【安価・コンマ】「山賊王に俺はなる!」 (572)

大陸変動により5つの大陸が1つとなった時代

伝説の山賊王シュッテン・ドゥージが死に際に放った一言が人々を山へ駆り立てた

「探せ! “あの”宝を……全てをそこへ置いてきた!」

世はまさに大山賊時代!

※ワンピースみたいな奴です。海か山かの違いです

※丘で戦ったり財宝探したりします

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1442843745

・用語

【山賊】海賊の山版

【ユーアニカ大陸】5つの大陸が合体した隆起の激しい山々がそびえ立つ大陸。物語はここで進む

【車】海賊における船。この世界は徒歩が移動手段の主流。お高い。山賊団がよく乗るのはデカいバス的な車

【奇跡の果実】悪魔の実的な実。食べると能力が使えるようになる

【大陸警察】大陸を守る警察。山賊の敵

能力者は土に触れると力が出なくなるんですか?

五つの大陸が1つになるとか凄い天災な気がするんだけど現実に起きたらどうなるんだ

>>3
※土には弱い(よって砂は平気)。でも靴履いてるからやっぱり平気。

>>6
みんな死ぬから平気

※主人公を決めよう。あんまりヒドいのは安価下にする

※山賊王を目指して冒険するぞ

↓1~3から選ぶ

【名前】
【性別】
【年齢】
【見た目】
【性格】
【来歴】
【出身地】

※出身地はどんなところかも書いてね 村、町、国、なんでもOK もちろん架空の地

※奇跡の果実を食べさせたいのならこれも足してね。無くてもいい

【奇跡の果実】

※例)ドンブラコの果実の潜行人間
果実の名前はカタカナで能力も分かりやすく頼む

※ここでキャラ安価のコンマについての説明

※キャラ安価時についたコンマ下二桁

※これを【運命力】と呼ぶ

※HPのような物で、殴られたり腹が減ったり具合悪くしたら減る

※無くなればそこで物語から退場する

※これをコンマ判定時安価者が任意の個数消費することで、判定結果を優位な方向へ向かせたりできるぞ(消費個数想定は1~9くらい)

※回復手段は少ないから考えて使うべし

「ドンブラコの果実の潜行人間」って地面に潜るのか

土弱点なのに

>>15
※人間にグチャグチャと沈むイメージだった(アナスイ的な)。気持ち悪いからそんな安価出されても取らない

――ソコラノ村

ダイチ・D・テラノヴァ「アネキ、じゃ俺……行ってくる」

ミソラ(ダイチの姉貴分)「ダイチ、気をつけていくのよ! ぐす」

ダイチ「泣くなって! 俺、山賊王になったら必ず帰ってくるからさ」

ダイチ・D・テラノヴァは普通の山村で生まれ育った普通の少年。

ソコラノ村の若い衆の中でリーダー格であった彼も、山賊に魅せられた人の一人である。

そして今、ダイチは人々に見送られ村を出ようとしていた。

長老「ダイチよ……山賊王になるからには……」

ダイチ「うん」

長老「……ぐー」

ダイチ「寝るなよ!」

長老「ふぁ、あぁと、山賊王になるからには……」

長老「死ぬなよ」

ダイチ「……分かってる。俺、絶対死なない」



ダイチ「じゃあな、みんな!」

ソコラノ村の人々「ダイチー! 気をつけて行くんだぞー!」

ダイチ「さてと、アジャーア地域を出るにはいくつの地を越えてかなきゃいけないんだよな」

アジャーア地域とは、ダイチの住む地域のことである。

ダイチは地図を広げ、アジャーア地域を出るルートを探った。

ユーアニカ大陸が出来た時、文明は一度滅び新たな地図が生まれるまで300年はかかった。しかし、その完成には後3世紀はかかると言われる。

ダイチの持つ地図も長老の時代からあるもの。これに記されてあることが本当か分からないが――

【直下コンマ下一桁:幾つの地を通れば次の地域へ行けるか】

ダイチ「6つの地を踏めば、次の地域へ行けるのかぁ」



ミソラ「何も持たずに次の場所へ行くなんて……ソコラノ村から隣村に行くのだって2日かかるのに」

ダイチ「俺体力には自信あるぜ!」

ミソラ「そういう問題じゃなーいっ!」



ダイチ「ミソラ姉がくれた食料は3日分……目的地を決めずに出てきたのは失敗だったかぁ?」

ダイチ「うーん山にゃ慣れてるつもりだけど……」

ダイチ「とにかく目的地を決めるか!」

↓1【目的地】

【国名or町名or村名】
【どんな場所か】
【その地の現在の状況】

ダイチ「ラッタ村かぁ」

ダイチ「小さい村らしいけど。飯がありゃあいいなぁ」

ダイチ「で、こっから何日かかるのやら」

ダイチ「えっと、う……うぁ、8日もかかるのか!?」

ダイチ「大変だな。ま、野宿でもしながらのんびり行くか。山賊王の称号は逃げないだろうしさ!」

【1日目】

ダイチ「登山靴もあるし、一山二山どんと来いだ!」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

※遭遇はダイチに対して中立的な立場を持つ人物と会えるぞ

※敵対人物と遭遇はダイチに敵意を持つ人物が現れる

ダイチ「何も1日ってのも悪かないな」

ダイチ「っと、飯飯……」ゴソゴソ

ダイチ「あった! おにぎり~」パクッ

ダイチ「うめぇー、ミソラ姉のおにぎりは……そうだ、しばらく会えないんだったな」

ダイチ「んー……ホームシックにゃ早すぎるだろ! 早く寝て明日へ備えよ!」

ダイチ「ぐかー」Zzz…

【2日目】

ダイチ「山賊ってお宝探し以外に何すんだろうな」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「山賊は車に乗って旅をするって聞いたことがある」

ダイチ「車か……」

ダイチ「ソコラノ村にたまに来る行商人が乗ってるあれか。そういや大陸警察も乗ってたな。パトカーとかいうやつ」

ダイチ「便利そうだよなぁ。馬よか早く走りそうだ」

ダイチ「ただ、高いんだろうな……」

【3日目(8日目に到着)】

ダイチ「そうだ、山賊なんだし車を盗んでも問題ないじゃ……」

ダイチ「俺の目の前を車が通ればの話だけどさ」

ダイチ「それくらいそうそうお目にかかれない代物なんだよ」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「野宿ってのは寂しいもんだよなぁ」

ダイチ「火、起こして。動物に襲われないようにして寝る」

ダイチ「……子分、いや仲間か」

ダイチ「仲間、居たら楽しいのかな?」

ダイチ「大山賊のドゥージだって仲間がいたんだよな。残鉄のキントキとかヨリミツ四天王とか」

ダイチ「すごいよなー……」

ダイチ「寝よう……」

【4日目】

ダイチ「やべえ!」

ダイチ「ミソラ姉からもらった食い物、みんななくなっちまった!」

ダイチ「これから5日間は何も食べないまま歩かにゃいけないのか!?」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「腹減ったぁ……」グゥ

ダイチ「何だか寿命が一日減った気分だぁ」

【ダイチ運命力:59】

ダイチ「近くに飯やがあればいいんだけど、ないよなぁ」

ダイチ「だって、この辺り……人っ子一人居ないんだぜ?」

ダイチ「4日も歩いているのに誰ともすれ違わねー」

ダイチ「さっすがソコラノ村。アジャーア地域一の過疎村だけあるよ」

ダイチ「もー……」

【5日目】

ダイチ「誰かいませんかぁあー!」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

【遭遇】

※遭遇。仲間にしたり、話を聞いたりできるダイチに対して中立的立場を持つ人物が現れる

【名前】
【性別】
【年齢】
【職業】
【見た目】
【性格】
【来歴】
【出身地】
【その他】

※奇跡の果実を食べている時はこれを足して

【奇跡の果実】
【能力】

※【奇跡の果実】には名前を 【能力】にはどんな能力かを簡潔に

↓1

※中断

※再開

ダイチ「あーめ、がふーれば♪」テクテク

?「……そこの」

ダイチ「お?」

?「そこの」

ダイチ「俺?」

?「そうだ。お前、ラッタ村はどっちにあるか分かるか?」

ダイチ「ラッタ村? そっちだけど……俺もラッタ村へ行くところだよ。行くか?」

?「……」

【直下コンマ下二桁(友好度消費可能:現在59)】

【補正】
【見知らぬ人】-20

※ダイチ対する友好度を計る。目安としては50を境にそこから上は好意的な感情、下は嫌悪感や憎しみなどの否定的感情となる

※59を下回らないくらいであれば安価者が消費しても良い (例 15消費

?「お前、どこの出だ」

ダイチ「え? ソコラノ村だけど……」

?「……案内はけっこうだ。守銭奴な田舎者に送られて行く程、私は馬鹿ではない。駄賃目当てだろうが諦めるのだな」

ダイチ「ど、どういうことだよ」

?「俺は田舎者の匂いが大嫌いだ、ということだ。胡散臭く、騙したがる」

ダイチ(何言ってんだこいつ……)

?「しかし、このまま去るのは無礼だ。名前だけは教えてやろう」

レオン「俺の名はレオン。もう会うことはないだろうが、この名を忘れられるのも不愉快だ。覚えておくと良い」

レオン「じゃあな」スタスタ…

【レオン(友好度14)「田舎者め、俺に金をたかろうとしたな」】 ※今のままでは仲間にするのは難しそうだ

ダイチ「おかしな奴に会っちまったなぁ……」

ダイチ「偉そうで、上から目線で、偉そうで……」

ダイチ「あー、何だか腹立ってきた!」

ダイチ「もう会うこともないだろうけどな」

ダイチ「……また一人旅かぁ。腹減った」

【ダイチの運命力58】

【6日目】

ダイチ「あと2日、あと2日ありゃあ着くから……ぁぁぅ」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「昨日のレオンって奴はラッタ村に何しに行こうとしていたんだろ」

ダイチ「……はっ!」

ダイチ「まさか、あいつも山賊王になりたくて旅してたんじゃ!?」

ダイチ「……こうしちゃいられねえ。早くラッタ村に行かなくちゃあ!」

ダイチ(一昨日「山賊王の称号はすぐにゃなくならない」って俺、言ってたよな)

ダイチ(……ん~)

ダイチ(いや、早く行こ!)ダッ

【ダイチの運命力57】

【7日目】

ダイチ「もうすぐ着く、もうすぐ……」グゥ

ダイチ「腹減ったぁ」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

↓1【遭遇】

※詳細は>>35

※一度遭遇などで出たキャラもOK(現在はレオンのみ)



ダイチ「あっ!」

レオン「っ、また来たのか田舎者!」

ダイチ「お、俺は別にお前から金を取ろうとなんかしないよ」

レオン「じゃあなんだ。追い剥ぎか! 恥を知れ恥を!」

ダイチ「む、むむむ」

ダイチ(偉そうに難しい言葉使いやがって)

ダイチ(何か言ってやろうか、してやろうか)

ダイチ(むぅ、いけ好かない奴。どうしよう)

↓1【何をする?】

※話したり、仲間にならないか誘ったり、戦闘をこちらから仕掛けたりできる

ダイチ(ソコラノ村じゃ、ケンカを止める時ゃこうやるんだ)

ダイチ「なぁレオン!」

レオン「な、なんだ田舎者!」

ダイチ「とりあえずあっちのデッカい木まで競争な!」ダッ

レオン「な、なに!」

ダイチ「おたおたしてると田舎者に負けちまうぞ~」ゲラゲラ

レオン「ど、どういうことだ! 俺はお前なんかに負けん! ま、待て!」ダッ

ダイチ「乗ってきた乗ってきた。おーい、置いてっちまうぞぉ」クスクス

【直下コンマ下一桁】
偶数:ダイチの勝ち
奇数:レオンの勝ち



ダイチ「はぁ、はぁ。早いな、お前」ゼーゼー

レオン「俺の勝ちだ、田舎者。急に勝負をふっかけて何をするかは知ったことではないが」ゼーゼー

レオン「今後このレオンに勝てぬ勝負など挑まぬことだな!」

レオン「はははははは!」ゼーゼー

ダイチ「ゼーゼーしながら言う台詞じゃないだろ」

レオン「うるさい!」

【レオン(友好度9)「さすが田舎者。猿より頭が悪い」(侮蔑)】

ダイチ「ったく、あいつ見下すだけ見下したらすぐにいなくなっちまった」

ダイチ「村の子どもたちのケンカを収めてた俺でも、あいつはどうにもならないのかぁ」

ダイチ「ぐぬ……」

ダイチ「もうあいつの事は忘れよ、うん、そうだ!」

【ダイチの運命力56】

【8日目】

ダイチ「もう少し、もう少しすれば着く……!」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「も、少し……もう少しで最初の村に着く」

ダイチ「のに……」グゥゥ…

ダイチ「腹減った……」

ダイチ「5日間、草とか木の皮とか食ってたけどもう無理だ……」

ダイチ「飯、飯ぃ……」

ダイチ「ぁぅ」ドサ



空腹で倒れたダイチ。
数分後、彼を見つけたのは……

【直下コンマ下一桁:】
098:ラッタ村の村人
765:レオン
4321:ラッタ村を荒らす山賊団

――ラッタ村の宿の一室

ダイチ「……んぁ」ムク

ダイチ「どこだ、ここ」キョロキョロ

レオン「ラッタ村の宿だ」

ダイチ「お、お前!」

レオン「そこで倒れていたから拾ったまでだ。この一室、俺が借りた。田舎者は貧乏で泊まる金も無いと思ってな、そこで野垂れ死なれるのも気分が悪い」フン

ダイチ「お、お前ぇ」

レオン「レオン、だ」

ダイチ(宿代まで払ってくれるなんて……)

ダイチ(何か言っておこうか? どうする?)

↓1【何か話す? 何を話す?】

ダイチ「ありがとう! 見た目通り優しい奴なんだな!」

レオン「見た目通りぃ?」ギロ

ダイチ「う、うん」

レオン「この俺がか……ふん、田舎者のお世辞にしては上手いな。上手く乗せるつもりだろうが」

ダイチ「そ、そんなぁ」

レオン「ふん……」

レオン「まぁいい。腹が減ったんだろう? 飢え死にされるのもごめんだ、飯食いにいくぞ」

レオン「これは貸しだ。勘違いするなよ」

ダイチ「……おう!」

【レオン(友好度14)「世辞など聞き慣れてる。お前もその一人だろう?」(侮蔑)】

――宿一階 レストラン

宿屋のおばちゃん「ラッタ村へようこそ! 小さい村だけどゆっくりしていっておくれ!」

ダイチ「うめ、うめ」ガツガツ

レオン「よく食う……」

ダイチ「おばちゃんお代わり!」

宿屋のおばちゃん「あいよっ、子ドデカブタの丸焼きっ!」ドン!

ダイチ「やったぁー! 肉なんてひさしぶりぃ~」

宿屋のおばちゃん「よく食べるねあんた! おばちゃんサービスしちゃうわ! はいご飯大盛り!」ドドン!

ダイチ「うぉー、おばちゃん大好きっ!」ガツガツ…

レオン「ったく、品の無い卑しい奴め」

カランカラン…

宿屋のおばちゃん「はい、いらっしゃ……あ、あら」ビク…

レオン「ん?」

ダイチ「どったの?」ガツガツ

宿屋に我が物顔でやって来たのは近頃ラッタ村を荒らしている山賊団の団長であった。

↓1【山賊団の団長】

※テンプレは>>35

【遭遇】

※遭遇。仲間にしたり、話を聞いたりできるダイチに対して中立的立場を持つ人物が現れる

【名前】 ゴートン
【性別】 男
【年齢】 45
【職業】 団長
【見た目】 赤髭で眼帯で明らかにやばそう
【性格】 手段を選ばない俺様
【来歴】 弱肉強食の世界を幼い頃から生き抜いて来た
【出身地】 ??
【その他】 女子どもを人質に取るとか非今日な手口を使う

※奇跡の果実を食べている時はこれを足して

【奇跡の果実】 ふわふわの実
【能力】 剣を無数空中に浮かせて攻撃できる

※【奇跡の果実】には名前を 【能力】にはどんな能力かを簡潔に

>>67
※コピーするのは【】がある項目だけで良い

バルザック「よぅ、おばちゃん。来たぜ」

巨大な斧を背負う山賊団の団長――「バルザック」は無精ひげを掻きながら飄々とした様子で話しかける。

宿屋のおばちゃん「あ、あぁ。よく来たね。な、何を食べるんだい?」

バルザック「……今日はよ、食べに来たんじゃねえんだ」

宿屋のおばちゃん「えっ?」

バルザック「今日は相談に来たんだ……この宿屋を売らねえか? って相談にな」

宿屋のおばちゃん「その話は……一度断っただろ? 亭主が建てたこの宿をあたしゃ……守っていきたいんだよ!」

バルザック「あぁん?」ギロ

宿屋のおばちゃん「ひっ!」

バルザック「どうだい? そこのあんちゃん達、お前らもそう思うだろ?」

レオン「!」

ダイチ「うめ、うめ」ガツガツ…

バルザックは宿屋唯一の客、ダイチとレオンを睨んだ。

レオン「そうは思わんが」

バルザック「何ぃ?」

レオン「最近の賊は地上げ屋もするのか。女性を脅すとは男の隅にも置けん奴」

レオン「お前、山賊だな?」

バルザック「だったら何だってんだよ」

レオン「俺には嫌いなものが二つある。一つは田舎者、二つは……山賊だ!」

バルザック「てめぇ!」

バルザックは斧を手に取り、脅しのつもりかレオンへ向けた。
斧の側面は妖しく煌めき、レオンの顔を映す。赤黒く錆びた刃は既に多くの者を斬った証拠だ。

ダイチ(何やってんだろこいつら)モグモグ

バルザック「おいそこのガキ。飯食ってる方の」

ダイチ「何だよ?」

バルザック「お前はそこのお坊ちゃんの仲間か?」

ダイチ「違うけど」

バルザック「じゃあ一体お前は――」

ダイチ「山賊だ」

バルザック「はぁ?」

レオン「な、何!?」

ダイチ「山賊王の隠した宝を見つけて、山賊王になる男だ。ダイチ・D・テラノヴァ、覚えとけ!」

バルザック「どの口が言う……気に入らねえ」

バルザック「この宿も!」バギッ

宿屋のおばちゃん「あぁっ、カウンターが!」

バルザック「ガキも!」ドガッ

ダイチ「あっ俺の飯めちゃくちゃにすんなよぉ!」

怒りに動かされるがままバルザックは斧を振り回し、宿を破壊し始める。

バルザック「この国も、軍も、くそったれな議員共も! くだらねぇくだらねぇくだらねぇ!」

バルザック「……全員殺す前に教えてやる。俺はバルザック山賊団団長のバルザック」

レオン「殺すだと?」

バルザック「本当はこの村を俺のもんにして同業者に高く売りつけるつもりだったが……やめだ。この村は俺が気に入らねえから皆殺しだ」

バルザック「お前のせいだぜ、お坊ちゃんよォ。お前が俺に余計なこと言わなきゃこうはならなかったんだ……」

レオン「そんな……」

ダイチ(何が起こってんだ!?)

飯を食うのに忙しく、料理が乗るテーブルを破壊されるまで話を聞いていなかったダイチ。
ここで彼は……

↓1【何をする? 何を言う?】

ダイチ「そんなこと、俺がさせねぇ」

バルザック「何だとぉ」

レオン「よせ、田舎者! お前程度が奴に喧嘩を売ったところでどうにもならんぞ!」

宿屋のおばちゃん「そ、そうよ! バルザックのせいで何人の村人が殺され――」

バルザック「やかましいぞババア!」ドカッ

宿屋のおばちゃん「ぎゃっ――」

バルザックは宿屋の婦人が言いかけたのを拳で遮る。
小さな老婦人はその圧倒的な力に怯え、小さく縮こまり泣き震えた。

バルザック「お前ら! このガキ共を殺せ!」

レオン「山賊の仲間来るぞ田舎者。もうここはダメだ、早く宿屋の婆さんを連れて逃げろ!」

ダイチ「やだ!」

レオン「何ぃ?」

ダイチ「そんなことさせねぇ、って言った。俺も戦う!」

レオン「……ふん、勝手にしろ。俺は助けないからな」

ダイチ「あぁ! 勝手にする!」

バルザック「早くしろ、ガキに逃げられたらお前らの頭をぶった斬るからな!」

バルザックに呼ばれ宿屋へ入って来たのは、バルザック山賊団の手下達。
人数は……

【直下コンマ下一桁が人数】

現れたのは8人の手下達。

「ひひひ、こりゃいたぶりがいのあるガキ共だ」

「バルザックさん、こいつらは俺の好きにしていいんで?」

バルザック「好きにしろ」

「いひゃひゃひゃ!」

「たまんねえ!」

久しぶりの餌に沸き立つ手下達に、バルザックは合図を出す。
それと同時に8人はダイチとレオンに襲いかかった!

レオン「お前何人なら倒せる?」

ダイチ「え?」

レオン「8人中何人倒せるか聞いたんだ!」

ダイチ「えーと俺は……」

↓1【何人と相手する?】

ダイチ「4人ならいける!」

レオン「……田舎者に背中を預けるのは不愉快だが、今は仕方がない」

レオン「倒せよ」

レオンはダイチと背中合わせになり、手下達に応戦する。
敵は各々ナイフや剣を手に。片やダイチらは徒手で戦わねばならない。

「素手でやれると思うかぁ?」

ダイチ「やれる! やるんだ!」

【直下コンマ下二桁】
00~80:勝利!

※運命値を消費して判定に上乗せできるぞ

※ダイチの運命値は現在56 判定時に任意の数値を指定して判定を有利にしよう (例 30

↓2【コンマ下二桁:レオンは……】
00~80:勝利!

