ハルヒ「凄い好みがそこにいた」 (100)

中学生の時に出会った謎の高校生ジョンの痕跡を求めて進学した高校に彼がいた。

キョン「----以上で自己紹介を終わります」

入学式の後の教室での自己紹介を終えた彼は、そう言って着席した。

あたしはというとジョンに似た、ストライクゾーンど真ん中の彼に驚いて暫し呆然としていた。

キョン「どうしたんだ?お前の自己紹介の番だぞ?」

その彼に声をかけられて我に返ったあたしは慌てて立ち上がった。

ハルヒ「ひ、東中学出身涼宮ハルヒ。この中に……いえ、なんでもないです。よろしくお願いします」

あたしはそれだけを言うとすぐに着席した。

本当は宇宙人や未来人や異世界人等を募集するつもりだったが彼を意識した途端に恥ずかしくなり中止してしまったのだ。

こうしてあたしの高校生活はスタートした。






※SSをあんまり書いたことがないので、変だったらごめんなさい

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1440864045

数日後、あたしは我慢できずに前の席に座る彼に声をかけた。

ハルヒ「ねぇ、あんた」

キョン「なんだ?」

彼は気怠そうに振り返り、やる気のなさそうな返事を寄越してきた。

ハルヒ「あんたって、未来人か何かなの?」

キョン「未来人?なんだそりゃ?」

ハルヒ「ほら、未来から行ったり来たりできるアレよ」

キョン「アレと言われても解らんがお前と生年月日はそう変わらんはずだぞ。お前が留年やら浪人やらしてない限りだが」

ハルヒ「失礼ね!あたしが留年なんかするはずないじゃない!それじゃあ、お兄さんか三歳くらい年上の従兄とかいないの?」

キョン「いないはずだが……」

ハルヒ「あっそ。じゃあ話しかけないで」

キョン「話しかけないでって…お前から話しかけてきたわけだが」

あたしは彼の抗議を無視してそっぽ向いた。

一体なにを聞いているのだろう。我ながら恥ずかしくなり、彼の顔を直視できなくなったからだ。

それから暫く彼を観察した結果、彼は国木田とかいう男子生徒やあたしと同じ中学出身であるアホの谷口と共に昼食を食べているいことが解った。

その日の昼休み、勇気を振り絞ったあたしは持参したお弁当と共に彼達のグループに参加してみようと彼らに近づいた。

谷口「お前、この前涼宮に話かけてたな」

キョン「話しかけられたのだがな」

谷口「もしあいつに気があるんなら、悪いことは言わん、やめとけ。」

近づけずにいると、アホの谷口があたしの奇行癖があるって新聞沙汰になったとか、男癖が悪いだのと散々に吹聴した挙句に、

谷口「俺だったらそうだな、このクラスでのイチオシはあいつだな、朝倉涼子」

そんな風に言ってクラス委員である眉毛のぶっとい生徒を推薦し始めた。

ハルヒ「あたしの悪口はもう終わりかしら?」

話題の中心があたしならまだしも、朝倉の推薦までされては堪らない。

あたしはアホの頭を握り彼らの会話に参加した。

谷口「涼宮!?いったいどこから聞……・」

ハルヒ「聞かれるまでもなく答えるけど、初めからだから」

あたしはそう言ってアホを蹴飛し、アホが座っていた席に座った。

ハルヒ「アホが言ってたのは脚色1000%の嘘八百だから気にしないように」

キョンにそう言って弁当箱を広げる。

微妙に事実を言っていた気もするけど、気にしない。

国木田「だけど新聞記事……」

ハルヒ「ああ、それ。どうせ、このアホが自分でやったことをあたしの所為にしてるんでしょ」

谷口「濡れ衣----」

ハルヒ「うるさい」

あたしはそう言ってアホを踏みつけた。

ハルヒ「それよりもあんた」

あたしは彼に声をかけた。

キョン「俺か?」

ハルヒ「そうよ。あんた以外に誰が居るのよ」

キョン「国木田とか……」

そんな彼を無視して話を続ける。

ハルヒ「さっきからあたしのお弁当を羨ましそうに見てるけど、食べたいの?」

キョン「いや、見てないし、食べ終わったばかりだから食べたくもないのだが……」

ハルヒ「もう!仕方がないわね!少しだけよ。あたしの手作り弁当なんだから心して味わいなさい!」

あたしはそう言って卵焼きの一欠けらを摘み彼の方に寄越した。

キョン「おいおい。なんの真似だ?」

ハルヒ「なんの真似って……『あーん』に決まってるじゃない。あんたは口を開けて、あたしが口に食べ物を運ぶのを待ってればいいのよ」

キョン「いや、だから満腹だと……」

ハルヒ「だ・か・ら!大人しく口を開けてなさい!」

キョン「なるほど。だが断る。ご馳走様でした」

彼はそう言うと弁当を片付けそそくさとその場を立ち去った。その日の昼休み終了。

そうこうしているうちに、季節は五月になっていた。

