(⌒,_ゝ⌒)「最近楽しいことないな、何かあらへんかな」ゲームの神「やあ」 (124)

(⌒,_ゝ⌒)「おーん?なんやお前」

神「僕はゲームの神様だよ」

(⌒,_ゝ⌒)「何わけわからんこというとんねん」

神「あれ?」

(⌒,_ゝ⌒)「しょうもないこと言ってないではよ寝ろガキ」

(⌒,_ゝ⌒)「ぶっ殺すぞ」

神「ひどいなぁ」

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神「君は有名実況者じゃないのかい?」

(⌒,_ゝ⌒)「そんなんもうずっと前の話や」

(⌒,_ゝ⌒)「今でこそ何とか続けてるけどもう惰性に近いねん」

神「…ふーん」

(⌒,_ゝ⌒)「つーかなんや、お前俺の事知っとるんか?」

神「うん、もこうさんでしょ?本名馬場豊」

(⌒,_ゝ⌒)「クソが!」

(⌒,_ゝ⌒)「何で面割れとんねん!ほんま頭おかしいわ特定厨はよぉ!」

神「いや、君が目立つ行動ばかりしているからだと思うけど」

(⌒,_ゝ⌒)「やかましいんじゃ」

(⌒,_ゝ⌒)「用無いんか?だったらとっとと帰らんかい」

神「まあまあ慌てないでよ」

神「ちょっと僕と話をしようじゃないか」

(⌒,_ゝ⌒)「おーん?」

神「君、最近どう?」

(⌒,_ゝ⌒)「なんやお前」

(⌒,_ゝ⌒)「口の聞き方に気つけろよ」

神「まあまあ、答えてよ」

(⌒,_ゝ⌒)「…せやな」

(⌒,_ゝ⌒)「…最近は…楽しいことも少なくなってきたな」

神「へーえ、ゲームがあるのに?」

(⌒,_ゝ⌒)「…」

(⌒,_ゝ⌒)「俺が言えたことでもないがな」

(⌒,_ゝ⌒)「最近のゲームは目的でなく手段にやってる気がするんやな」

神「というと?」

(⌒,_ゝ⌒)「簡単なことや」

(⌒,_ゝ⌒)「金稼ぎの手段や」

(⌒,_ゝ⌒)「ゲームを純粋に楽しめない奴らが多くなりすぎてんねん」

神「…ふーん?」

(⌒,_ゝ⌒)「なんやこら、言いたいことでもあるんか?」

神「いや、本当に君が言えたことじゃないなぁと思ってね」

(⌒,_ゝ⌒)「…せやろか」

(⌒,_ゝ⌒)「…せやなぁ」

(⌒,_ゝ⌒)「…厨ポケ狩り講座の時は俺も純粋にゲームを楽しんどった」

(⌒,_ゝ⌒)「…いつからこうなってしまったんかな」

神「…」

神「…後悔してるかい?」

(⌒,_ゝ⌒)「…さぁな」

神「君は、さ」

(⌒,_ゝ⌒)「あ?」

神「すごく弱い人間だよね」

(⌒,_ゝ⌒)「何いきなり喧嘩売っとんねん、しばくぞコラ」

神「ほら」

神「そうやって強い言葉に自分の弱さを隠してる」

神「それは弱い人間のすることだよ」

(⌒,_ゝ⌒)「やかましいんじゃ、お前に俺の何が分かんねん」

神「分かるさ、だって僕はゲームの神だよ?」

(⌒,_ゝ⌒)「出たわ、電波をリアルに持ち込むんじゃねぇ!」

神「…」

神「…」パチン

(⌒,_ゝ⌒)「ん?」

神「…おいで、ボーマンダ」

(⌒,_ゝ⌒)「おふぉおおおお!?」

ボーマンダ「キシャァァァァァ!!!!」

(⌒,_ゝ⌒)「ななななな、なんやねん!?」

(⌒,_ゝ⌒)「どういう手品やねん!?」

ボーマンダ「キシャァァァァァ!!!!」

