少年「ゆうしゃ・・・・さま・・・?」 (20)

ずっとずっと昔、世界は一匹の竜(ドラゴン)と一匹の一角獣(ユニコーン)によって生み出された。
竜の火炎により凍て付いた大地に暖かさが宿り、一角獣の涙により大地に潤いが与えられた。
竜の息吹で生命が生まれ、一角獣の疾走により枯れ果てた大地に緑が生い茂った。
竜と一角獣は互いを思いやり、互いを助け合った。
やがて2匹の間には精霊が生まれた。
精霊は大地と同化し、あらゆる自然のなかで二人の子として世界を見守った。
ある時一角獣は角の先端から人族を生み出し、それと同時に竜の牙から魔族が生まれた。
やがて二つの種族は世界に溶け込み繁殖し続けた。
竜が言った。「魔族は知性が高く温和だが、感情が薄く他の種族を思いやる気持ちに欠ける。このままでは魔族が世界を覆いつくしてしまうかもしれない。
しかし私を元に出来ているので自分では抑えられない。」
一角獣が答えた。「ならば私が抑えましょう。」
そしてこう続けた「人族は一部の魔族ほどではないにしても知性が高く感情が豊かで他種族を思いやる気持ちを持ってはいるが、私欲が強く攻撃的であるが故に
このままでは人族が世界を破壊してしまうかもしれない。しかし私を元に出来ているので自分では抑えられない。」
竜が答えた。「ならば私が抑えよう。」
              ・
              ・
              ・

こうして世界は魔族と人族により絶え間ない争いが起こることになった。

<人族と魔族の誕生>(エストナ神殿碑文解読より)


勇者「すこし到着が遅かったようですね・・・」
戦士「村中血みどろか・・・誰か生き残りは・・・って居るわけないか。」
魔女「まぁまぁこうなったら、民家で使えそうなものとか探そうよ?」
戦士「はぁ・・・勇者御一行が廃村荒らしたぁ泣けるねぇ・・・」
勇者「仕方ありませんよ。我々も生きるためですから、ここの村人たちもわかってくれます。
   それに、これ以上この村のような事が起きないためにも、ね。」
戦士「まぁ、こんな事した分くらいはきっちり魔族討伐するさね。そうしなきゃ申し訳立たないってもんよ。」

   ガサガサガサ

魔女「あ!勇者!戦士!こっちきて!」
魔女「君!大丈夫だった!?怪我はない?」
少年「・・・・・・」ブルブル
魔女「安心していいよ。アタシは魔女、それでこの優男顔が勇者で、ちょっとムサいのは戦士。
   助けに来たんだよ!」
戦士「ムサいっておい!」
魔女「・・・って言っても着いたときにはこの有様だったけどさ・・・・」
戦士「っ・・・!」
勇者「君しゃべれるかい?名前は?」
少年「ゆう・・・しゃ・・・さま?」


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少年「少年。この家に住んで・・・・今日は僕と幼馴染で森に木苺取に行ってて・・・・
   何故かワーウルフが現れて・・・幼馴染・・・守れなかった・・・・」
戦士「こりゃ相当動揺してんな。まぁ無理もないけどよ・・・」
少年「あ・・・・父さんと母さん探さなきゃ・・・幼馴染ごめん・・・・」
勇者「今まともに話するのは無理だろうね・・・この子をとりあえず近くの町まで連れて行ってそれから後のことは考えよう。」
魔女「そうね。でももう日も暮れてきたし、廃墟とはいえ子供一人守りながらのキャンプよりはここで一晩泊った方が安全よ。
   それに一番近くても大人の足で2日はかかるからどちらにせよ物資集めれるものは集めなきゃだしね。」
戦士「とりあえずコイツどうするよ?なんとか落ち着かせてやらないと連れて行くのも大変だぞ。」
勇者「魔女、とりあえずココアでも飲みながら話相手になってあげててよ。僕と戦士で食料とか色々調達してくるからさ。」
魔女「わかった。じゃブルーハーブのエキスとレッドハーブを2つずつ見つけてきてもらえるかしら?薬屋には絶対あるからよろしくね。」
戦士「あぁ、精神安定につかうあれか。でもレッドハーブなんてなにに使うんだ?」
魔女「あぁ、それはね、落ち着かせすぎても今回みたいなショックが強すぎる出来事があると廃人になりかねないから、こういう時はレッドハーブもセットで使うのよ。覚えておきなさい。」
戦士「へぇ、わかった。まかせろ。」
勇者「じゃ、その子をよろしく頼むよ。行こうか戦士。」

