提督「不知火って戦艦がクソ強そう」不知火「え?」 あきつ丸「その2であります」 (765)

あきつ丸(しかし、時期が決まっていないとはいえ勝手に演習予定決めてしまったでありますな)ウーム

あきつ丸(まぁ、将校殿なら普通にそうかで済ませて何度やっても同じことだと味合わせてやろうと笑うだろうでありますな)

あきつ丸(更に言えばその為に艦娘達はより厳しい訓練をする羽目になるでありましょうな)

あきつ丸(うーむ)

助教憲兵「各個の基本動作は概ね良い。次は方向転換を行う」

助教憲兵「方向転換は言ってしまえば右向け右、左向け左、回れ右の3種類しかない」

助教憲兵「それぞれの動作は敬礼、不動の姿勢、休めと同じぐらい日々使う」

助教憲兵「なので、基礎基本を覚えて日々の訓練でも確りと意識して使っていけ」

助教憲兵「あきつ丸」

あきつ丸「はい」

助教憲兵「気を付け!右向けー右!」

あきつ丸「……」ザッパシッ

助教憲兵「挙動は2挙動だ」

助教憲兵「右に向く際は右足の踵、左足のつま先に力を入れて一気に右を向ける」

助教憲兵「その際、上半身は不動の姿勢のままだ」

助教憲兵「振り向いたら、下がってる左足を勢い良く右足の踵に付ける」

助教憲兵「ここまではいいな?」

艦娘`s「「「はい!」」」

助教憲兵「では、全員やって貰う。気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

助教憲兵「右向けー右!」

艦娘`s「「「……」」」ザッガチョ

あきつ丸「助教殿、艦娘の履いとる靴でありますが……」

助教憲兵「うむ。俺も同じ考えだ」

助教憲兵「全員、靴を履き替えてこい。運動靴だ」

武蔵「何故だ?これでも十分出来るぞ」

助教憲兵「出来とらん。貴様等の靴は踵に余分な物が付いている」

助教憲兵「また、ハイヒールの様な靴を履いているものも居る」

助教憲兵「普段使いならまだしも基本教練では転けて足をぐねるぞ」

助教憲兵「故に、運動靴に履き替えてこい」

霧島「分かりました」

助教憲兵「では今から10分後の1107に靴を履き替え現在地に集合。別れ!」

あきつ丸「分かれます!」ビシッ

工廠

陸軍提督「工廠長はいるか?」

工員A「呼んできます!」

工員「明石工廠長!憲兵提督です!」

明石「はーい。どうしました?」

陸軍提督「貴様にニ三聞きたい事があって来たのだ」

明石「聞きたいことですか?」

陸軍提督「ああ。艦娘の服についてだ」

明石(破廉恥だとか言い出しそう)

明石「服がどうかしましたか?」

陸軍提督「あれは青迷彩に変えて海に出しても問題ないのか?」

明石「えぇ~っと、服装を着替えさせて出撃させるってことですか?」

陸軍提督「ああ。現状、あの格好だと敵方が艦娘が艦級を覚えてくれと言っとるようなものだ」

陸軍提督「そして、何よりも目立つ。赤だの白だのは目立ち過ぎる」

陸軍提督「砲雷撃や航空戦じゃ、明るい色は唯の的だ」

明石(あ~やっぱそう思うわよね~)

陸軍提督「故に、海迷彩の軍服にした」

陸軍提督「また、それを着させて戦闘に出すと何か支障はあるか?」

明石「そうですね~妖精さんが縫った服なら問題ないと思いますよ」

明石「青迷彩って基地警備の人達が着てる青色迷彩の戦闘服ですよね?」

陸軍提督「そうだ」

明石「妖精さん達が知らない服なので結構時間かかりますよ」

陸軍提督「その妖精が縫うとの縫わないので何が違うのだ?」

明石「具体的に言えば防御力とか回避性能とかが段違ですよ」

明石「普通の服だと被弾すると一発で重傷、ヘタすれば轟沈ですけど」

明石「妖精さんが縫った服だと服が破ける代わりに艦娘を守ってくれるんですよ」

陸軍提督「ERAみたいな物か。では、妖精にそれを縫うよう依頼してくれ」

明石「う~ん、聞いてみますね」

陸軍提督(おう。行き成り手のひらに向かって何か喋りだしたぞ)

明石「う~ん……作りたくないそうです」

陸軍提督「作りたくない?つまり、出来ないのか?」

明石「いえ、出来ると思いますが、艦娘の元来の装備じゃないとかで」

陸軍提督「つまり、作れんと言うことだろう?」

明石「いえ、作れるとは思うんですが」

陸軍提督「構わん構わん。出来ん奴に何をやらせても無理だ」

陸軍提督「それを馬鹿にする気はない。貴様等工廠は裁縫の場所じゃないからな」

陸軍提督「俺だって、犬に空を飛べ命じるほどアホではない」ハッハッハ

明石(おう、妖精さんが手のひらでめっちゃ怒っとる)

明石「あ、ちょっと待って下さいね。妖精さんがなにか言ってます」

明石(妖精さんが滅茶苦茶べらんめえ調でやったろうじゃねぇかって……)

明石「何か、新しい作品に挑戦するのも良いから作って見ようじゃねぇかって言ってます」

明石「で、その、見本に成る様な服はありますか?」

陸軍提督「大淀辺りに頼めば有るだろうが……出来るのか?」

明石(スゲー煽ってくるなこの人。妖精さんが激おこプンプン丸通り越してるぞ……)

明石「出来るできないじゃなくて、やるそうです」

陸軍提督(何か良く分からんがラッキーだな)

陸軍提督「分かった。では大淀の方に俺から伝えておこう。無理ならば陸軍の方から数着回して貰う」

明石「了解しました」

明石(妖精さんが滅茶苦茶やる気で被服係に号令掛けてる……)

陸軍提督「では、失礼する」

明石「あ、はい!出来るだけ早く持ってきて下さいね。妖精さんがすごいやる気何で」

陸軍提督「分かった」

司令部

陸軍提督「と、言う訳で二着程余分に欲しいのだ」

大淀「分かりました。では後ほど工廠の方にお送りしておきます」

大淀「それと陸軍からの物品は午後1300ですから」

陸軍提督「覚えているぞ」

陸軍提督「では、失礼する」

練兵場

助教憲兵「しかし、艦娘は覚えが良いな。流石元軍艦だ」

あきつ丸「その分、我が強かったり、プライドが高い連中も居りますが」

助教憲兵「それをへし折って陸軍の血にするのが教育隊だ」

あきつ丸「で、ありますな」

助教憲兵(まぁ、これでも陸軍の教育隊より数百倍ヌルいのだがな)

あきつ丸(自分の時より少しヌルいでありますな)

あきつ丸(班長殿はくっそ怖かったであります)ウムウム

あきつ丸「助教憲兵殿は鞭役をやられては如何でありますか?」

あきつ丸「自分は飴役をやるので」

助教憲兵「うむ。それは面白そうだな」

助教憲兵「正直、やり辛くて敵わんのだ」

あきつ丸(よし!これで自分は周りの艦娘から恨まれずに済むであります!)

あきつ丸(鬼軍曹マジ死ね、であります!)ムハハハ

今日は終わり

前スレの方、0000時までに埋まらなかったら依頼出してきますね

余計なお世話を承知で書くけど、45度左右に振り向く「半ば右向け右」「半ば左向け左」ってのもありますよ。

>>21
半ばシリーズは右向け右、左向け左、回れ右をやってからやるつもりです

前スレ埋めてからこっち投下しなよ

>>33
さっき依頼出してきました

もう手遅れかもだけど、次スレ余ったら武装に関する小ネタとかミリオタらしい小ネタとかで埋めちゃえばいいんじゃないかな

俺はハンマーで殴る=戦艦でいうところの衝角突撃

みたいに考えてたけど

『ぐねる』って足をくじいた時に言うのは関西だけですか?(やふー知恵袋より)

あと第二次大戦時にはもう衝角はすたれてたことに今気づいた。

1107 練兵場

霧島(ぎ、ギリギリ間に合ったわ)フゥ

清霜(運動靴がお姉さま達のとごっちゃになってて探すのに手間取った)

加賀(ギリギリセーフ。運動靴とか久し振りに履いた)

助教憲兵「おい、今何時だ」

武蔵「1107だ」

助教憲兵「それで、貴様等今どんな体勢だ?」

あきつ丸(全員ダッシュで戻って来てダラーってしてるでありますな)

助教憲兵「貴様等全員舐め取るのか!1107集合と言うのは全員が此処に揃って整列完了してる時間だ!」

助教憲兵「今から回れ右の号令を出して貴様等出来るんか!」

摩耶(おっかねぇってレベルじゃない)

ビスマルク(陸軍ってめちゃくちゃ怖い!)プルプル

助教憲兵「全員腕立て用意!」

艦娘`s「「「!?」」」

助教憲兵「腕立て用意!つんぼか貴様等!」

あきつ丸「腕立て伏せの格好!」サッ

艦娘`s「「「は、はい!」」」

助教憲兵「腕立て15回!イチ!」

あきつ丸「イチ!」スッ

艦娘`s「「「ニ!」」」スッ

助教憲兵「ニ!」

あきつ丸「ニ!」スッ

艦娘`s「「「ニ!」」」スッ

練兵場が見える廊下

陸軍提督「お、やっとるな。腕立て伏せか」

陸軍提督「懐かしいな」

憲兵少佐「お、貴様か。陸軍の方から物資搬入の連絡を受けたが、貴様の手配か?」

陸軍提督「ああ、そうだ。装具と小銃を頼んだのだ」

憲兵少佐「基本教練を教えるそうだな」

陸軍提督「ああ。連中には連帯感が足りない」

陸軍提督「連中の連帯感を高める第一歩が基本教練だ」

憲兵少佐「確かに。10km、35km行軍もやらせるか?」

陸軍提督「ああ。戦闘訓練に特殊武器訓練もやらせる」

憲兵少佐「鬼か貴様は」ハッハッハ

陸軍提督「なに。あそこにいる鬼よりは可愛いもんさ」

憲兵少佐「ああ。助教憲兵は特に怖い奴だからな。駆逐艦共も中々近付こうとしない」

憲兵少佐「あいつ自身は良い奴なんだが、顔が怖いからな」ハッハッハ

練兵場

助教憲兵「よし。では整列!」

艦娘`s「「「はい」」」ノロノロ

あきつ丸「シャキシャキ動くであります!腕立てする羽目になるでありますよ!」ホラホラ

Z1(もう腕がパンパンだ)サッ

Z3(これはキツいわ)サッ

あきつ丸「ほら、やれば出来るであります」

助教憲兵「次は左向け左だ」

助教憲兵「此奴は非常に難解で高度な動きをする。よく聞き、しっかりと見ておけ!」チラッ

あきつ丸(出た“非常に難解で高度な動き”)コク

大和(左向け左って右向け右の逆じゃないの!?)

加賀(右と左で手順が変わるのかしら?)

助教憲兵「左に向くなら、左つま先を立て、右かかとを上げる」

助教憲兵「1で動き、2で右足を引き付ける。上半身は不動の姿勢のままだ。忘れるなよ」

艦娘`s「「「はい!」」」

助教憲兵「左向け左は、この様に非常に難解で高度な動きを要求する」

あきつ丸「つまり、右向け右の逆をやれば良いでありますよ」

あきつ丸「実に難解で高度な動きでありますな」ハッハッハ

不知火(ちょっとお茶目な陸軍ジョーク……)

U-511(こういう時、どういう顔をすればいいのかなって……)

助教憲兵「あきつ丸、気を付け!」

あきつ丸「……」ビシッ

助教憲兵「左向けー左!」

あきつ丸「……」ザッサッ

助教憲兵「では全員でやるぞ」

助教憲兵「左向けー左!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

助教憲兵「左向けー左!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

あきつ丸「全員一発で揃ったでありますよ!」

あきつ丸「基本教練が一発で揃うと格好いいでありますからな」

清霜(やった!褒められた!)パァァ

ビスマルク(当たり前よ!私はドイツの主力戦艦ビスマルク級一番艦ビスマルクですもの)ムフーン

助教憲兵「うむ。次は回れ右だ」

艦娘`s「「「はい!」」」

助教憲兵「回れ右は簡単だ」

助教憲兵「回れ右の合図で右足を引く」

助教憲兵「この時、右足を左足の踵辺りに斜めになるよう持ってくる」

あきつ丸「足の間は拳一つ分ぐらいを開ければいいであります」

助教憲兵「そして、足を引いたらそのまま踵に体重をかけて回る」クルッ

助教憲兵「回った後は右足を左足に引き付けて終わりだ」

あきつ丸「最終的に不動の姿勢になって終わるから」

あきつ丸「回った際の左足の向きを注意するでありますよ」

武蔵(確かに、これは艦娘の靴ではやり難いな)

プリンツ(基本教練は簡単だけど大変ね……お姉さまの足を引っ張らないようにしなくちゃ!)

助教憲兵「では実際にやってみる。気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

助教憲兵「回れー右!」

艦娘`s「「「……」」」ズッサッ

あきつ丸「プリンツ!視線は前であります!」

プリンツ「や、Ja!」

あきつ丸「摩耶は足が平行になっとるでありますよ!」

摩耶「お?」

助教憲兵「もう一度行う」

助教憲兵「回れー右!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

あきつ丸「いい感じでありますよ!」

あきつ丸「真っ直ぐ前を見て、上半身は不動の姿勢!」

あきつ丸「足の角度は?」

艦娘`s「「「60度!」」」

助教憲兵「よーし!上出来だ!」

助教憲兵「休め」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

助教憲兵「次は今までやった動作を演練する」

助教憲兵「指示をよく聞き行動せよ!」

助教憲兵「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

助教憲兵「右向けー右!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

助教憲兵「右向けー右!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

助教憲兵「右向けー右!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

あきつ丸(そろそろ来るでありますな)

助教憲兵「左向けー左!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

摩耶「あ、左だ」

助教憲兵「馬鹿野郎!摩耶!貴様は右と左も分からんのか!!」

摩耶「す、すいません!」

あきつ丸「助教憲兵殿の指示をよく聞くであります」

あきつ丸「惰性でやらずに確り反応しようとするでありますよ」

摩耶「うす……」

あきつ丸(もう、絶対この時は数人が右と左を間違えるでありますよね~)

あきつ丸(緊張し過ぎなのであります)ウムウム

助教憲兵「回れー右!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

助教憲兵「右向けー左!」

艦娘`s「「「……ん?」」」ザッ

助教憲兵「おぉ、誰も右を向かなかったな」ハッハッハ

あきつ丸「これで右を向いていたら腕立てだったでありますよ」ハッハッハ

助教憲兵「よし。午前はこれで解散!」

助教憲兵「午後は1300に現在地。持ち物は無し。服装はそれで良い!」

助教憲兵「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

助教憲兵「分かれて事後の行動、別れ!」ビシッ

あきつ丸「分かれます!」ビシッ

艦娘`s「「「分かれます!」」」ビシッ

あきつ丸「さっきの事もあったので1255には此処に集まり、整列をするのが良いでありますな」

あきつ丸「現時刻は1257なので、飯を食って用便を済ませる時間は有るでありましょう?」

あきつ丸「海軍ではどうか知らんが、早食い早グソを身に付けんと陸軍ではやってけんであります」

あきつ丸「では、午後の予習を含めて行進しながら食堂に行くでありますよ。全員二列縦隊で集まれ!」

艦娘`s「「「はい!」」」サッ

あきつ丸(フフフ、実に気持ち良いでありますな!)

あきつ丸「分隊進め!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

今日は終わり

>>あきつ丸「さっきの事もあったので1255には此処に集まり、整列をするのが良いでありますな」

>>あきつ丸「現時刻は1257なので、飯を食って用便を済ませる時間は有るでありましょう?」

もう間に合わねぇ。解散する時間すらねぇ

あきつ丸はおっちょこちょいやね

イジメというか、通過儀礼的な物かと思った

>>あきつ丸「さっきの事もあったので1255には此処に集まり、整列をするのが良いでありますな」
>>あきつ丸「現時刻は1257なので、飯を食って用便を済ませる時間は有るでありましょう?」

鳳翔食堂

赤城(待ちに待ったこの時間)

赤城(日々の重責と多忙を中にある細やかながらの至福)

赤城(そう。昼食です)ドヤァァ

赤城(今日の昼食は何でしょうか?)

あきつ丸「左!左!左、右!」

赤城(おや?何でしょうか?)

あきつ丸「全たーい、止まれ!」

艦娘`s「「「……」」」ザッザッ

あきつ丸「右向けー右!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

あきつ丸「分かれて昼食!分かれ!」ビシッ

艦娘`s「「「分かれます!」」」ビシッ

赤城(何なんなかしら?これは……これは一体、何の集団なのかしら?)

あきつ丸「取り敢えず、陸軍では基本的に食事の時間は10分ほどあります」

赤城(馬鹿な!?この量をたったの10分!ありえない!)

あきつ丸「全員で揃って号令をかけて食べるであります」

あきつ丸「今日のところは自分がやるでありますから、皆はそれに続くように」

艦娘`s「「「はい!」」」

加賀「あら、赤城さん。赤城さんも食事を?」

赤城「え、ええ、加賀さんもでしょう?」

加賀「ええ。陸軍式でやることになったのよ」

加賀「それじゃあ」カラカラ

赤城(取り敢えず、私も入りましょう)カラカラ

赤城(今日の献立は、冷や麦にとろろご飯。それとシーチキンサラダですね)グゥゥ

赤城(おっと、献立を見てるだけでお腹が鳴ってしまいました。お腹もペコちゃんと言うことですね)

赤城(早速、取っていきましょう)

あきつ丸「食堂では、料理を作ってくれた人が居た場合、食べる前は頂きます、食べ終わったらご馳走様でしたを大声で言うであります」

あきつ丸「頂きます!」サッ

鳳翔「はい。召し上がれ」ニコニコ

赤城(陸軍の習慣なのでしょう。この制度は良い制度ですね)

赤城「頂きます」サッ

鳳翔「はい。召し上がれ」

鈴谷「えっと、頂きます」サッ

時津風「いただきまーす」サッ

赤城(食事は全部とった)

赤城(今日の盛り付けは朝潮、由良、矢矧に妙高というまじめちゃんチーム)

赤城(盛り付けは厳正にして均等。どれをとっても同じです)

赤城(唯一自分でよそえるとろろご飯とシーチキンサラダは大盛りで)ササッ

赤城(っと、今日も混み合ってますね)

赤城(仕方有りません。相席しましょう。お、あそこが空いてますね)

あきつ丸「これは長官殿!相席失礼するであります」

司令長官「うん。どうぞ」

赤城「私も失礼しますね」

司令長官「どうぞ」

赤城(ふぅ、今日のメインディッシュは冷麦ですね)

赤城(鎮守府の冷麦は甘辛い麺つゆに既に冷麦が入れてあり、其処に椎茸と錦糸卵に海苔、刻みネギが乗っているのです)

赤城(食べる時間がバラバラなので麺は少し固めに茹でてあり、伸びにくくしてあるのが鳳翔さんの心遣いが憎いですね)フフッ

あきつ丸「手を合わせて、頂きます!」

艦娘`s「「「頂きます!」」」

司令長官「い、頂きます」ドキドキ

赤城「頂きます」

赤城(そう言えば、珍しく司令長官が居るのですね)

赤城「今日は此方で?」

司令長官「うん。昼は冷麦だって聞いてね」

司令長官「何時もは混み合うから、部屋か士官食堂で食べてるけど、たまには此方で食べようと思ってね」

赤城「ですね」

赤城(鳳翔さんの手料理だ。出来れば温かい内に食べたい)

赤城(とろろご飯は麦と白米の混合)

赤城(麦が3で白米が7といった所だろう)

あきつ丸「……」モグモグモグモグ

赤城「そう言えば、陸軍の方の食事はどういう物なのですか?」

あきつ丸「陸軍も平時では海軍とさほど変わらんでありますよ」パクモグ

あきつ丸「時々缶飯やら乾パンが出てくるでありますが」パクモグ

司令長官(あきつ丸君が凄まじい勢いで食事を消化している……)

司令長官(大食い選手権ってだいたいこんな映像だったな)

赤城(待って下さい、大茶碗に装われたとろろご飯がたったの5口で消えましたよ!?)

大和(昼食を食べ終わる前に言っておくッ!)

大和(私は今、陸軍の早食いをほんのちょっぴりだが体験したッ!)

大和(い、いや……体験したというよりはまったく理解を超えていたッ!)

大和(あ、ありのまま今ッ!起こった事を話す!

大和(「さっきまで昼食があったと思ったら何時の間にか半分に減っていた」ッ!)

大和(な、何を言っているのか分からないと思うけど) 

大和(私も何が起こったのか分からなかった……)

大和(頭がどうにかなりそうだった……催眠術だとか超スピードだとか)

大和(そんなチャチなもんじゃ断じてないッ!)

大和(もっと恐ろしい陸軍の片鱗を味わったわ……)

大鳳(あきつ丸さんがそろそろ食べ終わるっていうね)

大鳳(食べ始めてまだ5分になっていないのに)

あきつ丸「しかし、冷麦は美味しいでありますな)ズゾー

赤城(な、何て事なの……何てことなのかしら!)

赤城(し、至福の一時、誰もが自由に、そして、何者にも縛られずに過ごせる唯一の時間)

赤城(午前中の激務を終えて午後の激務に復帰するまでの束の間を楽しむ為の時間を)

赤城(まるで時間に追い立てられるサラリーマンの様に早食いで済ませてしまうなんて!!)

赤城(これは鳳翔さんの食事に対する、昼食の時間に対する冒涜です!)

赤城「……」モグモグ

あきつ丸「ふぅ……」カチャッ

司令長官(あれ、もう食べ終わってる!?)

艦娘`s「「「!?」」」テソ!

司令長官「君、何時もこんなに早く食べてるの?」

あきつ丸「海軍に来てからは努めてゆっくり食べていたでありますよ」

あきつ丸「陸軍だとこれが普通でありますね。自分は遅い方であります」ハッハッハ

あきつ丸「お陰で他の者に迷惑を掛けてしまってて……」

赤城「少し、良いでしょうか?」

あきつ丸「?どうぞ」

赤城「その様に早くご飯を食べて何が良いのでしょうか?」

あきつ丸「と、言うと?」

赤城「見てください、周りの艦娘達を」

赤城「ご飯時というのは、人間に与えられた唯一にして無二の休息の時間なのです」

赤城「風呂が心の洗濯なら、食事は心の栄養補給なのです」

赤城「それなのにまるで時間に追われるようにして確りと食材の味を噛み締め」

赤城「料理を味わうことしない」

赤城「それは、食事に対して、料理を作ってくれた人に対して失礼なのではないでしょうか?」

あきつ丸(何言ってんだコイツ、であります)

あきつ丸「はぁ……それで?」

赤城「貴女はもっとゆっくりと料理一品一品味わい食べるべきです」

赤城「それに、早食いは消化に悪い。早食いをして体調を崩しては食事をとる意味が無い!」

あきつ丸「まぁ、海軍はそうなのでありましょう」

あきつ丸「陸軍は早い者が優秀なのであります」

あきつ丸「早い者に合わせ、早い者が基準となる」

あきつ丸「そして、自分は陸軍所属。彼女達も陸軍管轄下に居る艦娘であります」

あきつ丸「我々は海軍に居るでありますが、我々は本来陸軍式に則って行動するべきであり」

あきつ丸「食事の取り方はもちろん、風呂に入ったり課業中の行動は概ね陸軍式に則って動くと言うのが」

あきつ丸「将校殿決定であり、我々はそれに従って行動しているのであります」

あきつ丸「赤城殿が陸軍式の食事の取り方に文句があるならば、自分ではなく自分の上の将校殿に意見具申するべきであります」

あきつ丸「さて、10分経ったであります」チラッ

艦娘`s「「「……」」」パクモグパクモグ

あきつ丸「まぁ、最初はこんなもんでありましょう」

あきつ丸「1225まで食事の時間とするのでゆっくり食べると良いでありますよ」ウムウム

不知火(正直、助かりました)

不知火(10分でごはんを食べるとか無理です)

清霜(り、陸軍ではあきつ丸さんですら遅いのか~)

清霜(先は長いなぁ~)ハァ

武蔵(何かコツでもあるのか?)パクパク

武蔵(まぁ、慣れなのだろう)

武蔵(慣れない内に早食いなんてしたら消化不良を起こすからな)

武蔵(次からはあきつ丸の食事風景を確りと見ておこうじゃないか)

今日は終わり

あきつ丸の言った現時刻は1157で、集合時刻は1255です

陸軍ではどうか知りませんが、自衛隊では食堂前に交通量調査で使う様なカウンターが有り入る際に中隊毎のカウンターを押します
で、カウンターを押し忘れると食事の時間が終わったり、課業後に全員集合と呼ばれ「先程、食事に行ってない者が居る」って割りとガチめな説教をされます
理由は有事の際にいつでも出動出来るように常に万全の体制で居なければ行けない云々と食事を人数分用意してあるのに食べないと無駄になるだろうとの事
で、ひと通りのお説教の後、1人が真っ青な顔で「押し忘れました」と申告して何とも言えない雰囲気に成り
最初に言わんかと少し呆れた様子で言われ、今度からは注意するようにと周りの者はお互いに注意しあえと優しく言われました

なので、ここの陸軍で食事抜きは基本的に無いって設定です

自衛隊でも食べるのが速いって話かと思ったら
食べ忘れないようにチェックしているって
本当に無関係な話じゃないか

>>92
自衛隊でも食べるのは速いですよ
10分15分で食堂入って出てきます
教育期間中は特に忙しいらしく私より後に入って来たのに先に出て行くって感じでした

陸軍や自衛隊が早飯って割と有名な話だと思って省いたのですが違うんですね

>>78の行進の掛け声と思しきあきつ丸の「左、左、左、右」が気になる、まーたドジっ子丸なのか俺の知識不足なのか…)

>>114
知ってる限りだと「左、左、左右」と「左、左、左右、左右」、「1、1、12」ですね
数字は走ってる時のイメージがあります

陸自は基本的に左足から出すので左、左って成るって聞きました

>55
>助教憲兵「右向けー左!」
これは、どういう動作反応が正しいの?