(⌒,_ゝ⌒)「ちょ、おま」

神「だから言ったでしょ」パチン

ボシュゥ

(⌒,_ゝ⌒)「消えよった…」

神「僕はゲームの神だよ」

神「ゲームに関することならいくらでも無制限に具現化できる」

(⌒,_ゝ⌒)「う、嘘つけや」

神「今のを見ても信用できないのかい?」

(⌒,_ゝ⌒)「当たり前じゃ」

神「…じゃあさ」

神「もし、仮に僕が本当にゲームの神だとしてさ」

神「ゲームに関してことのなら、君に1つだけなんでも願いを叶えてあげると言ったらどうする?」

(⌒,_ゝ⌒)「…」

神「そうなったら、君は僕に何を望むかな?」

(⌒,_ゝ⌒)「…ゲームに関して一つだけ、か」

神「うん」

(⌒,_ゝ⌒)「…そうやな、ぷよで全一になるのも悪くない」

(⌒,_ゝ⌒)「神読も欲しいな」

神「なんでも一つだけ、叶えるよ」

(⌒,_ゝ⌒)「…ははっ、仮の話じゃないんかい?」

神「建前は好きじゃないんだ」

(⌒,_ゝ⌒)「せやなぁ」

(⌒,_ゝ⌒)「…願い…というほどでもあれへんが」

(⌒,_ゝ⌒)「…もし、俺がゲームに関わることがなかったら」

(⌒,_ゝ⌒)「…いや、ちゃうな」

(⌒,_ゝ⌒)「…もし、この世にゲームなんて存在しないとしたら」

(⌒,_ゝ⌒)「仮想世界なんてあらへん世界なら」

(⌒,_ゝ⌒)「…今より、俺は真っ直ぐ生きてこれたんやろか」

神「…」

神「ふふ」

神「やっぱり君は面白いね」

神「ゲームそのもの否定するのかい」

(⌒,_ゝ⌒)「…もう、疲れたんかもしれへんな」

(⌒,_ゝ⌒)「…いくら仮想の世界で強くなったところで、地位を得たところで」

(⌒,_ゝ⌒)「そんなもんは、仮想や、幻想やねん」

神「そっか」

(⌒,_ゝ⌒)「あやふやな願いやけど、叶えられるもんなら叶えてみろや」

神「いいよ」

(⌒,_ゝ⌒)「ひょっ!?」

神「叶えてあげる」

神「君のその曖昧な願い、僕が叶えてあげるよ!」パァァァ

(⌒,_ゝ⌒:;.:...「おわぁぁぁぁぁぁ!!!」




豊「…うん?」

豊「ここは、どこだ?」

豊「…あれ?」

豊「…俺は確か…ゲームの神様とやらに」
 
母「豊ー!まだ寝てるのー!?」

豊「…」

豊「…なんだ、この喋り方」

豊(確かに実況者としてキャラ付けっぽい関西弁ではあったけど)

豊「…何か…おかしい」

豊「か、母ちゃん!」

母「いつまで寝てるの?今日は早いんでしょ?」

豊「早い?」

母「学校遅刻するわよ?」

豊「…学…校…?」

豊(…なんだ?何が起きてる?)

豊(…どうなってんだ?)

神「やあ」

豊「うわ!?」

母「?」

神「お気に召したかい?」

豊「お、お前俺に何したんだよ!?」

神「何って、君の願いを叶えただけだよ」

神「君がもし、ゲームに関わらなかったら」

神「その願いを叶えただけさ」

豊「…ま、マジだったのよ」

神「あと、僕は君にしか見えない、気をつけた方がいいよ」

母「…あんたどうしたの?」

豊「な、何でもない!学校行ってくる!」

豊(…訳わかんないけど)

豊(悩んでてもしょうがない、とりあえず学校行くか)ガチャッ

ギャシャァァァぷよぷよぷよぷよビチャビチャビチャ…

豊(…)