読みにくいからセリフとセリフの間一行空けたほうがいい

魔女「さて、少年だったっけ?一緒にココアでも飲みましょう。」
少年「・・・うん」
魔女「一つ言っておくわ。貴方は悪くない。貴方が生き残ったのには理由があるのよ。ワーウルフに襲われても貴方のような戦いもしらない子供には倒せない   のは当たり前。自分を責めて、悲劇のヒロインを演じていてもなにも変わらない。
   ただの自己満足で終わるだけよ。男ならしっかりと前を向いて生きなさい。」
少年「俺が強かったら、幼馴染も村の人も・・・こんなことには・・・・」
魔女「魔族を舐めないほうがいいわ。そんじょそこらの生半可な修行で倒せるほど楽な相手ばかりじゃないもの。」
少年「・・・・戦い方を教われば、俺も魔族を倒せますか?」
魔女「人の話をちゃんと聞きなさい。復讐心に囚われても何も事を成せないと言ってるの。貴方はまだ幼い私が見たところ12歳やそのあたりでしょ?
   まだまだこれから幾らでも貴方の未来は開いているの。今日の惨劇が貴方の心に影を落とさなくなる事なんて一生ないでしょう。
   けれど、私や戦士、それに勇者は貴方みたいな人をこれ以上作らないために、貴方のような人が今後幸せに暮らしていけるようにこうして旅をしている
   のよ。」
少年「・・・・・でも・・・貴女たちは俺と10も変わらないように見えます・・・」
魔女「そうね。アタシは17、戦士と勇者は19歳ね。貴方くらいの時からずっと修行をしてたわ。」
少年「じゃ、俺も修行をつけてもらえれば! 魔女「いいかげんになさい!」
魔女「いいこと?貴方が今から修行をつけてもアタシたちレベルになれるまでに5年はかかるの。5年もあればアタシ達がこの旅を終わらせてるわ。
   そうなったら貴方の修行は無駄になるわけ。わかる?復讐心に駆られて人生を無駄にする必要はないのよ。落ち着きなさい。」
少年「・・・・・・でも・・・・」
戦士「おーいレッドハーブしか見つからなかったぞ。」
魔女「この無能。まぁもっともこの子にもうブルーハーブのエキスもレッドハーブも必要ないけど。」
戦士「えぇ・・・無能扱いされた上に、注文の品は用済みですか・・・」
勇者「まぁよかったじゃない?とりあえず落ち着いたみたいで。」
戦士「そうだな、ところでなんの話をしてたんだ?」

魔女「慰めていただけよ。」

少年「・・・・」

戦士「ふーん。まぁ少年、俺や勇者や魔女も似たような境遇だからお前の気持ちはよくわかるつもりだけどさ、まぁ安心しろよ。
   俺らが絶対この旅終わらすからさ。ってーなんの慰めにもなってないか。」

少年「そんなこと・・・・ないです。」

勇者「戦士はバカだけどすごくまっすぐで良い奴だから、仲良くしてあげてよ。」

戦士「おいこら!俺のどこがバカなんだ?」

魔女・勇者「キマイラ相手にバックアタックかけて尻尾の蛇に毒くらわされてる所。」

戦士「あれはマジ油断してた・・・・」

戦士・魔女・勇者「ぷっ・・・・あはははははははははだっせええええええ!」

少年「クスっ・・・」

勇者「やっと笑ったね。」

>>3のアドバイス通り開けてみた
初投稿だからいろいろと許してクレメンス

勇者「さて、少年って言ったね?そろそろ君のことについて聞きたいんだけど、その前に食欲はあるかい?無理にとは言わないが、ここを出て隣の村に行く   としても体力を使うから僕としては、無理にでも食べて欲しいんだけどね。」ニコッ

少年「わかりました。食べます。」

戦士「おぉ、食っとけ。食事には気を紛らわす作用もあるんだぞ!たぶんな。」ニヤッ

魔女「どっから来るのよその根拠は・・・」ハァ

戦士「そりゃ当然俺の経験則よ!」ドヤッ

魔女「バーカ。まぁでもアタシも一理あるとおもうよ。」

戦士「だろ?」ドヤッ

勇者「とりあえず食事にしようか。」


あんな惨事の後の食事は鉄の味しかしなかった。
食欲はなかったが無理やり腹に押し込んだ。
そして彼らの話を聞いた。
彼らは自分たちを勇者御一行と名乗った。
勇者は両親の顔を知らず、物心ついたときには教会に預けられていたそうだ。
そしてある時神託を受けて、それから勇者として魔族討伐を任命されこの旅が始まった。
次に戦士、戦士は貴族出身の騎士だったが、ある時隣国との親善試合で誤って相手を殺してしまった。
その出来事の後騎士を解任され、親族からも縁を切られてしまった。
そして人里離れたところで狩りをしながら暮らしていたところ勇者と出会い旅を始めたらしい。
魔女は、ごく一般的な幸せな家庭の元で育った。しかしある日父親が魔族に襲われて全てが変わった。
母親は元王都魔術師だったらしく、魔女に魔術を教えだした。
1年後には魔女は一通りの魔法は使えるようになり、2年後には王都魔術師よりも優れた魔法使いとしての能力を開花していた。
修行を始めてから3年たったある日母親が魔女に言った。「ついに器が出来たわ。」
そう言うと一人前の魔術師の儀式として、彼女は魔女に葡萄酒を飲ませた。

