龍可「融合召喚に、エクシーズ召喚かぁ」エンシェント・フェアリー『興味深いですね』 (82)


デン!

「「なーーにっかなーなーにっかなー?」」

デーデーデン!

「「今週は、これ!」」

クルクルクルクル……


バン☆


≪エンシェント・フェアリー・ドラゴン・イルシュリムスター≫

シンクロ・効果モンスター
星7/光属性/ドラゴン族/攻2100/守3000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードの(1)(2)の効果は1ターンに一度しか使用できない。
(1)手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。このターン、自分はバトルフェイズを行うことができない。
(2)フィールドに表側表示で存在するフィールド魔法1枚を選択して発動できる。デッキからフィールド魔法カード1枚を墓地に送る。選択したカードは、この効果で墓地に送ったカードと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。


龍可「Arc-Vシンクロ次元の設定に合わせた、新たなエンシェント・フェアリーよ!」

龍亞「ジャックで言うところのスカーライトだね!」

龍可「本来の効果はそのままに、フィールド魔法の張り替え効果がアクションフィールドにも対応したわ!」

龍亞「すげー!害悪を害悪たらしめている要素が毛ほども改善されてないや!ところで、『イルシュリムスター』ってどういう意味?」

龍可「Google先生曰く、ドイツ語で『最低の鰻』『最悪の鰻』って意味らしいわ!」

龍亞「まさにピッタリだね!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1443352875


---9月29日---


龍亞「よーし、とどめだ!ダイレクトアタック!へっへーん、また俺の勝ちー!」

龍可「もー!どうして勝てないの?龍亞強すぎ!」

龍亞「当たり前だろ!俺は何があっても龍可を守るって決めたんだ!俺の方が強くなくちゃ、龍可を守れないじゃん!」

龍可「まあ、そこは嬉しいし、頼りにしてるけど……やだ、もうこんな時間!」

龍亞「やっべー!フレンドシップカップの中継もう始まってるよ!テレビテレビ……っと」ピ


遊矢『みんな聞いてくれ!このフレンドシップカップに敗退したものは、地下のゴミ処理施設で強制労働させられるんだ!』

『『『ワーーーーーーッ!!!』』』

『いいぞー!』
『やっちまえー!』
『当たり前だよなぁ?』


遊矢『!?』


龍可「本当に……当たり前、なのかな」

龍亞「…………」

龍可「パパもママも学校の先生も、周りの大人達はみんなそう言うけど……負けることって、本当にそんなに悪いことなのかな」

龍亞「うーん……大人の言うこととか、俺にはよくわかんないけど……負けることが悪いことじゃないってことだけはわかるよ」

龍可「どうして?」

龍亞「だって、もし負けることが悪いことで、負けるたびに下に落ちなきゃいけなかったらさ。龍可、お前なんて地下で何年働かなきゃいけないかわかんないもんなー?」

龍可「もー、龍亞ったら!」

龍亞「あはは!……龍可は昔から体が弱いから、もしお前がああいう舞台に立つことになったら、きっと下に落とされちゃう。そうならないように、俺は龍可を守るって決めたんだけど……」

龍亞「確かに、負けたら落ちるなんてルールがなくなっちゃえば、みんなもっと楽しく暮らせるのかもな」

龍可「うん……」

>>1
思いっきり9期テキストに8期テキストが混ざってるんですが


227『融合召喚!!出でよ、荘厳なる捕獲者の血統を受け継ぎし者!ゴヨウ・エンペラー!!』


龍亞「デュエルチェイサーの人も使ってる!最近流行ってるよなー、融合とかエクシーズとか」

龍可「時代はもう、シンクロ召喚だけじゃないってことかしら」

龍亞「だとしたらやばいじゃん!俺シンクロしか使えないのに!こんなんじゃ龍可を守れない……うわーっ!どこに行けば手に入るんだー融合にエクシーズ!?」

龍可「龍亞は今のままで十分強いわよ。でも、不思議よね。最近になって急に、新しい召喚方が二つも……あ、三つか」

龍亞「……あ、そうだ!融合もエクシーズも、結局モンスターであることに変わりはないんだろ?だったら、カードの精霊達が何か知ってるんじゃないか?」

龍可「なるほど、確かに!」

龍亞「ちょっと聞いてみてくれよ!俺にも手に入りそうだったらその場所とかもさ!」

龍可「手に入るかどうかはともかく、聞いてみるわ」

>>7
非力な私を許してくれ……


龍可(聞こえる?エンシェント・フェアリー……応えて……!)

EF『どうかしましたか』

龍可(最近になって精霊界に、見たこともないようなモンスターが増えたりしてない?)

EF『さあ、私には何とも……。そういうことなら僕(しもべ)の方が詳しいでしょう。こちらに来てもらえれば、話もできますが』

龍可(じゃあ、行くわ。いろいろ聞いてみたいの……私も、強くなれるかもしれないから)