彼の部活を探すために全ての部活を覗いてみたものの、彼はどこにもいなかった。

キョン「なあ」

珍しく彼から声をかけてきた。

ハルヒ「な、なによ」

久しぶりで緊張したが、問題のない答えを返したはずだ。

キョン「色々な部活を覗いたんだって?」

ハルヒ「そうだけど」

キョン「なにか面白そうな部はあったか?」

ハルヒ「なかったわね」

だって、どこにもキョンが居ないんだもん。

キョン「ふ~ん。そうかい」

彼はそれだけ言うとさっさと前を向いてしまった。この日の会話終了。

また別の日の朝のHR前。

キョン「ちょっと小耳に挟んだんだけどな」

ハルヒ「えっ!なになに?」

キョン「付き合う男を全部振ったって本当か?」

この前アホが彼に言っていたことだ。

ハルヒ「本当よ。付き合ってみないと、どんな奴かわかんないんだし」

これってアレよね。気になる異性に恋人がいないか確認してるって奴!

ハルヒ「でもどいつも面白くない奴ばっかり。だから全員振ったの。当然今はフリーよ」

ちょっと恥ずかしいけど、畳みかけてみよう。

ハルヒ「あたしみたいな優良物件がフリーなんてチャンスは滅多にないんだからあんたも試してみる?もしかしたら振られないかもよ?」

キョン「いや、結構だ」

彼はそれだけ言うと前を向いた。

ハルヒ「ちょっと----」
岡部「遅れてすまない。あー……ホームルーム、始めるぞ」

あたしが再アピールをしようとしたら担任が入って来て中断させられた。

ある日の昼休みのことだった。

その日もどうやって彼らの中に参加しようとキョン達三人組を遠巻きに見ていたら、クラス委員の朝倉が自然な形で三人に話しかけていた。

羨ましい、いや恨めしい、妬ましい。

アホの谷口が鼻の下を伸ばしてるのはいいとして、なんでキョンまで照れ笑いをしながら話してるのよ。

やっぱり、あたしは彼とのコミュニケーションが足りないのだわ。

そこで思い出した。彼はあたしに部活の話を振ってきた。

そして気が付いた!彼はあたしがどこの部活に居るのか確認したかったんだわ。

もちろん、あたしと同じ部活に入る為に!!道理で彼はどこの部活にも参加していなかったはずだ。

そうなると簡単だ。何か同じ部活に誘えばいいだけだ。

しかし、彼に面白い部活は無いって言ったことを思い出す。

まぁ、そこはなんとかなるとしても、可愛い女の子がいて彼が目移りしてしまっても困る。

そこで暫し考えた。

彼の好みは……もちろん一番はあたしとして、次点で朝倉?

共通することは………温かい美人系でそこそこの胸でスタイルが良いタイプ。性格は快活でしっかりした者。あとはロングヘア……

要するにここら辺が彼の好みと考えると……うん。あの部に誘おう。

その日の放課後、あたしは彼の手を掴み引っ張った。

キョン「おい。どこに行くんだよ」

ハルヒ「部室っ」

キョン「部室…ってなんの話だ」

ハルヒ「いいから黙ってついてきなさい」

そうしてたどり着いた先は旧館の文芸部の前。

いきなり開けようかと思ったけど、彼の前だから我慢してドアをノック。

返事は無いけど人の気配はある。

再度ドアを叩き、「失礼しま~す」そう言ってドアを開けた。

部屋には前に入部した時と同じ少女がいた。

クールビューティ・抑揚がない・小柄・平坦な胸・活動性が低い・眼鏡をかけたショートボブ。おそらくキョンの好みとは真逆の美少女だ。

キョン「いったいなんなんだ?」

ハルヒ「ここは文芸部。今日からあたし達は文芸部員になるのよ」

キョン「おい!いったい何を言ってるんだ」

長門「長門有希」

少女はそう言ってどこからか入部届を二枚差し出してきた。

キョン「俺は一度も入部するなんて言ってないぞ?」

ハルヒ「うるさいわね。そういう照れ隠しはいらないのよ。明日から放課後はここに集合来なかったらチューしちゃうから」

キョン「照れ隠しとかそんな問題じゃない」

ハルヒ「なによ。あんたチューされたいの?」

キョン「そういう問題じゃない」

うわっショック。

キョン「いいか?ここにはお姉さん成分が足りん」

ハルヒ「お姉さん成分?」

キョン「ああ。妹の相手で疲れてる俺はお姉さん成分で癒しが必要なんだ。お前の面倒まで見てられん」

キョンはあたしと見るから無口な少女だけで部活をするのが恥ずかしいのか、無茶苦茶なことを言っている。

ハルヒ「なによ。じゃあ、上級生を連れてきたら入部するってこと?」

キョン「まぁ、考えんことはないな」

あたしがキョンと交渉していると有希が入ってきた。

長門「この部の顧問」

キョン「顧問がどうしたんだ?」

長門「後で調べてみて」

たしか英語の先生だ。それがどうかしたのだろうか?