魔女「気づいた時には倒れた母と血だらけの勇者、それにボロボロの戦士が居たわ。」

戦士「あれはお前を覚醒させようとしてそうなったんだよ!」

魔女「母を殺した事、恨んではないけど覚えているのよ。」

勇者「それに関しては人々を守るためとは言え、君には申し訳ないとは思っているよ。」

魔女「別にいいのよ。アタシも意識が薄れてたけど母さんの言葉・・・・覚えているもの。」

(やっと出来たわ!器が!これであの人が帰ってくる!)

(この子がどうなってもいいのか?ですって!?良いに決まってるわよ!あの人が帰ってくれば子供なんてまた産めるもの!)

(えぇ!もちろん愛してるわ!あの人の子供ですもの!だからこそ、あの人に返してあげなきゃだめでしょ!)

戦士・魔女・少年「・・・・・・・」

勇者「そろそろ君の番だね少年。話してくれるかい?」

少年「なにから話せばいいのか分らないけど・・・・俺の親父は大工で、母親はべつにどこにでもいる主婦だった。
   親父は怒ると怖いけどいつも、バカな話を俺にしてさ、俺は笑って、それみて母さんはまた笑ってた。
   母さんのお腹には俺の妹になるはずだった奴がいてさ、だから俺と幼馴染は木苺食べて栄養つけてもらおうと思って取りに行ったんだ。
   そしたら、ワーウルフに襲われて、幼馴染がさ、言ったんだよ、ここは俺が引き付けとくから逃げろ!お前はお兄ちゃんになるんだろ!
   お前より逃げるの速いのは知ってるだろ!早く!って・・・・
   そして俺だけ逃げてさ、途中であいつの悲鳴が聞こえて・・・・でも怖くて戻れなくて・・・村に戻ってきたらこんなことになってて・・・
   俺・・・俺どうやって謝ったら・・・アイツ怖いはずなのに、俺なんかのために・・・・」

戦士「元々この辺りではワーウルフ出るって知らなかったのか?」

少年「ワーウルフどころか野犬すらここ数年出たって聞いたことないよ!!」

勇者「なるほど、魔族の襲撃の際に沸いた可能性が高いね。」

魔女「少年、アンタの友達のおかげでアンタが生きてるの。そこんとこ忘れちゃだめよ。」

少年「忘れるわけねーよ・・・・忘れられるわけねーよ!俺が強ければっ・・・臆病じゃなければっ・・・・
   幼馴染は死なずにすんだんだ!」

魔女「でも、村は結局同じことになってたけどね。それで、あんたが死んでその幼馴染って子が生きてた。もしくは両方死んでたか。」

戦士「おい魔女やめろって!」

魔女「なにも変わってないの。アンタがどうだろうが死ぬ順番が違っただけ。でもアンタは生き残った。生き残らされたのかもしれないけど、
   その分しっかり生きる義務があんのよ。」

勇者「僕らも神様じゃないから、救える命、救えない命があるんだよね。本当に情けないことだけど。
   どれだけ強くなっても、どれだけの魔族を倒してもこの事実は悲しいことに変わらないんだ。
   でも君がここでこうやって生きていてくれたことを僕は心からよかったと思うよ。」

戦士「守れるなら守りたいんだけどこればっかりはどうしょうもねぇのよな・・・
   恨むなら自分じゃなくて、非力な俺ら勇者パーティーを恨んでくれ。」

魔女「アタシは戦士を恨んでるけどね。」

戦士「おい」

魔女「冗談よ。でも、アタシみたいな美少女がお洒落もできず、こんなむさ苦しい男に囲まれて毎日綺麗なベッドで寝ることも許されないことに関しては
   恨んでるかもね。アハハ」

戦士「おい勇者こんなこと言ってるぞ?」

勇者「まぁ、それに関しては諦めて。」ニコッ

魔女「勇者様って冷酷ぅー。」

少年「やっぱり俺貴方たちのように強くなりたいです!」

魔女「はぁ・・・だから、アンタが強くなる頃には旅おわってるっ 勇者「いいんじゃない?」

魔女「ハァ!?アンタなに考えてんのよ!」

勇者「まぁどうせこれから一緒に隣町までつれていくんだし、戦士の暇つぶしもかねてね?」

戦士「ハァ!?勇者お前じゃなくて俺がやんのかよ!?まぁいいけどな。」

勇者「というわけで決定ですね。まぁ最低限自分の身は自分で守れるようになったほうが連れて歩くにしても楽ですしね。」

魔女「勇者なに企んでんのよ・・・・?」

勇者「別になにも?ちょっと近辺を調べたかったんでこの町には少し滞在しておきたかったんですよ。幸いにも滞在できるだけの食料はありますしね。
   その間戦士は少年に旅に出ても最低限生き延びれるように修行つけておいてくださいね。」ニコッ

