モバP・亜里沙「夏に会いに行こう!」 (115)

亜里沙「トンネル抜けたら着きますよぉ」

P「よく知ってますね」

亜里沙「もう、地元のイベントなんだから、知ってて当然でしょ?」

亜里沙「(ウサコも里帰りウサー)」

P「そうでしたね、一応ご実家にもアイサツしていきます?」

亜里沙「ええと、お仕事の空き時間ってあったかしら」

P「大丈夫ですよ。一応遠征で何日か泊まりですから」

亜里沙「じゃあ、もう一度日程確認しますね♪」

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誕生日SS行くぞ

P「地元のイベントか……」

P(でも、錦を飾るってほどじゃないよな)

P(たまたま被っただけだし)

亜里沙「せっかくだから、時間があったら遊んでいきます?」

P「えっ?」

亜里沙「地元に帰ると、一緒に遊んであげたりしていたので、虫取り、木登り、

スイカ割り……」

亜里沙「きっと子どもたちも喜びますよ♪」

P「へぇ」

P(そういえば趣味でも子どもと遊ぶのが好き、なんだったな)

P「要は俺も混ざってほしいってことですね」

亜里沙「大人の男の人も一緒だと、やっぱり違いますから」

P「分かりました」

P「子どもの時はそんなにアウトドアでもなかったですけど」

亜里沙「あら? それじゃ、子ども時代を取り戻しましょ♪」

P「子ども時代か……」

P(む、なんか思いつきそう)

P(次の企画のネタになるかな)

亜里沙「あ……トンネル」

――
亜里沙「着いたウサー」のび~

P「ちょっとすみません、トイレに行ってきます」

亜里沙「電車の中にあったのに?」

P「いや、なんか、外出て空気変わるとトイレ行きたくなりません?」

亜里沙「ああ」

P「ごめんなさいね、戻ったらタクシー捕まえて、宿に直行しましょう」

亜里沙「は~い」

P「すみませんね」

……
p「ふー」

p「っし、気合入れるか」

p「ん?」

p「洗面台がでかいな」

p「……」

p「誰だこいつ」

p「うおおい!? 誰よ、この子どもは!?」

p「なんで子どもになっているんだー!!」

p「亜里沙さん!? 亜里沙さんいますか!?」ダダダ

p「あれ、この辺りにいたはずなのに……!」

p「くそ、参ったな」

p「財布……はある。服装も子どもになっているけど」

p「荷物、はない」

p「あと亜里沙さんもいない!」

p「とりあえず、スマホ……」

「現在、使われておりません」

p「おいおい、亜里沙さんと連絡が取れないぞ」

p「どーすんだよマジで!」

亜里沙「あら?」

p「あっ!」

亜里沙「どうしたの、ボク」

p「ボク!? いや、あの、亜里沙さん!」

亜里沙「えっ、私のこと知ってる?」

p「え? えーと、俺ですよ、あなたのプロデューサーです」

p「こんな格好で信じてもらえないかもしれませんが」

亜里沙「プロデューサー……?」

p「そう!」

亜里沙「何のですか?」

p「へ?」

p「だから、亜里沙さんのプロデューサーですよ」

亜里沙「う~ん、ごめんね」

亜里沙「お姉ちゃん、よく分からないんだけど」

亜里沙「お母さんとはぐれちゃった?」

p「いやいや、あなたを探していたんですって」

亜里沙「あら~♪ 嬉しいけれど」

p「……」

p「すみませんが、あなたはアイドルの持田亜里沙さんではない?」

亜里沙「アイドルだなんて、おマセな子ね♪」

p(えー……)

p「……つまり、僕は芸能事務所のプロデューサーなんです」

p「これ名刺」

亜里沙「うんうん」

p「そこで、あなたをスカウトして、アイドルとしてプロデュースをしていたん

です」

亜里沙「そうなの」

p「ところが、お仕事でここへ来たら、なぜか体が縮んで、あなたがアイドルじ

ゃなくなってたと」

亜里沙「え~っと、その、すごいのね」

p「信じてないでしょ」

亜里沙「し、信じてるわよ♪」

p「これ見てください」

亜里沙「どれ?」

p「スマホのカメラで撮ったやつです」

p「この、ウサコちゃん持ってピースしている人があなたでしょ」

亜里沙「……へぇ~、似ている人っているのね~」

p(信じなくても無理はないか)

p「楽しそうでしょ」

亜里沙「うん、そうね……いい笑顔してるなぁ」

p「そうそう」

亜里沙「まあ、ボクが私のそっくりさんの知り合いってことはわかったわ」

亜里沙「その人とはぐれちゃったのよね?」

p「そ、そうだ! 電話が通じなくって」

p「だったら会社に連絡取らないと……!」

『現在使われておりません』

p「あれええええええ!?」

p「ほ、ホテル……!」

『現在使われておりません』

p「イベント会場……!」

『現在使われて』

p「……」

ちひろ『知ってますか? 多いらしいですよ』

P『何がです?』

ちひろ『アイドルやプロデューサーが時空を飛ぶ話』

P『はっはっは、なんですかそれ』

ちひろ『うちのプロダクションでも空で魔物と戦ってきたという話が』

P『そんなバカな』

ちひろ『アイドル業界、いろいろありますからね~』


p(トイレ行っただけで時空を飛ぶとはシラナカッタ)

p「あああああ……」

亜里沙「えっと」

p「はあ~、どうしよう」

p「元の世界に戻らないと……」

亜里沙「……」

p「でもホテルもないんじゃ、拠点もないしなぁ」

亜里沙「ね、ボク。じゃなくって、pくん」

p「はい?」

亜里沙「困ってるなら、私のうち、来る?」

p「え?」

――
亜里沙「ただいま~♪」

p「……おじゃまします」

亜里沙「おかーさーん! ちょっと迷子拾ってきたー!」

<バカなのー?

