「お姉さまに性的行為のお手伝いをして頂きたいと、ミサカは...」【とある 百合SS】 (54)

注意
 ・百合エロあり、18禁に相当します
 ・キャラ崩壊させないようにはしていますが、筆者は素人なので、そう言うのが嫌いな人は回れ右
 ・とある科学の超電磁砲妹達編を知っていれば楽しめます


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いつも通りの口調で話す御坂妹。
その姿からは羞恥の匂いすら感じ取れない。
9月2日正午少し前。ここは、カエル顔をした医者の病院の近くの公園。
10秒間程だろうか、沈黙が続いた。
この時期になるとセミの声もしない、聞こえて来るのは公園の前を通る仲が良さそうな10歳くらいの姉妹の無邪気な笑い声。
御坂妹と一緒にベンチに腰掛けている美琴だが、彼女は呆気に取られた様な表情で御坂妹を見つめる。
何かの聞き間違いに違いない。
どこの何を聞き間違えてしまったのかを瞬時に探る。
そんな美琴を、覗き込む形で凝視する御坂妹。
聞き間違いようがない、美琴の顔が途端に赤くなる。

「あ、あんた、何言ってんのよ!?大体、性的行為って何よ?」

気付いていた時には自分も妹と一緒になり「性的行為」という言葉を使って反論していた。

「性的行為とはいえ、お姉さまの興味のあるお方と、と言う訳ではありません。」

御坂妹の少し弱気な口調からは、諦めが見受けられる。
そんな口調から一転し、御坂妹は、

「ミサカはお姉さまに自慰のお手伝いをして頂きたいのです、とミサカはミサカの要望を簡潔に言います。」

とはっきりと滑舌良く言った。
刺激の強い「自慰」以上に、美琴にとっては気になる言葉。
「お姉さまの興味のあるお方…」。
ほんの一瞬、あいつとの記憶が蘇った。

「な、な、何よ?別に私はアイツが好きとかいうことじゃなくて、ただお世話になったなあみたいな…」

と、最初こそ威勢が良かった声は徐々にデクレッシェンドする。
まるで、お母さんに怒られて言い訳をする小さな子供の様だ。

「ミサカとお姉さまは基本的に同一素体です、彼との経験はミサカとお姉さまで共通している部分も多いはずです、以上、2つの理由からミサカだけが彼に興味を抱くとは考え難いはずなのですが…?、とミサカは形式的にですが疑問を投げ掛けてみます。」

御坂妹のきゅっと引き締まった口元は彼女の自信を表している様にも見える。
お姉さまの考えている事はお見通しだとでも言うのだろうか。

美琴の頭の中はぐちゃぐちゃだ。
当麻、彼は自分にとって何なのだろうか。
ただのパワフルな友達に過ぎない。
そうだ、そう伝えればいいんだ。
ただ、口から言葉が出てこない。
頭ではそう思っているのに、息は出ている。
ただ最後の最後で、唇の筋肉がそれを許さない。

「も、もういいわよ!で、あの、え、自慰って何よ!?」

話題を逸らした。
結果、「自慰」なんて言葉を公共の場所で言ってしまった。
いや、これは私のせいではない、不可抗力だ。
今にも恥ずかしさで電気が漏れてしまいそうな自分をそう諭す。

「自分の性器を 自分で刺激して性欲を満たすこと。手淫。自涜。マス…」

自慰の説明。
それは極めて感情の込もっていないもので所謂棒読みという奴だ。
でも、美琴は経験から知っていた。
これは放って置いたら終わらない。

「も、もういいから!」

あのジト目は一体全体何を学習装置にインプットしたのだろう、と取りあえず責める先を見つける美琴。
常に自分の口から何かを発する事によって、今にも煙を出しそうなこの気持ちを何とか制御しないと。

「で、あ、あんたのオナニーの手伝いをして欲しいって?だ、だからそれはね皆自分一人でやるものなのよ!これでも私の妹なんだから…、こ、こんな場所で恥ずかしいじゃない!」

所々発声が弱かったり、噛んだりはしたがきちんと言い切った。
ただ、今になって、御坂妹の「自慰」という言葉を「オナニー」と変換した事への後悔の念が沸いて来る。
ふと気付いたかの様に回りを見渡す美琴。
もう一回言うが、ここは一般の人も入れる極普通の公園、今の所たまたま人は見当たらないが、誰か来ようものならかなり面倒臭い事になるかもしれない。
いや、確実になるだろう。
8月31日の学生寮前での当麻との一件の噂もまだ広まり続けているのだから。

その時、御坂妹の表情が一瞬陰った。

美琴はそれを見逃さなかった。
美琴は自分の発言を振り返り、「これでも私の妹」と言う言葉が不適切だったのではないかと考える。
美琴は、彼女にはもう、そう言った不安を与えたくない。
取り敢えず弁解しようとする美琴。
その前に御坂妹の口が開く。

「ミサカが1人で自慰行為をする事は不可能だとミサカは結論付けます。ミサカは実験動物として作られたので、性的快感を自ら得る動作が制限されています。お姉さまのDNAマップから性的快感そのものを覚えないミサカに作り替えることは難しいのでこの様な形になったのです、とミサカは少し残念な雰囲気を醸し出しながらも、懇切丁寧に解説します。」

