お気遣いなく!」

ガチャ

恵美「!?」

??「あれ、もう来ていたんだね。」

恵美(災藤さんきたあーーー!)

木舌「ああ、恵美ちゃんはまだ知らなかったね。」

木舌「この人は災藤さん。肋角さんと同じ、俺達の上司だよ。」

災藤「正確には、肋角の補佐官なんだけどね。よろしく。」ニコッ

恵美「よ、よろしくお願いします・・・!」ペコッ

恵美「あ、あの!申し遅れましたが、私は石橋恵美といいます!よろしくお願いします!」

肋角「ああ、よろしくな。」

肋角「・・・それでは早速だが、君について色々と教えなくてはならない。」

恵美「はい!」

肋角「まず、魑魅魍魎に襲われた原因についてだが・・・。」

肋角「・・・おそらく、君の霊力が原因だろう。」

恵美「れ、霊力、ですか?」

肋角「そうだ。」

恵美「で、でも、私霊感とか、全然ないんですけど・・・。」

肋角「ごく稀にだが、多大な霊力を持ちながら全く霊感を持たない生者がいる。」

肋角「そのタイプだったのだろう。」

恵美「しかし、なんで死んでから急に・・・?」

肋角「霊体になったことで霊力を通しやすい体になり、霊力が急に外に放出されたのかもしれん。」

谷裂「それに魑魅魍魎が引き寄せられて・・・?」

肋角「あのような結果になった、と考えるのが自然だろうな。」

恵美「はあ・・・。」

佐疫「それで、肋角さん。彼女をこの館で保護するとのことでしたが・・・。」

肋角「それについて、なんだが・・・。」

災藤「・・・これはね、どっちかっていうと閻魔庁の決定なんだよ。」

田噛「!なぜそこに閻魔庁が出てくるんです?」

肋角「さすがに、任務外の亡者については俺と災藤だけでは決定できなかったのでな。」

肋角「上の者に意見を求めたんだ。」

災藤「そしたら何を思ったのか、閻魔庁に連絡してしまってね。」

災藤「『特殊な亡者である可能性があるので、特務室の元で監視するように』って内容の連絡が入ったんだよ。」

肋角「まあ、それで今に至る、というわけだ。」

恵美「えっと、つまり私はこれから、ここで監視されながら生活していくってことですか?」

肋角「平たく言えば、そういうことになるな。」

肋角「まあ、監視といってもそんなに厳しいものではないから安心してくれ。」

恵美「はい・・・。」

災藤「申し訳ないけど、今の段階で私達が言えるのはこれくらいだ。」

災藤「これ以上のことは閻魔庁からも全く連絡がないし、情報もまだ少なくてね・・・。」

恵美「そんな!自分のことが分かっただけでも十分ですよ!」

肋角「そうか。ならいいんだがな・・・。」

肋角「とにかく、先程災藤も言ったように、今俺達が伝えられることはこれくらいだ。」

肋角「また何か分かれば、随時連絡していく。」

恵美「はい!分かりました!」

肋角「ああ・・・。さて、お前達。」

獄卒's「はい!」

肋角「恵美に館を案内してやってくれ。」

災藤「部屋も用意しておいたからね。一番東の部屋だよ。」

災藤「鍵も渡しておくからね。」チャリン

恵美「はい!ありがとうございます!」

キィィィ・・・ バタン

平腹「よし!そんじゃどっから行く!?」

恵美「ううんと・・・。」

どうする?
1 部屋がみたいな
2 食堂行きたい!
安価下

恵美「先に、部屋を見てもいいですか?」

佐疫「うん、いいよ。」

~移動後~

木舌「はい、ここが君の部屋だよ。」

ガチャ

恵美「へえ・・・、ここが・・・。」キョロキョロ

恵美(ベットと机と椅子、それからクローゼット・・・。シンプルな部屋だ。)

佐疫「ちょっと殺風景なんだけどね・・・。」

恵美「いや、あんまりごてごてしてても嫌ですし、むしろこれで丁度いい位です。」

恵美「でも、本棚くらいは欲しいですかね・・・。」

田噛「本、好きなのか?」

恵美「まあ、趣味にする程度には好きですよ。」

斬島「それじゃあ、ここの図書室も気に入るんじゃないか?」

恵美「え、図書室もあるんですか!?」キラキラ

谷裂「あ、ああ・・・。」

木舌「じゃあ、次は図書室に行く?」

恵美「う~ん・・・。」

どうする?
1 図書室へゴー!
2 食堂行きたい!
安価下

恵美「すみません、先にご飯食べるところに言っても・・・。」

グゥ~!

恵美「・・・いいですか?昨日の昼からクッキーしか食べてないんです・・・。」

木舌「う、うん・・・。」

~食堂~

佐疫「ここが食堂だよ。」

??「あら、斬島ちゃん達、その子は・・・?」

恵美(ん、この声は・・・。)

佐疫「あ、キリカさん。突然なんですけど、今日からここで暮らすことになった恵美ちゃんです。」

恵美(キリカ姐さんだ!)

恵美「石橋恵美と申します!今日からよろしくお願いします!」

恵美(ん、キリカ姐さんがいるってことは・・・。)

??「ふ~ん、一応礼儀はなっているようだね。」

??「こ、こら!失礼ですよ!」

恵美(あやこさんもいるか・・・。)

キリカ「ふふ、初めまして、恵美ちゃん。」

キリカ「ここで雇ってもらってる、蛇女のキリカよ。」

あやこ「お、同じくあやこといいます。」

木舌「すみません、キリカさん。恵美ちゃんがお腹を空かしてるそうなんですけど・・・。」

キリカ「それだったら、あんパンがあるけど食べる?」スッ

恵美「いただきます!」ウケトリ バクッ

恵美「おいひい・・・。」モグモグ

平腹「いいなあ!俺にもくださいよ、キリカさん!」

キリカ「ふふ、はい、どうぞ。」

平腹「よっしゃあああ!」モグモグ

恵美「んぐんぐ・・・。ふう、ごちそうさまでした!美味しかったです!」

キリカ「喜んでもらえて嬉しいわ♪」

斬島「恵美、次はどこへ行きたい?」

恵美「んと・・・。」

どうする?
1 図書室へゴー!
2 中庭に行きたいな
安価下

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