>>123
普通なら「そんな号令はないので動かない」ですが、右に向いてしまう人もいる
ある程度の年齢の人や自衛隊マニアだと「懐かしいor漫画www」となる

私の居た班だと9名中7名が右に向いて班長に「号令をよく聞け!右向け左は漫画だ!」って言われました

>>124
おおサンキュー。そういうことか。

あきつ丸も足首に邪魔なのあるけどあれは付けてないん?

1300 司令部

大淀「しかし、13人分の小銃と装具一式を本当に送ってくるとは」

天龍「ウチの提督は何する気なんだろうな?」

大淀「そういえば、貴女は今憲兵隊に居るんですよね?」

大淀「貴女の分の物が無いのですが……」

天龍「おう!俺は俺で憲兵隊から装備品や銃を貰ってんだ」

天龍「……今の俺ならまず間違いなく大和と殴りあっても勝てる気がする」トオイメ

大淀(連日連夜憲兵少佐や他の憲兵に混じって捕縛術やら格闘戦やってるものね)

大淀「ま、まぁ、原隊復帰しても即戦力って事できっと水雷戦隊を任せて貰えますよ」

天龍「おう。軍刀術も徹底的に叩きこまれたしな」

天龍「最近じゃ、『お前、その刀で弾丸切ってみろよ』なんて言われたからな」

大淀「切れたんですか?」

天龍「切れる切れないじゃなくて、切らされた」

天龍「海上でも敵の弾丸切れた格好いいだろうって」

大淀(陸軍って怖い!)

陸軍提督「大淀、物品は?」

大淀「ええ、其処にありますよ」

大淀「それと軍服の件は既に明石さんに届けてあります」

陸軍提督「助かる」

天龍「提督、連中に基本教練を叩き込んでるらしいっすね」

陸軍提督「うむ。連中には連帯感が一切無いからな」

陸軍提督「軍艦の血から兵隊の血に変えねばいかん」

陸軍提督「でなければ、連中は前線に出たら真っ先に死ぬ」

天龍「あの、俺って何時に成ったら原隊復帰出来るんっすかね?」

陸軍提督「清霜が帰ったぐらいだろう」

陸軍提督「貴様が戻れば実質的な戦力も上がるだろう」

天龍「任せて下さいよ!俺一人で重巡一隻分の働きは出来ますぜ!」ニヤリ

陸軍提督「うむ。だが慢心はするなよ。慢心は敗北を招く」

天龍「慢心する暇があったら少佐に放り投げられてますって」ハッハッハ

陸軍提督「それもそうか」ハッハッハ

大淀(なんだろう、最近の天龍さんがだんだん陸軍に染まってる)

あきつ丸「左、左、左右!」

あきつ丸「分隊左向けー止まれ!」

艦娘`s「「「!!」」」ワタワタ

あきつ丸「短間隔に整頓する、右へー倣え!」

あきつ丸「戦闘の加賀殿は動かずに前を向いて左手を腰に当てる」

あきつ丸「左の者は右の者を見て同様に左手を腰に当てる」

あきつ丸「この時、隣の者の肘が自分に当たるかどうかの位置に会わせるであります」

あきつ丸「列は真っ直ぐかを確認したら、直れの号令で不動の姿勢をするであります」

あきつ丸「直れ!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

あきつ丸「教育隊総員13名集合終わり!」ビシッ

陸軍提督「うむ」ビシッ

陸軍提督「休ませろ」

あきつ丸「休め!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

陸軍提督「これより貴様等には軍靴及び装具、小銃を貸与する」

陸軍提督「装具は勿論、小銃に至る全ては恐れ多くも、天皇陛下からの賜り物である」

陸軍提督「特に小銃は貴様等は勿論、貴様等の隣にいる戦友、貴様等が母と慕う者、父と慕う者」

陸軍提督「引いては陛下と陛下が愛される帝国臣民及び領土を守る事に繋がる」

陸軍提督「装具や小銃は己の体と思い、常に整備し汚れ無きようにしろ」

陸軍提督「良いな!」

艦娘`s「「「はい!」」」

陸軍提督「それでは装具を渡していく。あきつ丸、貴様も手伝え」

あきつ丸「了解!」

陸軍提督「まず、鉄帽と中帽を渡していってくれ」

あきつ丸「分かったであります」

あきつ丸「全員一列に並び、自分から鉄帽と中帽を受け取るであります」

陸軍提督「受け取ったら外被とあご紐を配るから俺の方へ来い」

艦娘`s「「「はい!」」」

天龍「じゃあ、俺が水筒配りますよ」

陸軍提督「おぉ、助かる」

大淀(これ、私も手伝った方が早く終わるわよね)

大淀「私も手伝います」

陸軍提督「すまん。弾帯を配ってくれ」

大淀「はい」

今日は終わり

>>127
あきつ丸は陸上に居る時は基本的に軍靴ですね
陸軍にあったかしりませんが、自衛隊で言うところのジャー戦とか丙-1とかっていう衣服区分で行動してます

ジャー戦は下半身ジャージ、上は迷彩服でランニングシューズやサンダル、作業帽って格好ですね
丙-1は確か迷彩服に半長靴、弾帯と作業帽だったかな?他に丙-2だの乙-1だのとありました

将校殿に質問でありますが、将校殿とはつまりどのあたりの階級から将校殿と呼ばれるようになるのでありますか。
また兵隊元帥という言葉を聞きましたが、2等兵でもそこまで昇進できるということでありましょうか。
お答えいただけましたら望外の喜びであります。

>>140
将校殿ではないが答えるであります。
旧日本軍においては
・兵=二等兵・一等兵・上等兵
・下士官=兵長・伍長・軍曹・曹長(・准尉)
・将校=少尉~大将
となっております。

また、兵隊元帥というのは「二等兵からでも元帥になれる」という意味ではないのであります。
通常、士官(少尉~大佐までの将校)になれるのは大学や士官学校を卒業したエリートだけであります。
しかし、現場叩き上げの下士官をただ下士官のまま使い潰すのは、非常にもったいないことであります。
そこで「下士官の中でも優秀な者を士官(海軍の場合は特務士官)に昇進させる」という制度が生まれたのであります。
そうした「兵としての苦労を知る士官」のことを、兵たちは憧れと敬意をこめて「兵隊元帥」と称したのであります。

>>140
将校ってのは士官の事ですね
なので尉官以上が将校です
陸軍幼年学校って言う陸軍が作った中等学校みたいな学校があってそこの生徒は皆将校生徒って呼ばれてました
其処に入れば、問答無用で士官に成れますが、倍率は凄まじい物だったそうです

兵隊元帥は一兵卒から士官に成った人です
試験受けて受かれば兵卒(と言っても下士官)でも士官になれる制度があるので受かれば成れました
勿論、最初から士官学校に入って出た人間に比べれば伸び代は無く、基本的に大尉あたりで頑張っても少佐位にしかなかったそうです
ですが、文字通り叩き上げで軍については何でも知ってるような存在な人なので周囲の人間からは非常に尊敬されたそうです
なので兵隊元帥=文字通りの元帥階級に成った人は居ません
二等兵から見れば元帥も少佐も雲の上の人であることは違いないので尊敬を込めて元帥と付けたのではないでしょうか?

全く関係ないですが、林譲治がそんなような題名の架空戦記を書いていたような……

ただし、これが陸軍の何時の時代か分からないので詳しい時代に付いてはご自分でお調べ下さい
乙種だの幹部候補生だのと言う制度があった筈
自衛隊も同様に自衛官候補生から入って内部昇進試験受けて受かれば士官に成れます

海軍については知りませんが、海軍にも似たような制度はあったと思いますよ

>>152-153
言われてそういえば中国とも戦争してたの忘れてたわ、戦争事情とか興味無さ過ぎて米とやってたって記憶しか残って無かった

>>155
本土に陸軍はいねぇよ。
基本的に当時の陸軍は「遠征部隊」だからな。
そもそも南方の軍港や飛行場を守ってたのは誰だと思ってるんだ?
横井升一や小野田寛郎は陸軍将校だぞ。

それに、陸軍にも隼や飛燕などの戦闘機がある。
一式陸攻や四式重爆だって、陸軍の管轄だしな。
なんで高射砲を使うねん。

そもそも、硫黄島や沖縄防衛線で戦ったのは陸軍だぞ?
それなのに「陸軍は何やってたの?」とか、先人に対して申し訳ないと思わんのか……。

練兵場

陸軍提督「備品は全員持ったな?」

艦娘`s「「「はい!」」」

陸軍提督「銃の授与をやろうと思ったが、明日には全員分の制服が出来上がるそうだ」

陸軍提督「明日の午後に銃は授与する」

あきつ丸(明日の午前は楽しい楽しい裁縫の時間であります)

あきつ丸(丈夫な針と指貫を用意しておくが良いでありますな)

助教憲兵(迷彩服の繊維はベラボウに硬い)

助教憲兵(しかも、少佐殿の話では明石製。市販の針が通るのか?)

天龍(名札と徽章付けか……)

天龍(迷彩服がくっそ固いんだよな~)

陸軍提督「この中で裁縫が出来ん奴が居たら、出来る奴にまつり縫いを習っとけ」

陸軍提督「また、酒保に行って迷彩柄の糸と無けれ針もだ」

大和「あの、何に使うんですか?」

陸軍提督「新兵が入隊して一番最初にやる事は迷彩服に自分の名札を縫い付ける作業だ)

陸軍提督「正確に言えば、マジックテープのメスの方を縫い付けるんだ」

陸軍提督「詳しくは明日、被服配布時に説明する」

陸軍提督「では後は頼んだぞ」

助教憲兵「了解!」ビシッ

あきつ丸「……」ビシッ

陸軍提督「うむ」ビシッ

陸軍提督「天龍、銃架を俺の執務室に運ぶ。手伝ってくれ」

天龍「了解!」

加賀(裁縫ですか……)

不知火(ボタン付け位しかやったこと無いですね)

清霜(どうしよう!お裁縫できない!!)

摩耶(まつり縫いなら楽勝だぜ!)

武蔵(裁縫なんぞやったこと無いぞ)

大和(妖精さんに手伝って貰おうっと)

大鳳(鳳翔さんに聞いておこう!)

ドイツ艦娘`s(((マツリヌイって何!?)))ガビーン

霧島(針はありましたね。まち針はお姉様か榛名に借りましょう。糸は買いに行かなくてはいけませんね)

執務室

陸軍提督(さて、取り敢えずの基本教練は助教憲兵とあきつ丸に任せれば良いな)

陸軍提督「天龍。貴様、憲兵隊ではどうだ?」

天龍「そうっすねぇ~日中は訓練ばっかすね」

天龍「夜は夜で酔っ払ったアホ軽母や夜戦馬鹿の取り締まりが多くて」

陸軍提督「誰だそれは?」

天龍「ああ、隼鷹って軽空母と川内って軽巡ですよ」

天龍「どっちも戦闘になれば強いんっすけどその分アクが強いっていうか」

陸軍提督「ふむ。憲兵隊も大変だな」

天龍「それでもまぁ、楽しいっすよ」

天龍「憲兵少佐は厳しいっすけど滅茶苦茶鍛えてくれるんで」

天龍「これで名実ともに世界水準軽く超えましたよ!」ガッツ

陸軍提督(龍田の件もあったしな)

陸軍提督「貴様は憲兵隊の方で基本教練は叩き込まれたのだろう?」

天龍「そりゃぁ、もう。小銃と拳銃の射撃もやらされました」

天龍「『貴様は艤装がなければちょっと頑丈な女子高生だ。銃の取り扱いに武術を教えてやろう』って」

天龍「もう、何が面白いのかポンポン投げられました」

陸軍提督「それは貴様が投げられる度に突撃してくからだろう」

陸軍提督「俺達ですら10回も投げられたらバテてしまう」

天龍「俺、普通に50回近く挑んでたんっすけど……」

陸軍提督「だからだ」

赤城「失礼します」コンコン

陸軍提督「どうぞ」

赤城「どうも。一航戦赤城です」

天龍(赤城だ)

陸軍提督(加賀の相棒か)

赤城「少し、お話があります」キッ

天龍(何だ赤城の奴?怒ってるのか?)

陸軍提督「話?何だ」

赤城「食事のことです」

陸軍提督「続けろ」

赤城「憲兵さんは食事をどの様に捉えているのですか?」

陸軍提督「食事はまぁ、軍隊生活じゃ数少ない楽しみの1つだな」

赤城「では何故その食事をたった10分や15分で終わらせようとしているのですか!」

赤城「そもそも、早食いは消化にも悪く、帰って腹痛等の原因にもなります」

赤城「即刻、止めるべきです」

陸軍提督(何だ此奴?)

天龍(おう、馬鹿じゃねーのか此奴!)アセアセ

天龍「少しは落ち着けよ。話が見えねぇよ、赤城」

赤城「先程の昼食で、あきつ丸さんは陸軍では早食いが常識であると言っていました」

赤城「しかし、食事とは本来もっと自由でゆったりとしているべきなのです」

赤城「料理を確り味わい、調理者と素材に感謝するのが食事を頂く者の礼儀なのです」

赤城「それを早い者が偉いだの何だのとわけのわからぬ理由で、疎かにするのは如何なものでしょうか!」

陸軍提督「成る程。貴様の言いたいことはだいたい分かった」

陸軍提督「では聞こう。貴様は今、昼食中だ」

赤城「はい」

陸軍提督「時刻は1206分」

陸軍提督「この瞬間、東北で大きな地震があった」

陸軍提督「貴様の舞台にも出動命令が掛かる事は容易に予見出来る」

陸軍提督「貴様はそんな時でも流暢に飯を食っとるのか?」

赤城「そ、それとこれとは話が違います!」

陸軍提督「いいや、違わん」

陸軍提督「我が陸軍の本来の使命は恐れ多くも、天皇陛下と陛下が愛される帝国臣民、領土を守るのが至上命題である」

陸軍提督「そして、我々は何時如何なる時でも一声掛かれば小銃と身一つで戦場に飛び出さなくてはいかん」

陸軍提督「戦争前夜の様な雰囲気ならばまだしも、天災に関してはどうしても予知できん」

陸軍提督「災害時に真っ先に駆け付けるのは我々陸軍である」

陸軍提督「そして、その為には常日頃から備え修練しておかねばいかんのだ」

陸軍提督「陸軍の飯が速いのは、我々の双肩に正に帝国臣民の命が掛かっているからである」

陸軍提督「柱に押しつぶされて死にそうになっている者に対し」

陸軍提督「『飯を早食いすると腹が痛くなるので』何て言えるか?」

赤城「い、いえ……」

陸軍提督「勿論、飯を食わんと言う選択肢もある」

陸軍提督「だが、それではいざと言う時に力が出ん」

陸軍提督「陸軍が来たら助かると思っている被災者達に柱1つ持ち上げれん様な情けない姿を見せてみろ」

陸軍提督「我軍への国民の信頼はあっという間に失墜し、そのせいで陛下にも迷惑がかかる」

陸軍提督「我が陸軍は全てにおいて早い者が基準に成るのだ」

陸軍提督「これで納得して貰えれば良い」

赤城「……お騒がせをしました」ペコッ

陸軍提督「うむ。しかし、貴様のいいたい事も分からんでもない」

陸軍提督「考えておこう。下がって良し」

赤城「失礼しました」バタン

天龍「……彼奴の提督に注意しておきましょうか?」

陸軍提督「構わん構わん。奴はそれだけ食事を愛しているのだろう」

陸軍提督「何度か食事を相席したが奴の食事に掛ける愛情は中々のものだ」

陸軍提督「艦娘にもあんな人間臭い奴が居るとは思わなんだ」

天龍「大型艦は基本グルメっすよ」

天龍「大和と武蔵なんか何処のお嬢様だよって感じっすもん」

天龍「しかも、作っても良し、食べても良しで」ヤレヤレ

陸軍提督「それじゃあ、奴等は蛇だの蛙だのは食えんな」ハッハッハ

天龍「いや、俺でも食うのは勘弁して欲しいっすよ」ゲェ

陸軍提督「蛇はカレー粉をまぶさんと食えんぞ」

天龍「何の情報っすか!?何処で役立つんっすか!!」

陸軍提督「……遭難してどっかの島に流れ着いた時とか?」

天龍「海の上で遭難した時点で死んでるっすから」

陸軍提督「それもそうか」ハッハッハ

今日は終わり

疑問なんだけど、いくら回り込むとはいえ実際に砲撃戦中に近接攻撃を仕掛けるなんて出来るのかね?(アサシンは除く)
ここじゃ撃ったら弾が肥大化するし、駆逐艦レベルでも有効射程も結構ありそうだし
山なりに撃ち合ってる距離なら近づけそうだけどゼロ距離だとかわしきれなくね?肉薄してるから攻撃失敗した時に援護しにくいのも辛いし

>>182
グラウンドみたいな平坦な地上なら撃ち合いしてても、2km3km離れないと見つからないけど外洋だと波が自然の障害物に成ってくれるので問題無いです
ただでさえ視認しづらい戦場を洋上と同じ色の服着た人間が6人が波間に隠れるように1km2km遠回りして動けばそうそう見つかる事はないですよ
更に言えば、後方に回られる部隊は前方に居る空母と戦艦を相手にする必要があるし、上からも爆弾降ってくるしで、よっぽどでないと後ろから部隊が来るとは気付けないです
しかも、敵がそんな戦術を取ってくると思って無ければ尚更です

翌朝0607 執務室

U-511「だ、第一教育隊集合終わり!」ビシッ

陸軍提督「休め」ビシッ

プリンツ「第二教育隊集合終わり!」ビシッ

陸軍提督「休め」ビシッ

陸軍提督「気を付け」

助教憲兵「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

あきつ丸(昨日に比べれば全然速いでありますが……)

あきつ丸(それでもまだ遅いでありますな)

陸軍提督「おはよう!」

艦娘`s「「「おはようございます!!!」」」

陸軍提督「今日の予定は0815までは昨日と同じだ」

陸軍提督「その後0820に被服を貸与する」

陸軍提督「その後1000まで被服の裁縫を行う」

陸軍提督「1000までには確実に1着を仕上げるように!」

陸軍提督「以上!」

あきつ丸(さて、全員は何処まで理解出来たでありましょうか)

助教憲兵「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

助教憲兵「敬礼!」ビシッ

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

陸軍提督「うむ」バタン

助教憲兵「目標時間0605だ」

助教憲兵「貴様等、何時に集合した」

U-511「ま、0607です……」

助教憲兵「目標時刻に達成できんのは貴様等が弛んどるからだ!」

助教憲兵「貴様等何時迄もちやほやされると思うなよ!」

助教憲兵「以上!」

あきつ丸「気を付け!」ビシッ

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

助教憲兵「分かれて事後の行動、分かれ!」

あきつ丸「分かれます!」ビシッ

艦娘`s「「「分かれます!」」」ビシッ

助教憲兵「……」バタン

あきつ丸「ふぅ、先ずは洗顔でありますな」

あきつ丸「それと……」

ビスマルク(まだお説教?勘弁してよ)

あきつ丸「全員、やれば出来るじゃないか!であります」

あきつ丸「正直、今日は10分過ぎだと思っていたでありますが」

あきつ丸「此処まで早く出来るとは思わなかったでありますよ」

あきつ丸「助教憲兵殿や将校殿も、諸君等のその格好なのでどうしても遅くなるのは理解してるであります」

あきつ丸「それでも、1分1秒を争う場合も有るために5分で点呼を取り、報告が完了出来るようにするのが理想なのであります」

あきつ丸「なので、これはただの点呼ではなくて実は訓練なのであります」

あきつ丸「それと、忙しいとは思うでありますが、身嗜みにも注意を払うでありますよ」

あきつ丸「ビスマルク殿や大和殿の髪の毛が偉いことに成っとるであります」

ビスマルク「!!」ワセワセ

大和「!?!」ワセワセ

あきつ丸「それでは各自、部屋に戻って上げ床と洗顔や朝食を取るであります」

あきつ丸「昨日やった行進をして帰るでありますよ」

あきつ丸「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

あきつ丸「左向けー左!」

艦娘`s「「「……」」」ザッサッ

あきつ丸「前へー進め!」

あきつ丸「左、左、左、右!」

執務室

陸軍提督「しかし、驚いたな」

助教憲兵「ええ、驚きましたな」

陸軍提督「まさか7分で集合完了するとはな」ハッハッハ

助教憲兵「全くですよ。身嗜みは酷いもんでしたが」

助教憲兵「それでもあの服で集合出来たんだから凄いものですよ」

陸軍提督「ああ。武蔵の晒とかよく巻けたなと思う」

助教憲兵「駆逐艦共は全員寝ぼけ眼でしたしね」

陸軍提督「明日から6分7分で来るだろうな」

助教憲兵「あきつ丸が色々と入れ知恵するでしょうからもっと速いでしょう」

陸軍提督「起床5分前に起きて着替える奴だな」ハッハッハ

助教憲兵「それですな。居室前に張ってると、一人だけ速い居室が有るんですよ」ハッハッハ

陸軍提督「俺もそれを地幼年やって怒られた口だ」ハッハッハ

今日は終わり

工廠

陸軍提督「工廠長!」

明石「憲兵さん!出来ましたよ!妖精さんの自信作です!」ドヤァ

明石「持ってきて!」パチン

工員A「はい!」

明石「一応、頼まれた通りの服にしたけど、繊維が少し変わってます」

明石「性能としては耐火、耐水性を大幅に上げて、IR迷彩と制電能力は廃止してます」

明石「あと、背中についていた変なベルト穴みたいなループがよく分からなかったので」

明石「付けてないんですけど、大丈夫ですかね?」

陸軍提督「ああ。それはそこら辺の草を引っこ抜いて挿し偽装するんだ」

陸軍提督「陸戦をするならまだしも、海の上じゃなんの役にもたたんから構わんぞ」

明石「有難うございます」

陸軍提督「此方こそすまんな」

陸軍提督「スマンが、1人貸してくれ」

陸軍提督「執務室まで運ぶ」

明石「ああ、なら私が持っていきますよ」

明石「色々と説明もしないとけ無いんですし」

陸軍提督「説明?」

明石「ええ、艤装を展開する時とかの注意事項です」

陸軍提督「成る程。それは大事だ事だ」

明石「はい。大事です!」

陸軍提督「では持って行こう」

明石「はい!」

明石(陸軍さんも面白い事考えますね~)

明石(被服用の資源と費用をダメ元で請求したら一発で通りましたし)

明石(陸軍太っ腹過ぎ)

執務室

陸軍提督「では、貴様等に被服を配る」

明石「国別の艦種毎に並んで下さい」

あきつ丸「貰った者は自分の方に来るであります」

助教憲兵「全て受け取った者は此処で整列しろ」

明石「じゃあ、先ずは人数が少ないドイツから」

明石「これがビスマルクさん、こっちがプリンツさん」ツイ

ビスマルク「何だか、地味ね」

プリンツ「SSの兵隊さんが着てた奴の色違いですかね?」

Z1「凄いや、僕達の大きさにピッタリだ」

Z3「そうね」

U-511「私も……」

陸軍提督(U-511は流石にこの服を着せて潜らせるのはキツいか?)