多勢に無勢。

多少体力、運動神経に自信のある二人も8人の山賊の手にかかればあっという間にやられてさまった。

【ダイチ運命値50】

ダイチ「く、くそ……」

【レオン運命値47】

レオン「お前がやれると言ったから任せたんだぞ田舎者!」

ダイチ「だってぇ」

レオン「お前に任せた俺の間違いだった!」

バルザック「やかましい!」

ダイチ「!」ビクッ

バルザック「こんな大見得切ってダサいなぁお前ら……ま、もう殺されちまうから関係ないだろうがな」

「いひひ」

「殺せ殺せ!」

手下の持つナイフがダイチの首もとをなぞろうとしたその時――

【直下コンマ下一桁】
098:村人達が宿屋に押し寄せ…
765:助っ人現る?
4321:戦闘に参加しなかったバルザックの手下が現れ――

【助っ人現る?】

※助っ人を登場させて、ダイチとレオンを助けよう(助けなくても良い)

※バルザックの味方でなければなんでもOK

※突然だけどここでこの世界にいる主な人種の説明する

【人間】人間

【動物】皆の知ってる動物より少し獰猛でデカい動物

【獣人】動物をモデルに生み出された新たな人。人間より力が強く、生まれた時からモデルとなった動物特有の能力を持つ。それ故に差別の対象となることも

【その他】首長族とか羽がある人種とか、そこは任せる

↓1【助っ人?】

※諸々は>>35を参照

宿屋の入り口付近から突然、爆炎が上がった!
その後、宿全体を揺らす衝撃にバルザックの手下は逃げ惑う。

「じ、地震か!」

「おらぁ地震は苦手なんだぁ~」

宿屋のおばちゃん「な、なんだい!?」

バルザック「バカやろう落ち着け! 爆発の衝撃で宿屋が揺れただけだ!」

バルザック「ったく……爆弾を使ったのは誰だ!」

?「お、れ、だ!」

ダイチ「誰だ?」

焼けくすぶる入り口からボロボロになった見張りの手下を引きずって、一人の男が現れた。
絶滅したと言われる海賊のような格好で、肩にオウムを乗せ高らかに笑う男。それは――

?「誰かと聞かれちゃ教えてあげねえ道理はねぇ。生まれはトクニネッツ村、山賊旗を高らか上げて、二山越えてやってきた、姓はキッテ名はレッツ!」

キッテ・レッツ「珍奇山賊団団長キッテ・レッツ様たぁ俺様のことだ!」ドン!

ダイチ「だから誰だよ」

レオン「知らん」

バルザック「誰だか知らねえが……同族なら――」

バルザック「潰しておかねえとな!」

せっかくのお楽しみを邪魔され、バルザックは更に怒り震える。
巨大な斧をキッテへ振りかざし、容赦なく飛びかかった!

キッテ「おっと!」

金属音が響いた。
斧は弾かれ、バルザックは大きく仰け反る。

ダイチ「あ、ありゃなんだ!」

キッテの手にはいつの間にやら長銃が握られていた。斧を弾いたのはそれだ。

バルザック「てめえどんな手品を……ま、まさか!」

キッテ「そんまさかよ!」

ニヤリと笑うキッテの横でなんと長銃が喋り出した。

長銃「ムダヨムダムダ! ダーリンハサイキョウ!」

ダイチ「すげー! 銃が喋った!」

レオン「感心してる場合か! ……そういえばあの剣、さっき山賊が肩に乗せていたオウムと色が似てるな」

キッテ「俺のオウム『メズラ』はよ、『奇跡の果実』を食べたオウムなんだぜ!」

キッテ「ドンパチの実の鉄砲オウム! ピストルからショットガンまで銃なら何でもござれ! 俺達ゃ最強ってーわけだ!」

メズラ「サイキョウサイキョウ!」

バルザック「奇跡の果実の能力者? ……くそったれ、てめえも俺をバカにするのか!」



レオン「……おい、田舎者。厄介なことになったぞ」

ダイチ「そか?」

レオン「おい!」

ダイチ「だって山賊が戦ってるんだぜ……!」

レオン「それが問題だと言っている! あんな山賊が宿屋で暴れてみろ! 全てが破壊し尽くされるに決まっている!」

ダイチ「そうかぁ? 取りあえず殺されずに済んだみたいだし。うーん、どうしよ」

↓1【どうする?】

ダイチ「分かった」

レオン「何がだ」

ダイチ「バルザックは今、キッテ・レッツと戦うのに夢中だ。だから俺達が――」

レオン「不意打ちを仕掛けるつもりか!」

ダイチ「そうだよ。出来るだろ?」

レオン「いや、そうだな……やる価値はある」

ダイチ「やろうぜ、レオン」

レオン「名前で呼ぶな汚らわしい」



バルザック「銃なんぞに負けてたまるか!」カンッカンッ!

レッツ「がーはははは! お前、斧の振りがデカいな。次の動きが分かるぞォ!」

メズラ「ザコ、ザコ!」



ダイチ「そーっと、そーっと……」

レオン「声出すな!」

【直下コンマ下二桁:不意打ちは……】
00~45:成功!

※運命値を消費して判定に上乗せできるぞ

※ダイチの運命値は現在50 判定時に任意の数値を指定して判定を有利にしよう (例 30

※00は100扱いで判定するぞ

※00(100)~01までとなる

【67 成功!】

【ダイチ運命値30】

バルザック「死ねっ、山賊がァ!」

レッツ「てめえも山賊だろうが!」

バキッ!

レッツ「お?」

バルザック「あ、あが……」

【バルザック運命値9】

鉄砲オウムのメズラを斧で斬り払い、レッツの頭目掛け振りかぶった時。
バルザックは突如頭を抑え、その場へ倒れ込んだ。

背後には、料理器具を手に鼻息荒くバルザックを睨むダイチとレオンの姿が。

バルザック「が、がぁ、て、てめえらァ……!」

レオン「ふん、怒りに振り回され後ろへの気がそれるお前が悪いのだ」

ダイチ「俺だってけっこーやられたんだからお返しだ!」

バルザック「く、クソ、クソッタレ……クソッタレの山賊が……」ガク

ダイチ「あ、気絶した」

宿屋のおばちゃん「みんなァ! バルザックが倒れたわよ!」

村人「ホントだ! 子分らも村から逃げていく!」

村人「縛り上げろぉ!」



バルザック「ぅ、ぅが」

宿屋のおばちゃん「ありがとうよぅあんた達!」

ダイチ「いやぁえへへ」

レッツ「あの、俺様」


レオン「ふっ、当たり前のことをしたまでだ」

レッツ「おい」

ダイチ「ところでおばちゃん、このバルザックとかいう奴これからどうするんだ?」

村人「殺せ! 息子が殺された罰を奴は受けるべきだ!」

村人「大陸警察に連絡しよう。これくらいの山賊なら手配が出ているはず、逮捕してもらおう」

宿屋のおばちゃん「うん……どうすればいいんだかねぇ。殺しちまうのも寝覚めが悪い……だけど、バルザックを倒しても死んだ人は帰って来ないのよ」

村人「そうだ! バルザックを倒したあんた達が決めてくれよ!」

レオン「む!?」

ダイチ「俺達ぃ?」

レッツ「俺様は……」

↓1【バルザック、これからどうする?】

ダイチ「うーん、あっ!」クルッ

レッツ「なんだよ、俺様の方なんか見てぇ……」

ダイチ「なぁおっさん!」

レッツ「お、おっさァん!? 俺様ァまだ36歳なんだが」

ダイチ「おっさんのところの子分にしちまえばいいんじゃないか? 山賊って、倒した敵山賊をみんな子分にしちまうんだろ?」

レッツ「えぇ~……そんな昔々のルール俺様守ってないんだけど……」

ダイチ「なぁいいだろおっさぁん!」

レッツ「え、え~……グイグイ来るなお前。レッちゃんお前苦手かも……」

ダイチ「村から盗んだ物とバルザックが持ってるものは全部村にあげちゃってさ!」

レッツ「えぇ~……俺様だってこの村にある珍しいものをいただきに来たんだがぁ」

ダイチ「なぁおっさん!」

レッツ「分かった分かった。こいつの身柄ぁ珍奇山賊団の物ってことにしてやらぁ。いいだろこれで!」

宿屋のおばちゃん「わぁ!」

村人達「「「「やったあああああああ!」」」」

村人達「「「祭りだ!」」」

村人「酒持ってこぉい!」

――宿屋の外

レオン「……」サッ

宿屋のおばちゃん「あら、あんた。どこへ行くんだい?」

レオン「俺は旅人だ。もう次の地へ行かねば……代は部屋に置いて来た。満額、受け取ってくれ」

宿屋のおばちゃん「そうかい。あたしゃあんた達に感謝してるよ、ありがとうね」

レオン「当たり前のことをしたまでだ、と言ったはずだ。それに――」

宿屋のおばちゃん「それに?」

レオン「あんな山賊共がいる場所……ヘドが出る」ザッザッ…

【レオン(友好度14)「俺は山賊が嫌いだ」(侮蔑)】

――宿屋

レッツ「っかぁー! こんなへんぴな場所にうめー酒があるとはなぁ!」

村人「山賊さんまだまだ酒はある! 飲んでってくれよ!」

ダイチ「いいのかぁ? 俺も山賊だけど……」

村人2「バルザックとあんたらは違うよ!」

村人3「ささ、もう一杯飲みねぇ!」

ダイチ「俺未成年だしもう酒はいいや! 肉!」

宿屋のおばちゃん「はいよぉ!」

ガハハハハ…



ダイチ「なぁおっさん」

レッツ「ぉん?」

ダイチ「おっさんはこの村に何しに来たんだっけ?」

【直下コンマ下二桁:レッツの友好度】

【補正】
レッツ「お前のこと苦手かも……」:-15

【レッツ(友好度25)「厄介なガキだぁ。関わるとロクなことがねーぞ」(苦手)】

レッツ「ん、あぁ、まぁな」

ダイチ「へぇー、おっさん珍しいもん探しに来てたって言ってたからさ!」

レッツ「てめえそれまだ覚えてやがったのか!」

ダイチ「俺だって山賊だからさ。そういうのは覚えてるんだ」

レッツ(……同業者か。なんだかこいつグイグイ来るし、関わるとロクな目に合わねえぞ)

レッツ「ほ、ほーん」プイッ

レッツ(無視しとこ)

ダイチ「どうしたんだよおっさぁーん!」

ラッタ村村長(以下村長)「む、珍しいものですかな?」

ダイチ「ふぇ?」

村長「ダイチさん、と言いましたかな。ほんのお気持ちですが、我がラッタ村からあなたに村の宝を一つお譲りしたく……」

ダイチ「マジでか!」

レッツ(戦ったのはほとんど俺だっつーの!)

メズラ「アンマリダアンマリダ」

ダイチ「山賊だし、お宝の一つや二つ欲しいよな! もらう!」

村長「おお、貰っていただけますか! では早速お持ちします」



ラッタ村の村長が持ってきた村の宝。それは……

↓1【村の宝とは】

※金銀財宝、武器、奇跡の果実、その他。何を指定してもOK 何でも良いとは言っていない

※物によっては運命値から幾つか引く

【ダイチ運命値39】

※ちなみに【キッテ・レッツ運命値28】

ダイチ「奇跡の果実ぅ?」

村長「はい」

レッツ「ハァ!? 奇跡の果実!」

ダイチ「おっさん知ってんの」

レッツ「知ってるなんてもんじゃねぇ。山賊なら……いや、山賊じゃなくても喉から手が出る程欲しい代物だ!」

ダイチ「へえ」

レッツ「へぇーじゃねぇよ!」

ダイチ「何なんだそれ」

レッツ「奇跡の果実、それを食っちまえば異能の力が湧く謎の果実。食うと同時に山の神から嫌われて、裸足で土を踏めなくなったり、山の獣共がこぞって襲ってきたりする呪いを受ける」

レッツ「売れば5ゴルドは下らねえ……なぁぼうず、それ俺様に売らねえか?」

村長「そ、それは!」

レッツ「っせぇ! 俺様は珍しいもんに目がないの!」クワッ

メズラ「ナイノナイノ!」バサバサ

村長「ひっ」ビクッ

ダイチ「え~、売るのかぁ?」

レッツ「7ゴルドだ。7ゴルドで売る。5ゴルドあれば安い車だって買えるぜ。どうするよ」

ダイチ「えーと、どうしようかなぁ」

↓1【どうする?】

【ダイチ運命値19】

ダイチ「じゃ、売るっ!」

レッツ「ほ、ほんとか! ってか当たり前だ! ほんとなら俺様にこの果実が来るはずだったのにぃ!」

ダイチ「へへ」

レッツ「へへじゃねぇーっ!」

村長「まぁ、いいか……バルザックに奪われかけた物。いっそ貰われるならこの人達に貰われて果実も幸せでしょう」

【レッツ(友好度35)「ま、素直なところもあるのな」(苦手)】

※ここでこの世界の金の説明

※「ゴルド」「シルバ」「ブロン」の3種類

※1ゴルド=100シルバ=10000ブロン

※1シルバ=100ブロン

※1ブロン=約100円

※レッツは700万で果実を買うと言ってたんだね

――ラッタ村の端

レッツ「なぁ、ほんとにいいのか? ほんとに貰っちまうぞ」

ダイチ「いいよ。くれるんだろ、金!」

レッツ「ま、まぁ……」

レッツ(さすがに俺様も罪悪感があるぞ)

レッツ(金を払ってガキに果実をもらう俺様……ダサいかも)

メズラ「ダサイダサイ!」

レッツ「分かった! 7ゴルドやる! んで、お前アジャーア地域出たいんだろ?」

ダイチ「うん」

レッツ「じゃあ次の地まで俺様珍奇山賊団が車で送ってってやる。それでチャラだ! どうだ?」

ダイチ「車、乗せてくれんのか!? うーん」

↓1【この提案、どうする?】
1、ダイチ「じゃあそうする!」
2、ダイチ「いらねえ! 自分の足で行くのが山賊だ!」
3、その他

ダイチ「仲間……仲間を探したいんだ、俺」

レッツ「仲間ァ? あら、さっきのお坊っちゃん風のガキは?」

ダイチ「ありゃ違う」ブンブン

レッツ「ふぅーん……仲間もねぇ駆け出しだったか」

レッツ「わぁーった、俺様珍奇山賊団が次の地でお前の仲間を探してやる! それでチャラだ、いいだろ?」

ダイチ「マジか! やった! 助かるぜ山賊のおっさん!」

レッツ「おっさんじゃねぇ、レッツだ。レッツ団長と呼べ」

ダイチ「じゃあレッツのおっさん、サンキューな!」

レッツ「ま、まぁいいか」

【キッテ・レッツ(友好度40)「早いとここいつとの借りを返さなきゃあな」(苦手気味)】

ダイチ「お、おー! 車だ!」

村の端に停めてあった大きな車。それをレッツは『チンキー号』と呼んだ。

レッツ「これに乗ってくんだ。大所帯で狭いたぁ思うが住めば都のチンキー号だ!」

ダイチ「いいなぁ車! いくらしたんだ?」

レッツ「7ゴルド、車は高いんだ。奇跡の果実はこの車を買えるくらいの値段なんだぜ?」

レッツ「おかげで団の金はすっからかんだ! がはは……」

メズラ「ツカイコミツカイコミ!」

レッツ「っせえやい! せっかくだ、俺様の仲間を紹介してやる。出て来い!」

チンキー号から出て来たレッツの仲間達は……

【直下コンマ下一桁】
09:5人
87:4人
65:3人
43:2人
21:あれ? 出てこない

↓1~5【珍奇山賊団の仲間達】

>>35を参照

レッツ「一人一人紹介してやるから聞いとけよ。ガキばっかりだがよ……」

レッツ「まずはミヨ。こいつぁレアな奇跡の果実を食った」

ミヨ「こんちわ」ペコ

レッツ「で、こいつはシオン。この村でお前に惚れ込んで……まぁ色々あって俺様の山賊団に入りたがった新入りだ」

シオン「あっ、うっ、はい! シオンです、はい!」

レッツ「ルキ、ミナト! お前も挨拶しろ!」

ルキ「ルキだ。山賊団の中では発明家をやっている」

ミナト「ミナトです。ただの騎士志望、よろしく」

クレナイ「あっ、クレナイはー! クレナイはでござるねー!」

レッツ「だぁっとれ!」

クレナイ「団長のいけずぅ」シュン

レッツ「侍のクレナイ。侍って聞いたことあるか?」

ダイチ「な、ない」

レッツ「俺もだ、がはは……」

レッツ「で、バルザック。こいつぁ説明しない」

レッツ「なぁ、ぼうず」

ダイチ「うん?」

レッツ「珍奇山賊団の面子はみんな俺様が『珍しい』と思ったから入れたんだ」

レッツ「ミヨはレアな能力を持ってる。シオンはこのご時世一人の男に惚れ込んで山賊になりたがる見上げた根性の持ち主」

レッツ「ルキはガキのクセ俺様よか頭が良い。ミナトは剣術、俺様にゃあ劣るが悪くない太刀筋だ」

レッツ「クレナイは少しおつむは弱いが立派な剣士だ。カタナって名前の剣を使ってよく戦う」

レッツ「バルザックは……そうだな、久しぶりに俺様を苦しめた野郎だ、珍しい」

レッツ「なぁ、ぼうず。お前は何が珍しい?」

ダイチ「え……?」

レッツ「山賊ってなぁ、個性が強い奴がいっぱいいんだ。個性が弱いやつぁどんどん飲まれていく。おめえはどんな個性があるんだ? 俺様は知りたい」

レッツ「もう一度聞くぜ。なぁダイチ、お前は自分のどこが珍しいと思う?」

ダイチ「……」

↓1【何と答える?】

ダイチ「俺は山賊王になる男だ! そのための気合いとガッツと気持ちは誰にも負けないぜ」

レッツ「……」

ルキ「始まったぞ、レッツの品定め」

ミナト「どうなると思う?」

クレナイ「クレナイは『失格』に1シルバ賭けるでござる!」

ルキ「俺は『合格』に3シルバ」

ミナト「僕は……『気に入った!』に10シルバ」

ルキ「ないだろ」

クレナイ「ないでござる」

ミナト「そうかなぁ……」



レッツ「気に入った!」

ルキ「は?」

クレナイ「んな!」

ミナト「ね♪」

レッツ「月並みな台詞だが行動や結果が伴ってる。さっきのバルザックを倒したジャイアントキリング……初めての戦いにしては悪かなかったぜ」

【キッテ・レッツ(友好度45)「悪かない奴だ」(苦手から好感へ)】

レッツ「よし、さっさと次の地へ急ぐぞ! シオン、おめえは家族に挨拶くらいしてこい!」

シオン「ひゃい!」

レッツ「ルキはエンジンあっためとけ! 重木炭車は走らせるまで時間かかるからな!」

ルキ「分かってる」

レッツ「ミヨ、ミナト、クレナイはバルザックをしっかりシメとけ! なめられんじゃねえぞ!」

ミヨ「アイアイ、団長」

ミナト「縄でしっかり絞めてますし大丈夫です」

クレナイ「暴れたら痛い目見るでござるよー!」

バルザック「ぐ……」

――ラッタ村 入り口

宿屋のおばちゃん「あんた達、もう行っちまうのかい」

ダイチ「うん、俺山賊王にならなきゃだし」

村長「ダイチさんならきっと良い山賊王になれますよ」

レッツ「大陸警察に連絡しないだけでも御の字だ。山賊が村に長居すれば大事になっちまう。ことが済んだら早く出るのが吉だ」

メズラ「ハヤクイコハヤクイコ!」

シオン「お父さん、お母さん……ぼ、僕行ってくる」

シオンの父「頑張るんだよ」

シオンの母「体に気をつけて……!」

ダイチ「じゃ、みんな元気で」

宿屋のおばちゃん「またおいでよ!」

村長「大陸警察には気をつけて!」

レッツ「ふっ、褒められんのも悪かないな。ルキ! エンジン点火!」

ルキ「ああ!」ガッシャッ

チンキー号「」ドッ ドッ ドッ ドッ…

レッツ「あばよ、ラッタ村の村人共ォ!」

ルキ「チンキー号、発進!」

「「「「さよーならー!」」」」

――チンキー号

運転手は団長レッツが務める。車を所有しても運転できる者がいなければ意味はないのだ。

ルキ「なぁあんた、名前は?」

ダイチ「ダイチ、ダイチ・D・テラノヴァ」

ルキ「へぇ……ねぇ、ダイチ。ポーカーに興味ない?」

レッツ「ルキ、こいつぁ新入りじゃねえ。あんまいじめんな」

ルキ「はいはい」

ダイチ「な、なんだこの空気」

ダイチ(妙にピリピリしてねぇか!)

