モバP「ご奉仕するヴァリアスハート」 (15)

とある日の事務所


心「だから~、もっとわかりやすい記号っていうか、属性? があれば、はぁとの人気も出やすいと思うんだよね♪」

飛鳥「これ以上重ねがけするつもりかい? すでに目立つ属性が十分にあると思うけど」

心「歳が歳なんで欲張るくらいでちょうどいいって☆」

飛鳥「なるほど確かに」

心「そこはお世辞でも『まだまだ若いですよ~』とか言わない?」

飛鳥「言ってあなたの心情に変化が起きるのなら。でもそうじゃないだろう」

心「ま、それはそうだけど」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441509783

心「というわけで、はぁとに設定付け足して?」

飛鳥「付け足す?」

心「隠された設定的なアレ♪ 飛鳥ちゃん、そういうの好きでしょ?」

飛鳥「それは蘭子の領分なんだが……今日はいないか」

心「お願い☆」

飛鳥「まあ、考えるだけなら……」

梨沙「おはようございまーす」ガチャ

飛鳥「名前の心(しん)だけど、『sin』と表記すると『罪』を表す英語になる」

心「美しすぎることが罪ってことだね☆」

飛鳥「罪という言葉はマイナスイメージを作りやすいけれど、使い方によっては背徳感などを煽ることも」

心「おい☆無視すんな☆」


梨沙「……なんの話してるの?」

飛鳥「やぁ梨沙。おはよう」

心「アイドルとしての売り方をちょっとね♪」

梨沙「ふーん」

心「あ、お茶もうないんだ」

飛鳥「淹れてこようか」

心「ううん、このくらい自分でやるからへーきへーき☆」

梨沙「ちょっと待って、それアタシにやらせてくれない?」

心「ん? うん、別にいいけど……」


梨沙「お待たせしました。お茶でございます、ご主人様♪」

心「ご主人様?」

飛鳥「……メイド?」

梨沙「当たり。どう、できるメイドぽかった?」

飛鳥「まあ、それなりには」

梨沙「やった! ささ、どうぞご主人様」

心「うむ。くるしゅうないぞ☆」

飛鳥「メイドと殿さまという取り合わせはどうなんだろう」

心「近こうよれ、近こうよれ。ほれほれ」

梨沙「あ、いけませんご主人様。そんな……」

心「よいではないかよいではないか☆ぐふふ☆」

飛鳥「趣旨変わってないだろうか」

飛鳥「それで、なぜ急にメイド?」

梨沙「この前卯月達がメイドの衣装着て撮影やってたでしょ? あれ見てアタシもパパにご奉仕したいなって思ったのよ」

心「メイドぱわーでパパを虜にするって算段かぁ」

梨沙「もともとセクシー美少女なアタシがメイドをしたらヤバいわね。うん、絶対ヤバい」

飛鳥「どのくらい?」

梨沙「そうねえ……びっくりしたプロデューサーの髪が抜けるくらい?」

飛鳥「それは理不尽なヤバさだね」

心「メイドのお仕事かぁ。はぁともやってみたいかも♪」

梨沙「ハートさんがメイド?」

心「うん☆ シュガシュガスウィートにご主人様をお世話しちゃうぞ♪」

梨沙「なんか、ご主人様を引っ張りまわしそうね」

心「そんなことないない♪ はぁとは意外と尽くすタイプだから☆」

梨沙「そうなの?」

心「ほんとほんと♪ 本気出したらプロデューサーだってイチコロよ☆」

梨沙「イチコロ?」

飛鳥「一発で虜にするということさ」

梨沙「へえ、初めて聞いた」

心「あれ? 最近の子ってイチコロ知らないの?」

飛鳥「あまり使われなくなってきているからね。死語になりつつあるのかもしれない」

心「そっかー。この前卯月ちゃんに『だいじょうブイ!ってやってよ』って言ったら困った顔されたんだけど、ひょっとしてあれも死語?」

飛鳥「彼女に似合いそうな言葉ではあるけどね」

梨沙「さらっとハートさん側に立って話してるけど、飛鳥はアタシとふたつ違いなんだからこっち側じゃない?」

梨沙「飛鳥がメイドやったらどんな感じかしら」

飛鳥「ボクがメイドか。あまり合わないような気もするけど」

心「そう? 結構似合いそうだよ♪」

梨沙「アレよね。何年か働いた後メイド長になってそうなイメージ」

心「移動手段はバイクで」

梨沙「クラスは魔法使いね」

心「必殺の術はアブソリュートゼロ! 相手は死ぬ☆」

飛鳥「キミ達、メイドの話をしていたんじゃなかったのかい」

心「最近のメイドはバトルも嗜むもんだぞ☆」

梨沙「結局、この3人ならアタシが一番イケてるメイドになれそうね」

心「それはどうかな? はぁとだって負けてないもん♪」

梨沙「いやアタシが」

心「いやいやはぁとが」


P「ただいま」ガチャ

梨沙「………」

心「………」

P「ん?」

梨沙「おかえりなさいませ! ご主人様!」グイッ

心「ご飯にします? お風呂にします? それともぉ、は・ぁ・と?」グイグイッ

P「うわっ、急になんだふたりとも!?」

飛鳥「……心さんのはメイドではないね」

P「飛鳥! ちょっと助けてくれっ」

飛鳥「いいじゃないか。両手に花だ」

P「棘だらけで痛いんだ!」

飛鳥「ちょっとうまいこと言うね」

梨沙「さあ、ご主人様!」

心「はぁとを選んでくれますよね! 選べ☆」

P「待って、引っ張らないで――」


飛鳥「二人を怒らせて、メイドに冥土送りにされないようにね」

飛鳥「………」

飛鳥「我ながら、あまりキレが良くない……楓さんに相談してみようか」

後日


飛鳥「………」

のあ「………」

飛鳥「あの、のあさん。ボクはメイドのことを聞きに来たんだが……これは?」

のあ「猫耳よ」

飛鳥「なぜ」

のあ「あなたには適性があるわ」

のあ「さあ行きましょう、あすにゃん」

飛鳥「あ、あすにゃん……?」


おしまい

いつも通りの山なしオチなし短編でした。お付き合いいただきありがとうございます
スターライトステージにこの3人が追加されたらいいなあ、いつか

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom