マギー「新しい、魂の場所」 (36)

ACVDと地球防衛軍のクロスです。

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ーここが!この戦場が!私の魂の場所よ!ー

私は叫んだ。左腕が吹き飛んだ巨人の中から。

私の目の前には、かつての相棒とかつての戦友。

酷く傷ついた私を助けた相棒。

私の代わりに巨人を操り、戦った戦友。

私はその二人と一緒に戦場を駆け巡っていた。だが、ある日のことだった。

戦友が、何代も前のおばあちゃんが見たものに見えた。

何もかもを焼き尽くす、黒い鳥に。

戦友は、戦場のありとあらゆるものを破壊し、薙ぎ払い、焼き尽くしていった。圧倒的な力で。

私はその姿を見て、自らの過去を思い出していた。

私の傭兵としての過去。

そしていつしか、戦友に嫉妬に近い対抗心を抱き、そして爆発した。

私は相棒と戦友のもとから離れた。もう一度、傭兵として歩み出す為に。

そして私はまた巨人を手に入れた。与えてくれたのは、私から戦いを奪ったあの、

死神だった。

私にとって、仇敵である死神のことなどもうどうでもよかった。

私が相手にしたいのは、戦友の姿をした黒い鳥だけ。

そして私は挑んだ。その黒い鳥に。

黒い鳥は、圧倒的だった。

私が放った弾丸をかわし、確実に自ら放った弾丸を当ててくる。

ーこれが、黒い鳥ー

私が操っていた巨人は瞬く間に傷つき、砕かれていく。

しかし、それでも諦める気は無かった。

左腕が無くなっても、装甲が吹き飛んでも、私は挑んだ。挑み続けた。

だが、そこまでしても勝てなかった。圧倒的だった。

でも、それでよかった。

もう一度、戦場に立つことができてよかった。

黒い鳥に戦いを挑むことができてよかった。

私は、私の誇りと魂を取り戻せたような気がした。

そして私は、相棒と戦友にさよならを告げ、散った。

「信じ難いな…」

私の目の前の兵士はそう呟く。あの後、彼らの基地に連れて行かれ、今こうして取調室らしい場所で話をしている。

私は気づいたらこの世界にいたこと、以前いた世界のこと、私が一度死んだことを話した。兵士は、その話を飲み込み、理解しようとしたが、できなかったようである。

マギー「無理に理解しなくてもいい。私だってわけがわからないんだ。」

兵士は、そうか、と申し訳なさそうに呟いた。そのあと、

兵士「だったら、こっちの世界のことを話そう。」

と、私にこの世界のことを話し始めた。


話によると、この世界は「フォーリナー」と呼ばれる宇宙からの侵略者からの侵略を受けており、彼らも抵抗はしているものの、状況は芳しくないらしい。まあそれはさっき見ていたからわかる。

マギー「こっちの世界も大変だな」

兵士「人間同士で殺し合いをしている世界よりはマシだ。」

そんな会話の後、どうしても聞かなければならないことを聞く。

マギー「…それで?私はどうなる?」

兵士「大丈夫だ。身体検査も終わってるし、おまは前線の仲間を救ってくれた。ひどいことをしてやろうなんて考えていない。ただ…」

マギー「ただ…?」

兵士「おまえが乗っていたロボット…ACというんだったな、悪いがあれはすこしこっちで見させてもらう。」

マギー「…壊すなよ。」

彼らは私に手荒なマネはしないらしい。だが、私 の機体に興味があるようだ。
正直不安だ。知らない奴が勝手に触るんだから。もし壊したりしたら私は戦えなくなる。あの機体は私と共に戦ってきた相棒なのだから。

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