瀬尾「なあ若! 今から私ん家来いよ!!」 (20)

・野崎くんSS

・原作53号、62号、66号のネタあり

・アニメ派の人、単行本派だけどガンガンONLINEを読んでいない人はネタバレ注意

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若松(今日の部活は昼からある……朝はローレライさんの歌を聴いてゆっくり休もう)

プルルルル……

若松(あ、電話だ……)

ピッ

若松「もしもし」

瀬尾『もしもし若ーーーー? 私私ーーーーーー!!』

若松「……」イラッ

若松(俺の1日はローレライさんの声から始まるというのに……)

瀬尾『なあ若! 今から私ん家来いよ!!』

若松「ええっ!? 今からですか!?」

瀬尾『新しくゲーム買ったからさ! 一緒にやろうぜ!!』

若松(なんでよりによって俺を指名するんだ……けど断ってもあれこれ言われるだろうなぁ)

若松「……いいですけど」

瀬尾『いやー、本当は兄ちゃんとやろうと思ったんだけどさー……』












数分前

瀬尾『兄ちゃん! ゲームしようぜ!!』

遼介『ゲームだぁ!? 俺はゲームを攻略する前に都を攻略する必要がある!!』クワッ!!














瀬尾『なんかわけ分かんないこと言って部屋入っちゃった』

若松(お兄さん大丈夫なのか!?)

遼介(くそ……どうやったら都は俺に振り向いてくれるだろうか)

遼介(やはり俺が……バニーガールの服をプレゼントすればいいんじゃねえのか?)

遼介(そうだ、それならいける!! きっと都は『遼介くんは私の趣味を分かってくれるのね! 遼介くんの方が好き!!』って言ってバニーガール都を否定しているあの高校生と別れるに違いない!!)

遼介(勝った! この勝負勝ったぞ!!)

遼介「はーーっはっはっ!!」

瀬尾「兄ちゃん、友達来てる」

若松「お、お邪魔します……」

遼介「来るなら来るって言え!!///」

瀬尾「私の部屋で遊ぼうぜ」

若松「は、はい……」

若松(瀬尾先輩のお兄さん、なんで笑ってたんだろう……)

瀬尾「いきなり笑ったりさー、兄ちゃんってホント何考えてるか分かんねーよなー」

若松(人のこと言えるのか!?)

瀬尾「この間も『バニーが似合わないやつってこの世にいると思うか?』って聞いてきたし」

若松(兄妹揃って変わり者なのか!? 男は絶対似合わないだろ!!)

瀬尾「そんじゃ若、これやろうぜ!!」

若松「ええと……『ガンサバイバル3』?」

瀬尾「そっ、対戦ホラーゲーム」

若松(いかにも先輩が好きそうなゲームだなぁ)

若松「じゃあやりますか」

瀬尾「ゾンビにビビったりすんなよ?」

若松「しないですよ……」

若松(というか……先輩の存在そのものがよっぽどホラーだから全然怖くないんだよなぁ)

ゲームの内容は制限時間内に沢山のゾンビを打ってスコアを競うというものです。

瀬尾「オラオラオラァ!!」

若松「くっ……先輩との差がどんどん広がっていく……」

若松(……あれ?)

若松(このゾンビ……よく見たらこの間俺が使ったトーンと同じ模様だ……)

若松「……よし! 63番倒した!!」

瀬尾「は?」

若松「次は72番!! それから55番も倒して……ああっ! 105番にやられた!!」

瀬尾「こいつら囚人じゃねえよ若」

瀬尾「なんか飽きたなー、もう一つ買ったからこっちやろうぜ」

若松「ええと……『ドラゴンファイター2』……格闘ゲームですか?」

瀬尾「そーそー、格ゲー」

若松「……あれ? でも先輩って格闘ゲームはアーケードしかやらないって……」

瀬尾「うん、だからアケコン買った」

若松(ゲームセンターのやつと同じだ……)

若松「……先輩って本当に格闘ゲーム好きですよね。 この間も格闘ゲームの話ばっかり」

瀬尾「うん。 小さい時に兄ちゃんがやってたのを隣で見ててさ、人をぶっ飛ばす瞬間を見たら見てるこっちもスッゲー気持ちよくなって、それでハマった」

若松(この人がバスケで暴力的なのは格闘ゲームの所為だったのか!?)

