貴音「暑は夏いですね」 (111)

注意
・百合風味
・投下間隔は長めかも
・どのくらい長くなるか不明

以上、よろしければお付き合い下さい

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千早「あ、暑は夏い……プッ」アハハ

響「これつっこんだ方が良いのか?」グデー

春香「いいんじゃない放っといても」グデー

千早「ちょっと二人とも、だらけ過ぎじゃない?」

春香「うーん、でも暑くて暑くて……」

響「人んち来といて言うのもなんだけど、クーラーつけないのか?」

千早「そんなに暑いかしら?」

貴音「二人とも、鍛錬が足りませんよ。心頭滅却すれば火もまた涼し、と言うではありませんか」

響「そうは言ってもなぁ」

春香「何となくだけど、千早ちゃんって体温低そうだよね」

千早「はい?」

響「あー、言われてみれば」

春香「と言うことで……」

がなはる「「かくごー!」」バッ

千早「きゃっ!? ちょ、ちょっと二人とも!?」

貴音「響、こちらにもお願いします!!(二人とも、はしたないですよ)」カモン!

千早「心の声漏れてます! というか、助けて下さい潰されます!」ムギュゥゥ

春香「何か思ったより冷たくないね」

響「がっかりだぞ」

千早「いきなり襲いかかっておいて酷い言い種ね……もう、二人のせいで私まで汗かいちゃったじゃない」

春香「えへへ、ごめんごめん」

千早「しょうがないわね、アレを出しましょうか」

……

貴音「扇風機ですか」

千早「エアコンは喉に悪いですしね」

響「何か久しぶりに見た気がするなぁ」

春香「ではでは、スイッチオン!」ピッ

ウィーン

響「ふぁぁ、涼しいなぁ」

春香「生き返るねぇ」

貴音「……」

千早「どうしたんですか四条さん?」

貴音「わ゛れ゛わ゛れ゛ばう゛ちゅう゛じんだぁぁぁ」

貴音「ふふ。扇風機を見ると、ついやってしまいますね」

がなはるちは(洒落になってねぇ……)