豊「…」

豊「はぁぁぁぁぁ!?!?!?」

神「残念だけど僕には概念を消す力も権限もない」

神「あるのは概念の「位置」の移動さ」

神「君の言う仮想世界は仮想世界じゃなくなった」

神「つまりこれは君が言うところのゲームじゃない」

神「これは、歴とした現実なんだよ?」

ボーマンダ「ギャシャァァァ」

クルーク「銀の月!!」

イカ「ビチャビチャビチャ」

神「さぁ、豊君、存分に楽しむといいよ」

豊「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

豊「どうなってんだ!?」

神「だから言ったでしょ?」

神「この世からゲームという存在を消すことができないんだから」

神「君の定義するゲームを「こちら」へ移動させた」

神「引っ張ったんだ」

豊「そんなもん叶ってないじゃねーか!」

神「そうかな?」

神「少なくとも、実況者としての君は生まれないはずだよ?」

神「オセロ実況者なんて見たことあるかい?」

豊「…」

神「そうしてひとつの弊害も生まれた」

豊「は?」

神「ありとあらゆる君の定義したゲームが現実世界へ流れ込んできた」

神「これが何を意味するか、わかるかい?」

豊「…わからん」

神「要するに、皆ゲームを具現化できるのさ」



「喰らえ!ロックバスタァーーー!!!!!」

「ぐぁぁぁぁぁぁあああ!!!」



神「この世界で一番強いのは、頭がいいやつでも、体がでかいやつでも、お金を持ってる奴でもない」



「よし、金よこせ」

「くそぉぉ…」



神「ゲームが強い奴だ」

豊「死ね!!!!!!!!!」

豊「なんなんだよ!これ!」

豊「お前俺の願いなんもわかってねーな!!」

神「仕方ないじゃない、僕の権限と力で出来るのはこれが限界なんだから」

神「簡単に言えば、皆がゲーム実況者だったらもこうは生まれない」

神「オーケー?」

豊「…ちっ」

神「まぁ、せいぜい足掻いてみるといいよ」

神「頑張ってね」

豊「おい待て!コラァ!」

豊(…学校まで来ちまった…)

豊(…糞…ありえないだろこんなの…)

豊(…大体ゲームを具現化って意味がわからん、ぷよぷよとかどうなってんだよ)

豊(…はぁ)

「おーい、豊」

豊「ん?」

「ぷよぷよしようぜ、ぷよぷよ」

豊「…」

豊「はあ?」

豊「そんなもん一人で…」

豊(ってそうか、完全対人専用になってんのか)

豊「…」

豊(…まぁ、なれるのもアリだな)

豊「いいぞ」

「よし、じゃあ負けた方は5千円な」

豊「は!?」

「なんだよ?いいぞっていっただろ?」ニヤニヤ

豊「…あー」

豊(…成程、俺はカモられてんのか)

豊「…オーケー、わかった」

「サモン!ドラコ!」

ドラコ「まっけないからねぇ!」

豊「うお」

豊(…すげぇ…完全に具現化してる)

豊(…と同時にぷよ画面も具現化された…)

豊(…立体だとすげぇな、これ)

豊「…えーと」

「なんだよ、ビビったのか」

豊「…出てこい、ウィッチ…?」

ウィッチ「おいっス♪」

豊(出てきた…そして可愛い…)

豊「よろしくな、ウィッチ」

ウィッチ「よろしくー」

豊「…ってどうやるんだ?この場合」

ウィッチ「あー、御主人様はぷよぷよをするのが初めてですのね」

豊「いや、初めてじゃねーよ」

ウィッチ「えっ?」

豊(あ、そっか、こっちじゃ初めてか)

ウィッチ「やり方を説明しますわ」

ウィッチ「私とあなたで自由落下するぷよを指で動かして操作するんですの」

豊(すっげぇ物理的だな)

ウィッチ「上には動かせませんから注意してくださいね?」

ウィッチ「最初は負け試合ばっかりだけど頑張って楽しみましょう!」

豊「…」


START!

「ふへへ、ドラコ行くぜ!階段で責めるぞ!」

ドラコ「まっかせて!」

「よし、これはここだ!」

ドラコ「待ってよ!これはここがいいよ!」




豊「…成程」

豊「…あぁやるのか」

ウィッチ「ゆ、豊さん!始まってますよ!」

豊「あぁ、うん」

ウィッチ「と、とりあえず私達も階段で…」

シュババババババ!!