EF『そうですか……何かを見つけたのですね。では早速』


パアアアァァ……


シュンッ


龍亞「あっ、消えた!精霊界に行ったのか……って、おーい!まだ試合途中だぞー!」


---精霊界---


レグルス「ペンデュラム……というものは存じ上げませんが、融合とエクシーズについてなら」

龍可「知ってるの!?」

トルンカ「知っとるも何も、わしらの間では有名な話じゃよ。龍可ちゃんの住んどるシンクロの世界とは別に、融合やエクシーズの世界があるっちゅうのは」

龍可「私の世界……?じゃああれは、別の世界から持ち込まれたカードなのね……やっぱり私には使えないんだ……」

トルンカ「何じゃ、そのカードが欲しいのか?」

龍可「……うん。私弱いから、龍亞にいつも心配かけてばっかりで……だから、新しいカードを手に入れて強くなれば、少しでも龍亞に安心してもらえるかなって」

トルンカ「うう……涙ぐましい話じゃ……!よし、わかった!龍可ちゃんのために、わしが一肌脱ぐとしようかの!」

龍可「えっ?」

トルンカ「直接カードを龍可ちゃんにあげることはできんが、わしの魔力で龍可ちゃんを別の次元の精霊界に送ることならできるぞい!」

レグルス「そ、そんなことが可能なのですか?」

トルンカ「なーに、人間界と精霊界を行き来ことをちょちょいと応用するだけじゃ。わしを誰だと思うとる?かつては黒衣の大賢者と謳われ、かのブラック・マジシャンの……」

レグルス「な、なるほど。流石ですトルンカ殿」

龍可「すごいわトルンカ!私行きたい!」

トルンカ「龍可ちゃん一人では危ない。誰かお供を付けたほうがよかろう」

龍可「じゃあエンシェント・フェアリー、お願い」

EF「私は極力動きたくないので、レグルス、ついて行ってあげなさい」

レグルス「出た!エンシェント・フェアリー様の他力本願コンボだ!」
(承りました)

EF「思考と台詞が逆です。従者クビにしますよ」

レグルス「お戯れを」

EF「いやお戯れをじゃないでしょ。もっと私を敬いなさいと言っているんです」

レグルス「お戯れを」

EF「それもお戯れ!?お前私の従者でしょ!?尊敬とかしてないの!?」

レグルス「やらかしてきた悪行が大きすぎて、今はそれほど」

EF「正直!!」


---エクシーズ次元・精霊界---


龍可「…………何……これ……!?」

レグルス「馬鹿な……!もうどこにも生命の気配が感じられないほどに、荒廃している……!」

龍可「ひどい……どうしてこんな……!?」

レグルス「わかりません……。とにかく一旦戻って、融合次元の方に行ってみましょう。もしかすると、同じような状況になっているかもしれない」

龍可「う、うん……」



「Hey,そこのGirl。ユーゴー・Dimensionに行くって?」



龍可「!?」

「そいつはクレイジーだぜGirl。やめといたほうがいい」

レグルス「貴様ッ、何者だ!」

「My name is ”Chain" ……ラヴァルバル・チェイン。俺は忠告してやってんだぜ」

龍可「チェイン……。融合次元に行かないほうがいいってどういうこと?ここはどうしてこんなことになっているの?」

チェイン「Easyな話さ。俺たちのエクシーズ・Dimensionをこんなにしやがったのは奴ら……ユーゴー・Dimensionなのさ」

レグルス「何だと……!?」

チェイン「詳しい事情は俺も知らねぇ。俺は流れ者だからな、最初からここにいたわけじゃない」

チェイン「かつての俺はOutlaw……街のチンピラ連中とつるんで、犯罪に手を染めていた。色々ヤバいモンスターを、デッキからCemeteryへ横流ししたりな」

チェイン「ある時それがバレて、俺は国から追われる身になった。追っ手から逃れるため、俺は海を渡り、ここまで亡命してきたんだ」

チェイン「ここの連中は気のいい奴らばっかりだった。そりゃ中には乱暴な奴もいたが、どいつもこいつもよそ者の、しかも脛に傷のあるこの俺を迎え入れるのに、全く躊躇しやがらなかった」

チェイン「呆れるほどのお人好しぶり……甘すぎるぜ、マミーのアップルパイよりも甘ぇ。俺の国だったらあいつら死んでるぜ」

チェイン「そんな甘ちゃんどもが…………俺は大好きだった」

チェイン「けどな……神サマは、俺を許しちゃくれなかったんだ」

チェイン「ある日突然、奴らはやって来た。ここの連中を襲い、次々と封印していった」

チェイン「俺は思ったよ……『仕方ねぇ』ってな。俺は犯罪者だ、真っ当に生きられるはずがねぇんだ。だから奴らは、俺を地獄に送りに来た、神サマの使いなんだって…………でもよ」

チェイン「だったら……だったら俺だけ連れて行けばいいじゃねぇか!あいつらは何にも関係ねぇ、クソみたいにいい奴らだった!悪いのは俺だけだ!なのに!!」

チェイン「奴らはあいつらを、連れて行った……あいつらはもう……ここにはいねぇ。俺だけが…………生き残っちまった……」

龍可「…………」

レグルス「…………」

チェイン「だからよGirl。自分から奴らの本拠地に乗り込むなんてイカレた真似はやめな。死にに行くようなもんだ」

龍可「……龍亞……やっぱり、間違ってるよ。勝者が絶対で、敗者はただ落ちるだけなんて…………こんな……こんな悲しい現実が正しいなんて、あるはずがない!」

龍可「レグルス!」

レグルス「わかっています。すぐに元の次元に戻り、作戦を立てましょう」

チェイン「お、おい!?お前ら俺の話聞いてなかったのか!?まさか奴らのところに攻め込むなんて言うんじゃ……」

龍可「ごめんね、チェイン。心配してくれてありがとう。でも私、行くよ……ここで立ち止まってたら、私たちの次元と、何も変わらないから」

チェイン「…………!!」

チェイン(このGirl……なんて強い目をしてんだ!迷いが全くねぇ……このちっこい体から、俺でもビビっちまうほどの闘志が溢れてやがる!)