陸軍提督(洋上迷彩だし、スウェットスーツの様な奴を頼んでみるか)

明石(潜水艦用のスウェットスーツ型を提案すれば陸軍は開発費を出してくれるだろうか?)フヒヒ

あきつ丸「ドイツ艦は此方に来るであります」

あきつ丸「これはマジックテープのメスの方であります」

あきつ丸「こっちの白いのはオスの方であります」

あきつ丸「メスは4つ、オスは2つ貰って助教憲兵殿の前に並ぶであります」

ビスマルク「わかったわ」

明石「次、戦艦です。あ、加賀さんは戦艦組に」

明石「大鳳さんのは此方の7Aですね」ツイ

大鳳「あ、はい。有難うございます」

あきつ丸「大鳳殿は此方に来るであります」

不知火(胸囲の関係かしら)

清霜(大鳳さん、おっぱい小さいから別なのかな?)

大鳳(なんだろう、この実にわかりやすい区分!悲しい!!)

陸軍提督「7A区分は大鳳と駆逐艦だけじゃないか?」

助教憲兵「ですな。他は3か4のBっぽいですからな」

ビスマルク「そのAとかBとかは何なので?」

あきつ丸「数字が大きいと小さく、小さいと大きい、Aは細くBは太くなっていくであります」

助教憲兵「ああ。新兵でL3とか着るデブも居たぞ」ハッハッハ

あきつ丸「Lは(胸囲が)でかい人用でありますな」ハッハッハ

あきつ丸(男ならデブ、女なら巨乳であります)

あきつ丸(かく言う私もLであります)

明石「で、大和型の2人はこっちのL1です」

大和(え、えるわん……)

大和「わ、私もな、7Aが良いです」

明石「はぁ?大和さんが7A着てボタン留まるわけ無いじゃないですか」ヤダモーハハハ

武蔵「早く受け取れ。私も同じだ」ポン

霧島(ウエスト当たりがだるだるになりそうですね)

霧島「ウエストは大丈夫なのですか?」

明石「ええ、其処は調節してありますからね」

霧島「有難うございます」

大和(ダイエットしなきゃ……)

武蔵(うーむ、そんなに太っていたつもりはないのだがな)

今日は終わり



ただ「ウェット」スーツじゃね?

>>233
素で間違えた……
スウェットスーツはトレーナースーツだ

>>241
旧日本軍では縫い付けだよ。
(というか、当時は面ファスナー自体が発明されていなかった)
ただし、階級章などの配布時や軍服を破損した場合など、自分で縫い直す必要があった。

残念ながら、自衛隊では面ファスナーを使った階級章や所属章の取り付けは一般的。
知りうる限り、NATO所属国の軍では同じ形式をとっているはず。
戦死した場合、タグと一緒にワッペンも回収することがあるし、外せる方が便利だからだと思われる。
服の方にはメスを縫い付けるし、問題になったって話は聞いたことがないな。

ビスマルク「私よ!ビスマルクよ!入るわよ!」コンコンコン

あきつ丸「どうぞであります」

ビスマルク「あきつ丸!私にマツリヌイとか言うのを教えなさい!」

プリンツ「わ、私も教えて下さい!」

あきつ丸「今丁度、鳳翔殿がやり始めたから見るであります」

あきつ丸(そして、生地の硬さに恐れをなすが良いであります!)ムハハハ

戦艦寮 霧島と金剛型の部屋

霧島「5mmと2cm5mの間隔は良し」

霧島「まち針で留めて……」ボギッ

霧島「き、生地が硬すぎてまち針が折れた……」

霧島「もう一度……」グニャッ

霧島「今度は曲がった!?」

榛名「霧島、何をしているのですか?」ガチャッ

霧島「ああ、榛名。今、この生地を縫っているのだけど」

霧島「まち針が通らないのよ」ツイ

榛名「凄い硬い生地ですね……」ゴワゴワ

霧島「ええ、まち針を刺そうとしても折れるか曲がるかしてしまって……」

比叡「おねーさまー!羊羹を手に入れました!一緒に食べま……ってどうしたの?」バンッ

霧島「ああ、比叡お姉様。縫い物をしようとしているんですけど、ちょっと生地が硬くてですね」

榛名「まち針が通らないんですよ」

比叡「んなこたーない。比叡お姉ちゃんに任せなさい」ブスッグニャッ

比叡「ヒエー!?」ヒエー

比叡「ま、まち針が一撃で曲がった!?」

比叡「これは私では対処出来ませんよ……」

金剛「ヘーイ!どうかしましたカー?」バンッ

霧島「金剛お姉様カクカクシカジカで」

金剛「まるまるうまうま、と……」

金剛「ならこの金剛型戦艦一番艦の金剛にマッカセナサーイ!」ドヤァ

金剛「こう云う時ハー両面テープで貼ってしまえば良いのデース!!」ドヤァァ

霧島「成る程!」

比叡「流石金剛お姉様!」

榛名「榛名、感激です!」

金剛「それでは両面テープで貼って縫うと良いデース!!」

数分後 執務室

助教憲兵「では、貴様等に配ったマジックテープの縫う場所を言うぞ」

助教憲兵「両胸ポケットから5mm上をまつり縫いにしろ」

助教憲兵「いいか、ポケットのど真ん中を縫えよ」

助教憲兵「もし、ズレてたりしたら引き千切ってやり直しにさせるからな!」

艦娘`s「「「はい!」」」

あきつ丸「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

助教憲兵「分かれて各自の行動、分かれ!」ビシッ

艦娘`s「「「分かれます!」」」ビシッ

あきつ丸「では、各人被服と縫い物をするでありますよ」

あきつ丸「困ったら空母寮の自分の部屋に来るであります」

艦娘`s「「「はい!」」」バタバタ

助教憲兵「ほれあきつ丸、両面テープと定規だ」ツイ

あきつ丸「有難うございます」

あきつ丸「これで貼って縫えばあっという間に縫えるでありますからな」

助教憲兵「ああ」

あきつ丸「それでは行ってくるであります」ビシッ

陸軍提督「うむ」

空母寮 あきつ丸と鳳翔の部屋

あきつ丸「と、言う訳で今から将校殿配下の艦娘が来るであります」

鳳翔「あらあら。お手伝いしましょうか?」

あきつ丸「自分で縫わないと意味が無いので、縫い方だけ教えてやって欲しいであります」

鳳翔「分かりました」

清霜「あきつ丸さーん!手伝って下さい!」ドンドン

あきつ丸「入るでありますよ」

Z1「お、お邪魔します」ガチャ

Z3「失礼します」

あきつ丸「駆逐艦組は早速来たで有りますな」

あきつ丸「何に苦戦してるでありますか?」

不知火「まつり縫いを教えて下さい」

鳳翔「はい。まつり縫いですね」

鳳翔「まつり縫いはこう言う縫い方です」チクチク

>>253>>254逆でした

>>243
問題があるとしたら、アイロンする時に気を付けないと溶けるって言う事故がありますよ

今日は終わり

まだE-3までしかクリア出来てねぇ

空母寮 あきつ丸と鳳翔の部屋ってあるが
あきつ丸は大鳳と同部屋じゃなかったか

>>273
ですね~すっかり忘れてた
じゃあ、あれだ

あきつ丸(同室の大鳳殿と声が同じでもう一人の自分と喋ってるみたいで気味が悪いであります)グヌヌ

大鳳(声がそっくりなのに容姿が180度違って何かの陰謀かしら?)グヌヌ

鳳翔「やんごとなき事情によりあきつ丸さんは私の部屋に、大鳳さんは同室の龍驤さんと変わりましょう」

これでばっちりやね!

あと、E-3クリアしました
カタパルトは手に入れておきたい

空母寮 加賀と赤城の部屋

加賀「……頭にきました」

赤城(加賀さんの脇には折れた針が幾本も……)

加賀(たかが迷彩服如きに、この一航戦が負けられません)ブスッ

赤城(そして、この部屋にある最後の針が今差し込まれた!)

加賀「……」ヌイチク

赤城(……)ハラハラ

加賀「……」ヌイチク

赤城(……)ハラハラ

加賀「……」グッ

赤城(い、糸が途中で止った?いや、針の穴の部分が通りづらい!!)ハッ

赤城(このままでは、今までの二の舞いです!加賀さん、其処は無理に通さずに一旦押し戻すのが吉!)

加賀「……」クックッ

赤城「だ、大丈夫ですか?」

加賀「問題ないわ。鎧袖一触よ」グッグッ

赤城(これはあかん奴や)ハー

加賀「……」イラッ

赤城(あ、これはさっきの二の舞いになる)

赤城「加賀さん、針はそれで最後の一本ですよ」

加賀「……そうね。流石に、慎重に攻めたいところだわ)

赤城(これで縫い針前ロストという恐怖はなくなりました)フゥ

赤城「私、折れた針を捨ててきますね。くれぐれも油断しないように」

加賀「ええ、分かってます」

赤城(此処まで張り詰めた空気は鳳翔さんの試験以来ですね)

赤城(最悪、恥を忍んで鳳翔さんに手伝って貰うべきでしょうね)

赤城(針を捨てるついでに新しい針を用意しておきましょう)

赤城(鳳翔さんから丈夫な針を貰うべきでしょうね)

あきつ丸と鳳翔の部屋

赤城「失礼します」コンコンコン

あきつ丸「どうぞであります」

赤城「鳳翔さんは居ますかって……随分と多いですね」

鳳翔「ええ、皆さん服にマジックテープを縫うのに苦戦しているみたいで」

赤城「加賀さんも既に針を十数本折ってて、今最後の針で縫ってます」

加賀「その最後の針も折れてしまいました」

赤城「あ、加賀さん」

加賀「鳳翔さん。針を貸して下さい」

あきつ丸(ほぼ全員がやって来たでありますな)

陸軍提督「入るぞ」コンコン

鳳翔「どうぞ~」

陸軍提督「進捗はどうだ?」

あきつ丸「ここに居る者達は多分、午前中に1着は縫い上げれるでありますが」

あきつ丸「2着目は厳しいかと思うであります」

鳳翔「そうですね。皆さん、針を折ってしまいますし」

鳳翔「指を刺してしまう人も居ますから」

陸軍提督「分かった。折れた針の始末は確りしておけよ」

鳳翔「そこは私が見ているので大丈夫です」

陸軍提督「そうか。では貴様に任せる」

陸軍提督「あきつ丸。貴様はこの後の銃貸与式の手伝いをしてくれ」スタスタ

あきつ丸「了解であります。それでは鳳翔殿、失礼するであります」スタスタ

鳳翔「はい。いってらっしゃい」

赤城(鳳翔さんを貴様呼ばわり出来るのは、鎮守府内部でも憲兵少佐か憲兵提督位だろう)

廊下

大鳳「あ、提督とあきつ丸さん」ビシッ

龍驤「おー大鳳の提督さんか」

龍驤「初めましてやね。うちは龍驤や」ニカッ

陸軍提督「うむ。俺は陸軍提督だ」ビシッ

龍驤「何やおもろい事しよるって話やけど、今から何するん?」

陸軍提督「銃貸与式だ。基本教練を教えるのに使わせる」

龍驤「ほほぉ~うちも見学してよろしいか?」

陸軍提督「構わんぞ」

陸軍提督「大鳳、貴様は縫い終わったのか?」

大鳳「はい!龍驤さんに手伝って貰って何とか二着とも縫い上げれました」

陸軍提督「では、貴様は鳳翔と共に縫い終わってない者を手伝え」

大鳳「了解しました!」ビシッ

大鳳「失礼します」タッタッタ

龍驤(ほんま、兵隊さんみたいやねぇ)

龍驤「それで、今から何するん?」

あきつ丸「まぁ、銃の点検と式準備でありますな」

龍驤「なら、それも見させて貰うわ」

陸軍提督「ああ、好きにしろ」

今日は終わり

E-5突破したけど、多分E-6で今回は終わりだと思う

執務室

陸軍提督「それじゃあ、銃の点検だ」

助教憲兵「こりゃ、未使用品ですよ」ヒョイッ

あきつ丸「陸軍の意地でありましょうな」

陸軍提督「見ろ、銃剣も傷ひとつ無い黒塗りだ」

助教憲兵「研いでいない銃剣を持つのは新兵以来でありますな」ハッハッハ

龍驤「どういう事や?」

あきつ丸「銃剣は剣というより矛先に近い使い方をするであります」

あきつ丸「なので、実戦で使うには少々切れ味が無さ過ぎるのでありますよ」

助教憲兵「だから、出陣前に総出で砥石使ってこっそり研いでおくんだ」

陸軍提督「見付かっても研ぎ過ぎるなよと言われるだけだがな」

龍驤「何でや?」

あきつ丸「恐れ多くも、天皇陛下から賜った銃剣様を研ぐとはどういうつもりかッ!」

龍驤「あぁ、そういう」

龍驤「そういえば、うちらも一応天皇陛下からの賜りもんやけど、君は随分とシゴイとるね」

龍驤「怒られないのかい?」

陸軍提督「貴様等は軍艦の精神を受け継いでいるだけであって、陛下の名の下に製造された訳ではない」

陸軍提督「貴様等の建造という作業すら我々からしたら意味不明な技術と聞く」

陸軍提督「敵ではないし、謎の敵に立ち向かえる謎の味方なら使っておこう」

陸軍提督「そういう事だろう」

龍驤「何やエラい差別やな。ウチ等もそんぐらい大事にしたってーな」

陸軍提督「兵隊よりはマシな扱いだ」

助教憲兵「全くですな。最初はついに海軍のアホ共は女に浮かれた腑抜けの集まりになったと思いましたよ」

龍驤「……あーまぁ、艦娘に手ぇ出すモンもおるさかいなぁ」

龍驤「でも、男所帯にこんだけかわいい子が仰山おったらしゃーないやろ」

あきつ丸(自分で自分のことを可愛いって言える度胸が凄い)

あきつ丸(実際かわいいでありますが)

あきつ丸(小学生的な意味でな!)ムハハハ

龍驤「てい」ゴッ

あきつ丸「痛っ!?な、何をするでありますか!?」

龍驤「君、今何か失礼な事考えたやろ」ニコー

あきつ丸「さ、さぁ?自分は知らんでありますよ?」シラー

龍驤「まぁ、ええ。そんで、その鉄砲の点検って何するんや?」

陸軍提督「まぁ、やる事はそう多くない」

助教憲兵「可動部が動くか、部品脱落は無いか」

あきつ丸「汚れては居ないか、その程度でありますよ」

助教憲兵「小銃を用いた戦闘訓練はやらないから脱落防止もしなくて良いでしょう」

陸軍提督「だな。二四式に比べればビニテ加工をしなくても全然落ちないがな」

助教憲兵「ピストン槓止め用ばねピンに床尾板上下止めねじ」

陸軍提督「脚止リングと制退器止めねじに制退器止めねじ座金」

助教憲兵「アレには参りましたな」ハッハッハ

陸軍提督「全くだ。支給されたのが古いと余計困る」ハッハッハ

龍驤「何の話や」

あきつ丸「49式の前に採用されていた銃の話でありますよ」

あきつ丸「帝国が戦後初めて生産した自動小銃でありますな」

龍驤「なんや、エラい嫌われとるな」

あきつ丸「パーツの脱落が激しかったそうでありますよ」

あきつ丸「恐れ多くも、天皇陛下からの賜り物」

あきつ丸「パーツひとつなくしても部隊全員で探す羽目になるであります」

助教憲兵「それが広い演習場だと、もう悲惨だ。一晩中懐中電と片手に草の根分けてでも探すからな」

陸軍提督「探したことがあるのか?」

助教憲兵「ええ、そりゃぁ、もう」

助教憲兵「下士官を長くやっとるとほぼ毎年どっかの部隊でパーツが無くなったっていう話が出ましてね」

助教憲兵「こう、中隊でパーツが無くなったって話が出ると」

助教憲兵「薬莢だの座金とかああ言う簡単なパーツだと古参が何処からシレッと持って来るんですよ」

助教憲兵「おい、あったぞって」

陸軍提督「そんな事をしてたのか?」

助教憲兵「ええ。後から聞いた話、近くのホームセンターで事前に買っとくそうです」

助教憲兵「薬莢もアメさんと合同演習した時に拝借したとか」

陸軍提督「糞、俺が幼年校時代にも貴様のような下士官が欲しかったな」

陸軍提督「全校生徒で300人で演習場を這いずり回ったぞ」

あきつ丸(完全に陸軍トークに成ったであります)

あきつ丸(自分、演習等には参加してないでありますからそんな経験してないであります)

あきつ丸(と、言う訳で自分は黙々と作業をしておくであります)

あきつ丸(まぁ、そんな作業もすぐに終わるでありますけどな!)

今日は終わり

E-6突破で資源尽きる
備蓄は大事やね
30kではイベント突破は無理

おつ

ということは本来の脱落パーツはその辺に落ちたまんまってことか。
探すのめんどいのわかるし、大した問題にはならないんだろうけど、いいのかなって思うことは思うな。

>>327
良くはないですが、兵隊から言わせれば「そもそも、戦闘訓練しただけで部品脱落する銃とか国護る気あるんか此奴?」って話ですし
演習中は「此方はろくに飯も食ってないし寝てもないのにたかがネジ一本で見逃せよ」って話です
最も、このパーツの予備に関しては自衛隊でやってるのかは知りませんが、旧軍では割りとやっていたと本に乗ってたので、私が創作しただけです

真面目にホームセンターに売ってるネジとかリングで代用出来そうなパーツなのですけどね

そもそもで昭和天皇は米英連合との勝ち目のない戦争には反対してなかったか?

世界情勢に対して日本という国の国力増強の為に戦うのは良しとしても、わざわざ真珠湾まで空母を移動させて攻撃なんて支持して無いと思うが

>>337
確か、アメリカ軍と戦争したら確実に負けるけど半年で講和条約に持ち込めば日本優位で終わらせるよ!って海軍の開戦派に強弁されて、陛下がどーゆー作戦か言ってみ?って言われて山本五十六がハワイの機動艦隊ぶっ潰して相手の戦力削った上で南方の米軍も駆逐しちまえば行けると思うよって言う作戦を開示したのが真珠湾攻撃
なので、真珠湾攻撃は実際失敗した作戦と言っても良いと思う
しかも、二次攻撃三次攻撃でハワイの燃料タンクとかを破壊しなかったもんで戦艦数隻だけ沈めただけで、アメリカに新しい戦術教えちゃうわ、当初の目的成功させられないわで踏んだり蹴ったりな結果だと思う

開戦に踏み切った理由は、当時の日本は資源のほぼ全て輸入だもんでそれを止められたら割りとまじで死ぬんだよねって状況だったし、国連の言う通りに大陸から撤退するとロシア(ソ連)が目の前に居たもんで、国防的に言ってもそれは無理な相談だって話になったのが一番の原因
どっちみち死ぬなら戦って死のうって言う考えが無かったとも言い切れない
まぁ、軍部の開戦派はそういう考えだったのは間違いないと思う
当時から日本は外交能力の低さが伺える事案とも言えるし、軍部が日本を牛耳っていた象徴とも言える
因みに、大陸は朝鮮戦争でマッカーサーが何故戦前の日本がこれ程までに朝鮮半島と満州国に固執したのか分かったって言ってるレベルで重要な場所だった
ただ当時は米軍は敵だったし、日英同盟も無くなってたから後ろ盾という物が一切無い状況だったのも不味かったと思う

つーか、陸海軍で仮想敵国をソ連とアメリカにしてる時点でダメだと思う
しかも、海軍がアメリカにした理由に『陸軍がソ連を選んだから』っての『ソ連海軍を主敵とすると予算減らされるから』って言うのが入ってる時点でどうかと思う

あと、E-6クリアーしたら案の定燃料が9で弾薬が800と言うグロい結果になった
ボーキは何故か18kも余り、鉄鋼は60kも余ってるという訳の分からん結果で今夏の大規模作戦は終了しました

緒戦で大打撃を与え、米国民の戦意を挫かせ早期の有利な講和を結ぶのが目的だったようだね五十六さんは

>>339
ですね
でも、逆に敵の主力を奪えなかったのでアメリカは国民を煽りに煽って逆に奮い立たせてしまった訳です
真珠湾を忘れるなってのがそれを象徴してますね

>>341
五十六は日本人は空襲を受けたら暴動を起こして、首相や大臣を吊るし上げて嬲り[ピーーー]と思ってた人だからしょうがないよ
一般人を馬鹿にしてるんだよね、敵も味方も

>>342
正直、戦前の日比谷暴動とか戦後の日米安保抗争とか赤軍派見てると、一歩間違えば暴動起こると言われれば納得できてしまう
そういう意味じゃお互いの監視制度を成立させた軍部と特高は凄いと思います

龍驤「しかし、こんな鉄砲でどんな練習するんや?」

陸軍提督「執銃時の基本教練といって小銃を持ってる時の敬礼や安め、小銃の置き方や背負い方まで決まっとるんだ」

陸軍提督「担え銃、捧げ銃、吊れ銃等がある。貴様も見たことあるんじゃないか、こう言うのを」カシャン

あきつ丸(お、将校殿の基本教練が見れるであります)

陸軍提督「号令を頼む」

助教憲兵「はい」

助教憲兵「気を付け!」

陸軍提督「……」カチャン

助教憲兵「休め!」

陸軍提督「……」スッ

助教憲兵「気を付け!」

陸軍提督「……」スッ

助教憲兵「右向け、右!」

陸軍提督「……」サッカチャ

龍驤「ん?」

あきつ丸「どうしたでありますか?」

龍驤「いや、昨日、あのオッサンは右向けーって言ってたからさ」

龍驤「まぁ、大した違いじゃないんだろうけど」

あきつ丸「ほぉ、そこに気が付いたでありますか」

あきつ丸「執銃時の号令は予令を短くするんであります」

助教憲兵「そうだ。この右向け、で銃を拳分1つ、つまり10cmを上げるんだ」

助教憲兵「そして、右で右を向く」

陸軍提督「ま、こう言うのが決まっているのだ」

龍驤「なんや、エラい細々しいな」

龍驤「陸軍って大変や。ウチは海軍でエラい良かったわ」ハッハッハ

陸軍提督「いや、海軍でも普通にやるぞ。貴様等が特別なだけだ」

龍驤「ありゃ、そうなん?まぁ、確かに陸軍のやってる事はやってなかったしなぁ」

龍驤「何でやろ?」

陸軍提督「決まってる。海軍からしたら貴様等艦娘は唯一にして無二の絶対的な力だ」

陸軍提督「貴様等を怒らせてへそでも曲げられてみろ」

陸軍提督「海軍は何をやっとるんだと上層部の字面通り首が飛ぶ」

陸軍提督「それに、怒らせて反乱されたら我々人類には貴様等を制圧できる術がないのだからな」

龍驤「何や、エラい言われようやな」

龍驤「しかし、化物呼ばわりされたんは久し振りやね」

陸軍提督「そういえば貴様等が現れた時も大変だったそうだな」

龍驤「せやで~エラい騒ぎだったわ」

龍驤「米軍は出て来るわ、アホな宗教団体が左前の白装束で出て来て救済のために殺してくれだの何だ乗ってえらい騒ぎやったな」ハッハッハ

助教憲兵「ウチの親父が自分と同じ憲兵だったんで、それの鎮圧に出動しましたが、かなりアレな光景だったらしいですよ」

あきつ丸(想像しても尚カオスな光景しか出て来ないであります)

あきつ丸(プレイメイツに殺到する米兵もかくやあらんと言った状況でありましょうな)

あきつ丸(憲兵に取り押さえられる白装束と中に入れと言われる艦娘でありますか)

あきつ丸(まぁ、自分は生まれてなかったのでどうでも良いでありますがね)

あきつ丸(と、言うか龍驤殿ってズッと艦娘やってるでありますか?)ゴクリ

陸軍提督(と、言うか70年近く前の話を知ってるって此奴は何歳なんだ?)ゴクリ

助教憲兵(もしかしたら俺の親父に近い年齢なのかもしれん)ゴクリ

陸軍提督「まぁ、なんにせよ、銃も異常はなかったから外に運びだすぞ」

あきつ丸「了解であります」

助教憲兵「そっち持て」

龍驤「そんな重たいもの持つなら艤装展開して持てばええんとちゃうん?」

陸軍提督「陸上でも出せるのか?」

龍驤「当たり前や足のスクリューとかがついてるからちょっと足元に気を付ける必要が有るけど」

龍驤「ひら」ブオン

陸軍提督「おぉ!そんな事が出来るのか」

助教憲兵「まぁ、やるなって言われてますがね」

龍驤「まぁ、そう固い事言わんといてーな」

龍驤「ウチ、最近じゃ滅法出撃無くてこうして偶に使ってやらないと」

龍驤「機関室が錆びついてまうんや」ドッコイショ

助教憲兵「まぁ、良い。今の俺は憲兵隊から一時的に陸軍提督の指揮下に居るわけだからな」

助教憲兵「見なかったことにしてやろう」

龍驤「ありがとーね」

助教憲兵「だが、あまり無闇矢鱈と使うなよ」

龍驤「ハハハー……」

龍驤(大鳳が硬すぎて縫えんとか言っとったから)

龍驤(艤装展開して縫えばええやんって言ってもーたわ)