とにかく、その日はそれで解散した。

次の日の放課後、

ハルヒ「先に行ってて!」

キョンにそう言って適当な上級生を確保しに行った。

キョンが見ていない以上は遠慮はいらない。彼の好みじゃなさそうなのを見つけて任意同行を求めればいいだけだ。

適当に校内をぶらついていると第一上級生を発見した。

膝までかかるロングヘヤ。明るく笑いながら白い八重歯が輝く。美人の部類に入る顔立ち。やや控えめ胸ながらスレンダーでスタイルが良い。

「じゃねー!みくるバイビー」

そう明るい声を出して遠くにいる人に手を振っている。

明るく、活発なスレンダー美人。この人はダメだ。仕方なく、彼女が手を振っていた先の人物の方を見てみる。

彼女の所為で注目が集まり、恥ずかしそうに小さく手を振る少女がそこにいた。

みくると呼ばれていた少女は、それなりを通り越した巨乳、大人しそう、童顔の可愛い系注目が集まって恥ずかしがる気の弱さ。

ビンゴだ!彼女ならキョンの好みの範囲外の筈だ。

あたしはさっそく彼女を捕まえた。

あたしは愚図る女生徒を引き摺って部室にやってきた。

ハルヒ「おまたせー!!」

元気よくドアを開けたあたしを出迎えたのは笑顔のキョンだった。

キョン「入部の話だがいいぜ。入ってやる」

ハルヒ「急になによ」

キョン「いや、長門の言う通りだったからさ」

ハルヒ「有希の言う通り?」

あたしが居ない間に何か話したのかしら?彼が残るのはいいけど、それはそれで不満だ。

ハルヒ「それじゃあ、この子はどうしようかしら?」

キョン「上級生か?」

ハルヒ「そうよ。あんたが必要って言うから来てもらったのよ」

キョン「お姉さん成分が増える分には構わないだし入って貰ったらどうだ」

ハルヒ「それもそうね。せっかく来てもらったんだし」

そう言ってあたしは女生徒を突き出した。

ハルヒ「みくるちゃんでーす!」

もう少し紹介しようかと思ったけど、よく考えたら下の名前しか知らなかった。

みくる「ふぇっ!?なんなんですか?ここはどこですか?」

ハルヒ「ここは文芸部。今日からあなたは文芸部員。よろしくね、みくるちゃん」

みくる「えっ……あたし書道----」
ハルヒ「よ・ろ・し・く・ね!」

みくる「……わかりました。文芸部に入ります。朝比奈みくるって言います。よろしくお願いします」

キョン「………ハルヒ!」

ハルヒ「なによ。文句でもあるわけ?」

キョン「GJだ!」

キョンは素敵な笑顔と共に親指を立ててあたしを褒めてくれた。

ちょっと、いや、かなり嬉しかった。

ところが、この朝比奈みくるとかいう泥棒猫、否、泥棒豚を入部させたのは大失敗だった。

キョンは何かというと豚の方をチラチラと見る様になっていた。

このままではいけない。あたしはこの雌豚に適当な雄を当てがうことにした。

ハルヒ「へい、お待ち!」

ある日の放課後、あたしは一人の男子生徒を伴って部室のドアを元気よく開けた。全員そろってる問題ない。キョンといえば、案の定、豚がこっちをみた隙に脂肪をガン見してる。

心持ちとしては空元気だったのは最高機密だ。

ハルヒ「学校一の美男子と評判の----」

そう言って男子生徒に自己紹介を促す。

古泉「古泉一樹です。……よろしく」

豚には勿体無い美男子をあてがうことにした。

ハルヒ「ここ、文芸部。わたしが部長の涼宮ハルヒ。そこの三人は部員その一と二と三。ちなみにあなたは四番目。あなたは、あの巨乳の上級生と仲良くやりましょう!」

古泉「今後とも、どうぞよろしく」

彼はそう言って白い歯を見せて微笑んだ。

キョン「おい、何時からお前が部長になったんだ?」

ハルヒ「うるさいわね。何時だっていいでしょ。それじゃあ、後は若い二人に任せて今日は解散ね」

その日は古泉くんと豚を部室に残して解散することした。

そして、一緒に帰ろうとキョンに声をかけようと思って物陰に隠れていたら、有希が彼に声をかけた。

長門「本読んだ?」

キョン「いや、まだだけど……返した方がいいか?」

長門「返さなくていい」

あの二人は本の貸し借りをするほどの仲なのかしら!?あたしが戸惑っていると有希が続ける。

長門「今日読んで」

そんなに読まなきゃいけないの?