チェイン(……噂には聞いていた、精霊と通じ合うことのできる人間。こいつなら、あるいは……)

チェイン「……I agree.Girl,俺も行くぜ」

龍可「!」

チェイン「連れて行ってくれ……お前さんを見てたら、俺も闘志が湧いてきたぜ。あのFuckin'ユーゴー・Dimensionどもに、一発ブチ込んでやらねぇと気が済まねぇ」

龍可「ありがとう、チェイン……!一緒に行こう!」

レグルス「感謝する、エクシーズの住人。何分我々の次元の者だけでは、戦力に不安があったところだ」

チェイン「礼を言いたいのは俺の方さ。あのGirlのおかげで、ようやく踏ん切りがついたぜ……よろしくな、レグルスの旦那」

レグルス「うむ。よろしく頼む、チェイン殿」









フォース・ストリクス「キー!(おいらも連れて行ってくれ!)」

龍可「いいよ」

ストリクス「キー!」


---9月30日---


龍可「みんな、準備はいい?」

レグルス「問題ありません」

チェイン「いつでもOKだぜ!」

トルンカ「歳はとっても、まだまだ現役じゃ!」

EF「ひじょーーーーーーに不本意ですが、ここまでの大事となると私が動かないわけにもいかないでしょう。致し方ありません」

レグルス「恐れながらエンシェント・フェアリー様。いい加減ひっぱたきますよ」

EF「えっ」

龍可「よし……行くわよ!トルンカ、お願い!」

トルンカ「よしきた!むむむ…………たぁーーー!!!」


---融合次元・精霊界---


龍可「これは……!?」

レグルス「要塞……なのか?」

チェイン「あそこに攫われた仲間たちが捉えられてるに違いねぇ!行ってみようぜ!」


「ワンッ!!ワンッ!!」


龍可「!?」


古代の機械猟犬「ワンッ!!ワンッ!!」


レグルス「犬……?…………ッ!しまった、見張りか!」


古代の機械兵士「どうしたハウンドドッグ、何か見つけたか?」


龍可「他の奴も来たわ、一旦隠れましょう!」

兵士「……むっ!?貴様、何者だ!」

龍可(え!?見つかった!?)

レグルス(馬鹿な!この薄暗い茂みの中、見つかるはずが……!)

兵士「そこのデカブツ!貴様に言っているんだ!それで隠れているつもりか?」

龍可(へ?デカブツって…………)



EF「……………………え?私?」



「「「この糞鰻ィィィ!!!!」」」


兵士「こちらソルジャー、Dブロックに侵入者発見!応援を要請する!繰り返す、Dブロックに侵入者発見!」

猟犬「ウゥーッ、ゥワンッ!!」

トルンカ「どうするんじゃ、完全に見つかってしまったぞ!」

龍可「とにかく逃げるしかないわ!みんな走って!」

トルンカ「ひぃーっ、年寄りを走らせんでくれぇー!」

龍可「まだまだ現役なんでしよ!?いいから走る!」

兵士A「待てーッ!」

兵士B「大人しく投降しろ!」

兵士C「我らアカデミアの地に土足で踏み込んで、生きて帰れると思うなよ!」

「「「バウワウワウッッ!!!」」」

チェイン「Shit!とんでもねぇ数だぜ!」

トルンカ「だめじゃ、こんなのとても逃げ切れんぞ!」

龍可「うう……一体どうすれば……!?」

レグルス「…………私が行きましょう。私が奴らの注意を引きつけますから、龍可達は先に逃げて下さい」

龍可「そんな!そんなことしたらレグルスが……!」

レグルス「今、ここで全滅することだけは避けなければならない。私は後から必ず追いつきます……どうか、行って下さい」

龍可「でも……!」

レグルス「さあ、早くッ!迷っている時間はありません!」

チェイン「Girl!レグルスの旦那の言う通りだ!今は旦那を信じて逃げるしかねぇ!」

龍可「…………!!ごめん、レグルス!!」

レグルス「……それでいいのです、龍可」

兵士D「ほう?足を止めたか。観念したか?」

レグルス「戯れ言を言う前にかかってこい機械人形ども!私が相手だ!」

兵士E「身の程知らずが!かかれッ!!」

レグルス「グルルルアアァァァ!!!」


---
------
---------

龍可「はぁ……はぁ……レグルス……」

トルンカ「ふぃー……何とか逃げ切ったが、もうすっかり日が暮れてしまったぞい」

チェイン「これからどうしたもんか……そもそも俺らには、ここを目指そうっていうアテからして無ぇしな……」


兵士F「くそ、奴らどこに逃げた……?もっとよく探せ!」

猟犬「ワンッ!」


龍可(!!まだ追っ手が……!)



「君たち、こっちだ!」



龍可(!?)

