妹「声かけるだけで怯える臆病者なお姉ちゃんかわいい」 (33)

寝る前に一つ
書き溜めなし

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妹「お姉ちゃん」

姉「ひゃうぅ!?……あ、妹ちゃんか……」ホッ

妹「何?私じゃ都合の悪いことでもあるの?」

姉「そ、そんなことないの!ごめんなさい妹ちゃん!」ウルウル

妹(既にかわいい)

姉「でも、何かな?また何か悪いことしちゃった?」オロオロ

妹「んーん。呼んでみただけ」

姉「そうなの………妹ちゃんの機嫌損ねるようなことしなくて良かった」ホッ

妹「じゃあ普段からしっかりしてよ。迷惑なんですけど」

姉「うぅぅぅ〜………」グスン

妹(かわいいからつい虐めたくなっちゃうのよね〜)

妹「泣かなくたっていいでしょ。ほら、ハンカチ」スッ

姉「あ、ありがと………妹ちゃん優しい」スンスン

妹(泣かしたのは私なんだけどね)

姉「洗って返すね。あれだったらクリーニングにも出してくるし」

妹「いらないから。それ、あげる」

姉「…ええぇ!?も、もしかして私が拭ったから!?」オロオロ

妹「………どうでしょうか」ニヤリ

姉「妹ちゃん意地悪だぁ………」グスグス

妹(あーかわいい)

姉「でも…妹ちゃんのハンカチもらっちゃった……えへへぇ♪」

妹「」ドキッ

妹「………変態」

姉「ひうっ!?ち、違うの妹ちゃん!こ、これはただ純粋に妹ちゃんからもらって嬉しいってだけだから!」オロオロ

妹「やっぱり返してもらおうかな」

姉「う、う、ううぅ……………」ウルウル

妹「わ、わかったわかった。あげるから。あと別にお姉ちゃんが使ったからって理由じゃないから」

姉「妹ちゃん………ありがと///」カアァ

妹「」プイッ

妹(あーもー直視できない。こういう仕草見せられるとなんか弱いんだよねー)

妹(まぁお姉ちゃんはいじられてるときが一番かわいいんだけど)

明日暇なら続き書く
需要ないなら逝く

姉妹「行ってきまーす」

母「行ってらっしゃい」





姉「ね、ねぇ妹ちゃん……その……」モジモジ

妹「………ん」スッ

姉「あっ」

姉「えへっ///」ギュッ

妹(憎たらしいほどかわいい)

妹「………いつまで手繋いだまま登校する気?お姉ちゃんクラスで何も言われないの?」ジトー

姉「い、言われるけど……妹ちゃんが嫌ならやめる……」シュン

妹「嫌じゃないけどさぁ、周りから私から繋いでるように見られるのが気に食わない」

姉「えと…じゃあ、これでいいかな」キュッ

妹「ちょ!///腕絡めないでよ!歩きづらいでしょ!」

姉「い、い、嫌なら………」パッ

妹「……あーもーいいって。ほら、手」スッ

姉「んっ♪」ギュッ

妹(かわいすぎるのも考えものだわ………)

妹「はい、もう学校に着いたからいいでしょ。」

姉「うん……あ、妹ちゃん!」

妹「ん?」

姉「いつも、ありがとね……///」カアァ

タッタッタッ…

妹(……あーかわいいのはいいんだけどさー)

ジロジロ ザワザワ

妹(周りの視線が痛いんだなーこれが。お姉ちゃんモテるし)

妹(特に同級生の男子なんかいつでもチャンス伺ってるから、私がボディーガードに見えるんだろう)

妹(……まぁお姉ちゃんの事だから間違っちゃいないんだけど)

妹友「おーい、妹ー。はよー」フリフリ

妹「はいはーい、今行くー」

妹(実際こいつが友達なおかげで私の高校生活が保たれてるわけであって)

妹(ぼっちだったら私死んでたんじゃないかな)

妹友「いやいや、朝からお熱いこって」ニヤニヤ

妹「別にそんなんじゃないし」

妹友「おぉ?今どき流行りのツンデレかー?こいつー」ウリウリ

妹(このお調子者でウザったい奴は私の数少ない友達の一人。その中でも結構つるんでる方かな)

妹(こんな軽いノリしてるけど、実は中学時代名の知れた不良だった)

妹(何を間違ったのか更生してこの学校に通うことになるも、当然誰からも避けられていた)

妹(そんな周りから疎外されていた私たちは、席替えを機に友達になった………というかなってしまったわけだが)

妹友「つれないねぇ。感謝しろよなー、助けてやったんだから」

妹「友達が友達を助けるのは当然の義務」

妹友「ひでぇ!?一応恩人だぞ!?」

妹「はいはいありがとございやしたー」

妹友「なっとくいかねぇ…」

キーンコーンカーンコーン キリーツ、レー

妹(まぁ、でも)