龍驤(どないしよ。まぁ、同室だし、多用したらアカンって注意しておけば良えか)

一旦終わり
続きは多分、深夜辺りに

あきつ丸と鳳翔の部屋

大鳳「針が通らないなら艤装展開して縫えば良いのよ」ドヤァ

大鳳「龍驤さんが教えてくれたわ」

鳳翔(龍驤さんったら……あとで注意しておかないと!)ハァ

鳳翔「そんな事しなくても普通に縫えますから」

鳳翔「室内で艤装展開したら、部屋の中が重油臭く成ってしまうからやってはいけませんよ?」

大鳳「そうなのですか?」

鳳翔「そうよ。それに、大和さんや武蔵さんみたいな大型艦がやったら」

鳳翔「それだけでもかなりの燃費に成るわ」

大和と武蔵の部屋

大和「この生地硬すぎよ!」モウ

武蔵「そんなもの妖精にやらせれば良い」

武蔵「裁縫の妖精も乗ってるんだから」フッ

大和「……!?そうよね、わざわざ私達が縫い付けなくても」

大和「プロが居るんですもの。妖精さん、お願いね」ツイ

武蔵「しかし、早く実戦を経験してみたい物だな」

大和「そうね。影で演習番長なんて言われてるんですもの!」

武蔵「演習程度ではこの大和型の実力は存分に発揮出来んよ」

武蔵「我が主砲、姫クラスの戦艦も食い破る自信はあるからな」ハッハッハ

大和「でも、私も出撃させてくれるかしら?」

武蔵「させて貰えるだろう。いや、させられる可能性が高いぞ」

武蔵「資材の制限がなければ、あの提督ならなんだってやりそうだ」

大和「そのうち、航空機から空挺団よろしく敵陣上空から奇襲とか言い出しそうね」

武蔵「……面白そうじゃないか」ニヤ

大和「何処がよ。パラシュートで降下しようとした時点で狙い撃ちよ?」

武蔵「む……それもそうか」

武蔵「だが、面白そうな作戦だと思ったのにな」

武蔵「空の神兵。戦前の映画であっただろう?」

大和「ええ、何度か上映したから覚えてるわよ」

武蔵「格好良いじゃないか」

大和(格好良い、悪いの問題では無いのだけれども)

大和「そもそも、着地の時のパラシュートとか艤装展開とかどうする気なのよ……」

武蔵「ム……まぁ、何とか成るだろう」

大和「貴女って時々物凄いバカね」ハァ

練兵場

龍驤「こんな所でどうや?」ヨッコイショ

陸軍提督「うむ。助かる」

あきつ丸「此処にどうやって並べるでありますか?」

助教憲兵「駆逐艦から製造順に並べていけば良いだろう」

助教憲兵「連中は同型艦ですら名前が1隻1隻違うんだ」

あきつ丸「成る程。しかし、何故駆逐艦から?」

助教憲兵「辛抱強く無さそうだからだ。清霜とか」

あきつ丸「あ~……お菓子屋を目の前にした子供みたいに」

助教憲兵「ああ。最初に菓子を与えて、持ったまま満足して貰う」

助教憲兵「嫁がガキ共を躾ける際によくやっていた」ハッハッハ

陸軍提督「妻帯者の知恵って奴か」

助教憲兵「ええ、そうですね」

助教憲兵「そう言えば、少佐殿はご結婚を?」

陸軍提督「少佐に成ったら嫁を貰おうと思ってたが」

陸軍提督「今回の移動でその暇は無くなった」ヤレヤレ

陸軍提督「やっとこ大尉で嫁なんぞ貰っていたら向こうも此方も大変だろう?」

龍驤「やっとこ大尉?何で大尉がやっとこ何か持つんや?」

あきつ丸「違うでありますよ」

あきつ丸「貧乏少尉のやりくり中尉、やっとこ大尉で百十四円、嫁ももらえん、ああかわいそう」

あきつ丸「この歌は昭和の方に流行った歌でありますが、尉官に成っても給料が少ないって話であります」

龍驤「それが今も続いとるんか?」

陸軍提督「まぁ、今は改善されとるが知っての通り陸海じゃ基本的に給料も人気も段違いだからな」

陸軍提督「陸軍士官か海軍士官か、好きな方に嫁に行けと言われたら給料も良く制服も格好良い海軍に行くのが必然だろう」

陸軍提督「それに、時代は海軍押し。貴様等のせいでな」ヤレヤレ

陸軍提督「最初は普通に恋愛して結婚出来ると思っとったが、それも無理そうだな」

助教憲兵「少佐殿なら集まりそうですがね」

陸軍提督「時期が悪い。辞令が出てから、ぶっちゃけ行き先すら隠匿するようにって言われたぞ」

陸軍提督「そんな時期に女が来てみろ。スパイか何かと要らん探りをされるのが目に見えとる」

あきつ丸「はぁ~将校殿も随分と大変でありますなぁ」

龍驤「せやね。まぁ、うちらに結婚とか関係あらへんもんね」

助教憲兵「偶に居るがな、艦娘と結婚したい、提督と結婚したいとか言って押し掛けて来る馬鹿共が」

龍驤「金剛とかそこら辺やろ」

助教憲兵「実際に要注意艦娘表ってのがあるぞ」

龍驤「何やそれ?ウチも乗っとるんか?」

助教憲兵「お前はどちらかと言えば一部の提督に人気の艦娘だ」

龍驤「何やそれ?」

陸軍提督「ロリコンか」ジー

あきつ丸「ロリコンでありますな」ジー

龍驤「ど、何処見て言っとんじゃワレェ!?」ハッ

あきつ丸「いやいや、龍驤殿はその躯体でその髪型は明らかにホイホイでありますよ」

陸軍提督「と、言うか貴様、大鳳と現れず、事前に話を聞いていなかったら駆逐艦と間違えていたぞ」

陸軍提督「狩衣の下はまるっきり駆逐艦と同じ服装だし」

龍驤「誰が朝潮型や!!」

助教憲兵「お前、新人提督に狩衣脱いで朝潮型の列に加わって誂ってるのを見たことあるぞ」

あきつ丸「確信犯でありますな」

龍驤「ちゃうわ!改二になってもこの格好やから海軍への仕返しや!」

陸軍提督(それは仕返しになっていないだろうが)

あきつ丸(まぁ、いたずら好きのお祖母ちゃんって奴でありますな)フフッ

龍驤「うりゃ!」ゴッ

あきつ丸「痛っ!?」

龍驤「誰がおばあちゃんや!」

あきつ丸「何で分かるでありますか!?」

龍驤「やっぱり!おばあちゃんは金剛や!」

龍驤「ウチは駆逐艦と間違われる程愛らしいんやで!」バッ

あきつ丸「うぉぉ!?艦載機は卑怯でありますよ!」ダッ

陸軍提督「あっちでやれ、あっちで」

助教憲兵「銃に当てたら重営倉にぶち込むからな!」

陸軍提督「それと、式までには戻ってこいよ!」

あきつ丸「了解であります!」ダッ

龍驤「待たんかいコラァ!!」ダッ

陸軍提督「やれやれ」

陸軍提督「しかし、艤装は陸戦兵器に転用したらほぼ最強じゃないか?」

助教憲兵「文字通り戦艦なんかは陸の戦艦に成るでしょうからね」

助教憲兵「敵にミサイル等の攻撃兵器があっても余程の至近弾か直撃弾でなければ戦艦や重巡は撃破できん筈ですよ」

陸軍提督「ただ、問題は足の艤装だな」

陸軍提督「明石を陸軍側に引き込めれば、そこら辺を改造させて運用させれそうだな」

助教憲兵「南方の島々じゃ、艦娘を入れて上陸作戦が展開出来る訳ですな」

陸軍提督「うむ。わざわざ海軍の護衛艦からホバークラフトで戦車を運ばずとも艦娘で事足りる」

助教憲兵「そうなると機甲科の連中が黙っちゃいないでしょうな」ハッハッハ

陸軍提督「奴等、アホばっかだからな」ハッハッハ

今日は終わり

この世界の戦車ってどんな感じだろう?
普通に70式(10式)か50式(90式)なのか、それとも34式(74式)か21式(61式)を魔改造して使ってるのか
いずれにせよ戦車はこっちのとは大幅に異なってそうだ。
深海棲艦は対戦車ミサイルとかもってなさそうだから、機動性を活かして敵の攻撃を回避するという一般的な第二世代主力戦車のコンセプト自体が無くなる。なので、34式(74式)は21式(61式)を重装甲・大火力にしたような感じになってそうだ。こっちだと主砲もL7じゃなくて国産砲を使ってそうな気がするし
70式(10式)や50式(90式)にしても深海棲艦がAPFSDS弾やHEAT弾を使ってこなければわざわざ複合装甲なんて使わなそうだし

練兵場

助教憲兵「今から貴様等に銃を貸与する」

助教憲兵「この銃は恐れ多くも、天皇陛下からの賜り物を特別に貴様等の教練のために貸し出している」

助教憲兵「この銃は陸軍の将兵皆が陛下と陛下が住まわれる皇国、臣民を護るための物である」

助教憲兵「貴様等にとっては軽いかもしれん。だが、その銃は陛下と国民の命だと思い大切に扱うよう心掛けろ」

あきつ丸「戦艦や空母は力み過ぎて小銃を握り潰さんよう注意するでありますよ」

あきつ丸「15万馬力で握ったらあっという間に潰れるでありますからな」ハッハッハ

大和「ぎ、艤装展開してなければ握力は普通です!」

助教憲兵「それでは軽い予行練習をする」

助教憲兵「天龍とあきつ丸」

天龍「はい!」

あきつ丸「はい!」

助教憲兵「現在、二列の横隊で並んでいるな」

助教憲兵「順番は右端の奴からだ」

助教憲兵「13人いるから前7人、後ろ6人」

助教憲兵「先ず、名前を呼ぶ」

助教憲兵「軽巡洋艦、天龍!」

天龍「はい!」

助教憲兵「名前を呼ばれたら、大きく返事をして前に出ろ」

助教憲兵「一歩前に出たら直ぐに右向け右をし、少佐殿、つまり貴様等の提督の前に行く」

助教憲兵「そして、大体6歩だ。6歩前に出る」

天龍「……」ザッサッサッサ

助教憲兵「そして、少佐殿が小銃を手に持ち、貴様等に差し出す」

助教憲兵「銃!」サッ

天龍「銃!」サッ

助教憲兵「この時、貴様等は銃を思いっきり奪うように取れ」

あきつ丸「銃を受け取る時は左手を被筒、右手を床尾板に来るよう持つであります」

助教憲兵「銃を受け取ったらその場で右向け右をする」

助教憲兵「あとは列に沿って動いていき、列の後ろに行くように」

助教憲兵「ここまでは良いか?」

艦娘`s「「「はい!」」」

大鳳(何で奪う様に、なのかしら?」

助教憲兵「後ろに回ったら後はあきつ丸の指示で銃を置いていけ」

助教憲兵「一度練習して見るぞ」

10分後

助教憲兵「簡単だろう!」

艦娘`s「「「はい!」」」

あきつ丸「では、将校殿を呼んでくるであります」ビシッ

助教憲兵「頼む。天龍、貴様は少佐殿に小銃を渡してくれ」

天龍「了解っす!」

助教憲兵「全員、少佐殿が来るまで楽な姿勢でいろ。右足は動かすな」

艦娘`s「「「はい!」」」

憲兵詰め所

あきつ丸「失礼するであります!」コンコンコン

憲兵A「入れ」

あきつ丸「陸軍提督殿に用があってまいりました」

憲兵A「少佐殿なら奥の部屋で憲兵少佐殿と居られるぞ」

あきつ丸「有難うございます」

あきつ丸「少佐殿、準備が整ったであります」コンコンコン

陸軍提督「ああ、分かった」

憲兵少佐「どれ、俺も見に行くかな」

憲兵少佐「暇な奴は見学を許す」

憲兵A「なら、行きますかな」

憲兵B「迷彩服姿の艦娘か、中々レアだな」

憲兵C「広報用のカメラも持っていくかな」

練兵所

助教憲兵「全員気を付け!」

艦娘`s「「「!」」」ザッ

助教憲兵「前後左右で服装点検!」

陸軍提督「出来具合は?」

助教憲兵「まずまずですな。たった2日で此処までなら十分でしょう」

助教憲兵「小銃受け渡しは天龍が、小銃を受け取った艦娘はあきつ丸がやります」

陸軍提督「分かった。それと、憲兵の暇人共が勢揃いだ」ハッハッハ

助教憲兵「ええ、我々が暇なのは良いことです」ハッハッハ

龍驤「憲兵少佐、暇人言われとるで」

憲兵少佐「実際暇だからな。そう言う貴様は訓練はどうした?」

龍驤「ウチと対等に訓練できるんは前線組か鳳翔ぐらいや」

龍驤「ウチも敗北を知りたいもんや」ナハハ

憲兵少佐「なら、その内彼奴とその艦娘に教えて貰えるさ」

龍驤「ウチかてゴツいげんのうで殴られるんは勘弁や」

龍驤「その時は必死にやるさかい、勘弁してや」

助教憲兵「これより銃貸与式を行う!」

助教憲兵「潜水艦、U-511!」

U-511「はい!」

あきつ丸「大和殿は一歩前に」

大和「はい」サッ

陸軍提督「銃!」サッ

U-511「銃!」サッ

U-511(凄い力!全然取れない)グッ

助教憲兵「駆逐艦、不知火!」

不知火「はい!」ザッ

陸軍提督「銃!」サッ

不知火「銃!」グッ

不知火(奪い取る、確かに奪い取ると形容するのが正しいですね)

不知火(この後は左に基本教練の動きで移動する……)サッザッ

あきつ丸「銃口に気を付けながら、右手で照星付近を握って、銃床を地面に」

不知火「はい」カチャ

あきつ丸「右足の小指付近に銃床下部を当てるようにくっ付ける」

不知火「は、はい」カチャ

あきつ丸「それが気を付けであります」

あきつ丸「安めは銃口付近を持って、腕を斜め前に突き出す」

不知火「はい」

あきつ丸「左半身は教練通りであります」

あきつ丸「安めで待機」

不知火「はい」

龍驤(何や、全員それっぽく見えるやないか)

龍驤(前に見た女性士官の基礎訓練とあんま変わらへんな)

龍驤(しかし、陸軍に配属された艦娘は全部これ教えられるんか?)

龍驤(そういう意味じゃ、うちは海軍の方で良かったわ)

龍驤(陸軍はバリバリの軍隊やね。海軍が甘いんか知らんが)

龍驤(人間に生まれると、こんな肩肘張った事するんかいな)

憲兵少佐「面倒臭いと思うか?」

龍驤「そりゃそうや。殆ど、海戦じゃ使わへんやろ」

憲兵少佐「貴様等の今の戦い方ならな」ハッハッハ

龍驤(よう分からんわ)

今日は終わり

10分後

助教憲兵「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

陸軍提督「安め」

陸軍提督「貴様等に配った銃は、我々人間が国を守り、国民を守る矛と成る物だ」

陸軍提督「陸軍兵士は皆恐れ多くも、天皇陛下より皇国、皇国臣民を守護する要として」

陸軍提督「その銃を1人1丁与えられる。その銃は陸軍兵士がその任務を遂行するに必要不可欠で」

陸軍提督「そして、最初にして最後まで共にいる戦友である」

陸軍提督「兵士は皆、その銃に愛着を持って接する事を求められるのは、単に陛下からの賜り物だからではない」

陸軍提督「そこには自分は勿論、隣に立つ戦友となるであろう者、銃後に立つ親兄弟肉親を護る為に必要不可欠な物だからである」

陸軍提督「貴様等が銃を握って戦うことは起こらんだろう。自前の大砲を持っているからな」

陸軍提督「自前の大砲を大事に思うように、その銃も大事に思って扱うように」

陸軍提督「気を付け」

助教憲兵「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

助教憲兵「少佐殿に対し、10度の敬礼!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

龍驤「お辞儀するんかい」

憲兵少佐「奴等には執銃時の敬礼を教えとらんからな」

憲兵少佐「本来なら、こう、銃口付近に手を添える敬礼をするんだ」

龍驤「ああ、あの銃にアイーンってする奴か」

憲兵少佐「間違っちゃ居ないが、正しくもないな」

あきつ丸(銃にアイーンってお前……)

陸軍提督「うむ」ビシッ

陸軍提督「後は、執銃時の基本動作を教えてくれ」

助教憲兵「了解です」

陸軍提督「銃架を片付けるから、天龍とあきつ丸は手伝ってくれ」

天龍「了解!」

あきつ丸「了解であります」

憲兵少佐「それが終わったら天龍は今日はもう好きにしてて良いぞ」

天龍「アザッす!」

龍驤「うちもそろそろ行くわ。おもろいもん見させてもろたで」ヒラヒラ

不知火(小銃は随分とデカいのですね)

不知火(持て余しそうです)フム

武蔵(小銃とは少々短いな)

武蔵(あきつ丸の言った安めは腕がギリギリだな)フム

ビスマルク(これがヤーパンのゲーヴェアね)

ビスマルク(本国の使ってた銃とはまた違うのね)

ビスマルク(本国のに比べて此方の方がまだ銃っぽい印象を受けるわ)

助教憲兵「貴様等の銃に弾倉が入る事は無いだろうが」

助教憲兵「それでも銃口管理には気をつけろ」

助教憲兵「指示がないのに銃を構えたり、銃口を人に向けたりするな」

助教憲兵「また、不用意に引き金に指を掛けることも禁止する」

助教憲兵「別の指示があるまで、握把を握る際は人差し指を含めて握把を握れ」

助教憲兵「良いな!」

艦娘`s「「「はい!」」」

助教憲兵「取り敢えず、貴様等には小銃を持った状態での気を付けを教える」

助教憲兵「概ね、貴様等が今しがたやった動作であるが、不動の姿勢を保ったまま」

助教憲兵「右手は小銃の照星付近を握り、銃床下部を自身の右足小指付近に持って来る」

助教憲兵「貴様等、照星って分かるよな?銃の銃口付近にある出っ張りだ」

助教憲兵「銃床はこの構えた時に肩に来る一番ケツの場所だ。ここの下側だぞ」

助教憲兵「清霜銃が前後ろ逆だ」

清霜「あ、はい!」クルッ

助教憲兵「よし、全員良いぞ。因みに、その姿勢を立て銃と呼ぶ」

助教憲兵「安めは右手を前に突き出し、銃口付近を持つ。後は休めと一緒だ」

助教憲兵「では、やってみるぞ」

助教憲兵「気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

助教憲兵「安め!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

摩耶「あ……」ガシャン

助教憲兵「馬鹿野郎!確り保持しとかんか!」

助教憲兵「小銃は貴様の命を護る物だぞ!粗末に扱うんじゃない!」

助教憲兵「腕立て用意!」

摩耶「うっ……」

摩耶(っても、銃ってどうすれば……)ワタワタ

助教憲兵「隣の奴は銃を持ってやれよ!仲間だろうが!」

助教憲兵「貴様等には優しが無いのか!全員、小銃の脚開け!」

艦娘`s「「「!?」」」

助教憲兵「さっさと開かんか!たらたらしとるんじゃない!」

艦娘`s「「「!!」」」カチャカチャ

助教憲兵「脚を開いたら自分の右側に銃を置け!」

助教憲兵「置いたら腕立ての姿勢!」

艦娘`s「「「……」」」カチャザッ

助教憲兵「一!」

艦娘`s「「「いち!」」」

摩耶(うぅ、私のせいで全員が腕立てする羽目に……)クッ

プリンツ(銃を持ってあげていれば……)クッ

助教憲兵「ニ!」

艦娘`s「「「にー!」

執務室

あきつ丸「よいしょっと」

天龍「これで良しっと」

陸軍提督「うむ。小銃格納は此処に持って来い」

陸軍提督「ここなら鍵も掛かるし警備も厳重だろう」

あきつ丸「提督執務室が有る階層は憲兵隊の巡視路でありカメラも有るでありますし」

天龍「夜は完全にこの階層は封鎖っすからね。赤外線センサーとか言うのも作動するらしいっすよ」

陸軍提督「まぁ、前線と本土の海域を制圧してる訳だからな」

陸軍提督「無いとは思うが、深海棲艦のスパイが紛れ込んでいたら一発で裏を突かれる訳だ」

あきつ丸「海軍からの報告では人語を解し発する深海棲艦も居るそうでありますからな」

あきつ丸「律儀に正面からの攻撃ばかりではなく、スパイ等の諜報面にも手を回している可能性が有るでありますし」

天龍「でもよ、俺は戦ったこと無いけど人型って言っても随分とわかりやすい外見してるらしいぜ?」

天龍「姫とか鬼とか呼ばれてる連中なんか真っ白い体にツノ生えてたりするらしいし」

陸軍提督「うむ。不鮮明ながら海軍から回ってきた写真を見たことがある」

陸軍提督「あれがやって来たら一発で分かるな。あれはまさしくバケモノだ」

陸軍提督「白人なんてレベルじゃない。あれは死者と同等の白さだ」

陸軍提督(あきつ丸もかなり白いけどな)ジーッ

天龍(あきつ丸もかなり白いな)ジーッ

あきつ丸「!?じ、自分はちゃんと艦娘でありますよ!」

陸軍提督「わかっている」ハッハッハ

天龍「お前が姫だの鬼だのだったら、俺は神だぜ」ハッハッハ

あきつ丸「ど、どういう意味でありますか!」

天龍「さぁな。じゃ、俺はこれで失礼します」ビシッ

陸軍提督「ああ、貴様も中々良い陸軍軍人に成って来ている」

陸軍提督「その調子でやっていけ」ビシッ

天龍「ありがとうございます!」バタン

今日は終わり

このスレでは艦娘年取らない説&艦娘人間じゃない説を採用してます

シワだの何だのはアレだ
入渠する度に艦娘として生まれた時の姿に戻るんだ
だから、龍驤の胸は成長しないし、金剛の目尻にはシワが出来ない
そして、潮のおっぱいは垂れてこないんだ

司令部

司令長官「陸軍に預けた艦娘が愈々銃を持って訓練し始めた、か」

金剛「そうデース!陸の訓練ばっかりで全然海に出てないデース!」

金剛「しかも、何か怒られ捲ってるデース!!」

金剛「さっきもキリシマが芋っぽい服に裁縫をしていたデース!