戦士「はいはい。神託受けた人間の考えることはたまーによくわかんないけど、勇者様の仰せのままに。」

魔女「ハァ・・・まぁいいわ。アタシもアイテム調合でもしてこの子が出来るだけ危険な目に合わないように準備しとくわ。」

勇者「後の事はよろしくお願いしますね。僕は周辺を調査してきますんで。」

戦士・魔女「はいはい、おやすみー。」

少年「勇者さん一人で出て行って大丈夫なんですか?」

戦士「あれは人じゃないから大丈夫だよ。まぁ、もっとも俺ら全員一人で出て行っても大丈夫だけど。
   まぁ、お前も俺がある程度身を守れるように修行つけてやっから、まずは良く寝て良く食って、体力つけてそれからだ!」

魔女「脳筋だけは見習っちゃだめよ。おやすみ。」

戦士「だぁぁーっ!悪態つかなきゃ寝れんのかおまえはっ!おやすみ!」

少年「おやすみなさい。」

誰も見てないだろうけどとりあえず休憩。
夜にまた投下。

戻りました。ぼちぼち再投下します。日付またぎそうだしトリップ付けた方がいいのかな?

少年「(何で俺だけ生き残っちゃったんだ・・・)」

少年「(幼馴染ごめん・・・父さんと母さんに会いたい・・・妹にも会いたかった・・・)」

夜の静寂に少年の鳴き声がひっそりとこだました。


少年母「起きなさい!いつまで寝てるの!」

少年「え?(あれ?母さん・・・?

少年父「はぁ・・・まぁ休みだしゆっくり寝かせてやれよ。」

少年母「貴方のグータラが遺伝したのよ!もう!」

幼馴染「おーい!少年遊びに行こうぜ!」

途中送信してしまったので修正

少年「(何で俺だけ生き残っちゃったんだ・・・)」

少年「(幼馴染ごめん・・・父さんと母さんに会いたい・・・妹にも会いたかった・・・)」

夜の静寂に少年の鳴き声がひっそりとこだました。


少年母「起きなさい!いつまで寝てるの!」

少年「え?(あれ?母さん・・・?)」

少年父「はぁ・・・まぁ休みだしゆっくり寝かせてやれよ。」

少年「(父さんも生きてる?今までのは夢?)」

少年母「貴方のグータラが遺伝したのよ!もう!」

幼馴染「おーい!少年遊びに行こうぜ!」

少年母「幼馴染ちゃんが呼びに来てるわよ!ほらぼーっとしないで!いい加減目を覚ましなさい!ちゃんとご飯食べてから行くのよ!」

少年「うん!わかった!(よかった!最低な夢だった。)」
             ・
             ・
             ・
             ・
戦士「おはよう!」

魔女「おはよ・・・」

少年「おはようございます・・・(やっぱりこれが現実か・・・最低な夢だった・・・)」

戦士「さて飯食ったら、修行すっから。武術ってのは本当は型から始まって基礎トレーニングと素振りの積み重ねから始まるんだけど・・・・
   そんな悠長な時間無いし、なにより俺は実戦重ねて強くなるってタイプなんで、この近辺に出てくるモンスターは一人で倒せるのが目標に頑張ろう。」

魔女「この辺のモンスターを一人で倒せるようにって、アンタどんだけ長い間ここで修行させる気よ?」

戦士「え?まぁ大体1週間くらいかな?」

魔女「そんな短期間で強くなるわけないじゃない!」

戦士「大丈夫大丈夫!とりあえず基礎トレーニング一日みっちりやらせるでしょ?バテたら魔女の出番。疲労回復的な魔法あるでしょ?それ使って永遠
   基礎トレ。二日目には俺と一緒に半日周辺のモンスター討伐。半日は基礎トレ。怪我やバテたら魔女の出番。3日目は1日俺と対人剣術練習。
   4日目以降も2日目と3日目を繰り返す感じかなー?」

魔女「はぁ・・・アンタ鬼ね。疲労回復ね・・・・無い事は無いけど、どちらかというと筋肉が受けたダメージを超スピードで回復する。っていう方が
   正しいわね。しかも一定時間回復し続けるって感じかしらね。でもそれだけのメニューをこなすとなると過度に使用しすぎて副作用が出るわ。」

戦士「副作用?魔法にそんなもんあったの?」

魔女「バカ言わないで。魔法も自然の一部なの。魔力と引き換えに一時的に精霊の力を借りているのよ。」

戦士「ほーん。で、副作用って?」

魔女「回復系の呪文は術者じゃなくて、かけられる対象に代償を求めてくるのよ。厳密に言うと怪我の治癒や解毒なんかは術者の魔力だけでいいんだけどね。
   肉体強化系に属する類の、一定時間魔力を受けないだとか、体力が徐々に回復するなんていう場合は術者の魔力によって比例して回復量、強化量の質
   が上がるんだけど、それとは別に、術の対象者の年齢を奪ってしまうのよ。」