ウィッチ「…え?」

豊「…とりあえずGTR組んで…ここでつるかめいれてみるか…あぁ、テトリスじゃないから右積みしなくていいとして…」ブツブツ

ウィッチ「ゆ、豊さん…?」

「よし!できた!」

ドラコ「完璧な階段だよ!」

「いけ!ドラコ!六連鎖だ!」

ドラコ「…グレートファ…!」

ウィッチ「ビッグバン!」

ドラコ「」

ウィッチ「ビッグバン!!」

「え、ちょ、ま」

ウィッチ「ビッグバン!!!」

ウィッチ「ビッグバン!!!!」

「う、うわぁぁぁぁぁあ!!!!」

豊「十一の、刃」

ドゴォォオオオン!!!

ドラコ「…ふぇぇ~…!」

豊「…よっわ」

ウィッチ「す、凄いですわ!豊さん!」

豊「…そうかぁ?」

「く、クソっ!」ダダダダ!

ドラコ「あー!待ってよ!」ダダダダ!

豊「行っちまったな」

ウィッチ「あ、5000円貰ってないですよ」

豊「あー…」

豊「いや、いいんだ」

豊「…ぷよは、金儲けの道具じゃないから…」

ウィッチ「…」

豊「ごめんな、ウィッチ」

ウィッチ「え?」

豊「俺一人でやっちゃって」

ウィッチ「いえいえ♪」

ウィッチ「凄かったですわ!豊さんの十一の刃!」

豊「…言ってたのか…」

ウィッチ「これなら、どんな人にでも勝てます!」

豊「…勝つ…か」

豊「…ふん」

ここまで

ちなみに(⌒,_ゝ⌒)←こいつの一人称がワイじゃないの理由はもこうは実況動画ではワイよりも俺や僕を多用するから

はよぷよテトあげてくれや先生



神「やあ、どうだったかな?」

豊「どうだったもこうだったも無い」

豊「最悪だ」

神「ひどいなぁ」

神「君の望みはかなったはずだよ」

豊「予想外の形でな」

神「じゃあ元の世界に戻りたいかい?」

豊「…」

神「ね?」

豊「分かったような顔すんなよ」

神「分かるよ、君のことならなんでもね」

豊「…」

神「君の中で「ゲーム」がどう言う意味を持つのか」

神「それがわかるまで、ここにいるといいよ」

豊「…ちっ」

豊「…ウィッチ」

ウィッチ「おいっス♪」

ウィッチ「豊さん、昼間はすごかったですわね」

豊「…すげぇ高性能だな」

ウィッチ「え?」

豊「だってお前はゲームのキャラクターだろ」

豊「AIにしても凄すぎ…」

ウィッチ「げえむ?きゃらくたー?」

豊(…あぁ、そっか)