司令長官「まぁ、助教憲兵君はそれが仕事だからね。しょうが無いね」ハッハッハ

司令長官「それより、金剛君。君、ちょっと前線の方に行って現状を見てきてくれよ」

司令長官「何か、最近敵が軒並みに強くなっているとか、来襲が頻繁になってるって聞いたんだ」

金剛「Oh-!それは鬼か姫デスネー」

金剛「一波乱来るデース」

司令長官「うん。だから君に出来るだけ情報を集めてきて欲しいんだよ」

金剛「任せるデース!私が居ない間、他の秘書艦に浮気しちゃNoなんだからネー!」

司令長官「はいはい。出発は明日の午前9時」

司令長官「七式大艇に乗ってくれ。定期便の」

金剛「了解デース!」

司令長官「金剛君が居ない間は古鷹君に秘書艦をやって貰うから、呼んできて」

金剛「了解デース」バタン

司令長官(正直、金剛君は何かとティータイムと言って仕事が捗らないんだよね)

司令長官(鳳翔君や神通君も真面目だから仕事は直ぐに終わるけど)

司令長官(二人共新人空母や駆逐艦、軽巡の教育係だから、中々任せられないんだよね)

司令長官(さて、彼等が使い物に成るなら、前線への増援として)

司令長官(陸軍への花持たせとして送っておきたいな)

司令長官(後で具合を訪ねに行こうかな)

執務室

陸軍提督「それは本当か?」

憲兵少佐「ああ。何でも海軍の方が慌ただしくなってるから、敵さんの侵攻が近いと思われる」

憲兵少佐「多分、直に詳しい情報が回ってくるだろう」

陸軍提督「そうなると上は俺達に前線へ行けと言い出すぞ」

天龍「じ、実戦の際は自分も連れて行って下さいよ!」

天龍「そろそろ、俺の実力も見せたいっす!!」

憲兵少佐「まぁ、今の天龍なら重巡位なら投げられるだろうからな」

天龍「っすよ!俺なら艦隊の露払いぐらい出来ますよ!任せて下さい」ガッツ


陸軍提督「うむ。その際は存分に扱き使うから安心しろ」

参謀本部

陸軍参謀A「海軍部が敵の大規模侵攻の予兆を報告してきたな」

陸軍参謀B「横須賀に出した彼奴をラバウル辺りに出してはどうかな?激戦区との報告だが」

陸軍参謀C「今出して大丈夫かね?彼がやられると我が陸軍の立場がないぞ」

陸軍参謀D「だが、彼は中々強いという話ではないか」

陸軍参謀D「絶好の機会ではないかね?」

陸軍参謀A「しかも、彼が保有している艦娘は大和型2隻に空母2隻」

陸軍参謀A「更にはドイツから送られた艦隊も居るそうじゃないか」

陸軍参謀B「他にもよくは知らんが、金剛型とかなんとか色々居るそうだな」

陸軍参謀B「あきつ丸が報告書に書いているぞ」

陸軍参謀A「なら、海軍部に前線への受け入れ体制を取るよう指示を出しておこう」

陸軍参謀B「場所はラバウルで良いね。彼処は海軍が随分とデカい基地を作っとるし」

陸軍参謀C「ですな」

陸軍参謀D「では彼には南方に行って貰うか。次の作戦の為にも陸軍の増援を出すと決定したし」

陸軍参謀D「其処に同行させればよかろう」

陸軍参謀C「しかし、美少女達を連れて南の島か。羨ましい限りだ」

陸軍参謀A「私はゴメンだがね」

陸軍参謀C「私もですよ。全く、海軍のアホ共は艦娘という戦力がありながら」

陸軍参謀C「バケモノを駆逐できんのか、不思議でしょうが無い」

陸軍参謀B「オイオイ、そんな大声言うと海軍部に聞こえるぞ」ハッハッハ

陸軍参謀一同「「「ハハハハ」」」

参謀本部海軍部

海軍参謀A「陸軍の連中は確実に例の将校を前線に出せと言ってくるな」

海軍参謀B「間違いない。厄介なことに奴は横須賀の司令長官といい勝負をしたとか」

海軍参謀C「横須賀は前線に比べて弱いという話でしたが……」

海軍参謀D「彼処の司令長官は叩き上げだぞ」

海軍参謀D「そんな男と良い勝負をしたのだからその腕は分かるだろう」

海軍参謀D「しかし、そんな奴が前線に出て戦果を上げてみろ」

海軍参謀B「どう考えても陸軍のアホ共は付け上がるな」

海軍参謀B「横須賀のに聞いて見て前線に出せそうかどうかを調べさせろ」

海軍参謀A「もし、可能だと来たらどうする?」

海軍参謀D「激戦を予想されるラバウルにでも飛ばしておけ」

海軍参謀D「次もガダルカナル辺りで派手なのをやるだろう」

海軍参謀C「成る程、其処でなら幾ら強くとも……」

海軍参謀A「そういう事だ。例の将校には悪いが、我々にも立場というものが有るのだ」

練兵場

助教憲兵「ではこれで午後の訓練を終了する」

助教憲兵「これより武器格納に向かう」

助教憲兵「並び順は各班毎に並びで良い」

あきつ丸「集合!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

あきつ丸「短間隔に整頓する。右へ!倣え!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

あきつ丸「担え、筒!」

艦娘`s「「「……」」」サッガシャッ

あきつ丸「これより執務室へ前進する」

あきつ丸「前へ!進め!」

艦娘`s「「「……」」」ザッザッ

あきつ丸(僅か一日で習得するとは流石と言うべきか、当たり前だというべきか……)

助教憲兵「清霜!前を見ろ!下に何か有るんか!」

清霜「はい!すみません!」ザッザッ

あきつ丸「分隊半ば右へー進め!」

艦娘`s「「「……」」」ザッザッ

あきつ丸「分隊半ば左へー進め!」

艦娘`s「「「……」」」ザッザッ

助教憲兵「足をー変え!」

艦娘`s「「「……」」」トントトン

あきつ丸「おぉ、確りと号令を聞いているようで素晴らしいでありますよ!」

あきつ丸「分隊右へー進め!」

艦娘`s「「「……」」」クルッ

執務室

陸軍提督「そろそろ、来る頃だな」

助教憲兵「失礼します!」コンコンコン

陸軍提督「入れ」

助教憲兵「入ります!」ガチャッ

助教憲兵「第一及び第二教育隊、武器格納に来ました!」ビシッ

陸軍提督「ウム」ビシッ

あきつ丸「これより武器を格納する!」

あきつ丸「格納物品、四九式小銃一!格納よーい!」

艦娘`s「「「格納よーい!」」」

あきつ丸「格納!」

艦娘`s「「「格納!」」」

あきつ丸「格納の際は自分に切り替え軸を単発、つまりタにしてから引き金を引いて見せるでありますよ!」

U-511「単発良し」

あきつ丸「声が小さい!」

U-511「単発良し!」

U-511「撃発良し!」スカッ

あきつ丸「良し!」

武蔵「単発良し!撃発良し!」スカッ

あきつ丸「良し!」

摩耶「単発良し!」

あきつ丸「それは三点制限射の位置!」

摩耶「え?あ……」カチッ

摩耶「単発良し!撃発良し!」カスッ

あきつ丸「良し!」

霧島「単発良し!撃発良し!」カスッ

あきつ丸「良し!」

大鳳「た、単発良し!撃発良し!」カチン!

助教憲兵「馬鹿野郎!何で撃発してるんだ!何処で槓杆引いた!!」

大鳳「わ、分かりません!」

助教憲兵「銃点検の時だろうが!その時確り撃発しとらんかったんだ馬鹿野郎!」

大鳳「すみません!」

助教憲兵「とっとと仕舞って来い!」

大鳳「はい!」

あきつ丸(まぁ、大鳳殿、少し焦ってたでありますからな)

助教憲兵(明日は動作を確り、着実にするべきだな)ハァ

陸軍提督(稀によくある銃点検時の撃発)

陸軍提督(余裕を持って20分前に来たのもこう言うのがあるからな)

今日は終わり

そう言えば、戦前は小銃を居室で管理してたけど、戦後は何故か兵舎にある武器庫に入れてるんだよね
何で居室から武器庫に移動したんだろう?
警察予備隊に成ってからかな?

食堂

陸軍提督「フム。此処も随分と慌ただしいな」

鳳翔「あら、いらっしゃい。今日はポークカツレツですよ」

陸軍提督「ああ、美味そうだ。しかし、今日は閑散としているな」

鳳翔「ええ、大規模侵攻が予兆されてますから」

鳳翔「後詰部隊も第二種戦闘配備で、待機してます」

陸軍提督「成る程。なら、艦娘達はこのカツレツを狭い待機室で食っとるわけか」

鳳翔「そうですね。お弁当にして配ってますね」

鳳翔「なので、私も今日は少し暇で……一緒にお食事を摂っても?」

陸軍提督「構わんぞ。あきつ丸。鳳翔の分もお茶を淹れて来い」

あきつ丸「了解であります!」ビシッ

鳳翔「あらあら、申し訳ないですね」

司令長官「おや、ガランとしてるね」

陸軍提督「これは長官殿。あきつ丸!」

あきつ丸「了解であります!」

司令長官「今日はカツレツか。美味しそうだね」

司令長官「そう言えば、艦娘に基本教練教えてるそうだね。調子はどうだい?」

陸軍提督「ええ、流石と言うか当然というか、全員1度教えれば概ね達成出来ております」

陸軍提督「最も、まだまだツメが甘い部分もありますが、2,3日もやれば近衛とは行きませんが第一師団クラスにはなりますよ」ハッハッハ

あきつ丸「どうぞ、お茶であります」コトッ

司令長官「お、ありがとう」

鳳翔「有難うございます」

司令長官「それで、もう一戦したら私に勝てそうかね?」フフン

陸軍提督「ええ、前回の編成でならもう暫く基本教練と精神教練をすれば勝利は硬いでありますな」

あきつ丸「で、ありますな。前回の敗戦の原因はビスマルクの突出でありましたからな」

陸軍提督「金床戦術の骨子は槌と金床の連携ありますので」

陸軍提督「そして、槌部隊が崩壊しては幾ら鉄が金床に置かれていようが」

陸軍提督「打ちようがありません。先ずは部隊内の連携」

陸軍提督「そして、部隊間の連携が重要になりますな」

あきつ丸「現在はその両方を遂行しております」

あきつ丸(つまり、司令長官殿の輝かしき戦果に陸軍に敗北と言う泥をつけてやれるであります)ムハハハ

鳳翔「そうですね。航空不利だと言うのに士気は落ちませんでしたし」

陸軍提督「その程度のことで士気が落ちてるようなら雨が降っただけで戦線が崩壊する」ハッハッハ

待機室

赤城(今日はポークカツレツです)

赤城(ポークカツレツ、本来なら出来立てを食堂で食べるべきなのでしょう)

赤城(ですが、敵の侵攻が近いということで、我々本土にも二級戦闘配備命令が来ました)

赤城(その際、配備に付く部隊にはお弁当と加給食が配られます)

赤城(陸軍だとこのお弁当はレーションと呼ばれる物になるそうです)

赤城(あれはあれで美味しそうです)グゥゥ

瑞鳳「お弁当の配給ですよ!」ガラガラ

赤城「!」ガタンッ

舞風「赤城さん、貴女じゃない」ガッ

野分「座ってて下さい」ガッ

伊勢「今日の夕飯は何?」

瑞鳳「何でしたっけ?」エーット

赤城「ポークカツレツです」スッ

伊勢「うぉ!?あ、赤城さん、音も無く出て来ないで下さいよ……」

瑞鳳「あ、そうそう。それです。ポークカツレツです」

瑞鳳「じゃ、配給しますから並んで下さい」

赤城「ええ」サッ

伊勢(本当に、食事の話になると素早いんだから……)ハァ

瑞鳳「はい、どうぞ」

赤城「ありがとうございます」

赤城(お弁当。そう言えば聞こえは良いですが)

赤城(実際配られるのは市販のフードパック(L)にオカズと白米、麦飯の混合が詰められ)

赤城(カップに味噌汁を入れて出される)

赤城(一応、これを作ったのは鳳翔さんだし、来る直前に温め直す)

赤城(だが、作ってから時間の立ったカツを温めた所で衣はシナシナに成ってしまい)

赤城(更に言えば、事前にかけてあるソースのせいでソースの掛かっている衣はビシャビシャ)

赤城(付け合せは大根と人参の酢漬け、千切りキャベツ、卵焼きです)

赤城(それらが一緒にアルミの小鉢に入れられ、チンをされている)

赤城(フタを開けると先ず最初に襲ってくるのが、この酢漬けとソースの交じり合った何とも言えない匂い……)

舞風「私、この酢漬けってあんまり好きじゃないんだよね」

舞風「酸っぱ過ぎっていうかさ」

野分「私も。長期待機の疲労軽減の為だろうけど、どうもね……」

赤城(確かに、駆逐艦には少々キツイかもしれませんね……)ジー

舞風「ん?あ、もしかして赤城さん欲しいですか?」

伊勢「コラ!ちゃんと自分で食べなさい」

伊勢「イザっていう時に確り動けないでしょ!」

伊勢「赤城さんも人の食事取らないで!」

赤城「ご、誤解です!私はただ!」

伊勢「良いから食べて下さい。赤城さん、何時も最後なんですから」

伊勢「頂きます!」パクパク

赤城「……頂きます」

赤城(ガーン、だな。まるで私が食いしん坊キャラのようではないですか)

赤城(まぁ、良いです。ご飯は白米と麦飯の混合)

赤城(これは何時も通りです。ただし、何時もと違うのは此方もレンジでチンをするので)

赤城(ご飯がシャビシャビなんですよね)

赤城「……ふぅ」

赤城(こう言っている一見不味そうに思えるでしょう)

赤城(しかし、このお弁当。かなり美味しいのです)

赤城(食事は食材と調理人が作り上げた料理だけで織りなすものではない)

赤城(食事とは料理と食べる人間、環境によって構成される動作を言うのです)

赤城(食堂で食べるお弁当なら余りおいしくは感じないでしょう)

赤城(しかし、何時もと違う環境、状況で食べるお弁当は最高に美味しいのです)モシャ

瑞鳳「うぇ、卵焼きが酢っぽい……」

伊勢「まぁ、隣に酢漬けが有るからね。私のも酢っぱい」ハハハ

赤城(酸っぱい卵焼き、シャビシャビのご飯、衣が湿気ってへにゃったポークカツ)

赤城(不味くはない。決して不味くはないんだ!)

赤城(ああ、なんだか懐かしい気分になります)

赤城「……ああ、そうか」ボソッ

赤城(これ、鳳翔さんと昔やった海上演習、巡洋艦の上で食べたお弁当なんだ)

赤城(私もこの酢漬けが嫌いでした)パクパク

赤城(酢が強すぎて、この人の体で人の食事に成れていたなかった時は)

赤城(飲み込むのも一苦労って言ったところでしょうか?)

赤城「フフ…」

伊勢「何々?大根と人参の酢漬けに何か面白い事あった?」

赤城「いえ。少し昔の事を思い出していたんですよ」フフッ

食堂

司令長官「どうだろう?君が部隊の歩調が完璧だと思ったらもう一戦してみるのは」

陸軍提督「フム……それは良い案ですね」

陸軍提督「此方では長官殿以外で戦ってくれる提督は居ないでしょうし」

陸軍提督「自分もそろそろこの鎮守府から転属するでしょうから」

司令長官「おや?そうなのかい?」

陸軍提督「ええ、前線がきな臭くなるなら、上も自分に前線に言って戦闘評価試験をして来いと言うでしょう」

陸軍提督「私の戦術が通用したら陸軍は海軍にデカイ顔が出来ます」

陸軍提督「私の戦術が通用しなければ海軍は今までどおり陸軍にデカイ顔を出来る訳です」

陸軍提督「南方が危ういとか言う噂を聞きますが、何処でしょうかね?」

司令長官(成る程ねぇ)

司令長官「ラバウル辺りに行くんじゃないかな?」

司令長官「今回は中々どうしてヤバそうだ」

司令長官「前線に言った所で、君達は練度が低いからね」

司令長官「多分、前哨戦にすら出させて貰えないかもしれないよ?」

陸軍提督「まぁ、そうでしょうね」ハッハッハ

陸軍提督「新参者のペーペーが行き成りやって来て作戦に参加させろと言ってはいどうぞとさせてくれる部隊は此方から願い下げですな」

陸軍提督「大演習でもありましたが、そういう部隊の隊長は基本的に死地に追いやられますし」

あきつ丸「最悪、後ろ弾でありますな」ハッハッハ

陸軍提督「死地に行く権利をもぎ取って来た指揮官は狙撃手に射殺されるのが運命だからな」ハッハッハ

あきつ丸「模擬弾で良かったであります」ハッハッハ

陸軍提督「全くだな」ハッハッハ

鳳翔(陸軍は海軍と違って陰湿なイジメって無さそうな気がしますね)

司令長官(陸軍の怖い所って、兵士一人一人が銃を持ってるから戦争が始まると“仕返し”されるってのが有るんだよね)

司令長官「陸軍は大変だね」ハハハ

陸軍提督「ええ。全くです」

陸軍提督「そう言えば、作戦の本格始動は何時か分かるでありますか?」

司令長官「そうだなぁ~概ね1ヶ月後位かな~」

司令長官「大体、敵の大規模侵攻を察知して、本隊を発見するのに早くてそのぐらいだし」

陸軍提督「ならば2週間後にやりませんか?」

司令長官「うん、良いと思うよ」チラッ

鳳翔「……ええ、2週間後には特に予定はありません」ペラペラ

陸軍提督「では、その日に」

司令長官「うん。よろしく頼むよ」

今日は終わり

そうだったね
電子レンジでアルミチンすると火花でたね
じゃあ、あの油紙みたいな小鉢で

フロギストンか。

>>501
カロリックかもしれない

夕方の食堂

鳳翔「ふぅ、待機組の娘達のお弁当を温めるのは骨が折れますね」

鳳翔「もう少し、大きなレンジが欲しいですね」フゥ

妖精「!!」ピョンピョン

鳳翔「あら、妖精さんどうしました?」

妖精「……」ゴニョゴニョ

鳳翔「え?前に工廠の妖精が大型レンジを作ってた?」

鳳翔「それなら一度に大量のお弁当を温められる?」

鳳翔「なら、それを持って来て貰いましょう」モシモシ

少しして

明石「どうも~工廠の明石です!」ガラッ

鳳翔「ごめんなさいね。何か大きなレンジを作ったって言っていて」

明石「ええ、最初の頃に何か電子レンジの話ししたら作り始めてしまって……」ドン

明石「これが、それなんですけど」

鳳翔「思いっきり木箱とダンボールを組み合わせた物ですね」

明石「コンセプトはリサイクルだそうです」

鳳翔(レンジにコンセプトも糞も無いような気がするんですがそれは……)

明石「取り敢えず、使ってみます?」

鳳翔「ええ。これを」ツイ

明石「どうやって使うんですか?」

妖精「……」ゴニョゴニョ

明石「中に入れてフロギストンとカロリックの量を設定?」

鳳翔「何ですかそれは?」

妖精「……」ゴニョゴニョ

明石「物質が温かくなるのはカロリックやフロギンスが増減するからで」

明石「この装置は、それを調節して物質を温めたり冷やしたりできるそうですよ」

鳳翔「あら、温める以外に冷やしたりも出来るの?」

明石「みたいですね。取り敢えず、やってみましょう」

鳳翔「ええ」イジイジ

電子レンジもどき「……」チーン

鳳翔「速いのね。しかも、ちゃんと暖かいわね」

明石「良い見たいですね。じゃあ、それあげちゃうんで使って下さい」

鳳翔「良いんですか?」

明石「うちにあってもしょうが無いんで。じゃ」

鳳翔「はい。ありがとうございました」


と、言うのを思い浮かんだ

翌朝 執務室

陸軍提督「お早う諸君」

艦娘`s「「「おはようございます!」」」

陸軍提督「二週間後、司令長官殿と再度演習を行う事となった」

陸軍提督「先の演習で負けたのは当然である」

陸軍提督「部隊の歩調おろか、各員の心持ちすらバラバラであった。負けて当然の演習だ」

陸軍提督「だが、次の演習は勝って当然の演習である!」

陸軍提督「構成は敵も此方も同じであるが、清霜は天龍と変える」

陸軍提督「天龍に関しては別部隊での訓練をしているが、貴様等の誰よりも精強だ」

陸軍提督「もし、次の演習で負けたら貴様等を軍人の恥と呼ぶ」

陸軍提督「理由は先の演習で何も学習しとらん馬鹿の集まりだからだ」

陸軍提督「海軍では貴様等をお嬢様扱いしとるようだが」

陸軍提督「我々陸軍は貴様等を1人の兵士として扱う」

陸軍提督「貴様等は兵器として上等の扱いを受けれると思うな?」

陸軍提督「戦時中は恐れ多くも、天皇陛下から賜った軍艦だろうが」

陸軍提督「今の貴様等はどっから来たのかもよく知らん連中だ」

陸軍提督「我が陸軍内部では貴様等を深海棲艦の親戚と考えとる者も居る」

陸軍提督「故に、貴様等が我々皇軍と共に戦列を並べる皇軍兵士に値するかどうかの最終試験でもある」

陸軍提督「この演習で貴様等に許されるのは勝利だ。完全勝利である」

陸軍提督(まぁ、惨敗しなければ良いけど、此処は誇張しておこう)

陸軍提督(努力する姿さえ見せれば上も納得する)

あきつ丸(後でフォローしなくては、額面通り受け止めて絶対カチコチに成るでありますな)

助教憲兵(そう言えば清霜は少佐殿の配下ではなかったな)

陸軍提督「各班長はそのまま第一艦隊、第二艦隊の指揮官に成るように」

U-511「や、Jawohl!」ビシッ

プリンツ「Jawohl!」ビシッ

不知火(我々第二艦隊の指揮官はU-511さんですが)

不知火(U-511さんは海中で単独行動。誰の指示に従えば?)

陸軍提督「第二艦隊はU-511が海中で単独行動をする」

陸軍提督「故に隊長補佐役、つまり副隊長に不知火を任命する」

不知火「!?」ヌイ!?

不知火「し、不知火がですか?」

陸軍提督「貴様が不知火であればそうだ」

不知火「りょ、了解です」ビシッ

陸軍提督「うむ。では、解散」

廊下

不知火(不知火が副隊長と言うことは実質、不知火が海上での指揮を執るということ)

不知火(頑張らねば……)ヌイッ

U-511「あ、あのヌイヌイさん」

不知火「はい」

U-511「あの、戦場だと、私、指揮できないから、よろしく、ね?」

不知火「ええ、勿論です」

摩耶「プリンツ、お前が指揮官だってよ」バシッ

プリンツ「はい!頑張ります!!」フンス

武蔵「指揮官に必要なのは全体を見る目だ」

武蔵「ビスマルクばかり見ていてはいかんぞ?」ハッハッハ

プリンツ「勿論です!」

ビスマルク(今度こそ、と言う言葉は余り使いたくないけど)

ビスマルク(今度こそ完璧な勝利をするわ)

ビスマルク(前回みたいな功を焦るような無様な真似は)

ビスマルク(このビスマルクの名に懸けてしないわ!)フンス

Z1(ビスマルクお姉様がやる気だ!)

Z3(戦艦が繰り出すスレッジハンマー)

Z3(重巡ぐらいなら一撃轟沈ね)

清霜(うぅ、そう言えば清霜、本当はこの艦隊所属じゃなかった……)

清霜(この艦隊なら戦艦に成れると思ったのになぁ~……)

清霜(提督に頼んで陸軍と同じ方法で訓練して貰えれば……)ハッ!

加賀(清霜が碌でも無い事を考えているわね)

大鳳(清霜が百面相してるわ)

大和「しかし、最近、きな臭いですね」

霧島「ええ。近々大きな作戦が始まるみたいよ」

大和「大きな作戦……私達は戦えるでしょうか?」

霧島「普通に考えれば無理でしょうね」

霧島「でも、提督の立場を考えれば、否が応でも前線、ラバウルか台湾、最低でも沖縄辺りまで行くでしょう」

大和「出来れば、トラックに……でも、ラバウル辺りでしょうね」

霧島「トラック諸島と違いラバウル基地は戦前と変わらぬ巨大な基地ですからね」

霧島「トラック諸島の基地は監視用の部隊が居る小規模な基地のみで」

霧島「提督達はラバウル基地で指揮を執るらしいですよ」

あきつ丸「将校殿はああ言ったでありますが」

あきつ丸「諸君等は今までやって来たことを確りと胸に刻み」

あきつ丸「出来ることをやれば良いであります」

あきつ丸「この数日、ただの基本教練をやって来ただけでは無いはず」

あきつ丸「緊張感を持ってやるのは当たり前でありますが」

あきつ丸「過度に緊張し過ぎると前回の二の舞いでありますよ」

あきつ丸「それに、将校殿は諸君等を皇軍兵士、と言ったであります」

あきつ丸「ただの武器兵器と考えて運用するのではなく」

あきつ丸「自分達を一つの意思を持った人間として扱ってくれているであります」

あきつ丸「現状、陸軍内部では自分を含め艦娘を人の形をした化物と思っている者は非常に多くいるであります」

あきつ丸「また、一般人も同じであります」

あきつ丸「一般人に対しては中々難しいでありますが、先ずは陸軍から我々は味方で皇軍兵士の一員であると」

あきつ丸「知らしめようではないか」

艦娘`s「「「はい!」」」

助教憲兵「では、連絡を行うぞ」

助教憲兵「本日は、各艦隊ごとに分かれて訓練を行う!」

助教憲兵「0845に武器受領をするので0840までに執務室前集合」

助教憲兵「持ち物は鉄帽、弾帯に水筒、雑嚢」

助教憲兵「武器受領後は0900までに練兵場に集合」

助教憲兵「何か質問がある者は?」

艦娘`s「「「なし!」」」

助教憲兵「別れて今言った通りに行動、分かれ!」

艦娘`s「「「分かれます!」」」ビシッ

助教憲兵「うむ」ビシッ

助教憲兵「今日は鎮守府内部を隊長の指示の指揮下で動かす」

助教憲兵「貴様は第一部隊を見ろ。俺は第二部隊を見る」

あきつ丸「了解であります」

あきつ丸「小銃の他に銃剣も持つでありますか?」

助教憲兵「ああ。お前が適当に行かせたい場所を指摘し」

助教憲兵「そこで今までのお浚いをする」

助教憲兵「昼前にまた練兵場に行って武器の手入れ、武器格納をし昼食だ」

あきつ丸「了解であります」

助教憲兵「此処もあと少しだろう。貴様も向こうで気張れよ」

あきつ丸「勿論であります!陸軍艦娘の名に恥じぬ活躍をするでありますよ」ムハハハ

助教憲兵「おう、期待しているぞ」ハッハッハ

今日は終わり

ラバウル海軍基地

司令長官「やれやれ、大変だよこの時期に全く」ピラッ

翔鶴「どうしたんですか、長官」

司令長官「うん、二週間後の定期便で陸さんが来るんだよ」

翔鶴「諸島防衛の為の増強部隊ですよね?」

翔鶴「何時もの事で、その準備も滞り無く整っていますが……」

司令長官「違う違う。陸軍所属の陸軍提督が此方に派遣されるんだよ」

翔鶴「……はい?」

司令長官「うん、その反応は来ると思ったよ」

司令長官「陸軍の陸軍に拠る陸軍の為の艦隊ってのを陸軍が作ってしまってね」

翔鶴「はぁ……」

司令長官「その艦隊司令が二週間後の定期便で来るんだよ」

司令長官「陸軍の遣南方部隊と一緒に」

司令長官「で、これが今さっき大本営陸海軍部が送ってきた命令書」ピラッ

翔鶴「えぇっと……」ジー

翔鶴「え、ちょ、ちょっと待って下さい、長官」

翔鶴「この尚、可能ナレバ此ノ部隊、戦闘参加ヲサセルベシって……」

司令長官「うん。ド素人さんに行き成り大作戦に出させろって言ってるんだよ」

翔鶴「そ、そんな!現状でさえギリギリなのに、彼等の穴を埋める為の部隊なんて居ませんよ!?」

司令長官「そーなんだよね~そーなんだよ~」

司令長官「そんな事は百も承知なんだよ~」

司令長官「横鎮とかと掛け合って何とか使えそうな部隊寄越してくれって言ってあるんだけどね~」

翔鶴「そんな部隊居るんですか?」

司令長官「横鎮に暇そうにしてるのが居るから数人助っ人で派遣してくれるって言うけど」

翔鶴「焼け石に水……」

司令長官「そうなんだよ。でも、命令だからね。しょうがないね」

司令長官「この鎮守府で最も優秀な提督は?」

翔鶴「えっと、女性提督ですね」

司令長官「男は?」

翔鶴「男で優秀なのは長官を除くと現在は居ません」

翔鶴「春の移動で長門提督を含め期待の新人は全て本土に行ってしまいました」

司令長官「マジで?」

翔鶴「マジです」

司令長官「……うぅん、しょうがない。女性提督を呼んで」

翔鶴「は、はぁ……」

横鎮 司令長官室

司令長官「ラバウルの司令長官に優秀な艦娘を何人か寄越せって言われたよ」

金剛「Oh-!デモ、しょうが無いデスネー」

司令長官「だから、僕の方から龍驤君と雪風君に明石君と大淀君の4人出しちゃう」

金剛「良いんデスカー?」

司令長官「うん。龍驤君は教育隊持ってないし、雪風君は文字通り幸運艦だからね」

司令長官「明石君と大淀君がいれば、後方でもかなり楽になるでしょ」

司令長官「此方に敵がやって来たのは1950年代以降無いし」

司令長官「春に前線経験の提督達が数人戻って来たからね」

司令長官「防備は十分だよ」

金剛「それもそうデスネー!それに私達が付いてるネー!」

金剛「デハ、今の4人に伝えておくデース!」

司令長官「うん。お願いね。出発は2週間後だから、演習やった後直ぐに出発って感じかな」

司令長官「準備も今のうちにしておくように言っておいてね」

金剛「OKデース!」

司令長官(序に、各部隊からも高レベル帯の艦娘を捻出できないか聞いてみよう)

司令長官(多分、向こうさんは陸さんの護衛に部隊を回すだろうからその穴埋め部隊を欲しているんだろうね)

司令長官(やれやれ、彼等は多分、トラック辺りの監視部隊に回されるんじゃないかな?)