↓1【コンマ下二桁:ミヨ友好度】
↓2【コンマ下二桁:シオンの友好度】
【補正】
尊敬……:+30

↓3【コンマ下二桁:ルキ友好度】
↓4【コンマ下二桁:ミナト友好度】
↓5【コンマ下二桁:クレナイ友好度】
↓6【コンマ下二桁:バルザック】
【補正】
俺を騙し討ちした奴:-30

ミヨ「あんた」

ダイチ「お、おれ?」

ミヨ「団長に何て言って取り入ったか分かんないけど、調子に乗んなよな!」ツーン

【ミヨ(友好度30)「ふん!」(嫉妬)】

シオン「あ、あの、ダイチさ……」

ダイチ「どうした?」

シオン「な、なんでもないです!」

【シオン(友好度35)「仲良くしてくれなかったらどうしよう……」(不安)】

ルキ「……」クスクス

【シオン(友好度17)「こういうのは騙しがいがあるんだよね」(嘲笑)】

ミナト「ほらほら! みんなダイチさんをいじめちゃダメですよ!」

ミナト「悪い人じゃないと思うんだけどなぁ」

【ミナト(友好度76)「ダイチさんは悪い人じゃありませんよ」(好感)】

クレナイ「団長を取っちゃダメでござるぅ!」

【クレナイ(友好度26)「何かを感じるでござる」(嫉妬)】

バルザック「……」チッ

【バルザック(友好度1)「いつか殺してやるからなガキが……」(殺意)】

レッツ(うーん、ガキ共はダイチとは仲良くできそうにねぇな。暫くは俺様が様子を見てやることにすっか)

レッツ「ルキ、次の目的地は?」

ルキ「そうだな……一番通りやすそうなところなら」

地図を広げ、ルキが指差した場所は――

↓2【次の目的地】

【地名】
【特色】
【現状・問題】

※目的地は国でも村でも街でもOK

ルキ「『キーラビャッカ』だ。車でも10日はかかるが」

レッツ「10日ァ!」

ミヨ「ごめんよ団長、俺が車の運転できれば……」

レッツ「構わねえ構わねえ。子供に危ないこたぁさせられねえや」

レッツ「今回は長旅だ。みんな、くたばるなよ!」

「「「おう!」」」

ダイチ(大丈夫かなこいつら……)

【1日目(10日で到着)】

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ミナト「ダイチさんはどちらの出身ですか?」

ダイチ「ソコラノ村ってところだよ。ミナトは?」

ミナト「えぇ、僕の出身はサセボ村という小さな村です。アバレ牛がたくさんいた……」

クレナイ「あーっ、またミナト嘘ついてるでござる! こいつこないだはハルマキ村の出身って自分で言ってたでござるよ!」

ミナト「はは、そうだったかなぁ?」

ダイチ「ど、どゆこと」

【2日目】

ダイチ「この車にはいっぱい飯が詰まってんだな!」

ミヨ「そ。このチンキー号は7日分の食料が積めるんだ。エンジン熱を使って肉も焼けるんだぞ!」

ダイチ「肉か! ……あれ、7日分?」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「なぁレッツのおっさん」

レッツ「んだよ」

ダイチ「おっさんは仲間をどうやって集めたんだ?」

レッツ「だな……大体ふらふらーって漂う奴らを俺が適当に見つけてスカウト、って感じだ」

ダイチ「そんな簡単なもんなのか?」

レッツ「知らん。俺はずっとそうして来た」

ダイチ「ふうん……」

【3日目】

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

※同行する人達の名前を入れてみよう。何もなかった場合、ダイチがその人達と話すぞ

↓1【敵対人物】

>>35を参照

>>176その他に能力を使って心を操っている仲間を引き連れているを付けたしで

>>177
※コピペするのは【】がある部分だけで良い

※次から付け足しは無しで

レッツ「ふわぁあ……夜通し運転は辛いぜ。誰か代わってくれよ……」アクビー

ルキ「……ん?」

ルキ「団長! 前! 前を見ろ!」

レッツ「え、あああっ!」

余所見運転をしていたレッツは目の前にいる老人に目前で気づき、急ブレーキをかけた。
団長は窓を開け、年甲斐も無く老人に声を荒げる。

レッツ「おいじじい! ひかれてーのかっ!」

?「ふぁふぁ……すまんのぅ。年を取ると足が弱くなって。あたた! 腰がいとうて立てん」

レッツ「ったく……待ってな。俺様が起こしてやる」

尻餅をついた老人を放ってはおけないレッツ。チンキー号から出、その手を引こうとした。

レッツ「ほらよ……じいさん、大丈夫か?」

?「はぁすまんの。この老人を助けてくれるとは良い若者じゃ。どうかお名前を教えてはくれんか?」

【直下コンマ下二桁】
100~40:メズラ「クサイ! クサイゾ! ダーリン! コノジイサンクサイ!」
41~01:レッツ「教えてやろう!」

【キッテ・レッツ運命値18】

レッツ「はーっはっはっ! 良いこと聞くなじいさん! 聞かれたならば教えてやろう!」

中略

レッツ「珍奇山賊団のキッテ・レッツ様たぁ俺様のことだぁっ!! がはは……」

?「ほぅ、キッテ・レッツか。なるほどなるほど」



――チンキー号

ダイチ「あいつ自分の名前名乗るの大好きだな」

ルキ「レッツはバカだからな。おだてられれば大体こうなる」

ミナト「……」

ミヨ「ミナト、どしたの?」

ミナト「あ、あそこにいる老人、あれは……」

クレナイ「どうしたでござるか?」

ミナト「皆! あいつは――」

【直下コンマ下一桁】
100~30:ミナト「あの老人は盗賊だ! 皆、早く逃げろ!」
29~01:?「ではレッツよ、あの車にいる子供達の名前を順に教えてもらおうかの」

【ミナト運命値28】

ミナト「あの老人は盗賊だ! 昔、僕の国で暴れまわった……名前は『ゴン』!」

ダイチ「盗賊?」

ミナト「そうです! そしてアイツも奇跡の果実の能力者! 早く、早くチンキー号から逃げて!」

ミナトは車の外からレッツに叫ぶ。

ミナト「団長! その老人は――」



――車外

?「これはこれはミナトの坊ちゃま……まさかここで会えるとは思わなんだ!」

レッツ「聞いたぜ、ミナト。おい爺さん……あんた盗賊なんだってな!」

?「ふぁふぁ……だから、どうした?」

レッツ「騙し討ちしようったってそうは行かねえ!」

メズラ「ダーリン! アタシヲツカッテ!」

レッツ「おうよ!」

ゴン「ふぁふぁふぁふぁーッ! この大盗賊『ゴン』が負ける訳なかろうが!」

ゴン「ワシが一度声を上げれば貴様ら三下の身体はワシのモノとなる!」

メズラの銃とゴンの果実の能力、どちらが早いか――

【直下コンマ下二桁】
00~60:レッツの方が早かった!
59~01:ゴンの方が早かった…

【キッテ・レッツ運命値08】
【ゴン運命値20】

ゴン「レッツよ、あの車の中におる貴様の仲間の名前を順に教えるんじゃ」

レッツ「な」ドクン!

メズラ「ダーリン! ダーリン!」

ゴン「失せろ、鳥が!」

メズラ「クワァーッ」バサバサ…

ゴン「ふぁふぁ、ワシの口の方が早かったのう。ワシの食べた果実は『アヤツリの果実』。ワシの中で名前と顔が一致した者は全てワシの手の中で死ぬまで踊らされるのじゃ!」

レッツ「く、クソ……」ドクンドクン

レッツ「男の格好したチビがミヨ。オレンジの髪のがシオン。白衣のがルキ……」

レッツ「畜生が……」

ゴン「早く言え!」バキッ

レッツ「ぐぁ……ミナト、クレナイに……バルザックだ」

ゴン「なるほどなるほど。では、ミヨ、シオン、ルキ」

ゴン「ふぁふぁ、ミナト坊ちゃま」

ゴン「クレナイ、バルザックよ、この車から出るのじゃ」

――チンキー号

ミヨ「あっ!」ドクン!

シオン「ダイチさ……」ドクン!

ルキ「クソ……何が起こって」ドクン!

クレナイ「ござる!?」ドクン!

バルザック「……あ?」ドクン!

ダイチ「な、何がどうなってるんだ?」

ミナト「ダイチさん……あなたが居てくれて良かった!」ドクンドクン

ダイチ「な、なんでだよ」

ミナト「ゴンの能力は名前を知った相手を操る能力。今、ゴンが団長に聞いたのは仲間の名前」

ミナト「あなたは珍奇山賊団の仲間ではない。だから――」ドクン!

ミナト「逃げて」

――チンキー号 外

ダイチ「皆操られちまったのか!?」

メズラ「ダイチ! ダイチ!」

ダイチ「お前、おっさんのオウム!」

メズラ「ダイチ! ダーリンを助けて!」バサバサ

ダイチ「どうやって!?」

メズラ「アタシヲツカッテ! テキヲウツノヨ!」

ダイチ「俺銃とか撃ったことないけど……それにどうやってあの人数を助ければ」

メズラ「ホンタイガタオレレバ、キットモドル! アトハジブンデカンガエテ!」

ダイチ(偶然だけどおっさんにはバルザックから助けられた恩がある。山賊王になる奴が尻尾巻いて逃げるのか)

ダイチ(銃一本でどうやって助けりゃいい?)

↓1

ダイチ「お前、変身できるんだよな」

メズラ「テッポーニナレルワ!」

ダイチ「そうだ……長老が熊狩りをする時に使ってた銃……ライフルになれるか?」

メズラ「ナレルワ!」ガシャ

ダイチ「よし、ここから狙って撃てば……」

メズラ「ミギニ10ド! モウスコシシタヨ!」

ダイチ「お前、そんなこともできるのか!」

メズラ「アタシ、ブキショウニンノペットダッタノ。ソレヲタスケテクレタノガ……ダーリンヨ」

メズラ「ダイチ、ダーリンヲタスケテ」

ダイチ「そっか……じゃあ助けてやんねーとな! 山賊ならお互い様だ!」

メズラ「チャンスハスクナイワ! イッパツデアテナイト……」

ダイチ「楽勝!」



ゴン「む……もう一人おった気がするが」

レッツ「車にいたのは6人だ……それ以外にはいねえ! 後は宝だけだ!」

レッツ(メズラ、余計なマネはすんなよ……俺達ゃ山賊、こうなるのは予想済みなんだよ!)

車の裏。ゴンの死角からライフルを構えるダイチ。その弾丸は――

【直下コンマ下二桁】
00~60:命中!

【ゴン運命値10】

※運命値を消費して判定結果に上乗せできるぞ

【ダイチ運命値39】

※運命値を全部消費したらダイチが物語から退場してしまうぞ? いいのか?

※ではここで二択

1、全部消費しろ!(ダイチ退場)

2、01だけ残したって!

↓1

っていうか結構シビアじゃないか?
こんなんだとすぐ運命値なくなって主人公に感情移入もできないまますぐに退場するぞ?
例えば前回の村とかそういう問題をクリアする毎に運命値回復イベント用意して欲しいな‥

>>200
※逃げ道、回復手段色々用意してあるぞ

確かに実際空腹でも運命値が減り、攻撃されても運命値が大きく減りまたアイテムや選択肢によっては大きく減るのに回復手段がほとんどなしと来たら主人公交代・・また交代・・またの繰り返しになりそう・・
クエストクリア毎に回復とかはほしいね

>>202
>>201

【84 成功!】

ダイチ「あ……たれ!」

メズラ「ダーリンハアタシノヨ!」



ゴン「む……!」

一発の銃弾は急所を外れ、ゴンの肩を射抜いた。
しかしこの銃弾、メズラ特製のフランジブル弾。肩に残った弾の破片が傷口を抉り――

ゴン「むぐぉおおおおおッ!」

左肩の付け根から腕が千切れ飛ぶ。

レッツ「な、なんだ!?」

ゴン「が、ガキ……が」ガク

ゴンは血の海の真ん中倒れ伏した。

【ゴン運命値04】

【ダイチ運命値21】

メズラ「ダーリン! ダーリン!」バサバサ!

レッツ「な、なんだメズラ! 何が起こった!?」

メズラ「ダイチヨ、ダイチガヤッタ!」バサバサ!

レッツ「あ、あのぼうずがぁ?」

ダイチ「おう!」

ルキ「洗脳が溶けた! だが、あいつはまだ生きてる!」

ミヨ「腕がもげたのにか!」

ミナト「ゴンはそういう奴です。昔、父上に背中を斬られても今こうしているのだから……!」

レッツ「おめえ達! 早くチンキー号に乗り込め! 意識が戻る前にずらかるぞ!」

――チンキー号

レッツ「まさかあのぼうずがやるとはな……驚いたぜ」

【キッテ・レッツ(友好度65)「大したタマだ……こいつぁ大物になるかも知れねえ」(期待)】

ミヨ「まさかあんたが助けてくれるなんてな……ありがと」プイッ

【ミヨ(友好度50)「すげえ……かも」(尊敬)】

シオン(すごいすごいすごい! ダイチさんかっこいいです!)

シオン(やっぱりダイチさんは僕の思った通りの人でした!」

ダイチ「え、何?」

シオン「ひゃあああっ!」

【シオン(友好度55)「ダイチはやっぱりすごい人です!」(尊敬)】

ルキ「……どーも」

ルキ(やる時はやる奴ってあんまり好きじゃないんだよなぁ。俺の努力論を簡単に覆しやがるし)

【ルキ(友好度37)「なーんか気に入らない」(嫉妬)】

クレナイ「く、クレナイにだってあれくらいできるでござるよ!」

レッツ「結果で示せ結果でぇ。珍奇山賊団は結果主義だぜ」

クレナイ「うぅ……いけず」

【クレナイ(友好度46)「すごいのは認めるでござるが!」(嫉妬)】

バルザック「……」

バルザック(あの野郎……強い? や、違うな。肝が座ってるんだ)

バルザック(宿屋で殺しておきゃあ良かった……クソ)

【バルザック(友好度11)「……おっかねえガキだ」(恐怖)】

ミナト「……ダイチさん」

ダイチ「なんだ?」

ミナト「ダイチさんのその強靭な精神。どちらで修行なさったのですか?」

ダイチ「修行? してないけど」

ミナト「ま、またまたぁ。僕だって剣術の基本を覚えるのに5年はかかりましたよ!? きっとダイチさんにだってその精神を鍛えてくれた人が……」

ダイチ「あ! ミソラ姉!」

ミナト「はい?」

ダイチ「俺の姉貴分! ケンカがつえーんだぁ!」

ミナト「じゃあそのミソラさんという方がダイチさんの師匠――」

ダイチ「って言われると微妙だなぁ」

ミナト「」ズコー

【ミナト(友好度96)「この人、強いぞ……きっと兄上よりも」(尊敬)】

レッツ「なぁ、ミナトよォ。何でお前はゴンのことを知ってたんだ?」

ミナト「いや、その……」

クレナイ「団長! 珍奇山賊団規則その3!」

レッツ「仲間の過去には深入りするな! はっ!」

レッツ「すまん、ミナト!」

ミナト「いえ、いいんです。慣れてますから」

ミヨ「なぁダイチ」ヒソヒソ

ダイチ「ん?」

ミヨ「ミナトはさ、秘密が多いんだ。皆も知りたがってるけど教えてくんない」ヒソヒソ

ダイチ「そうなのか!」

ミヨ「ヒソヒソしろよ!」

【4日目】

クレナイ「今日はクレナイが食事当番でござる! 頑張るでござるよ!」

ダイチ「食事当番なんてのがあるのか!」

レッツ「いや、クレナイが勝手にやってんだ。普段はミナトが作るんだがぁ。あ、今日は俺様晩飯いらない」

ルキ「今日の晩飯パス」

ミヨ「俺も」

ミナト「僕も……」

ダイチ「え、なんで?」

ルキ「ダイチ、お前クレナイが作った分全部食べていいぞ」

ダイチ「やった!」

ルキ(……ばーか)

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「うおおっ、まずっ」オゲー

ルキ「クレナイは料理が壊滅的に下手なんだよ」

ダイチ「早く言ってくれよ!」オゲー

ダイチ「からかいやがってぇ……もう怒ったぞ!」

ルキ「……」クスクス

ルキ「……」

『からかうなよ兄ちゃん!』

ルキ「……!」

【ルキ(友好度40)「やっぱり俺、こいつ嫌いだ」(???)】

【5日目】

ミナト「今日は僕に夕飯は任せてくださいね」

ミヨ「やったー!」

クレナイ「な、なんで」

クレナイ「なんででござるかぁー!?」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

↓1【敵対人物と遭遇】

※テンプレは>>35参照

※一度出て来た敵でもOK

――昼

レッツ「あー、ちょっくら一休みだ。昼寝昼寝ーっと」

レッツ「ぐーすかぐーすか」

珍奇山賊団は昼食を取った後、妙に広い車の中で二時間のお昼寝タイムをする決まりとなっている。

ダイチ「いや、俺は寝ないけどな!」

ダイチ「みんな寝てるし暇だなぁ。本の一つも持ってくりゃ良かった」

ダイチ「本読まないけどな!」



ダイチ「俺は夜になんなきゃ眠れないタイプなの! なぁシオン、起きてくれよ~!」ユサユサ

シオン「あ……ダイチさん……今度はあっちの原っぱでお弁当食べましょう……むにゃ……」

ダイチ「寝言か!」

……コン

ダイチ「ん?」

コンコン!

ダイチ「お?」

ダイチが音を鳴る方を見ると、妙な笑みを浮かべた男がチンキー号の窓を外から叩いているではないか。
男は口を「開けて」と動かす。

ダイチ「えー知らない人だろ? あの操りジジイみたいな奴かもしれないしなー……どうしよう?」

↓1

ダイチ「レッツのおっさんを起こすか」

ダイチ「おっさん起きろ!」ユサユサ

レッツ「ぐーすかぐーすか」

ダイチ「起きろ!」ベチベチ

レッツ「ぐーすかぴーぴー」

ダイチ「お……きろっ!」バキッ

レッツ「あいたァッ!?」



レッツ「で?」ヒリヒリ

ダイチ「外に男がいる。開けてって言ってる」

?「……!」ヒラヒラ

レッツ「あー、あれか。手に持つカバンからして……薬問屋かぁ? おめえは車ん中に入ってろ。俺が話して来るからよ」

――チンキー号、外

レッツ「てめーから名乗るのが礼儀だろ?」

?「あっあっ、これは失礼致しました。私――」

ベッポ「旅する医者、ベッポと申します」ペコ

レッツ「で、そのベッポが何したのよ」

ベッポ「いえ、長旅でお疲れのように見えましてね。その疲れを癒やしていただく為にドリンクを……」

レッツ「おぉっ!」

レッツ「でも怪しいな」チラ

ベッポ「そんな滅相もございません! 車の中にいるお子さんの分もご用意致しますよ!」

レッツ「……そか?」

【直下コンマ下二桁】
00~50:レッツ「じゃ移動がてら飲んどくわ。ありがとな!」
49~01:レッツ「喉かわいちまったし……じゃ、早速飲ましてくれや。おいお前ら! 差し入れだァ! 飲め飲め!」

レッツ「喉かわいちまったし……早速飲むぜ。ありがとな!」プシッ

レッツ「おいガキ共ー! 差し入れだァ、起きろ!」

ミヨ「なに?」

ルキ「ふわぁ……」

シオン「はい!」

クレナイ「ござる!」

バルザック「んだよ……」チッ

ベッポ「皆さん、缶の方は私が回収しますので、できればその場でグイッと飲んでください!」

メズラ「メズラモメズラモ!」

ベッポ「賢いオウムさんですね! オウムさんもドリンクどうぞ!」

クレナイ「わぁい! クレナイも飲むでござる!」グイッ

バルザック「……飲めばいいんだろ?」グイ…

ダイチ「俺も飲ーもうっ」グイッ!

ルキ「……ん?」

【直下コンマ下二桁】
00~50:ルキ「おい、このドリンク変な匂いしないか?」
49~01:ルキ「気のせいか」グイッ

ルキ「おい、このドリンク変な匂いしないか?」

ミヨ「そうか?」

メズラ「クンクン、タシカニ!」

シオン「僕は分からないや……」

レッツ「……お? 俺様の大事なガキ共に何してくれんだ?」ギロ

ベッポ「ひっ!」

シオン「匂い……ミネラル、塩、薬草の香り。土中に多く含まれる成分だ」

シオン「ということは!」

レッツ「奇跡の果実の能力者は土が苦手だ。それを飲ませて……どうするつもりだった?」

ベッポ「い、いえ、私は」ソワソワ

クレナイ「クレナイ知ってるでござる。奇跡の果実の能力者を狙う人間がいるのを知ってるでござるゥ!」

ルキ「……おい」

レッツ「8対1で勝てると思うなよ」

メズラ「アタシモイレテ8ニンヤ!」バサバサ!

ベッポ「ひ……」

ベッポ「すいませんでしたぁぁっ!」スタコラー



ダイチ「俺はこのドリンク美味いと思うぞ!」

ルキ「奇跡の果実の能力者以外にはただのドリンクだったか。質が悪い……」

【6日目】

レッツ「ダイチ、覚えとけ。山にゃ山賊よりも怖いやつがいる」

ダイチ「なんだよ? 大陸警察か?」

レッツ「大陸警察の奴らも怖いな、確かに。奴らは山賊を捕まえる」

ダイチ「倒しゃいいじゃん」

レッツ「まーな。だがよ、一番恐ろしいのは大陸警察に雇われた山賊だ」

ダイチ「えぇ!」

レッツ「奴らは山賊の魂を捨てて大陸警察の犬になった輩だ。山賊の敵は山賊ってな」

レッツ「会ったらブチのめしゃいい。それだけの話だ」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

↓1【敵対人物】

>>35参照

※一度出て来た敵でも良い

レッツ「……まずい! 検問だ」

ダイチ「検問?」

ミナト「はい。たまに大陸警察はこういう山道で、通行人や車を止め賊か賊でないか簡単な調べをするのです」

クレナイ「こうなるとめんどくさいんでござるよなぁ。警官や大陸警察軍人の話は長いから嫌でござる」

シオン「僕、初めて……です!」

ダイチ「捕まっちまうんじゃないのかおっさん!」

レッツ「まぁ、見てろ。こういう場合はうまいかわし方があるんだ」

大陸警察官「はいそこの車止まってー」

チンキー号「」キキッ

大陸警察官「ごめんなさいねー検問やってるんです。ちょっとお話よろしいですかー?」

レッツ「あぁん?」

ダイチ「」ドキドキ

ミヨ「」ドキドキ

シオン「」ドキドキ

クレナイ「」ドキドキ

レッツ「あ、どーもー」ニコーッ

ダイチ「誰だお前!」

大陸警察官「あ、子供いっぱいですねーお父さん」

シオン「お父さん!?」

レッツ「はいー、子沢山なんですよー」ニコーッ

ダイチ「だから誰だよ!」

クレナイ「あの仏頂面な団長がアホみたいな笑顔を見せるなんて! いつ見ても驚き桃の木でござるぅ!」

メズラ「メズラシメズラシ!」

大陸警察官「団長?」

クレナイ「あっ」

レッツ「あー、実は私達方々を回って軽業を見せる珍奇雑技団ってーのをやってまして」

レッツ(クレナイ……後でシメる!)ゴゴ…

クレナイ「ぴぃ!」

大陸警察官「あっいいですねー! 今度子供連れて見に行こうかなーなんて」

レッツ「がはは……そりゃ嬉しいなー」ニコーッ

大陸警察官「大丈夫みたいですね。では、どうぞ通ってください。ご協力ありがとうございましたー!」

レッツ(見たかキッテ・レッツの秘技その201「仲間との年齢差を使ってパパ変装の術」は!)