亜里沙「えへへ」

p(よく考えたら、警察に行くべきだったか……?)

p(いや、捕まって余計混乱する可能性大だったか)

亜里沙「ささっ、ご飯用意している間にお風呂入っちゃおうっか」

p「え、は、いや、一人で入れますから!」

亜里沙「もう、遠慮しないで」

p「そーじゃなくって!」

シャコシャコ。

亜里沙「ゴシゴシ~♪ ゴシゴシ~♪」

p「あのですね」

亜里沙「なぁに」

p「俺、話したと思うんですけど、体の縮んだ男なんですけど」

亜里沙「そうなの」

p「だからあの、正直、困るんですけど」

亜里沙「でも縮んているからちっちゃいわよぉ?」

p「やかましいわ!」

亜里沙「はい、お湯かけますよぉ♪」ジャバー

p「わっぷぷ」

亜里沙「フキフキふわ~♪」

p(うーむ。俺が子どもに戻ったせいだろうか)

p(なんか半端無く世話好き度が増している気がする)

p「……髪の毛くらい自分で拭けますよ」

亜里沙「そう?」

p「なんと言おうと、中身は大人なんで」

亜里沙「ふぅん?」ニコニコ

p「わっ! だから体も自分で拭けますって!」

亜里沙「はい、ばんざーいして」

p「だから!」

p「はぁ~」

母「できてるわよー」

p「あっ、ありがとうございます。お風呂もいいお湯でした」

母「丁寧な子だねぇ」

亜里沙「でも、家出してきたっぽいのよ?」

亜里沙「混乱してるみたいだから、落ち着いたら警察に……」

母「ふうん」

p(違うけど、黙っておこう)

亜里沙「はい、いただきまーす」

p「いただきます」

母「スイカもあるわよ」

亜里沙「お布団しいてくる!」たったった

母「はいはい」

p「ごちそうさまでした」

母「はい、お粗末さま」

p「すみません、こんなカタチでご挨拶する格好になって」

母「は?」

p(時空が違うから別人なのかな)

p「いえ、ナンデモナイデス」

母「ま、何があったか知らないけど、親が心配しているでしょ」

母「早く帰りなさい」

p「そうですね」

p「あの、亜里沙さんって」

母「ああ、ああいうとこあるのよ」

母「昔っから色々拾ってきてね。飼えないから里子に出すんだけど」

p「拾われてすみません」

母「あはは、そんなこと」

母「あの子、高校卒業してから、すぐ働き出したのよ」

p「へぇー……」

p(ああ、そういう世界なのか)

母「資格取ればって言ったのに……子どもたちに触れている方がいいからって」

母「まあ勉強しながらなんだけど」

p(まあ、こっちの世界でも前職から俺がスカウトしちゃったんだけど)

p「頑張り屋なんですね」

母「ん? あはは、そうかもね」

p(アイドルじゃない亜里沙さんか……)

亜里沙「お布団できたよー!」

亜里沙「ねーんねんころりー♪」

p「そんなのいいですよ」

亜里沙「でも、pくんは大人だったんでしょう?」

p「そうですね」

亜里沙「結構お仕事で疲れてたんじゃない?」

亜里沙「子どもに戻ったんだから、子どもらしく楽しめばいいのよー」

p「いや、まあ、元の世界に戻らないとしょうがないっすからね~」

p(やべぇ、すっげー痛い子だな、今の俺)

亜里沙「そうね? うふふ」

p(子どもに戻ったんだから……か)

p(ん? 子どもに戻った?)

――
p「すぴー」

亜里沙「朝だー!」バサッ

p「うおぉほっ?」

亜里沙「pくん、朝よぉ」

p「あ、朝? そ、外は……まだ暗いですけど」

亜里沙「そ、朝。虫取りに行くわよ~」

p「虫取りぃ?」

亜里沙「うふふ、そうよ~。子どもらしく遊びましょ」

p「えええ?」

亜里沙「さあさあ、先生、得意だからね」

p「ええええええ?」

p「……先生」

亜里沙「はい、pくん、なんでしょう」

p「先生のお仕事はいいんですか?」

亜里沙「pくんも夏休みでしょ? ちょうど先生もお休み」

p「ソウデスカ」

亜里沙「肌の焼けてない具合から、君はインドア派と見た!」

p「まあアウトドア派ではないですね」

亜里沙「だったら、今日一日、たーっぷり遊びましょ」

p(ジャージに虫取り網カゴ、腰にポーチのフル装備……ガチだな、この人)

p「うわ! すげー集まってる」

亜里沙「見るの初めて?」

p「うん、いや、はい」

亜里沙「樹液の出る木は決まっているのよ~」

亜里沙「ささっ、チャンスチャンス」

p「お、おおお」パサッ

亜里沙「よし、そのまま近づいてかごに」

p「面白いように取れるなぁ」

亜里沙「ふいー、それじゃ、次はラジオ体操ね♪」

p「ん、あ、はい」

亜里沙「朝から動いていると、お腹すいてご飯おいしく食べられるからね」

p「はぁい、先生」

亜里沙「そしたら少し休んで、運動公園に行くわよ~」

p(おかしい、アウトドアしかしていない)

p「あ、と、というか、先生は普段から子どもと遊んでいるのでそんな無理しなくても」

亜里沙「無理してないからへーき」ニコニコ

p「ぬおお」

――
亜里沙「はい、そこ、右! 右!」

p「こ、ここかっ」ボコッ

亜里沙「あー、もうちょっと!」

p「いやー、あの、でも俺いま子どもなんだし、当たっても割れないっしょ!」

亜里沙「いいからしっかり!」

p「む、おりゃ!」ベンッ

p「割れた!?」

亜里沙「もういっかい! もういっかい!」

p「でぇぇ、もう目隠し外していいでしょー!?」

亜里沙「はい、スイカ出来たわぁ」

p「あ、どうも」

p「……ありがとうございます」

亜里沙「そんなに、かしこまらなくていいのよ?」

p「一応、中身は業界人なんで」

亜里沙「じゃあ今日は子どもを取り戻さなくっちゃ!」

p「まあ、そうかもしれないですけど」

p「んー? 取り戻す、取り戻す?」

p「……ま、いいか」シャク

亜里沙「ぷぷぷぷぷ」

p「うへ、口の中でスイカの種をこんなに集められる人、初めて見た」

亜里沙「ふふふ、すごいでしょ」

p(アイドルの特技には使えないが)

亜里沙「調子がよければ10連射も可能ウサ!」

p「なにもんですか、あなたは」

p(こういう亜里沙さんは見たことなかったなー)

