【咲-Saki-】透華「衣の挑戦ですわ!」 (64)

こちらは以下のSSの続編となっています

作中にも前回までのお話が沢山出ますので

先にこちらを見ることを推奨します


【咲-Saki-】菫「大星にもそろそろ挑戦させるか・・・」

【咲-Saki-】菫「大星にもそろそろ挑戦させるか・・・」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439448613/)

あと今回少しシンミリしてしまってます。それでもよければ見ていってください

では投下していきます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1440264872


恒子「そうですか…仕方ありませんね」

P「えぇ…私もなんとかしたかったのだけど…ごめんなさいね?」

恒子「いえ、これは局が出した決断ですから」

恒子(でもやっぱり寂しいな…)

えり「どうしたんですか?そんなしょぼくれて。あなたらしくない」

恒子「針生さん…実は…」


えり「そう…あの番組終わっちゃうの…」

恒子「私もあの番組を通して色々な人とお仕事を一緒にしたので…少し寂しいなと」

えり「あの時のあなたイキイキしてたものね…」

えり「私だって好きだったし終わるのは寂しいわ…」

えり「きっと村吉さんもね…」

恒子「そう…ですよね」

みさき「今の話、本当ですか…?」

恒子「村吉さん…はい」

みさき「そんな…」


居酒屋

健夜「そっか、あの番組終わるんだ…」

はやり「新番組に大物使うみたいだからね…ゴールデンはそっちの方が数字取ると思うよ」

野依「寂しい…」プンスコ!

良子「私達一度は出たことが有りますし、愛着湧いてますしね…」

健夜「うん、お母さんからの評判も良かったし数字も悪くないから余計ね…」

はやり「…ねえ!最後の収録皆で見に行こうよ!」

野依「名案!」プンスコ!

良子「ですね、最後は皆で見守りましょう」

健夜「私、咏ちゃんにも連絡するね」ピッピッ


宮永家

咲「そっかぁ…次回で最終回なんだ…」

界「あぁ、いつかは必ず来るんだ。仕方の無いことだ」

白糸台

淡「ええー!あの番組終わっちゃうの!?」

菫「テレビっていうのは数字が物を言うんだ…仕方が無い」

照「でも、私もテレビに出たし…ちょっと寂しいね」

淡「私もだよー!うぅー…どうにか出来ないかな?」

菫「・・・・・」


龍門渕

透華「さぁ、明日は東京に行くんだからもうお休みしますわよ?」

衣「うむ!明日は衣の活躍を透華に見せてあげるから楽しみにしててくれ!」

透華「えぇ、衣ならきっと出来ますわ」

一「透華、明日の準備もう終わったよ」

透華「ありがとう、一ももう休みなさい。明日はハギヨシの分も動いて貰いますわよ?」

一「はは…萩原さんレベルは期待しないでね?」

衣(明日で衣もお姉さんだ…)ウトウト

翌日

透華「衣!もう起きなさい!遅刻してしまいますわよ!」ユサユサ

衣「えへへ…衣お姉さんだ…」ムニャムニャ

透華「衣お姉さん!早く起きてくださいまし!」ユサユサ

衣「う~ん…呼んだか?透華」ムクッ

透華(こんな起こし方で良いんですの…?)


透華「じゃなくて!今日は東京に行く日ですわよ!すぐに準備して下さいまし!!」

衣「む!そうであった!しばし待っててくれ!」タッタッタ

透華「こんな調子で大丈夫なのかしら…」ハア

一「透華、ヘリの準備が出来たよ」

透華「えぇ、時間には間に合いそうですわね」

一「でも衣におつかいなんてさせて大丈夫なの?今日は萩原さんもいないし、もし何か有ったら…」


透華「大丈夫ですわ。衣は皆と同じように生活をして、同じように成長していくんですもの」

透華「もう、一人ぼっちにはさせたくありませんわ…」

一「そっか…そうだよね」

衣「透華ー!準備は出来たぞ!」

透華「早かったですわね、さぁ!行きますわよ!」

衣「いざ!東京へ!」


都内某スタジオ

恒子「今日の挑戦は天江衣ちゃんですか」

えり「全国的に有名な龍門渕の従姉妹さんらしいですね」

みさき「麻雀でも全国で相当な成績を収めてます」

恒子「最後のチャレンジャーとして不足は無いって事ですね」

みさき「二人とも頑張って下さいね?私の分まで…」

えり「えぇ、今日は必ず…成功させて見せますから」

みさき「はい、お願いします!」


野依「みさき!」プンスコ!

みさき「野依プロ!来てたんですか?」


咏「私達もねぃ~」フリフリ

健夜「こんにちわ」

はやり「はやや~☆」

良子「ハローです」

みさき「皆さんも…」

はやり「結構この番組好きだったからね」

健夜「最終回くらい皆で見に行こうって」

みさき「そうですよね、皆さんもやっぱり…」ジワッ

良子「残念ではありますが、下を向かずに笑って見送りましょう」

みさき「はい、その通りですね…」グシッ


P「本番入ります!3,2…」キュー


恒子「皆さんこんばんは!」

えり「こんばんは」

恒子「今日の挑戦シリーズで、惜しまれながらもこの番組は最終回を迎えます」

えり「その最後の挑戦者の方が今到着されたようですので屋上まで中継を繋いでみましょう」


バラララララララララ

透華「オーホッホッホ!お出迎えご苦労様ですわ!」

衣「透華!今日の主役は衣だぞ!」グイグイ

透華「衣、こういうものは出だしが肝心ですのよ!目立ってなんぼですわ!」シャキーン!


恒子「はい、という訳で今日の挑戦は龍門渕高校の天江衣さんです!」

えり「挑戦内容はシンプルに、『はじめてのおつかい』となっています」

恒子「まずはスタジオにお招きしましょう、龍門渕さん!スタジオまでお願いしまーす!」

透華「さ、行きますわよ衣!」

衣「うむ!」


恒子「では改めまして天江衣さんと、龍門渕透華さんです!どうぞー!」

衣「よろしく頼む!」

透華「お願いしますわ!」


えり「それでは今回のおつかいに挑戦していただく天江さんに意気込みを聞いてみましょう」

衣「うむ!今まで衣にこういう機会が巡ってこなかった事を残念に思っている」

衣「だからこそ今日は止まった時間をまた進める為にも、衣は今日の挑戦を成功させたいと思っている!」

恒子「やる気十分!って感じですね!是非最後を締めくくるに相応しい挑戦を見せていただきたいと思います!」

恒子「では龍門渕透華さん!衣ちゃんのおつかいは成功すると思いますか?」

透華「勿論ですわ!衣はやれば出来る子ですの!」フンス!

恒子「なるほど!信頼感バッチリという事ですね!」

えり「それでは天江衣さんの挑戦…スタートです!」

すみません…なんでかコテ外れて上げてしまいました…
>>14は僕です


ピッピー!

透華「いってらっしゃいまし!衣!」

衣「任せてくれ!」

恒子「それでは衣ちゃんが買ってくる物のおさらいをしてみましょう。こちらです」


買う物リスト

・デジタルカメラ

・フランスパン

・りんご5個

・皆にお土産


えり「今回の最後に買って来て頂く物はどういう事でしょう?」

恒子「衣ちゃんはとても家族思いでして、是非とも家で待ってる友達に買って行きたいと自ら志願した様ですね」

えり「そうなんですか、本当に今日の挑戦を楽しみにしていたみたいですね」

恒子「さぁ、ではその衣ちゃんの様子を見てみましょうか!どうぞ!」


衣「まずはデジタルカメラだな、では電気屋に向かうとしよう!」

衣「あの看板が電気屋だな!よし、幸先の良いスタートだ!」トコトコ


恒子「衣ちゃんが電気屋さんを見つけたみたいですね、にしても可愛いですね…」

えり「えぇ、まるで本当に自分の娘のおつかいを見守ってる様ですね…ハラハラします」


衣「よし!ついたぞ!」


パーラーファイヤーバード

恒子「なんと衣ちゃん幸先の悪いスタート!派手な看板を電気屋だと勘違いしてしまいました!」

えり「確かに全く知識が無いと勘違いしてしまうのもわかりますね…」


衣「とても煌びやかだが本当にカメラを売ってるんだろうか…まぁ入ってみれば解るであろう」ウィーン


ジャンジャンバリバリジャンジャンバリバリ!!