レッツ(よし、これで問題なく通れるな)

?「待て」

大陸警察官「あっ、少佐殿!」

?「僕にもその雑技団、見せて」

大陸警察官「あっ、はっ、はい! すいません雑技団の方! もう一度止まって……」

レッツ(ちくしょーっ!)

シン・ルーイン(以下シン)「こんにちは、雑技団の皆さん。僕、大陸警察軍のシン・ルーインって言います」

レッツ「あ、どもー」ニコーッ

シン「ねぇ、お父さん。皆お父さんの子供たちなの?」

レッツ「はいー、死んだ女房が生んだ大事な子供たちですー」ニコーッ

シン「……ふーん」

シン「奥にいる無精ひげの人も?」

バルザック「……ちっ」ギロ

レッツ(おっさんいたの忘れてたぁぁぁーっ!)

レッツ「こ、これは俺の弟で、あの、その――」

シン「うん。うん。うん」

シン「うん」

シン「……」

【直下コンマ下二桁】
00~60:シン「通って良いですよ」ニコ
59~01:無言でナイフを投げて来た

突如、シンは笑顔を保ったまま無言で車内にナイフを投げつけて来た。
ナイフの矛先はバルザックへ向かう。が、途中で何かの壁に阻まれたようにナイフの動きは止まった。

ルキ「キラキラの障壁(バリアー)。バリアを作る、これが俺の奇跡の実の能力……! ナイフ程度で仲間はやらせないぜ。レッツ、早く車を出して!」

レッツ「おうよ!」

ダイチ「うわぁぁぁ! 急発進は止めろって!」

シン「……逃がさないよ、山賊!」

バレてしまったなら仕方がない。検問を振り切り、レッツはアクセルを思い切り踏む。

シオン「あわわわ……あの軍人追いかけて来ますよ!」

クレナイ「逃げ切れるでござるか!?」

【直下コンマ下二桁】
00~50:逃げ切れた!
49~01:追いつかれた!

シン「短距離なら僕の方が車より早い……」

シン「逃がしはしないよ!」



レッツ「逃げ切ったか。ヤバいな、こりゃあ」

ルキ「迂回路はない。急いでこの場を走り去るんだ」

ミナト「……あ、ああ!」

ミヨ「団長! 前、前!」

シン「……」

シンは既に先回りしており、チンキー号の前へと立ちふさがる。

レッツ「ぶ、ブレーキ!」

クレナイ「間に合わねーでござるぅ!」

バルザック「……ちぃっ!」

メズラ「クワー!」


ミヨ「お、お願い! 逃げ切らせて!」

【ミヨ運命値59】

【直下コンマ下二桁】
00~11:不思議なことにキーラビャッカにいつの間にやら到着していた
10~01:チンキー号大破…

シン「来い。山賊……あっ!?」

パァァァ…

シン「光……何の攻撃ッ!? ま、眩し――」



大陸警察官「シン少佐! シン少佐!」タッ

シン「うん……?」フラ

大陸警察官2「大丈夫でありますか?」

シン「ああ、大丈夫だ」

大陸警察官「あの車はどこへ……?」

シン「光に包まれて消えた」

大陸警察官「は、はぁ」

シン「奇跡の果実の能力者がいたんだろう。厄介な能力らしい。それに――」

シン「あの車の中に居たのはバルザック中佐だ。髭面になってて分かりづらかったけど、ね」

大陸警察官「あ、あのバルザック中佐ですか?」

大陸警察官2「2年前、部隊ごと解散させられた……ま、まさか山賊になっていたとは」

シン「よほど大陸警察に恨みがあるんだろうね、仕方ないけど」

シン「……上に連絡して。バルザック元中佐を発見した、って。僕は奴らを探す」

大陸警察官「はっ!」

大陸警察官2「シン少佐もどうかお気をつけて!」

【ミヨ運命値79】

――キーラビャッカ 入り口

チンキー号「」ドスンッ

ダイチ「お、お?」

バルザック「……何が起きた? 教えろ、ガキ」

ルキ「ミヨが能力を使ったんだ。こいつも奇跡の果実の能力者だよ」

ダイチ「そ、そうだったのか!」

ミヨ「んだよ……ジロジロ見んなって。そーだよ、俺は願いを低い確率で叶える『ネガイの果実』を食べた」

ダイチ「願いを叶えるのか! すげぇ! じゃあさじゃあさ、俺を山賊王にする願いも――」

ミヨ「ばか! そういうのはできないんだ!」

ミヨ「俺の能力はすごい切羽詰まった状況になんないと成功しないんだよ」

レッツ「すまねぇミヨ。お前にそれを使わせなきゃなくなるなんて……」

ミヨ「良いんだよ団長。俺が勝手に発動させたんだ」

ダイチ「バルザックは災難だったなー! あの軍人にナイフ投げられちまってよお~」

バルザック「うるせェ……」チッ

クレナイ「しかし何故バルザック殿だけ軍人に狙われたのでござろう?」

バルザック「知るか、んなこと」



レッツ「さて、ダイチ。こっからお前の仲間になりそうな奴を探しに行くわけだが」

ダイチ「おう。おっさん、みんな街に行っちまったけどいいのか」

レッツ「ま、その前に……取引した分7ゴルド、先にくれてやる」

ダイチ「もうくれんのか! サンキューおっさん! でも何で……」

レッツ「そりゃあ、お前への祝い金だ。山賊開業祝いってとこ。ガキ共にこんなシーン見せたら団長の面子が立たねーだろ?」

レッツ「これくらいありゃ当分飯には困らねえ。安い車も買えるだろうしな」

ダイチ「へー」

レッツ「いまいち感動が薄い奴だな! ま、頑張れってこった」

レッツ「さ、行くぞ。キーラビャッカん中によ」

――キーラビャッカ 中央通り

ガヤガヤ…

レッツ「ひぇー綺麗なもんだ。宝石店も賑わってるまさに成金の街だわな」

ダイチ「あっ、おっさん! こっちに上手そーな飯屋がある!」

レッツ「あー、また後でな! つうかお前さっき昼飯食ったばっかりだろ!」

メズラ「ペットショップハイカナイワヨ!」バサバサ

ダイチ「仲間探しかぁ、どうすりゃいいんだろな」

新聞屋「号外! 号外! 今夜あの怪盗がキーラビャッカに再び現れるよ! 号外号外!」

レッツ「一部くれや」

ダイチ「……へー、怪盗かぁ!」

レッツ「山賊、盗賊たぁ別カテゴリーな奴らか。あー、気になりゃするが厄介事はもう勘弁だな……」

ダイチ「レッツのおっさん! 新聞貸して!」

レッツ「新聞屋にもらってくりゃいいじゃないかよ!?」

↓1【キーラビャッカに現る怪盗】

>>35参照

――カフェ

ダイチ「怪盗ペルーだってよ……へぇすげぇな」

メズラ「ペルー! ペルー!」バサバサ

レッツ「ほぉ……写真から見るに……女か。スタイルもグンバツじゃねえか」

?「コーヒーですどうぞー」カタ…

レッツ「あ、ども……」グビ…

レッツ「うまいっ! ウェイターさんここのコーヒーおいしいよッ!」

?「あらどーもありがとうおじさん!」

レッツ(キーラビャッカの成金ブス共とは違った珍しく美人なネーちゃんだ……イイな)

ゴンッ!

レッツ「いでで!」

メズラ「ウワキダメウワキダメ!」ゴンゴン!

レッツ「突っつくな突っつくな! ごめん、ごめんってば!」

?「……ふふっ」

――カフェ 外

レッツ「あぁー食った食った」シーシー

ダイチ「じゃあおっさん! 次は仲間探しな!」

レッツ「わぁーっとる! どこへなり俺を連れて行けばいい!」

※これから3回 ダイチとレッツはキーラビャッカの至る所を周り、仲間となりそうな人物を探します(メズラもいるけど)

※3回失敗したら

※案外近くに仲間になれそうな人はいるんじゃない?

↓1【どこを探す?(1/3)】

↓2【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

※再安価な

↓1【どこで仲間を探す?】

↓2【コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

――酒場

飲んだくれ「あんちゃん元気にやってるかー?」ヒック

ダイチ「おう! まぁまぁ!」

ハイボールを飲む女「うぇ~~~~~~~~~~~」

ダイチ「お、おう」

ダイチ「おっさん、色んな奴がいるな!」

レッツ「まぁな……で、ここになりそうな奴はいるのか?」

ダイチ「どうだろ……お、何かそれっぽい奴がいるぞ! 話しかけてくる!」

↓1【遭遇】

>>35参照

レッツ「早速見つけたか! って、ありゃ……?」

ガタイの良いオッサン「そっちが先にぶつかって来たんだろうが!」

?「何言ってんだい! アタシはあんたの持ってるそのデカいジョッキが邪魔だったから避けたんじゃないか!」

ガタイの良いオッサン「んだとこのアマ!」

?「うっさいこのオッサン!」

「「うぐぐぐぐ……」」

レッツ「ケンカかぁ? 巻き込まれなきゃいいが」



ダイチ「よっ、お二人さん! 何やってんのー」ヒョコ

?「!?」

ガタイの良いオッサン「なんだお前!」

レッツ「あのバカ!」

ダイチ「いや、さ。そっちの姉ちゃんの方に用があってよ」

ガタイの良いオッサン「この空気でナンパするつもりか!?」

?「今良いところなんだから邪魔しないでよ!」

ダイチ「良いところ? ケンカが? ダメだぜそーいうの、ケンカっぱやいのは損だって。顔ブスになっちゃうぞ」ヘラヘラ

?「こいつ……」

ドカッ バキッ

ダイチ「前が見えねえ」ボコボコ

ガタイの良いオッサン「興が冷めた。今日は飲むのヤメだ、帰る」スタスタ…

?「で、アタシに何の用? まずあんた名前は?」

ダイチ「ダイチ! お前を俺の山賊仲間にしたくて声をかけた! 用はそれだ!」

?「はぁー? 山賊仲間にしたい? アタシを?」

ダイチ「ダメか?」

【直下コンマ下二桁:?友好度】

うーんこの

人徳が欲しいです・・・・

>>265
>>266
※そのコンマを判定で出すのだ

ハバネキ「あ、名乗らないのは失礼か。アタシの名前はハバネキ」

ハバネキ「……せっかくのそのお誘い『お断り』。アタシね、賞金稼ぎやってるの。ま、つまり山賊狩りね」

ダイチ「へぇ、かっこいいな!」

ハバネキ「そういう問題じゃないでしょ!」

ハバネキ「こっち狩る側、あんた狩られる側! 探すなら別の人を探すんだね」

ダイチ「俺は狩らないのか?」

ハバネキ「賞金付いてんの?」

ダイチ「まだ初めて1ヶ月経ってない!」

ハバネキ「お呼びじゃないのよっ!」

【ハバネキ(友好度24)「変なガキ……」(嫌悪感)】

※これでは仲間にできない

※最低でも50以上は無いと仲間に出来ないぞ

ダイチ「おっさーん!」

レッツ「出来たか、仲間?」

ダイチ「ダメだった」ニコー

レッツ「その笑顔でか!」

レッツ「……まぁしょうがない。次行くぞ次ぃ!」

ダイチ「おー」

↓1【どこで仲間を探す?(2/3)】

↓2【コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

コンマ

――景観の良い公園

レッツ「成金趣味なキーラビャッカにもこんな公園があるんだな」

ダイチ「うおー! 変な彫刻がいっぱいあるー!」

レッツ「やっぱり成金趣味じゃねーか。景観が良くても人が少ねぇ」

ダイチ「人、人、山賊仲間ー……いた! おっさん、いい感じの奴いた!」

レッツ「おー行ってこい行ってこい。ったく」

↓1【遭遇】

>>35参照

運命力…

?「……」ポー…

ダイチ「すんませーん」

?「……」ポー…

ダイチ「あのー」

?「あらー?」

ダイチ「俺ダイチって言うんですけど」

ソラノ・シルエット(以下シルエット)「はいー? どこかでお会いになりましたかー? 私、ソラノ・シルエットと申しますー」ペコ

ダイチ「い、や、そうじゃなくてぇ。えっと、俺の山賊仲間になってくれませんか!」

シルエット「え、えぁ」

【直下コンマ下二桁:シルエット友好度】

シルエット「あ、あの。ごめんなさい」

ダイチ「え」

シルエット「私、今は薬師の修行の途中。賊の方のお手伝いはできません。すいませんが……」

ダイチ「そうですかぁ」

シルエット「では、私ここで失礼します」



ダイチ「行っちゃった……」

【ソラノ・シルエット(友好度37)「今の方、何だったのでしょう?」(不安)】

ダイチ「おっさーん!」

レッツ「ダメだったんだな」

ダイチ「なんで分かった」

レッツ「勘だよ。第一お前はよ、第一印象が悪いんだ。顔とか態度とか……じゃなくて」

レッツ「こいつと関われば厄介だ感が出てるんだ。大変な目にあう気がするんだよ……実際会ってるし」

ダイチ「どうすりゃいいんだろ」

レッツ「知るか、んなもん。次行くぞ次」

↓1【どこで仲間を探す?(3/3)】

↓2【コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

まぁ普通「仲間になって」・「うん、いいよ」とはならんからなぁ
安価なら下

――噴水公園

レッツ「で、結局見つからなかったって訳か」

ダイチ「ダメだった……」シュン

レッツ「仕方ねえ奴だな。ったくよぉ……山賊王になるにはちと遠回りにはなるかもしれねえが、もう少し珍奇山賊団で世話してやっても……」ゴソ

レッツ「ん?」ゴソゴソ

レッツ「んんんんんん?」ゴソゴソゴソゴソゴソ

ダイチ「何やってんだおっさん?」

レッツ「今何気なく懐に忍ばせといた奇跡の果実を取ろうとしたんだが……ない!」

ダイチ「ない!?」

これ仲間探し無駄に新キャラださずにミナトとかシオンっていうのが正解だったんじゃ・・

――キーラビャッカ 中央通り

珍奇山賊団の団員達はレッツによって召集される事態となった。

「「「「奇跡の果実が盗まれた?」」」」

ルキ「何やってんだこのバカ!」

レッツ「しーましぇん」

バルザック「っとにお前らは巻き込まれんのが好きなんだな」ケッ

ルキ「ダイチはどこでなくなったか覚えはないのか?」

ダイチ「ない」キッパリ

クレナイ「困ったでござるな。団長はあれを更に高く売りつける予定だったのでござ――」

ダイチ「えっ」

レッツ「わー言うな言うなぁっ!」ボコッ

クレナイ「何もげんこつしなくてもいいでござろう!」

ルキ「ともあれあの奇跡の果実は珍奇山賊団の大事な資金源。何としても回収しなくちゃあいけない」

シオン「で、でもどうやって無くしたものを見つければ……」

メズラ「シンブンヒロッタシンブンヒロッタ!」バサバサ!

レッツ「お、何々……」

『本日、街中にのさばる奇跡の果実を回収しに参上 怪盗ペルー』

レッツ「これか!」

>>287
※全ては無駄ではない。また登場させればいいのだ

初回好感度判定まとめ
【レオン(友好度14)「田舎者め、俺に金をたかろうとしたな」】
【レッツ(友好度25)「厄介なガキだぁ。関わるとロクなことがねーぞ」(苦手)】
【ミヨ(友好度30)「ふん!」(嫉妬)】
【シオン(友好度35)「仲良くしてくれなかったらどうしよう……」(不安)】
【シオン(友好度17)「こういうのは騙しがいがあるんだよね」(嘲笑)】
【ミナト(友好度76)「ダイチさんは悪い人じゃありませんよ」(好感)】
【クレナイ(友好度26)「何かを感じるでござる」(嫉妬)】
【バルザック(友好度1)「いつか殺してやるからなガキが……」(殺意)】
【ハバネキ(友好度24)「変なガキ……」(嫌悪感)】
【ソラノ・シルエット(友好度37)「今の方、何だったのでしょう?」(不安)】

平均29…

ガヤガヤ…

「なんだなんだ」

「怪盗ペルーが出たってよ!」

「何でも奇跡の果実を盗んだんだと」

ダイチ「奇跡の果実ってそんなに出回ってるのか?」

ミナト「買えば高価ですけどまぁ、そこそこ……山賊から大陸警察まで広まっています。自生してる場合もありますしね」

ルキ「レッツ、街は怪盗ペルー騒ぎで大陸警察官共が結構な数ウロついている。派手なマネは控えた方がいい」

レッツ「分ぁってる! だがなルキよォ、俺様珍奇山賊団にゃキメどころってのがあるんだ」

ルキ「分かった。好きにしろ、いつも……通りさ」

レッツ「決まりだ。行くぞ、珍奇山賊団! 奇跡の果実奪還作戦だ!」

「「「おーっ!」」」

ダイチ「……」

レッツ「お前も来るんだよ、お前も」

ダイチ「おぉ、そうか? じゃ行く!」

【直下コンマ下一桁】
09:怪盗ペルー発見!
87654321:大陸警察官と遭遇!

――廃倉庫

怪盗ペルー「……ふふ」コソコソ…

怪盗ペルー「奇跡の果実……その名は奇跡を人に宿すが故に付けられた名前」

怪盗ペルー「なーんて言われてるけどどうかしら? 他に理由があるんじゃないの?」

怪盗ペルー「だって私が持ってるこの果実達……」

怪盗ペルー「とっても綺麗な形をしてるんだもの。奇跡の能力、奇跡の造形、値打ちものだわ」

怪盗ペルー「さてと、さっさとここからずらかりましょうか――」

「コッチヨコッチヨ!」バサバサ!

「あ、いたー!」

「怪盗ペルー!」

怪盗ペルー「!?」

ダイチ「お前! 泥棒はダメだぞ!」

レッツ「怪盗ペルー、その面は可愛いがなかなかこすいマネしてくれたじゃねぇか」

メズラ「メズラガミツケタノヨ!」

ミヨ「団長の奇跡の果実を返せ!」

ルキ「8対1……これで逃げられるお前じゃないだろ?」

怪盗ペルー「ぐ……大陸警察にも捕まらなかったこの私が……捕まってたまるか!」タッ

クレナイ「逃げたでござるよ!」

シオン「逃がしません! “雷速”!」ビュンッ

シオンは足に電撃を貯え、それを一気に放出した衝撃で逃げるペルーを追いかける。

怪盗ペルー「は、速い……!」

【直下コンマ下二桁】
00~51:怪盗ペルーを捕まえた!
50~01:怪盗ペルー「こっちだって負けていられないの!」

ダイチ「はやっ!」

レッツ「シオンはライライの果実を食べた避雷針人間。あいつの手に持つ杖を敵にかざせばそいつに雷が落ちる」

ルキ「あれも能力の応用だろう。自分の筋肉に電気を貯え……放ったんだ」

ダイチ「よく分かんねえ」



怪盗ペルー(何だあのスピード……! 走って逃げるなんて出来ない!)

怪盗ペルー「でもお前みたいなガキにケガなんかさせたく――」

シオン「ダイチさん、僕の姿……見ていてください! ……食らえっ、気絶雷銃(スタンガン)!」バチバチッ!