千早「ところで、皆今日は何しに来たの?」

貴音「私は響に取り上げられたかっぷ麺がこちらに納められていると聞きまして」

響「その付き添いだぞ」

春香「私は暇だったから」

千早「あなた今夜仕事でしょ?」

春香「大丈夫大丈夫、こっから直接行けるから。というか私の家からよりだいぶ近いし」

貴音「して、私の囚われのかっぷ麺達はいずこに?」

千早「あー、それでしたら台所にありますよ。というか、あれ四条さんのだったのね」

響「だって貴音ったら放っておくとおやつ代わりにドンドンカップ麺食べちゃうから……」

千早「四条さん、せっかく心配してくれる人がいるんですから、あまり食べ過ぎるのはどうかと思いますよ」

貴音「う……申し訳ございません。極力控えるようにいたします」

春香「そう言えば、このメンツに貴音さんがいるのって何だか新鮮だね」

響「そうだっけ?」

千早「そうね」

貴音「普段はうちの響がお世話になっております」

春香「いえいえ此方こそ」

千早「ふふ。何だか四条さん、我那覇さんの奥さんみたいね」

貴音「みたい、でなくそうなのです」

響「奥さんなら偶にはご飯作って欲しいぞ……」ボソッ

貴音「響のご飯が美味しすぎるのがいけないのです!」

春香「貴音さんは響ちゃんちではお料理しないんですか?」

貴音「食器洗いは私の仕事です」

千早「確か料理は出来るんですよね?」

貴音「ええ、それはもちろん。四条の家で一通り学んでおりますゆえ」

響「たまぁぁぁあああああああーに料理してくれるんだけど、貴音の料理凄く美味しいんだぞ! 見た目もとっても綺麗だし」

貴音「ふふ、ありがとうございます」

春香「え、今の褒めてるの?」

千早「微妙なラインね。私の胸のふくらみくらい……くっ」

春香「言わなきゃいいのに……」

貴音「ところで、お腹が空いて参りました」キュルルルル

千早「四条さんは本当自由な人ね」

貴音「ふふ、ありがとうございます」

春香「今のは間違えなく褒めてないですよ」

響「じゃあ今日は皆でご飯作るのなんてどうだ?」

春香「良いねそれ、楽しそう!」

千早「このメンツ……げろげろキッチンリターンズってところかしら?」

響「そうと決まれば、早速買い出しだな!」

……

千早「春香……」

春香「ちょっと待って千早ちゃん。迷いなく私を犯人扱いするのは止めよう」

千早「じゃあこの伊勢エビ(生きてる)買ったのは?」

春香「私」

千早「やっぱりあなたじゃない!」

響「エビ郎……いや、エビの助?」

貴音「面妖な……」ゴクリ

春香「でも、こんだけ材料があれば凄いご馳走が作れそうだね!」

貴音「そうですね。これほどの食材、満願全席以来です」

千早「えっ!? 我那覇さん、満願全席作ったの?」

響「貴音が食べたいって言い出すから……作るの大変だったぞ」

春香「作ってあげちゃう辺りが凄いよね」

響「だって、どうしても自分のが食べたいなんて言うから////」

春香「響ちゃん貴音さん相手だと3割増しでチョロいね」ヒソヒソ

千早「わたくしわたくし詐欺とかあったらひっかかりそうよね」ヒソヒソ

響「こらそこ!////」

貴音「ふふふ、愛の力です」

重箱の隅をつついて悪いが、満漢全席じゃね?

>>26
本当ですね
すみません脳内補完お願いします

……

千早「春香、春香」ツンツン

春香「ん、何? 千早ちゃん」トントン

千早「剥いていたタマネギがなくなったわ」グスン

春香「うん、千早ちゃん。茶色いとこだけで良いんだよ?」

響「あっちのチームは迷走してるな……」

貴音「響、かせっとこんろの使い方が分かりません」シュゥー

響「あわわ!? 貴音、ガス漏れてる!」

……

春香「何だかどっと疲れた……」

響「右に同じ、だぞ……」

千早「おかしいわね、昔はできた筈なのに……」

貴音「昨今の調理器具は何故あのように複雑なのでしょうか……」

響「んで、そっちのチームは何作ったんだ?」

千早「ふふふ、見て驚きなさい」

春香「夏野菜スパゲティ、鶏胸肉のソテー、伊勢エビのポタージュ!」

響「エビ吾郎!!」

貴音「どれも真、美味しそうですね」ジュルリ

千早「見て我那覇さん、このソテーのタマネギ、私が剥いたのよ!」フンス

響「お、おう」

貴音「では、私どもの料理、とくとご覧なさい!」

響「チャーシュー麺、ゴーヤチャンプルー、ポトフ!」

春香「やっぱり麺とゴーヤは入れてくるんだね……」

響「貴音がどうしてもって言うから////」

貴音(ごぉやを……入れる……)

千早「ちなみに、四条さんは何を?」

貴音「私は味見係を担当しました」フンス

春香「響ちゃん、お互い苦労するね……」

響「良いんだ、自分で選んだ道だから……」

貴音「二人とも、何をしているのです。冷めぬうちに頂きましょう!」ワクワク

千早「そうよ、タマネギが冷めてしまうわ」ソワソワ

がなはる(……この姿を見ると許しちゃう自分が憎い)