亜里沙「じゃーん、ウサコちゃん~♪」

p「あ、それ」

亜里沙「(pくんは大人だと聞いたウサ)」

p「お、おう。ウサコちゃんも知ってますよ」

亜里沙「(大人らしさを見せてみろ! ウサ!)」

p「エレベーターでお見送りするときは、扉が閉まるまで頭を下げる」

亜里沙「(お、大人ウサ……! 完璧な大人ウサ……!)」

p「俺も何が大人なのかはよく知りません」

亜里沙「ちょうどお祭りやっててよかったわぁ~」

p「んー、そんな夏祭りまで連れて来なくても」

亜里沙「じゃーん! 見てみて、うさぎ柄」

p「ああ」

p(お気に入り柄か)

p「似合ってますよ」

亜里沙「うふふ、pくんはお世辞が上手よね」

亜里沙「さ、楽しいお祭り、行きましょうね」

p「ええ、よろしくおねがいします」

亜里沙「(ウサコ、リンゴアメ欲しいウサー!)」

p「あ、俺ももらっていいですか?」ゴソゴソ

亜里沙「あ、ダメよ、ダメ」

亜里沙「先生がお金だすから」

p「いやしかし、財布は無事だったので」

亜里沙「だーめ、帰りのお金、なくなっちゃうでしょ?」

p「……」

p「じゃ、甘えますね。おねえちゃん」

亜里沙「ん! おねえちゃんに任せなさい」

亜里沙「花火、ドッカーン!」

p「た~まや~」

亜里沙「きれいねぇ~」

p「そうですねぇ」

亜里沙「……キレイねぇ」

亜里沙「……」

p(ん? どうしたんだ?)

亜里沙「んー、楽しかったぁ」

p「先生、今日はありがとう」

亜里沙「え? うふふ、良かった」

p「俺も、子ども時代に、戻った? 戻れた感じ?」

亜里沙「そう」

p「……」

亜里沙「あ、そうだ、明日はどうしよっか」

p「あー、できれば、明日は帰る方法を考えたくて」

亜里沙「あ、そ、そうなの?」

p「ま、どうせ時空が違うんじゃ、お仕事サボったもクソもないっすけど」

亜里沙「あ、あー……」

亜里沙「……」

p「あの」

亜里沙「pくん、ごめんね」

p「な、何がですか」

亜里沙「先生、pくんをダシに使っちゃった」

p「ダシって……」

亜里沙「最近、子どもたちと一緒に、思いっきり遊ぶこと、出来なくって」

亜里沙「いま非常勤のお仕事だから、趣味じゃないから……」

p(ああ、幼稚園の仕事か)

亜里沙「だから、見ず知らずの君が、懐いてきてくれたの見て、つい」

亜里沙「それと……私に似た写真、あったでしょ?」

p「ああ、スマホの」

亜里沙「とっても笑顔で、楽しそうだった」

p「!」

亜里沙「私、どうして……好きなこと、お仕事にしたはずなのに」

p「……」

p「……だったらさ」

亜里沙「へ?」


p「だったら、アイドルやろうよ」

p「アイドルだったら、好きなことを笑顔で楽しく出来るよ」

p「うたのおねえさんになってさ」

p「子どもたちと一緒に、思いっきり遊ぶことをお仕事に出来るよ」

亜里沙「え、えええ?」

p「もちろん、嫌な仕事もあるよ。売れなかったら結構辛いし」

p「それでも、そこは俺がカバーするからさ」

亜里沙「で、でも、お仕事には変わりないでしょう?」

p「うん。でも思いっきりやれるよ」

p「アイドルは、自分を、全部出さないといけないから」

亜里沙「……あ、あー」

亜里沙「でも、先生は、預かっている子どもさんもいるから……」

p「その子たちを楽しませるステージや歌が歌える」

p「亜里沙さんにも、きれいな衣装や、美しい歌に憧れる気持ちがあるでしょ」

亜里沙「で、でも……」

p「現実は、まあ、甘くはないけどね」

p「でも、少なくとも、その夢を目指すことができる」

p「だから、アイドルの持田亜里沙は楽しそうに、笑っていたんだ」

亜里沙「……」

p「おっきな夢を目指すのがアイドルだ」

p「たくさんの子どもたちを、いっぱい楽しませる」

p「それが夢なら、一緒に叶えに行こう」

亜里沙「……」

p「……」

亜里沙「も、もう、マセちゃって!」

p「……」

亜里沙「……」

亜里沙「ごめんね。いけない」

p「そっか」

亜里沙「今の先生が、それを受けるのは、逃げることになるから」

p「……」

亜里沙「ありがとう」

亜里沙「……グスッ」

p「いや、うん。すみません、無理なこと言って」

p「そもそもこっちの方じゃ会社員でもないですからね」

亜里沙「あはは、そ、そうよね」

p「そうです、そう」

亜里沙「今日は、子ども時代を取り戻しにきたんだから、ね?」

p「うん、そうですね」

p(ここでは責任を負えないからな)

p(俺もつい、プロデューサーになってしまった)

――夜。

亜里沙「ねーんねんころり~♪」

p「んー」

亜里沙「……pくん」

p「なぁに、先生」

亜里沙「今の仕事の契約が切れて、気持ちの整理がついたら、オーディションとか、受けてみようかな」

p「え」

亜里沙「あ、えっと。やらないかもしれないけど」

亜里沙「アイドルなんて知らなかったから、考えてみたい」

p「さっきも言ったけど、俺はいまは子どもなんですよ」

亜里沙「うーん、でも、pくんみたいな人はいるのよね? きっと」

p(こっちの世界の俺か……いるのかな)

p「じゃあ、はい、名刺」

亜里沙「はい、いただきました」

p「それに似たプロダクション、探してみてください」

亜里沙「ええ。でも、受けないかもしれないし」

p「……」

p「そしたらね、もし受けるなら、アドバイスを」

亜里沙「あら~、何かしら」

p「子どもたちと一緒に、仕事したいんでしょう」

p「だったら子どもたちに人気があるやつ、やってください」

亜里沙「私らしくってことね……うん。うん」

p「おやすみなさい」

亜里沙「おやすみなさぁい」

p「楽しかったよ、先生」

亜里沙「……ありがとう」

……

P「はっ」ガバッ

P「……ホテルじゃん」

P「はっ!?」

P「体が戻ってる」

P「……」

P「スマホのカレンダー」

P「良かった! まだ昨日だ!」

P「そうだ、亜里沙さん!?」ガチャ

亜里沙「あ」

P「あ」

亜里沙「Pくん、おはよう!」

P「あ、ああ、おはようございます」

亜里沙「あの、あの、私ホテルにいるんだけど……」

P「ですよね! ホテルですよね!」

P「今日お仕事だよね!?」

亜里沙「そう!」

P・亜里沙『良かったぁ~』

亜里沙「ん? な、何かあったの?」

P「ええ、ありましたよ。ええと、あれ?」

P「亜里沙さんもあったんですか?」

亜里沙「Pくんも!?」

P「……はい」

亜里沙「そっかぁ~」

P「亜里沙さん」

亜里沙「な、なぁに?」

P「これからも、アイドルよろしくお願いします」

亜里沙「……うん!」

p編終了 ロリ沙編は夕方にでも
全編のイメージはキリンジの夏の光

――
ロリ沙「……」コックリコックリ

ロリ沙「はっ」

ロリ沙「Pくん?」

ロリ沙「遅いなぁ、トイレ長いわね」

ロリ沙「イベント会場の下見はしなくちゃいけないのに……」

ロリ沙「ん?」

ロリ沙「んんん?」

ロリ沙「体縮んでる……?」

ロリ沙「ど、どうしよう」

ロリ沙「これじゃ先生でもおねえさんにもなれないわよね」

ロリ沙「そうだ、Pくん!」

ロリ沙「おーい、Pくーん!」

ロリ沙「どこー? トイレ~?」

ロリ沙「おーいー!」

P「しーっ! どうしましたお嬢さん」

ロリ沙「あ、Pくん!」

P「いや、確かに俺はPだけど……」

ロリ沙「あ、あ、あの。この体じゃ信じてもらえないかもしれないけど!」

ロリ沙「私、持田亜里沙、です!」フンス

P「……」

P「はい」

ロリ沙「……?」

P「ごめん、俺の名前を呼んでたから知り合いかと思ったんだけど」

P「どちら様でしょう?」

ロリ沙「ガーン!!」

P(ガーンて、自分で言った)

