雪乃「この世から比企谷菌を消滅させる」八幡「!!」 (36)

■部室

雪乃「さて、みんな帰ったわね」

雪乃「あとは戸締りをして鍵を返却するだけ…」


雪乃「あら?これは…」

雪乃「はぁ、まったく…比企谷くんが体操服を忘れて帰っているわ」

雪乃「仕方ないから、今日は私が持って帰って、明日の朝、比企谷くんに渡してあげましょう」ジュルリ



---そう、始まりはごく普通な出来事でした----



それがまさか、あんな事態になるなんて

一体誰が予想できたのでしょうか



■次の日の朝

目覚まし時計「ピピピピピピ」

雪乃「ふぅ…朝ね」

雪乃「…」

雪乃「!!!!!????」




雪乃「なんで私は比企谷くんの体操服を着て寝ているの!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1440156109

雪乃「と、とりあえず、落ち着きましょう」

雪乃「落ち着いて深呼吸よ」

雪乃「くんかくんか」

雪乃「…」


雪乃「はぁ……もう私の匂いしかしないわね…」

■登校中

雪乃「…」

雪乃(ようやく一連の出来事の整理がついたわ)

雪乃(記憶を辿る限り、私の記憶は昨日の夕方から損失しているわ)

雪乃(くんかくんか祭りをしたような記憶もあったけど、きっと夢よね)

雪乃(ええ、あの時は夢のような時間だったわ…)


雪乃(いえ、そうではなくて)

雪乃(結論から言わせてもらうと、これは…)


雪乃(比企谷菌のせいね!!!)バーン


雪乃(昨日の出来事を私なりに考えてみたわ)


☆雪ノ下雪乃が考える昨日の出来事~~~~~~~

①比企谷菌が雪ノ下の中に入る

↓↓↓

②雪ノ下は気絶

↓↓↓

③すっごい悪夢を見せられる

↓↓↓

④朝、体操服姿に

☆以上~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


雪乃(な、なんということ…比企谷菌…想像以上に恐ろしすぎるわ…)

雪乃(とりあえず、もう一度、比企谷菌を手に入れて検証してみないと…)


雪乃(って、あれは比企谷くん!)

八幡「…」

雪乃(ちょうど下駄箱にいるわね)

雪乃(名残惜しいけど、体操服は返却しましょう…)

雪乃(まぁ、もう匂いしないし、どうでもいいわよね)

雪乃「おはよう。比企谷くん」

八幡「…うっす」

雪乃「あら?顔が真っ青よ。ゾンビは朝日に弱いというけど、どうやら本当だったみたいね?」

八幡「…部室に体操服を忘れたみたいなんだが、部室空けてくれないか?今日は朝から体育なんだ」

雪乃「なるほど。それで顔が真っ青なのね。こういうことに関しては肝が小さいのね。いえ、人間性も小さいのかしら?」

八幡「俺が肝が小さい?俺ぐらいになると、体育の授業中、一人だけ冬のジャージでいても問題ないくらい肝が座ってるんだよ。なんなら、いてもいなくても気づかれないまである」

雪乃「そうね。真っ青は私の勘違いのようね。よく見たら、いつも通りの顔色だったわ。ごめんなさい」

八幡「いつもそんな顔色だったら、喜んで学校休んじゃうぞ。俺」

 
スッ


雪乃「はい。体操服」

八幡「お、俺の体操服…」

雪乃「昨日、部室に忘れていたから、今日渡そうと私が預かっていたの」

八幡「ありがとな。おかげで助かった」

雪乃「じゃあ、これで…」

八幡「ん?この体操服なんだが…」

雪乃「なななななな、なに?どうかしたのかしら?」

八幡「いや、今、ふわって、いい香りがしたんだが…」

雪乃(い、いいいいいいいいいいい香り!?)

八幡「たたんであるし、もしかして、洗ってくれたのか?」

雪乃「そうよ。もちろん、私の衣服とは別に洗ったわ。変な期待はしないで」

八幡「いや、してねーけど…なんだ、その…ありがとな」

雪乃「いいえ。気にしないで」

雪乃(私が着てから、洗ってなんかないのだけれど…)

八幡「じゃ、教室に戻るな」

雪乃「ちょっと待って」

八幡「ん?」

雪乃「ち、ちなみに、そんなにいい香りだったかしら?」

八幡「ああ」

くんくん

雪乃(なっ!?私が着た比企谷くんの体操服の匂いを嗅いでる!?)

八幡「いい匂いだ。いい洗剤使ってるんだろ。さすが雪ノ下だな」

雪乃(いい匂い!?いい匂い!いい匂い?わたしがいいにおい?)

雪乃(っ~~~~~~~~//)


雪乃(な、何を言ってるの!?この男はバカなの!?)