戦士「ようするに老けるっつーことか。女にゃ厳禁な術だな。」ニヤッ

魔女「まぁ一日3~5回かける程度なら問題ないんだけどね本来・・・・
   でもアタシって・・・その天才美少女魔術師だからぁー・・・・一日2回が限度ね。まぁその代わり質と継続時間はある程度保障するけど。」

戦士「ちなみにどれくらいなんだ?」

魔女「まぁ並の術者なら20分だけど、アタシの場合は1時間半くらいは保つわよ。」

戦士「俺のメニューじゃどう考えても最低でも1日5回は使うな。」

魔女「だよねぇ・・・しかも質と継続時間が長いぶん対象者の代償もちょっとお高めに・・・」

戦士「どれくらい老けるんだ・・・?」

魔女「まぁざっと一日5回で一週間使い続けると・・・だいたい2年くらい老ける計算・・・かな?」

戦士「なら、少年は若いし問題ない・・・よな?」チラ

少年「俺なら平気です。それに一緒に歳を取る友達もいませんし。」

魔女「アンタがそういうならアタシはなにも言わないわ。ただ、死に急ぐことだけはしないで。いいわね?」

少年「はい。わかってます魔女さん。」

魔女「魔女でいいわ。」

戦士「俺の事も気軽に戦士でいいからな!」ニコッ

魔女「アンタは脳筋バカで十分よ。」

戦士「この知性と気品に満ち溢れた紳士になんてことを!お前こそバストまで魔力に吸い取られた残念ボディなくせしやがって!」

魔女「サンダーボルト。」バチバチバチ

魔女がそう唱えると戦士の頭上に雷撃が走った。

戦士「あっぶねぇ!」

間一髪で雷撃をかわした戦士はにやりと笑って言った。

戦士「お前今のマジで俺の事殺そうとしただろ!でもちょびっとまだまだ全然俺を殺すには修行がたりませんことよ?おわかり?お・じ・ょ・う・さ・ま。」

魔女「少年がいるから抑えただけよ。なに真に受けてんの?ウケルー!(いつかコ○ス)」

少年「(この人今本気だったよな・・・目が笑ってないし・・・)」

戦士「さて、邪悪な魔女と華麗な戦士の戦いは置いといて、少年の修行に入りますか!」

そう言うと戦士は駆け出した。

魔女「誰が邪悪な魔女ですって!?って逃げてんじゃないわよ!」

少年「(この人たち仲いいなぁ・・・)」

戦士「おーい!少年はやく行くぞ!」

魔女「アンタなに笑ってんのよ。はやく行きなさい。あとでアタシも行くから。あ、その前に先に術かけとくわ。」

魔女が術を唱えると少年の体にさわやかな風が疾った。

少年「なんていうか、さわやかな感じですね。体がふわふわする。」

魔女「こんなドーピングみたいなやり方本当はアタシは賛成しないんだけど、状況が状況だし、しっかり強くなんなさい。」

少年「ありがとう魔女。行ってきます。」

魔女「さて、アタシは二度寝しよーっと。」

そして修行が始まった。
基礎訓練と称して、村の外周を永遠と走らされた。普通に走らされたのは一時間だけだった。
2時間後には戦士の攻撃を避けながら全力疾走で逃げるという鬼ごっこに変わっていた。
給水しながら逃げろとか、昼食を食べながら避けろだとか無茶な要求をされたが、魔女の術のおかげで疲労はまったく感じなかった。
一日が終わるころには剣士に反撃しながら全力疾走で町の外を駆け回れるようになっていた。

2日目あの事件から初めて村の外に出た。
森の様子はあの日と同じく静寂につつまれていたが、モンスターが現れるようになった。
戦士に聞くと、魔族が襲撃するときは必ず下級モンスター達を偵察に送るそうだ。
そして魔族が引き上げたあとも下級モンスター達はそこに住み着き人々を襲う。
下級モンスターは下級ボスモンスターが繁殖させているので、下級モンスターをいくら倒しても無限に沸いて出るそうだ。
その大元の下級ボスを倒して土地を浄化するのも勇者パーティーの仕事らしい。

戦士「勇者帰ってくるまでにはここのボス倒すからな。ボスは三体。一匹目はビッグポイズンスライム。二体目はジャイアントキラーラビット。
   そして三体目が・・・」

少年「ワーウルフですね?」

戦士「厳密にはサイレントウルフだな。こいつがたぶんこの3匹の中で一番強い。まぁボス戦は俺と魔女が援護してやるから安心しろよ。」

魔女「まぁ出来るだけ自分の力だけで勝ってほしいけどね。」

戦士「それは3日間の修行しだいだな。とりあえずポイズンスライムとキラーラビットを今日中に一人で倒せるようになってもらうからな。
   とりあえず昨日の基礎修行を思い出して敵の攻撃を回避することに専念。俺が攻撃するから、真似して攻撃してみ。」