ロリ沙「だから、あなたの、アイドルの!」

P「アイドル? 逆スカウトかな?」

P「確かに、君、いいと思うよ。何か芯があるというか」

ロリ沙「そうじゃなくてぇ~」

P「え、な、なに?」

ロリ沙「Pくん、私の担当プロデューサーでしょう……?」

ロリ沙「どうして、そんな、ひどいこと、言うの」

P「わ、な、泣かないで!」

ロリ沙「ううう~」

P「ごめんよ、本当に」

ロリ沙「ごめんなさい。私もちょっと……」

ロリ沙「ちっちゃくなって、感情的になっちゃったかも」

P「それでその、確かに俺は芸能事務所でプロデューサーやっているが」

P「君みたいな子は見ていないな」

ロリ沙「だから、小さくなっちゃったんですっ」

P「でも、持田亜里沙さん、だっけ」

P「そういう子も在籍してないはずなので」

ロリ沙「……ほんと?」

P「本当だ。信じてくれ」

ロリ沙「ううん、じゃあ、どういうことかしら」

ロリ沙「私、Pくんとお仕事に来たんですっ」

P「俺はイベント用の打ち合わせとスカウトをしようと思って来たけど」

ロリ沙「それ、イベント! 私もイベントできたの!」

P「そ、そうなんだ」

P「……でも、違うな。君の言うイベント名。大体、俺は打ち合わせできただけだし」

P「そもそも君が見せてくれた名刺、うちの社名に似ているけど、違う」

ロリ沙「そう……」

ロリ沙「どうしたらいいのかしら」

ロリ沙「私、Pくんがいないと、何も……」

P「そんなことないさ」

P「ほら、きっと、同じ名前の俺がいるってことは何かの運命なんだよ」

P「同業他社だったらアレだけど……せっかくだし、名刺だけでも」

ロリ沙「じーっ」

P「な、なんだろう」

ロリ沙「Pくん、私のこと単に変わった子だなと思うことにして、スカウトに掛かっているでしょ」

P「ぎくっ」

ロリ沙「先生にはお見通しなんですよぉ」

P「う、うーん」

ロリ沙「……妙に大人っぽい子だなぁ、こういう路線で売りだそう、とか思っているでしょ」

P「ぎくっ」

ロリ沙「だから、先生はちゃんと大人なのよぉ?」

ロリ沙「でも、その、体が……」

P「……」

P「分かった」

P「とりあえず、その、俺と同じ名前のやつを探そう」

P「話はそれからだ。どうかな」

ロリ沙「Pくん……」

P「乗りかかった船だ。きっと同じ名前だったのはなにかワケがあるのさ」

ロリ沙「いや、顔も姿も同じなのよぉ?」

P「……じゃあそのそっくりさんで、置いていったバカ野郎を見つけてやろう」

ロリ沙「うん」

P「あとあの、誘拐じゃないから!」

ロリ沙「きゃ~♪ 攫われる~♪」

P「ちょちょちょ」

――
ロリ沙「どうでした?」

P「ダメだ、男子トイレは誰もいなかった」

P「まあ俺と同じ顔のやつがいると言われても困るが」

ロリ沙「そっかぁ」

P「連絡先はどうだい?」

ロリ沙「それが、繋がらないんです」

P「繋がらない?」

ロリ沙「ええと、Pくんにも、事務所にも」

P「ふむ」

P「電話番号、見せてくれ……」

P「ダメだな、これは」

ロリ沙「え?」

P「この桁数だと電話がかからない」

ロリ沙「えええ?」

P「なんていうか、存在しないはずの番号だ」

ロリ沙「ええええええ!?」

P「……異世界かなにかって話になるな」

ロリ沙「そ、そんな、ホラー!? ミステリーウサ!?」

P「いやその、なに?(ウサ?)」

P「しかし、そうなると、正攻法で探すのは無理だな……」

ロリ沙「そ、そんなぁ」

P「まあ待って。アイドル業界ではこういうことはよくあるらしい」

P「例えば、空で魔物とたたかったり――」

ロリ沙「ま、魔物!?」

P「ああいやいや、そういう噂があってね」

P「でも、そういうアイドル達も戻ってきているんだよ」

P「つまり戻る方法がある! ……はずだ」

ロリ沙「どんな方法!?」ぐいっ

P「お、落ち着いて」

ロリ沙「私、落ち着いていられないの」

P「な、なんで」

ロリ沙「……ここ、私の地元なんです。地元のイベントなんです」

ロリ沙「Pくんがきっと、アイドルとして成長した姿を見せたいと思ってくれたから……」

P「ふむ」

P「それで幼くなるっておかしいな」

ロリ沙「ねー!? どういうことなのかしらー!」

P「お、おう」

P「しかし、それなら可能性は思いついたぞ」

ロリ沙「な、なぁに?」

P「つまり、君の地元だとかいうことが関わっているかもしれない」

ロリ沙「ほんと?」

P「可能性だけど。せっかくだから、地元のことと、それからその、Pのことも教えてくれ」

P「何か結びつくことが出てくるんじゃないか?」

ロリ沙「なるほどぉ。それなら、先生の実家もあるのよ!」

ロリ沙「いろいろ、案内してあげますよぉ♪」

P「お、おう」

P(ロリ先生キャラか……いいな……)

――
ロリ沙「それでね、あっちに大きなお寺があって、むこうずっと行くとお城が」

P「うんうん」

ロリ沙「あそこのアイスクリーム屋さんおいしいのよぉ」

P「へぇぇ」

ロリ沙「あ、そうだ。あっちの山の方行くと、虫もけっこう取れるんだぁ」

P「虫も取りに行くんだ?」

ロリ沙「うふふ、木登りも得意なんですっ♪」

P「パワフルだなぁ。でもスカートで登っちゃダメだよ」

ロリ沙「Pくん、セクハラ」

P「うっ」

P「それで、その、俺と同じやつの話だが……」

ロリ沙「そうねぇ」

P「うん」ゴクリ

ロリ沙「普通の、人?」

P「普通かぁ」

ロリ沙「うん、普通にやさしくて、頼もしく…はないけど、助けてくれる人」

P「そ、そう。いいやつじゃん」

ロリ沙「あなたもPくんだけど、いい人ね」

P「そーかな。頭悪いってよく言われるけど」

ロリ沙「いつもは先生の方がお姉さん役だから、ちょっと新鮮ね」

ロリ沙「あなたは、全然、お兄さんみたいに接してくるから」

P「ええと、その、実年齢は……」

ロリ沙「21歳」

P「そうかぁ、中身は21歳(のロリ)かぁ」

ロリ沙(まるで、子どもに戻ったみたい)

ロリ沙「いや、実際、子どもなんですけどねぇ。今は」

P「ん?」

ロリ沙「な、なんでもなーい」

P「ダメダメ、大事なことかもしれないぞ」

P「何か気がついたならちゃんと教えてくれ」

ロリ沙「ええと」

P「いや、無理強いはしたくないけどさ」

ロリ沙「う、うーん。その……」

ロリ沙「先生は、本当は大人だから」

ロリ沙「大人に早く戻らなくちゃって、思ってて……」

P「そうなの?」

ロリ沙「う、うん」

P「でも、子どもの時に、目一杯できることをやるのだって大事じゃないか?」

ロリ沙「それは、本当に子どもだったら」

P「そうか。でも、今は子どもだろう?」

P「今、子どもらしくしたって、罰は当たらないよ」

ロリ沙「……」

ロリ沙「でも」

P「でも、なに?」

ロリ沙「先生が、先生じゃなかったら」

ロリ沙「うたのおねえさんじゃなかったら……」

ロリ沙「みんな、喜んでくれるかしら?」

P「……」

P「分からない」

ロリ沙「ええ?」

P「っていうのは、今の君が先生でもうたのおねえさんでもないから」

P「で、俺は元々の君も知らない」

P「でも声かけられて、町を案内されて、今の君は魅力的だと思っちゃった」

ロリ沙「そ、そう」

P「全力で、思い切ってやってみよう」

P「先生でなくても喜ぶかどうかは、それやってから判断させてくれ」

ロリ沙「思い切って……」

P「うん」

ロリ沙「……よーし!」

――
P「お金くらい出すのに」

ロリ沙「だーめ、お財布残ってたんだから、自分で使いますっ」

ロリ沙「どう? 動きやすい服装にしたけど」

P「攻めるねー、スカート封じただけで全然違う」

ロリ沙「うふふ、アイドルの前に働いてた時はデニムにエプロンでしたから」

P「へぇー? どこで働いてたの?」

ロリ沙「幼稚園でね! ピアノも得意よぉ~」

ロリ沙「それに、これ」

P「なに、これ?」

ロリ沙「(ウサコウサー! みんなで一緒におうた歌うウサ?)」

P「あ、ウサってこれか」

ロリ沙「Pくん、お祭りあるのよ! お祭り!」タタッ

P「お、おう、おう」

ロリ沙「わたあめふわふわ~♪」

P「だから買うって言っているのに……」

ロリ沙「あ、じゃあ、金魚すくい」

P「よし、出すぞ」

ロリ沙「やって♪」

P「俺がやるの!?」

ロリ沙「小さい時はね、ここが花火の特等席だったのよ~」

P「こ、この木の上か」

P「本当に木登り得意なんだねぇ」

ロリ沙「うふふ、男の子とも女の子とも、全員一緒に遊びたくって」

ロリ沙「でも、どちらかじゃないと変な顔、されたの」

P「ま、まあ。ウサコちゃん持って木登りする子なんて、なかなかいないだろうな」

ロリ沙「大人になったら……先生か、おねえさんか、それしか出来ないかなって、思ってた」

P「……」

ロリ沙「そうしないとみんなと一緒に、遊んだりできない」

ロリ沙「でも、それだと……キレイな服は、着られないかもしれない」

P「……うん」

ドドーン!!