瀬尾「よっしゃーー! また勝ったーーー!」

若松「また負けた……」

若松(格闘ゲームは読み合いや素早いコマンド入力を必要とするゲーム……)

若松(いくらガサツで単細胞の瀬尾先輩でもやっぱ上手くなる為に練習とかしてるんだろうな……)

瀬尾「いやー、しっかしレバー適当にグリグリ回しながら色んなボタン押すだけで勝てるもんだなー」

若松「」

瀬尾「?」

瀬尾「しっかし若弱えーなー。 バスケでもゲームでも私に勝てないのかよ」

若松「なっ……!!!」

若松(そもそも先輩はバスケというバスケをしていないし、ゲームも俺がその気になれば勝てる!!)

若松(もう我慢の限界だ!! ここはちょっと先輩を懲らしめてやる!!)

若松「……先輩」

瀬尾「ん?」

若松「……好きです」

瀬尾「!!」サササッ

若松(ふふ……やっぱりこの言葉は苦手みたいだな……このまま言葉攻めを……)

若松「ええと……好きです……で、その後は……ええと……好きです……ええと……好きです…………………好きです……」

瀬尾「1人でしりとりやって楽しいか?」

遼介(そういや……結月が連れて来た友達、今日は千代ちゃんじゃなかったな)

遼介(男……まさか彼氏じゃねえよな?)

遼介(いや、あいつに彼氏なんかができるわけねえよな……)

遼介(でも少し気になるな……ちょっと部屋の前まで行って盗み聞きを……)










若松「……好きです」

瀬尾「!!」サササッ










遼介「!?」サササッ

遼介(う、嘘だろ!? なんであいつに彼氏が……俺よりも先に……)

若松「好きです……好きです……好きです……」

遼介(めちゃくちゃ好きって言ってるじゃねーかよ!! おい結月!! お前はどう答えるんだ!?)

瀬尾「……1人でしりとりやって楽しいか?」

遼介(違えよ!!)

若松「あ……もう部活の時間なんで帰ります」

瀬尾「おっ、そうか」

ガチャッ

遼介「!!」

瀬尾「あれ、兄ちゃんなんで私の部屋の前で立ってんの?」

遼介「ええと……その……」

若松(……はっ!! まさか……)













瀬尾『この間も『バニーが似合わないやつってこの世にいると思うか?』って聞いてきたし』












若松(俺にバニーを着させる気なんだ!! 初対面の人にそんなことをするのはあり得ないけど……瀬尾先輩のお兄さんならあり得る!!)

若松(ここは先手必勝!!)

若松「……あの!!」

遼介「な……なんだ?」

若松「俺……バニーにはなりたくないです!!」

遼介「はぁ!?」

若松が帰った後

遼介「畜生!! 畜生!!」ガンガン!!

瀬尾「どうしたの兄ちゃん」

遼介「なんでお前にはできて……俺にはできねえんだよ!! 都ぉ!!」

瀬尾「大丈夫だって、兄ちゃんでもできるから」

遼介「ほ、本当か!?」

瀬尾「うん、これなら」

遼介「……『ガンサバイバル2』?」












遼介「本当に(彼女)できるんだろうな!? 関係なくねえか!?」ピコピコ

瀬尾「(ゲームクリア)できるって、簡単なんだから」

若松「……というわけで、瀬尾先輩のお兄さんは瀬尾先輩並に変わった人でした」

野崎「恐ろしいな……」

野崎(……瀬尾のお兄さんか)













尾瀬の姉『私がデザインしたウサギのイラスト付きの服なの、きっとこれを着た姿を見たら弟も喜ぶと思うわ』

和歌『べ、別に私はあの人のことなんかっ!!///』










野崎(ネタになるかもしれないからな……いつか会ってみたいものだ)

既に会っているとは知らない野崎だった。

〜終わり〜

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