少年「は、はい!」

戦士はモンスターにわざと攻撃させ、少年に避けさせ、最後に一撃で確実にモンスターを葬った。

戦士「ちがうんだよなぁ。まぁ回避は出来てるんだけど、攻撃するときはもっとスパッと一撃で相手の核急所を断ち切るようにしなきゃ
   無駄な反撃を食らうよ。」

少年「そうは言っても硬くて刃が通りませんよ・・・」

戦士「全然やわらかいし、剣も良く切れるよ。ただ少年の力の使い方がおかしいだけ。
   まぁドーピングしてるから疲労ないもんなぁ・・・こういうのは疲労感が伴わないと確かにわかんないかも?」

少年「疲労感ってそれ関係あるんですか・・・?」

戦士「全然あるよ!疲れた時こそ本当にしっかりした斬り方でないと相手を倒せない。
   それに正しい斬り方っていうのは意外にどれだけ戦っても疲れないものなんだよ。まぁ対ザコ戦に限っては・・・だけどね。」ニコッ

魔女「どうする?肉体回復呪文やめようか?」

戦士「うーん・・・1時間普通に戦って、15分回復の繰り返しって出来る?」

魔女「まぁなにもしなければ15分あれば十分全快するとおもう。」

戦士「じゃそれで行こう!休むほうが効率いいなら15分休憩って形でいこう!」

魔女「少年よかったね。これでアンタの寿命2ヶ月は伸びたよ。」

少年「(たった2ヶ月老化が遅れることに果たして意味なんてあるのだろうか・・・)」

肉体疲労の魔法が無ければ30分も剣を振るっていられなかった。
剣の重みが腕に振り上げる力を失わせ、握力もあるのか無いのかわからなくなってくる。
体の回転と剣の重みを利用して振り回すことしか出来なかった。
しかし何故か切れ味が落ちない。
落ちないどころか段々と切れ味がよくなっているのに少年は気づいた。
15分の休憩の後には1時間ポイズンスライムとキラーラビットを狩り続けても体に疲労感を感じることはなかった。

少年「(あれ?俺ってなかなかセンスあるんじゃ・・・?)」

戦士「お前のセンスじゃなくて俺の教え方が上手いだけな。」

魔女「ドーピングもしてるし当然。」

少年「俺なんも言ってません!///」

戦士・魔女「顔に書いてある。」

少年「・・・・・」

戦士「まぁ実際頑張ってるよ。魔女いなきゃ2時間以内に確実に10回は死んでるメニューだしね。」

魔女「アンタ助けれるのに助けないからじゃない!」

戦士「助けて強くなるならいくらでも助けてるよ。それはお前が一番わかってるだろ。」

魔女「まぁね、それにアンタが助けるくらいの甘ちゃんだったら、アタシもこんなドーピングに付き合うこともないしね。」

戦士「そーいうこと。」ニコッ

ガサガサガサ

魔女・少年・戦士「!?」

ワーウルフ「ガルルルル」

ワーウルフが現れた!

戦士「少年やってみろ。」

少年「幼馴染の仇っ!」
不用意すぎた。
ワーウルフは少年の攻撃をかわし。鉤爪がわき腹をかすった。
(うわああああああああああああああっ――――なんでこんな時に幼馴染の声がっ・・・)
幼馴染の悲鳴が、あの時逃げた恐怖が、後悔がフラッシュバックした。
まったく動けなかった。足が震えて、剣を振り上げる力も出ず、完全に腰を抜かしてしまった。

少年「(怖い・・・怖いよ・・・)」

ワーウルフの牙が少年の喉に狙いを定めた瞬間、まばゆい光の後黒いコゲ跡を残しワーウルフが消え去っていた。

戦士「うーん、まぁ若干こいつはレベル高いし、しゃーないか?」

魔女「アンタバカでしょ!それ以前にトラウマ植えつけた相手といきなりタイマンさせるなんてどういう神経してるわけ?」

戦士「荒治療?」

魔女「ホント救いようも無いバカね。アタシが雷撃放たなきゃどうしてたのよ!」

戦士「え?いやちゃんと殺してたよ?ワーウルフが少年引っ掻いたときに。」

魔女「嘘よ!少年に噛み付こうとしてたじゃない!」

戦士「マジだって。あれはちょっと少年の勇気見るために生かしといた的な?」

魔女「性格悪すぎるのも大概にしなさいよ!」

戦士「悪かったって。まぁ生き延びて欲しいし、短期間で強くなるためには多少荒っぽいことも必要なんよ。
   まぁ今日のモンスター討伐はこの辺にして昨日の基礎練習するぞ。」