長門「帰ったらすぐ」

キョン「………わかったよ」

その日の夜、あたしは理解した。

本を読むには、本を開かなきゃいけない。

すなわち、有希の目的は本を開かせること。

なんで開かせたいって?そんなの、本の間にメッセージを挟んでいるからに決まっている。

要するに有希は本の間にラブレターを挟んでいる。

いや、すぐに読む=開くことを求めてたから、ラブレターじゃなくて呼び出しに決まってる。

あたしは急いで家を出てキョンの家の前を見張ることにした。

ハルヒ「ちょっと出かけてくるねー」

母「こんな時間にどこに行くの?」

ハルヒ「えっ……とコンビニ~」

母「気を付けなさいよ」

ハルヒ「はーい」

彼の家に向かおうと急いでいる時に、光陽園駅前公園で有希を見つけた。

時刻は七時。こんな時間に公園で一人立ってるなんておかしい。

あたしの予想は当たったのだ。

そんな確信と共に繁みの中に身を隠した。

それから十分としないうちにキョンが現れた。

なにか二人で話しているが、遠くて聞き取れない。

デートの待ち合わせという訳ではないだろうが、気になる。

飛び出そうか迷っているうちに二人は歩き出した。

そんな二人の後をつけていたら、駅近くのマンションに着いた。

そして、キョンたちはその中に入っていく。

いやいや!あり得ないでしょ!!

ここはあたしの把握しているキョンの住所じゃない。だから、おそらく有希の家。

夜に男を家に上げるなんて、普通じゃない。

あたしは急いでマンションの前に行った。

マンションの玄関口はテンキーのロックがかかっていたが、運良くマンションから出て行く人がいたので、入れ替わりでマンション内に侵入した。

そして急いでエレベーターに行き、止まる階を確認する。

ハルヒ「七階ね……」

独り言を呟いたあたしは急いで七階に向かった。

七階に着くと各部屋の表札を確認。

『708号 NAGATO』

ここに違いない。

鍵が開いてることを祈ってドアノブを回すと、見事にドアが開いた。

音を立てないように室内に侵入したあたしは灯りが付いている部屋に聞き耳を立てた。

キョン「あー……家の人は?」

長門「いない」

キョン「いや、いないのは見れば解るんだが……。お出かけ中か?」

長門「最初から私しかいない」

キョン「ひょっとして一人暮らしなのか?」

長門「そう」

ちょ!!一人暮らしの家に男を、ましてこんな時間にあげるとか!

あの糞コミュ症ってば、どんだけビッチなのよ!!!

キョン「それで何の用だ?」

長門「飲んで」

キョン「ああ……」

一体何を飲ませてるのよ!!

長門「美味しい?」

ハルヒ「美味しいかどうかはあたしが判断してあげるわ!」

流石に我慢が出来なくなったあたしは室内に突入した。

キョン「ハルヒ!?」

ハルヒ「ほら、なにを飲ませてたのかは知らないけど早く出しなさい。あたしが審査してあげる」

あたしはそう言ってキョンの横に座った。

キョン「なんでわざわざ横に座るんだ?狭苦しい。あっちに座れ」

キョンは恥ずかしいのかそう言って、コタツ机の別の辺を指さす。

ハルヒ「うるさいわね!あたしがどこに座ろうとあたしの勝手じゃない」

キョン「わかったよ」

キョンはそう言うと立ち上がって、自分が指さしてた場所に移動する。

当然あたしも立ち上がってキョンの横に座った。

キョン「……あのなぁ」

ハルヒ「それよりも……有希、早くキョンと同じものを出しなさい」

有希はあたしに促されるまま、湯呑に急須を傾け琥珀色の液体を注いだ。

長門「これ」

そして湯呑をあたしの前に置いた。

ハルヒ「ほうじ茶ね」

長門「……」

一口啜る。

ハルヒ「まぁまぁ美味しいじゃない。でも、あたしが淹れたのには足元にも及ばないと思うわ」

そして横に座るキョンをまじまじと見て、

ハルヒ「今度、こんなのとは別格のおいし~~いお茶を淹れてあげるから覚悟してなさいよ」

そう宣言してあげた。

キョン「あー……それよりも俺に用ってなんなんだ?」

ハルヒ「そうよ!こんな時間にキョンを家に上げてどうする気だったのよ‼」

長門「……」

暫しの沈黙。

長門「……彼にお茶を飲んで欲しかった」

ハルヒ「そう!それならもう用事は済んだのよね?」

有希は無言で頷く。

ハルヒ「それじゃあ、帰るわよ」

あたしはキョンの腕を掴んで立ち上がった。

キョン「お、おい……」

ハルヒ「一人暮らしの女の子の家に長居して良い訳ないじゃない」

そう言ってキョンを連れ出した。

帰り道、キョンが「お前、不法侵入って知ってるか?」なんて言ってきた。

あたしが捕まるのを心配しているのだ。

心配してくれる優しい彼に心が温まった。

家に帰ると親に「コンビニって言ってたのに、なかなか帰ってこないから心配したのよ」なんて怒られてしまって、台無しだったのだが。

翌日の放課後、部室であたしは悩んだ。

キョンとデートがしたい!