豊「なんでもないよ」

豊「それにしてもウィッチは普段どこにいるんだ?」

ウィッチ「…?」

豊「呼んだら出てくるだろ?呼ぶまではどこにいるんだ?」

ウィッチ「さあ」

豊「さあって…」

ウィッチ「わたし達ぷよぷよと呼ばれるジャンルの生物は貴方達に呼ばれるまで生まれません」

豊「…は?」

ウィッチ「記憶を引き継いでいるだけで、この前呼び出した個体とは全く別物だと思いますよ」

豊「ど、どういう…」

ウィッチ「私達は何処にも居ないし、でもどこからでも生まれる」

ウィッチ「初めからこの世界にいた、この世にはいない存在なんですよ」

豊「…」

豊「怖く、ないのか?」

ウィッチ「さぁ、呼ばれてない時のわたし達は豊さん達で言う寝ているもののようなものですから」

ウィッチ「…ただ」

ウィッチ「自分のルーツが分からないのは…怖いですね」

豊「…」

ウィッチ「私達は、誰に望まれ、どこから生まれ、そして何の為に生きているのか」

ウィッチ「…それが分からないのが、怖い」

豊「…」

ウィッチ「…変ですね、私」

豊「いいや」

豊「変じゃないよ」

ウィッチ「…」

豊「誰だって自分のルーツがわからないのは怖いもんだ」

ウィッチ「…じゃあ、豊さんには、私が存在してる意味、分かりますか?」

豊「…さあ」

ウィッチ「…ふふ、ですよね」

ウィッチ「変なこと聞いてすいません」

ウィッチ「そろそろお休みくださいな、豊さん」

豊「おう」

ウィッチ「では」

豊「じゃあな」




神「…どうだった?」

豊「何がだよ」

神「彼女と話して、さ」

神「彼女は自分のルーツを知りたいと言ってたけどそれは無理だ」

神「この世界でゲームという立ち位置を失ってしまった彼女達にルーツも生きる意味もない」

神「無いものは、知りようがないよね」

豊「…」

神「この世界では確かに彼女達は手段という役割を与えられている」

神「ただし手段は目的には成り得ない」

神「だからこそ誰も彼女達を気にもとめないし、消えたとしても何も思わない」

神「ふふ、皮肉だね」

豊「何が?」

神「君の中のゲームの立ち位置を移動させたら、こういう世界が生まれた」

神「つまり、君がゲームをどう思っていたか」

神「明々白々だ」

神「君はゲームを愛しすぎるあまり、ゲームが手段になりつつあるあの世界を忌み嫌った」

神「世界を、そして自分自身を」

神「…君のルーツは、何かな?」

豊「…」

豊「…俺は…」

豊「…ゲームが好きな、ただのガキだよ」

神「…そうだね」

神「わかってるじゃないか」

豊「俺は…」

神「もう少しこの世界にいるといい」

神「君の答えは見つけた」

神「あとは、もこうの答えを見つけるだけだ」

豊「…もこう…」

ここまで

豊「…」

豊「…もこうの答え」

豊「…もこうのルーツ」

豊「…なぁ、神様」

神「おや?とうとう認めたのかい」

豊「…嫌々ながらな」

神「ふふふ、そうか」

豊「もこうは、何なんだ?」

神「…それを僕に聞いてどうするの?」

豊「…」

神「一つだけヒントをあげる」

神「もこうのことは、誰よりも君が良く知っている」

神「…僕はただの視聴者でしかないんだよ、豊君」

豊「…」

神「もこうのルーツ」

神「実況者もこうは何を望んでいたのか」

神「それを知ることが、君にとってのこの世界での役割だ」

豊「…俺の、役割」

神「せいぜい悩み苦しむといい、僕は神様であって」

神「救いの女神ではないんだから」

豊「…」

豊「くそ…!」

学校

「豊!お前スゲェじゃん!」

豊「…ん?」

「あいつに勝ったんだろ!?お前ってぷよぷよ強かったんだな!」

豊「…あぁ、まあ」

「すげーよ!あいつ一番強かったのに!」

「真の強者は不意打ちを外さないんだな!」

豊「…不意打ちいうな」

「へへ、すげーよ」

「次は俺とポケモンしようぜ!」

豊「…」

「…豊?」

豊「…あぁ、いいぞ」

豊「ポケモン、やろう」ニコッ

豊「なぁ!?」

「へへへ、すげーだろこれ!」

「昨日偶然見つけた滅びの歌のハメ技だぞ!」

豊「ちょ!もう一回だ!」

「次は俺とやろうぜ!」

豊「よし!かかってこい!」



「へへへへへ、どうだ!」

豊「お前!呼吸するように催眠術使うなよ!」

「それも戦法のうちだよ!」



豊「偶然から必然への昇華となる」

「うぜえええええええええ!もう一回だ!豊!」

豊「よっしゃ来い!」

イカ

豊「おかしいだろ!?」

豊「何でチャージャーそんなにあたんだよ!」

「豊は訳わかんない塗り方するしな」

「それでいて動きが単調だから狙いやすい」

豊「くううう…!」

「へへ、Splatoonに関してはカモだな、カモ」

豊「ちくしょおおおおお!もう一回だ!もう一回だ!」

「…」

豊「…な、なんだよ?」

「…いや、楽しそうだなと思ってさ」

豊「…はぁ?」

豊「何言ってんだ」

豊「メチャメチャ、楽しいよ…!」

豊(あぁ、そうか)

豊(例えこの世界でのゲームの役割が変わったとしても)

豊(…楽しさは変わらないんだ)

豊(…どんな世界でも楽しさは不変じゃないか)

豊(馬鹿だな、俺は)

豊「…ウィッチ」

ウィッチ「おいっス♪豊さん!」

「お!?次はぷよぷよか!?」

「俺も混ぜてくれよ!」

ウィッチ「わぁ、大人気ですね?」

豊「かもな」



豊(役割じゃない、手段じゃない、作業じゃない)

豊(何を忘れていたんだ、俺は)

豊(ゲームは、娯楽だ)


豊「よし!お前らかかって来い!」




ガシャァァァァァン!!!!!