司令長官(最悪、後方での後詰めって事だろうね)

廊下

金剛(此の時間帯なら多分龍驤は間宮さんの所デース)

金剛(明石とオー淀は何時もの場所、雪風は訓練ですかネー?)スタスタ

甘味処 間宮

金剛「ヘーイ!龍驤!」

龍驤「何や、金剛か。どないしたんや?」

金剛「YouにGoodなNewsを持って来てやったネー」

龍驤「良い知らせか。何や、言うてみ」

金剛「You、二週間後ぐらいに前線に助っ人ネー」

龍驤「……二週間後?」

金剛「Yes!」

龍驤(何や、今は敵さんの年に数度の一大侵攻作戦やで?)

龍驤(今年こそ前線は突破されるんか?)

龍驤「ああ、あのエラい顔の厳つい陸軍さんの御守りか」フム

金剛「Yes!じゃ、次は雪風とオー淀に明石の三人に伝えに行くデース!」

執務室

陸軍提督(さて、三宅坂の同期の話では俺達は後2週間後にラバウルに行くことに成った)

陸軍提督(2週間後、演習が終わったら直ぐに出発だから、中々どうして忙しいな)

陸軍提督(一応、遣南師団の乗る船団護衛も兼ねているそうだが、海軍さんの仕事だ)

陸軍提督(しかも、割り当てられた船はどう見ても民間船だから、船団護衛なんぞ端から考えていないな)

陸軍提督(やれやれ、上も空手形の戦果を無理やり付ける気か。陸軍に艦娘さえあれば海軍の護衛なぞいらんと言う)

陸軍提督「む、遣南師団は第3師団を中核としてるのか」

陸軍提督「これは久し振りに懐かしい顔に会えるかも知れんな」ウム

練兵場

憲兵少佐「よし、では1045まで休憩する。別れ!」

艦娘`s「「「分かれます!」」」ビシッ

あきつ丸「お疲れ様であります」スッ

憲兵少佐「ああ、すまん」フキフキ

憲兵少佐「しかし、中々気合が入っていて良いじゃないか」

憲兵少佐「実戦を想定した組手は中々難しい」

憲兵少佐「貴様等もあと2週間で前線に行くらしいから、これが最後だろうな」

あきつ丸「なんと!それは本当でありますか?」

憲兵少佐「ああ、三宅坂に居る同期が今朝方情報を流してくれた」

憲兵少佐「多分、奴の耳にも入っとるだろう。後で聞いてみろ」

あきつ丸「はい、ありがとうございます」

助教憲兵「何だ、貴様等はあと2週間で言ってしまうのか」

あきつ丸「らしいであります」

助教憲兵「せっかく、陸軍歩兵のイロハを覚え始めたと思ったのだがな」ウーム

憲兵少佐「筋も良いし、艦娘を歩兵と戦わせても何等問題ないな」ハッハッハ

助教憲兵「ええ、イザと成れば洋上から装備一式ボートに乗せて引っ張らせれば良いでありますからな」

憲兵少佐「陸軍の海兵団計画では艦娘を中核とした部隊が出来るんじゃないか?」

助教憲兵「でしょうな。今回の大規模作戦で陸軍提督殿の活躍で左右されるでありましょうが」

憲兵少佐「何、奴の活躍が無くとも、上は無理やりこじつけるさ」

あきつ丸「で、ありますな。上は海軍の活躍が面白く無いでありますから」ウムウム

あきつ丸「お茶汲みをしている同型艦が時々愚痴を零してるであります」

あきつ丸「陸軍所属なのに艦娘だからと言って白い目で見られると」

憲兵少佐「まぁ、実際に艦娘製造は海軍が握っとるからな。貴様も敵と思われとるのだろう」

あきつ丸「海軍は味方のはずなのでありますがねぇ?」ヤレヤレ

憲兵少佐「全くだ!」ハッハッハ

助教憲兵「だから、陸海軍あい争い、余力を以って米英と戦う何て文屋共が書くんでありますな」ハァ

あきつ丸「と、言うかその副産物が自分とまるゆ殿なのでありますがね」トオイメ

今日は終わり


大日本帝国の余力ってすごかったんだな

>>532
日本刀1本で100人以上斬り殺せるほどの戦闘能力と有り余る日本刀を持ち、
銃剣と単発銃のみで80万人以上殺す等、原爆以上の破壊力を持つ携行兵器を誇り、
揚子江の川幅を2m以下にしたりするほどの高い土木技術を持ち、
沖縄で米軍上陸後も市民に玉砕命令が出せるほど命令系統がしっかりしていて、
当時オランダ領だったインドネシアにも開戦前から日本軍用の慰安婦を送り込むほど先見性があり、
日本兵の数を上回る従軍慰安婦を一日に一人あたり何十人も暴行するほど絶倫で、
AVが無かった時代にも関わらず慰安婦に顔射するほど独創性に富み、
韓国で文化施設はもちろん一般家庭にある辞書から料理本に至るまで処分してまわるほど暇で、
優れた建築施設・街・鉄道を全て破壊し尽くし、
日本のダメな建築物に建て替えるほど資材と資財が有り余っていて、
当時の朝鮮の人口の半数近くを日本へピストン輸送するほど燃料と船舶が豊富で、
中国で家々に火を放ちまくり虐殺した民間人の死体を集めてたっぷりとガソリンをまいて燃やすほど石油資源に余裕があり、
わずか70万人の関東軍で戦闘の合間に20万人もの中国人慰安婦を満足させるほど絶倫で、
広く険しい中国大陸を大軍勢で移動していたにも関わらず、兵士や民間人が逃げる暇も無い程のスピードで動き回る運動能力を誇り、
山東省で広島+長崎の核2発分の犠牲者数を超える42万人を殺戮する細菌兵器を保有し、
田舎から都市部まで全ての街道を余す所無く隅々まで破壊し尽くし、
さらに人気の無い山の奥深くでさえ草一本残さず毟り取る程の根気と几帳面さを兼ね揃え、
11歳が戦場で暴れ回るほど逞しく、戦後に意味の無い強制連行を行いまくるほどの軍備と余裕があり、
圧倒的科学力を誇る朝鮮の反日勢力になぜか圧勝するほど運がよく、
朝鮮人を殺しまくりながら人口を2倍にするという魔術を持ち、
敗戦国でありながらGHQを手玉にとって朝鮮戦争を起こすほど政治力と外交能力に長け、
中国での最初の慰安所大一サロンにはハイテクエアコンを完備させ、
半世紀以上放置されても使用出来る毒ガスを作れる科学力を誇り、
金の掛かる化学兵器砲弾を200万発も生産して中国全土に埋め、
もともと無い記憶を奪えるという摩訶不思議な能力を持っていた大日本帝国が敗戦したことは、
人類史上最大のミステリー。

陸軍だけでこんなに凄いんだもん
海軍だってこれに匹敵するぐらい凄いんだよ、たぶん、きっと、メイビー

>>534のコピペ見てて思い出したけど、上海事変でホテルだかデパートに飛び込んでいった日本兵が
「彼処は呪われている。夏なのに寒くなってきた」って言って出て来たという話を思い出した

>>534
これコピペか!赤っ恥だ俺

>>537
確か、中国と韓国の言い分をまとめるとこうなったって言うコピペだったはず

正直ドラゴンカーセックスは爆笑した
車とセックスしてるエロゲの画像を思い出した

ローマ、日本、中国は世界三大スケベ国だと思う
しかも、日本はその中でも群を抜いて永らえてるし
江戸時代とか現代以上にヤバい世界だと思うよ
興味が有るなら『陰間茶屋騒動』で調べると当時のヤバさ加減がよく分かる

あと、海軍の将校達についてた従卒の選考基準が『美形で細身』って事だったそうだ
つまり、そういう事だね
まぁ、マドンナの話もあるししょうが無いちゃしょうが無い
戦国時代も同じような感じだし

2週間後 0615 廊下

陸軍提督「本日1000より司令長官殿と演習を行う」

陸軍提督「演習終了は1300」

陸軍提督「1300までに終了しない場合はその時点の損害で勝敗を決する」

陸軍提督「最も3時間もドンパチやってるような状況は膠着状態といえる」

陸軍提督「つまり、増援が来ん限りは状況打開は先ず無理だ」

陸軍提督「よって、時間超過に寄る判定は我軍の負けとなる。良いな!」

艦娘`s「「「はい!」」」

陸軍提督「また、敵は前回と同じ数、同じメンバーだ」

陸軍提督「つまり、我々の戦術、戦法を全て知っている」

陸軍提督「知らないのは我々がどれだけ進歩しているか、だ」

陸軍提督「戦術の変更は一切無しだが、メンバーが1人違う」

陸軍提督「清霜はこの後0800を持って原隊復帰」

陸軍提督「代わりに天龍が入る」

清霜「はい!」

陸軍提督「0800に朝礼をし0930に船着場に集合」

助教憲兵「気を付け!」ビシッ

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

助教憲兵「敬礼!」ビシッ

艦娘`s「「「……」」」ビシッ

陸軍提督「うむ」ビシッバタン

助教憲兵「では今少佐殿の言われた通りに行動しろ」

助教憲兵「別れて事後の行動、別れ!」ビシッ

艦娘`s「「「分かれます!」」」ビシッ

あきつ丸「さて、今日は横鎮で食べる最後の朝食でありますよ」

あきつ丸「そして、長官殿へのリベンジマッチであります」

あきつ丸「全員、確りと食べ少佐殿によくやったと言って貰うであります」

武蔵「勿論だ。この大和型が同じ敵に2度は負けんよ」フッ

加賀「ええ、今度は航空優位に抑えます」

ビスマルク「ビスマルク級旗艦の名に懸けて、次はあんなヘマはしないわ」

U-511「今度は、見つからない……たぶん」フンス

あきつ丸(全員やる気十分でありますな)

あきつ丸(陸軍式基本教練の賜物でありますな)ムフーン

鳳翔食堂

赤城(今日の朝ごはんは……)

赤城「は?」

間宮「今日の朝ごはんは戦闘糧食です」ニッコリ

赤城「いや……え?」

間宮「どうぞ。温めてありますので早めに食べて下さいね」ツイ

間宮「食堂の外で食べても良いですけど、ゴミは確りと捨ててくださいよ?」

赤城「あ、どうも……分かりました」

赤城(この戦闘糧食、1年に1度か2度行われる所謂賞味期限切れ直前の物を消費する作業だ)

赤城(何時もは土日に行われるのだが、多分、今回は鳳翔さんが演習で準備を出来ないからだろう)

赤城「……」グー

赤城(……背に腹はかえらない)

赤城(せめてもの慰めとして外で食べましょう)

赤城(海を見ながら)トボトボ

船着場

赤城「うん、良い眺めです」

あきつ丸「おや、これはこれは赤城殿」

あきつ丸「赤城殿も此処で朝食でありますか?」

赤城「ああ、あきつ丸さん」

赤城「ええ。戦闘糧食でもこう言う外で食べればまた美味しいですからね」

あきつ丸「全くでありますな!どんな飯でも格別な景色を前に食べれば幾分マシになるであります」

あきつ丸「まぁ、皇国の戦闘糧食は仏国の物に負けず劣らず美味らしいでありますがね」ビリビリ

あきつ丸「ビーフシチューでありますな」ビリビリ

赤城(陸軍の食事は中々ワイルドですね)

赤城(シチューが入っている袋に白米を放り込んでいますよ)

赤城(皿を貰ってきた私がアホみたいじゃないですか……)

あきつ丸「赤城殿は食べないのでありますか?」

赤城「い、いえ、食べますが、お皿を使わないので?」

あきつ丸「ああ、演習場じゃ皿なんぞ洗っとる場所も暇も無いでありますから」

あきつ丸「その癖でつい」ハッハッハ

あきつ丸「それに、せっかくのシチューを皿で食べてはタダのレトルトシチューであります」

あきつ丸「戦闘糧食ならではの食べ方で食べた方が美味いのでありますよ」

あきつ丸(まぁ、これは演習場で曹長殿がおっしゃっていただけでありますがね)

赤城(そう言われるとそうなのかもしれませんね)

赤城(白米は約200グラム程のを2パックあります)

赤城(概ね二合ということでしょう。先ずは片方を明けて中に入れる)ビリビリ

赤城(次によく掻き混ぜて……更に入れる)ビリビリ

赤城「……ふむ。こんなものでしょう」フゥ

赤城「頂きます」ハグッ

赤城(可もなく不可もなくレトルト品)モグモグ

赤城(別段美味いということもなければ不味いということもない)ハグハグ

赤城(しかし、海を見ながらレトルトの袋から食べるだけでちょっとした冒険気分)モグモグ

赤城(それだけでこのレトルトシチューが10倍も美味しく感じられる)ングング

赤城「……しかし、なぜに海苔なのでしょうか?」

赤城(ビーフシチューにまぁ、白米は良いでしょう)

赤城(我々日本人にとって白米は欧米人でいうパンと言うほどに主食の地位を確立しています)

赤城(白米に海苔、この組み合わせはわかります。旅館等に行けば白米、海苔のコンボは有るそうですからね)

赤城(しかし、その組み合わせに洋物のビーフシチューが登場するだろうか?)

赤城(陸軍よ、幾ら雑食だからといってこれはどうか?)

赤城(この海苔はどう処理したものか……)チラッ

あきつ丸(しかし、何で海苔が付いてるんでありましょうかね?)バリバリ

赤城(まさかのそのまま食べる!?)

赤城(素材本来の味を活かした食べ方であるでしょうが)

赤城(まさか箸休め的な使い方をするとは!)

赤城(陸軍の考える事は私の常識を軽く覆していきますね……)ヒェェ

あきつ丸(あ、上顎に海苔がくっついたであります)

赤城「……」ペリペリ

赤城(味のりではありませんが、塩がまぶしてありますね)

赤城(韓国のり、と言うには密度が細かいですね)

赤城(普通の海苔に塩をまぶしただけでしょうか?)パリパリ

赤城(確か、韓国海苔は味のりを現地で改良したものらしいですね)パリパリ

赤城(そういう味付け海苔は明治の時代)

赤城(京都に行幸に来た明治天皇のお土産として開発されたらしいですね)

赤城(まさか、味のりが天皇陛下へのおみやげだとは……)

赤城(昔の人は凄いことを考えたものですね)パリパリ

赤城(まぁ、偶には良いものですね)

今日は終わり

0800 執務室

陸軍提督「本日を持って清霜と天龍の原隊復帰だ」

陸軍提督「短い間だったが清霜は我軍と共に行動をした戦友である」

陸軍提督「また、天龍に関しても部隊は違うが貴様等以上に鍛錬を積んでいる」

陸軍提督「練度に関して言えば、憲兵少佐が太鼓判を押していた」

加賀(あの方が太鼓判を押すとは……)

天龍「今日からまたよろしくお願いします!」ビシッ

陸軍提督「うむ、いきなり演習だがまぁ、上手くやってくれ」

陸軍提督「また清霜も短い間だったがよく頑張った」

陸軍提督「貴様も立派な帝国軍人に成れるだろう」

陸軍提督「原隊に戻っても、貴様なら目覚ましい活躍が出来る筈だ」

陸軍提督「我々は明日、南方戦線に行くが、貴様も本土防衛と言う大任を立派に果たせ」

清霜「はい!今までありがとうございました!」ビシッ

陸軍提督「ではこの後の演習のために準備をしておけ」

陸軍提督「特に天龍。貴様はU-511に確りと指示を確認しておけ」

天龍「はい!」

陸軍提督「では、今日も確りやれ」

あきつ丸「気を付け!」ザッ

陸軍提督「助教憲兵、一緒に来てくれ」スタスタ

助教憲兵「はい」スタスタ

あきつ丸「別れて事後の行動、別れ!」ビシッ

艦娘`s「「「別れます!」」」ビシッ

あきつ丸「清霜、今日までよくやったであります」

清霜「はい!短い間でしたが本当にありがとうございました!」ビシッ

清霜「この後の演習、私は参加しませんけど、応援してます!」

武蔵「何、今度は負けんよ」

大和「私は参加しないけど応援してるわよ」

加賀「今度は勝ちます」

天龍「ま、俺も行くんだ、前線は引っ掻き回してやるさ」

天龍「よろしく頼むぜ、小隊長さん」パシパシ

U-511「うん、でも、地上はヌイヌイが指揮をする、から」

不知火「地上では私が小隊長代理をします」

天龍「おう、分かったぜ」

大鳳(爆撃、雷撃も十分な訓練を積んできた)

大鳳(こんどこそやれるわ)

Z1「テンリューはハンマーを使うの?」

天龍「いいや、俺はこれが有る」チャキ

Z3「剣?」

天龍「おう、俺には此奴があるからな」

天龍「ハンマーで殴るよりこっちで斬る方が性に合ってるからな」

ビスマルク「なら、私が清霜の分を貰うわ」

ビスマルク「二本有れば戦力に倍よ!」ドヤァァ

霧島(ビスマルクさんって馬鹿なのかしら?)

霧島(まぁ、良いわ。戦艦の腕力なら二つ振っても大丈夫でしょうし)

U-511(今度は一撃でやられないようにしないと)

U-511(今度はもっと深く、もっと静かに、そして波間を揺蕩う様に……)

U-511(日本の潜水艦に出来るんだから、私だって)フンス

摩耶「プリン、私とお前で艦隊の防空は確り守ろな!」

プリンツ「はい!それと、プリンって私の事ですか?」

摩耶「あったりめーだろ?お前の名前長いんだよ」

摩耶「それに、プリンツって王子って意味だろ?王子よりプリンの方が可愛いじゃねーか!」

あきつ丸(その理屈で言ったらビスマルク殿はもはやカイゼル髭の強面爺であります)

あきつ丸(まぁ、全員やる気満々でありますから言わないでおきますが)

あきつ丸(今回は天龍殿が加わり、戦力的にはアップしたでありますな)

あきつ丸(旧式艦故に役立たぬとか言われたっぽいでありますが)

あきつ丸(ぶっちゃけ、ハンマー片手にぶん殴ったりしてく分には何の問題もないであります)

清霜「私も提督に頼んでハンマー作って貰う!」

不知火「そうですか。頼んでみると良いと思いますよ」

不知火(ぶっちゃけ、この戦術は味方の援護がないと単艦突出しては使えませんが)

不知火(清霜さんは分かっているのでしょうか?)

不知火(まぁ、あれだけ仲間を大切にと教えていたので大丈夫でしょう)ヌイヌイ

今日は終わり

おつ

 U-511「うん、でも、地上はヌイヌイが指揮をする、から」

  不知火「地上では私が小隊長代理をします」

もう陸軍魂注入され過ぎて海上で戦う感覚がなくなってんのかこいつら

ばっかお前地中ならバンカーバスターやろ

>>577
エリア88ネタだからグランドスラムってドリルミサイルだよ
それに、元々のグランドスラムはイギリス軍の11トン級バンカーバスターだよ
ドイツ海軍のUボートブンカーやダム破壊で使ってたらしいよ
コイツのためにランカスターを改造して専用機作ったレベルでデカイ爆弾
イギリス軍は色々とぶっ飛んでる

0930 船着場

金剛「Hey,何故か目の前に迷彩服着てヘルメットを被った艦娘達が揃ってマース」ボソボソ

鳳翔「でも、装備を見るからに陸軍提督さんの艦隊でしょうね」ボソボソ

川内「うん、あのハンマーには見覚えがある」

神通「また殴られるんでしょうか?」

雪風「今度も負けません!」フンス

古鷹「前は戦術的勝利だったけどね」

あきつ丸「集合!気を付け!」

艦娘`s「「「……」」」ザッ

あきつ丸「本日は宜しくお願いするであります」ビシッ

金剛「勿論デース!今回は完勝しますヨー!」フフン

あきつ丸「お互いに健闘を祈って」スッ

金剛「OK!」グッ

あきつ丸「総員、装備点検後海上に移動。掛かれ」

艦娘`s「「「了解!」」」ビシッ

あきつ丸「対抗部隊との挨拶を終了。部隊を海上に移す」トンツー

あきつ丸「これより指揮権を第一部隊旗艦に移す」トンツー

司令室

大和「部隊これより海上に移動、指揮権はあきつ丸さんから第一部隊旗艦に移りました」

陸軍提督「了解した」

陸軍提督「では、よろしくお願い致します」

司令長官「うん、お互いに良い戦いをしよう」

憲兵少佐「さて、貴様は最後に勝利出来るかどうかだな」

陸軍提督「出来るできないではない、するのだ」

陸軍提督「我々軍人には勝利か死しかない」

陸軍提督「この程度で勝利できなければ、我軍に明日はないのだ」

憲兵少佐「そうれもそうだな。敵は神出鬼没。南方戦線を奪い返したとはいえ安定していない」

司令長官「それに、毎年毎季、敵は攻めて来る。敵の侵略目的も、出現位置も不明」

司令長官「やんなっちゃうよね。全く」ハッハッハ

陸軍提督「ですが、連中のお陰で我軍も海軍も解体せずに済んだのでありますから」

陸軍提督「我々は複雑な思い出ありますな」ハッハッハ

憲兵少佐「全くだ」ハッハッハ

司令長官「この戦争が終わったら今度は世界と艦娘を寄越せと第三次世界大戦かな?」ハッハッハ

大和(冗談に全く聞こえないから恐ろしい)ヒェェ

海上

不知火「第二部隊配置完了しました」

オイゲン「第一部隊も完了」チラッ

オイゲン「作戦開始時刻を確認!」

オイゲン「カガさん、タイホーさん、索敵機お願いします!」

加賀「ええ」ヒョウ

大鳳「任せて」バユン

少し離れた海上

あきつ丸「作戦開始、索敵開始セリ」トンツー

海上

U-511「それじゃあ、ヌイヌイ。海上はお願い」

不知火「ええ、任せて下さい」

不知火「ビスマルクさん、天龍さん」チラッ

ビスマルク「分かってるわ!」

天龍「任せな」ニィ

不知火「レーベさんにマックスさん」チラッ

Z1「うん」

Z3「問題無いです」コク

どこかの海上

金剛「敵の戦法は前回と変わらないでショウ」

金剛「つまり……」

川内「私達が第二艦隊を食い止める」

神通「今回は前回のようには行かないでしょう」

雪風「天龍さんが居ます!」

古鷹「私がそっちに加勢しようか?」

鳳翔「ええ、私ならある程度なら一人で戦えますし」

川内「大丈夫!」

川内「私達だって一応叩き上げ!」

神通「ええ、姉さんの言う通りです」

神通「第二水雷戦隊の名に賭けて」

雪風「それに、私達には幸運の女神が付いています!」フンスッ

海上

霧島(今回は全員落ち着いてますね)

霧島(まぁ、やるべきことをやれるという自信でしょう)

天龍「……」ヒュン

天龍(初陣なのに気分が高揚しつつ、凄い落ち着いてやがるな)フフッ

天龍(何でだろうな?不思議だぜ。憲兵隊に付いて捕物した時よりも落ち着いてる)

不知火(天龍さん、初陣なのに凄い落ち着いてますね)ヌイヌイ

不知火(二度目ですが、この空気に馴れません)

不知火(実戦は度言うものなのでしょうか?)