妹(いい奴……かな)

キーンコーンカーンコーン

妹友「うあぁ〜終わった〜〜〜」ノビー

妹「あ、終わった?お疲れー」

妹友「……お前相変わらず本読んでたのな」

妹「だって授業つまんないし」

妹友「いやいや面白いぞ?暴力が渦巻く世界とは違うねぇ」

妹「ほんっとなんで元不良が真面目に勉強してるか意味わからん」

妹友「うっせ。お前こそ親から金出してもらってるんだからちゃんと勉強しろ」

妹「赤点とってなきゃいーもん。いざとなったらお姉ちゃんに養ってもらうし」

妹友「はぁ…さすがのシスコンっぷりだねぇ」

妹「利用できるものならなんでも利用する」

妹友「例え実の姉であってもか。怖ぇ」

妹「さてと、お姉ちゃん迎えに行かなきゃ」

妹友「ん。いってらー」フリフリ

妹「お姉ちゃーん」

姉「あ、妹ちゃん!」

妹(一、二年生のクラスに比べたら、三年生のクラスは私にとっては比較的安全だ)

妹(みんな進路のことで大忙しだし、色恋沙汰に手を出す暇がないんだと思う)

妹(………お姉ちゃんにとっては安全じゃないみたいだけど)

妹「じゃ、行こっか」

姉「うん♪」ニコッ

妹(そんなあざとい仕草するから女子に睨まれるんだよ………)

妹(学校内じゃ手を繋いだりはしてこないけど、教室から逃げるためお昼はいつも一緒にとっている)

妹(そりゃ友達もできるわけない)

姉「ご、ごめんね?妹ちゃんも本当は友達とお昼食べたいよね?」

妹「………『も』って何『も』って。まさかお姉ちゃん私の知らない間に友達できたの」

姉「あうぅ………ごめんなさいぃ」シクシク

妹(そういえば妹友とは一回もお昼休み一緒にいたことないっけ。すぐどっか行っちゃうし)

姉「ね、食べよ?」

妹「ん。いただきまーす」

姉「まーす♪」

妹(私たちの弁当はお互いがお互いの弁当を作ることになっている)

妹(最初はお母さんが作っていたんだけど、同じ弁当一緒に食べてても面白くないから)

妹(お姉ちゃんに『私の弁当作ってー』って言ったら、満面の笑みで『妹ちゃんが私の弁当作ってくれたら!』なんて)

妹(それが去年の今頃。まだ私たちが純粋だった頃………かな?)

妹(変わんないか)

姉「妹ちゃんの弁当美味しい♪」モグモグ

妹「お姉ちゃんの弁当ふつー」モグモグ

姉「う…最近忙しいからレパートリーが……」

妹「言い訳しない」

姉「はぁい…」シュン

妹(普通に美味しいんだけどね)モグモグ

姉「………」モジモジ

妹「……何がお望み?」

姉「ふぇ!?な、何のこと?」ビクッ

妹「お姉ちゃんがもじもじしてるときは何か頼みごとがあるときだから」

姉「う、ううん。大丈夫だから……」

妹「食事中にずっともじもじされる方が不快」

姉「うぁっ………ごめん…」ショボーン

妹(……虐めすぎたか)

妹「だから、言いたいことあるなら言ってってば」

姉「あ、うん………あのね、あーんして?」

妹「? あーんっぐぅっ!!?」

姉「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」ペコペコ

妹「………あのさぁ、だれだって喉にもの突っ込まれりゃ窒息するでしょ」

姉「ううぅ………」

妹「普通に食べさせ合いって言えばいいじゃん。それとも私を窒息させたかったの?」

姉「ち、ちがっ……ごめんなさぁい……」シュン

妹「ん」スッ

姉「ん?」

妹「食べさせ合いっこでしょ。いらないの?」

姉「い、いるいる!あー…ん!」スカッ

妹「ふっふっふ、ハズレ」

姉「む……あむっ!」スカッ

妹「またハズレ〜」ニヤニヤ

姉「妹ちゃんの意地悪………」プクー

妹「実の姉にころされかけたんだから我慢我慢」

姉「言い返せないよぉ………」

妹(……もしかしたら、変わったのは私だけなのかも)

おまけ

妹「お姉ちゃん、大切な話があるの」

姉「な、何?」

妹「実は私、お姉ちゃんの本当の妹じゃないの!!」

姉「………え、えぇーーーーーー!!?」ガーン

妹「今まで騙しててごめん」

姉「な、なんで?妹ちゃんが妹ちゃんじゃない?ちゃん?」グルグル

妹「お姉ちゃん落ち着いて」

姉「落ち着いていられないよぉ!どうしてそんな事がわかるの!?」

妹「……学校の血液検査で、私だけお父さんとお母さんの血液型からじゃどうしてもできな血液型ってことが判明したの」

姉「そん、な………妹ちゃん………」ドサッ

妹(いやー見事に引っかかってくれてるねー。今日がエイプリルフールだってこと覚えてないなこれ)

妹「でもこれからも私はお姉ちゃん妹であり続けるから」

妹(決まった…。さてネタばらしを……)

姉「………ううん、いいよ。妹じゃなくて」

妹(………え?)