豊「…!?」

ウィッチ「キャァァァァ!!!!」

豊「な、なんだ!?」

「…うぐぅ…痛え…!」

「だ、大丈夫か!?」

「ひ、ひどい!ガラスが…!」

豊「な、なんだ…?」

豊「誰だお前!」

「…」




神「ゲームは娯楽だ」

神「それに気付いてくれたことはとても嬉しいよ、豊君」

神「君は言わばこの世界でたった一人のゲームをゲームと考えることのできる人間だ」

神「だからこそ、彼は君を許さない」

神「この世界の、イレギュラーを許さない」

神「上り詰めた自身の位置を奪い、押しのけた君を許さない」

神「今や、娯楽という事も忘れ、人としての道を外れ、押し退けられたその存在は」

神「一つ上のシステムと言う概念へ移行する」

神「…あれは、この世界での本当の、君だよ」

神「実況者もこうの成れの果て」

神「狂戦士、もこうだ」

神「まぁ、許しておくれよ」

狂戦士もこう「…」








神「僕としちゃ、多少のイベントの一つや二つ、あった方が退屈しないしさ」


豊「誰だてめえはあああ!!!」ダッ!

狂戦士もこう「…」スッ

豊「…!?」ダァン!!

豊「…か、は…!」

神「…気をつけて、豊君」

豊「…お、前…」

神「彼はこの世界での君、文字通り、この世界で王となった男だ」

神「そいつが今や、君という存在に押し退けられたことによって、世界のシステムと混ざり合い因果率以外のすべてを操る事のできる力を得た」

豊「…な、んで…?」

神「さぁね、ただ一つ言えることは」

神「彼の目的は、君の殺害だってことさ」

狂戦士もこう「…」ダッ!

豊「…!」

豊(…来る…!やばい…!)

豊「らぁっ!」ガシャアン!

狂戦士もこう「…」スッ

ガシャアン!

豊(…念力…?なんだこいつ…マジもんの化け物じゃねえか…!)

狂戦士もこう「…」ガシャアン!ガシャアン!ガシャアン!

豊「…意味…分かんねぇ…」

豊「…ゲームに絶望しただけでこうなっちまうのかよ…」

狂戦士もこう「…」

豊「…クソっ!」ダッ!

豊「…おい!てめぇ!」

神「なぁに?」

豊「神様なんだろ!?今すぐあいつを消せよ!」

神「それは無理だ、いや、やりたくない」

豊「はぁ!?」

神「彼はこの世界でゲームに狂ってしまった男だ」

神「そんな彼に対してゲームの神である僕がどうして罰を与えられるのかな?」

豊「…ちっ…」

ガシャアン!

豊「…もう来やがった…!」

狂戦士もこう「…」

豊「…くそ!」

狂戦士もこう「…」スッ

豊「…うっ…おおお!?」

豊(引きずられる!?)

ガシィ!!

豊「…てめ…この…」

豊「…はなしや…が……!」

狂戦士もこう「…」グオッ!

豊「…!」

豊(…ちくしょう)

豊(…まだ、なんにもしてねぇよ…)

豊(…どこのどいつだ…こんな迷惑を願ったやつは…)

豊(…あぁ、俺だ)

豊(…そうか、この結果が俺の願いの果てなら)

豊(…俺の願いは…死にたいってことだったのかな)

豊「…」

豊「ゲーム、オーバー…か」



ドゴォォオオオン!!!

豊「な」

豊「…ッチ…?」

狂戦士もこう「…」グルン!

ウィッチ「…手が離れた…!今の内に…逃げて!もこうさん!」

豊「…ウィッチ…」

豊「…何だよ…それ?」

ウィッチ「…思い出しましたの」

ウィッチ「…私の役割を」

ウィッチ「…設定を、目的を」

ウィッチ「…もこうさん…!」

豊「…お前…!」

ウィッチ「いずれ大魔導師になる私に、念力の類は通用しませんわ!」

ウィッチ「かかってらっしゃい!」

ウィッチ「ぶち殺すぞクソガキが!ヴォイ!ですわよ!」

狂戦士もこう「…」ダッ!