少年「・・・・・(俺全然ダメじゃん・・・)」

少年「何が仇だよ・・・結局ビビッてんじゃん・・・だっせぇ・・・」ポロポロ

戦士「少年、恐怖ってのはなんであるか知ってるか?」

少年「知らねぇよ!俺が弱いからだろ!」

戦士「違う。生き残るための大事なセンサーなんだよ。世の中の強者と呼ばれる奴の中には恐怖を克服しろだとか、恐怖心を無くせなんて言うけど
   俺に言わせればバカだね。いいか?恐怖心ってのは大事なセンサーなんだ。怖いと思うからギリギリのゾーンで踏み止まれる。
   いわばブレーキ。大事なのはそのブレーキとの付き合い方なんだ。最初は本能でブレーキをかけてしまうから体が言う事を聞かなくなる。
   だけど、理性でブレーキをかければ体は動く。生死を分けるギリギリの戦いではそのブレーキが無ければ死んでしまう。
   怖いけど怖くない。怖くないけど怖い、そういうギリギリの世界が存在するんだ。
   よく武術をする人間の間ではそれを間合いだとか制空圏なんて呼ぶけどね。それを感知するために恐怖心があるんだよ。
   だからその自分の大事な部品を無くすなよ。」

この調子で書くとかなり長くなりそう・・・・
しかも書きまとめてないから投下も遅めw
まぁなるべく早くまとめて仕上げるつもりだから、ゆるしてくだしあ><

少年「ブレーキとの付き合い方・・・・」

戦士「まぁ、それは明日俺との打ち合いで嫌でも覚えさせてやるって。」ニヤッ

魔女「(このバカに手加減なんて出来るのかしら・・・?)」

少年「・・・・ところで、勇者さんっていつ戻ってくるんですか?」

魔女「たぶんアンタの修行が終わる頃には戻ってくる。」

魔女「・・・・・・・・・・・・・・・・・と思う。」ボソッ

戦士「まぁ勇者は大丈夫だ。それより今は自分が強くなる事を考えないとな!」

少年「はい!」

戦士「そろそろその他人行儀な敬語やめようぜ?俺ら仲間なんだからよ。」ニコッ

魔女「そーそー、気を取り乱してた時みたいな素の自分でいいのよ。気ばっか使ってたら疲れるわよ。っていうかコッチが疲れるっ。」

戦士「そーいうこと。」ニコッ

少年「わかった。二人ともありがとう。」ニコッ

家族を亡くし、友達も故郷も失くしてしまった自分には仲間という言葉はあまりにも衝撃が強かった。
気を緩めると目からなにかこぼれ落ちてしまいそうな、ふわふわした感覚に包まれた。
そこで初めて少年は、自分はまだ一人ぼっちではないと気づいた。
たとえそれが、隣町に移動するまでの僅かな時間であったとしても、二人が自分を仲間だと言ってくれた事で救われた気がした。

戦士「3日目の今日は俺と対人戦の練習だ。」

少年「対人剣術なんて魔族倒すのに必要あるのか?」

戦士「認識が甘いぞ。ボーンナイトや人型の魔族だっている。それに馬鹿らしい事だけど、人同士で殺しあわなきゃいけないときもあるんだよ。」

少年「俺は人殺しはしない。」

戦士「そうは言っても世の中いい人ばかりじゃないんだ。特に旅人っつーのはモンスター以外にも襲われやすいのさ。そんときむざむざ死んでやるのは
   俺はごめんだね。例え殺されても最後まで抗い続ける。それに俺が死んだら勇者と魔女だけじゃ魔族滅ぼせなくなるだろ。」ニャッ

魔女「アンタいなくても十分だから安心して死んでね。」ニコッ

魔女「少年、アンタも強くなると決めたんだから腹くくりなさい。それに、自分の技量が相手より優れていれば殺さなくても戦意喪失させることも
   出きるわ。」

少年「そっか。ありがとう魔女。頑張るよ!」

魔女「勇者も戦士もこれくらい素直なら可愛げがあるんだけどなぁ。」

戦士「そいつは無理な注文ですなお嬢さん。」ニコッ

魔女「知ってた。」ニコッ

戦士「さて、そろそろ修行の説明なんだけど、とりあえず魔女はゴーレム召喚してくれ。」

魔女「はいはい。」

魔女が詠唱と共に袋から出した砂を地面にふりかけるとゴーレムが現れた。

戦士「さてこのゴーレムちゃんに俺の今からする動きを覚えてもらいます。」

そう言うと戦士は一人剣舞を舞った。

戦士「はいゴーレムちゃんやってみて。」

ゴーレムは戦士が舞った剣舞を完全に舞って見せた。

戦士「おー。流石魔女。こんなこと出来るのお前くらいだわ。伊達に勇者パーティーやってないな。」パチパチ

魔女「戦士たちの動きを記憶できる使い魔が居れば、最悪アタシだけでも生き残れるしね。」フフン!