怪盗ペルー「ああ゛っ!?」バチィ…ッ

怪盗ペルー「う……」ガクッ

【怪盗ペルー運命値33】

【シオン運命値90】



怪盗ペルー「うっ……くっ」

レッツ「起きたか。怪盗ペルー!」

ルキ「怪盗ペルーはジャジャーンの果実の能力者。人や物に何かを潜行させる能力か……ふぅん」

クレナイ「身体の中にナイフとか隠し持ってるんでござるな?」

怪盗ペルー「っ」ギクッ

クレナイ「クレナイも侍でござるからな……そんなマネをされた日には」チャキ

クレナイ「この無銘刀で腕を切り落とすでござるよ」ギロ

ルキ「俺のバリアで出口は防いだから、逃げられるとは思えないがな」

シオン「僕もいますっ!」バチッ

ミナト「街中から盗まれた果実は4個……全部ありますね」

怪盗ペルー「……私をこれからどうするんだ?」

バルザック「殺すか」ニヤ

レッツ「大陸警察に突き出すかぁ?」

ダイチ「殺すのはかわいそうだ!」

レッツ「だな、このマスク越しからも分かる可愛い面を殺すのはもったいねぇ」

メズラ「ドウスンノドウスンノ!」

レッツ「ダイチ、てめえが決めな」

ダイチ「ま、まじか」

↓2【捕まえた怪盗ペルー、どうする?】

これ拘束具を体内に潜ませて脱出できるんじゃ…
手品人間だし

>>304
※拘束具については言及していないぞ

ダイチ「奪ったもんは全部返してもらう! で、怪盗ペルー、お前は警察へ突き出す!」

怪盗ペルー「……好きにしろ」

ダイチ「ってところで良いだろ」

レッツ「警察に突き出す、か。ま、そうしてやるか」

クレナイ「どうやって警察に送りつけるでござる?」

レッツ「そうさなぁ。あぁ、こうすりゃいいさ」グイッ

怪盗ペルー「きゃっ!?」ステン

クレナイ「わ、わわ、団長! 女の靴なんか脱がせてどうするでござるかぁ! なんだかやらしーっ!」

レッツ「果実の能力者は裸足で歩く時、能力を行使出来なくなる。力も湧かない。山の神の呪いだ」ズリズリ

怪盗ペルー「ぐ、ぅぅ……」ガク…

レッツ「ち、山賊の宝盗むなんてマネしやがって! 思い知りやがれっての!」

レッツ「ミナト、クレナイ、ダイチ、裸足で歩かせたまんま近くの詰め所にこいつ置いてこい」

ミナト「はーい」

クレナイ「あいあい団長」

ダイチ「俺もか!!」

――大陸警察詰所 外

大陸警察官「あの、お名前は……!」

クレナイ「そいつを聞くでござるか! クレナイ達は珍奇山賊だ――もごもご」

ミナト「珍奇雑技団です! では、次の公演がありますので帰ります! では!」スチャ

ダイチ「では!」スチャ

大陸警察官「はっ! ご協力感謝します! ほら! キリキリ歩け!」

怪盗ペルー「お、覚えていろ……珍奇山賊だ……」フラフラ



ミナト「ダイチさん、これで良かったのですか?」

ダイチ「ほっといておっさんとこに嫌がらせしに来られてもイヤだしな! こうするしか思いつかなかった!」

クレナイ「次は奇跡の果実を返しに行くのでござるな。盗まれた物を返しに行くなんて義賊みたいでござる!」ワクワク

ミナト「新聞によると、奇跡の果実3つを盗まれたのは……」

↓2【奇跡の果実を盗まれた人or企業or組織】

※人の場合は>>35参照

※企業の場合は以下参照

【企業名・組織名】
【説明】

――サーガス

クレナイ「ほぇーおっきいビルデングでござるぅ」

ミナト「サーガス、幻の大地『パラダイス』を目指す組織だそうです」

ダイチ「パラダイスぅ? ……聞いたことあるな。長老が話してた」

ダイチ「ユーアニカ大陸のどっかにある……大地?」

クレナイ「まんまか!」

ミナト「ユーアニカ大陸は気候変動が激しい場所ですから、未開拓の場所も未だ多い。こういった会社も世界中多くあるんですよ」

クレナイ「そうなんでござるかぁ。ではでは、入って見るでござるよ」



受付嬢「あの……あなた方は」

ミナト「ここは僕が。すいません、僕ら怪盗ペルーを捕まえた――」

受付嬢「あ、あぁ! あなた方が! もう街中大騒ぎですよ、怪盗ペルーがついに捕まったと! そ、それで……」

ミナト「怪盗ペルーが盗んだ奇跡の果実を返しに来ました」

受付嬢「それは……! 分かりました。社長を呼びますので少々お待ちください」

――サーガス 社長室

サーガス社長(以下社長)「はっはっはっは……よく来たねぇ。いや、君達が。そうかそうか、はっはっはっ」

ダイチ(すっげームキムキな社長だな)

クレナイ(サムライっぽいでござる、なんとなくだけど!)

社長「確認させてくれ、ええと……うん全て揃っている。ありがとう、まさか怪盗ペルーを捕まえてしまうとは」

社長「この果実が返って来るとは思わなかった。いやね、この果実は全て社員研修に使おうと思っていたんだが……」

クレナイ(社員研修にそんなやべー代物使う組織って怖いでござる)

社長「詳しい素性は聞かないでおこう。とにかく……お礼がしたいな」

社長「何でも聞こう。あ、僕の命はさすがにダメだよ。はっはっはっは……」

社長「たまにそういうことを言う奴がいるんだなぁ。はっはっは……」

クレナイ(帰りたい)

ダイチ「お礼かぁ、お礼」

ミナト「失礼のないように決めましょう」

↓2【お礼、何が欲しい?】

ダイチ「戦うのに使えそうな武器!」

クレナイ「バカ!」

ミナト「バカ!」

社長「はっはっはっは……いいさいいさ、だって君達……山賊だろう?」ニコ

クレナイ「!?」

社長「いいんだいいんだ。まだ敵意は無いから」

クレナイ(まだ!)

サーガスの社長は社長室の端に立て掛けてあった刀をダイチに渡す。

社長「山賊はこういうの好きかい? 刀だ、初めて見る? これを君にあげるよ。無銘刀だけど切れ味は良い」

ダイチ「おう……すげー重い」

クレナイ「あ、あれは……社長さんはもしかして!」

秘書「社長、会議のお時間です」

社長「そうか。分かった、行く。じゃ君達さよなら。後は適当に帰って」ニコ

バタン…

ダイチ「あ、このカタナとかいうやつ……もらっちゃった」

クレナイ「クレナイとキャラ被るでござる! じゃなくて! ミナト、あのおじさん変でござった!」

ミナト「うん……でも今はそれを探るより、ここから早く出た方が良いね」

クレナイ「ござ!」

――キーラビャッカ ホテル

レッツ「たまにゃこんな豪勢な場所に泊まるくれぇいいだろう。今日は散々な1日だったからなぁ」

ミヨ「ひさしぶりにベッドで寝れんのか! 風呂にも入れんのか!」パァ…

ダイチ「そんな嬉しいか?」

ルキ「そういうお年頃なんだよ」

ダイチ「?」



レッツ「野郎だけの部屋と女の部屋で分けた。シオンとルキにゃ狭いだろうが我慢しろ」

シオン「は、はいっ!」

レッツ「あと、ダイチ。てめえにゃまた話がある。二人きりで、な」

ダイチ「またかー!」

――ホテル 屋上

ダイチ「なんだよ、話って」

レッツ「さっき話しかけて忘れたとこからの続きだァ……あのよォ、ダイチ」

ダイチ「?」

レッツ「も少し……珍奇山賊団に居てもいいんだぜ? そりゃ山賊王への道からは遠回りかもしんねえが」

レッツ「正直、俺様はおめえに興味が湧いちまったんだ……だから、もう少し見ていたい」

レッツ「だが、お前が山賊王になる姿を遠くから眺めるのも悪くねぇ。矛盾した考えが浮かぶんだ」

レッツ「てめえはどうだ? 仲間も見つけられなかったみたいだし……」

レッツ「明日の朝早くキーラビャッカを出る。そん時に答えを聞かせてくれ」

レッツ「じゃ、俺様風呂行ってくらぁ」



ダイチ「おっさんと一緒にしばらく旅、か。うーんどうしよっかなぁ」

ダイチ「あん中の仲間達は面白いが……うーん」

――ホテル 室内

ダイチ「あー、風呂入ってさっぱり! あれ、ミヨはいねーのか?」

ルキ「はぁ? やっぱりお前気づいてなかったんだな」

ダイチ「ええー?」

ミナト「ミヨは女の子です。自分を強く見せたいが為に男装でいますが……」

ダイチ「そうだったのか! 全く気がつかなかった!」

ルキ「バカか……」



レッツ「ぐーすかぐーすか」

シオン「すぅ……すぅ……」

ルキ「……ぐぅ」

ミナト「……」スヤスヤ

バルザック「……」イライラ

ダイチ「何だか眠れねー。明日はどうすっかなー……うーん」

――早朝 キーラビャッカ入り口付近


レッツ「よう、来たか」

ルキ「チンキー号、エンジンかけるぞ」

チンキー号「」ブボボボボ…

ダイチ「おう、おっさん! 昨日はよく眠れた!」

レッツ「嘘付け。目に隈できてんぞ……それで、腹は決まったんだな?」

ダイチ「まぁな!」

レッツ「……どうすんだ、これから」

↓先に2票集まったもの【これからどうする?】
1、ダイチ「仲間は自分で探す! こっからは別々だ!」
2、ダイチ「もうちょっと世話んなる! もうちょっとだけな!」
3、その他

※ヒント:仲間にできるのは友好度51以上のキャラだけだ

ダイチ「もうちょっと世話んなる!」

メズラ「オー!」バサバサ!

ミヨ「おっ」

シオン「わぁ!」

ルキ「……あっそ」

ミナト「へえ!」

クレナイ「ござ!」

バルザック「……ちっ」

レッツ「そうか……あぁ、そうかい。分かった。じゃあダイチ、おめえは自分の仲間ができるまで珍奇山賊団の一員だ!」

レッツ「いいな?」

ダイチ「おう!」

レッツ「そうと決まればすぐに出発するぞ! チンキー号に乗り込みやがれ!」ダッ



レッツ「しゅっぱぁつ!」

※現在の運命値はこうなっている

【ダイチ運命値71】
【キッテ・レッツ運命値58】
【シオン運命値100】
【ミヨ運命値100】
【ルキ運命値54】
【ミナト運命値78】
【クレナイ運命値68】
【バルザック運命値59】

――チンキー号

レッツ「ふんふんほほ~ん♪」

ダイチ「ご機嫌だな、レッツのおっさん」

メズラ「ダイチガキタカラダイチガキタカラ!」バサバサ!

レッツ「やっかましぃ! ルキ、次の地はどこだ?」

ルキ「そうだな……地図は」

クレナイ「こっちにござるよ!」

↓1【次の地】

>>161参照

ルキ「次は『トルドの街』だ。まぁ、5日で着くと思う」

レッツ「5日か、ラッタ村からキーラビャッカの距離よか近いな」

ミヨ「早く行こうぜ団長!」

バルザック「……」

クレナイ「バルザック殿も何か言うでござるよ!」

バルザック「……ぁ?」ギロ

クレナイ「ござぁぁっ!」

【1日目(5日で到着)】

ミヨ「食料調達って終わったのか?」

ミナト「えぇ、皆が色々回っているうちに。キーラビャッカには農地がないので殆ど輸入ものだけど」

ミヨ「ミナトのご飯はおいしいからさ。材料が何でも大丈夫だよ!」

ミナト「ミヨ……ありがとう」ナデ…

ミヨ「ばっ、やっ、やめろ!」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「ルキの能力ってバリア以外に何かできんのか?」

ルキ「お前に教えてどうなるんだ?」

ダイチ「いやぁ何となくさ。奇跡の果実ってどんなもんか分からねーし」

ルキ「……そうだな。バリアを張る以外は考えたことがなかった。クレナイやレッツが主に前線で戦っていたからな」

ダイチ「へー! じゃあお前後ろで何やってたんだ?」

ルキ「……サポートをしていた」

ダイチ「へー、サポートって――」

ルキ「もういいっ!」

【ルキ(友好度36)「レッツはあんな奴のどこを気に入ったんだか……」(苛立ち)】

【2日目】

ダイチ「なぁシオンー、ルキが口聞いてくんねー」

シオン「僕に言われてもぉ」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

シオン「ダイチさん、ちょっと無神経過ぎます」

ミナト「そうですよ」

ダイチ「えぇっ、どこが!?」

ミナト「ルキは自分が前線に立って戦える能力ではないことを気にしているんです。そこをダイチさんがつつかなければこうはなりません」

ダイチ「そ、そうだったのか」

ミナト「ルキは責任感の強いタイプです。あまり神経を逆なでするようなことは言わない方が……」

ダイチ「うん、ごめん……」

【3日目】

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

※同行するキャラの名前を入れるとダイチがそのキャラと会話するぞ

※友好度の変化も起こる

クレナイ

↓1【敵対人物と遭遇!】

>>35を参照

※自重さえすれば複数人の手下や仲間のいる設定を付けても良い

※付け足しは無し



ガンッ!

ガタンッ!

レッツ「おお?」

チンキー号「」グラグラ…

レッツ「な、なんだ揺れてる?」

ミヨ「パンクだよ、これ! 右の後ろんとこがパンクしてるんだ!」

レッツ「なにぃ! 換えのタイヤなんてあったかぁ?」

クレナイ「みんなで外に出て見てみるでござるよ!」

――チンキー号 外

レッツ「あんじゃこら!」

ダイチ「何かしたのか? ……あっ!」

ミナト「これは……見事に槍がタイヤに刺さってますね。これがパンクの原因か」

珍奇山賊団ら(バルザックを除く)がパンクしたチンキー号をどうしたものかと眺めていた時、不意に何者かの気配を感じとる。

レッツ「殺気だった野郎がこの辺りに……うおっ!」

居た。気配の主はチンキー号の上からこちらを睨んでいた!

?「お前ら、山賊か?」

クレナイ「でござるが?」

?「じゃあ……狩る!」ヒュッ

ミナト「あっ!」

槍を携えたその男は、チンキー号上から飛び上がりそのままミナトの頭上目掛け得物を振りかざした。

【直下コンマ下二桁】
00~51:ミナト有利
50~01:?有利

※突然だがここで戦闘らしい戦闘が来た時の説明をする

※戦闘は有利判定を3先取するか、運命値を先に尽きさせた方の勝利とする

ミナトは素早く剣を鞘から抜き、男の槍を弾く。

ミナト「な、なんていきなり……」

?「お前、剣持ってたから強いと思った」

ミナト「ぐ……っ!」

?「でもそうでもない。負けろ、“百足の脚”!」ニヤ

が、技量としては男の方が上か。繰り出される数百の突きをミナトは捌き切れず、腕に一線傷を付けた。

【直下コンマ下二桁】
00~41:ミナト有利
40~01:?有利

【?運命値20】
【ミナト運命値42】

ミナト「……それくらいで怯む僕ではないんです!」

?「何!」

庇う腕を追撃せんと襲い来る槍。ミナトはそれを囮に、攻撃にのみ集中し無防備になっていた男の腕を切る。

グランディス・グンガニア(以下グランディス)「……ぬぅっ! 馬鹿にし過ぎたか。すまん。俺、『グランディス・グンガニア』山賊狩りをしている」

グランディス「改めて……狩らせろ、山賊!」

ミナト「僕も名乗らなければいけませんね。僕はミナト。山賊をやっています」

ミナト「倒れるのはあなたですよ!」

【直下コンマ下二桁】
00~31:ミナト有利
30~01:グランディス有利

【グランディス運命値20】
【ミナト運命値44】



剣と槍のぶつかり合い。競り勝ったのはミナトの方であった。

グランディス「ま、まさか。俺が負けるだとっ!」

ミナト「そうですよ。負けるんです。僕を甘く見過ぎたようですね」

グランディス「……バカな、俺は、俺はぁっ……」

ミナト「団長、もうすぐ終わります少しお待ちください」スッ…

グランディス「聖霊よ、俺を見捨てたか!」

【直下コンマ下二桁】
00~31:ミナト勝利
30~01:グランディス有利

【ミナト運命値44】
【グランディス運命値10】

勝利を確信したミナト。そこに隙が生じたことをグランディスは見逃さない。

グランディス「聖霊よ、俺に力を貸せ! “百足の脚”!」

鋭い突きが再びミナトを襲う!

ミナト「うぁっ……!」

グランディス「“百足の脚”は聖霊の森より伝わる聖戦士が槍技。山賊ごときに俺が負けるなど……!」

ミナト「まだだ……まだ、やれます!」

グランディス「来い、山賊。俺が強いということを証明する!」

【直下コンマ下二桁】
00~31:ミナト勝利
30~01:グランディス勝利

【ミナト運命値21】
【グランディス運命値13】



グランディス「……がはぁッ!」ガク

ミナト「か、勝った! どうですか、山賊に負けた気分は?」

グランディス「……」

グランディス「……ぐすっ」

ミナト「えっ」

グランディス「……ぐすっ、うっ」ボロ…ボロ…

ミナト「まさか……泣いてる!?」

グランディス「」ムク

ダイチ「うわ起き上がった!」

グランディス「かえる……ぐすっ」トボトボ…



レッツ「あーあ、やっちまった。ありゃ心が折れた感じだったぞ」

ルキ「今の今まで一度も負けたことがなかったんだろう」

ミヨ「」ジー

クレナイ「」ジー

ミナト「な、なんか僕悪いことしました!?」

【ミナト運命値55】

【グランディス運命値12】

レッツ「参ったなあ。パンクかぁ……ルキ、どうだ?」

ルキ「ダメだ。タイヤがすり減っている所に今回のダメージ。新しいタイヤが必要」

レッツ「そうかぁ……スペアなんてあったか?」

↓1【直下コンマ下二桁】偶数:あった
奇数:ないや

レッツ「ねぇや。押していくしかないわな……」

クレナイ「えー、クレナイ嫌でござるう」

レッツ「置いてくぞバカ。ルキ、押してくとどれくらいかかる?」

ルキ「3日だ。予定より1日遅く着くことになる」

レッツ「仕方ねえ、押すぞ!」

ダイチ「俺に任しとけよ!」

レッツ「頼もしいじゃねえか。じゃ、任せた。ガキ共ぉ、戻るぞ!」

「「「あーい」」」

ダイチ「えっ、ちょっと!」

【4日目(6日到着)】

ダイチ「疲れたぁ~」ハヒハヒ

レッツ「おら、キリキリ押せぇ~おいっちにさんし!」

ダイチ「一人で行きゃあ良かったぁ~」ハヒハヒ

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

ダイチ「誰か変わってくれよぉ」

レッツ「だなぁ……力が強い奴がいれば……おお、いるじゃねぇか」



バルザック「……く、何で、俺が……」ハフハフ

レッツ「お前いっつもチンキー号の後ろで座ってるだけじゃねーか。なんかしろなんかァ!」

バルザック「くそ……」ハヒハヒ

バルザック「糞がァ……っ!」ハフハフ

レッツ「はいもっとちゃんと押せー」

【5日目】

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

※同行するキャラの名前を入れて安価すると、何もなかった時会話イベントが進行するぞ

↓1【敵対人物と遭遇】

>>35参照

【名前】ガンギャリイ
【性別】男
【年齢】21
【職業】賞金稼ぎ
【見た目】テンガロンハットを被ったニヒルなガンマン
【性格】クールなひょうきんもの
【来歴】砂漠地域の生まれで、その実力で政府お墨付きの山賊となっている。
【出身地】砂漠地域
【その他】 かなりの女好き
【奇跡の果実】ガンガンの果実
【能力】銃の軌道、貫通位置、発射数、弾速などを自由自在に操る事が出来る。

訂正
賞金稼ぎ→山賊、(一応)保安官 で

>>372
>>342にもある通り付け足しはダメだ。

※直す場合は予め安価内に収めてくれ頼む

※今回は訂正含めた安価(>>370>>372)でやる

あっ普通に訂正容認で行くんだね!
一度甘くしたら容認するんだってなるからからシビアにした方がいいと思うけれど(どうせみんなコピペだからいつでも取れるし)了解!

>>378
※もちろんだが次はないぞ

――坂

ダイチ「よいしょ……うらっ! 動け……!」ハヒハヒ

ダイチ「ふぅ、坂で車押すのはキッツい……な」フー

?「手伝うかい?」

ダイチ「いいのか!」

?「もちろんさ」ニッ



ダイチ「助かるよおっさん! ぐ……よいしょ」ググ…

?「おっさ……まだ俺は21だが……ほいっ!」ググ…

ダイチ「そっかぁ。で、おっさんの名前は?」

ガンギャリィ「ガンギャリィ。俺の名前はガンギャリィ。ただの山賊さ」

ダイチ「ガンギャリィか。あっ、ギャリィのおっさん! もうすぐ坂終わるぞ!」

ガンギャリィ「本当だ。じゃ、もう一踏ん張りっ、うぐぐぐぐ」ググ…

ダイチ「いやぁ助かった助かった! ありがとうギャリィのおっさん!」

ガンギャリィ「ガンギャリィだ。君の名前を聞いてなかったな」

ダイチ「ダイチ!」

ガンギャリィ「そうか、ダイチか。改めてよろしく、ダイチ」



レッツ「お、ダイチお前俺様が寝てる間に坂まで登ったのか」

ダイチ「おう! ギャリィのおっさんが助けてくれたからな」

レッツ「ギャリィのおっさん?」

ガンギャリィ「初めまして、珍奇山賊団のキッテ・レッツ団長。俺の名前はガンギャリィ。よろしく」ニコ

レッツ「ガンギャリィ……っ!」

ダイチ「レッツのおっさん、知り合いか?」

レッツ「離れろダイチ」

ダイチ「え?」

ガンギャリィ「やはり気づいたか。察しが良い奴は好きだよ、レッツ団長さん」

ダイチ「な、なんだよ。ギャリィのおっさん……おっさんって何モン!?」

ガンギャリィ「俺は山賊のガンギャリィ。でも他の山賊とちょーっと違うところがある」

ガンギャリィ「それはな、ダイチ。俺は政府公認の山賊だってところなんだ」ジリ…

ダイチ「政府公認!? あっ、前にレッツのおっさんに聞いたことあるぞ! 魂をお上に売った山賊がいるって!」

レッツ「ガンギャリィ、裏切りモン山賊のお前が何しに来た……っ! ガキ共は渡さねえぞ!」

ガンギャリィ「今日はお前ら三下を殺しに来た訳じゃない。用があるのは、このオンボロ車の中にいる『バルザック』って男だ」

ダイチ「バルザックに用?」

ガンギャリィ「大陸警察のシン少佐からの依頼だ。大人しく身柄を引き渡せば……悪いようにはしない」

レッツ「バルザックが何かしたってんだ。俺の仲間だ、大陸警察の犬になんか渡しゃしねぇ!」

ガンギャリィ「……そうかい。じゃあ――」



ダイチ「うわぁぁっ!」

メズラ「ダイチダイチ!」

ガンギャリィは側にいたダイチを引き寄せると、こめかみに銃を押し当てた。

レッツ「卑怯者ぉ!」

ガンギャリィ「こういうのは三下のやる手なんだがなぁ……強行手段だ。ちょっとでも変なマネしたら、ダイチは……殺す」

ダイチ「おい、ギャリィのおっさん! や、やめろよ! キャラ変わってんぞ!」

ガンギャリィ「やめるさ、レッツがバルザックを引き渡したらな」

ダイチ(うぉぉ……俺、人質か!? こないだの社長のおっさんからもらったカタナもチンキー号に置いて来ちまったし……)

ダイチ(どうしよう!)