衣「」キーン

恒子「衣ちゃんこれにはビックリ!すぐに店から出てきました!」


衣「なんだこの店は!電気屋じゃ無いじゃないか!!」

衣「紛らわしい看板して!まったく!」プンプン!

恒子「いやぁ…可愛いですね」

えり「まったくですねぇ…」

衣「ここが電気屋じゃないって事は電気屋はどこに有るんだろう…」


恒子「さぁ衣ちゃん、いきなり壁にぶつかってしまったのか!?足を止めて考え込んでしまいました!」


透華(衣!良く考えれば解るはずですわ!売っているのは電気屋だけじゃ無いことが!)

衣「そうか、透華の店にも有ったって事は近くのデパートにもあるのではないか?」

衣「あの大きな建物はデパートで間違いなかろう。行ってみるか!」

透華(さすが衣!やれば出来る子ですわ!)

恒子「衣ちゃんが電気屋だけに狙いを絞らずデパートに向かいます!これはよく機転を利かせました!」

えり「ここならある程度の物も揃いそうですがそれに気付けるでしょうか?」


衣「むう…何階にあるのだデジカメは…店内に地図を置いてるはずだが…」

衣「お!これだな?何々……5F家電売り場か!よし行くぞー!」

恒子「ここまでの様子を見て針生アナは今回の落とし穴はどこら辺だと思いますか?」

えり「そうですね、天江さんはしっかり目標を見定めて行動しているので結構早めに挑戦は終えることが出来ると思うのですが」

えり「何分今まであまり外出をした事が無いという事で、突然のアクシデントや事故、事件には気を付けて欲しいですね」

恒子「確かにそうですね、警戒心の無さが見ていて少し怖くもありますね。では一旦CMです!」

衣ちゃんはデジカメを手にすることが出来るのか!?

宮永家

咲「衣ちゃん頑張ってるみたいで良かったー!」

界「咲より1つ上だなんて思えない位ちっちゃくて可愛い子だなぁ」

咲「でも麻雀はとっても強いんだよ!」

界「ははっ!そうかそうか……咲は変わったな」

咲「え?どこが?」

界「麻雀部に入って麻雀と向き合って、照とも仲直りして」

界「テレビに出て皆の人気者になってさ。本当変わったよ」

咲「…うん」

咲(でも、私はもっと変わっていくはず。そして私の周りもドンドン変わっていく)

咲(この番組が終わるのだって、その1つなんだろうな…)

界「ほら、始まるぞ」


恒子「さぁ衣ちゃんが家電売り場に到着しました!デジカメはもうすぐそこです!」


衣「あった!デジカメだー!」ワーイ!

衣「でも種類がイッパイ有ってどれが良い物なのか解らないぞ…」

恒子「さぁ衣ちゃんが家電の難しいところにはまってしまいました!」

えり「ここで店員さんに聞けるかどうかが勝負の分かれ目ですよ!」

みさき「ふふっ…野依プロは時間掛かっちゃいましたけどね?」

野依「でも頑張った!」プンスコ!

みさき「そうですね…あれを見てて私はとても勇気を貰ったんですよ?」

みさき「きっと私以外の人も…」


衣「ちょっといいか!このデジカメってどれが良い物なのだ?」

店員「デジカメですか…何を撮るかにもよりますが動く被写体ならこちらで、風景などを撮るならこちら。後は画素数なども考えますと」

衣「そうか、ならそれを全部包んでくれ。カードで一括だ」

店員「え!?全部ですか!?」

衣「どうしたのだ?不満か?」

店員「い、いえ滅相もございません!ただいま!」


恒子「えっと…これは一体どういう事なんでしょうか?」

えり「えぇ~…何々?」

『龍門渕さんなりの帝王学で、まず金銭感覚を狂わせておかなければとても龍門渕の一員にはなれません…』

えり「だそうです」

恒子「金持ちは金持ちなりの苦労があるんですね…」

透華(スタジオ中から見られてますわ!これはかなり目立ってますわー!!)グッ!