兵士F「ふむ……ここにはいないようだな。ほかを探すぞ」

猟犬「ワンッ!」


「…………よし、行ったようだな」

龍可「あ、ありがとう。貴方は……?」

「私の名はエアーマン。ついて来たまえ、アジトに案内しよう」


---HEROアジト---


エアー「改めて……私はエアーマンという。そして彼が」

ブレイズ「ブレイズマンだ」

ミスト「私はシャドー・ミスト。君たちも災難だったな」

チェイン「お前さん達は一体……?」

ブレイズ「我々はかつて、この世界でヒーローと呼ばれていた者だ」

ミスト「しかし今では大半の仲間は奴ら……アカデミアに捉えられ、残ったのはこの三人のみ」

エアー「しかし我々は諦めていない。こうして身を隠しながら、反逆の機会を窺っているのだ」

龍可「この次元にも、あいつらに立ち向かおうとする人たちはいたんだ……!」

ミスト「しかし君たちも運がなかったな、こんな所に迷い込んでしまうとは。帰る当てはあるのかね?」

チェイン「迷い込んだんじゃねぇ。俺たちは奴らをブッ倒して仲間を取り戻すために、自分からここまでやって来たのよ」

エアー「何と……君達も我々と、志を同じくする者か!」

龍可「ねえ、何か知ってることはない?あいつらの弱点とか、警備の穴とか……」

エアー「弱点と言えるかどうかはわからないが……奴らは他の次元へ侵攻するための次元移動装置を、あるモンスターのエネルギーを使って動かしている」

龍可「あるモンスター?」

エアー「そう。モンスター同士はおろか、あらゆる次元、さらには生と死さえも融合させてしまうと言われる融合の神……ノーデンというモンスターだ」

ブレイズ「更に言うと、君達の攫われた仲間というのも、恐らくはそこにいる。兵士の話を聞いたのだが、どうやらかの者は最近力が弱ってきているようでな」

ミスト「これ以上酷使すると、長くは持たないらしい……そこでノーデンに代わるエネルギーとして、奴らは別次元からモンスターを攫い、蓄えているのだ」

龍可「ということは、レグルスもそこに……!」

エアー「我々に唯一勝機が残されているとすれば、それだ。ノーデンの力はまさしく『神』……かの者を装置から切り離し、共に戦って貰えれば、如何に奴らの数が多くとも勝ち目がある」

ミスト「しかし、かの者は衰弱してきている……もう時間がない。一刻も早く、装置の元へ行かなければならないのだが……奴らの警備を掻い潜る術は、我々には無いのだ……」

チェイン「Fuck!結局あの大群をどうにかしなきゃならねぇのかよ!」

トルンカ「ぐぬぬぅー!この次元にも魔力を回復する手段があれば、わしの大魔術を使って『あれ』ができるのにぃー!」

エアー「……何?少女よ、それは奴らの大群を突破できるという意味か!?」

トルンカ「わしはこう見えても立派な爺さんなんじゃが……そうじゃよ。なあ龍可ちゃん?」

龍可「うん、『あれ』なら……。でもトルンカの魔力は次元移動で殆ど使っちゃったから、もう残ってないでしょう?」

トルンカ「そうなんじゃよ!くっそーもどかしいー!!」

エアー「…………ミスト……ブレイズ……!」

ミスト「ああ、ついに……!」

ブレイズ「ついに、我々にも……」

エアー「風が……吹いてきた!!」

トルンカ「ほえ?」

エアー「少女よ、手を前に」

トルンカ「だから爺さんじゃって……ほい。何をするんじゃ?」


スッ……


ミスト「今から我々三人の全ての力を貴方の中に注ぎ込み、魔力を限界まで回復させます」

ブレイズ「勝手な願いで申し訳ないが……どうか我々に代わって、奴らを倒してほしい」

龍可「全ての力……!?そんなことしたら、貴方達が……!」

エアー「案ずることはない。たとえ精霊界での肉体が朽ちたとしても、我々の魂はカードとなって残る……そうなったら、人間の少女よ。重ねた願いですまないが」

エアー「我々を……使ってもらえないだろうか?」

龍可「……………………」

龍可「…………うん……約束する……約束するよ……!絶対、あいつらを……やっつけてみせるから…………!!」

エアー「…………」ニコッ

エアー「いくぞミスト、ブレイズ!!」

ブレイズ「ああ!」

ミスト「我々の想い、託したぞ!!」


「「「HERO'S ボンド!!!」」」


コオオォォ……!


トルンカ「おお……!力が……魔力が漲るぞ!今なら何だってできそうじゃ!」

チェイン「……さすがHERO。クソみてぇに、カッコよすぎだぜ」

龍可「ありがとう、みんな。みんなの想い……無駄にはしない!!」


ザッ……


兵士G「!!貴様、侵入者!のこのこと現われ出たな!こちらソルジャー、侵入者発見!」

兵士H「捕獲せよ!」

兵士I「捕獲せよ!」

兵士J「捕獲せよ!」

「「「捕獲せよ!!!」」」


龍可「トルンカ!!」

トルンカ「あいよ!喰らえ雑兵ども!大魔法、クロス・ソウル!!」


パアアアァァ……!


兵士K「……?何の真似だ!」

龍可「私たちの魂と、貴方たちの魂を交換したのよ!これで遠慮なく呼び出すことができるわ!」


龍可「侵略者どもの魂を生贄に!!」


ゴゴゴゴゴゴ……


チェイン「What's the fuck!?何だあのドでかい心臓は!?」


兵士L「ぐわあああ!?」

兵士M「な、何だこれは!?た、魂が……」

兵士N「吸い取られ……ぐおお……!」



龍可「降臨せよ!!地縛神Cusillu!!」



ズゴゴゴゴゴ……!



Cusillu『ォォォォオオオオオオオオオオオオ!!!』


チェイン「Jesus fuckin' christ!!なんてデカさだ!!Girl,お前さんこんな切り札を……!」

龍可「地縛神は魂の生贄が大量に必要だから、トルンカの魔法と併用しないと使えないの。さあ、今の内に進むわよ!」

---
------
---------

トルンカ「見えた!きっとあれが次元移動装置じゃ!」


古代の機械混沌巨人『ガガガガガ……』


チェイン「みたいだな……敵も本腰入れて止めに来てやがるぜ!」

龍可「Cusillu!」


Cusillu『オオオオオオオオオ!!』

混沌巨人『ピーッ、ガガガガガ……!!』


ズガアァァン!!


チェイン「す、すげぇ!全然負けてねぇぞ!」

龍可「急ぎましょう、もうどれだけ時間が残されているかわからないわ!」

龍可「はぁ、はぁ……」

龍可(待っててレグルス、そしてノーデン!必ず助け出してあげるから……!)



(私が…………)




(必ず……………………)











---10月1日---






プツン────





龍可「!?な、何!?」

トルンカ「何じゃ何じゃ!?何も見えん!停電か!?」



ビーッ!ビーッ!



『主電源停止、主電源停止。予備電源に切り替えマス。主電源停止、主電源停止。予備電源に切り替えマス』


パッ……


トルンカ「お、明かりが点いた!」

龍可「……………………!??」

龍可(主電源……停、止??)


