海未「んー、朝ですか」 (16)
海未「時間は、、6:30ですか」
海未母「海未さーん、起きてますか?
海未「はい、おきています」
海未母「朝御飯できてますよ」
海未「...すぐ行きます」
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海未「.........」パクッ
海未(今日は、日曜日。μ’sの練習もありませんし、何をしましょうか...)モグモグ
海未母「海未さん、最近のアイドルの活動はどうです?楽しいですか?」
海未「あっ、ハイ!皆、切磋琢磨しあいながら厳しいこともありますがとても充実しています」
海未母「そうですか...」モジモジ
海未(?どうしたのでしょうか。何かもじもじして...)
海未母「海未さん?」
海未「何でしょう?」
海未母「今日何か予定はあるのですか?」
海未「いえ、別に...」
海未母「では、私と今日お出掛けしましょう?」
海未「!??」
海未(い、いきなり何を言い出すかと思えば私とデートですかっ!?)
海未「そ、それはいったいどういう...」
海未母「どういうって...そのままのいみですよ?」ニコッ
海未「......」
海未(ま、まさか母親の笑顔で気絶しかけてしまうとは...娘ながら恐ろしいです)
海未母「駄目、でしょうか...?」
海未「...ッ」
海未「も、もちろん構いません!ただ、すみません、少し驚いてしまって」
海未母「ふふ...無理もないですね。二人でお出掛けなんて小学校依頼かもしれませんから」
海未母「しかし、海未さんは相変わらず純情ですこと」
海未「なッ!」カァァァ///
海未母「母親ですら頬を赤らめてしまうのですね。これがもし殿方であったらあなたは」
海未「わ、分かりましたからっ!早く食べて準備しますよ!」
海未母「はいはい、分かっていますよ」ニコニコ
海未(まったく...お母様はすぐ私をからかって......)
海未(でも、久しぶりにお母様とお出掛け...すごく楽しみです!)
海未(しかし、何処へ行くのでしょうか。海未さんにお任せしますなんて言われでもしたらどこに行って良いやら...)
海未母「海未さん?出掛ける場所は私が決めてもいいかしら?」
海未「はい、勿論です」ホッ
海未母「それでは、九時頃に出ますので準備しておいて下さいね?」
海未「わかりました」
海未「………」
海未「お母様と最後に二人で出掛けたのは…」
~数年前~
海未『お、お母様…』
海未母『ん?どうしたのですか?』
海未『わたし、初めて友達ができました』
海未母『まあ!どんな子なのかしら』
海未『近くに住んでて、一人はお母さんが先生をしてて…』
海未『もう一人は、おうちが和菓子屋さんなんです!』
海未母『そうだったんですね。これからその子たちとたくさん遊びなさい?』
海未『はいっ!お母様!』
海未(あの時の私は引っ込み思案で家族としかはなせなくて…)
海未(ですが、影から見ることしかできない私に穂乃果が声を掛けてくれましたね)
海未(同年代の友達もおらず、家で読書やお稽古ばかりに励む私をお母様はすごく心配していましたが…)
海未(あの時のお母様の顔は忘れられないですね)
海未「今日はどんなことを話しましょうか」
海未「いつも家での会話は学校やμ’sの活動のことがおおいですから…」
海未「たまには他の話題での会話もいいですね」
海未「しかし話すネタがありませんね」
海未「まあ、そのとき考えればいいでしょう」
…………
海未「さて、着替えも済みましたし、そろそろ出発ですね」
海未「お母様?もう大丈夫でしょうか?」
海未母「はぁい海未さん。可笑しくないでしょうか?」
海未「やはりお母様は着物が似合います」
海未母「まあ、海未さんったら、そういうことを言って女性を誑かしているのでしょう?」
海未「そんなわけありません!!」
海未「い、今のは本心です…」
海未母「分かっていますよ。さあ、いきましょう」
海未「お母様、今日はどちらへ行くんでしょう」
海未母「ふふ…まだ決まっていません」
海未「えっ」
海未母「とりあえず、歩いてみましょう?」
海未「は、はい…」(心配ですね……)
海未「それにしても、どうして私と急に遊びになんか…?」
海未母「そんな、娘と出掛けるのに理由なんて必要ですか?」
海未「…それもそうですね。しかし、こうやってただ歩くのも久しぶりです」
海未母「そうね…昔は私の後ろで小さく隠れながら歩いていたものです」
海未母「それがいまでは私と肩を並べてあるいて、親としてこんなに嬉しいことはありません」
海未「…恥ずかしいです///」
