男「なんだこの町は・・・」 女「げっ・・!」(24)

女「・・・・・」タッタッタ

ぽとっ

男「ふぁ~~・・・・ねみぃ・・・・・」

グシャッ

男「・・・・ん?なんだ?定期?何だこれ?字が・・・」

男「鏡に映したみたいに・・・てかなんだこの写真・・・・」

男「・・・いま走ってった子のもんかな?でも・・・・」

男「何で馬の被り物なんてかぶった写真なんだ・・・・」

男「交番に・・・・走れば追いつくか?」

タッタッタッタッタ

女「・・は・・・・は」

タッタッタ

女「とーちゃーく。さぁて、帰りますよーっと・・・・」

ゴソゴソ

女「?こっちだっけ?」

ガサゴソ

女「・・・・・あぁ、胸ポケットだっけ?」

ガサゴソ

男「はっ・・はっ・・・・あ、いた」

女「おかしい!ポケットは全部見たのに・・・・まさか落とした!?このあたしが!?」

タッタッタ

男「あのー」

女「そんなわけない!わたしが物をなくすなんて!ありえない!」

男「あのー・・・」

女「そ、そうよ!きっとポーチに・・・・」

ガサガサ

男「あのっ!!」

女「うぇいっ!?」

男「あの・・これ」

女「あ・・・あたしの定期」

男「道路に落としていきましたよ」

女「え?マジ?」

男「はい」

女「え?ほんとにあたしが落としたの?あんたが盗んだとかじゃなくて?」

男「盗むわけないでしょ」

女「うわあああああああ!」

男「へっ?!」

女「ま、また怒られるううううう!!」

男「と、とりあえず。これお返ししますね。はい」

女「うわああああああああああ!!」

女「はっ!そうだった!こんなことしてる場合じゃない!早く帰らないと!」

男「電車の時間ですか?」

女「電車?なにそれ?」

男「え?電車は電車ですよ」

女「知らないわ。こっちにはそんなものもあるの。次に来たときに見てみるわ」

男「こっち?次に?」

女「あっ・・・」

女「と、とにかく帰るわ!それじゃあ!ありがとう!ほんとーにありがとう!」

男「はぁ」

タッタッタ

男「・・・・・・・・・・・・・・・」

女「ふぃ~・・まさかこっちの人に拾われてるなんて・・・コレがばれたら・・・・」

ガタガタ

女「まぁ、いわなけりゃわかんない・・・・よね」

女「えーっと・・・こっちからのルートは・・・・ドラム缶?」

女「えーっと・・・ドラム缶ドラム缶・・・・・あ、これか」

男「・・・・・・・・・・・・」

女「よいしょっと」

ヒュッ

男「あれ?消えた!?」

タタタッ

男「たしかに・・・この中に入ったと思うんだけど・・・・んー?」

男「・・・・・・・よっと」

ガコッ!

男「うぇっ!?そ、そこがっ!うわああああああ!」

男「・・・・・・ぁぁぁああああああ!」

ドンッ!

男「いってー・・・!・・・なんだ・・・ここ?」

女「・・・・ん?」

男「あっ・・・・」

女「げっ・・・・!あんたっ!」

男「こ、こんにちは・・・・」

女「なんでここにいんのよ!そもそもあんた通行代も払ってないのに!キセルでもする気?!」

男「いや・・・なに言ってるかちょっとわかんないんですけど・・・」

女「はぁ?・・ってあんたあっちの人間だったわね・・・・・ってマズい!!」

男「??」

女「こ、これって結果的にあたしが連れてきたってことじゃない!」

男「ここ・・・なんだ?駅?」

女「うわあああああああ・・・・・またおこられるよぉぉお・・・・」

男「しかもなんか着地点に車があるし・・・・って車?!」

女「あ?なにそんなに驚いてんのよ?」

男「なにって・・・なんか車の天井ベコベコにしちゃったんですけど!」

女「はぁ?着地点なんだから車があって当然でしょ」

男「はい???なに言ってるんです?」

女「だから高いところから落ちたら車の上ってのは当たりまえでしょ。なに言ってんの?」

男「はぁ???」

女「そんなことより・・・・あんた金は?」

男「金・・・手持ち5000円くらいですかね」

女「あっちの金なんて使えるわけないでしょ」

男「てかここどこなんですか?」

女「あー・・・こいつの分もあたしが金を出さなきゃならないのかーー!」

男「きいちゃいねぇし・・・・」

女「うがああああああ!」

店員「そこのふたりー。さっさとでてくださーい」

女「余計な出費よぉ・・・・とほほー・・・」

男「なんだかすみません」

女「ほんとよ・・・・」

男「てかさっきから聞いてますけど、ココってどこなんですか?」
 
女「ん?あー・・・まぁ・・・表裏でいうなら裏ってとこ・・・かな?」

男「裏?」

女「んなことよりあんた!ちゃんと金返しなさいよね!定期じゃないんだから結構高いのよ!」

男「はぁ、すみません。それとできれば戻る分のお金も貸してもらえませんかね?」

女「そんなに持ってるわけないでしょ!ただでさえ表に行くのは金がかかるってのに!」

男「はぁ・・・え?じゃあ俺どうやって戻ればいいんですか?」

女「まぁ・・・私にも・・・ほんっっっとに少しだけ責任はあるんだし・・・バイトくらいだったら紹介してあげるわよ」

男「バイト?」

女「当たり前よ。働かざるもの食うべからずよ」

男「まぁそれはそうなんでしょうけど・・・・」

女「ほら、さっさと行くわよ」

男(なんなんだここ・・・)

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