---
------
---------

『奴らは他の次元へ侵攻するための次元移動装置を、あるモンスターのエネルギーを使って動かしている』

『これ以上酷使すると、長くは持たないらしい……そこでノーデンに代わるエネルギーとして、奴らは別次元からモンスターを攫い、蓄えているのだ』

---------
------
---

龍可「そんな…………そんな、まさか!!」ダッ

チェイン「あっ!?おい、どうしたんだGirl!?」


龍可(まさか……まさか……!嫌だ、そんなの嫌だよ!!)

龍可(約束したのに……ヒーローのみんなと、約束したのに……!!)




トルンカ「ま、待ってくれー!龍可ちゃーん!はぁ、はぁ……」


龍可「…………」ピタッ


トルンカ「おぶっ!そ、そんな急に待ってくれんでも…………ん?」



龍可「…………そ……んな…………」ガクッ











ノーデン『────────』




トルンカ「……あ……あれが、ノーデン…………?」

チェイン「どけ爺さん!」

ピトッ……

チェイン「!!…………Jesus……Holy shit……!!」

トルンカ「ち、チェイン殿?い、一体どういう……」

チェイン「…………脈が……無ぇ……!」

トルンカ「な……!?じ、じゃあ、もう死ん…………!?ということは……何じゃ!?わしらは間に合わなかったっちゅうことか!?もう手遅れだったっちゅうことなのか!?」

チェイン「……こいつが繋がれてるケーブルは、もう作動してねぇ……明らかに、この部屋を取り囲んでる石板からエネルギーを抽出し始めてやがる」

トルンカ「『主電源』であるノーデンが力尽きたから、あっさり切り捨てて『予備電源』を使い始めたと!?な、なんて奴らじゃ……!まるで悪魔じゃ!!」


龍可「……………………」


ノーデン『────────』


龍可「……………………」

龍可「…………行こう」

チェイン「……あん?」

トルンカ「行くって、どこに……?」

龍可「エアーマンが言ってた。精霊界での体が朽ちても、その魂はカードとなって残るって」


龍可「一緒に、戦うのよ。ノーデンと……みんなと!!」




---融合次元・人間界---


「…………あ!見ーつけた。なーんだ、侵入者の反応がたった一人分しかないって言うから、どんな奴かと思ったら」


ユーリ「まだ子供じゃない。迷子かい?お父さんやお母さんは?」


龍可「……………………」

ユーリ「はは、冗談だよ。そんな怖い顔しないで。……ねえ、転送装置のコアになるカードが無くなっちゃったみたいなんだけどさ。君、知らない?」

龍可「…………よ」

ユーリ「ん?」

龍可「……勝負よ。私と」

ユーリ「……勝負?君と?僕が?……ふふふ、あはははは!面白いね君!いいよ、やろうか。まあどの道僕もそのつもりではあったけどね」

ユーリ「君がコアのことを知っていようがいまいが、僕にはどうでもいいんだ。『侵入者の排除』……プロフェッサーが僕だけに、命じてくれたからね」ジャキン!

ユーリ「じゃあ早速始めようか。いくよ、デュエ……」

龍可「待った!!」

ユーリ「何さ」

龍可「デュエルを始める前に、やることがあるでしょう?」

ユーリ「始める前?何をやるの?」

龍可「ジャンケンよ!!」

ユーリ「……………………はい?」

龍可「だ・か・ら!ジャンケンをして、先攻後攻を決めるのよ!」

ユーリ「…………」

ユーリ「……………………」

ユーリ「……………………ぷっ」

ユーリ「ぷふっ……ふふふ……ふふふふ…………あっはははははははは!!じゃ、ジャンケンって!!そういうことか……よくあるお遊びの!あははははははは!!」

龍可「何がおかしいのよ!」

ユーリ「ご、ごめんごめん!だって君があんまり……ふふっ、ふふふ……面白いこと言うから…………はぁ!いいよ、好きにして。先攻でも後攻でも、君の好きな方を選びなよ」

龍可「え、いいの?」

ユーリ「うん。笑っちゃったお詫びとしてね……どっちにする?」

龍可「じゃあ、先行を貰うわ」

ユーリ「OK、じゃあ僕は後攻だね」

ユーリ(間違いない、この子は囮だ……本命はどこかに隠れているな。どうやってレーダーを誤魔化したのか知らないけど、こんなの時間稼ぎにもならないよ)

ユーリ「じゃあ今度こそ、いくよ!」


「「デュエル!!」」


龍可「私のターン!!」

龍可(いくよ、みんな……!私に、力を貸して!)

龍可「魔法カード、ヒーローアライブを発動!自分フィールドにモンスターが存在しない時、ライフを半分払うことで、デッキからHEROと名の付くレベル4以下のモンスターを特殊召喚する!」

ユーリ「いきなりライフを半分も捨てちゃうの?はは、可愛らしい見かけに似合わず豪快な戦い方だねぇ」

龍可「く……っ!!ライフを2000ポイント払い、デッキからE・HEROエアーマンを特殊召喚!」LP4000→2000

龍可「エアーマンの効果発動!このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから新たなHEROを手札に加えることができる!私はE・HEROシャドー・ミストを手札に!」

龍可「更に手札からフィールド魔法、召魔装着を発動!」

龍可「この光のフィールドに私の手札を一枚捧げることで、デッキから魔装戦士と名の付くモンスターを呼び出すことができるわ。来て、魔装戦士アルニス!」

龍可「そして、墓地に送ったシャドー・ミストの効果を発動!このカードが墓地に送られた時、次なるHEROを手札に加える!E・HEROブレイズマンを手札に加え、通常召喚!」