なにか良い口実はないだろうか。

ハルヒ「そうだわ!」

キョン「唐突にどうしたんだ?」

ハルヒ「市内を散策しましょう!」

キョン「なんでだ?」

ハルヒ「えっと……部活動の一環として………」

キョン「なんで文芸部が市内を散策するんだ?」

ハルヒ「………」

古泉「なるほど、流石は涼宮さんです。散策して創作活動のネタを探すのですね」

ハルヒ「そうよ!古泉くん、良い事を言うじゃない」

みくる「お散歩は頭の血の巡りを良くするとも言いますしね」

ハルヒ「と、いうことで次の土曜日。要するに明日。朝九時に北口駅前に集合よ。遅れないように。遅れたらキョンにチューするから。まぁ、そういう意味じゃ遅れてもいいわよ」

そう宣言して、その日の部活を終えた。

そして土曜日。九時五分前。

キョンを除いた全員が集合していた。

肝心なキョンが来ない。焦りと不安感に襲われていると、キョンがダラダラと歩いてきた。

ハルヒ「遅い!遅刻!」

キョン「九時には間に合ってるだろうが」

ハルヒ「例え遅れてなくても、一番最後に来た奴は遅刻なの。それがわたしたちのルール」

キョン「初耳だが」

ハルヒ「今決めたからね。だから、今からキョンにキスします」

キョン「それよりもこんな所で無駄話してないで喫茶店にでも行かないか」

ハルヒ「ちょっと!!なに無視してんのよ!!!」

キスをしそびれたあたし達は喫茶店に到着した。

適当に注文を終え、ここからどうやってキョンと二人になれるのか考えた。

そこで目に付いたのは、爪楊枝。ボールペンで印を付けて、二組に分けることにした。

想い合う二人の愛の力があれば、二人っきりになれるのは運命の必然なんだし問題ない。

キョンが引いたのは印の付いた二人組の方。愛の力は偉大だ。

そして結果は……

キョン・雌豚組とあたし・古泉くん・ビッチ組。おかしいでしょ。

未だに信じられずに、印付きの爪楊枝を持つキョンと雌豚を交互に見て、自分の爪楊枝を再び確認。

やっぱり、印が無い。

ハルヒ「えっ?えっ?なんで?」

思わず聞いてしまった。

キョン「知るか。クジなんだからそんなもんだろ」

ハルヒ「いや、おかしいでしょ」

思わず雌豚を睨みつける。

みくる「あのー良かったら、爪楊枝を交換しませんか?」

ハルヒ「えっ!?いいの!」

キョン「いや、クジの意味がなくなるし良くないだろ」

ハルヒ「いやー、みくるちゃん、なんだか悪いわねぇ」

キョンを無視してみくるちゃんと爪楊枝を交換した。

雌豚とか思ってて本当にごめんなさい。みくるちゃんは天使の様に良い子だった。

喫茶店を出たあたしは皆に声をかけた。

ハルヒ「あたし達は西。古泉くんたちは東ね」

キョン「なぁ、二手に別れる意味ってあるのか」

ハルヒ「あるわよ。いい?これマジでデートみたいなものだからね。有希も二人に配慮するのよ」

キョン「いや、だからなんでデートになってんだよ」

とはいえ、二人っきりなった途端、なんだか気恥ずかしくなってさっきまでの威勢はなくなってしまった。

そして、気が付けば近くを流れる川の河川敷を無言で二人並んで歩いていた。

このままではダメなので、あたしの方から切り出した。

ハルヒ「……あたし、こんな風に出歩くのって初めてなのよね」

キョン「こんな風にとは?」

ハルヒ「……男の子と二人で……」

キョン「はなはだしく意外だな。中学の時はとっかえひっかえだったんだろ?」

ハルヒ「あんなのはかぼちゃやニンジンの類だから男に入らないのよ」

キョン「歩くのも怠い。どこかで休まないか?」

ハルヒ「それってホ、ホテルってこと!?さ、流石にまだ早いわよ!!」

キョン「何を言ってるんだお前は?そこのベンチに座ろうって言っているんだ」

ハルヒ「あ、そ、そうね。知ってたわよ。いいわ。座ってやろうじゃないの」

ベンチに座り、川のせせらぎを聞きながら二人並んで座った。

なにを話そうか考えていると、キョンに話しかける人がいた。

???「おや!?キョンじゃないか」

キョン「おお、佐々木。久しぶりだな」

キョンに親しげに話しかける少女は悔しいけど美少女だった。

佐々木「くっくっ……凄く可愛い彼女じゃないか」

しかも、とてつもなく良い人だと思う。