衣(透華には派手に買って来いと言われてるしこんなものだろうか?)


恒子「と、とにかく衣ちゃんがデジカメの購入に成功しました!」

えり「凄い力技でしたけどね…」

衣「次は…フランスパンか…ならパン屋まで行かなければだな!」

衣「聞くところによると『デパ地下』とやらにはパンを売ってる店も有るみたいだな!次はそこに行ってみよう!」


店員「こちらただいまより30分限定でお安くなっております!お早めにお買い求めください!」

ドドドドドドドド!

衣「なんとも騒がしいな…いつもこんな所で覇を競っているのか…?」

はやり「はやや…この光景だけでもかなりのトラウマだよ…」

良子「全くです…二度と行きたくないですね…」ハアハア

はやり「…良子ちゃん息が荒いけど大丈夫?」

良子「気のせいですよ…うっ!…ふぅ」


衣「むっ!あそこがパン屋だな?フランスパンは売っているだろうか?」

恒子「衣ちゃんがパン屋に入って行きましたが、フランスパンは…どうやら見つけた様です!」

えり「今店から出てきましたね、頭の高さがフランスパンと一緒です。可愛いですね」クスッ

衣「次は…リンゴ5個?何故5個なんだ?」

恒子「この疑問には私がお答えしましょう!フランスパンにリンゴといえば…」

恒子「昭和感溢れるカラオケのPVっぽいからです!」


えり「あの紙袋に入れて歩いてるやつですか?あのPVの人は何を作る気でそれらを買ったんでしょうかね…」

恒子「別々に食べるんじゃないですか?」

えり「えぇ~…」

健夜(私あれに憧れて買って帰ったことがあるんだけど、別々に食べるしかなかったよ…)

衣「リンゴ…リンゴ…有るではないか!」

衣「このデパ地下とやらは本当になんでも売っているのだな…」

恒子「庶民の生活に感心していますが彼女はまだ17歳ですからね…ですが勝ち組です」

えり「えぇ、勝ち組です…」


衣「リンゴを5個…5個?」

恒子「衣ちゃん何かを考え込んでいますがどうしたんでしょう…」

えり「5個も持てるか考えてるんでしょうか?可愛いですね」

咏(えりちゃんずっとそればっかり…)ムッスー

えり(咏さんが嫉妬してる…可愛いなぁ…)ニコニコ

衣「5個じゃ足りないじゃないか!10個くれ!」

恒子「なんと倍プッシュ!10個も持ったら危ないですよ衣ちゃん!」

えり「それにしてもなんで急に…あっ」

恒子「なにか気付きましたか!?針生さん!」

えり「今回、プロの方も見学に来てまして…」

恒子「えっと…私、針生さん、すこやん、三尋木プロ、」

えり「瑞原プロ、戒能プロ、村吉アナ、野依プロ」

恒子「天江さんと、龍門渕さん…」

えり「10個ですよね…?」

恒子「優しい子ですね…」ウルウル

えり「すいません…私ちょっと…」グスッ


衣「これで皆で食べられるな!仲間外れは嫌だからな…」

透華(衣…)ジワッ

透華(思えば衣は昔から、外の世界と隔離されていて…私達とは根本的に違う生活)

透華(皆が過ごしていた普通の暮らしは、どれも衣には刺激的な世界で…)

透華(あんなにも衣が楽しそうに買い物をするなんて、私達は知らなかった…)

透華「頑張って下さいまし…衣!」


衣「う~ん…流石に10個も買うと重たいな…皆にお土産を買って行けるだろうか…」

衣「いや!衣が言ったのではないか!絶対に買って帰るぞ!」フンス!