龍可「ブレイズマンの効果発動!1ターンに一度、デッキから融合一枚を手札に加えることができる!」

ユーリ「融合……?へえ、君も融合を使うのかい?悲しいなぁ、これじゃ共食いみたいじゃないか……ふふっ」

龍可「何が共食いよ!貴方達と一緒にされたくないわ!私のこの融合には、強い想いが込もっている……貴方達が道具のように使っていたモンスターの想いがね!」

ユーリ「…………」

龍可「私は貴方達を許さない!人間世界も精霊世界も滅茶苦茶にした、モンスターを侵略の道具としてしか見ることのできない、哀れな貴方達を!!」

龍可「お願い、私に力を!レベル4のエアーマンと、魔装戦士アルニスでオーバーレイ!!」

ユーリ「何っ!?」

龍可「冥府の猛禽よ!闇の眼力で真実を暴き、鋭き鉤爪で栄光を・ぎ取れ!エクシーズ召喚!!」

龍可「飛来せよ、ランク4!RR-フォース・ストリクス!!」


『キー!!』


ユーリ「……エクシーズ……!」

ユーリ(複数の召喚法を使うのか?まさかこの子、別次元から……?)

龍可「フォース・ストリクスの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使うことで、デッキから鳥獣族・闇属性・レベル4のモンスター一体を手札に加える!私はRR-シンギング・レイニアスを手札に!そしてシンギング・レイニアスは私のフィールドにエクシーズモンスターがいる時、手札から特殊召喚できる!」

ユーリ「また、レベル4のモンスターが二体……」

龍可「レベル4のブレイズマンと、シンギング・レイニアスでオーバーレイ!」

龍可「呪いの鎖に縛られし灼熱の龍よ!今こそその力解き放ち、煉獄への道を切り開け!エクシーズ召喚!!」

龍可「出でよ、ランク4!ラヴァルバル・チェイン!!」


『グボロオオォォ!!』


ユーリ「1ターンで二体もエクシーズモンスターを……」

チェイン『Yeeeeeeeaaaaaah!!!Hey,girl!とうとうこの時が来やがったな!一緒にあのケツ穴野郎共の[自主規制]に[自主規制]を[自主規制]して、[自主規制]するほど[自主規制]してやろうぜ!!』

龍可「う、うん……とりあえず、デュエルが終わってから考えようか……ら、ラヴァルバル・チェインの効果発動!」

龍可「オーバーレイユニットを一つ使うことで、デッキからカードを一枚墓地に送ることができる!ヴァイロン・キューブを墓地へ!」

龍可「そして行くわよ!お望み通り見せてあげるわ!魔法カード、融合を発動!!」

ユーリ「!」

龍可「フィールドのラヴァルバル・チェインとフォース・ストリクスを融合!」

龍可「禁忌の灼龍よ!死を運ぶ猛禽よ!異界の地にて一つとなりて、穢れし神へと昇華せよ!融合召喚!!」

龍可「降臨せよ、遍く次元を統べる者!旧神ノーデン!!」

ユーリ「!!それは制御装置のコア……!ということは、それを盗み出したのはやはり君……!?」

龍可「ノーデン……一緒に戦おう!ノーデンの効果発動!このカードの特殊召喚に成功した時、墓地からレベル4以下のモンスター一体を、効果を無効にして特殊召喚できる!チューナーモンスター、ヴァイロン・キューブを特殊召喚!」

ユーリ「チューナーだって?まさか……!」

龍可「私はレベル4の旧神ノーデンに、レベル3のヴァイロン・キューブをチューニング!」

龍可「悪虐の限りを尽くせし輪廻の歯車よ!大いなる創造主の名の下に規制されろ!神風返せ!バードマン返せ!シンクロ召喚!!」

龍可「降誕せよ、破滅の糞鰻!エンシェント・フェアリー・ドラゴン・イルシュリムスター!!」


『口上どうなってんだ!!』


龍可「いや、何か咄嗟に頭に浮かんだフレーズを喋ったらこうなったのよ。きっと精霊達の声が私に届いたのね」

EF『だとしたら私精霊達に恨まれすぎだろ!!私これでもトップですよ!?シンクロ次元限定とはいえ精霊世界のトップですよ!?』

龍可「トップに必ずしも人望があるとは限らないわ」

EF『厳しい!!!何ですか何なんですか!!他力本願がそんなにいけないんですか!?誰だって働かずに済むならそれに越したことはないでしょう!!』

龍可(よくわからないけど、主な原因はそっちじゃない気がする……)

ユーリ(シンクロ召喚まで使うとは……でも、所詮はお子様か。これだけ特殊召喚を繰り返し、コアの力まで使っても、最終的にフィールドに残ったのはたった一体)

ユーリ(やれやれ、身構えて損した……こりゃあ僕のターンが回ってきたら、1ターン持つかどうかも怪しいぞ。まあ楽でいいけどさ)

龍可「……っと、デュエルを進めなきゃ。墓地に送られたヴァイロン・キューブの効果発動!」

ユーリ(え、まだ何かやるの?)

