結城晴「またそーめん?」 南条光「美味しいよ?」 (17)


ミィンミンミンミンミィィィィン……

チリリリンッ、チリンチリーン……
?

八月某日

女子寮:ひかルーム

扇風機「ぶおおおー、ぶおおおー」
?

晴「毎日昼にこれで飽きないのは、光だけだっての」

光「素早く作れて手早く食べられて、その上冷たくて好きなんだけどなあ」

晴「だから飽きが早いんだろ?」

光「それもそっか。じゃあ、晩御飯は工夫するか?」

晴「カレーは無しな。朝昼晩カレーで統一しようとするだろ」

光「そこら辺は抜かり無しだ。今晩はカレーライス、朝はカレーうどん、昼はカレーそーめん、夜はチーズカツカレーでどうだっ!」

晴「カレーとそーめん縛りダブルじゃねーか!」

光「好きだろ?」

晴「好きだな」

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光「ま、バリエーションは増やすから心配しないでって!」

晴「あのなぁ。……ところでさ、そろそろエアコンつけようぜ?」

光「二時まで……あと三十分頑張ろう!」

晴「死ぬ!」

光「ガッツだ!」

晴「無茶だろ。それに今日猛暑!」

光「それも、……そっかぁ。はい、麦茶」コトッコトッ

晴「めんつゆじゃねーよな?」

光「もち!」b

晴「んく、んくっ、……ぷはぁ、よく冷えてんなあ」

光「氷を入れたからな」

晴「で、エアコン」

光「ありすちゃん、マジカルテット2に出るらしいな。何でもすごく強いクールな女を演じるとか!」

晴「話そらすな!」

光「まぁまぁ。棒アイスあるけど、おやつそれにする?」

晴「食う!」


晴「ってか、そんなにエアコン嫌いなのかよ?」

光「電気代凄いし、冷え過ぎちゃう気がしてさ」

晴「心頭滅却すれば寒さもどうにかなるんじゃないか?」

光「そんなに冷える時なら、そもそもエアコンつけないかも」

晴「おっしゃる通りで」グルグル

光「そーめんかき混ぜてくれるのは嬉しいけど、もう十分だよ?」

晴「いやほら、箸の動きに合わせてぐるぐるーって」

光「おお、これは面白い!」

晴「……茹ですぎ」

光「晴ちゃんは成長期だろ?」

晴「光もな」

光「いただきまーす!」

晴「スルー!?」


十数分後

晴「ごちそーさま……」ポンポン

光「わ、ホントに食べきった」

晴「そういうのを心配する量なら最初から作んなっての」

光「食べきれるかな、って思ってつい。晴ちゃんは一杯食べられるからな」テヘヘ

晴「なんじゃそりゃ」

光「ま、そんなにお腹いっぱいなら、アイスキャンディはいらないって解釈でいいのかな?」

晴「ソーダ」

光「アタシは……どうしよ?」

晴「バニラとかは?」

光「それで決まりだ!」


光「はむ……はむ……」

晴「ん、あま……」

光「ソーダだもんなぁ」ジャクッ

晴「光、ちょっとこっち向いてくれ」

光「ん?」

晴「あむっ」ジャクッ


光「うん? 欲しいなら言ってくれればいいのに」

晴「そこは怒るとこだろ、光……」

光「そう?」

晴「そうだ」

光「じゃあ、こらっ。これでいい?」

晴「よくねーよ」

光「もう少し食べるか?」スッ

晴「はむっ。……ほら、光もオレの食えよ」

光「食い足りないからアタシのを食べたんじゃないのか?」

晴「ちげーって。光が食ってんのをオレも食いたかったの」

光「そっか。じゃ、お言葉に甘えて……はむっ、はぷっ」

晴「食い過ぎ。二口食いったな?」

光「なら、もう一本開ける?」

晴「あるのか?」

光「ふっふっふ、一年分はある!」

晴「多すぎぃ!?」


光「だって晴ちゃん、アイス好きだろ? 一日二本くらいならお腹壊さないよねたぶん」

晴「……なんつーか、光って将来重い女っつーの? なんかそういうのになりそうな気がしてきた……」

光「ありがとう。もっと鍛えて、筋肉の比率を増やしてみせるっ!」シュッ

晴「うん前言撤回。コーラ味ある?」

光「あるよ!」

晴「やったぁ♪」


晴「っと、その前に、そろそろ水捨てなきゃな」ヨイショ

光「そーめん冷やしてたボウル?」

晴「おう。でもそれまでしばらく……くぅー、きくっ」チャプン

光「手、溶けた小麦粉まみれになるぞ」

晴「洗えばいいだろ」

光「あ、そっか」


晴「 あー、まだ氷ちょっぴり残ってる…… 」チャプチャプ

光「おお、水加減は良好みたいだな!」

晴「湯加減じゃねーのか。……ってか、光はいれねーの?」

光「晴ちゃんが堪能してからでいいかなぁ」

晴「ほら、つめれば入るって。ここここ」チャプチャプ


光「なら早速……お、これは冷えてるな」チャポン

晴「だろ?」

光「夏場にはいいなあ。うん、とても気持ちいい……」

晴「……あのさ光」

光「なんだ?」

晴「オレ、涼もうと思ってんだ。だからボウルに腕突っ込んでる」

光「知ってる。それがどうかしたの?」

晴「知ってるならさ、……指絡めるの、止めてくれよ」


光「……ダメぇ?」

晴「お前は南条、北条じゃねーぞ」

光「確かに、アタシはアタシにしかなれないかもしれない……」ズーン

晴「おい、光?」

光「けど、これがアタシなんだ!」フッカツ!

晴「その一人で落ち込んで一人で復活するクセ治そうな?」

光「一生付き合うものだと思ってたけど……けど、晴ちゃんが望んでくれるなら!」ギュッ

晴「うんマジで無理っぽいみたいだな。あと、ぎゅっとすんな」


光「……何でだ?」

晴「何でって……せっかく冷えてんのに、……熱く、なるじゃん」

光「……それもそっか。じゃあ、離すね?」チャプ

晴「……手、抜いちゃうのか?」

光「次のアイス取ってきたいしなぁ。晴ちゃんは涼んでてよ」

晴「……ありがとな」

光「じゃ、すぐ戻るから。コーラだっけ?」

晴「おう。気をつけてな」

光「ありがと。けど、冷蔵庫はすぐそこだよ」スタスタ

晴「いてらー」



光(もうちょっと繋いでみたかったとか、……言えばさせてくれただろうになぁ。晴ちゃんだし。けど、嫌がってたのも事実だよね)

晴(ったく、何で光は、あんなにマイペースなんだよ。人の、ううん、オレの気持ちとか考えたことあんのか)


光(……晴ちゃんの気持ち、もうちょっと知りたいな)


晴(……光が何を考えてるか、か)



晴(…………)

光(…………)



晴 光((……上手く、いかないな……))ハァ……

おわり

前作
結城晴「暑い……」 南条光「燃えてきた!」
結城晴「暑い……」 南条光「燃えてきた!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439454857/)

リハビリでした。あと8枚で晴引けたのに……美人さんの晴引けたのに……くそ、くそ……!引き換えチケット君は衣装になった……!小学生であることを強調して、図書館行ったりクラブ行ったり生活が見て取れて本当に良かったです。

ヒーローとアイドルを同一視し、二言目には働きたいファンの為に困難を乗り越えたいと言ってた光が「仕事選んでる」「プロ意識もアイドルの自覚もない」とか、運営は冗談がお上手ですね。依頼出してきます。

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