恒子「気合を入れなおした衣ちゃん!足取りは少し辛そうですが、しかし向かうところはもう決まっているようです!」

えり「来る前から決めていたんでしょうね…是非頑張って欲しいです…」

衣「ここらに有った筈だが…ここか?」ンショ

衣「おぉ!これだ!これを1つ!」


恒子「衣ちゃん、アクセサリーショップで何か購入したみたいですね…ペンダントですか?」

えり「1つだけみたいですね、これからまたどこかに寄って帰るんでしょうか?」

衣「さて、帰るとするか!もう一踏ん張りだ!」フンス!

恒子「どうやらあれでお土産は買い終わったようですね…スタジオへと帰って来ます」

えり「少し気になりますがこれで後は帰ってくるだけですね、頑張って下さい!」

衣「しかしこのフランスパン…前が見づらいな…一体何に使うのだ…」トコトコ

衣「しかし、今日は良い経験が出来た。透華も褒めてくれるだろうか?」テクテク


恒子「フランスパンが調度衣ちゃんの目に被って何か新しいマスコットキャラみたいになってますね!」

えり「あれ本当にいりますか?」

衣「えっと、ここを左に曲がって真っ直ぐだったか?」クルッ

衣「おぉ!そうだそうだ、やはり衣はやれば出来るではないk」コケッ

恒子「衣ちゃん!一体誰の仕向けた罠か!転んでしまいましたー!」

えり「あなたのパンでしょう…」

衣「いかん!リンゴが!」タッ


恒子「あっ!そっちは!」

透華「衣!」

衣「え?」


ブルルルン!プップー!

衣(これ、車…当た…)

キキー!ドンッ!


衣「うぅ…あっ…」

ハギヨシ「お怪我はありませんか?衣様」

衣「ハギ…ヨシ?」

恒子「えっ…今…車…」

えり「それにあの人…どこから…」

透華「ハギヨシ…なんで…?」


健夜「」チーン

はやり「健夜ちゃん!衣ちゃん大丈夫だったよ!?帰ってきてー!」

良子「oh…ジャパニーズニンジャ…」

野依「はぁ…ビックリした…衣ちゃん無事でよかったね…絶対ぶつかっちゃったって思ったからホッとしたよ…」ホッ

みさき「野依…プロ…?そんなにスラスラと…」ビクビク

野依「…内緒///」プンスコ!

咏「っぶないねぇ本当に…冷や汗かいちゃったよ…」


衣「ハギヨシ…お前は透華の父君と海外に行ってる筈では…」

ハギヨシ「えぇ、行っておりました。つい先程までロンドンにおりました」

衣「では何故今ここに…」

ハギヨシ「それは…私が龍門渕の執事だからではいけませんか?」ニコッ

運転手「ってぇ…おいこら糞ガキ!てめぇのせいで俺の車ぶっ壊れちまったじゃねーか!!どうしてくれんだ!!」

衣「うっ…すまぬ…」シュン

運転手「ごめんで済んだら警察イラネーんだよ!あー!肩もいてぇなぁ!こりゃ治療費も貰わなきゃな!あと慰謝料だ!」


ハギヨシ「申し訳ございません、ではこちらの小切手にお好きな金額をご記入下さい」スッ

運転手「こ、小切手…?」

ハギヨシ「えぇ、今回は私どもの不注意でございますのでどうぞご遠慮なく」

運転手(はっ、どうせハッタリだ…1000万も書けば払えないって泣き付いて一生ふんだくってやれるぜ…)