海未母「恥ずかしがることなんて一つとしてありませんよ?他にも海未さんは」
海未「あぁ!もう、この話はお終いにしましょう!」
海未「ほら、この道を行けばもうすぐ見えてきますよ!」
海未母「懐かしいものですね、音ノ木坂…」
海未母「ねえ…海未さん、少し寄ってもいいですか?」
海未「寄るって学校にですか?」
海未母「はい、少し見てみたいのです」
海未「別にいいと思いますが、今日はμ’sも練習していないですし…」
海未母「いいんですよ。練習はまた今度の機会にでも。私はただ…」
海未「ただ…?」
海未母「まあ、門の前にいてもなんですから入ってみましょう」
…………
海未母「すごい…本当に懐かしいです。校舎自体は変わってしまっているみたいですけど、雰囲気は全く変わっていませんね」
海未「皆、伝統を大事にしていますから」
…
海未母「あ、ここは…私が使っていた教室…」
海未「おや?私の教室ですか」
海未母「あら、海未さんも今はこの教室なんですか?」
海未「はい。まさか親子同じ教室を使うこともあるのですね」
海未母「ことりちゃんや穂乃果ちゃんのお母様方とも一緒だったのですよ」
海未「二人から聞いたことがあります」
海未「…どうですか?幾年ぶりかの学校は」
海未母『私、こんな気持ちになるのは久しぶりです。なんだか青春を思い出しますねっ』
海未「……!」
海未(今、一瞬……)
海未「…お母様」
海未母「そろそろ出ましょうか。海未さん」
海未「はいっ!」
理事長「あら」
海未「あっ、理事長!こんにちは」
理事長「こんにちは、海未ちゃん」
海未母「お久しぶりね」
理事長「……まあ!!、誰かとおもったら…」
理事長「一瞬、双子なんていたかしらって思ってしまったわ」
海未母「それは言い過ぎですよ。しかし、本当に久しぶりです…」
海未「どのくらい会っていなかったのですか?」
理事長「そうね…高校を卒業して、離れて…」
海未母「卒業してしばらくは会ったりしていたのですけどね」
海未母「皆、それぞれ進路が違って、追いかけるものも違って…」
海未「そうですか……」
海未「………」
海未(いつかは私たちもバラバラになって、疎遠になって…)
『ずっと一緒にいようね!』
海未(…しょうがない事、なのに)
『海未ちゃーん!』
海未「………」
海未母「ではそろそろ御暇しましょうか」
海未「…ハイ」
理事長「あら、もう帰っちゃうの?」
海未母「ええ、今日は海未さんと密会中ですので」
海未「なッ、何を言って!」
理事長「あらあら、スキャンダルされないように気をつけるのよ?娘はアイドルなんだから」
海未母「分かっていますよ。ね、海未さん?」
海未「お母様!!」
理事長「うふふっ、私も今度ことりと出掛けようかしら」
海未母「ええ、ことりちゃんきっと喜びますよ」
理事長「そうね、なかなか時間が合わないのだけれど…」
理事長「予定が合うときには必ず行くようにするわ」
海未母「ことりちゃんにもよろしく伝えておいてください」
理事長「ええ、また穂乃果ちゃんと二人で遊びに伺うと思うから…」
理事長「その時は、二人をお願いね?海未ちゃん」
海未「ハイ!こちらこそ穂乃果とことりにはいつも助けられてばかりで……」
海未「本当、感謝してもしきれないほどに…」
理事長「…」
理事長「あなたたち三人ならずっと仲良しのままね」
海未「理事長…」
理事長「だって、三人が疎遠になる姿なんて想像できないもの」
海未母「私も同じことを思っていました」
海未「お母様…」
海未母「先のことなんて誰にも分かりません。ですが今がすごく楽しいのは分かります」
海未母「一瞬、一瞬、仲間との時間を噛み締めながら大切に過ごしてください」
海未「はい…!」
理事長(母娘でこんな会話ができるなんて、本当いい親子ね)
理事長「参考にするわね」
海未「?」
海未母「では次の場所に向かいましょうか」
理事長「どこへ行くのかしら?」
海未「実はまだ未定なのです…」
理事長「そう……なら秋葉原のアイドルショップに行ってみるのはどうかしら?」
海未(ハッ!、あそこは…!)
海未「お母様あそこは駄m」
海未母「いいですね!ぜひ行きましょう!海未さん、よろしいですか?」
海未「……分かりました」
理事長(あらあら…紹介しないほうがよかったかしら)
海未母「それでは御機嫌よう」
理事長「忙しいかもしれないけど…今度μ’sのライブがあるときには一緒に行きましょう?」
海未母「ええ、ぜひ伺わせてもらいます」
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