一見懇切丁寧とは言えない不十分な説明ではあるが、美琴にとって、それは理解と言う到達点に達するに十分過ぎる説明だった。
実験の側近の者だったからこそ理解出来てしまう。
一方通行に殺される為だけに作られたクローン、妹達。
性的快感、人間が本来覚えるものではあるが、実験サイドからすれば、それは2万体の妹達の予期せぬ行動の危険性を高めてしまうだけなのだろう。
性的快感を覚える事のない実験体を作りたい。
しかしながら人間が本来持っているものは、当然の事ながらその素体によって生成されたクローンも持っている。
頭を悩ませた実験サイドは、思い付いた様に「自慰行為の禁止」と言うコマンドを学習装置にインプットした。
事実上妹達は性的快感を覚えない、そう言う事になった。
この様にして、御坂妹は自分の意思で自慰が出来なくなっている。
念には念を押すそのやり方、自分が闘っていた闇の大きさを知り、美琴は憂鬱になる。

しかし、それ以上に美琴には今自分の目の前にいる御坂妹を気の毒に思った。
美琴は、思春期真っ盛りの中学2年の女の子だ。
自慰行為を制限されるのは辛い。
ガールズトークですら滅多に登場しないコアなエロトークになるが、ここら辺は女子の中での暗黙の了解となっている。
美琴は黒子の自慰を知っているし、喘ぎ声だって聞いたこともある。
「お姉さま!」と喘いでいたのが少し気になるが、黒子は美琴が寝たものだと思っているに違いない。
美琴がタイミング悪く、目覚めてしまっただけ。
ここではいつもの様に雷撃を飛ばしたりして、黒子のプライドを傷付ける様なことはしない。

そう言う美琴だって黒子が寝付いた後、少しはしたない事をする事はあるし、ひょっとしたら黒子だって、薄目を開き自分の理性との格闘をしながら、見て見ぬ振りをしてくれているのかもしれないとも思っている。
同じ部屋なのだし、その位は割り切らないと思春期真っ盛りの女の子は生きていけないのだ。

このように美琴はお嬢様とは言え、そう言ったものは理解しているし、上手く付き合っているつもりだ。
性的快感を本人がどうしようもない所で封印されている、妹達が単純に可哀相だ、美琴は何度も思う。

ただ、美琴は理解している。
妹達でも性的快感を得られると言う事が。
だからこそ彼女は美琴に頭を下げて来たのだ。

2万体の妹達は外部研修終了直後に例外なく一方通行に殺され消滅する予定だった。
なので、外部が起因となる性的快感など考えるまでもなく、自慰行為を不能にするだけで彼女達が性的快感を覚える心配はなかった。
対して1万と数人の妹達は生き残った。
これは実験サイドからしては想定外で、妹達には今までにない程の自由な時間が与える事になった。
おかげで、未だ自慰行為は学習装置によって制限されているものの、外部が起因となる性的快感は比較的容易に得る事が出来る様になったのだ。

ここまで理解して御坂妹は美琴にお願いしているのだろう。
美琴は、御坂妹が自分の事を頼ってくれた事に対して、漠然と嬉しいと言う感情を覚えた。

「うん。分かったよ、楽しみにしててね!」

いや、これを言ったらまずい。そんな事言ったらキャラ崩壊する。
考えに考え抜いて、

「わ、分かったわよ。まあ、仕方ないからちょっと位なら。あ、でも、うん、なんでもない。」

これが美琴の全力の返事だった。

「ありがとうございます。とミサカは期待を隠しながら、お礼を申し上げます。」

御坂妹の顔は若干明るい。
まるで初めての飛行機に乗る前に、これから眺める景色を想像して、ウキウキしている小さな女の子の様だ。

「可愛い…」

この声が御坂妹に届いたかは分からない。
だって無意識的に美琴の口から洩れてしまったものだから。
慌てて、

「分かったわよ。」

と言葉を重ねた美琴は、

「んじゃ、行くわよ。」

と言う。

「これは見解の相違が起きています、とミサカは指…。」

と慌てて美琴に何かを伝えようとする御坂妹に対し、美琴は彼女が話し終わるのを待たずに、

「その、きょ、今からやってあげるわよ、だ、だって、アンタだって早く試してみたいんでしょ?もう、分かるんだから、お姉さんを甘く見ないの!」

最初こそ口調は覚束なかったものの途中からは完全に頼れる姉キャラになり切れていた。
調子に乗った美琴は軽く御坂妹の頬を右手の人差指でつついた。
ぷにゅっと弾力のある頬だったので美琴の指は少し跳ね返された。
御坂妹は珍しくあからさまに恥ずかしがり、聞こえるか聞こえないか微妙な位小さな声で、

「ん…」

と、抵抗した。
2人の様子はまるで、本当の姉妹みたいだった。
あの子の肌、私のよりも弾力あったかもとか、お姉さまは意外と気が早いなとか、それぞれ自分の思う所に思考を巡らせている内に、2人はセブンスホテルのロビー前に立っていた。

全然伸びなくて悲しかったので、今日はここまで。

夜明け以降、続き書きます。

支援よろ。

このSSまとめへのコメント

1 :  すねお・あずなぶる   2015年09月18日 (金) 00:04:20   ID: Yf74kb1x

ふはははは ゴミメシア久々だな^ ^

ここの主は自演ばっかりするゴミだから気をつけた方良いぞ^ ^

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