運転手「ほらよ!1000万だ!払えんのかよ!お前らに!」

ハギヨシ「1000万…ですか?」

運転手(ほら見ろ!搾り取るだけ搾り取ってやるぜ…!)ゲヒゲヒ


ハギヨシ「それだけでいいんですか?…お優しい方だ…」

運転手「ん?」

ハギヨシ「すぐにこちらに同じ車種の車も手配致しますので…本日は申し訳ありませんでした…では失礼します」

運転手「お、おい待てよ!」

ブルルン!キッ

執事「こちら新しい御車でございます」

運転手「マジ…かよ…」


恒子「・・・・・」

えり「・・・・・」

P「福与さん!針生さん!」コソコソ

恒子「ハッ!?えぇ…龍門渕家の執事さんのお陰で衣ちゃんは無事だったようです!」アセアセ

えり「驚きました…でも衣ちゃんが無事でよかったです…」ハア…

恒子「是非とも帰り道は執事さんについてきて貰いたいですね…」

衣「今日は本当にすまなかったハギヨシ…」グスッ

ハギヨシ「とんでもありません、皆様にお怪我の無いようにすることも執事の勤めですので」ニコッ

衣「そうだ…ハギヨシにお土産だ!」スッ

ハギヨシ「これは…」

衣「雪の結晶のペンダントだ!6つに割れてまた1つになって、だから皆に1つずつあげるんだ!」ニコッ

ハギヨシ「よろしいんですか?私も頂いて…」


衣「勿論だ!ハギヨシも衣の家族だからな!」ニコッ

衣「これを付けてれば、離れてても皆一緒だ!」

ハギヨシ「衣様…ありがとうございます…」ウルッ

衣「純がお父さんで、透華がお母さんで、衣がお姉さんで、智紀と一は妹で…」

衣「ハギヨシは幾つだ?」

ハギヨシ「19でございます」


透華「えっ!?」

恒子「19歳!?」

えり「しっかりしてますね…」

衣「じゃあお兄ちゃんだな!」ニコッ

ハギヨシ「ふふっ…お兄ちゃんですか…荷物お持ちしますよ?」

衣「いい!これは衣のおつかいだから!」

ハギヨシ「お兄ちゃんのお願いでも駄目ですか?」クスッ

衣「…特別だぞ!」ニヘラ


ナーンテーコートーナイサ♪

恒子「衣ちゃん、お兄ちゃんと一緒に帰り道を歩いて帰ります」

恒子「こんなに嬉しい帰り道、今まで無かったかな…」

恒子「でもまた必ず一緒に帰ろうね?そう約束して歩いていきます」

透華「衣…ハギヨシ…」グスッ

恒子「待っててお母さん、もうすぐ帰るからね?」


衣「到着だ!ご苦労であったハギヨシ!」

ハギヨシ「では私は旦那様の所へ参りますので…失礼します」シュバッ


透華「衣!あれ、ハギヨシは一緒ではなくて?」キョロキョロ

衣「ハギヨシは帰ったぞ!それより透華!衣もおつかい出来たぞ!」

透華「もう!ハギヨシがいなかったら取り返しのつかない事になってたんですのよ!?」

衣「ごめんなさい…」シュン

透華「まぁでも…無事でなによりですわ。お帰りなさい、衣」ギュッ

衣「ただいま!透華!」ギュッ


恒子「さぁ、今まで見ていただいた挑戦は数多くありました!」

恒子「その総決算として今回の挑戦、皆さんにはどう映ったでしょうか!?」

恒子「私は今まで見てきた挑戦に失敗なんて無かった、挑戦することに間違いなんて無い!」

恒子「そう思います!針生さんからも最後一言お願いします」


えり「私は小さい頃に何かに挑戦することはありませんでした。それを今になって後悔しています」

えり「小さなお子さんをお持ちの方は危険なこともあるかもしれませんが、一度何かに挑戦させてみるのも良いと思います」

えり「あなたたちの挑戦はいつか実になるはずです。諦めないで頑張って下さい」

恒子「では長らく愛して下さったこの番組は今日で一旦お休みさせていただきます!」

恒子「ですが!またいつか皆さんの前に集まれることを願って!さようならー!」

えり「ありがとうございました…」

この番組は今回をもって最終回となりました。ですが、また皆さんに挑戦する姿を見せられる事を
我々製作スタッフ一同祈っております。ではまたいつか会う日まで…


宮永家

咲「さ、ご飯にしようか」

界「そうだな、今日のご飯は?」

咲「もちろんすき焼き♪」

界「うっ…!…ふぅ」

白糸台

淡「本当に終わっちゃった…寂しいなぁ」シュン

菫「そんな事言っても仕方ないだろ。じゃあ私はちょっと出てくる」