八幡「おい、大丈夫か?顔が真っ赤だぞ?」

雪乃「あっいえ、大丈夫よ。ちょっと朝から疲れちゃったみたい…」

八幡「どんだけ体力ないんだよ…」

雪乃「冗談よ」


八幡「保健室まで送ろうか?」

雪乃「いいえ、大丈夫。それでは、また部活で」

八幡「おう。また放課後」

スタスタ

スタスタスタ

スタスタスタスタ


八幡『いい匂いだ。いい洗剤使ってるんだろ。さすが雪ノ下だな』

雪乃(…)


八幡『さすが雪ノ下だな。いい匂いだ。いい洗剤使ってるんだろ。』

雪乃(…)


八幡『さすが雪ノ下だ。いい匂いだな』

雪乃(あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー//)

雪乃(ばか!馬鹿!!バカ!!!ばかーーーーーーーーーー!!!)

雪乃(…)

雪乃(にゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー//)

雪乃(落ち着きなさい。とにかく落ち着くの…)

雪乃「ふぅ…」

雪乃(とりあえず、一つ分かった事があるわ)


雪乃(比企谷菌+雪ノ下菌=いい匂い)


雪乃(どうやら、比企谷菌は私で浄化することができるようね)

雪乃(これは世紀の大発見だわ!)

■放課後

ガラララッ

八幡「うす」

雪乃「こんにちは」

八幡「由比ヶ浜はどーした?」

雪乃「今日は三浦さんたちと遊びに行くのだそうよ」

八幡「へぇ…」

雪乃(いつも通り、比企谷くんは本を読み始めたようね…)

雪乃「…」コホン

八幡「ん?」

雪乃「体育の授業は問題なかったのかしら?」

八幡「ああ、お陰様でな」

雪乃「そう…」

八幡「ああ…」

雪乃「…」


雪乃(ということは、今、体操服には比企谷菌だらけということね)

雪乃(世界のためにも私が浄化しないと…)

 
ガタッ


雪乃「急に立ち上がってどうかしたの?」

八幡「ん?ああ、トイレ」







雪乃「行ったわね」

ガサゴソ

雪乃「発見したわ!比企谷くんの短パン!!!」

雪乃「まずはこれを被って…」


スーハースーハー


雪乃「今、私は宇宙!コスモを感じているわ!!!!」キリッ

  *  *  *




八幡(さて、部室に戻るか…)


スタスタ


「-------!!!」


八幡(ん?部室から音が聞こえるぞ…)

チラッ


八幡「!!!!?」

八幡(ちょっと、待て。落ち着け俺!)

八幡(も、もう一度、見るんだ…)

八幡「(つд⊂)ゴシゴシ」

八幡「(;゚ Д゚) …!?」

八幡「(つд⊂)ゴシゴシ」

八幡「(;゚ Д゚) …………………!?」



八幡(雪ノ下が俺の短パンを被って、仮面ライダーのポーズをしてるだと!?)

八幡(い、いや、雪ノ下に限ってそんな事…)

八幡(そうだ。そもそも短パンで顔が見えてないじゃないか!)

八幡(あれは別人だ!雪ノ下じゃない!)

八幡(ふ、ふぅ…俺は大変な勘違いをするところだった。すまん。雪ノ下…)

八幡(…)

八幡(いや、まぁ、後ろ髪とかまな板とか、どう見ても雪ノ下さん何ですけどね)

もしかして、比企谷菌を除菌するとか言って、八幡と散々ヤりまくったゆきのんの
SS書いた人?

八幡(とりあえず、逃げるか)

ガサゴソ

雪乃「あったわ。体操服のシャツ部分」

雪乃「これを、私の顔に巻いて…」

雪乃「すーはーすーはー」

八幡(…)

八幡(俺は見てない。何も見てない。だから、帰りたい)

八幡(いや、カバンは持って帰らないと…今日の晩飯代が入ってるし…)

八幡(俺は一体どうすれば------)



雪乃「もう何も怖くない」キリリッ

八幡「いや、それ死亡フラグだからなっ!」

雪乃「え?」

八幡(しまった!ついツッコんでしまった)

八幡「あっ。いや…ほら、あれだ…や、やっはろー」

雪乃「こ、これは違うの!」

八幡「お、おう。そうだよな」

雪乃「これは比企谷菌を雪ノ下菌で世界を浄化して」

八幡「そ、そうだよな。世界を浄化してたんだよな」

雪乃「そうなの!とっても重要なことなの!」

八幡「うん。八幡もそれとっても重要だと思うな!」

八幡(なんだよ!それ!)