ロリ沙「花火よ!」

P「おおっ、本当に綺麗だな」

ロリ沙「もっと登ったら、もっとよく見えますよぉ♪」

P「あ、お、おじさんは体重重いから無理だな」

ロリ沙「そうかしらぁ?」

P「あー、ちょっと! バランスきついって!」ジタバタ

ロリ沙「あはははっ」

P「あー……かわいいね」

ロリ沙「あ、また、花火!!」

――
ロリ沙「はぁ~、面白かった」

ロリ沙「あ……そういえば、実家に寄るの、忘れちゃった」

ロリ沙「でもこの姿じゃ」

P「いやいや、大事なことじゃないか。寄る?」

ロリ沙「……ううん。大丈夫」

P「どうして?」

ロリ沙「すっきりしちゃったから」

ロリ沙「私、楽しめるんだなって」

P「……」

P「あのさ、亜里沙ちゃん」

ロリ沙「ちゃん?」

P「お、おう。もしかしてだけど、居場所ないんじゃないか?」

ロリ沙「……うん、多分」

P「それなら提案だ。君はやっぱり、大人じゃなくても魅力的だ」

P「プロデュース、させてくれ。道と居場所は俺がつくる」

P「アイドルになろう。一からやり直せるってのも悪くないだろ」

P「……どうだろう」

ロリ沙「……」

ロリ沙「いやです」

ロリ沙「私、Pくんの……あ、元のPくんね」

ロリ沙「その、担当アイドルだから」

ロリ沙「先生だったり、おねえさんだったり、自分はそうだって思ってきたけど」

ロリ沙「それだけじゃないこと、思い出しちゃった」

P「……」

ロリ沙「それにね? よーく考えたら、先生、お仕事でいっぱい色んなわたしになってきたから」

P「……」

ロリ沙「もう私、アイドルなの!」ニコッ

P「……そうか」

P「くそー、振られちまったなぁ」

ロリ沙「Pくん、ごめんね?」

P「いや、正直、君をプロデュースしたかった」

ロリ沙「ふふー、押せば入ると思っていたんでしょう?」

ロリ沙「先生、お見通しですからねぇ」

P「うん、お見通された」

ロリ沙「ふふ、うふふ、あははっ」

P「ははは……」

P「はい、ホテルのキー」

ロリ沙「ごめんなさい、ここまでよくしてもらって」

P「仕方ないさ。取ったホテルも実在してないってんじゃ」

ロリ沙「それじゃ、おやすみなさい」

P「ん、おやすみ」

P「起きたら、戻る方法考えよう」

ロリ沙「はぁい……本当に、ありがとう」

P「いや、こちらの方こそ」

……

P「……つまり、子ども時代を『取り戻した』わけですね、お互い」

亜里沙「そうみたい」

P「ははぁ、不用意に戻ってみたい、なんて言うから」

亜里沙「でも、そのおかげで……ええと、私をスカウトしてないPくんに会えたのよ?」

P「へぇ、俺がいたんですか」

亜里沙「そうなのよ!」

P「しかも、小さい亜里沙さんを見てスカウトしにかかってきたと……」

亜里沙「頑張っても先生扱いされないせいで、すごく新鮮だったわ」

P「ほほう」

亜里沙「大人のおねえさん扱いもされなかったし」

P「そうですか」

亜里沙「あれはあれで、ちょっと楽しかったな~」

P「ぐぬぬ……」

亜里沙「あ、嫉妬してる?」

P「してないっす!」

亜里沙「そういうPくんも、スカウトしたんでしょ~?」

P「!」

亜里沙「ふぅ~ん、アイドルにならなかった私をね~」

P「でも、きっちり断られましたよ?」

亜里沙「でも、オーディション受けよっかな~って言われたんでしょ?」

P(ま、まずい……顔がムウムウしている……)

亜里沙「Pくんは誰でも口説いちゃうんだぁ」

亜里沙「(節操ナシウサ!)」

P「そ、そりゃ、スカウトはしますよ! スカウトは!」

p「でも、亜里沙さんのプロデュースを忘れたわけじゃないですからね」

亜里沙「くすっ」

亜里沙「……じゃ、イベントいきましょっ♪」

P(ほっ……)

P「ええ、頑張りましょうね」

亜里沙「それから、子ども時代、取り戻します?」

P「はは、もうやりましたからね」

P「でも、いいですよ。一緒に、楽しくいきましょう」

亜里沙「はい!」

おしまい

やった!てんてー誕生日SSかけたよ!
もう待つのはごめんだ、しみったれたSSを書くのはやめよう!