姉「これでずっと前からの望みが叶えられるもん。妹ちゃんは妹ちゃんじゃなくていい」

妹(どういうことなの…?私なんか縁を切られた?)

姉「ね、妹ちゃん」スクッ

妹「は、はい?」

妹(どうしてだろう。すごく寒気がする)ゾワゾワ

姉「血が繋がっていないなら、こんなことしてもいいよね…?」グイッ

妹「ちょ、ちょ、お姉ちゃん?」

姉「今日からお姉ちゃんじゃないよ?私たちはこれからもっと親密な関係になるんだよ?」ニコッ

妹(生まれて初めて、お姉ちゃんから恐怖を感じた)ゾクゾク

姉「だから………じっとしてて………」スッ

妹「わっわーーっ!!お姉ちゃん嘘嘘!!今日エイプリルフールだから!!」ジタバタ

姉「………嘘?」

妹「ちゃんと血繋がってるから!姉妹だから!お姉ちゃんの妹ちゃんだから!」

姉「な、なぁんだそっか………っ!!/////」カアァ

妹「お、お姉ちゃん?」

姉「………きゅぅ/////」バタッ

本編は基本シリアスの方向で
足りない甘々成分はおまけでカバーするから許して
おやすみ

妹友「あー彼氏が欲しいー」

妹「……いきなり何?」

妹友「いやさ、彼氏が欲しいなって」

妹「作ればいいじゃん。ヤンキーとかヤクザとか」

妹友「ちげーよ!少なくとも希望は一般人だわ!」

妹「まぁでも妹友は結構美人だと思うよ。怖い系のだけど」

妹友「フォローになってねー。しかも目の前に本物のかわいこちゃんがいるしよぉ」

妹「?」クルッ

妹友「お前だお前。その反応素じゃなかったら殴るかんな」

妹「彼氏いない歴イコール年齢ですがなにか」

妹友「……わりぃ」

妹「別に、こんな体と性格ですから」

妹(お姉ちゃんとまるで正反対の、ね)

妹友「そういやお前の浮ついた話聞いたことないっけな。実は隠れて付き合ってんだろ〜」ウリウリ

妹「私男嫌いだから。ついでにキャッキャ騒ぐ女子も嫌い」

妹友「男女どっちも嫌いとか人間不信かよ」

妹「キャッキャ騒ぐ女子が嫌いなだけであって、妹友とかお姉ちゃんは嫌いじゃない」

妹友「そりゃどーも。てか、もしかしてあれか、そっち系って奴か」

妹「そっち系?」

妹友「同性愛者」ニヤリ

ーーーーーーーーーーーーーーー

姉『妹ちゃん♪』

ーーーーーーーーーーーーーーー

妹「ちっちがうっ!///そんなんじゃないし!///」ガタッ

妹友「え、図星?まさか姉と毎日手を繋いでるのってそういう……」ギョッ

妹「だから違うってば!!///」カアァ

妹友「おーおー顔真っ赤にしちゃって。普段尚更怪しくみえるぞ」ニヤニヤ

妹「っ〜〜〜!!///」プルプル

妹友「……あー…それともう一つ」

妹「何!?」

妹友「煽ったあたしもわるいけど、すっげー視線が集まってる」ボソボソ

ザワザワ…ザワザワ…

妹「」

妹(っはー…妹友のせいで赤っ恥だ)グッタリ

妹(これでまた一歩クラスに馴染めなくなったかな、うん)

妹(どうせ本読んでるか妹友と話してるだけだからいいんだけど。痩せ我慢とかじゃなく)

「………ゃん」

妹(彼氏なんてもっと無理。そもそも一緒にいられる時間が少ないし)

「い……ちゃん?」

妹(……なんであの時お姉ちゃんの事が思い浮かんだんだろ)