春香「それじゃ皆さん、手を合わせて!」

皆「いただきます!!」

……

春香「このチャーシュー麺美味しーい!」ズルズル

千早「このゴーヤ、どうして苦くないのかしら」モグモグ

響「よーく塩もみしたからな。春香達のエビ吾郎のポタージュも凄く美味しいぞ!」

春香「えへへ、それ結構苦労したんだぁ」

貴音「すぱげっちぃとガツガツ言う物もモグモグなかなかハムハム美味ですね!」

千早「ねぇ我那覇さん、タマネギは? タマネギはどうかしら?」

響「う、うん。美味しいぞ」

春香「響ちゃんの料理野菜多めだね」

響「貴音、普段外で油っぽい物ばっか食べてるからね。その分野菜使った料理をよく作るんだ」

貴音「さ、最近は自重しています」

……

春香「ふぅ、お腹いっぱい!」

千早「少し食べ過ぎたわね……」

響「だな。お腹が苦しいぞ……」

貴音「腹半分、と言ったところでしょうか……」

春香「何、だと……」

響「そう言うと思って……ほら、エビ吾郎のあまりで作ったエビチリ」

貴音「響……やはり私にはあなたしかいません」

千早「流石四条さんね。私はもうお腹いっぱいだわ」

春香「私も……見てるだけでお腹苦しくなりそ」

響「なぁ、この後お風呂行かないか?」

春香「そうだね。料理すると凄い汗かくし」

千早「じゃあ、四条さんが食べ終わったら行きましょうか」

貴音「もう食べ終えておりますよ」ペロリ

響「あ、貴音は替えの服どうする? 自分と春香は千早んちによく泊まるからいくつか置いてるけど」

貴音「では、いったん家に帰って取って参ります。先に入っていていただけますか?」

千早「分かりました。それじゃ、先に行ってますね」

……

春香「真夏のこの時間帯は空いてるねぇ」

響「お陰でゆっくり身体を伸ばせるぞ」

千早「気持ちいいわね……」ポケー

響「しかしホント夏の料理は面倒だよなぁ」

春香「だよね。極力火を使いたくないけど、それだとレパートリー限られてくるし」

ワイワイ

千早(会話に入りたいけど二人の女子力が高すぎてついて行けない……)プクプク

響「うちは皆がいる部屋はエアコン効かせてるから、台所は余計に暑さが堪えるぞ……」

春香「あー、響ちゃんちは動物たちがいるもんね」

響「そうなんだよ。それで電気代が結構かかっちゃうんだよなぁ」

千早「……ずっと気になってたんだけど、四条さんの食費ってどのくらいかかるの?」

春香「確かに気になる……」

響「えっと、大体……」

貴音「とっぷしぃくれっとです」

はるちは「「うわっ!?」」

響「貴音、来てたのか」

貴音「はい、今しがた。響、はむ蔵より伝言です」

響「ん、何だ?」

貴音「今夜はひまわりのタネより野菜が良いそうです」

春香「え、もしかして貴音さんも響ちゃんファミリーの言葉が解るんですか?」

貴音「ええ。最初こそ苦戦しましたが、暮らして1月ほどで習得しました。と言っても、家族達以外の言葉は解りませんが」

春香「凄いですね……そもそも響ちゃんが動物の言葉分かる時点で凄いのに」

貴音「愛の力ですよ、愛の力」フフッ

春香「ちょっ、取らないで下さいよ!」

千早「ずっと気になってたんですけど、四条さんってへび香とどうやって暮らしてるんです?」

響「貴音、自分のために頑張ってへび香と仲良しになってくれたんだぞ!」

貴音「それもまた、愛の力です」ドヤッ

春香「愛の力って凄い」

……

春香「~♪」ゴシゴシ

