雷「司令官をダメにしたい」 (21)

「ねえ響、司令官に普通の人が多いのってなんでだと思う?」

「そうそう、ホントの軍人さんならあんなにナヨナヨしてないでしょ。当たり前よね」

「まるで一般人なんだけど……きっとあれ、私達へのご褒美だと思うの」

「毎日毎日戦って、怖い思いも痛い思いもして」

「溜まりきったストレスのはけ口に、大本営はあんな普通の人を用意してくれてる」

「そうでしょ?」


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「響は、違うわよね。貴方は司令官よりも私達姉妹に甘えるタイプだもの」

「え? いいのよ、私も響が大好きだもん!」

「むしろもーっと甘えてくれていいのに……してあげるわよ?」

「ご飯の準備も、お風呂で髪を洗うのも」

「砲塔の整備、特訓の下準備に選択掃除耳かき歯磨き顔拭き!」

「全部全部やってあげる。ねえ、どう?」

「そう……そうね、自分でやってこそ、よね」

「ふふ、うふふうふふふふふふふ!」

「それでね、昨日司令官のお部屋に行ってきたの」

「でもタイミングが悪くって。もう金剛さんに取られちゃってたわ」

「日曜日は一日三十分。早い者勝ちだから仕方ないんだけど」

「次に待ってた瑞鳳さんの後に並んだわ。みんなとお買いもの行くまで時間あったから」

「そうそう、昨日のお出かけの前。司令官で遊ぶと気分爽快! って感じ」

「待ってる間瑞鳳さんと話してたらね、玉子焼きの中に色々混ぜてきたみたい」

「ヒロポンとか。艦娘は入渠すれば抜けるけど、普通の人には大変よね」

「自分の分を我慢してまで玉子焼きに混ぜてるの。愛情だわ!」

「卵焼き、食べりゅ?」

「一回食べれば病みつき間違いナシ。そういうことね」

「金剛さん? ええ、部屋の中でお楽しみだったわ」

「ちょっと覗いたら笑って手を振ってくれて、提督の姿を見せてくれたの」

「金剛さんのバーニングラブで背中がまっかっか」

「終わったみたいで、優しく頭をなでなでしてた」

「私も手を振り返したら司令官が気付いたみたいで、こっちを見たの」

「そしたら金剛さん、紅茶のポットを司令官の頭にザバーッ!」

「熱々だったみたい」

「目を離したら、NO! なんだからネ?」

「金剛さんの声って優しいのよね。憧れちゃうわ」

「ちょっとしたら三十分。金剛さんと交代で瑞鳳さんが入って」

「開口一番、『卵焼き、食べりゅ?』」

「もう司令官の目の色が変わっちゃって、ホント可愛いわ!」

「あの濁った目がたまらないの」

「犬みたいに涎を垂らして、無茶苦茶に頷いてる」

「瑞鳳さんが待て、って言えば待って、お手って言えば手を出して」

「よし。その合図で手も使わずにがっついちゃう」

「一心不乱な姿もいいのよね」

「最初の頃は頭がスッキリして色んな指示とか出すの。覚えてるでしょ?」

「素人なりに頑張ったりして、みんなで微笑ましく見守ってる期間の事」

「でも三日くらいでもうダメ。甘やかされたり、ご飯の差し入れ貰ったり」

「一週間もすれば何かしらの中毒になっちゃうわ」

「全部をかわすことなんてできないもの。仕方ないわよね」

「司令官も大変よね、何も教えられず、自分がどうなっても助けて貰えない」

「今の司令官は碌に理性も無くなっちゃったから、幸せかもしれないけど」

「私の番になって入ったら、もう大変なの!」

「おトイレの場所を忘れちゃったみたいで、床がびしゃびしゃ」

「卵焼きのおかげでイっちゃってるから、お世話しないといけなかったから」

「やりがいがあって助かっちゃった!」

「なんだか最初の頃を思い出したわ。ええ、まだまだ私と電、最初の司令官の三人の頃」

「あの頃は二人で司令官を使ってたから、どんどん構ってあげられてたの」

「生活で必要なことは全部。オナニーのお手伝いもしたし、少しずつ、少しずつ」

「三週間くらいだったかしら? 司令官が座ってるだけでいいようにしてあげたの」

「まずはソファを変えてあげて、座ったままでもしっかり寝られるようにして」

「ご飯をあーん、で食べて貰えるようになったらこっちのモノね」

「歯磨きを優しくしてあげて、洗面器に吐き出させてあげるの」

「ちゃんとできたらご褒美。気持ちいい事、好きだったから」

「何回もしゃぶってあげた後にね、いちいち脱ぐのも面倒だからって全裸にさせるといいのよ」

「日常的に全裸にさせるのは、そこまで行けばもう簡単だわ」

「お風呂は手ぬぐいと、私の舌でぺろぺろ。おちんちんとお尻の穴をシテあげると喜んでた」

「たまに電も来て、一緒にね」

「排泄も全部私が替えてあげて、尿瓶とオムツが毎日フル回転」

「司令官が要求する前にこっちでぜーんぶ提案して、頷く以外の事はさせないのよ」

「するとね。段々声も出なくなっちゃうの」

「気持ちいい事してるだけで褒められて、甘やかされて」

「最後には?」

「褥瘡で病院送りになっちゃった。あれが一番の失敗だったわね」

「電が秘書艦だったんだけど、その頃はペースが分からなくて段々忙しさが容量を越えちゃったの」

「あんまり艦娘は少ないのにお仕事ばっかり。ほとんど海とお風呂しか行けない日々」

「司令官のお世話もできなくなっちゃって、一日二回、ちょっとだけしか会えなかったわ」

「なるべく一回で沢山ご飯をあげるんだけど、排泄は止まらないでしょ?」

「寝返りもこっちでさせてあげてたから。誰も転がしてくれなくて、同じ姿勢ばっかり」

「段々栄養状態も悪くなって、いつのまにかお尻と腰を中心に褥瘡だらけ」

「結局それで運ばれて後はどうなったのか知らないけど」

「私もそういう失敗があったし、今はもう色んな人がいるからしないことにしたの」

「とにかく昨日はおちんちんとか身体を拭いてあげて、おトイレの場所の躾直し」

「覚えたらぎゅーってしてあげると喜ぶの。可愛いでしょ?」

「あ、もうこんな時間じゃない!」

「ううん、そろそろ司令官の交換時期だから私も会議に行ってくるわ」

「前はクジ引きで霞ちゃん好みのドMだったけど、今度は負けないわ!」

「今度はキッチリした真面目な司令官がいいな。その方がダメにした時が気持ちいいもの」

「じゃあ行ってくるわね。あ、冷蔵庫にプリンがあるから、みんなが帰ってきたら食べててね!」

「……」

「ふふ、次の司令官はどんな人かしら?」

「どんどん頼ってもらわないとね。響にはああ言ったけど、元からダメな人をもっとダメにするのも楽しいし」

「楽しみ……楽しみだわ……」

「うふ、ふ、ふふふふふっ!」

これだけで。ありがとうございました。

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