姉「妹ちゃんっ!」

妹「うわっ!お、お姉ちゃんいたの?」ビクッ

姉「いたよ!一緒に校門出たじゃん!」

妹「あー思い出した。置いてかれそうになって涙目になってたっけ」

姉「そういうところは覚えてるんだから…。妹ちゃんどうしたの?ぼーっとして」

妹「いや、まぁ、うん、いろいろあって」

姉「悩み事?」

妹「そういうわけじゃないんだけど………」メソラシ

妹(ヤバイ。お姉ちゃんの顔直視できない)

姉「どうしても、言えないこと?」

妹「……お姉ちゃんに聞きたいことがあるんだけど」

姉「う、うん?」キョトン





妹「お姉ちゃん、好きな人いる?」

姉「好きな、人…?」

妹「と……家族とかそういうんじゃなく、恋愛対象として」

妹(友達って言いかけた、あぶね)

姉「……い、いない……かな…」

妹「嘘でしょ」

姉「え、なん」

妹「お姉ちゃん、本当はいるんでしょ。好きな人」

姉「そんなこと…!」

妹「ないって言い切れるの?」

妹(いや、いないのはこの時点でわかっていた。だってお姉ちゃんは……)

姉「い、妹ちゃんこそ!わからないでしょ!」

妹(なのにどうして)

妹「私は神に誓って断言できる。いないし、これから作るつもりもない」

妹(どうして私は)



姉「妹ちゃんわかってるくせにっっ!!!どうしてそんなこと言うのっっっ!!!!」



妹(こんなにムキになってんだろ)


妹(いつもみたいにお姉ちゃんをいじりたかったわけじゃない。ただ純粋に聞きたかった、知りたかっただけなのに)

妹(なんでお姉ちゃんを傷つけるようなこと………)

姉「……………あ」

妹「……………」

姉「ご、ごめん、なさ……いやっちがうの…っ」

妹(お姉ちゃんを……突き放すようなこと……)

姉「やぁ……いやぁ…っ……嫌いにならないでっ……!」

妹「……ごめんなさい、お姉ちゃん。お姉ちゃんのこと嫌いになんかなってないから」ギュッ

姉「! ほ、んと…?」グスッ

妹「うん。私が悪かった。ごめんなさい」

姉「妹ちゃ………ひっく…」ギュッ

妹(……とりあえず、人通りがなくてよかった)

妹(気をつけなきゃ。お姉ちゃんには私が付いていないと………)

妹(お姉ちゃんはただの臆病者って訳じゃないんだから)

姉(……妹ちゃん、怒ってるかな)

姉(やだ…妹ちゃんにだけは絶対に嫌われたくない)

姉(きっと今日のあれだって、単に私をからかうために言ったんだよね。そう、だよね)

姉(………妹ちゃんに嘘ついちゃった)

姉(好きな人いるよ。妹ちゃん)

姉(でもね、言えないんだ)

姉(妹ちゃんに言ったらもう姉妹じゃいられなくなっちゃう)

姉(妹ちゃんは私のせいで彼氏……とか恋人とかできないことに怒ってるんだ)

姉(ごめんなさい、妹ちゃん………)

ーーーーーーーーーーーーーーー

妹「私は神に誓って断言できる。いないし、これから作るつもりもない」

ーーーーーーーーーーーーーーー

姉「……妹ちゃんの…ばか………」グスン

おまけ

妹(……また勉強してる)

妹(勉強なんて学校でいくらでもできるっていうのに、塾にでも通えばいいのに)

妹(あ、でも必然的に私も入ることになるのか。それは嫌だ)

妹(家庭教師なんてもっと無理そう。抜け出してしまうんゃないか)

妹(つまりお姉ちゃんには私さえいればよい………と)

妹「お姉ちゃん、遊ぼー」プニッ

姉「ひゃっっい、妹ちゃん!勉強中はちょっかい出さないでって言ってるのに!」

妹「む……かわいい妹より勉強の方が大事ですか、そーですか」ムスッ

姉「い、妹ちゃんの方が大事だけど……今日は宿題が多いから……ごめんね?」

妹「……………」

妹(ガリ勉は言うことが違うねぇ。私なんか一回も提出期限を守ったことなんかないのに)

妹(でもこのまま引き下がるのはなんかムカつく)

妹「お姉ちゃん、手にゴミがついてる」

姉「え、どこ?」

妹「私がとってあげる」スッ

チュプッ

姉「ふぇええ!!?///」ビクッ

妹「……………」チュー

姉「いいいい妹ちゃん!?///なんで私の指なんか……///」アワアワ

チュパッ

妹「……はいゴミ取れた。私夕飯まで寝るから、おやすみ」ゴロン

姉「あ、うん、おやすみ…///」カアァ

妹(ぐあああ何やってんだ私いいいいい/////)カアァ

なんか理不尽な展開になっていないか心配
今後もドロドロしていく予定、だけど甘々も書いてくので
おやすみ

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