貴音「響、今日は自分で髪を洗うのですか?」

響「うぎゃー!//// その話は外でしちゃダメ!」

千早「へぇ、我那覇さん普段は四条さんに洗って貰ってるのね」ニヤニヤ

春香「良いんだよ、私達に遠慮しなくても」ニヤニヤ

響「うぅぅ……貴音のバカぁ////」

貴音「うふふ、すみません響」ニマー

響「絶対分かっててやってるでしょ、もう!」プンスカ

貴音「ほら、響。目を閉じなさい」ザー

響「わわっ、今日は良いってばぁ」

貴音「遠慮することはありませんよ」ワシャワシャ

響「ぅー……」

春香「あはは、相変わらず仲良いねぇ。ね、千早ちゃ」

千早「……」ウズウズ

春香「千早ちゃん?」

千早「へ!? あ、その……ねぇ春香」

春香「……はいはい。ほら千早ちゃん、目閉じててね」ザー

千早「あ……ふふっ。ありがとう春香」

春香「でも、髪が長い人は大変ですよねぇ」ワシャワシャ

貴音「そうですね。洗うのも乾かすのも一苦労ですから」ワシャワシャ

にやけながら風呂で頭洗ってるときにかごめかごめ思い出して焦りたい

響「今年はもう遅いけど、来年の夏はばっさりやっちゃおうかなぁ」

春香「えー、勿体ないよ。響ちゃんの髪とっても綺麗なのに」ザー

千早「でも春香、これって結構暑いのよ」

春香「それはそうなんだろうけど……貴音さん的にはどうなんですか? ショートの響ちゃん」ワシャワシャ

貴音「たとえどのような姿であろうと、私の響への想いは変わりません」ザー

響「な、何だか恥ずかしいな……」

春香「ちなみに千早ちゃんは髪型変えたりは?」

千早「特に考えてないわね……私、昔から喉のためにあまりクーラーを使わなかったから、結構暑さには強いのよ」

響「凄いなぁ。自分は沖縄生まれなのに暑さに弱くて……」

春香「響ちゃんって意外とインドア派だしね」

貴音「休日は私とのんびり読書したり、編み物をしたりして過ごしております」

千早「何だか良いわね、そう言うの」

春香「……」ジィィィ

千早「……春香、どうしたの?」

春香「……えいっ」ダキッ

千早「ひゃっ////な、何するのよ!」

春香「あすなろ抱き」

千早「あ、あすなろ抱き?」

響「あー、恋愛映画とかでたまに見たことあるな。それあすなろ抱きって言うのかぁ」

貴音「……ふむ」ダキッ

響「わぷっ!?」

春香「見て千早ちゃん。響ちゃんの顔が……埋もれてるよ」

千早「くっ」

響「ゲホッ……急に何するんだよ貴音ぇ! 顔中泡まみれだぞ」ペッペッ

貴音「あすなろ抱き……何とも心がぽかぽかするものですね」

春香「貴音さん、その台詞何処で覚えてきたんですか」

響「こないだ漫画版とDVD貸したからな……うぇぇ、顔中泡まみれだぞ」

貴音「響。泡を流して差し上げますよ」ジャー

響「へっ? わぶっ!??!!」ジャーゴボゴボゴボ

千早「あれ確実にワザとやってるわよね……」

春香「貴音さん満面の笑顔だもんね」

貴音「ふふっ、本当に響は可愛らしいですね」ゾクゾク

響「うぅぅ……貴音ぇ」ムスー

千早「でもあれは仕方ないわね」

春香「響ちゃん弄ると最高に可愛いもんね」

貴音「真その通りですね」ナデナデ

響「うがー! 何なんだよもう!」プンスカ

貴音「響、じょぉくですよ、じょぉく」ナデナデ

響「むー……っ!」キュピーン

春香(その時、常人の域を超えた響ちゃんイヤーは男風呂の>>66さんの会話を聞き逃さなかった)