不知火(多分、今回の移動では大規模作戦には参加できないでしょう)

不知火(ですが、小規模の戦いには参加したいですね)

不知火(自惚れ、かもしれませんが、今なら戦艦も落とせる自信があります)ニヤッ

Z1(ヌイヌイが何かハンターの目をしてる)

Z1(僕も頑張らなきゃ!)ウン

Z3(ビスマルク姉様は何時も通り自信満々そうですね)

Z3(前のような焦った雰囲気がないし、今回は必ずユキカゼとジンツーを落とします)ギュッ

U-511(今回は第一艦隊についてコンゴーとホーショーを沈めます)

U-511(軽空母のホーショーは私を攻撃する手段があるけど)

U-511(前の私とは違う!今回は絶対沈めます)ムフン

ビスマルク(事前の打ち合わせでは、私を先頭にして突っ込むことに成っている)

ビスマルク(つまり、私が攻撃の要)

ビスマルク(提督はパンツァーカイルと言っていたね)

ビスマルク(つまり、私の役目は突破の花形!)

ビスマルク(私にこそ相応しい役目ね!腕がなるわ)

あきつ丸(第二部隊は皆士気も高く、落ち着いているでありますな)

あきつ丸(将校殿の提示した傘型陣形ではビスマルク殿が中央最前列)

あきつ丸(一番足が遅いから其処に合わせる形で敵陣に文字通り切り込んでいくでありますからね)

あきつ丸(まぁ、相手は3隻故に分散されたらどうするか?でありますな)

あきつ丸(其処は不知火の采配が見ものであります)

あきつ丸(将校殿は前回同様、打撃阻止部隊は潜水艦を警戒するであろうと予想してるであります)

あきつ丸(故に、今回はその裏をかいて敢えて砲弾飛び交う第一部隊で敵旗艦等を狙う作戦であります)

あきつ丸(さてはて、無事に行くでありましょうか?)

あきつ丸(いや、上手く行かねばいかんのでありますがね)

今日は終わり

海上

加賀「偵察隊より敵部隊発見との報告です」

プリンツ「では攻撃隊の出撃をお願いします!」

加賀「了解しました」ヒョウ

大鳳「ええ、任せて」バユン

U-511「ヌイヌイ、後はよろしくね」

不知火「ええ、小隊長代理として水上部隊指揮はお任せ下さい」ニィ

U-511(ヌイヌイは笑うと提督並に怖い)ヒエェ

不知火「第二部隊はこれより敵の索敵圏外を通り後方より攻撃します」

不知火「水雷戦隊、出撃します」

天龍「よっしゃぁ!行くぜ!」

どこかの海上

鳳翔「敵の偵察機に発見されました」

鳳翔「やはり、索敵能力はあちらのほうが上ですね」

鳳翔「ですが、空戦では負けませんよ」

鳳翔「第一次攻撃隊発艦開始」ヒョウ

金剛「それでハー三人はよろしくお願いしマース!」

川内「勿論!夜戦じゃないけど、水雷戦隊には負けないよ!」フフン

神通「姉さん、突出しないでくださいよ?」

雪風「私達には幸運の女神が付いていますから!」フンス

海上

不知火「優先的に撃破するのは軽巡である川内さん、神通さんです」

不知火「雪風は魚雷発射管さえ潰せれば後は放っておけば良いです」

Z1「放っておいても良いの?」

不知火「勿論、沈めれるなら沈ます」

不知火「ですが、あの子は不思議な力で守られていますからね」

不知火「魚雷発射管を潰せば駆逐艦の脅威は航空機以下に成り下がります」

不知火「脅威度が下がれば後で片付ければ良いのです」

ビスマルク「私達の最優先目標はホウショーとコンゴー」

ビスマルク「次に、フルタカ、ジンツーにセンダイ。最後にユキカゼ」

天龍「でも、本丸行く前に川内型が邪魔をするから先にこの2人を潰すっと」トントン

天龍「川内型にゃ、負けられないねぇ。人型なら尚更、負けられんね」ニィ

不知火「ええ、雪風にも姉の威厳を見せなくては」ニィ

ビスマルク「この前の借りを返さなきゃね」ニィ

あきつ丸(ウムウム、良い笑顔であります。陸軍魂が少しは根付いているでありますな)ムハハ

司令部

憲兵少佐「そう言えば貴様、向こうにはどっちで行くんだ?」

陸軍提督「どっち、とは?」

憲兵少佐「海軍の軍艦に乗るのか陸軍の輸送船に乗るのか、と言う事だ」

陸軍提督「陸軍のフェリーで行けとの事で午後に第3師団と一緒に乗船開始だな」

憲兵少佐「フェリーか、ソイツは良いな。軍艦より乗り心地が良いそうだぞ」ハッハッハ

陸軍提督「ソイツは良い。しかも、佐官様だから上等な個室まで貰えると来た」

憲兵少佐「しかも、どうせ前線には出されんだろうから、貴様はラバウル基地でお守りと来た」

憲兵少佐「貴様、南国への休暇ではないか」ハッハッハ

陸軍提督「全くだな!ガダルカナル島等周辺の島への上陸支援はするだろうが、殆どは基地内待機だろう」ハッハッハ

陸軍提督「多分、海軍からは基地の守護を命ぜられるだろうしな」

憲兵少佐「糞、俺も3師団の支援で南国行きが来ねぇかな?」

陸軍提督「貴様、不敬だぞ?」

陸軍提督「俺は恐れ多くも、天皇陛下の御命令で皇国守護の最前線たる南国へ行くのだ」

陸軍提督「決して、ココナッツジュースを飲んでマンゴーを食べに行くためではない」

憲兵少佐「そのニヘラ顔を消してからもういっぺん言えよ」ハッハッハ

陸軍提督「どうせ、船団護衛と言うやりもしない実績とラバウル基地防衛戦と言う起こりもしない作戦への参加実績を貰える訳だ」

陸軍提督「上の見栄の為に俺はこの胸に虚しい勲章とリボンを付けれるわけだな」

憲兵少佐「そう言えば、米国の海兵隊も居るそうだが、どうなんだ?」

陸軍提督「連中も我々陸軍と同じさ。艦娘がないから結局陸軍の諸島防衛に協力するだけ」

陸軍提督「それで海兵隊は現在予算を保持してるんだ」

憲兵少佐「奴さんも戦争に勝った筈なのに、威張り腐れんから大変だな」

陸軍提督「いやいや、我が陸軍も威張れんよ。同じ穴の狢だ」

陸軍提督「この太平洋、大威張りできるのは艦娘を保有しとる帝国海軍のみよ」ハッハッハ

憲兵少佐「それもそうか」ハッハッハ

司令長官(その大威張り出来る海軍大将が隣りにいるんだけどね)

司令長官「でも、今回の陸軍は君という艦娘を保有した部隊を新設したから威張れるんじゃないかな?」

大和(あ、長官が果敢にも話しかけた)ジー

陸軍提督「いえいえ、自分は実験部隊でありますから。正規の部隊番号すら有りません」

陸軍提督「それに、陸軍は見栄で艦娘を要求しただけでその運用に具体的な試案すら出せていない状況」

陸軍提督「一応、上陸支援および船団護衛を自前で、との事ですがそのノウハウだって持っていないでありますからな」

陸軍提督「自分で艦娘の運用に関しての基本的な部分、例えばどう言う事が出来、出来ないのかを確認するんでありますよ」

陸軍提督「陸軍が保有するあきつ丸やまるゆと言った艦娘は余りに戦闘するには心許ないでありますからな」

陸軍提督「正規の戦闘艦を入手し、陸戦に運用或いは艤装を兵器に転用出来るかどうかを次は研究するでしょう」

陸軍提督「この攻勢が終われば自分はまた陸軍に戻り、受領した艦娘達を元手に新しい部隊編成や兵器開発に成るでありましょうな」

大和「あ、あの、それって私達はどうなるのでしょうか?」

陸軍提督「知らん。知らんが、まぁ、やる事は戦車を操縦させられたり、陸戦用艤装の開発に参加させられたりするだろうな」

陸軍提督「その内、明石でしたかな?工廠長を寄越せと言ってくるはずでしょう」

司令長官「あぁ~……喜々として陸軍の陸戦用艤装開発に参加しそうだなぁ~」

司令長官「そう言えば、南方で明石君が拾えるそうだよ」

陸軍提督「と、言うと?」

司令長官「うん。艦娘の入手には主に2つの方法があるのを知っているかい?」

陸軍提督「確か、建造と海域での遭遇でしたか?」

司令長官「うん、そうだね。で、明石君って実は未だに建造方法が分からない艦娘なんだ」

司令長官「で、海域で遭遇する事を俗に“拾う”って言うんだよ。で、明石君は南方で拾える艦娘なんだよ」

司令長官「言いたい事、分かるかな?」

陸軍提督「欲しければ自分で拾って来い、と?」

司令長官「うん。明石君はどこの場所でも引っ張りだこだからね」

司令長官「彼女が居るだけで軽い負傷なら直ぐに直せるんだ」

司令長官「それに、武装も改造して性能アップ出来るし」

司令長官「正直、陸軍に回せるほど余裕が無い艦娘の一人なんだよ」

陸軍提督「ふむ……兵站面で機能するということでありますか」

憲兵少佐「お前、この事黙っとけよ?」

憲兵少佐「下手すると、海軍がドンパチやってる中を出撃して明石を拾って来いって言われるぞ」

司令長官「海軍としてもそれは止めて欲しいかな。正直、邪魔になるからね」

陸軍提督「自分も御免でありますよ。平和に成ってから行かせるであります」

大和(……箝口令が敷かれた瞬間であった)

海上

不知火「敵艦隊と予想される地点に来ました」

不知火「これより強襲をかけて敵艦隊を殲滅します」ヌイッ

天龍「よーし、ついに俺の出番か。出来る限り見付かるなよ?」

天龍「波間に沿って走るんだ」

Z3「はい」

ビスマルク「名誉返上!汚名挽回の時が来たわね!」

Z1「ビスマルク、名誉は挽回で汚名は返上だよ!」

Z1「カトリが言ってたじゃないか!」

ビスマルク「どっちだって良いわ!重要なのは今から私が大活躍するって事だから!」ドヤァ

不知火(良くはないと思いますが……)ヌイヌイ

天龍(恥の上塗りにならなきゃ良いけどな)ハァ

不知火「それでは、突撃を開始します」ガシャッ

天龍「行くぜ!」ガシャッ

ビスマルク「今度こそセンダイとジンツーを倒してみせるわ!」ガシャ

Z1「今度は負けないさ」ガシャッ

Z3「ええ、勿論」ガシャッ

不知火「全員、傘型陣形で突入、乱戦に持ち込みます」

不知火「軽巡川内及び神通は轟沈、雪風は艤装破壊か轟沈を」

不知火「手早く済ませ、第一部隊へ攻撃を仕掛けている敵本隊を攻撃します」

不知火「質問は?」

艦娘`s「「「なし!」」」

不知火「では、行きましょう」

不知火「突撃!」

天龍「ウラァ!行くぜぇ!!」

どこかの海上

金剛「レーダーに感有りネー!」

古鷹「川内さん!」

川内「まっかせなさーい!神通、雪風!行くよ!」

神通「はい、姉さん」

雪風「任せて下さい!」フンス

金剛「それじゃあ、此方も敵第一艦隊と砲戦に入りまショーカ!」ガシャン

古鷹「はい」ガシャン

鳳翔「ええ、そうですね」キリキリ

海上から少し離れた場所

あきつ丸(む、第一部隊に敵艦隊接近、砲戦に入るでありますな)

あきつ丸(それに続いて第二部隊が突撃を開始、阻止分隊が迎撃に入ったであります)

あきつ丸(報告報告)トンツー

海上

不知火「敵の迎撃班が来ました!」

不知火「二対一で行きます!」

不知火「ビスマルクは一人で川内!」

ビスマルク「任されて!」グッ

不知火「天龍は私と神通!マックスはレーベと雪風!」

天龍「おう!」シャキン

Z1Z3「「Jawohl!」」グッ

川内「来たな、金槌艦隊!」ドドン

神通「此処は通しません!」ドドン

雪風「雪風は沈みません!!」ドドン

不知火(敵の視線と動きをよく見、姿勢を低く)ザッ

天龍(突撃はビビった方の負けだが、蛮勇と猛勇は違う)ザザッ

ビスマルク「そんな豆鉄砲なんか効かないわよ!」カーン

ビスマルク「センダイ、死に晒せぇ!!」ヒュボ

川内「ウォォ!?」サッ

ビスマルク「ツヴァイ!!」ヒュボ

川内「二つも持ってるなんずr」メシャッ

川内「ガァァァ!?」

川内(完全に避けきれなかった!)

川内(右腕をやられたわ!)クッ

ビスマルク「Yes!」グッ

ビスマルク「戦争にフェアなんて物はないのよ!」

神通「姉さん!?」

神通(姉さんが一瞬でやられた!?)

天龍「何処見てるんだテメェ、よぉ?」ヒュン

神通「ッチ!」ドドン

天龍「当たるかよぉ!首置いてけコラァ!」ヒュン

神通(天龍さん、すごく速いです!)ザァッ

神通(決して砲戦距離まで退かせてくれない)

神通(刀の間合い、私に格闘用の武器は有りません)

神通(苦戦を強いられますね……)ドドン

天龍(流石、司令長官の部隊、そうそう近付けはしねぇか)

天龍(一人だとキツいな、“一人”なら)ニィィ

神通「!?」ゾクッ

神通「くっ!」サッ

不知火「……」ブンッ

神通「背後に回っていたのですね……」ファサッ

不知火(流石にそう安々とは取れませんか)ッチ

不知火(紙一重でハンマーを避けられました)

不知火「次は、リボンではなく、その首を頂きます」ググッ

天龍「悪いが、ニ対一でお願いするぜ、神通さんよぉ?」

           ロートル  クチク
天龍「なんせ、此方は旧式艦と新参者何でね」ニィ

天龍「華の二水戦、旗艦の神通さん相手に少々力不足ですが」

不知火「精一杯ヤらせて頂きますので」ニィ

神通「……分かりました。私の方も、二水戦の名に懸けて貴女達を通しません」ガシャッ

雪風「川内さん!?」ザァッ

Z1「おっと!君の相手は僕達だよ!」グッ

Z3「マックス・シュルツが御相手します」ググッ

雪風「雪風は沈みません。そして、誰も沈ませませんよ!」ガシャッ

雪風(大丈夫、間合いをとって砲撃に徹すれば、勝ち目は有ります!)ザァァ

Z1(ユキカゼは無理に倒さず、魚雷発射管を狙う)チラッ

Z3(ユキカゼの魚雷発射管は背負っている奴ね)コクッ

Z1(僕が囮で)

Z3(私が攻撃ね)

雪風「此処は通しませんよ!」ドドン

Z1(落ち着いて、敵の目線、腕の動きを読み何処を狙っているのか検討付ける)サッ

Z3(お互いに固まらず、出来るだけ視界の外に向かうように移動する)ザァァ

雪風(回り込もうとしているんでしょうか?)ドドン

雪風(レーベが右、マックスが左からです!)ザァァ

Z3(後方は取れずとも、側面から背後の発射管を狙えれば問題無い)ガシャッ

Z3(いきなり本命は狙わず……)

Z1(囮を狙う!)ガシャッ

雪風(砲戦を狙っている?)ドドン

Z3「Fire!」ドドン

Z1「Fire!」ドドン

雪風「!!」サッ

        ア シ
雪風(成る程、機関部を狙って速度が落ちた所で叩くつもりですね!)フッ

雪風(ならば、自然と狙いは足元になり、狙いは疎かになるはずです)

雪風(出来るだけ波を立てて走れば狙いも自ずと甘くなる!)ザザッ

Z1(掛かった!やはり、波を大きく切るように動き出した!)チラッ

Z3(動きも、小回りを多用している)チラッ

Z1(僕が雪風の足を狙い……)

Z3(私が本命の魚雷発射管を狙う!)

海上から離れた場所

あきつ丸(第二部隊は敵分隊との戦闘に突入せりってか?)

あきつ丸(しかし、天龍殿が楽しそうでありますな)

あきつ丸(龍田殿の姉だけあってキチガイスマイルが怖いであります)

あきつ丸(さてさて、第一部隊は特にこれといって取り立てることもなく砲撃戦をしてるでありますし)

あきつ丸(海軍さんは物資が潤沢にあって模擬弾とはいえ大砲もバカスカ撃てて良い身分でありますな)

あきつ丸(陸軍は大砲の弾すら節約する始末でありますからな)ハァー

今日は終わり

司令部

大和「ビスマルクさんが川内さん、天龍さんと不知火さんが神通さん」

大和「レーベさんとマックスさんが雪風さんと戦闘に入りました」

陸軍提督「決着は?」

大和「まだ付いていませんが、川内さんが右腕を損傷したそうです」

陸軍提督「時間との戦いだな」

憲兵少佐「そうだな」

司令長官「そう言えば潜水艦はまだ沈めてないよね?」

大和「はい。ゆーさんの轟沈判定は出ていません」

司令長官(第二艦隊に随伴していないのかな?)

司令長官(しかし、潜水艦一隻で金剛と鳳翔、古鷹を仕留められると考えているのかな?)フム

大和「え?」トンツー

陸軍提督「どうした?」

大和「い、いえ、えっと……金剛が水没と言う報告が」

陸軍提督「水没か」ハー

憲兵少佐「流石に落とせんかったか」ハッハッハ

司令長官「え?水没って何?」

大和「あ、金剛、沈没。仕留めたのは武蔵です」

司令長官「え、ちょっと待って、どういうこと?」

大和「ゆーさんが海中から足を掴んで海に引きずり込むんですよ」

大和「で、本来ならそのまま首を掻っ切るか絞めて敵を殺すんですが」

陸軍提督「今回は抵抗が激しかったのかそれとも何らかの要因で死亡判定を取れず」

陸軍提督「止む無く武蔵が止めを刺した、といった所でしょうな」

陸軍提督「まぁ、U-511の役割からしてもそれで十分以上の活躍を果たしたがな」ウム

憲兵少佐「訓練の甲斐があったな」ハッハッハ

大和(金剛さんも私達水没組のナカーマ)ナカーマ

司令長官(陸軍って潜水艦の事を忍者か何かと勘違いしてるんじゃないの?)

司令長官(つーか、金剛は大丈夫なの?)

司令長官「金剛は大丈夫なのかい?」

大和「あ、えぇっと、取り敢えず、顔面に46cmの模擬弾食らって気絶してるそうです」

司令長官「あ、そう。無事なら良いんだけど」

憲兵少佐(顔面に模擬弾とはいえ砲弾食らって無事とはこれ如何に?)

陸軍提督(艦娘、やはり化物だな)ウム

少し前 海上

金剛「川内達が戻って来るまで耐えるんでモガッ!?」ザボン

古鷹「金剛さん!?」ザァッ

鳳翔「金剛さんが!?」ヒョウ

あきつ丸(……これは何て報告すれば良いんでありますかね?)

あきつ丸(あ~……金剛、水没)トンツー

海中

U-511(足を首を持って全体重を掛ければ船は沈む……)コーン

U-511(問題は、この後……)スッ

金剛(ファッザ!?)モガモガ

U-511(素早く首にピアノ線を掛ける)サッ

金剛(!?)モガモガ

金剛(U-511デース!ユーがワイヤーで私の首を絞めてるデース!)モガガ!

金剛(デモ!ピアノ線如きでこの金剛型一番艦を沈めれるとデモ!?)フンッ

U-511「!?」コーン

U-511(コンゴーがワイヤーを引き千切った!)

U-511(どうしよう……)サッ

金剛(ナイフデース……)

金剛(エスケープが勝ちデース!)ザバザバ

海上

金剛「プハァ!?」ザバァ

古鷹「金剛さん危ない!」

金剛「ファッ!?」メゴッ

武蔵「止まっている船に砲弾を当てることなぞ」フッ

武蔵「この武蔵にとって造作も無いことだ」

大鳳(顔面に46cm模擬弾の直撃弾……)ヒェー

あきつ丸(金剛、轟沈。武蔵及びU-511の共同轟沈っと)トンツー

鳳翔「古鷹さん、気を付けて下さい!」

鳳翔「この下に潜水艦が居ます!!」ヒョウ

鳳翔(索敵機を飛ばして発見できれば良いのに……)

鳳翔(それをすると加賀さんに落とされてしまいます)

鳳翔(止まれば砲撃を喰らい、無闇に動けば潜水艦にやられますか……)

古鷹「どうしましょう、鳳翔さん!」

鳳翔(旗艦轟沈、次の指揮権は私に移る)

鳳翔「撤退します。迎撃隊と合流を図り、態勢を立て直します」トンツー

霧島「逃げるようですよ!」

加賀「どうします?」

プリンツ「戦艦はホーショーを集中砲火!空母はフルタカを集中砲火!」

プリンツ「此処でもう一隻沈めてから逃します」

プリンツ「軽巡洋艦はきっとお姉さま達が沈めているので合流するにしてもユキカゼだけです」

摩耶「私はどうすんだ?」

プリンツ「私とマヤは防空が仕事!以上!掛かれ!」

艦娘`s「「「了解!」」」

どこかの海上

川内(金剛が沈んだ!?)

川内(旗色が悪い、一旦撤退して鳳翔さんと古鷹さんに合流)

川内「神通!雪風!金剛さんは轟沈した!一旦撤退するわよ!」

ビスマルク「撤退?誰が?何時?どうやって!」ブンッ!

ビスマルク「私が許可しないわよ!貴女は、今、此処で、私が沈めるの!」ブンッ!

川内「クッ!?」ザザァ

川内(全速力で離脱すれば逃げれるけど、そうなると背中を晒すことに成る!)

川内(背中を見せたら最後、砲撃を食らう!私の主砲じゃ戦艦の装甲は撃ち抜けない!)

川内(しかも、片腕が使えない今、的確な射撃も見込めない……)

川内「神通、雪風を連れて鳳翔さんと合流しなさい」

天龍「そいつぁ、チト無理な話だぜぇ、川内さんよぉ?」ハーハー

不知火「神通さんは、少し休まれていますからね」ハーハー

川内「!?」

少し離れた海上

あきつ丸「神通殿、轟沈。天龍殿が小破、不知火殿が中破でありますな」トンツー

あきつ丸(雪風も艤装を壊されて実質中破でありますな)

あきつ丸(ただし、船体に損害は無いので損傷軽微でありますがね)

あきつ丸(弾が当たらないってどういうことでありますかねぇ?)

あきつ丸(しかも、徹甲弾を撃ったせいで魚雷発射管は壊れはしたが誘爆しないとか)

今日は終わり

海上

川内(糞、煙幕を張って撤退!)

川内「雪風!煙幕を張りながら逃げるわよ!」ザバッ

ビスマルク「誰が逃がすかぁ!」ブンッ!