以下は世界線の違ういつものやつをおまけに

亜里沙「Pくんを囲んでスポンジ棒で叩く会ウサ!」


亜里沙「えいっ、えいっ」ボカッボカッ

P「ははは」

時子「ククク…アーッハッハッハ!」ボスッドスッ

P「あ、脇腹はマジで痛いです」

亜里沙「そりゃー!」

P「おうふ」

ちひろ「私も混ざってもいいですか?」

P「ええ、そこにスポンジ棒ありますんで」

亜里沙「Pくんを囲んでお茶を飲む会ウサ!」


亜里沙「ずるるっ、ずるるっ!」

P「おかわりはいかがですか」

時子「ククク…もうちょっと冷ましてもらえる?」

P「かしこまりました」

亜里沙「それでね、ウサコちゃんが爆発してね」

時子「その話4回目よ? 何回爆発するのよ」

ちひろ「私は緑茶をいただいてもいいですか?」

P「ミルク入り緑茶で良ければ」

亜里沙「Pくんを囲んでサウナに入る会ウサ!」


亜里沙「あつーい!」パタパタ

P「気分が悪くなる前に出てください」

時子「ククク…蒸し暑いわね」

P「外に冷水をご用意してますよ」

ちひろ「私も入っていいですか?」ガチャ

P「構いませんよ」

ちひろ「ところスーツ姿だと蒸れませんか」

P「たしかに」スチャ

亜里沙「Pくんを囲んでスイカ割りをする会ウサ!」


亜里沙「ええい!」ボカ―

P「あ、ダメ、ダメです」

時子「亜里沙、ちゃんと声をよく聞きなさい」

P「はい、もっと右」

時子「アーッハッハッハ!」ボグー

P「時子様はもっと左」

ちひろ「私も混ざってもいいですか?」

P「ええ、今砂から出ますので待ってください」ズシャー

亜里沙「あっ」スカッ

P「大丈夫ですか?」

亜里沙「えへへ、転んじゃった」

P「気をつけてください。スイカを割って骨も割りますよ」

時子「そうよ、気をつけなさい」

ちひろ「そうですよ」

ちひろ「こないだ紗理奈さんがおっぱい割りを試そうとして胸部骨折しましたから」

P「ハハハ、まあお二人は割るほど」パカッ

亜里沙「Pくんを囲んでぶつかり稽古をする会ウサ!」


亜里沙「どすこーい!どすこーい!」ばちんばちん

P「いい調子ですぞ」

時子「ククク…アーッハッハッハ!」ペチペチ

P「時子様はもっと押し上げるように」

時子「こうかしら?」

P「そう、下半身を意識して」

ちひろ「私も混ざっていいですか?」

P「はい、まわしはそこにありますので」

亜里沙「Pくんを囲んで冷やし中華を食べる会ウサ!」


亜里沙「からしネリネリ~♪」グリグリ

P「追加ダレを作りましたぞ」

時子「ククク…アーッハッハッハ! ズぞぞ」

P「麦茶もご用意しております」

亜里沙「ありがとう、Pくん!」

P「アイスコーヒーの方が良いですか」

ちひろ「紅しょうが増やしていただいていいですか?」

P「かしこまりました」

亜里沙「Pくんを囲んでゾンビ映画を見る会ウサ!」


亜里沙「ご、ゴクリ……」

P「うおっ」ビクッ

亜里沙「きゃー!」

時子「ククク…無様ね」ブルブル

亜里沙「時子ちゃん、震えてるけど」

時子「武者震いに決まってるじゃない!」

ちひろ「ゾンビには棒状の武器が有効ですよ」ヌウッ

時子「ひうっ」ビクッ

P「ふむ…武者震いということは、ゾンビ映画に出演希望ですか」メモメモ

時子「待ちなさい」

亜里沙「あ、でもこの映画、うちからも何人か出てるのよね」

P「ええ。子どものゾンビ役でも」


小梅『あー……』ヌトヌト


亜里沙「あ、蹴られた」

時子「撃たれたわね」

ちひろ「ゾンビ映画はハードですよ。最近はゾンビも走りますから」

亜里沙「Pくんを囲んで鼻毛を整える会ウサ!」


亜里沙「はい、動かないでね~♪」チョキチョキ

P「ふが」

時子「ククク…アーッハッハッハ!」

亜里沙「もう、隣で笑ってると傷ついちゃうわ」

時子「ごめんなさい」

P「……イテテ」

ちひろ「あら、プロデューサーさんのメイクですか?」

亜里沙「鼻毛のお手入れです♪」

ちひろ「私もお願いしていいですか?」

P「ファッツ!?」

亜里沙「あ」ズブリ

亜里沙「Pくんを囲んでトイレ掃除を見守る会ウサ!」


亜里沙「ゴシゴシ~♪」

P「はい」ゴシゴシ

時子「舐めるように綺麗にしなさい」

P「仰せのままに」ジャーゴボリ

ちひろ「何してらっしゃるんですか?」

P「今日、トイレ清掃業者の方がお休みなんですよ」

P「アイドルの皆さんのために舐めて綺麗にしようと」

時子「それは物の例えよ!!」

亜里沙「Pくんを囲んでラジオ体操する会ウサ!」


亜里沙「大きく背伸びの運動~♪」

P「1、2、3、4」

時子「ごぉ、ろく、しち、はち」

ちひろ「あら、ラジオ体操ですか」

P「ええ、毎日やるとウサコちゃんスタンプがもらえるんです」

亜里沙「先生お手製体操カード、発行中です♪」

ちひろ「売れるなこれ」ボツリ

P「もう少し小さな声で言ってもらえます?」

亜里沙「Pくんを囲んでお尻相撲をする会ウサ!」


亜里沙「押しくらまんじゅう♪」どすっ

時子「おっされて泣くな」ぼすん

P「いい尻の動きです」

亜里沙「えいっ」もふすっ

P「はっはっは」

ちひろ「私も混ぜて頂いてよろしいですか?」ガラッ

P「ええ、どうぞ輪の中へ」

ちひろ「お尻には自信があります」

P「それはそれは」

亜里沙「Pくんを囲んでニンジャごっこする会ウサ!」


亜里沙「イヤーッ!」ビシーッ

P「グワーッ」

時子「これは忍者なの?」

P「ニンジャです」

時子「……最近のニンジャはよくわからないわ」

ちひろ「アンブッシュは、一回までなら認められるんですよ」ヌルリ

P「おはようございます、ちひろさん」

ちひろ「どうもプロデューサーさん」ペコリ

時子「……どうも」

亜里沙「Pくんを囲んで痴漢ごっこをする会ウサ!」


亜里沙「へへへ、いいカラダしてるなーウサー」さわさわ

P「最近トレーニングはできてないんですけどね」

時子「だらしない体ね、もっと絞りなさい」さわり

P「かしこまりました」

ちひろ「何してらっしゃるんですか?」

P「痴漢対策の講習で」

ちひろ「そうですか、私が混ざっても?」

P「構いませんが、対策テキストをまずお読みください」

亜里沙「三人で痴漢……レベルが高過ぎるウサ!」

亜里沙「Pくんを囲んで玉ねぎを刻む会ウサ!」


亜里沙「しみるー」トントントン