↓2

――チンキー号

この状況を固唾を飲んで見守っていたのは、ダイチ、レッツ、それにバルザックを除いた珍奇山賊団の面々であった。

クレナイ「……これ、早く助けに行った方がいいんじゃないでござるか!?」

シオン「僕の能力も……さすがに届かないです」

ミヨ「おい! バルザックよぉ! お前呼ばれてるんだから行ったらどうなんだよ!」

バルザック「……」チッ

ミヨ「怖じ気づいてんじゃねー!」

バルザック「……」

バルザック「ガンギャリィは念動銃の能力者だ。下手に動くと、全員殺される」

ミヨ「お前……あいつのこと知ってんのか!?」

バルザック「……前の仕事で一緒に働いた」

ミナト「ガンギャリィ……ああ、あれが山賊狩りの山賊ですか」

クレナイ「うぅ……ダイチ殿が心配でござるぅ!」

ルキ「知るか、あんなの」フン

シオン「うぅ……ダイチさん。ごめんなさい……僕が弱いばっかりに……」

バルザック「……」

クレナイ「ルキ、どうすれば良いでござろう」

ルキ「知らん。まず、ダイチは珍奇山賊団のメンバーじゃないだろ」

クレナイ「ルキはいけずでござる!」

ミナト「……あぁっ!」

クレナイ「なんでござるか!」

ミナト「ダイチが目配せをしてます! え、僕じゃない?」

クレナイ「クレナイでござ……違うでござる」

ミヨ「あっ、俺? 俺か? ……分かった、ここで俺の力が必要だってんだな! よし来い……」

【直下コンマ下二桁】
00~11:ガンギャリィがどっかに吹っ飛んで行く!
10~01:失敗!

【ミヨ運命値60】

――チンキー号

ガンギャリィ「早くしてくれないか? 仲間の命一つと大陸警察の裏切り者の身柄、天秤にかけられないのか、お前は」

レッツ「どっちも俺様の仲間だ……くそったれェ!」

ガンギャリィ「なら仕方がないな。珍奇山賊団には〝お滅び〟願――」

ガンギャリィ「あ、あら?」フワ…

ガンギャリィ「お、おい! どうなっている! 俺の身体が浮かんで――」フワフワ…

ガンギャリィ「わああああああああああっ!」

ガンギャリィは突然浮き上がり、そして空の彼方へと消え去っていった。

レッツ「……あれ」

ダイチ「俺がミヨに合図したんだ!」ニシシ

レッツ「……おぉ、やるじゃねぇか。じゃ、行くぞダイチ」

ダイチ「んだよおっさん、反応薄いなぁ」

レッツ「俺様ぁちょっとバルザックと話がある。ガキ共にも車押し手伝わせるから待ってな……」

ダイチ「お、おぅ」

ダイチ「何の話だぁ?」

――チンキー号

レッツ「なぁ、バルザックよォ。あまりこういうこたぁしたくねえが、仲間である以上……てめえに聞きたいことがある」

バルザック「そもそも俺はお前らと仲間になったつもりはない」

レッツ「……」

バルザック「ダイチとかいうガキにぶん殴られて……気づいたらここにいただけだ」

レッツ「……そうか」

レッツ「……」

レッツ「お前、元々山賊じゃないな?」

バルザック「……ああ。俺は元、大陸警察軍の軍人だった」

レッツ「……っ!」

バルザック「お喋りはここまでだ。俺から話すことはない」

レッツ「とにかく、追われてる身だろ? しばらくここにいろ。面倒は見てやる」

バルザック「……ちっ、お人好しな山賊もいたもんだな」

レッツ「好きでやってんだ。黙ってろ」

バルザック「……ふん、それが後々アダにならなければいいがな」

バルザック「……」

バルザック「羨ましいよ、お前が」

【6日目】

ミナト「ふ……ぐ」ミシミシ

シオン「えい……っ!」ハヒハヒ

ルキ「動け車ぁ……!」フー…



――チンキー号

クレナイ「今日は3人が車を押してるでござるか!」

レッツ「ひゃ~楽チン楽チン」

ダイチ「おっさんは車一度も押してないだろ!」

【直下コンマ下一桁】
09:遭遇
876:敵対人物と遭遇
54321:何もなかった

※同行するキャラの名前を入れて安価すると、何もなかった時会話イベントが進行するぞ

↓1【遭遇】

>>35参照

※一度出たキャラでもOK(敵遭遇キャラを除く)

※訂正追加はダメ

――昼

レッツ「ぐーすかぐーすか」

ダイチ「レッツのおっさんも皆も寝てら……」

ダイチ(ちょっと便所行ってくっか)



――チンキー号 外

ダイチ「ふぃ~、すっきりしたぁ」

ダイチ「ミナト、今夜の飯は何作るのかなぁ……おっとと」コケッ



ダイチ「いってて……転んじまった。何に引っかかった? 石か……?」

ダイチ「うわっ、石じゃなくて人に引っかかったんだ! な、何でこんなところに人が転がってるんだよぉ!」

?「……んぁ? いてーじゃねーか、蹴っ飛ばしやがって」

ダイチ「おい、起きあがれるか?」

?「んぁあ……ダルくて起き上がれねぇ」ゴロ…

ダイチ「おい大丈夫か!」

?「腹減った……」



ダイチ「出来た! ミソラ姉式特大握り飯! 食え食え!」

?「いいのか?」

ダイチ「作り置きの飯があるから大丈夫だろ多分」

?「わぁ……いただきま――もぐっ、はむっ、もぐもが、もが……」

?「いやぁうまかった」

ダイチ「食うの早っ! いただきます言い終わる前に食いついてたぞ」

?「助かった。お前、名前は?」

ダイチ「ダイチ! 山賊だ」

ムサラキ「山賊、か。俺、ムサラキ。フリーの殺し屋、だ」

ダイチ「殺し屋ぁ? 物騒だな……」

ムサラキ「まぁな」

【直下コンマ下二桁:ムサラキ友好度】

【補正】
ムサラキ「握り飯、うまかった」+20

ムサラキ「飯、ありがとう」

ダイチ「気にすんなよ! 山賊王になる男ならこれくらいするんだよ(レッツ達の飯だけど)」

ムサラキ「へぇ……優しいだな、ダイチは」

ダイチ「そか?」

ムサラキ「殺し屋に依頼する奴らは皆自分勝手な奴らばっかりだった。山賊、政治家、軍人、皆一緒」

ムサラキ「お前は違うな。ガキだからか? いや……ダイチだからか」

【ムサラキ(友好度100)「いい奴だな」】

※友好度51を超えたので仲間に出来るぞ(100%出来る)

※ただし、前レッツと話した通り、仲間を作れば珍奇山賊団とは次の場所でお別れだ。どうする?

↓2【スカウトする・しない?】

ゾロって思っても個人的には無理だな…
今までみんなで培ってきた友情やらもろもろが突然数レス前に現れたキャラに全て壊された感じが…せめてきちんと何個か町を一緒に探検してからの勧誘ならよかったんだけれどな…

>>420
※気持ちは分かったが、せっかく安価を出してくれた人が辟易してしまうようなことは書くべきでない。やりたいことがあるなら安価を出してくれ。安価を取ってくれ。頼む

ダイチ「こいつ殺し屋のムサラキ!」

ムサラキ「ども……へへ」



――夜

シオン「焚き火、できましたよ!」

レッツ(こいつは大丈夫な奴なんだろうな……?)ジロジロ

ムサラキ「へぇ……ダイチは山賊王になるのが夢、なのか」

ダイチ「だ! すげぇだろ!」

ダイチ「チビん時、長老に聞いたんだ。長老は昔キャプテンドゥージの山賊団にいた事があったんだって」

レッツ「マジか!」

ミナト「それはすごい!」

ダイチ「長老がドゥージから聞いた話をしてくれたんだ。冒険の話!」

ダイチ「空飛ぶ山に世界の真ん中届くくらい深い渓谷。とびきりデカい車に乗って旅したんだぁ……」

ムサラキ「……」

バルザック「自分のことみたいに話すんだな……」ケッ

ダイチ「へへ……」

ダイチ「俺、その話聞いてさ。山賊なりたくなっちまったんだ。ドゥージの見た世界を俺も見たい! んで、ドゥージの見られなかった世界も見たいんだ!」

ダイチ「俺にしか見ることできない世界を、さ」

ダイチ「だから山賊王になりてぇ!」

ルキ「……そんなの夢の話だ」

レッツ「確かにな……だけど、面白ェ」

ムサラキ「……そう、だな。面白い」

ダイチ「なぁムサラキ!」

ムサラキ「んぁ……?」

ダイチ「お前にも夢、あんだろ? 教えてくれよ!」

ムサラキ「っ! ……そう、だな。俺の夢――」

ムサラキ「あっ、そういや……ないわ」

「「「「おい!」」」」

ムサラキ「ないんだな、これが」

ダイチ「嘘だろお前! 誰にだって夢くらいあるはずだよ!」

バルザック「俺にもねェぞ、夢」

ダイチ「バルザック!」

バルザック「俺はてめえと同じ山賊だ。てめえにやられるまでは山賊団の団長もやってた」

バルザック「だが、俺は山賊王になんかなりたいとは思ったことがねぇ。ただ、壊して……奪って……〝あいつら〟に復讐するだけだ」

バルザック「てめえみたいなガキにゃ分からねーとは思うが……そんな夢ばっか語ってるような人間なんて……そういないんだぜ?」ニヤ

レッツ「特に俺様達みたいなおっさんなんかはなぁ~!」ゲラゲラ

バルザック「一緒にすんな」

ダイチ「えぇー……つまんねーよォ!」

クレナイ「そうでござる! つまんないでござるよ! クレナイにだって夢があるんでござるから……」

ムサラキ「つまんねー、か。いや、そうだな……つまんねー。俺はつまんねー奴だ」

ムサラキ「俺の家は暗殺者の家系。生まれた時から殺し屋だったからな……一生が決まっていたようなもんだ」

ムサラキ「生まれてから死ぬまで……殺し屋」

ムサラキ「ダイチ……お前みたいに夢を抱くことなんてなかった。俺もこの人生を受け入れてたしな」

ムサラキ「だから……殺した。たくさん殺した。冷酷に、よ……」

ムサラキ「で、無気力に生きた。仕事以外に力使うのは無駄だからな」

ムサラキ「周りはクズばっかだ。人にもほとほと愛想を尽かしていた……」

ムサラキ「一番新しい仕事は議員に頼まれたライバル議員殺しだ。ありゃあ……」

ミヨ「……」ビクビク

シオン「……」ビクビク

ミナト「……」ドキドキ

ムサラキ「んぁ、やめとこう」

ダイチ「……そっかあ」

ムサラキ「ああ」

ダイチ「なあムサラキ……楽しいか?」

ムサラキ「楽しい?」

ダイチ「うん。殺し屋の話してるムサラキつまんなそうだった!」

ムサラキ「……そうか」

ダイチ「ムサラキ! 俺の仲間になれよ!」

レッツ「!」

ミヨ「!」

シオン「ダイチさん!」

クレナイ「ござ!」

ダイチ「俺、山賊やってて楽しいぞ! ムサラキも山賊やったら楽しいと思う!」

ムサラキ「……は?」

ダイチ「ダメか?」

ムサラキ「ダメ、だ。俺は殺し屋、お前が客になるってんなら話は別だが……ダメ、だ。今さら山賊なんて……できない」

ダイチ「え~っ!」

ムサラキ「レッツ、今日はここに泊まっていいか? 朝になったら勝手に消えるから、さ」

レッツ「いや構わないが……」

ムサラキ「先に寝させてくれ。腹いっぱいな内に寝ておきたい……」フラ…

レッツ「おう……おやすみ」



ダイチ「絶対『うん』って言うと思ったんだけどなぁ」

レッツ「ま、気を落とすなって!」ポン…

ダイチ「う~」

ミヨ「お、俺の分の肉あげるから」

シオン「僕のもあげます!」

ダイチ「うぐ~」

――深夜

ダイチ「ぐおーぐおー」

ミヨ「すぅ……すぅ……」

シオン「ダイチさん……むにゃ」

クレナイ「ござ……る……」スヤスヤ

バルザック「……ぅ」グーグー



――チンキー号 外

ムサラキ(この辺りは空気が良い、な。星も……よく出てる)

ガサッ

ムサラキ「ッ! 誰だ……?」

レッツ「俺様だ」ガサッ

ムサラキ「んぁ、あんたか」

レッツ「寝ときたいんじゃなかったのか?」

ムサラキ「嘘だ。殺しの仕事は主に夜にやる……今くらいの時間が一番目が冴える」

レッツ「もう行くのか?」

ムサラキ「いや……まだ……のつもり、だ」

レッツ「迷ってんだろ? さっきのダイチの誘い」

ムサラキ「!」

結局誘ったの?
まず安価とった人が連続で取ったから絶対したになると思ったのに

>>431
※自重すれば連投はある程度いいぞ。もう一度書くが、やりたいことがあるならまず安価を取ってくれ。頼む。頼む。

レッツ「ま、座って酒でも呑もうや。ガキ共の前じゃ飲みにくくてなぁ」ドン

ムサラキ「いや、俺は……」

レッツ「いいからいいから」



ムサラキ「んぁ……飲んだ」

レッツ「っかぁーっ、うめえ! で、どうなんだよ」

ムサラキ「断ったはずだが。俺は殺し屋だ。山賊には――」

ムサラキ「なれない。なれる訳がない」

レッツ「……何言ってんだ、お前。諦めんのは早ェ。まだ若いだろ? まだまだやれらぁ。何でもできる」

レッツ「あいつ……面白ェ奴だろ? ダイチだ」

ムサラキ「あぁ。クソッタレな奴らの中じゃ……一番面白い。無気力に生きて、殺していた俺とは全く違う」

ムサラキ「あいつは……俺にゃ眩し過ぎる。群れるのは馴れてない、仲間ならアンタら山賊団がいる」

レッツ「……お前のことを聞いてんだ。なれる訳がないとか、他に仲間がいるとか……んなの関係ねぇや」

レッツ「ホントはどうしたい?」

ムサラキ「レッツ、あんたに夢はあるか?」

レッツ「……ガキの手前こっぱずかしくて言いづらかったんだがな。あるぜ、俺様にもよ」

レッツ「『山賊王になる』。ダイチと同じだ。そもそも山賊はシュッテン・ドゥージに憧れてなるもんだ。俺様だって最初はそうだ」

レッツ「俺様もあいつのおかげで火が付いちまったっつーかよ。そろそろ重い腰を上げるかぁ、って思った訳よ」

レッツ「最後に俺様が得る珍しいモンは……山賊王の宝と山賊王の称号だ」

レッツ「……」ジッ…

ムサラキ「……」

ムサラキ「俺は……」

ムサラキ「俺がしたいことは――」

――早朝

レッツ「頭いてぇ……俺様もうちょっと寝る」

ルキ「ったく、昼にはトルドの街に着くっていうのに。バカレッツ!」

クレナイ「ムサラキ殿の出発を見送るでござる!」

レッツ「分かった分かった」

ダイチ「ムサラキ、もう……行っちまうのか?」

ムサラキ「……もう一度」

ダイチ「ん?」

ムサラキ「……もう一度、言ってくれ」

ダイチ「何を?」

レッツ「おい! あれだよ! あ、れ!」

メズラ「バカバカ!」

ダイチ「え、えぇ? あれってなんだァ? 仲間になれ――」

レッツ「!」

ダイチ「――は一回断られちまったし」

レッツ「それだバカァーーッ!!」

ダイチ「そ、それぇ!」

ムサラキ「!」コクコク

ダイチ「いいのか!?」

ムサラキ「んぁ……良い。言ってくれ」

ダイチ「ムサラキ! 俺の……仲間になれ!」

ムサラキ「……ああ!」

シオン(ぼ、僕は今すごいものを見ているのかもしれません。ダイチさんの初めての仲間が……殺し屋のムサラキさんだなんて!)

ムサラキ「ダイチ……殺ししか知らない俺に……お前は何を見せてくれる?」

ムサラキ「仲間ってのは何なのか……教えてくれよ」

ダイチ「もちろんだ!」

ムサラキ「俺はお前が山賊王になるその日まで。お前の仲間として戦う。新たな山賊王の隣で同じ景色を見る……それが殺し屋じゃない俺の夢だ」

ムサラキ「お前が俺に初めて会った時にくれた握り飯の味……忘れない」

ダイチ「おうっ!」

ムサラキ「お前もその時の気持ち、忘れるな」

ダイチ「分かった。忘れない。仲間同士の……約束だ!」

レッツ「いや、ダイチも自分の仲間を見つけちまった訳なんだなぁ」

クレナイ「団長、寂しいでござるか?」

レッツ「そういう顔、してるか?」

クレナイ「とっても」

レッツ「でもよ、嬉しい気持ちもあるんだぜ? お前らだってずっとここにいる訳じゃないだろ?」

クレナイ「そ、それは……」

レッツ「この珍奇山賊団にゃ一所に留まらない鳥がやってくるんだ。古参のルキより前にも仲間がいたんだぜ?」

レッツ「でも、そいつらはみーんないなくなった。出て行ったり、死んだり。見送るのは俺様」

レッツ「寂しいって言えば嘘になるが……行きずりで出会って意気投合すりゃ仲間、縁が切れりゃさいなら……山賊ってのは、んなもんだ」

レッツ「クレナイ、車出す。皆呼んで来い」

クレナイ「あいあい団長っ! ……クレナイはずっと珍奇山賊団のクレナイでござるよ!」タッ…

レッツ「ど~だかな、はははは」

――チンキー号

レッツ「最後は俺が押していく」

ダイチ「できんのかぁ? 手伝うか?」

レッツ「やるんだ! お前らはチンキー号でゆっくりしてろ!」

ミヨ「団長ぉ、腰は?」

レッツ「うるせー! やるんだ! 行くぞ」ガチャ…

ミヨ「あ、団長ぉ!」



『うおおおおっ!』

ルキ「変なテンションになるとすぐあれだ。この調子ならすぐにトルドの街へ着くな」

『うおおおおうおおおおっあだっ!?』ゴキッ

『ダーリンムチャヨムチャムチャ!』

ルキ「はぁ」

――トルドの街

ダイチ「ムサラキ、着いたぞ。起きろ」ペシペシ

ムサラキ「んぁ、あぁ、寝てない」

ガヤガヤ

レッツ「ふぅ、着いた着いた。どだ、俺の力はァ!」ガクガク

ルキ「腰はガックガクだけどな」

レッツ「ここで食料調達やら物資調達するって感じだな。人は多いし、大陸警察官もいねー」

ミヨ「まずは車屋だろ。このパンクしたチンキー号のタイヤを直さなくっちゃあ」

ミナト「近くに車屋があるらしいですよ。行ってみましょう」

ダイチ「行こう行こー!」

↓1【車屋と車屋の従業員(店主・エンジニア・その他)】

>>35参照

※施設については以下テンプレ参照

【店名】
【説明】

シオン「ありましたよー! 整備工房LUCKYですってー!」

レッツ「でかしたぞシオン! 今行く!」

――整備工房LUCKY

ヘラクレス・メディア(整備工房LUCKYのメカニック)「こりゃあ俺の仕事じゃねえ。タイヤのパンク程度ならヨソ行きな」

ダイチ「ここまで来てそれかよぉ! なぁメカの人ぉ~、頼むからチンキー号の新しいタイヤくれよぉ」

ヘラクレス・メディア(以下ヘラクレス)「タイヤ作るのにどんだけ時間かかると思ってんだ。ゴム加工して、設計取ってホイール型取って、強度試験して……」

ルキ「確かにタイヤも車も量産するのは難しいってことは分かってる。金は出す(ダイチが)」

ルキ「それと……何が不満なんだ」

ヘラクレス「期間だ。その工程を2日で仕上げろだと。バカ言ってんじゃねぇや。だからヨソ当たれって――」

ガツン!

ヘラクレス「いで!」

スパナが飛び、ヘラクレスの頭に当たった。するとスパナが飛んできた方向から、一人の老婆が現れる。

?「孫が無礼を働いたみたいだね。あんバカに代わって謝るよ、すまん」

ダイチ「誰だ婆さ――」

ガツン!

ダイチ「いで!」

ミス・ラック(以下ラック)「失礼だねアンタ。あたしゃ……ここいらでは『ミス・ラック』なんて呼ばれてる。この工房のボスさ」

レッツ「ばばあがボス――」

ガツン!

レッツ「殴るなよばば――」

ガツン!

――工房内

ラック「良いだろ、このオイルの匂い。血が湧くんだ」

ルキ「これは北のショートケーキマウンテン産の油か、ミス・ラック?」

ラック「驚いた、分かる奴がいるじゃないか。なら話は早い。ヘラクレス!」

ヘラクレス「何だよ、婆さ……ラック。俺はやらねーぞこの仕事」

ラック「客は選ぶなって言ったろ? 金は出してくれるんだ。タイヤの一つや二つ……作ってやろうじゃないか」

ラック「おい! この中でボスは誰だい?」

レッツ「俺だ」

ラック「人手を何人か貸しておくれ。3日もらう。3日目の夜、何事もなければ完成させるよ」

レッツ「そうか。助かる」

ダイチ「なぁ婆さ――」

ガツン!