照「どこ行くの?」

菫「テレビ局までちょっとな」

龍門渕

純「ほんとヒヤヒヤさせやがって…テレビの前で叫んじまったんだぞ…」

智紀「私もビックリしてパソコン落としちゃった…」

一「萩原さんは本当に謎が多いよね」

衣「皆すまぬな…お詫びと言ってはなんだがお土産だ!」

純「サンキュ」

一「ありがとう、衣」

智紀「大事にする…」

透華「ただいまですわー」ガチャッ

一「お帰り、随分遅かったね」

透華「ちょっと、野暮用ですわ!」

衣「?」


居酒屋

恒子「はぁ…私…本当にあの番組好きで…」ヒック

えり「はいはい、もう何回目ですか?」

健夜「まぁ、私ももう少しやりたい事も有ったかもって今更思っちゃうよね…」

良子「ですね、私もチャレンジャーとして少し出てみたかったですね」

咏「まぁ忘れた頃にヒョコッと復活するんじゃね?知らんけど~」

みさき「野依プロ、もう一回だけ長文喋りましょ?もう一回だけ!」

野依「無理!///」プンスコ!

はやり「皆、ちょっと…いいかな?」アセアセ


はやり「実は新番組を撮りたがってたスポンサーが降りて…もとい引き摺り下ろされて、新しいスポンサーが付いたんだって…」

健夜「新しいスポンサーって…よっぽど大きなところでもない限りあの化粧品ブランドから変わらないよ?」

はやり「それが…弘世さんのお家と、龍門渕さんが買って出てくれて…」

みさき「それは…並のスポンサーじゃないですね…」

はやり「なんでも…『あの番組終わらせるならスポンサー辞める!』っていきなり怒鳴り込んできたみたいで…」

咏「なった早々辞めるって、バイオレンス感強すぎだねぇ」ケラケラ


えり「という事は…?」

はやり「はい…あの番組終わりません…」アセアセ

恒子「本当…ですか?」

はやり「みたいです…」

「・・・・・・」

恒子「やったーーーーー!!」


健夜「でもなんか解散ライブした次の日に復活みたいな…」

はやり「そうなんだよ…だからちょっと言い辛くて…」

えり「そうですね…少し恥ずかしいですよね…」

咏「まぁまぁ、やったもん勝ちだって」ケラケラ

良子「私としては素直に嬉しいですね」

みさき「野依プロもまた挑戦しましょうね?」

野依「次はみさき!」プンスコ!

恒子「じゃあ嬉しい報告もあったところで!皆さんご一緒に!」

『『『かんぱーい!』』』


エピローグ

淡「菫ってあの番組のスポンサーになったの?」

菫「あぁ、そうだが?」

淡「じゃあSSSSS(白糸台のスポンサーシャープシューター菫)だね!」

照「ブホッ!」

菫「そんなに面白いか照…?」プルプル

照「いや!今のは淡が!」ゴホッゴホッ

誠子「またやってる…」

尭深「仲良いね…」


龍門渕

衣「透華!何か必要なものは無いか!?」

透華「そうですわね…今はまだ無さそうですわね」

衣「そうか!なにか必要になったらすぐ衣お姉さんに言うんだぞ!」

純「あれ以来すっかりハマっちまって…」

一「まぁまぁ、元気な衣が見れるのが一番だよ」クスッ

智紀「私もやってみようかな…」

純・一「えっ!?」


スタジオ

P「本番入ります!3,2…」キュー

恒子「皆さんご無沙汰してます!今日からリニューアルで始まりましたこの番組!」

宮永家

咲「お父さーん!始まるよー!」

界「はいはい、よいしょ…っと」

咲「今日は誰かなぁ?」

界「はやりんがいいなぁ…」



恒子「今日挑戦するのは…この方!!」



カン!

はい、お粗末さまでした

これでこのシリーズは一旦の完結です。

まだまだ書きたいですけど、書く物がこれだけってのもなんだか寂しいので…

気が向いたらもう少し書くかもしれないですけど一旦お休みという事で

シリーズ通して皆さんのレスに励まされましてなんとか書ききる事が出来ました!

本当にありがとうございました!

次書くものはまだ決まっていませんがゆっくり書いて行きたいと思います

長くなりましたが沢山の方に見ていただけて嬉しかったです

ではまた別のSSで!

失礼します

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