キョン「彼女?いったい何を言っているんだ?」

佐々木「なんだ……デートじゃないのかい?」

キョン「いや、全くもってデートでは----」
ハルヒ「デートよ!!」

佐々木「あっと、自己紹介をしてなかったね。僕は佐々木。キョンとは中学時代からの友達なの。よろしくね」

彼女はそう言って手を差し出してきた。

ハルヒ「あたしはキョンの彼女の涼宮ハルヒ」

そう答えて手を握った。

キョン「そいつの自己紹介を真に受けるなよ。奇行で有名だからな」

佐々木「そんな言い方って、キョンらしくないなぁ」

キョン「実際に不法侵入を目撃してるしな」

佐々木「事情はしらないけど、彼女なりの事情があったんじゃないかな」

ハルヒ「そんなことより、中学時代のキョンの話を聞かせてよ」

佐々木「えっ?ああ……いいけど………」

キョン「おーい」

午後の散策をキャンセルすると古泉くんに連絡して、佐々木とキョンの三人で喫茶店で色々と話した。

彼女は良い人なんだけど、キョンと仲良さそうに話すし、中学時代は二人で自転車に乗ってたなんて話まで聞いてイラッっとする。

あたしと話す時とキョンと話す時だと口振りまで返るし、男と女で態度を変える同性に嫌われるタイプだと思った。

その苛立ちは週が明けても消えなかった。

下駄箱に一枚の紙が入っていた。

『放課後誰もいなくなったら、一年五組の教室まで来て欲しい』

男の文字でそう書いてあった。

どうせまたくだらない告白なのだろう。

空が赤くなる頃まで待ったあたしは教室の引き戸を開けた。

???「遅かったな」

黒板の前に立っていたシルエットがあたしにそう言った。

ハルヒ「……あんただったの?」

???「ああ。意外だったか?」

そう言って笑いかける人物は誰であろう、キョンだった。

ハルヒ「……何の用なの?」

キョン「用があることは確かなんだが、その前に聞いておきたいことがある」

ハルヒ「前も言ったと思うけど、今はフリーだからね」

キョン「いや、そうでは無くってだな……『やらなくて後悔するよりも、やって後悔するほうがいい』って言うよな。これをどう思う?」

ハルヒ「どう……ってそのまんまの意味じゃないの?」

キョン「怒張する下半身に俺は限界を感じてる。だから……」

キョンが何を言ってるのか解らないでいると彼の右手が一閃、ズボンが下り膨張するペニスが現れた。

キョン「お前とやってスッキリする」

そう言って近づいてきた。

ハルヒ「冗談よね?」

キョン「冗談だと思うか?」

ハルヒ「まずはデートとかして、ムードが満点ならまだしも、順序が違うでしょ。とりあえず、それをしまって」

キョン「ああ。それは無理だ」

キョンはゆっくりとこちらに近づいてきて続ける。

キョン「だって俺は本当にこれをおまえに挿したいんだから」

ハルヒ「なによこれ」

鼻血が出ていないか確認して、原稿用紙を寄越してきた有希に問いただした。

長門「文芸部の創作活動」

ハルヒ「あのね……こんな不道徳なの駄目よ!没収よ」

あたしはその原稿用紙を大事に鞄にしまった。

みくる「あの原稿用紙って何が書いてあったんですか?」

長門「………」

どう答えようか迷っていたら、古泉くんが助け舟を出してくれた。

古泉「そんなことより、今夜は久しぶりにバイトに行かなくて済みそうです」

ハルヒ「古泉くん、アルバイトしてるの?」

古泉「ええ」

古泉くんが微笑むと同時に部室のドアが開いた。

ハルヒ「キョン!遅い!!遅刻だからチューするわよ」

その日もキス出来なかったが、有希の小説で満足だった。

流石はビッチだけあって、なかなかに読ませられた。

キョン「……朝比奈さんは長門のことを知ってるんですか?」

相手はみくるちゃん?でも有希の事を知ってるって聞くのは変よね。いや、それよりもみくるちゃんってば、やっぱりキョンを呼び出すような雌豚だったの!?

みくる「すみません。禁則事項です。あ、これ言うのも久しぶりですね」

キョン「いえ、俺は初耳ですが」

あたしも初耳だ。

みくる「あまりこの時間に留まれないの。だから手短に言います」

そりゃ、お昼休みは短いしね。

みくる「白雪姫って、知ってます?」

なんで白雪姫がここで出るの?