ヘラクレス「ミス・ラックと呼べ。頭へっこむぞ」

ダイチ「ミス・ラック、何事もなければ……ってどういう意味だ?」

クレナイ「クレナイも気になるでござる。まるで何かあるような言い方……どういう意味でござるか?」

ラック「……あんたらは旅の人だったね。教えておくか」

ラック「この街はある一人の領主様が治めていた」

ラック「小さな工場街から、キーラビャッカから大陸警察まで色々な工業品を輸出するまで育てた立派なお方さ」

ラック「だがね、その領主様が三か月前死んだんだ」

ラック「領主様にゃ息子が2人いてね。領主を継ぐのはそのどちらかって話になったんだが……」

ラック「仲が悪いんだこの2人が。で、どちらが領主を継ぐかで揉めているってぇ訳よ」



ヘラクレス「さっきは悪かったなお前ら」

ヘラクレス「揉め事になってからこの辺りは物騒になった。山賊もうろつくくらいな」

ヘラクレス「ここ数日、大事になるくらいの事件が二三。そうなると商人が怖がってトルドの街に来たがらなくなる」

ラック「だから……何事もなければ、なのさ」

ダイチ「ミス・ラック、その領主ってどんな奴らなんだ?」

ラック「そうさねぇ……」

↓1~2【件の領主の息子達】

>>35参照

ラック「長男のイズコ。小太りで偉そうな奴だが……人種で人を判断しない奴だよ」

ダイチ「人種ぅ?」

ミナト「『獣人』のことですよ。獣人はあまり好かれてはいないので、街毎に立ち入り制限や立ち入り禁止の条例が設けられることがありますが」

ラック「トルドの街も獣人立ち入り制限条例があったんだけどね……イズコが領主になった暁には獣人と人が共に住む街を作るんだとさ」

ミヨ「そりゃあ……怖いな。俺、獣人ちょっと苦手……」

ムサラキ「も一人は?」

ヘラクレス「『コウ』、領主様の後添いの子。イズコとはかなり年が離れているが、一応の兄弟だ」

ヘラクレス「あいつは街の現状維持を望んでいる。ま、獣人嫌いの奴らは応援するだろ」フゥ

レッツ「さしずめ『改革派』と『保守派』の戦いってえ訳か」

ラック「……どっちも悪い奴じゃないってのが問題なのよ」

ダイチ「悪い奴がいないなら良いことじゃないのか?」

ラック「そう、なんだがね……」

ヘラクレス「事を起こすのはそれぞれの代理人だ。奴らが話を厄介にしている」

――改革派(イズコ派)拠点

イズコ「ムウ! ムウはいるか!?」

イズコの背後から男が現れる。

ムウ「トルド第一書記『ムウ』。ここにおります」

イズコ「お前はまた突然私の後ろから現れるのか。はぁ……まぁいい。〝代理人〟はどうした!」

イズコ「コウに……妾の子に私が負けてはいられないのだ!」

イズコ「何としても優秀な代理人を立て、我が力を領民に見せてやらねば」

ムウ「はい。すぐに代理人を呼びましょう」

【直下コンマ下一桁:代理人の人数】
0:5人
987:3人
654:2人
321:ムウ「そ、それがですねイズコ様」

ムウ「そ、それがでございますね……イズコ様」

イズコ「なんだ。お前が言いよどむなんて珍しいな。言ってみろ」

ムウ「えぇ……それが――」



イズコ「皆逃げただと!?」

ムウ「えぇ。全員、コウ様の代理人に恐れをなして……」

イズコ「……ぐぅ、こ、コウ! あの子供に領主の座は渡さないぞ……っ」

――保守派(コウ派)拠点

コウ「ジユン」

ジユン「トルド第二書記、貴方のお側に」スッ…

コウ「イズコの代理人が僕を襲いに来なくなったな」

ジユン「ええ。私がご用意した代理人達がイズコ様の代理人を倒しましたので」

コウ「ありがとうジユン。お前のおかげで僕が父上の跡を継ぐことができる」

ジユン「ええ……」

【直下コンマ下一桁:コウの代理人】
0:5人
987:3人
654:2人
321:1人

↓1【コウの代理人】

>>35参照

?「どうじゃ? ワシの弟子達の様子は……」

ジユン「シロガネ様」

シロガネ「ほほほ。影舞踊忍集は報酬額分の仕事はする。これ仕事人の流儀なり」

シロガネ「ワシの出る幕もあるまいて」

コウ「今回はありがとう。報酬額はトルドの街を出る前にキッチリ払う」

シロガネ「当たり前じゃ」

コウ「これで安心して眠ることができるよ」

ジユン「確かにお疲れのご様子。少しお休みになられてはいかがでしょう?」

コウ「ああ。じゃあ、そうする。悪いな、ジユン」

ジユン「お気に……なさらず」

ジユン「……」

シロガネ「ほほほ」



↓1~4【影舞踊忍集団員】

>>35参照

※前提として職業・所属は影舞踊忍集。「人経」を習得していることとする

ジユン「そろそろ出て来てらしても良いのでは無いでしょうか?」

シロガネ「ということは……お主、その存在に気づいておるのか。驚いた。ただの秘書かと思っておったに」

ジユン「ふふ、私はこの街の書記。何でも出来なければ務まりませんよ」

シロガネ「むぅ。ヒスイ」

ヒスイ「ここにおります御爺様」

シロガネ「ニビイロ」

ニビイロ「ここに」

シロガネ「……散歩は楽しかったか?」

ニビイロ「ええ、そこそこ」

シロガネ「『三頭狗(ケルベロス)』」

三頭狗(以下ケルベロス)「ここにおりますシロガネ様。最後の〝代理人〟の始末、只今完了致しました」

シロガネ「うむ。デカいの」

ダレイオス三世(以下ダレイオス)「ぬぅ、私はダレイオス三世でございます。何度言えば――」

シロガネ「まぁ良い。で、ジユン殿。〝最後の任務〟……始めてもよろしいか」

ジユン「はい……お願いします」

シロガネ「分かった……行くぞ、皆の者」

「「「「応!」」」」

――トルドの街 中央広場

ダイチ「――って婆さんが言ってたけど。どうしろってんだぁ?」

ムサラキ「その領主のガキを2人殺しゃいいんじゃないか?」

ダイチ「殺しはダメだ」

ムサラキ「俺は殺し屋だ」

ダイチ「もう違う。ムサラキは俺の仲間、山賊だ」

ムサラキ「んぁ、そうだった。殺しは……自重する」

ミナト「3日ですか。ルキと団長が工房で手伝っていますが……僕らは少し暇になりましたね」

バルザック「ち……待ちぼうけか」

ミヨ「買い出しとかもしなくっちゃ!」

クレナイ「クレナイも色々買いたいものがあるでござるし!」

ダイチ「自由行動か。いいなそれ!」

【直下コンマ下一桁:自由行動回数】
0:5回
987:3回
654:2回
321:1回

※自由行動は自由安価で街中を遊んだり仲間と交流したりできる

ダイチ「珍奇山賊団のみんなは買い出しで何を買うんだ?」

ミナト「ご飯の材料とか……お金に余裕があれば本も買いますね」

シオン「僕も本買おうかな……」

クレナイ「クレナイは鍛冶屋に行って刀を診てもらったりするでござるよ!」

ミヨ「俺は……服かな。毎日おんなじのもの着るとくせーし」

クレナイ「おっ、女の子らしく気を使ってるでござるねー」

ミヨ「るせー!」

↓2【自由行動(1/3)】

――市場

ダイチ「市場か!」

ミナト「ではちょっと僕は食材調達へ行ってきます」

クレナイ「クレナイも行くでござる!」



ダイチ「残ったのはムサラキとミヨ……あれ、バルザックは?」

ミヨ「分かんない」フルフル

ムサラキ「ダイチ、何か買うのか?」

ダイチ「んーそのつもり」

ムサラキ「俺とお前は腰に刀を挿してるからお互い持てて……2つずつしか持てないぞ」

ダイチ「俺たちにゃ車はないし仕方ないか。ま、7ゴルドもあるしどうにかなるだろ!」

ムサラキ「そ、そんなに持っているのか!?」

↓1~4【市場で買うもの(合計4つ)】

※武器類は買えないぞ

――サバイバル屋 『YO! HEY!』

ムサラキ「長丁場になる仕事の前はここでモノを調達するんだ……色々揃ってる」

ダイチ「へー」

店主「欲しいもんはあるかい?」

ムサラキ「簡単に食える飯」

店主「携帯食料か……底無し沼ワニ肉と火山香草のバーならあるが」

ムサラキ「それで。2人で10日分」

店主「あいよ。1シルバ40ブロンだ」

ダイチ「1ゴルドから払う!」ゴロン

店主「が、ガキのクセに金持ちだな」

――工具屋

ムサラキ「モンキーレンチ? 何に使うんだ?」

ダイチ「なんとなく」

ムサラキ「なんとなく、か。ま、いい」

ダイチ「モンキーレンチくれ!」

店主「おう、どんなのが良い?」

ダイチ「一番丈夫なの!」

店主「うーん、分かった。じゃあこれだ。60のところ50ブロンにまけてやる」

ダイチ「おっさんありがと!」

店主「元気の良いガキは好きだ。頑張れよっ」

――『石屋』

ダイチ「石屋?」

ムサラキ「特殊な石があってな。周波数を合わせると、同じ石を持った奴と話せるんだ」

ダイチ「しゅーはす?」

ムサラキ「んぁ~、簡単に言うとな。石を持って奴同士が話せるんだ、遠くにいても」

ダイチ「……」

ムサラキ「分かったか?」

ダイチ「うん、何となく」

店主「あんさんら山彦石が欲しいんだな。用意してやる」

ムサラキ「2人分で良い」

店主「はいよー」



店主「はい、携帯山彦石。2つで1ゴルドだよ。ぼうず、金持ってるか?」

ダイチ「まだ6ゴルドある!」

店主「ひぇえ」ドサー



ムサラキ「山彦石は周波数を合わせるんだ……俺達のダイヤルは……10896375」

ダイチ「わかんねえ!」

ムサラキ「設定してやる。待ってろ」



ムサラキ「できた。石に耳を当ててみな」

ダイチ「どれどれ」

『おーい、ムサラキだ。聞こえるか?』

ダイチ「あっ!」

ムサラキ「な? こうやって遠くの人と話せるんだ。聞くときは穴に耳を当てる。話す時は穴に向かって声を出す」

ダイチ「すっげー! 糸デンワみてーだな!」

ムサラキ「ペット?」

ダイチ「ああ! レッツのおっさんも肩に鳥乗せてるだろ! ああいうのが俺も欲しいんだ」

ムサラキ「ペットか……ペット、ね」





――ペットショップ 「ギギガガ堂」

「ギャアギャア」

「ガゥゥゥルルル……」

ダイチ「うわぁ暗くてこえぇ」

店主「ようこそギギガガ堂へ。どうだいお兄さん、良いのが揃ってるよ」

「たすけておかあさん」

ダイチ「ひっ!」

「おうちかえりたいよ……」

ダイチ「檻に獣人……!?」

「ここ、どこ、ここ、どこ、だして、だしてよ、だしてよお」

店主「秘境の獣からガキの獣人まで揃ってるよ。ウサギ型獣人のメスの奴なんかどうだい? 繁殖期の奴なんかは今よだれ垂らしながらひんひん鳴いてるよ。まだ新品だ、安くしとくけどどうだい?」

ダイチ「む、ムサラキ、こ、これって」

ムサラキ「ペットなんざ金持ちの道楽だ。ペットショップってのは動物もいるが、基本は獣人の売り場……人身売買と同じ」

ダイチ「そんな……」

ムサラキ「気味悪いよな。ダイチ、それでも〝ペット〟欲しいか?」

ダイチ「……」

↓2

1、ダイチ「……一匹だけでも連れて行きたい」
2、ダイチ「い、いらない。ひでぇよ、こんなの……」
3、その他

ダイチ「ペット……いらねえ」

ムサラキ「そう、か」

ダイチ「でも!」

ダイチ「でも……一人だけでも連れて行きたい。ダメか?」

ムサラキ「ダメも何も……お前がこの山賊団の頭だ。自分で決めろ」

ダイチ「……うん。俺、一人だけでも連れて行きたい! 連れて行く!」

ムサラキ「……分かった」

店主「注文はお決まりで?」

ムサラキ「獣人一人、何でも良い。連れてこい」

店主「はいっ、獣人一匹。少々お待ちを……!」

※ここでこの世界の人種をおさらい

※キャラ安価時に役立てるべし

【人間】人間

【動物】ユーアニア大陸誕生時に従来の動物が進化した物を指す。主に従来の動物をモンスターにしたような生物である。

【獣人】ユーアニア大陸誕生と同時期にいつの間にか現れた人種。従来の動物(水棲生物を除く)をベースとした人語を介す二足歩行生物。ベースとした動物の能力を持つ。その強さ故に差別の対象となる。

【その他】小人、巨人族とか有翼人とか。安価者の発想に任せる。

※動物と獣人、その他のキャラも出して良いのよ?

店主「お待たせしました~」

ムサラキ「……」

↓1【店主が連れてきた獣人】

>>35>>485参照

※投稿時はsage推奨

※獣人は基本的に人としての姿を持たず、ベースとした動物の姿のまんま(服は着ている)と考えてくれ

※次回以降の投稿はそれを踏まえた上でのイメージで頼む

店の奥から手枷を付けられたまま現れたのは、〝人間〟の金髪の青年だった。

?「……」

ダイチ「人間じゃねえか!」

店主「いえいえ違いますよお兄さん。〝合いの子〟です。人間と狼獣人の……」

ムサラキ「んぁ……合いの子は初めて見るな」

店主「怒ると獣人の姿になるんです。見せますか?」

ダイチ「いい! いい! そいつを買う!」

店主「お目が高いっ! では3ゴルドいただきます!」

ダイチ「金!」

店主「高いですか? いやはは、こいつは珍しいので割高になるんですよ!」

ダイチ「そうじゃなくて!」

店主「すいません当店では値下げ交渉はやっていないのです!」

ダイチ「……出すよ」

※ここで申し訳ないがこの『シン』

※既に『シン』と名の付くキャラが出ているので、名前を付け直して欲しい

↓1

――ペットショップ外

ダイチ「もう大丈夫だぞ!」

?「……はい」

ムサラキ「酷いな。ロクな服も与えられなかったのか」

ダイチ「お前名前は?」

レーン「レーン、です……、どうかご主人様。あの店にまだ取り残されている子供達を――」

ダイチ「ご主人様?」

ダイチ「違うぞ。レーンは――」

【直下コンマ下二桁:友好度】

【補正】
レッツ「私をここから出してくれた……?」+10

【レーン(友好度14)「獣人を買うような人間だ……信用してはいけませんよね」(警戒)】

ダイチ「レーンは俺の……何だろうな」

ムサラキ「ペットはいらないって言ったばかりだしな。何だ?」

ダイチ「う~ん」

レーン「さっきの」

レーン(私はこれからこの人達にどう扱われるのだろう。しかし……とにかく、あの店にいる子供達を助けてもらいたい)

レーン「ご主人様、私……何でも致します。ですから……」

ダイチ「助けるんだろ? 獣人の子供達を――」

レーン「助けて……いえ、買ってくれるのですか!」

ダイチ「買いやしないけど……なあ、ムサラキ」

ムサラキ「山賊ならどんなことをしても、ってやつだな」

レーン「さ、山賊! あなた方……山賊なのですか!」

ダイチ「おう!」

レーン(何て奴らに買われてしまった私は……! しかし、助けてくれると言っているんだ。子供達を連れて逃げるまでの時間は……稼がなければ)

ダイチ「なぁレーン」

レーン「は、はいっご主人様!」

↓2

1、ダイチ「俺の仲間んなれ。買ったんだから当然だろ?」
2、ダイチ「お前はこれから自由だ」
3、その他

ダイチ「レーン、今日からお前俺の仲間んなれ」

レーン「ひっ……は、はぁ」

ダイチ「俺が買ったんだから当たり前だろ?」

レーン「そ、そのぅ」

ダイチ「大丈夫だよ。悪いようにゃしねえ」

ムサラキ「って言ってもこの状況じゃあ説得力ないが、な」

ダイチ「うーん……ちょっと考えてくれよな!」

レーン「……はい、ご主人様」

レーン(逆らえない……逆らった殺される!?)

ムサラキ「ダイチ、行こう。このペットショップにイライラしてたところだ……殺ってもいいよな?」

ダイチ「殺さない程度にしてくれよ!」

ムサラキ「善処、する」

――ペットショップ『ギギガガ堂』 再び

カランコロン…

ダイチ「おっす」

店主「あっ、あらお客様……またいらしたんですか?」

ムサラキ「邪魔するぜ」チャキ

店主「ひぃっ! カタナ!? カタナを……カタナをお収めくださいお客様!」

ムサラキ「無理だな。団長命令だ。なぁダイチ、お前にこの刀を見せるのは初めてだったよな?」

ダイチ「おう。すげーキレイな色したカタナだな~」

ムサラキ「銘刀『毒蝮』……一度食らいついたら毒が回って死ぬまで離さねぇ、殺人刀だ」

ムサラキは刀を振るい、獣人の子供を閉じ込める檻の錠前を次々破壊していく。

店主「あっ、ああっ、そんな……」ヨロ…

トン…

店主「う、後ろに……いるのは誰だ!」

レーン「……」

店主「さ、さっきの!」

レーン「獣人が……獣人が何をしたと言うのです」ザワ…

レーン「愚かな人間が……」メキ…ッ

レーンの身体が厚い体毛に覆われる。怒りの感情が彼の獣人としての血を呼び覚まし、本性を晒させる。

レーン(獣)「絶対に……許さんッ! があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」

店主「ひぃぃぃっ」

店主「逃げ、逃げなきゃ……そ、そうだ。大陸警察に通報すれば……」

↓1【コンマ下一桁:大陸警察官、来るか?】

0:3人来た
987:2人来た
654:1人来た
321:そんなの来ないよ

店主「山彦石、山彦石……ダイヤルいち、いち、まる」

店主「すいません! こちらトルドの街のペットショップです。今、悪い奴らが……え?」

店主「な、なぜ、なぜ来てくれないのです!?」

店主「確かに当店では獣人を取り扱ってはおりますが……あ、あぁ、切らないでくださいっ、どうか、どうか」

店主「あ――」

――ペットショップ 外

獣人の少女「せんせー!」

獣人の少年「先生! これって……」

レーン「皆、助かったんだよ……」

ダイチ「みんなちっちゃくてかわいーなー。なぁレーン、せんせーってどういうことだ?」ヨシヨシ

ムサラキ「全部で20人ちょっと、だな」

レーン「私……村にいた頃は教師をやっていまして……この子達に勉強を教えていました」

ダイチ「すげー! せんせーか!」

ムサラキ「山賊団の教師、か。面白い」

獣人の子供「先生、ぼくたちこれからどうなるの?」

獣人の少年「学校に帰れるよね、先生」

ダイチ「故郷はどこなんだ?」

レーン「東の村、ですが……私達がこの場所に来る前、つまり捕まる前に人間達が――」

ムサラキ「滅ぼされた、か。よくある話だ」

レーン「ご主人様、私はあなた方と共に行った後、子供達はどうなるのでしょう……?」

ムサラキ「この人数、車もないお前が連れてくのはムリだろ」

ダイチ「うーん……あっ!」

ダイチ「ツテがある!」

ムサラキ「ツテ?」

――整備工房LUCKY

ダイチ「おーい、婆さ――」

ガツン!

ダイチ「み、ミス・ラック~」

ラック「なんだい? タイヤなら順調に出来てるよ」

ダイチ「じゃなくて~」

ラック「んー?」

獣人の子供「わぁくるまだあ」

獣人の少年「すごいな~」

獣人の少女「せんせー、せんせー、あたしたちこれにのせられてきたの~?」

レーン「は、はは……まあ、そうだね」

ガヤガヤ…

ラック「獣人の子供達ぃ? あんた達こいつらをどっから……」

ダイチ「わりぃ、ミス・ラック。何も聞かないでこいつら預かってくんねーか? 人手足んないんだろ?」

ラック「そうだが……」

リス獣人の子供「おばあちゃん……」

獣人の幼児「おなか、すいた、おなか」クー

獣人の少女「うっ……ひっぐ、ぐすっ」

ラック「はぁ、やれやれ……子供はどの生き物でも子供だね。見捨てちゃおけないよ」

ダイチ「ってことは!」

ラック「ガキが一人二人増えたところで変わりゃしないさ。ね、ヘラクレスーっ」

ヘラクレス「お? な、なんだこの獣人達……」

ラック「お前の弟たちさ、今日からね」

ヘラクレス「なんだとーっ!」

レーン「ご、ご主人様……ありがとうございます!」

ダイチ「いいっていいって。だってほっとけないもの」

獣人の子供「せんせー、せんせーはこないの?」

レーン「……」

レーン「先生はこの人達と行かなきゃいけないんだ」

獣人の少年「えっ!」

ウサギ獣人の子供「先生、行っちゃやだぁ……」

「うっ、ひっぐ、ぐすっ、う、うぇ」

「うぅぇぇん……」

ヘラクレス「お、おい泣くなって。どうにかしろよ……おい! ルキ!」

ルキ「子供は嫌いだ。俺はゴム加工しに行く。じゃ」シュタ

ヘラクレス「おいぃいっ!」



レーン「皆、泣かないで。私は必ずまたここへ戻って来るよ」

レーン「……お土産いっぱい持ってくるからね」

獣人の子供「先生ぇ……」

リス獣人の子供「先生、帰ってきてね? 絶対だよ?」

レーン「うん、うん!」

【レーン(友好度44)「この人なら信頼できるかな……?」(警戒)】

レーン(これで、いいんだ……)

ラック「ちょっとあんた!」

レーン「え、え、私?」

ラック「あんたがあん子達の先生だね?」

レーン「は、はいっ!」

ラック「……良い子達じゃないか。みんなきっと……色々な目に合ったとは思うが優しく育ってるよ」

レーン「……はい。みんな、いい子達です」

ラック「任しときな。あたしだって一人立派な大人んなるまで育ててるんだ! 大事な孫だよ」

ヘラクレス「呼んだか?」

ガツン!