響「……貴音ぇ、次は自分が洗ったげるぞ!」ニヤリ

貴音「ありがとうございます。それでは」スッ

響「はい、それじゃ目閉じてね」ザー

貴音「泡が目に入らないようにしてくださいね」

響「分かってるさー」ニヤニヤ

春香「千早ちゃん」ヒソヒソ

千早「ええ。我那覇さん、何か企んでるわね」

響「かゆいとこございませんかー?」ワシャワシャ

貴音「ふふ、良い心地です」

響「そうかそうか、それは良かったぞ。ところでさ、貴音」ワシャワシャ

貴音「何でしょうか?」

響「かごめかごめって、知ってるか?」ニヤリ

貴音「かごめかごめと言うと……あの童歌のでしょうか?」

響「そうそう、それだぞ。でさ、お風呂で身体を洗う体勢って、かごめかごめの格好と似てないか?」ワシャワシャ

貴音「そうですね……似ていない、ということもないかと。特にこうして髪を洗っている際などは」

響「だろ? だからそんな格好してるとさ、来るんだよ」ピタッ

貴音「な……何がでしょうか?」ゾクゾク

響「遊んでくれるって勘違いした、子供の霊が」クスッ

貴音「っ!?!!????」

響「ほら、貴音の周りにもいるかもよ?」

貴音「ひ、ひびびびびbbbbbbbき」

響「後ろの正面だーぁれ?」ツツー

貴音「」

春香「……響ちゃん」

千早「四条さん、気絶しちゃったわよ?」

響「へ? う、うぎゃー!? 貴音しっかりしろー!」

春香「響ちゃんやり過ぎだよ……」

千早「ところで、私が知ってるのだとかごめかごめじゃなくてだるまさんが転んだなんだけれど」

春香「あー、そっちも聞いたことあるね」

響「貴音ぇぇえ! しっかりしろー!!」

……

貴音「……っ」

響「貴音、気がついたのか!」バッ

貴音「響……私は、一体」

千早「思い出さない方が良いですよ、多分」

響「貴音ぇ、ごめんな」ギュー

貴音「何があったか思い出せませんが、響がこうして甘えてくれるのです。手打ちにしましょう」ナデナデ




貴音「そういえば、春香の姿が見えませんが?」

千早「ええ、春香なら銭湯から直接仕事に向かいましたよ」

貴音「然様ですか」

千早「我那覇さん達はこれからどうする?」

響「ん~、貴音の目的も達成したしなぁ」

貴音「私は少々お腹が減って参りました」キュルキュル

千早「四条さんそればっかりね……」

響「皆は貴音のことミステリアスって言うけど、結構分かりやすい奴だろ?」ニシシシ

貴音「もう、二人ともいけずです////」

千早「私はせっかくだからこの辺でご飯を済ませて帰ろうと思うのだけれど、二人も一緒にどうかしら?」

貴音「良いですね、是非ともご一緒させて下さい!」

響「んー、じゃあ自分も行こうかな。貴音、帰りに皆のご飯材料買って帰るの忘れないようにな」

千早「それじゃ、お店は何処にする?」

貴音「それは勿論らぁm」

響「貴音! 今日はお昼に食べたでしょ!」

貴音「む……」

千早「四条さん、心配してくれる内が花ですよ」

貴音「……本日はやめておきます」

響「えへへ、良い子だぞ貴音!」ナデナデ

千早(四条さんを撫でるために精一杯背伸びする我那覇さん可愛い……)

響「んー、でもそうなると何処行こっか?」

貴音「そうですね……二人は何か食べたいものはありますか?」

千早「そうね、私はあっさりめの料理なら何でもいいかしら」

響「欲を言えばうちなー料理が良いなぁ」

貴音「沖縄料理……なかなか難しい注文ですね」

千早「我那覇さん、こないだ春香と三人で行ったあの定食屋なんてどうかしら?」

響「ん? あー、あそこか! 確かに彼処ならうちなー料理もあったな! 量も多いから貴音にもばっちしさー!」

貴音「なんと、その様な素敵なお店があるのですか」

響「うん! 案内するからついてきて!」

……

貴音「実にモグモグ美味です」パクパク

響「気に入ってくれて何よりさー」

千早「我那覇さん、こないだも気になってたんだけど、なーべらーのんぶしーって何なの?」

響「ナーベラーっていうのはへちまの事だぞ! んで、ンブシーって言うのは味噌煮のこと! 内地じゃあんましヘチマは売ってないからあんまし食べられないんだよなぁ」

貴音「へちまとはまた面妖な……たわし等のいめぇじがありますが、食用にもするのですね」

響「割と若いのを取って食べるんさー」

千早「その土地ごとに、色々な食べ物があるものなのね」

貴音「特に九州以南は風土の為か、独特の料理が多いですね」

千早「そう言えば四条さん、仕事で九州に行った事がありましたね」

貴音「はい。あの時食べた様々ならぁめん……忘れられません」

響「九州のラーメンと言えばやっぱり屋台だよな」

千早「あ、私こないだ仕事で博多に行ったんだけど、帰りに屋台でご飯を食べたわ」

貴音「何と、それは羨ましい!」

響「屋台って何だか面白そうだよね! で、何を食べたんだ?」

千早「焼きラーメンとおでんと……それから、おばけって言う料理を食べたわ」

貴音「お化け……何か思い出してはいけないものを思い出しそうな……」

響「げっ、やばいぞ!」

貴音「お化け……お風呂……かごめ……」

響「貴音、やめるんだ!」

貴音「」

千早「ダメよ我那覇さん、もう意識がないわ」

響「貴音……怪談に対してはスペランカー並に弱いな」

貴音「……はっ!」

千早「あら、気付いたわね」

響「今回は早かったな」

貴音「……外はもう薄暗くなっていますね」

千早「そうですね。所謂黄昏時というものでしょうか」

貴音「黄昏時……あの世とこの世が入り交じるという、通称逢魔が時……」ガクブル

響「た、貴音。もう帰ろう! うん、それが良いぞ!」

貴音「わ、私は出ません! こんな外にどのような魑魅魍魎がいるか分からぬところを歩けますか! 私はこの店に籠城させて頂きます!」

響「何ワケ分かんないフラグたててんだよ……」

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