龍可「ヴァイロン・キューブが光属性モンスターのシンクロ素材となった時、デッキから装備魔法カードを一枚手札に加えることができる!私は再融合を手札に加え、発動!」

龍可「再融合は800ポイントのライフを払うことで、墓地の融合モンスター一体を特殊召喚し、そのモンスターに装備する!蘇れ、旧神ノーデン!」LP2000→1200

龍可「特殊召喚に成功したことで、再びノーデンの効果が発動!墓地からエアーマンを特殊召喚!」

ユーリ「レベル4のモンスターが二体……」

龍可「レベル4の旧神ノーデンと、エアーマンでオーバーレイ!エクシーズ召喚!!飛来せよ、RR-フォース・ストリクス!!そしてフォース・ストリクスのオーバーレイユニットを一つ使い、デッキからBF-精鋭のゼピュロスを手札に加えるわ!」

龍可「さあ、仕事よエンシェント・フェアリー!観念して働きなさい!エンシェント・フェアリー・ドラゴン・イルシュリムスターの効果発動!」

EF『うう……わかりました、わかりましたよ……ハァッ!』

龍可「1ターンに一度、手札からレベル4以下のモンスター一体を特殊召喚できる!来て、精鋭のゼピュロス!」

龍可「この効果を発動したターンはバトルを行えないけど、先行1ターン目は最初からバトルできない!デメリットは無効よ!」

龍可「そしてエンシェント・フェアリーのさらなる効果!デッキからフィールド魔法を墓地に送ることで、既に発動しているフィールド魔法にその効果をコピーする!私はデッキからフュージョン・ゲートを墓地に送り、召魔装着に効果をコピーする!プレイン・バック!!」

龍可「私のフィールドにフュージョン・ゲートがある限り、素材モンスターを墓地に送る代わりにゲームから除外することで、融合カードを使わずに融合召喚を行うことができる!」

ユーリ「何だって!?」

龍可「私はフュージョン・ゲートの効果を使い、フィールドのエンシェント・フェアリー・イルシュリムスターとフォース・ストリクスを融合!融合召喚!!現れよ、旧神ノーデン!!ノーデンの効果により、墓地からエアーマンを特殊召喚!」

ユーリ「レベル4のモンスターが二体……」

龍可「レベル4のエアーマンと精鋭のゼピュロスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!!出でよ、ラヴァルバル・チェイン!!」

龍可「ラヴァルバル・チェインの効果発動発動!オーバーレイユニットを一つ使い、デッキからライトロード・アーチャーフェリスを墓地へ送るわ!そしてアーチャーフェリスはデッキから墓地に送られた時、自らを特殊召喚できる!」

ユーリ「レベル4の……これ僕毎回言わないといけないの?」

龍可「レベル4のアーチャーフェリスと旧神ノーデンでオーバーレイ!エクシーズ召喚!!出でよ、ラヴァルバル・チェイン!!チェインの効果により、オーバーレイユニットを一つ使って、デッキからTGジェット・ファルコンを墓地へ送る!」

龍可「フュージョン・ゲートの効果発動!フィールドのラヴァルバル・チェイン二体を融合させる!」

チェインA『ヒュー!自分自身と[自主規制]たぁとんだサプライズだぜ!』

チェインB『Heyブラザー、男は度胸!何でもやってみるもんさ!』

龍可「もー、女の子の前でいちいちそういうこと言わないの!融合召喚!!現れよ、旧神ノーデン!!更にノーデンの効果で、墓地からヴァイロン・キューブを特殊召喚するわ!」

龍可「レベル4の旧神ノーデンに、レベル3のヴァイロン・キューブをチューニング!シンクロ召喚!!降誕せよ、エンシェント・フェアリー・ドラゴン・イルシュリムスター!!」

龍可「ヴァイロン・キューブが光属性モンスターのシンクロ素材となったことで、デッキから装備魔法、継承の印を手札に加え、発動!」

龍可「継承の印は自分の墓地に同名モンスターが三体存在する時、その中の一体を特殊召喚して、そのモンスターに装備する!蘇れ、旧神ノーデン!ノーデンの効果で、更に墓地からTGジェット・ファルコンを特殊召喚!」

龍可「更に、墓地に眠るBF-精鋭のゼピュロスの効果発動!自分フィールドの表側表示カードを一枚手札に戻すことで、墓地からこのカードを特殊召喚する!その代わりに、私は400ポイントのダメージを受ける!」LP1200→800

龍可「エンシェント・フェアリーの効果発動!デッキから伝説の都アトランティスを墓地に送り、その効果をフュージョン・ゲートにコピーする!」

龍可「アトランティスが存在する限り、お互いのフィールド・手札に存在る水属性モンスターのレベルは1下がる!よってノーデンのレベルは4から3にダウン!」

龍可「レベル3となった旧神ノーデンに、レベル3のTGジェット・ファルコンをチューニング!」

龍可(……うっ!また頭に精霊達の恨みの声が……!だ、駄目!エンシェント・フェアリー以外のモンスターにこんな酷いこと言うなんて私にはできない!)

EF『今何か凄く失礼なこと考えてません?』

龍可「もご、もごもごもごもご!もごもごもご!シンクロ召喚!!現れよ、氷結界の虎王ドゥローレン!!」


『グルルオオォォォ!!』
(何で俺だけ口上を付けてくれないんだ!?)


龍可「ジェット・ファルコンの効果発動!このカードがシンクロ召喚の素材となって墓地に送られた時、相手に500ポイントのダメージを与える!」

ユーリ「おっ、ようやく進展が……うわ、痛てて」LP4000→3500

龍可「更に装備魔法、継承の印を発動し、墓地からノーデンを復活!効果でジェット・ファルコンを特殊召喚!」

龍可「氷結界の虎王ドゥローレンの効果発動!1ターンに一度、このカード以外の自分フィールド上のカードを好きな数手札に戻すことで、ドゥローレンの攻撃力をエンドフェイズまで、戻した数×500ポイントアップする!私は継承の印を手札に戻す!これでドゥローレンの攻撃力は500ポイントアップするわ!」

龍可「そしてレベル3の旧神ノーデンに、レベル3のジェット・ファルコンをチューニング!シンクロ召喚!!現れよ、氷結界の虎王ドゥローレン!!ジェット・ファルコンがシンクロ素材になったことにより、500ポイントのダメージを与える!」

