男「いやね、君のことが好きなんだ」女「うん、どしたのいきなり?」(18)

男「正確にいうといきなりではないんだな。僕はいきなり人を好きになったりしない」

女「いやそういうんじゃなくて……」

男「毎週金曜日に君のげた箱にラブレターを入れていたのはなにを書くそうこの僕だ」

女「それってこれ?」ヒラ


学校には君がいる
僕が学校にいけば君にあえる
だから僕は学校に通う
        男より

女「隠そうっていうか名前書いてあるし……」

男「僕は隠し事が嫌いな質でね」

女「……」

男「あぁ、一つ頼みがあるんだが」

女「……なに」

男「少し胸元が開きすぎじゃないか? 目のやり場に困るので締めてもらえるとうれしい」

女「うん、いうほどあいてないしこれが学校の正装だよ」

男「……生徒会長の君の力を使えばイスラム教のような制度にできるのでは?」

女「できません」

女「私もあなたに聞いていい?」

男「君のためなら何でも答えよう」

女「私のどこが好きなの?」

男「すべてさ」

女「いやみ?」

男「さっきもいったが僕は嘘が嫌いだ、同じように嘘を使って表現をする嫌みも嫌悪している」

男「つまり、本心から君のすべてが好きだ」

女「でも、そんなはずがないもの……みんなから私嫌われてるし…………」

男「おかしいのは君のいってることさ、勉強ができて、お節介で、優しくて、責任感が強いけど、おとなしい、そんな君を嫌う理由なんてないだろう?」

女「違うよ男くん……そんなの私じゃない」

女「運動が苦手で、顔が……いまいちで、背が高くて、遊びになんかつきあわず勉強ばかり、友達でもない癖にお節介を焼いてくる、ただの不細工な女の子よ」

男「価値観の違いだよ。僕にとってそれらのことは君を好きであるという事実に何等陰を指すことはできない」

女「……」

女「うれしい……けど……」

男「僕も君にこうして告白できていることに幸福を感じているよ」

男「それで、僕の恋人になってくれるかい?」

女「正直あなたがこわいの……」

男「……」

男「それはそうだろうね」

男「一ヶ月前突如ある少女のげた箱に手紙が届くようになった。差出人は同じクラスでも関わったことのない男の子、そしてその手紙はラブレターだった。はじめは驚いたが翌週全く同じ内容の手紙が届く、翌週もその翌週も……次第に少女は差出人に恐怖の念を抱いていく……」

女「……」

男「そしてその少年が今直接告白してきたわけだ。だから今、君は僕が……怖い」

男「わからないから、先が見えないから怖いのだろうね」

男「僕も怖いよ、この告白がどんな未来につながるかわからないからね」

男「人はわからないものが怖いんだ。でもそれと同時にしりたいという興味も少なからず存在するし、」

男「愛は恐怖にすら勝つ」

男「少なくとも僕の君への愛は君に拒絶されるかもしれないという恐怖に勝った。だからもう何度だって言おう」

男「僕とつきあってほしい」

女「……お、男くんは強いね。私なんかよりずっと頭もよさそう……」

男「君からそういわれるとうれしいが、そんなことはないだろう。現に前回の期末テスト1位は君だった」

女「うぅん……そういう事じゃないの」

女「所詮勉強なんかできてもただ働ける確率があがるだけ……」

女「同じように仕事をしたらきっと男君みたいな人の方が成功するよ」

男「否定はしないよ。でも、君だって成功できるさ。いや君の方が成功する」

女「私はね冷たい人間なんだよ。相手の心がわからない。でもわからないままぼーっとしてたらみんなにおいていかれちゃう……」

女「だから焦って一人にならないように自分がいいと思ったら相手の立場なんて関係なしにお節介を焼いてしまう」

女「授業中トイレに生きたそうな子の為に先生に代わりに許可をとったり、置き勉した教科書を届けたり……」

女「そうやってたら私、嫌われてた」

女「私は間違いなくバカなんだよ男くん」

女「最近になって私は気づいたの。相手の気持ちがわからないまま行動しちゃいけないんだって」

女「だから私はその告白に答えられない」

男「好きだ」

女「えっ?」

男「いやね、君のことが好きなんだ」

男「僕は君のことが好きである

  この気持ちを手紙では表現しきれないほどに好きである
  
  だから僕は告白している」

女「えっ…え!?」

男「無理に僕を好きだとか言わないでほしい。僕は嘘が嫌いな性だし、君に嘘をつかせたくない」

男「嫌いといわれるのは悲しいけど正直な君の心が聞けたのなら悔いはない」

女「……正直な気持ち」

女「……でも…そんないきなりわからないよ!」

男「じゃあ、知り合おう」

男「わからないってことは別に僕は嫌われてないんだよね?」

男「それなら、知り合いからでいい」

男「君が僕を好きになってくれるまで、君が僕を知ってくれるまで、」

男「僕は待てる」

女「男くん……」

女「私たちの関係ってクラスメートだよね? 知り合いって関係はなんか後退じゃない?」

男「……よくよく考えたら、僕たちはもう知り合い以上だったんだね」

女「お互いのことは最低限知っている」

女「だからもっとお互いを知るために……」

女「まずは友達……に…友達になら……なってもらえません……か?」


男「じゃあやっぱり友達になろう。いいよね?」

女「

下二行ミス

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