八幡「充実した生活?」 (25)

アパート


葉山「公務員試験だって?」

八幡「ああ、まあな」


葉山「意外…でもないか。しかし、楽な道のりでもないだろう」

八幡「そんなもん、わかってる」

葉山「どういう心境の変化だい?」

八幡「なんか最近、状況変わり過ぎてな…仕事先だけでも安定させたいって思ったんだよ」

葉山「それなら、専門学校に通った方が良かったんじゃないか?」

八幡「大学に入った後に言われても遅いっての…」

葉山「まあ、そうだが」

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八幡「まだ2年にもなってない状況で決めることでもないけどな」

葉山「そうだな、早い方がいいことは確かだけどね」

八幡「専門科目とか面倒だなホントに…」


葉山「そこが嫌なら、なおさら高校卒業で受けるべきだったな」

八幡「ああ、一般教養だけでいけるしな」

葉山「まあ、いいじゃないか。給料の違いとかも出てくるしね」

八幡「そうかもな」

葉山「それにしても不思議だな、比企谷の家に俺がいるなんて」

八幡「そんなに離れてないって言っても、お前今東京だしな拠点が」

葉山「そうだね」


八幡「お前、なんか目指してるとかあるのか?」

葉山「いくつか行こうとしてる会社はあるよ」

八幡「まあ大企業だろうな」

葉山「そうだな」

八幡「お前、なんか変わったな…」

葉山「俺は前からこうさ」

葉山「君の方こそ変わっただろ?」

八幡「なにが?」

葉山「俗に言うリア充ライフはどうだい?」


八幡「どうもこうもねぇよ…色々あり過ぎて…」

葉山「かなり大変な状況らしいね」

八幡「お、おう…」

葉山「まあ自業自得なんだろうけどね」

八幡「ま、まあな…」

葉山「今、何股してるんだい?」

八幡「よ、四股かな…」

葉山「……」

八幡「は、葉山…無言になるなよ…」

葉山「とりあえず、殴ってほしいとかないかい?」

八幡「ないです、勘弁してください…」


葉山「雪ノ下さんと結衣だけじゃなくて、まだ二人いるのか?」

八幡「…一色と川崎…」

葉山「君はあれか?俺の憧れの人だけじゃなくて、友達や大切な後輩も誑かしてるのか?」

八幡「憧れの人って誰ですか?」

葉山「そうやってごまかしても駄目だぞ」

八幡「はい…」

葉山「なんでそうなったんだ?」

八幡「高校卒業の時に…俺は雪ノ下を振って…由比ヶ浜と付き合ったけど…」

葉山「そうか、そうだったな…」

八幡「怒気が感じられますよ…」


葉山「まあいいか、続けてくれ」

八幡「でも、その後の雪ノ下のアプローチが止むことなくてな…とうとう浮気してしまって…」

葉山「ほう、なるほど…」


八幡「浮気したのはいいけど、それバレないようにやるのしんどくてさ…」

葉山「ふむふむ」

八幡「一色に相談してて…そのまま、つい誘ったら、OK出ちゃって…」

葉山「ただのバカじゃないか…なに考えてるんだ…」

八幡「俺もわからん…」



八幡「川崎も一色と同じように…」

葉山「いろはまでならともかく…なんでそこまで行ってしまったんだ…?」


八幡「疲れてたからな…バレないようにするのに…」

葉山「はあ…」

八幡「川崎についムラっとして…そのまま浮気関係になった…」


葉山「もうそこまで行くと、ギャグにしか見えないな…シリアスな話なのに」

八幡「いやギャグだろ…もう」

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