雪乃「というわけで、比企谷菌を渡しなさい!」

八幡「は?」

雪乃「い、いいから」プルプル

八幡(あぁ…テンパってるんですね。雪ノ下さん。涙目でプルプルしているしな…)

>>18
いえ、違います。

八幡「はぁ…なぁ、ちょっといいか?」

雪乃「…なに?」

八幡「どうやら、その…ひ、比企谷菌は、脳に異常をもたらすらしい…」

雪乃「…何がいいたいの?」

八幡「俺もやられたらしくて、数分前の事を覚えてないんだが…」

八幡「雪ノ下。数分前の俺に何があったか、知っているか?」

八幡(俺はこの件を忘れる。だから、雪ノ下もこの件をなかったことにする)

八幡(これが一番の解決策だ!)

雪乃「まさか、覚えてないの?」

八幡(おいそこは『なにもなかったわ』って言うところだぞ!)

雪乃「私のパンツを被って、ハァハァしていたというのに?」

八幡「してねーよ!!」

雪乃「はい。これ私のパンツ」

スッ

八幡「は?」

雪乃「私のパンツ…あなたが被ったせいで、あなたの匂いだらけ…」

雪乃「あなたの匂いがついたものなんかいらないわ」


雪乃「それに…」

雪乃「これで貸し借りなし。あなたに借りがあるだなんて、考えただけで嫌だもの」

八幡(いや、俺は別にお前のパンツなんか…欲しくなんか…………欲しくなんか………欲しくなんかないよ。ハチマン、ウソツカナイ)







八幡「って、帰った!?しかも俺の体操服を持ったまま!?」

八幡「…」

ゆきのんパンツ略してゆきパン「…」

八幡「はぁ…このまま置いておくわけにもいかないし…持って帰るか…」

八幡「体操服買わねーとな…また、バイトするか…」

  *  *  *



■数日後

八幡(あの一件は非常によろしくなかった…)

八幡(あの時に、ちゃんと話をつけておくべきだったな)

雪乃「こんにちは。比企谷くん。今日も私とあなたのパンツを交換しませんか?してください。お願いします」

八幡(状況はさらに悪化していた…)

八幡「ほらよ。昨日履いて、洗ってない分だ」

雪乃「ふふっ。ありがとう。これで今日も世界が救われるわ」

八幡(雪ノ下とは、ずっとこんな感じだ…)

八幡「なぁ…雪ノ下」

雪乃「なに?私のパンツなら、今から脱ぐから少し待っていてくれないかしら?」

八幡「いや、そうじゃないんだ」

雪乃「どういうことかしら?」

八幡「いや、そのな…もしかして、お前ってさ…俺の事が…好…」

雪乃「それはないわ」

八幡「そうか…」

八幡(じゃあ、どういうことだよ…)

雪乃「前にも言った通り、これは世界を救うための作業よ」

八幡「はいはい。そうですか」

雪乃「だから!」

八幡「ん?」


雪乃「だから…」

雪乃「わ、私とあなたはずっと…ずっと一緒にいた方がいいと思わない?」

八幡「…」

八幡(こ、こいつ、顔真っ赤にしながら…)

雪乃「そ、その世界のためにも…ね?」

八幡「…」

八幡(比企谷菌に侵された雪ノ下は、俺無しじゃ生きれないだろう)

八幡(でも、それは俺も同じだ)

八幡(なぜなら、俺は雪ノ下菌に侵されてしまっていたから)

八幡(散々変態行為を繰り返して、何度もドン引きしたはずなのに…)

八幡(告白をする雪ノ下を見て、すごく可愛いと思ってしまう)

八幡(ああ…どうしようもなく、雪ノ下菌に侵されているな…俺)

八幡(…)

八幡(まぁ、パンツ欲しがるのは止めて欲しいけど…)


雪乃「だ、だめかしら?」

八幡「ああ、そうだな。俺も一緒にいるのがいいと思う」

八幡(きっと俺も真っ赤だ…たぶん、雪ノ下以上に)

雪乃「そう…ふふっ♪」

八幡「機嫌よさそうだな」

雪乃「だって、あなたの顔ったら…あんな顔もするのね」

八幡「俺、どんな顔してたんだ?」

雪乃「秘密よ。…私だけのね♪」

八幡(あの事件からこんな展開になるなんて…予想できるはずがない)

八幡(やはり俺の青春ラブコメは間違っている)








八幡(でも、これはこれで…ありだな)


雪乃「これからもずっとよろしくね。比企谷菌」

八幡「ああ、よろしくな。雪ノ下菌」





       終わり

これにて終わりになります。
読んでくれてありがとうございました!
また、機会があればよろしくお願いします!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月22日 (土) 16:56:40   ID: r56Be80T

由比ヶ浜「」

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