新世紀エヴァンゲリオンF~早乙女アルトの場合~ (12)

アルト「あの時こうしていたら、人生なんてそんなことの連続で。これから話す物語は俺の…俺たちのifの物語だ」

ランカ「このお話は新世紀エヴァンゲリオンの配役を私たちマクロスFの人達で構成したらどうなるかを試験的にやってみるものだよ。」

シェリル「だからオリジナルな展開になるかもしれないけど、大人しく楽しみなさい?銀河の…いえ、地球の歌姫シェリル・ノームの命令よ?」

アルト「それじゃ始めようか、≪新世紀エヴァンゲリオン~早乙女アルトの場合~≫開演だ」

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アルト「久しぶりに手紙をよこしたと思えば…クソ親父め」

家業を嫌い、親戚の家に身を寄せていた自身の元に届いた封書には実家への帰省を命じる手紙と見知らぬ女性の写真が同封されていた。

アルト「待ち合わせ場所は…ここか」

指定された駅に到着すると鞄を地面に置き辺りを見回すが、人影は確認出来なかった。

アルト「はぁ…とりあえず待つ…うぉっ!!」

突如起こった地震と砲撃音に驚きバランスを崩すも、壁に寄りかかり体勢を保ち、直ぐ様音のした方向へと視線を向けるとそこには黒色の体に面をつけた巨人が立っており、戦闘機からの攻撃を受けていた。

アルト「なんだよ…これ…」

???「早乙女アルト君ね」

巨人の姿を見ていると不意に声を掛けられ、振り向けば同封されていた写真に写っていた女性がスポーツカーに乗りこちらを見据えていた。

アルト「あんたは…」

キャサリン「キャサリン・グラスよ。貴方を迎えに来たの。さ、早く乗って?アイツが来るわよ?」

言われるがまま助手席に座るとシートベルトを絞める間も無く発車し、車内で疑問に思っていたことをキャサリンと名乗る女性に問い質した。

アルト「あんたは何者だ?親父はなんで俺を…それにあの化け物はなんだよ!いつから日本はあんなものが出る様になったんだ!」

キャサリン「落ち着いて、説明するから。まず貴方は今からお父さんのところに行くの、そこであの化け物の事も説明するわ」

キャサリン「ちなみに私はお父さんの部下、親しい人からはキャシーって呼ばれているわ」

アルト「全然分からないし、今まで放置していたのに急に呼び戻して…親父は何がしたいんだ…」

説明を受けながらも車はどんどん街の中心部に近付き、ゲートが見えてくるとそこに滑り込み、駅の改札機の様な入り口に到着した。

キャシー「とりあえずこのパスで入って、急ぐわよ?」

キャシーに促され走っていくと開けた場所に到着し、辺りを見回せば高い場所に座りこちらを見ている存在に気付いた。

アルト「…っ、親父!」

嵐蔵「久しいな、アルト。早速だが、お前に命令だ。エヴァに乗れ」

唐突な命令に苛立ち、久しぶりの再会にも関わらず向けられた言葉に噛みついた。

アルト「エヴァ?なんなんだよ!久しぶりに会った息子に言う台詞がそれか?ふざけんじゃねぇ!!」

嵐蔵「チッ…おい、矢三郎。アイツは出られるのか?」

矢三郎「ええ、ですが訓練での傷がまだ…」

嵐蔵「構わん、やらせろ」

命令が向けられるとストレッチャーに乗せられ片腕に包帯を巻き満身創痍の少女が運ばれてきた。

キャシー「司令!ランカはまだ!!」

グレイス「仕方ないわよ、キャシー。ねぇ、早乙女君?貴方はそこの怪我をした女の子に背負わせるのかしら?」

アルト「っ!!…汚いやり方だな」

グレイス「どう取られても結構よ。そうしないと私も貴方も…いえ、世界すら危ういのだから」

ランカ「良いんです…私、やります…!」

なんとかストレッチャーから身体を起こすもバランスを崩し床へと倒れ落ち、ランカは息を切らせながらグレイスへと視線を向けた。

アルト「…乗ってやるよ、エヴァだかなんだか知らないがな!!説明しやがれ!」

キャシー「ごめんなさい…貴方にこんなことを押し付けて。説明するわ、エヴァは正式にはエヴァンゲリオン、人型のロボット…と思ってくれて構わないわ」

グレイス「操縦は貴方の意思で動くわ、でもあくまで意思の力よ。そんなに自由自在というわけでもない」

グレイス「それに攻撃を食らえば痛むし、エヴァが致命傷を受けたら最悪貴方も死ぬかもしれないわ」

アルト「なんて理不尽な…でもエヴァに乗ってあの化け物と戦わないと皆死ぬんだろ?ならやってやるよ。どこにあるんだ?」

キャシー「後ろをご覧なさい?…これが、エヴァよ」

背後のモニターにはゆっくりと競り上がるエヴァンゲリオンの顔が見え始めていた。

ランカ「ダメっ、貴方は逃げて?私が…」

床へとへたり込みながらもこちらを気遣う少女にため息を漏らすとアルトは父親へと視線を向けた。

アルト「クソ親父、あとで話がある。首を洗って待ってやがれ」

グレイス「では案内するわ、急いで…」

グレイスに連れられるとエヴァ格納庫にたどり着き、円筒形の真ん中に扉のある物の前へと来た。

グレイス「ここに座って、扉を閉めて。中へとLCLを注入します。液体だけど呼吸も出来るし喋ることも出来るわ」

グレイス「息を吸い込む様に肺にLCLを満たして、その間に貴方とエヴァを繋ぐわ」

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