豊「ウィッチィィィィーーーー!!!」

神「ははっ!」

神「凄いよ!」

神「君のゲームに対する愛は本当に興味深い!」

神「君の願いは、僕の作ったこの世界と君の元の世界の」

神「因果率も関係性も全て飛び越えて、あのキャラクターに伝わった!」

神「さぁ、後は君次第だ」

ウィッチ「十一の刃!終焉の兆し!ビクトリーロード!オールグリーン!」ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!

神「君のルーツを知るといい!もこう!」

豊「…」

豊「…」

豊「…と、思ってんだ」

豊「…おい」

狂戦士もこう「…」グルン!

豊「…俺を」








(⌒,_ゝ⌒)「誰やおもてんじゃコラぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!!!」

狂戦士もこう「…」ビクッ

(⌒,_ゝ⌒)「だいたい情けないんじゃお前コラァ!」

(⌒,_ゝ⌒)「なんじゃその格好!」

(⌒,_ゝ⌒)「そうやって自信過剰やからお山の大将とかチンパンとかいわれんねん!」

狂戦士もこう「…」

(⌒,_ゝ⌒)「こっち向けコラァ!」

(⌒,_ゝ⌒)「しょうもないわ、ほんま!」

(⌒,_ゝ⌒)「お前が何に絶望しようとも、お前はお前やねん!」

(⌒,_ゝ⌒)「なんでそう深く悩むねん!」

(⌒,_ゝ⌒)「いいか!?よく聞けよ!」

(⌒,_ゝ⌒)「お前はお前や!ほかの誰でもない!」

(⌒,_ゝ⌒)「お前はこの世界でゲームが手段であることに対して絶望したいうたなぁ!?」

(⌒,_ゝ⌒)「だったらお前がこの世界を変えんかい!」

(⌒,_ゝ⌒)「お前は、俺なんかとは違う、本物の王やろうが!」

(⌒,_ゝ⌒)「お前は、誰よりも」

(⌒,_ゝ⌒)「俺は、誰よりも」





(⌒,_ゝ⌒)「ゲームを愛しとるんじゃあああああああああああああああああ!!!!!!!」バキィッ!!!!




パリィン…!