みくる「これからあなたが何か困った状態に置かれたとき、その言葉を思い出して欲しいんです。……そうですね。詳しくは言えないけど、その時、あなたの側には涼宮さんもいるはずです」

あたしは瞬時に理解した。やっぱりみくるちゃんは天使だ。

そして、同時に部室のドアを開ける。

ハルヒ「話は聞かせてもらったわ!!流石はみくるちゃん!!後はあたしに任せて!」

それだけ言ってドアを閉めた。

なんだかさっきのみくるちゃんは制服は着てなかったし、何時もよりも大人びていたような気がした。

あれ?もしかしてみくるちゃんのお姉さんだったのかな?それなら有希の事をキョンが効くのも納得だ。

そんな事を考えながら教室に帰った。

なんか飛んでる気がする

>>68

ご指摘の通りに飛んでいました。ありがとうございます。

本来は先に下の文が入ります。




次の日の昼休み、キョンがそそくさと教室を出て行った。

お弁当を食べてないし、持ち出したわけでもない。

不思議に思ったわたしは彼の後をつけた。

着いた先は文芸部。何時もビッチがたむろしてる危険な場所だ。

ビッチがまたキョンを呼び出したのかとドアに耳を当てる。

キョン「……朝比奈さんは長門のことを知ってるんですか?」

相手はみくるちゃん?でも有希の事を知ってるって聞くのは変よね。いや、それよりもみくるちゃんってば、やっぱりキョンを呼び出すような雌豚だったの!?

みくる「すみません。禁則事項です。あ、これ言うのも久しぶりですね」

キョン「いえ、俺は初耳ですが」

あたしも初耳だ。

みくる「あまりこの時間に留まれないの。だから手短に言います」

そりゃ、お昼休みは短いしね。

みくる「白雪姫って、知ってます?」

なんで白雪姫がここで出るの?

みくる「これからあなたが何か困った状態に置かれたとき、その言葉を思い出して欲しいんです。……そうですね。詳しくは言えないけど、その時、あなたの側には涼宮さんもいるはずです」

あたしは瞬時に理解した。やっぱりみくるちゃんは天使だ。

そして、同時に部室のドアを開ける。

ハルヒ「話は聞かせてもらったわ!!流石はみくるちゃん!!後はあたしに任せて!」

それだけ言ってドアを閉めた。

なんだかさっきのみくるちゃんは制服は着てなかったし、何時もよりも大人びていたような気がした。

あれ?もしかしてみくるちゃんのお姉さんだったのかな?それなら有希の事をキョンが効くのも納得だ。

そんな事を考えながら教室に帰った。

次の日、朝のHR前のこと。

ハルヒ「今日はお昼にリンゴを食べるから」

キョンにそう話しかけた。

キョン「それがどうかしたのか?」

ハルヒ「これよ。この毒々しいまでに赤いリンゴを食べるから」

そう言ってキョンにリンゴを見せる。

キョン「わかったから、別に見せなくてもよろしい」

そして担任の岡部がやってきた。

その日の放課後、あたしは部室に直行した。

そして、しばし待つ。

やがてキョンがやってきた。

ハルヒ「ううっ」

あたしは苦しそうに胸を押さえて机に倒れ込む。

キョン「どうしたんだ?」

ハルヒ「ううっ。お昼に食べたリンゴが毒リンゴだったみたい」

そして目を閉じる準備万端だ。

暫くしてもなんのアクションもない。

薄目を開けてキョンを確認する。

キョン「………」

黙々とスマホで遊んでいた。

ハルヒ「ちょっと!!少しは心配しなさいよ!」

キョン「おお。元気そうでなによりだ」

ハルヒ「もう!!やり直し!」

ハルヒ「ううっ。お昼に食べたリンゴが毒リンゴだったみたい」

キョン「そこからなのか」

ハルヒ「………」

キョン「ちょっと待ってろ」

キョン「あ、救急です」

キョンが何かを喋ってる。

キョン「場所は北高です」

薄目を開けるとキョンがスマホ片手に喋ってる。

キョン「本人が言うには毒りんごを食べたとかで……昏倒してます」

ハルヒ「ちょっと!!なんで救急車を呼んでるのよ!」

キョン「毒を食べて倒れたなら別におかしくないだろ?」

ハルヒ「違うでしょ!白雪姫の話を思い出しなさいよ」

キョン「ああ、なんだ昨日の奴か」

ハルヒ「そうよ!やり直し!」

ハルヒ「ううっ。お昼に食べたリンゴが毒リンゴだったみたい」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……」