ヘラクレス「いで」



ラック「ダイチってガキは悪い奴じゃないよ」

レーン「はい。何となく……分かりました」

レーン「私にも、やらなければならないことがある――」

レーン「ご主人様……」

ダイチ「なんだ?」

レーン「私にもやりたい事があります」

レーン「昔、子供に聞かれたことがあるんです。『ぼく、獣人に生まれてよかったの?』と」

レーン「何も答えられませんでした」

レーン「私は『君は獣人に生まれて良かったんだよ』と言いたい」

レーン「大切な子供達を助けてくださった恩、忘れません。買われた分、番犬として働きます」

レーン「そして、獣人としてこの世界を見て……子供達に伝えます」

レーン「それが……私の使命」

ダイチ「おう、そうか。獣人の仲間は初めてだ! よろしくな、レーン!」

レーン「はい、ご主人様」

ムサラキ(ご主人様、か。本当の意味での仲間になるまでは少し時間がかかる……な)

――トルドの街 中央広場

ミヨ「えぇっ! 新しい仲間ァ?」

ダイチ「おう! レーンだ!」

レーン「初めまして。私、レーンと申します」オズオズ

バルザック「獣臭ェ」チッ

クレナイ「なかなかいい男でござるな!」

シオン「ぼ、僕も仲間になる瞬間見たかったなぁ」

ミナト「ダイチさん、この方はどこで知り合ったのですか?」

ダイチ「買った」

クレナイ「!?」

ムサラキ「言い方がある……こいつが売られてるところを俺達が助けた、な」

↓1【自由行動(2/3)】

――酒場

レーン「この匂い……苦手です。外で待っていても良いですか、ご主人様」

ダイチ「分かった。大丈夫か?」

レーン「ええ。鼻が利くのも困りものです……うぇぇ」フラ…

ムサラキ「……酒場、か。ダイチお前酒飲めるのか?」

ダイチ「飲めない! ここにゃ情報収集に来た! あと仲間も集めるぞ!」

ムサラキ「……そーかい。それで何の情報を集めるんだ?」

ダイチ「考えてなかった!」

↓1【何の情報を集める?】

ハイボールを飲む女「うぃ~~~~~~~~」

酒を飲む男「ハイボールを飲む女がいるだろ?」

ダイチ「おう」

酒を飲む女「どの街の酒場にもこの女はいるんだよなあ」

ダイチ「みんな同じ顔してるだろ? あれってなんだァ?」

酒を飲む男「分からない。分からないから怖いんだ」

酒を飲む男「だから誰も声をかけない。女は一人で飲み続けるんだ。朝も昼も夜も」

ムサラキ「そんな難しい話なのか?」

ダイチ「いらねー情報だなおい!」

ハイボールを飲む女「うぃ~~~~~~~~」



ダイチ「そういや仲間を探すんだった! 見つかるかな?」

【直下コンマ下一桁】
098:ダイチ「いたーっ!」
7654321:ダイチ「いないな」

ダイチ「いねーや」

ムサラキ「仲間が多いにこしたこたぁないが……」

ダイチ「帰るぞ、ムサラキ。レーンにも声をかけよう」



ダイチ「何しよっかな~?」

↓1【自由行動(3/3)】

※〇〇〇や〇〇〇を〇〇〇〇するチャンスはこけを逃せば暫く来ないぞ

ダイチ「俺達の車が欲しい!」

ムサラキ「レッツ達みたいなギラギラした車か?」

ダイチ「何でも良い! 俺とムサラキとレーンが乗れれば今はそれで!」

レーン「私は荷台でも……」

ダイチ「ダメダメ! 仲間だろ!?」

レーン「仲間……?」

ダイチ「婆さんのところに行って聞いてこようぜ!」

ムサラキ「んぁ、行くか」

――整備工房LUCKY

レッツ「仲間が増えてる!? まだ1日しか経ってねえのに」

ダイチ「へへ」

ラック「で、何? あんた達、車が欲しいのかい」

ダイチ「うん。取り敢えず3人で乗れるやつがいい」

ラック「うーむ、ウチは整備工房だからねぇ。車は受注してから作らなきゃいけないんだが」

ヘラクレス「おっ、車か? 車作るのか!?」キラキラ

ラック「こいつもやる気みたいだ。あんた達いくら金があるんだい?」

ダイチ「えーと、2ゴルドと99シルバ10ブロン!」

ラック「あーダメダメ。そんなんじゃタイヤしか買えないよ」

レッツ「だいたいおめーそんなに金使って何買ったんだァ?」

ダイチ「レーン!」

レーン「ご主人様に買われました。レーンと申します……ど、どうぞよろしく。は、はは」ポリポリ…

レッツ「」

ムサラキ「俺も車使ったことがないから分からないんだが一台幾らかかるんだ……?」

ラック「そうさねぇ。ヘラクレス、そろばん!」

ヘラクレス「はいよ」ポイ

ラック「まず三人乗りいや、四人乗りとして設計して……四輪車だと考えると、タイヤで4ゴルド」

ラック「ボディで2ゴルド」

ラック「オプション込みで約1ゴルドだとして……」

ラック「簡単なので7ゴルドはするね」

レッツ「言っただろダイチ。7ゴルドあれば簡単な車が買えるってよぉ」

ダイチ「だっけか?」

ルキ「それにお前、チンキー号のタイヤ支払いはどうなってるんだよ」

ダイチ「それも俺が払うのか!?」

ルキ「レッツがお前に金を払ったせいで珍奇山賊団は火の車だ。どうせここでお前とはさよならだろ? 払えよ」

ダイチ「えー」

ルキ「ほらっ」バッ

ダイチ「あっ、俺の1ゴルド~!」

ルキ「ミス・ラック、前払い」ゴロン

ラック「毎度。ほらっ、ダイチ、あんた達は帰った帰った。あたしゃチビどもの世話で忙しいんだよ」

獣人の子「おばあちゃんあそぼー」

「あそぼー」

「あそんでよー」

ラック「分かった分かった。さ、行くよ」



ダイチ「あ……みんないなくなっちまった」

ダイチ「あーあ、金もなくなっちまったし。車も買えねー。つまんねーなぁ」

ムサラキ「んぁ、残金1ゴルドと99シルバ50ブロンか。当分の飯にゃ困らんだろうが……」

レーン「山賊はそんなにお金をお持ちなのですね。私、初めてゴルド硬貨を見ました」

ダイチ「俺、ソコラノ村から出るまで金なんか見たことなかった! ものを買うのは長老だったし!」

ムサラキ「お前ら……世間知らずにも程がある」

ダイチ「あっ、ミナト達だ! おーい、ミナトー」



ミナト「それで車が買えなかったんですか」

シオン「仕方ないですよ、ダイチさんっ。レーンさんを助けるのにお金を使っちゃったんですから」

ムサラキ「……ペットショップのオヤジは金だけ持ってにげちまったからな。ダルいが回収しにいくか?」

ダイチ「いいよ、金はそのうち考えようぜ」

ミヨ「それじゃあトルドの街での用事はだいたい終わりだな!」

クレナイ「後はタイヤの完成を待つばかりでござる」

ダイチ「宿に戻って飯でも食うかぁ」

「きゃあぁーっ!? だ、誰か助けてぇぇーっ!」

ムサラキ「んぁ?」

ミナト「悲鳴!?」

ダイチ「行ってみよう!」

――東の通り

ガヤガヤ…

バルザック「……」

ダイチ「なんだ、バルザック。先に着いてたのか」

ミナト「何があったんです?」

バルザック「殺しだ」

ダイチ「殺しィ!?」

バルザック「『保守派』の刺客が『改革派』の人間を殺した。殺された方の名前は確か……」

バルザック「第一書記のジユンって奴だ」

「うわあああっ、誰かっ、誰かっ助けてくれぇっ!」

クレナイ「まだ人混みの奥で声が聞こえるでござるが……」

バルザック「そうだ。まだ、刺客は殺したりないらしい。今ここで……改革派の頭を殺そうとしてるぜ」ニヤ

ダイチ「何っ!」

クレナイ「ミス・ラックが話していた奴でござるなっ」

ムサラキ「名前は……そうだ、イズコとかいう」

イズコ「助けてくれぇッ! ひぃぃゃぁぁ!」

バルザック「刺客から逃げ回ってるが……疲れて来てる。ありゃ二分持たずに殺されるな」

ダイチ「お前、何で助けにいかないんだよ!」

バルザック「当たり前だろ。弱いから殺される。殺される方が悪ぃに決まってる」ニヤリ

ムサラキ「……合理的な考えだ。助けに行けば事を大きくするだけ。諦めろ」

ダイチ「ムサラキまで!」

レーン「この野次馬達も何もせず、ただ見ているだけなのですね……人間は皆そうだ」

ミヨ「大陸警察はこんな時になにやってんだよ!」

バルザック「二人来たが、どっちもやられた」

ミヨ「えっ!?」

バルザック「あの刺客、特殊な〝技〟を使ってやがる。見たことない技だ……とにかく、関わりたくない相手だな」

ダイチ「……」

ダイチ「見殺しになんて……できるかよ」

イズコ「ひぃっ!」

ダイチ「助けに行く!」

――東の通り 中央

イズコ「わ、私が何をしたというのだ!」ヨタヨタ…

ダレイオス「知らんぞ、そんなこと。ワシは金を貰って頼まれたからやったのだ」

イズコの前に立ちふさがるはダレイオス三世。二対の斧を振るい、逃げ道をまた一歩ずつ狭めていく。

イズコ「私はただ街をより良くする為……」

ダレイオス「知らぬ、と言っておるのだ。殺せと命令が出ている以上、主を殺さねばならん」

イズコ「う……なんて、ガキだ……コウ……私を殺そうとまでするなんて……うぅ」

ダレイオス「悪く思うな。苦しみが続かぬよう首を斬り落としてやる」

イズコ「う、ぅう……」



ダイチ「待てよ!」

ダレイオス「むん?」

イズコ「はっ!」

――人混み

「なんだなんだ」

「あのガキ一人で出たぞ」

「勝てるわきゃねーのに。ムウ様みてえに殺されちまうぞ」

レーン「ご主人様!」

クレナイ「わわわ……大変なことになったでござるう」

ミヨ「どうすんだよ!」

シオン「ダイチさん……!」

バルザック「バカは死にゃあいいさ」フン

ミナト「団長を呼んできた方がいいでしょうか……」

ムサラキ「んぁ、待て」

シオン「どうかしたんですか?」

ムサラキ「……ダイチの実力を見たい。戦う様子を見るのは初めてだ」

シオン「で、でも」

ムサラキ「斬るぞ」

シオン「ひぃっ!」

↓1

1、ダイチ「俺一人でやっつける!」
2、ダイチ「やっぱ一人じゃ無理かぁ?」(助けて欲しい仲間指定 ※複数指定可)
3、その他

――東の通り 中央

イズコ「助けてくれェ……」

ダイチ「ああ、俺が一人で倒す!」ギッ!

ダレイオス「ふむん。その心意気や良いぞ、少年。だが――」

ダレイオス「これも仕事なのだ。分かってくれ」

ダイチ「やだ!」

ダレイオス「むぅん……聞き分けの悪いお子じゃ。分かった。では少し眠ってもらおう」

ダレイオスは斧をしまい、ダイチがいる方へ向かう。

ダイチ「うわーでっけーな、おっさん」

ダレイオス「……」

ダレイオス「眠れ、少年よ」

【直下コンマ下二桁】
00~81:ダイチ有利!
80~01:ダレイオス有利

【ダレイオス運命値80】
【ダイチ運命値71】

※ダイチの運命値を消費して判定結果に上乗せできるぞ

ダレイオスの巨体から繰り出される拳。攻撃に備えていたダイチだが、常人の目ではそれを捉えることができない。

ダイチ「がぁ……っ!」

腹に一発、許してしまう。人間技ではない。ダイチは数メートル吹き飛ばされた。

ダイチ「……」

ダレイオス「眠った、か。では任務に戻るかな」スッ

イズコ「ひっ、ひぃぃ……!」



ダイチ「まだ……だ」

ダレイオス「なに?」

ダイチ「まだ、俺……寝てない……ぞ」

ダレイオス「むぅん」

【直下コンマ下二桁】
00~91:ダイチ有利
90~01:ダレイオス依然有利

【ダレイオス運命値66】
【ダイチ運命値50】

※ダイチの運命値を消費して判定結果に上乗せできるぞ

ダレイオス「やめるのだ少年。無駄なことは……」

ダイチ「やだ!」

ダレイオス「主、イズコの息子か何かか?」

ダイチ「違う! んなの関係ねえ……ただ、ただ目の前で! 人が殺されるなんてイヤなんだよ!」

ダレイオス「そうであったか……しかし……いや」

ダレイオス「許せ」

ダレイオス「ぬぅんっ!」

ダレイオスの腕が怪しげな音を出し始めた。血を一所に集中させるような、それをせき止めるような音。

音と共に筋肉が盛り上がる。力を溜め、解き放つ為の準備段階である。

ダレイオス「はぁっ!」

掌をダイチがいる所へ向け、込められた力を吐き出す。その瞬間、東の通りに強い風が吹いた。

ダイチ「うわぁぁあっ!」

距離はあったはず。しかし、ダイチは殴られた時と同じく吹き飛ばされる。

ダイチ「……ぁぅ」

ダレイオス「まだ意識があるか。ならばもう一度」

【直下コンマ下二桁】
00~91:ダイチ有利!
90~01:ダレイオス勝利

【ダレイオス運命値62】
【ダイチ運命値44】

※運命値を消費して判定結果に上乗せできるぞ



ダイチ「」

ダレイオス「やっと眠ったか。では仕事に戻るとしよう」

イズコ「ひぃぃっ!」

【ダイチ運命値37】
【ダレイオス運命値79】




――人混み

クレナイ「や、ヤバいでござる!」

ムサラキ「ダイチ……お前は無謀な奴だ」

レーン「そんな、やられてしまうなんて……しかも一方的に」

ミヨ「やべえぞ! このまんまじゃイズコって奴が殺されちまう!」

レーン「……助けに行きます。ご主人様があの人を助けに行こうとしたのなら……飼い犬の私がその意志を継がねばいけません」

【レーン(友好度54)「ご主人様は……人と違う。分かりました」(信用)】

レーン「人間も捨てたものではない……」ザワ…

ミヨ「うわっ」

クレナイ「レーン殿!?」

レーン(獣人)「……恩は返すぞ」メキッ…

シオン「獣人!? レーンさん獣人だったんですか!」

ムサラキ「んぁ、俺もレーンに同意だ。恩とか何だはちとダルいが……」

ムサラキ「俺も山賊だ。タマにゃ悪くない」

レーン(獣人)「……行くぞ」タッ

ムサラキ「おう。間に合えよ……!」タッ



クレナイ「あっ、行っちゃったでござる!」

ミヨ「俺達も行くぞ!」

【直下コンマ下一桁】
0987654:間に合った!
321:間に合わなかった…

――東の通り 中央

ダレイオス「すまぬな。恨むなら己を恨め」

イズコ「し、死にたくないっ――」

ムサラキ「だろうな」

イズコ「!?」

ダレイオス「また無謀な……何!」

レーン(獣人)「ぐるるるるるるるる……」

ミヨ「往来の目の前で人殺したぁよっぽどの事情がありそうだな。なぁおっさん」

シオン「ダイチさん! 僕、助けに来ましたよ!」

バルザック「チッ……」イライラ

クレナイ「クレナイもいるでござる!」

ミナト「あ、じゃあ僕も」

ダレイオス「……少年の連れか」

ムサラキ「そんな所だ」

ダレイオス「多勢に無勢か。一旦退くとしよう。イズコ殿、いずれまた――」バッ…

※訂正

【ダイチ運命値17】



ミナト「逃げた、か」

クレナイ「追わないでござるか?」

ミナト「団長の指示にあのデカブツを追って殺せたぁ言われてない」

シオン「ダイチさん……骨が折れているかもしれません。ミス・ラックのところへ行って病院を探しま――」

ザワザワ…

シオン「え?」

ミナト「何でしょう、皆僕らをじろじろ見て……」

ミヨ「まさか山賊だってバレたか!?」

ムサラキ「半分当たりで半分外れだな」

ザワザワ…

「あれ見て。獣人よ」

「まぁ……怖い。大陸警察に通報しましょ。いつ暴れて襲いかかって来るか分からないし」

レーン(獣人)「う……」

クレナイ「レーン殿?」

ムサラキ「……ミス・ラックのところに行くぞ。どうやら俺達、この街に歓迎されていなかったみたいだ」

イズコ「待て!」

ムサラキ「ん?」

イズコ「待ってくれ!」

――イズコの家

ダイチ「はっ!」

ムサラキ「起きたか」

レーン「良かった……!」

シオン「ダイチさぁんっ!」ギュッ

ダイチ「わっ、シオン抱きつくな――いてててて」

シオン「あっごめんなさいっ! すいません!」

イズコ「肋骨にひびが入っている。絶対安静だ」

ダイチ「イズコのおっさん! 無事だったのか! ってことは……俺、勝ったのか!」

レッツ「バカ!」

ダイチ「レッツまで!」

レッツ「お前は負けたんだ。ったく心配させやがって……」

クレナイ「団長はミナトにダイチのことを聞いた時、スッゴいうろたえたでござるよ」

レッツ「黙ってろ」ボカッ!

クレナイ「あう……」

ダイチ「そっか……俺、負けたのか」

ムサラキ「見事に、な。一方的な戦いだった」

ダイチ「う……」

ムサラキ「まあいい。こうしてダイチのおかげで一人、助かったんだからな」

イズコ「ありがとう……何故、お前達が私を助けてくれたかは分からないが……とにかく感謝している」

イズコ「私は今、死ぬわけにはいかないのだ」

イズコ「……」

イズコ「話がある」

レッツ「話?」



レッツ「俺様と」

ダイチ「俺が、イズコのおっさんの代理人?」

イズコ「ああ。代理人というのは用心棒と変わらん。私の代わりにコウの元へ行き、話をつける。そういう役割だ」

イズコ「一度も成功したことがないが、な。私の代理人達は皆腑抜けで……」

イズコ「この際、コウと話をつけることはしなくても良い。せめて、せめて……コウの代理人を倒して欲しいのだ」

ダイチ「俺が戦ったやつか?」

イズコ「ああ。だがあれは一人で終わりじゃない。徒党を組んだ一つの組織がいるのだ」

レッツ「ほー……」

イズコ「もちろん報酬は支払う。金でなくても良い。私の命以外なら何でもくれてやる」

イズコ「欲しいものはなんだ!?」

ダイチ「そーだなー」

↓2【欲しいもの】

ダイチ「車! 車が良い! あとメカに詳しい奴!」

レッツ「その手があったか!」

イズコ「車、か。ふん、子供らしいことを考える」

ダイチ「俺は山賊だ」

レッツ「バカ! 言ったらダメだろそりゃあ!」

クレナイ「クレナイたちが山賊って言ったら大陸警察に通報されちゃうでござるよ!」

ルキ「バカはお前らだろ」

レッツ クレナイ「あ」

イズコ「……いい。どうせコウもロクな代理人を立てている訳ではない。ならこちらは山賊だ。それでいい」

ダイチ「ありがと、おっさん!」

イズコ「おっさん、か。私も年を取ったのだな……車か。車ならガレージに使われていないのが一台ある。それを使えばいい」

ダイチ「ま、マジか!」

イズコ「ちょっとガレージに来い。立てるか?」

ダイチ「うん、元気!」ムク

――15年前 イズコの家

?「なあ、一生のお願いだ!」

イズコ「一生の願いをここで使うのか?」

?「ダメか? 〝あの車〟をお前んちのガレージに置くの!」

イズコ「いや、それは構わないが……」

イズコ「お前、大きくなったな……」

?「そか? 成長したんだよ、色々とな。あの車さぁ、仲間が増えちまって乗れねーんだ。でもスクラップにすんのも寂しいし……いいだろ?」

イズコ「ああ。またいつか取りに来るだろう?」

?「どー……かな? こっちにも久しぶりに戻ったし、来週あたりにゃトルドからも出るつもりだったけど」

イズコ「戻らない……いや、戻れないのか?」

?「そんなとこだな!」ニヒッ

イズコ「……」

?「誰かさ、乗りたい奴が来たらあげちまってもいいし。大事にしてくりゃ何でもいいや!」

イズコ「ああ。分かった。分かったよ。大事に……する」

?「サンキュー、イズコ!」

?「あ、そういやお前にゃ教えてなかった。俺のさ、子供が生まれたんだ!」

イズコ「えっ!?」

?「見るか?」

イズコ「……見る!」



――現代に戻る

――ガレージ

ダイチ「へー車三台もあるのか」

レッツ(金持ちが見せびらかしやがって……)

イズコ「これだ」

ダイチ「黒い車かあ」

イズコ「工房のミス・ラックが若い頃作った作品だ。ボディはクロガネ合金で作られた防弾特化で、タイヤは良質のゴム製」

レッツ「なぁるほど、擦り切れにくい加工をして悪路走行も可能にしてる、と」

ルキ「内装も悪くないな。シートは……ゴルシープの毛で織られたものか。あのダイチには惜しい車だな」

イズコ「貰い物だが……本来の持ち主の希望だ大事に使ってくれ。これは先払いだ」

ダイチ「うん!」

イズコ「それと……メカニックだったな」

↓2

1、ダイチ「ヘラクレスっていたよな?」
2、ダイチ「おっさんにツテないか?」
3、その他

ダイチ「おっさん、ツテないか?」

イズコ「なくもないが……そうだな」

ダイチ「いるのか!」

イズコ「一人、な。山彦石で連絡をしてみよう」

【直下コンマ下一桁】
偶数:イズコ「すぐ来るそうだ」
奇数:イズコ「すぐには来れないらしい」

↓1【メカニック】

>>35参照

※前提:職業メカニック

※車が運転出来ると良いかも

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