モバP「だりやすかれんとまだまだ暑い日」 (20)



―――事務所


李衣菜「――あ~も~、あっつい!」


泰葉「本当にね……。はぁ、一時期涼しくなったと思ったのに……」

李衣菜「雨降っても中途半端だし、じめじめじめじめじめじめ……!」イライラ

泰葉「お、落ち着いて李衣菜。気持ちは分かるけど」


加蓮「――――」グデー

李衣菜「……おーい、生きてるー?」

加蓮「……死んでるぅ……」

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泰葉「大丈夫、加蓮?」

加蓮「だいじょばない……不快指数MAX……」

泰葉「む、麦茶でも飲む? 持ってくるから」

加蓮「ん……お願いぃ」

泰葉「うん、待ってて」トテトテ

加蓮「あぁー……うー……」

李衣菜「あんまり呻かないでよ、ゾンビみたい」

加蓮「わりと間違ってないし……」

李衣菜「あ、ゾンビといえば。この前ライブで共演した子、ホラー映画が好きって言ってなかった?」

加蓮「あー……。確か、小梅ちゃんだっけ」

李衣菜「そうそう、小梅ちゃん! 気分的に涼しくなりそうだし、今度おすすめ教えてもらおっか」

加蓮「……それ大丈夫? なんか嫌な予感するんだけど」

李衣菜「へーきだって。あの子、結構ロックなファッションだったし!」

加蓮「なにその謎理論」

泰葉「二人とも、麦茶持ってきたわ――なんのお話してるの?」

加蓮「待ってましたー♪」クピクピ

李衣菜「私の分も? ありがと泰葉。――うん、ホラー映画観たら少しは涼しくなるかなって」

泰葉「え、ホラー……? 私、ちょっと……」

李衣菜「あれ、泰葉そういうの苦手? まぁ私もそんなに得意じゃないけど」

泰葉「う、うーん……。あんまり血が出たりとか、痛そうなのは……」

李衣菜「だいじょーぶだよ、マイルドなの選んでもらうから」

泰葉「? 選んでもらうって?」

李衣菜「ほら、前一緒にお仕事した小梅ちゃんっていたでしょ? あの子におすすめ聞ければいいかなって」

泰葉「あぁ、ホラーが好きって言っていた子? そうね、それだったら……。演技の勉強にもなるかもしれないし」

李衣菜「へへっ、でしょ?」


加蓮「……ほんとにいやーな予感するんだけど、大丈夫かな……?」クピクピ

李衣菜「よーし、予定決まったね! ……今暑いことには変わんないけど」

泰葉「事務所を空けるわけにもいかないし……」

加蓮「じゃあじゃあっ、私が代表してモフバーガーへ行って冷たいシェイクを――」

李衣菜「却下」

泰葉「どうせ夕方まで帰ってこないつもりでしょう」ジトー

加蓮「信用無さすぎじゃない? 私」

李衣菜「4、5時間平気で居座る人が言ってもねぇ?」

泰葉「メニューをコンプリートしようって言ったときは正気を疑ったわ……」

李衣菜「うわ、それほんと?」

加蓮「そんなこと言った覚えないんだけど!? さらっと嘘言わないでよ!」

泰葉「ふふっ♪」

李衣菜「うわぁ……」

加蓮「ちょっ李衣菜、嘘だからね!? あり得ないでしょメニューコンプとk」

李衣菜・泰葉「「うわぁ……」」

加蓮「ちょっと!!」

李衣菜「でも無駄に長い時間居座ってたのは本当でしょ。いつまで経っても事務所来なかったし」

加蓮「や、あれはたまたま友だちと居合わせたからで……」

李衣菜「ああ、そんなこと言ってたね。すぐ照れるから面白い娘だって」

加蓮「そそ、からかうとほんと真っ赤になっちゃうの。それがまた可愛くて!」

泰葉「あぁ、今の加蓮みたいに? ふふふ」

加蓮「う、うっさい! そ、それで、可愛いんだからアイドルになれば? って誘ったら――」

『は、はぁ!? あ、ああアタシがアイドル!? む、無理無理無理、なに言ってんだよバカ!』

加蓮「ってね。ふふ、まんざらでもなさそうだったけど」

泰葉「ふふっ、聞いてるだけでも可愛らしい娘ね」

加蓮「あはは、でしょー。絶対人気出ると思うんだけどなぁ」

李衣菜「今度会わせてよ、一緒に遊びたいし!」

加蓮「うん、もちろんっ。あ、名前はね、かみy――」


がちゃ


P「ふいー、ただいま戻り――ってあっつ!? え、なんで冷房効いてないんだっ?」

泰葉「あ、Pさん。お疲れさまです」ペコ

李衣菜「お疲れさまですっ」

P「お、おうお疲れさま。それより冷房つけないでどうしたんだ? 暑かったろうに」

加蓮「え、だってちひろさんが節約だって言ってたから……扇風機で我慢してたんだけど」


ちひろ「お疲れさまでーす♪ いやー暑いですnいたたたたたぷろりゅーひゃーひゃんいひゃいれふぅぅぅううう!!?」ブニー



冷房「ごおおおおおお」


李衣菜「あー……♪」

泰葉「ふー……♪♪」

加蓮「いきかえるー……♪♪♪」


P「何故そんなこと言ったんです。あの娘たちになにかあったらどうする気ですか、ええ?」

ちひろ「すみませんすみません! こ、光熱費が……そのぅ」

P「それも分かりますけどね……。はぁ、いっそ新しいエアコンに買い換えますか。燃費いいやつ」

ちひろ「はい、そうですね……。ごめんね、みんな……」ショボン

李衣菜「あはは。そんなに気にしないでください、ちひろさん」

泰葉「しっかり水分も摂ってましたから。一人ならともかく、三人一緒でしたし」

加蓮「体力も付いてるしね。このくらいでバテるような鍛え方してないよ」

泰葉「あら。ソファーで溶けかけてたのは誰だったっけ……」

李衣菜「ゾンビみたいに唸ってたじゃん」

加蓮「あぁもうなんで言うかなぁ!」

ちひろ「ふふふ♪」

P「はは、元気みたいで良かった。これなら熱中症の心配はいらないか」

加蓮「Pさんっ、二人がいじめる!」

李衣菜「あはは、またまたー♪」

泰葉「本当は好きなくせに……♪」

加蓮「好きじゃないってば!? なんで私ここだとイジられる側なの、おかしいでしょ!」

泰葉「ふふ、だって例の友だちはからかってるんでしょう?」

李衣菜「そうだよ、自分もイジられる覚悟がないとね?」

加蓮「ぐぬぬ……! 奈緒もこんな気持ちなの……!?」

李衣菜「へぇ、奈緒ちゃんっていうんだ?」

P「ん? 誰だ?」

泰葉「加蓮の友だちだそうです、とっても照れ屋さんみたいで。ふふっ、今度会わせてもらうんですよ」

P「……なるほど。なるほどなるほど」

ちひろ(あ、プロデューサーさんがスカウトモードに)

加蓮「にわか! ぱっつん!」

李衣菜「はいはい、にわかでーす♪」

泰葉「全然悪口になってないじゃない♪」クスクス

加蓮「くぅうう! ムカつく~っ!」


ちひろ「元気ですねぇ♪」

P「ええ……まだまだ暑いですけど、元気でなによりです」



おわり

というお話だったのさ
書き上げた次の日に急に寒くなっちゃってどうしようかと3日ほど寝かしてたのは内緒

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