ユーリ「む、またか……」LP3500→3000

龍可「ドゥローレンで手札に戻した継承の印を再び発動!墓地からノーデンを特殊召喚し、効果でジェット・ファルコンを特殊召喚!」

龍可「二体目のドゥローレンの効果発動!一体目のドゥローレンと継承の印を手札に戻し、攻撃力を1000ポイントアップする!」

ユーリ「…………ん?」

龍可「レベル3の旧神ノーデンに、レベル3のジェット・ファルコンをチューニング!シンクロ召喚!!現れよ、氷結界の虎王ドゥローレン!!ジェット・ファルコンがシンクロ素材になったことにより、500ポイントのダメージを与える!」

ユーリ「う……!」LP3000→2500

ユーリ「……………………んん??」

龍可「ドゥローレンで手札に戻した継承の印を再び発動!墓地からノーデンを特殊召喚し、効果でジェット・ファルコンを特殊召喚!」

龍可「二体目のドゥローレンの効果発動!一体目のドゥローレンと継承の印を手札に戻し、攻撃力を1000ポイントアップする!」

龍可「レベル3の旧神ノーデンに、レベル3のジェット・ファルコンをチューニング!シンクロ召喚!!現れよ、氷結界の虎王ドゥローレン!!ジェット・ファルコンがシンクロ素材になったことにより、500ポイントのダメージを与える!」

ユーリ「うお……!」LP2500→2000

ユーリ「……………………あれ???」

龍可「ドゥローレンで手札に戻した継承の印を再び発動!墓地からノーデンを特殊召喚し、効果でジェット・ファルコンを特殊召喚!二体目のドゥローレンの効果発動!一体目のドゥローレンと継承の印を手札に戻し、攻撃力を1000ポイントアップする!レベル3の旧神ノーデンに、レベル3のジェット・ファルコンをチューニング!シンクロ召喚!!現れよ、氷結界の虎王ドゥローレン!!ジェット・ファルコンがシンクロ素材になったことにより、500ポイントのダメージを与える!」

ユーリ「……な…………何が、起きているんだ…………!?」LP2000→1500





『コレが………』





ユーリ「!!」





ノーデン『「ワンキル」……………ダ!!』





『オマエガ考エテイルコトハ確カニ「真実」ダ』

『確カニオマエノ「ターン」ガ来レバ、決闘者トシテ未ダ未熟ナアノ少女ハ敗北シテシマウダロウ……』

『シカシ……』

『実際ニ回ッテクル自分ノ「ターン」に到達スルコトハ決シテナイ!』

『ワタシの前ニ立ツ者ハドンナ能力ヲ持トート』

『絶対ニ!行クコトハナイ』

『コレガ』





『ノーデン・E(エンシェント)・ワンキル』





龍可「ジェット・ファルコンの効果発動!」

ユーリ「馬鹿な……ハァ……ハァ……『先行』ワンターンキルだと…………」LP1500→1000

龍可「ジェット・ファルコンの効果発動!!」

ユーリ「そんなものが……ハァ…………本当に、存在するなどと……!!」LP1000→500

龍可「ジェット・ファルコンの効果!!」

ユーリ「そんなことがッ!!」


『オマエは………』

『ドコへも……』

『向カウコトハナイ…………』

『特ニ…』

『自分ノ「ターン」ニ到達スルコトハ…………決シテ!……』


龍可「発動オオオォォォォォォ!!!」


ユーリ「許されてたまるかあああああぁぁぁぁぁ!!!!」LP500→0 ピーッ!

ユーリ「……………………」

トルンカ『気絶しとるのぉ』

龍可「この人のデュエルディスクで、装置にアクセスできないかな?」

ピッ……

【認証】

龍可「やった、できたわ!これで予備電源をシャットダウンすれば……」


プツン────


龍可「止まった……!」


レグルス『龍可ッ!』


龍可「!!レグルス!!よかった、無事だったのね!」

レグルス『ええ。貴方のおかげで、囚われていたモンスター達の封印も解かれました。今から全員で逆襲するつもりのようです』

龍可「あはは、みんな元気ね……」

レグルス『精霊界の方は我々に任せて、龍可は人間界を頼みます!』

トルンカ『わしもレグルス殿の方に加勢するぞい!頑張るんじゃぞ、龍可ちゃん!』

龍可「うん、任せて!」

龍可「よし、行こう!」

チェイン『Hey!待てよGirl,こいつはこのままにしといていいのか?』

龍可「え?」

ユーリ「……………………」

チェイン『こいつは俺の仲間たちを攫ったり、ノーデンをゴミみてえに使い潰しやがった奴だぜ。放っておけばまた悪さをしでかすかも知れねぇ……息の根を止めといたほうが』

龍可「……そうかもしれない。でも、それじゃ駄目だよ」

チェイン『Why?』

龍可「私たちのシンクロ次元は、負けた人間はどこまでも落ちていって、虐げられて当然っていうルールで成り立ってるんだけど……」

龍可「あるところに、そのルールに異を唱えた人がいてね。その人はこう言ったの」

龍可「『人生は一度きり。勝つ日もあれば負ける日もある。負けを恥じず、勝って驕らず』……即ち、レッツエンジョイってね」

龍可「デュエルって、本来そういうものだと思う。たった一度の負けで、取り返しのつかない何かを失うようなものであってはいけないって」

龍可「この人たちはきっと、私たちの社会と同じ。負けたものから、取り替えがつかなくなるまで奪おうとした……だから、貴方たちの世界は、あんな風になってしまった」

チェイン『…………』

龍可「今ここで、この人から取り返しのつかない何かを奪ってしまったら、それは私たちの社会と、融合次元のやり方と、何も変わらない。私はそれを変えるために戦っているのよ」

チェイン『……Indeed.じゃ、さっさと変えちまおうぜ』

龍可「うん!」

今日はもう寝るけど、もうちっとだけ続くんじゃ

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