P「涙です」

時子「顔をそむけながら刻んだら怪我をするわよ」

亜里沙「うー」ゴシゴシ

時子「だから! 目をこすったら余計痛くなるのよ」

P「亜里沙さん、とりあえず目を洗ってください」

亜里沙「あい……」

時子「やれやれ、経験少ないのかしら?」

P「まあ、毎日豚料理を作っている人よりは少ないでしょうね」

亜里沙「私、ひと通りのことは出来るんですけど、細かいポイントは苦手で」

P「その点、時子様はお料理が得意でいらっしゃいますね」

時子「当然、豚を餌食にするならね」

P「得意料理は?」

時子「時間をかけた豚料理全般」

亜里沙「先生もお料理が得意って言いたい!」

時子「だから教えて上げているんじゃない」

P「時子様が豚がお好きなので、亜里沙さんは兎料理にします?」

亜里沙「え…ウサギって食べられるウサ……?」

亜里沙「Pくんを囲んで被り物の仕事をする会ウサ!」


亜里沙「Pくん、お仕事は選べないわ」

P「そうですね」

時子「いや選びなさいよ」

亜里沙「ダメよ! アイドルたるもの、嫌な仕事も私らしくやらなくちゃ!」

時子「……」

P「それで、馬ヘッドとカエルヘッドですが」

亜里沙「やっぱり馬よねー♪」ウキウキ

ちひろ「ノリノリじゃないですか」

時子「フン、ならば私はこの大仏ヘッドを――」

亜里沙「Pくんを囲んで暑中見舞いを書く会ウサ!」


亜里沙「暑中お見舞い申し上げます……」

P「おお、なかなかよく書けていますよ」

時子「ククク…アーッハッハッハ! せいぜい残暑に苦しむことね、と」

P「気遣いの挨拶いいですね」

ちひろ「おや、ファンへのお返しですか」

P「ええ。文案を考えているんです」

ちひろ「しかし、暑中見舞いは8月8日頃まででは?」

亜里沙・P「え?」

亜里沙「Pくんを囲んで日焼け跡をからかう会ウサ!」


亜里沙「Pくん、日焼けしてる~」

P「はっはっは、エロいでしょう」

時子「日焼け跡がエロいって中学生か何か?」

P「確かに中学生の日焼け跡はいやらしいですが……」

ちひろ「おや、アイドルが真っ黒に日焼けはいけませんよ」ガラッ

P「ああ、私の話です」

亜里沙「ネクタイ型に日焼けしているのよ」

ちひろ「どういうことです?」

亜里沙「Pくんを囲んで、ビールの飲み比べをする会ウサ!」


亜里沙「ぷはーっ!」

P「む、これは」

時子「げっほ! なにこれ、いちご味のビール?」

P「くっそ甘いですね」

亜里沙「あら、先生すきよ、こういうの」

ちひろ「おや、ビールの飲み比べですか?」

P「ええ、成人したアイドルですから、こういう機会もあるかと」

ちひろ「さすがに飲み比べするアイドルはキツい絵面なんですが」

亜里沙「Pくんを囲んで腹太鼓をたたく会ウサ!」


亜里沙「ぽんぽこりーん! ぽんぽこりーん!」ポコポコ

P「はっはっは」

時子「ククク…アーッハッハッハ!」ペチペチ

P「はっはっは」

ちひろ「何してらっしゃるんですか?」ガラッ

P「いえ、腹太鼓を」

亜里沙「Pくんのお腹、いい音がするのよ!」

ちひろ「そうですか」ニッコリ

亜里沙「Pくんとエナドリンクバーに行く会ウサ!」


亜里沙「じゃあ、飲み放題なの!?」

P「ええ。かなり高額ですが」

時子「それは危険な匂いがするわね。中毒者もいるんでしょう」

P「実際、病院に搬送された方もいらっしゃるそうです」

ちひろ「何のお話ですか?」

P「ははは、何でもありません」

ちひろ「……エナドリサーバー、稼働準備できてますよ」

三人『……!』ガタッ

亜里沙「Pくんを囲んでマッサージする会ウサ!」


亜里沙「ぐりぐり~♪」

P「おうふ、効きます」

時子「ククク…見苦しいわね、喘いで」

P「時子様、もう少し強めでいいですよ」

時子「そう?」グイーっ

ちひろ「おや、アイドルからマッサージですか?」

P「ちゃんとモバコインは払っています」

ちひろ「別料金で私にマッサージする権利が得られますよ」

亜里沙「ぶぶーっ、予約は埋まっています♪」

ちひろ「……」

亜里沙「……」

時子「ところで、マッサージはまだ続けてほしいわけ?」

P「いえ、もう結構」

P「本当はお気持ちだけのつもりでしたが」

時子「ふん、整体院に行く暇もないなんてボヤくからよ」

P「ありがとうございます」

亜里沙「Pくん! なんと、格安で私にマッサージする権利が」

ちひろ「夏季ログインボーナスでマッサージが!」

P「とりあえず企画で検討してもいいですかね。売れそうなんで」

亜里沙「Pくんとウサコを改造する会ウサ!」


亜里沙「これがウサコドリルよ! ぎゅいーん!」

P「ウサコハンマー、ウサコスコップ……攻撃力上がりそうですね」

時子「……ウサコウイップは?」

亜里沙「いいわねー♪」

ちひろ「おや、どうしました?」ガラッ

亜里沙「ウサコちゃんの攻撃力を上げているんです」

ちひろ「攻撃発揮値は武器を持つことで上がるわけではありませんよ」

P「いいからぷちデレラにウサコちゃん追加してください」

亜里沙「でも、装備しないと意味がないんだぜ!」

ちひろ「ええと……」

P「ウサコのあるなしでは、出来るお仕事が変わるんです」

ちひろ「へぇ、たとえばどんな?」

亜里沙「子どもたちと一緒に楽しむ時は両手フリーで」

亜里沙「子どもたちに見せて楽しんでもらう時ははめてるんです♪」

時子「ふうん」

P「時子様も痛めつける用と見せつける用があるじゃないですか。鞭」

時子「なるほど」

亜里沙(あるんだ)

亜里沙「Pくんとバナナボートで沈む会ウサ!」


ちひろ「押すなよ、絶対に押すなよ!」

P「ログインボーナス連打ァ!!」

ちひろ「にゃあああああっ!!」


亜里沙「……楽しそう」

時子「チッ」

亜里沙「胸揺れだけじゃなく、ついに足まで……」

時子「やりたければ入ってきていいのよ」

亜里沙「じゃあ先生もやるー♪」ザバーン!

時子「本当に行った」

これで溜めたネタはおしまい。みなさん、アイドルの出番はほしいですね。
私もてんてーの出番がもっとほしいです。もう我慢せず、前向きに明るくいきましょう。
宣伝しつつ、HTML化依頼を出しておきます。

\えいえいおー!/

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