古泉「どうも遅れました」

まだかと待ってると古泉くんが部室に入ってきた。

古泉「涼宮さんは何をしてらっしゃるのですか?」

キョン「毒りんごを食べたそうだ」

古泉「毒リンゴ……ですか?」

キョン「ああ。救急車じゃダメらしい」

古泉「そうですか。それは困りましたね」

キョン「白雪姫らしいからキスで直るらしいぞ」

古泉「それならキスをすればいいじゃない」

キョン「そうだな。おい古泉、キスしてやれ」

古泉「僕がですか?」

キョン「ああ。俺かお前かなら誰が見てもお前が王子様だろ」

古泉「その様な問題ではないかと思いますが」

キョン「なんだハルヒにキスをするのが嫌なのか」

古泉「いえ、ですから僕の嗜好は関係ないかと」

キョン「まぁ、ハルヒの口は凄まじく臭いから仕方がないな」

ハルヒ「ちょっと!!何を言ってるのよ」

不安になって自分の息を嗅ぐ。

キョン「起きたようでなによりだ」

古泉「大丈夫。臭くないのでご安心を」

ハルヒ「そ、そう?」

古泉「ええ」

キョン「ああ。疑うなら古泉や長門に息をかけてみろ。古泉の笑顔が崩れたり、長門が感情を露わにするかもしれんぞ」

ハルヒ「それって暗に臭いって言ってるじゃない!!」

ハルヒ「なんで、そんな意地悪ばっかりするのよ!」

気が付いたら、泣いていた。

キョンが慌てて謝ってきた。

キョン「ス、スマン。ちょっとからかっただけなんだ」

ハルヒ「キスくらいしてくれもいいじゃない!」

キョン「いや。そう言うのは冗談でするものじゃないからな。だいたいなんでお前はキスキスいうんだよ」

ハルヒ「だ、だって、だって好きなんだもん」

一度涙が溢れると止まらない。多分、今のあたしの顔は涙と鼻水で酷いことになってる。

キョン「なんだと!?お前は俺のことが好きだったのか」

ハルヒ「そうよ!当り前じゃない!!」

キョン「そういう大事なことは先に言わないとダメじゃないか!」

ハルヒ「普通はわかるでしょ!」

キョン「わからん!」

ハルヒ「じゃあなに?あんたはあたしが好きでもない男にキスをねだってたって思ってたわけ?」

キョン「ああ。そう言ってからかわれてるだけだと思っていた」

ハルヒ「……じゃあ、いいわよ。あんたのことが好きなんだからキスくらいしてよ」

キョン「断る」

ハルヒ「なんでよ」

キョン「だって考えても見ろ。付き合ってもない二人がキスをするとおかしいだろ」

ハルヒ「じゃあ付き合ってよ」

キョン「断る」

ハルヒ「なんでよ!」

キョン「好みじゃない!」

ハルヒ「嘘!あんたの好みは温かい美人系でそこそこの胸でスタイルが良いタイプ。性格は快活でしっかりもの。あとはロングヘアのはずよ」

キョン「どこからそんな話がでてきたんだ?」

ハルヒ「あたしの名推理。あたしと合致する要素を選んだらこうなったの」

キョン「わかりやすい所の髪型すら違うぞ」

ハルヒ「そうなの?」

キョン「ああ……実は俺、ポニーテール萌えだったんだ」

ハルヒ「そう。じゃあ、あたしがポニーテールにすればすべて解決ね」

キョン「いや、違う」

ハルヒ「なによ。他の部分もあんたの好みに合わせればいいんでしょ?楽勝よ」

キョン「お前には無理なんだ」

ハルヒ「なんでよ」

キョン「お姉さん成分が足りない」

ハルヒ「はぁ?」

キョン「要するに俺は年上が好きなんだ」

ハルヒ「が、頑張って年上になるから……」

キョン「いや、無理だろ。そうだな、それでもって教師だったりしたら最高だな」

そういえば、キョンは初めからお姉さん成分を求めていた。

そして、あたしは依然の出来事を思い出した。



長門「この部の顧問」

キョン「顧問がどうしたんだ?」

長門「後で調べてみて」

そして、後日笑顔で、

キョン「いや、長門の言う通りだったからさ」


なんて言ってたっけ。

そういえば英語の女教師が顧問だった。


その日はどうやって帰ったかなんて覚えていない。

何かを食べて、ぼんやりとベッドに横たわった。

目覚ましの音で起きた。

なんだか変な夢を見ていた気がする。

何時もの様に朝の準備を終えて登校する。

あたしは高校に至る長い坂道を登り、校門をくぐった。

そして何時もの様に、我が教室である一年五組の引き戸を元気よく開け----

「ほら!みんな席に着きなさい!朝のHRを始めるわよ!!」



チラ裏SS オチマイ

付き合って頂いた皆様においては、お疲れ様でした。

正直言ってこのハルヒ、原作のよりよっぽどマジキチだよね
読んでて気持ち悪くて仕方なかった

>>88

本来の不思議探しと自信の部分をスィーツ方面にガン振りしましたから。

途中で設定に伸びしろがないなぁと気が付きつつも一応は終わらせました。

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