(⌒,_ゝ⌒)「…」

(⌒,_ゝ⌒)「豊ももこうもお前も」

(⌒,_ゝ⌒)「何の違いもないんや」

(⌒,_ゝ⌒)「ただゲームが好き、それだけや」

(⌒,_ゝ⌒)「素晴らしいことやないか、お前がそんなになるほどお前は深くゲームを愛しとったんやで」

(⌒,_ゝ⌒)「お前のルーツは、俺のルーツは」

(⌒,_ゝ⌒)「ゲームが好き」

(⌒,_ゝ⌒)「それだけで、ええやんか」

狂戦士もこう「…」

狂戦士もこう「…」

狂戦士もこう「…素直やな」

(⌒,_ゝ⌒)「そうか?」

狂戦士もこう「…俺も…お前みたいに吐き出せたら良かったんやな」

(⌒,_ゝ⌒)「…せやな」

狂戦士もこう「…」

(⌒,_ゝ⌒)「正気に戻ったらええねん」

狂戦士もこう「…」

(⌒,_ゝ⌒)「ゲームは、娯楽や、皆楽しくがモットーやで」

狂戦士もこう「…そうやな」

神「…」

神「なるほど」

神「凄いね、君は」

(⌒,_ゝ⌒)「なんやこら、ぶち殺すぞ」

神「元に戻らないで欲しい気もするけど」

神「なるほど、確かに君も豊もルーツは同じ」

神「だって同一人物なんだから」

(⌒,_ゝ⌒)「…」

神「いやぁ、いいものを見せてもらったよ」

神「…その心、忘れないでいてくれるかい?」

(⌒,_ゝ⌒)「当たり前じゃカス、はよ戻せボケ」

神「この世界はどうだった?」

(⌒,_ゝ⌒)「最悪や」

神「…」

(⌒,_ゝ⌒)「…でも、悪くなかったで」

ウィッチ「…お別れ、ですか?」

(⌒,_ゝ⌒)「そうやな」

ウィッチ「…そう、ですか」

(⌒,_ゝ⌒)「なんや、心配することないで」

(⌒,_ゝ⌒)「俺はあっちに言ってもずっとゲームをする」

(⌒,_ゝ⌒)「そしたら、ウィッチとも一緒や、何もさみしいことないんや」

ウィッチ「…はい」

(⌒,_ゝ⌒)「まぁ、あれや」

(⌒,_ゝ⌒)「ウィッチは俺のよm…」

ウィッチ「…えっ…!?」


シーン


ウィッチ「…もこう、さん…」

(⌒,_ゝ⌒)「なんでお前いいところで戻すの!?」

(⌒,_ゝ⌒)「ほんま空気読めんな!!」

神「あははは、君を知っているものとしては君がメシウマだと腹が立つんだ」

(⌒,_ゝ⌒)「クソガンモ!」

神「…ふふ、お疲れ様」

(⌒,_ゝ⌒)「…おう」

神「…君のことを嫌っている人は沢山いるけどね」

神「…でも、君のことを好きな人も沢山いる」

神「それだけは、覚えていて欲しいんだ」

(⌒,_ゝ⌒)「…」

神「君は何にも屈せずに、ただ、ゲームをしていればいい」

神「僕らはそれを見て、笑うから」

(⌒,_ゝ⌒)「…」

(⌒,_ゝ⌒)「…お前、本当に神様なんか?」

神「…」

(⌒,_ゝ⌒)「…どうもお前の視点はおかしいで」

神「ふふ、神様が実況者ファンだとおかしいかい?」

(⌒,_ゝ⌒)「…」

神「いいや、実況者ファンが神様だと、の間違いか」

神「…僕はね、君のファンなんだよ、もこう」

神「だからこそこの世界を作り上げた」

(⌒,_ゝ⌒)「ようわからんわ…」

神「分からなくていいよ、それが正解」

(⌒,_ゝ⌒)「…」

神「さ、お別れだ」

神「案外悪くなかったでしょ?」

(⌒,_ゝ⌒)「そうやな」

(⌒,_ゝ⌒)「自分のルーツを知ることができた」

(⌒,_ゝ⌒)「いいや、初心に帰ったというべきやな」

神「楽しみにしてるよ、Part21」

(⌒,_ゝ⌒)「…おう」

(⌒,_ゝ⌒)「任せとけや」

神「じゃ」

(⌒,_ゝ⌒)「ん」



「さようなら」

数日後


(⌒,_ゝ⌒)「よーし、さて」

(⌒,_ゝ⌒)「久々にぷよテト実況取ろうか」

(⌒,_ゝ⌒)「あんな事があったなんてほんま夢みたいやわ」

(⌒,_ゝ⌒)「うーん、夢かもわからんな」

(⌒,_ゝ⌒)「ふひっ」

(⌒,_ゝ⌒)「初心に帰って、普通にゲーム楽しんだるわ」

(⌒,_ゝ⌒)「スイッチオンや!」

あなたの人生はつまらないものですか

「あぁ!?お邪魔になってねぇよそれ!」

あなたに生きがいはありますか

「お邪魔が完全にRenの餌やんけ!」

もし生きがいがあるなら、あなたは

「うおおおおおお!?神ツモやああああ!」

きっと誰よりも幸せでしょう

世界はどこまでも単純で、明快で

「きたきたきたきたきたきたでこれ!あの戦況からのまさかの十一の刃!そんでもって…!」











そしてちょっとだけ、奇跡が起きるものなのです




「「オールグリーン!」」



(⌒,_ゝ⌒)「…ん?今声ダブってなかったか?故障か?」

ウィッチ「♪」

(⌒,_ゝ⌒)「終わりや」

(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)(⌒,_ゝ⌒)

(⌒,_ゝ⌒)「俺最近増えるねん、すまんな」

(⌒,_ゝ⌒)「ふひっ」

>>91
(⌒,_ゝ⌒)「これ間違っとるで」

(⌒,_ゝ⌒)「メシウマやなくてメシマズやな」

(⌒,_ゝ⌒)ノシ「ほな」

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