戦士「俺らを助ける気はないんかい!」

魔女「まぁー気が向いたらね。それにこの子を前線に出す気はないのよ。」

戦士「魔力消費大きいもんな。」

魔女「それ以前の問題でアタシの魔法で一緒に消し飛ばしちゃうから。」

戦士「お前の魔法避けながら戦うの大変だもんな・・・ってちゃんと狙い定めろよ!」

魔女「定めてるけど威力が強すぎるの!それにアンタら多少のことじゃ死なないしそもそも避けれるしね。」

少年「(夫婦漫才はいいから修行させてくれ・・・)」

戦士「まぁいいや。とりあえず今からお前にゴーレムと対の剣舞を教えるから、しっかり覚えろよ。」

少年「実戦練習じゃなかったのか?」

戦士「実戦練習だよ。普通はこの剣舞を何年もかけて完成させてからやるんだけどな。」

そう言ってみっちり剣舞をお昼まで叩き込まれた。

戦士「よし。じゃ、今からゴーレムと戦え。ただし、今の剣舞の動きでしか戦うことを許さん。」

少年「え?」

戦士「まぁいいや、仕方ない見本見せてやる。」

そういうとゴーレムと戦士は互いに見合い互いに剣舞で戦いあった。
俺の目の前には理解できない光景が広がっていた。
お互いがお互いを切りあっているのにお互い傷一つ無い。
超高速の動きの中、剣筋が交わることなくお互いを攻撃しあい、それを回避しながら次の攻撃動作に入っていた。
剣舞が一通り終了すると戦士が言った。

戦士「これは昨日言った恐怖と付き合うための修行でもある。自分がミスをすれば相手と自分が傷つくようにできている。
   失敗さえしなければ相手の切っ先をギリギリで避けれる。そこで相手の間合いを理解する。
   これが高速で舞えるようになれば、相手と自分の死角、攻撃のタイミング、色んな事を理解するんだ。
   冷静に判断できないウチは体が覚えてることをしっかりこなせ。それが出来るようになったら冷静に状況をみてみるんだ。
   不思議と体から恐怖感が消えて、どこまでが安全でどこからが危険かというのを理解できるはずだ。」

魔女「まぁでも、今日明日で会得できるもんじゃないでしょ?この手の修行って。」

戦士「正解。最低でも2年はかかる。常人ならな。」

少年「そんなの1日じゃ無理だよ!」

戦士「まぁお前は昨日バカみたいに実戦くりかえしたろ?結局俺らが対決するのはモンスターメインなんだから、完璧に会得するのはハナから期待してない。
   要はモンスターでも一緒で間合いがあるってのを理解して欲しいだけだ。わかったらさっさとやれ。」

最初の数時間は木剣で途中から真剣に変えられた。
剣の切っ先が皮膚をかすめるたびに死の恐怖がやってきた。
それから何時間たっただろうか?

少年「(あれ?ゴーレムの剣筋を覚えてきた?)」

少年「(俺の上段に合わせてゴーレムが下段の突きを放ってくる。)」

少年「(そして太刀筋が逆転して最後に互いの居合い・・・っ!)」

少年「(無駄に動くとこの舞自体を舞うの自体がそもそもキツイっ・・・・!)」

少年「(もう少しギリギリで避けれるかも・・・!)」


魔女「あの子なかなかやるじゃん」

戦士「ふむ。まぁ慣れてきたねぇ。まぁレベル1だけどさ。」

魔女「あれでレベル1ってどんだけあんのよ・・・」

戦士「レベル3まであるけど、まぁ3とかは人間同士の騎馬戦想定してあったりするから、まぁ要らんっちゃ要らん。
   でも常人ならレベル1は普通早くても1週間かかるんだけどねぇ。あの子のセンスがあるのかドーピングのおかげなのか・・・」ケタケタ

魔女「まぁドーピングでしょうね。でも根性だけは常人よりはあるんじゃないかしら?」

戦士「まぁセンスが問われるのはむしろ熟練してからだもんな。今の段階の習得の早さはセンスじゃなくて教える側の上手さだわな。」

魔女「なにさり気なく自分の株あげようとしてんのよ。」

戦士「いやぁ客観的事実じゃん?」ニヤッ

魔女「バーカ。」

魔女「少年そろそろ夕食にするわよ!」

少年「ハァ・・・ハァ・・・今いく!」

戦士「おつかれさん。流石に服ボロボロだな。まぁ明日が楽しみだな。」ニヤッ

少年「???」

魔女「少年アンタ服ボロボロじゃない!繕ってあげるから貸しなさい。」

次の日の朝俺の服は魔女に猫や犬のワッペンだらけにされて返ってきた。
戦士の昨日の発言の意味を理解したのだった・・・・
ちなみに戦士は俺の服を見た途端口に含んだミルクを噴き出して魔女に散々叱られていた。ざまぁみろ。

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