男「日本部活学校?」(13)

主人公「日本部活学校?」

今僕は受験シーズンを迎えている

僕は空手部の主将で数々の賞もとった

その功績から、将来有望な選手として学校推薦で進学することを許可された

今は担任とその学校選びの真っ最中だ。

先生「そうだ。この学校は名の通り学業よりも部活動だけに狙いを定めた学校だ

先生「お前にピッタリじゃないか?」

言われたとおり、僕は頭が異常に悪い。

理由は明快。

勉強なんて捨て去り、ひたすら己の武を磨き続けたからだ


先生「この学校ならいくら鍛錬に明け暮れても成績で落ちることはない。」

主人公「確かに」

先生「それにこの学校だったら書類などなくても一枚の写真と実技試験だけで受験できる」

先生「他に希望があるなら聞くが、どうする?」

迷う必要はない

主人公「そこでお願いします」

こうして僕は、日本部活学校に入学した

日本部活学校入学式

主人公(以降空手)「さて、ここが式場か」

僕は式場を見渡す。 もう一度見渡す。 

空手「・・・ねぇ、ここホントに人間界?」

式場には無数の生物がいる。そう、あくまで 生 物 だ

空手「いや、外国人くらいはいると思ったよ? でもさ」

空手「なんか人間と断言出来ない生物がちらほらいるんだけど」

??「あの、新入生の方ですか?」

空手「あ、はい。」

??「それでしたらこちらの席にお座り下さい。」

案内が指した席には 【文化系部活動入学者】というプレートが

空手「あの、僕運動系で入学したんですけど」

僕がそう言うと、案内人は露骨に驚いた

??「えぇ!? あなた運動系なんですか!?」

確かに僕は、大きめのメガネにひょろひょろの体
一見したらただのオタク系に見えるかもしれない

これは僕のコンプレックスだ

??「申し訳ありません。でしたらこちらの席にお願いします」

そう言い案内人は【運動系部活動入学者】の席を指す

空手「はい。ありがとうございます」

僕は案内人の指示に従った。

30分後

ピンポーン「まもなく え~第何回だっけ? 日本部活動学校の入学式を行います」

いい加減なアナウンスだな。 
僕はそう思いながらも、少し姿勢を正した。

ガタン 隣で音がした。

そこに目を向けると、

不良「何ガンくれてんだ!!アァ!?」

大きくごつい体格にラインをいれた髪型

みるからの不良が座って僕をにらみ凄んできた

空手「ご、ごめんなさい!」

どんなに武を極めたところで、怖いものは怖いのだ

僕は極力前を向き続けて入学式を終えた



いい加減なアナウンサーに言われるまま、
僕らは3階に着き、張り紙を確認しながらクラスを探した。

空手「僕は…1組か」

中に入ると何人か人がいた。

僕は出席番号6番らしい

机に番号が貼られているので座席はすぐ分かった

荷物を置き、自席に着席して時計を見た。

予定通りならあと5分でhrが始まる

特にすることもないし、そのまま待つことにした

空手「あと1分か…」

ガタン! すぐ後ろの席で音がした

僕は特に考えもなく振り返り、

不良「何ガンくれてんだ!?アァ!?」

前を向いて姿勢を正した。


僕はどうやら運が悪いらしい

もちろんクラス全員が健全な人間だとは思わなかったが、
すぐ真後ろにこんな絡み絡まれたくない人が来るとは思わなかった

不良「おい! 人に喧嘩売っといてシカトぶっこくのかコラァ!?」

やだ、わたし/// すっごく…絡まれてる

不良「コノ野郎が!」

不良は僕のえりを掴み、強引に立たせてきた

不良「入学祝だ!ボッコボコにしてやんぞ!」

くそ、しょうがない。 抵抗すべきか? 

不良「死ねやゴルァ!」

ドシッッ!!!

後ろで音が響いた

僕の頭ではない。 後ろの不良だ

??「しょっぱなから何やってるの!」

不良の頭を叩いた女は教師だろうか

スーツに身をまとい髪を後ろに束ねたその姿は、とても凛々しかった

不良「ってえな!! 何しやがる!?」

不良は反射的に女性に手をだそうと拳を振り上げた

女性に暴力をふるう。 そのイメージが脳に浮かんだ瞬間、僕は動いていた

右手で不良の右肘を掴み、柔道の要領で足をかけ、不良を床に倒した

後頭部を殴られ、床に叩き落された不良はどんな気持ちなのだろう…

不良の顔を見ると…   

彼は気絶していた


女教師?「助かったけど… 気絶はやりすぎじゃない?」

空手「すみません… とっさの行動でしたので…」

女教師?「まぁいいわ。 は~い! 皆席について!!」

いつの間に全員来ていたのだろうか。 こっちの騒ぎを見ていた人たちが、ぞろぞろと着席する

女教師?は教卓に立ち、声を張り気味に言った

女教師「はい! 私が今日から皆さんの担任になります! 女教師です!」

女教師「私は医療部の顧問として校内で活動しています」

女教師「普通校の保健室教師にあたる立場ですので、不調の時は声をかけてください!」

ハ~イ まばらな返事が聞こえる


女教師(以降医顧)「それでは自己紹介から行きましょうかね」

医顧「それじゃ、ドア側からお願いします。 指名と、部活ね」

モブ夫「……モブ夫です。 部活は……です」

何人か自己紹介を進めていく。 野球部や吹奏楽部など普通の部活が続いた

そして俺の目の前の生徒が起立した

男子「……の男子です! 部活は柔道部です!」

この人も格闘技なんだ…

少し興味を持った

柔道部が終わり、俺の番になった


空手「……の空手です。 部活は空手部です」

すると周りがざわめいた… 少しヒソヒソ声が聞こえる

なんだろう、何か悪いことしたかな…

医顧「はいはい静かに! 空手くん、そういえば伝え忘れてたんだけど」

空手「はい?」

医顧「空手部って、部員あなたしかいないのよ」

空手「」


医顧「まぁ別に廃部にはならないし、退学にもならないんだけど…」

医顧「部員が5名いないと、練習場所をあげられないのよね」

空手「この学校の中から部員を探すって… 兼部ってことですか!?」

医顧「そうなるわね。 まぁ名前だけ埋めて活動しても、顧問が視察に来るからバレちゃうから」

医顧「とりあえず、部員さがしといてね。 はい次の人!」

こうして僕は、部員集めを余儀なくされた…



この学校は部活に全力を注ぐため、授業が組まれていない

そのため朝のhrを終えたら、さっそく部活動が始まる

空手「(といっても、僕はまず5人の部員を集めなきゃ…)」

今空手部は僕一人

つまりあと四人の部員で練習場所の確保ができる

空手「あてがないよ…」

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