川内「ムガッ!?」ミシャッ

天龍(ハンマーぶん投げてそれを当てるとかパネェ……)

不知火(川内さんの背中の艤装がヤバイレベルで黒煙吐いてる……)

ビスマルク「アンタの相手は、私よ?帰るなら、私を沈めてからでしょうが!!」ブンッ

川内「ひっ?!」メシャッ

少し離れた海上

あきつ丸「川内轟沈。雪風は撤退セリっと」トンツー

あきつ丸(さて、残るは古鷹殿だけでありますな)

あきつ丸(鳳翔殿は大破しつつも撤退に成功)

あきつ丸(戦力には並んでありますな。あれは浮いているだけで精一杯であります)

あきつ丸(報告報告っと)トンツー

海上

古鷹(煙幕を使って何とか撤退できたけど、鳳翔さんはもう戦えない)ザァァ

古鷹(指揮権は私に移行した。先ずは雪風ちゃんと合流しないと……)チラッ

鳳翔「……」ハァハァ

古鷹(46センチの至近弾と15cm副砲の直撃弾)

古鷹(逆によく沈まなかったと言うレベル……)

鳳翔「私を……私を置いて言って下さい」

鳳翔「私を連れていては雪風ちゃんと合流出来ません」

鳳翔「此処は私が囮になります、から」

古鷹「……分かりました。鳳翔さんの仇は絶対取ります!」ザァッ

鳳翔(数の利とは言え戦術が少し変わっただけでこうも大敗してしまうとは……)

鳳翔(これも慢心ですね。潜水艦は単艦で攻撃を仕掛けては来ない)

鳳翔(単独行動をする訳がないという思い込みに付け込まれました)クッ

鳳翔「着艦は出来ずとも、発艦は出来る」

鳳翔「艦娘の利点ですね」スッ

鳳翔「此処は通しm」ドゴン

ちょっと離れた海上

霧島「申し訳ありませんが、黒煙を上げて停まってる貴女が悪いんですよ?」クイッ

摩耶(霧島の姉御、航行しながら砲撃してそれを当てるとか……)パネェ

武蔵「反撃のない状況での静止目標を砲撃、何の問題もないな」フッ

霧島「ええ、提督は砲撃精度を重視していましたからね」フッ

プリンツ(対空砲の操作を1から10まで全て叩き込まれた上)

摩耶(偏差射撃のコツと航空機による艦隊攻撃を加賀の姉御や大鳳の姉御と一緒に勉強させられたもんなぁ)

更に離れた海上

あきつ丸(鳳翔轟沈、トドメは霧島っと)トンツー

雪風「鳳翔さんも沈んだ!?」

古鷹「ええ、残りは私と雪風ちゃんだけです」

古鷹「装備の方は?」

雪風「魚雷発射管をやられましたが、それ以外は無傷です!」フンス

古鷹「わかったわ」

古鷹(どうしよう。この戦いかは絶対に負ける)

古鷹(でも、負けるにしたってただで負けるのは悔しい)

雪風(今の雪風ではどうやっても勝てない)

雪風(今回の戦い、雪風は何も訳に立ててません……)

雪風(せめて、せめて潜水艦だけでも沈めたい)

古鷹(敵の水雷戦隊。ビスマルクさんは無理でも駆逐艦ん)ドゴーン

雪風「ふr」ドゴーン

離れた海上

U-511「初めての撃沈、です」パァァ

ビスマルク「酸素魚雷は凄いわね」

Z1「雷跡が殆ど見えない……」

Z3「あんな物、どうやって見付けるのよ」

不知火「気合と根性です」フッ

天龍「撃たせなきゃ良い」ヘッ

更に離れた海上

あきつ丸「古鷹、雪風共に轟沈っと」トンツー

司令部

大和「古鷹、雪風共に轟沈!U-511の雷撃で沈んだそうです!」

司令長官「いやはや、凄いねぇ。私と私の艦娘に久々に黒星を付けるとはね」

陸軍提督「倍の戦力で挑んで二敗したら、自分は責任とって腹を切れと言われますからな」ハッハッハ

憲兵少佐「まぁ、普通に挑んでも勝てて当たり前だな」

憲兵少佐「空母2隻に戦艦3隻。内2隻は装甲空母と超々々弩級戦艦だ」

陸軍提督「全くだ。正直、空母2隻居て何故制空権が取れんと言う自体がありえん」

陸軍提督「特に加賀だ。奴は鳳翔よりも多くの戦闘機を積ませているのに」

憲兵少佐「まぁ、チハでヒトマルに挑むのはアホぞ」

憲兵少佐「せめてナナヨン持って来いよ」ハッハッハ

陸軍提督「ナナヨンは何ぞ?」

憲兵少佐「そうさな。烈風改って奴か六〇一って奴だな」

憲兵少佐「最も、それらも前線の武勲を上げた奴しか貰えんから貴様では無理だな」ハッハッハ

陸軍提督「やはり、数で押すしかないか」ハァ

司令長官(私に勝って溜息吐いたのは後にも先にもこの人だけだろうね)

船着場

あきつ丸「全員整列!」

艦娘`s「「「はい!」」」

あきつ丸「第一部隊、第二部隊全員揃いました」ビシッ

陸軍提督「うむ」ビシッ

陸軍提督「先ずは、勝利、よくやった」

陸軍提督「我が部隊での負傷者はたったの2名で、敵方は全滅だ」

陸軍提督「その事は素直に賞賛したい」

大和(賞賛したいって雰囲気じゃないんですがそれは……)

陸軍提督「だが、この勝利は出来て当然であり、倍の数で挑み勝てんと言う方が可笑しいのである」

陸軍提督「故に、貴様等はこの勝利で浮かれ、自惚れる事無く、更なる訓練に励むように」

陸軍提督「俺も実戦は知らんが、1の実戦10の演習に勝ると言う。つまり、貴様等も俺も実戦の5分の1しか知らん訳だ」

陸軍提督「だから、たかが2戦しただけで浮かれるな。しかも、勝利数から言えば実戦で勝利した10分の1だ」

陸軍提督「その勝利を得る前に無様極まりない大敗を喫していたのも忘れるな」

陸軍提督「勝って兜の緒を締めよというが、それだけでは足りん」

陸軍提督「兜の緒どころか、草履から何から全て見直せ」

陸軍提督「午後には船に乗ってラバウルに向かう」

陸軍提督「貴様等はまず風呂に入り汚れを落とせ」

陸軍提督「負傷をした天龍と不知火は緑バケツを使ってとっとと直せ」

陸軍提督「以上で演習の総括とする。後は任せたぞ」

あきつ丸「了解であります!」ビシッ

陸軍提督「……」ビシッ

あきつ丸「では、今からとっとと入渠して塩と硝煙を流すでありますよ」

あきつ丸「不知火と天龍の両名はバケツを受領するように」

あきつ丸「以上、別れて事後の行動、分かれ!」ビシッ

艦娘`s「「「分かれます!」」」ビシッ

天龍「結局、勝ったけど怒られちまったな」ハー

不知火「仕方有りません。今回の戦いは歴戦の猛者相手とはいえ通常艦隊に対して此方は変則的連合艦隊」

不知火「常識的に考えて対等では有りませんから」

あきつ丸「いやいや、少佐殿は建て前でああは言ったでありますが、実際は喜んでいるでありますよ」

あきつ丸「陸軍が自分達で考えた戦術で海軍の精鋭を打ち負かせたんでありますからね」

あきつ丸「まぁ、上に報告するにはもうちょっと綺麗に勝てていればよかったでありますがね」フッ

天龍「しょ、しょうがねぇだろう!神通の奴が有り得ない反応速度してんだからよ!」

不知火「ですが、神通さんの戦い振りには勉強になる事は多かったです」

不知火「また、手合わせ願いたいものです」ニヤッ

天龍「ああ、たしかにな。またやりてぇ」ニヤッ

あきつ丸(あ、マジキチスマイル発動であります)ヒェッ

ちょっと離れた場所

神通「!?」ゾクッ

川内「どうしたの、神通?」

神通「い、いえ、何か今、凄まじい殺気のような、怨念の様な物を感じまして……」キョロキョロ

金剛「怨念がオンネン、デース!」Hahaha

鳳翔(多分、不知火さんと天龍さんでしょうね。さっきも滅茶苦茶怒られてましたから)

午後 船着場

陸軍提督「それではラバウルに行って来る」

憲兵少佐「ああ、どうせ貴様は向こうの鎮守府の施設見学とかして観光するんだろう?」

憲兵少佐「やっぱり、俺と変われよ」ハッハッハ

陸軍提督「俺は戦艦共と取っ組み合いをして投げ飛ばせられる自身はないから断る」ハッハッハ

清霜「武蔵さん!向こうに行っても立派に戦艦してきて下さいね!」

武蔵「おう、この武蔵。立派に戦艦をしてこよう」フッ

天龍(戦艦をするってなんだろう?)

ビスマルク「南国ってどんな所かしら?」

プリンツ「綺麗な海、白い砂浜、陽気な現地人が揃ってるそうですよ!」

プリンツ「向こうについたら自由時間に泳ぎましょう!」

あきつ丸「いや、戦後直後から今に至って強制疎開させられた現地人は未だに戻れていない状況であります」

あきつ丸「序に言えば、砂浜は現在立入禁止でありましょうな」

あきつ丸「離島等では一部の砂浜では地雷原に成ってるでありますから、大概の砂浜に出るのは禁止でありますよ」

プリンツ「えぇ!?何でですか!」

あきつ丸「いや、深海棲艦が目の前に居るかもしれないのにノコノコと砂浜に出たら狙い撃ちされるでありますよ?」

あきつ丸「第二次大戦中、日本軍の水際防衛戦はアメリカ軍が上陸する前に粗方吹き飛ばされたであります」

あきつ丸「ペリリュー島の戦い以降、現代に至るまで日本軍は米軍と共同で強固な縦深防衛陣地を構築して居るであります」

プリンツ「?」

あきつ丸「……暇な時にラバウルや南国の状況を教えるでありますよ」ハァ

陸軍提督「それじゃあ、行って来る」ビシッ

憲兵少佐「おう!達者でやって来い」ビシッ

清霜提督「あの、短い間でしたがありがとうございました!」ビシッ

清霜「憲兵提督!また艦隊に入れて下さいね!」ビシッ

長門提督「また、何時か演習しましょう」ビシッ

長門「次は負けんぞ」ビシッ

司令長官「向こうの鎮守府にも宜しく言っておいてよ。武運長久を祈っとるから」ビシッ

陸軍提督「行って参ります」ビシッ

船内

あきつ丸「凄まじい見送りでありましたな、少佐殿」

陸軍提督「全くだ。これから俺は第3師団の師団長達に挨拶をしてくる」

陸軍提督「貴様も付いて来い」

あきつ丸「了解であります」

あきつ丸「大和、今から貴様に部隊の指揮を預ける。我々の部屋は此処で有りますから行って荷物の整理等をするであります」ツイ

大和「了解!」ビシッ

陸軍提督「よし、服装確認」

あきつ丸「服装よし!」

陸軍提督「では、行くぞ」

あきつ丸「了解であります!」

一等船室

陸軍提督「失礼します!」コンコン

師団長「入れ」

陸軍提督「失礼します。この度同船することに成った陸軍提督であります」ビシッ

師団長「おお!君か!偉い出世したね!」

師団長「まぁ、掛け給えよ」

まるゆ「ど、どうぞ」

陸軍提督「師団長殿の副官はまるゆでありますか」

師団長「そうなんだよ。君はあきつ丸かね?」

陸軍提督「ええ、中々優秀で助かっとります」

師団長「うんうん。あきつ丸は優秀だと言う話だからね」

師団長「その点、まるゆは何をやらせてもダメだが、そこがまた良いのだ」

まるゆ「も、申し訳有りません……」シュン

師団長「何、お前は頑張っとる。それで良いのだ」

師団長「ほら、饅頭をやるからあきつ丸と話してこい」

まるゆ「あ、ありがとうございます!師団長殿!」パァァ

陸軍提督「あきつ丸もまるゆと情報交換をしてこい」

陸軍提督「俺は適当に帰るから、貴様も適当にしていろ」

陸軍提督「出港時には甲板に上がって帽子を振るように」

陸軍提督「それとプレス共が話しかけて来たら無視しろ」

師団長「しつこいようなら機密情報漏えい罪って事でその場で取り押さえて良いから」

師団長「君も一応艦娘だからね。艦娘の情報漏洩は帝国日本の安全を脅かす」

師団長「海軍さんも便利な事案を作ってくれたね」ハッハッハ

陸軍提督「全くですな」ハッハッハ

あきつ丸「了解であります。失礼するであります」ビシッ

まるゆ「し、失礼するであります!」ビシッ

廊下

まるゆ「はふぅ~あきつ丸殿の隊長殿は怖そうな方でありますね」フゥ

あきつ丸「顔は怖いでありますが、良い将校殿でありますよ」

あきつ丸「我が部隊に配属された艦娘も交えて話をするでありますよ」

まるゆ「本当ですか!まるゆ、海軍の艦娘に会うのは初めてであります!」パァァ

あきつ丸(まるゆは一々顔に出るで有りますな。そこが面白いのでありますが)フフッ

あきつ丸「皆、気の良い艦娘達であります」

まるゆ「楽しみです!」

艦娘達の部屋

あきつ丸「失礼するであります」ガチャッ

龍驤「おぉ、待っとったで陸軍の」

あきつ丸「む?貴様は海軍から派遣された護衛の艦娘か?」

龍驤「そうそう、特型駆逐艦の龍驤や!独特なシルエットやろ?」

龍驤「って、誰が駆逐艦や!」ビシッ

龍驤「ウチは軽空母の龍驤や!何度か鎮守府でも見掛けたやろ!?」

天龍「龍驤さんは一航戦にも所属してたすげー奴だぜ」

天龍「鎮守府で鳳翔さんにタメ口利けるのは龍驤さんと間宮さん位だぜ」

あきつ丸「ほぉ、龍驤殿は鳳翔殿の同期なのでありますか」

龍驤「ちゃうちゃう。生まれた日かてウチの方が遅いよ」

龍驤「こう見えても一航戦より年下やで?」ナハハ

天龍「マジっすか!?」

龍驤「と、言うか天龍。自分、鳳翔よりも年上やんか」

あきつ丸「え?」

龍驤「え?」

あきつ丸「天龍殿は何時竣工したので?」

天龍「えっと、大正8年」

龍驤「ウチは昭和8年や」

龍驤「まぁ、艦娘では元の艦が出来た年よりも艦種と着任歴が重視されるわな」

天龍「確かに。龍驤さんは司令長官の艦隊所属で、前線経験もあるし」

天龍「鳳翔さんが横鎮の母なら龍驤さんは横鎮の父って感じだな」

龍驤「誰が父ちゃんや!ウチが父ちゃんならもっと厳しく育てたで!」

龍驤「知らん間にこんなに乳大きくして!半分寄越せ!」モニモニ

天龍「止めて下さいよ龍驤さん」ハハハ

天龍「でも、龍驤さん、俺が着任した時からいたじゃないっすか」

摩耶「確かに。私が建造された時も既にいたし」

大和「龍驤さんには鎮守府での暮らしなど、人間社会での基本的な事を教えて貰いましたね」

あきつ丸(成る程。つまり、横鎮では鳳翔殿は本当に困った時に頼られる存在)

あきつ丸(龍驤殿は良き相談相手であったり、艦娘全体の潤滑油と言うわけでありますな)

まるゆ(龍驤さんって凄い人何ですね!)

大和「そう言えば、そっちの子は?」

大和「何処かで見たことがあるような気がするけど……」

まるゆ「は、はい!」

まるゆ「自分は自分は三式潜航輸送艇、まるゆと言うであります」ビシッ

まるゆ「どうぞ、お見知り置きを」

あきつ丸「まるゆは自分と同じ陸軍の船舶であります」

大和「う~ん……どっかで会ったことあります?」

まるゆ「はい!45年の4月頃、練習航海中に!」

大和「そう言えば、旭日旗を掲げた潜水艦が居ましたね」

まるゆ「はい!覚えていてくださりましたか!!」

まるゆ「まるゆ!感涙の至であります!」ウルウル

大和(陸軍の潜水艦って噂になってたものね)

あきつ丸「因みに、まるゆは階級を持っているのでありますよ」

まるゆ「はい!一応、正式な陸軍の舟艇だったと言う事で階級を貰っているのであります」

武蔵「ん?あきつ丸は陸軍所属なのだろう?」

あきつ丸「自分、徴用船でありますからどちらかと言えば軍属に近いでありますよ」ハッハッハ

大和「ち、因みに階級は?」

まるゆ「形だけでありますが、自分、少尉殿であります」ニコ

艦娘`s(((まさかの士官!?)))

加賀「でも何故まるゆ、さんにだけ階級が与えられてあきつ丸には階級がないので?」

あきつ丸「さぁ?」ハテ

まるゆ「分からないであります」フム

一等船室

師団長「そう言えば、貴様。何故、あきつ丸に階級がないか知っておるか?」

陸軍提督「いえ。そう言えばあきつ丸達には階級がありませんでしたな」

師団長「うむ。実を言うとな。艦娘に手を出す輩もおってな」

陸軍提督「成る程。あきつ丸の正確ならば手を出したら最後、参謀本部に密告するでありますからな」

師団長「ああ。あきつ丸は良くも悪くもアレだからな」ハッハッハ

師団長「対してまるゆは何時もおどおどしておって中々喋らないだろう?」

陸軍提督「ええ、正直、余り使えないと聞きますが……」

師団長「それが良いのだ。硬っ苦しい野郎共のばかりの居る司令部で」

師団長「まるゆはオアシスなのだ」

師団長「最も、事務的な面は壊滅だから別に副官を設える必要があるがな」

陸軍提督「成る程……あきつ丸はそういう仕事は確り出来るでありますからな」

陸軍提督「たまに何か企んどる素振りが有りますが」

師団長「うむ。まぁ、其処が良いという者も居るがな」ハッハッハ

師団長「そう言えば、貴様」

師団長「艦娘に金槌を装備させて殴りに行かせていると聞いたが?」

陸軍提督「ええ、事実です。海軍は日露戦争時代の戦術で敵と戦っとるというので」

陸軍提督「状況に即した戦術を模索している最中であります」

師団長「それが金槌を持たせて攻撃をさせるのか?

師団長「それでは日露戦争どころか源平合戦ではないか」

陸軍提督「ええ、どちらかと言えばそちらの戦術の方が敵と殺り合う分には効率が良いのです」

師団長「どういう事かね?」

陸軍提督「はい。海軍共は旧態依然とした艦隊を組んで戦闘をさせております」カキカキ

陸軍提督「確かに、艦艇ほどの大きさならば当時の戦術のままでも問題はないでしょう」

陸軍提督「ですが、人間大の大きさをした者達が数百メートルを開けて外洋の波間を縫って撃ち合うには余りにも不向き」

陸軍提督「砂漠のように彼我の地形に変化がなければこの数百メートルの交戦距離でも問題はありませんが」

陸軍提督「常に波は搖動し、絶えず動き続ける海上を砂漠戦のようにして戦うのは些か間違いであると考えたわけであります」

師団長「続けろ」

陸軍提督「自分は其処で艦娘を艦艇と考えるの止め、歩兵と考える事にしました」

陸軍提督「通常、半分隊、6名での出撃が基本という非常に頼りない人数で行動をします」

陸軍提督「これは敵方も同じ人数であるために人数の面で劣る事はあり得ないといえるでしょう」

陸軍提督「同数での戦闘の場合、重要になってくるのは如何にして敵に攻撃を与え、いかに攻撃を受けないかが重要になってきます」

師団長「今更、貴様から用兵の授業を受けんでも理解しとるよ。結論を言い給え」

陸軍提督「失礼を、結論を言えば、時速30km、40kmで走る艦娘がその腕力でハンマーを降れば戦艦を沈められる」

陸軍提督「そういう考えに行き付き、現在、我が受領した艦娘の派手な服装を海上迷彩に変え、武装に大型ハンマーを入れました」

師団長「……成る程。人間大の大きさならば波間を縫って接敵するのも容易」

師団長「敵が大きくとも、ある程度の速度が出た艦娘がその馬鹿力と速度を付けて殴れば大ダメージは必須か」

師団長「当たらなければ当たる距離まで近付けとはよく言うが、貴様はそれをやったわけか」

陸軍提督「ええ、今の所、自分の戦術はうまく行っております」

師団長「しかし、潜水艦はどうするのだ?」

師団長「まるゆのような流石にアレと同じとはいわんが、似たようなものだろう?」

陸軍提督「ええ、なので敵艦を海中に引きずり込んで絞殺か刺殺をさせることにします」

陸軍提督「午前中に戦ってみたのですが、どうもピアノ線では首を締める前に引き千切られるそうで」

師団長「ならば爆薬を括りつけて手足や胴体をふっ飛ばしてやれば良い」

師団長「C4辺ならば海中でも爆ぜるだろう?」ハッハッハ

陸軍提督「成る程!その手がありますな!」

陸軍提督「それと、艦娘の偽装を改造して陸上での戦闘にも使えるようにと考えております」

師団長「ほぉ、それは良いな。駆逐艦一人動かすのに大体戦車1両ほど燃料弾薬で動けるのだろう?」

師団長「それで戦車群と同じ戦果を上げるのであれば、それを陸上運用したほうが良いな」

陸軍提督「ええ、しかも人型なので歩兵部隊の直掩として同行も可能です」

師団長「ふむ。私からも上に意見を出しておこう」

陸軍提督「ありがとうございます」ペコッ

師団長「何、我々陸軍も南の島に遊びに行ってる訳ではない」

師団長「昨年度に上陸したが、未だ我々はラバウルまでしか行けていない」

師団長「目指せブーゲン、ガ島へと」

陸軍提督「我ら陸軍東亜の為に、ですか」

師団長「そういう事だ。陸軍予算は年々減らされているからな」

師団長「貴重な兵力を、温存しつつソロモン諸島まで支配権を握らねばイカン」

陸軍提督「米国と共同するにしても、物量で勝てぬ相手でありますからな」

陸軍提督「厄介な事に駆逐艦級に足が生えたのまで現れたそうですからな」

師団長「お陰で海兵隊共はハワイや沖縄に引き篭もって出て来なく成った」

師団長「今回はブーゲンビル島全域を支配下に置き、帝国陸軍の補給基地と永久陣地にする」

陸軍提督「ブーゲンビルは現在北側ブカ島まで支配権に置いているのですよね?」

師団長「うむ。彼処は戦前から我が帝国軍に友好的だったからな」

師団長「我軍が制海権を確立すればより親日的になる」

陸軍提督「ソロモンのパラオ化計画でありますな」

師団長「ああ、そうとも」

師団長「アメリカ軍ならまだしも、原住民の協力を得られんと、あの一帯は地獄だ」

陸軍提督「マラリア、赤痢に飢えと乾き。地獄でありますからな」

陸軍提督「自分が三宅坂に居た頃も特に工兵隊の派兵を画策していたでありますし」

師団長「最も、工兵隊だけでは戦闘が出来んから結局師団毎投入されるのだ」

師団長「我が陸軍と帝国は未だに南方に縛られるのだ」

師団長「本来ならば露助と支那共を相手にしとれば良かったものを」

陸軍提督(あ、変なスイッチ押したっぽいぞ)

師団長「海軍共、有ろうことかアメリカになんぞに喧嘩を売りよったばっかりに」

師団長「あの戦争で我が陸軍は名も知らぬ島々に行き、挙句海上輸送を渋り寄った為にガダルカナルなんぞで飢え死にした」

師団長「今次戦争はあのような帝国陸軍将兵の最後に有るまじき有様をせぬよう進軍には十分な時間と準備を掛けておる」

師団長「上も亀甲戦術と名付け、亀のようにゆっくり慎重に、そして亀甲の様に堅固な自活可能な要塞を作る作戦をしておる」

陸軍提督「ええ、海軍はさっさと進軍せよと言う意見を言っているそうでありますな」

師団長「ああ、ブーゲンビルも取っていないのにさっさとガ島に行けとな」

師団長「貴様等海軍は船で行ってラバウルに帰ってくるだけだが」

師団長「我々は彼処に上陸し、永久陣地を構築し留まり続けねばいかん」

師団長「ブーゲンビル島上陸の際は貴様の部隊も参加してくれよ?」

師団長「大和と武蔵に空母が2隻も居るそうじゃないか」

師団長「敵さん、陣地築城なんぞ一切しとらんから戦艦と空母の援護が有れば上陸作戦は楽に出来る」

陸軍提督「ええ、上陸する前に我々の艦隊だけでブーゲンビルの敵戦力が半減してしまうかもしれませんが」ハッハッハ

師団長「それなら尚の事良い!上陸する将兵に無駄な犠牲が出ないのだから!」ハッハッハ

今日は終わり

結局グラーフ・ツェッペリンとか言う空母が実装されたというのは噂に過ぎなかったんや!
あんなに回したのに出て来ない=存在しないからなんや!
演習で見るのは多分航空機飛ばせるU-511なんや!
畜生

ラバウル基地 会議室

司令長官「兼ねてからの連絡通り本日午後、本国より陸軍の第3師団抽出の遣南部隊が出発した」

司令長官「彼等はブーゲンビル島への上陸及び奪還を行う部隊である」

司令長官「到着は1週間後の2000時」

司令長官「同時に翌朝0800時より昨年度より駐留していた第7師団が帰国する船に乗る」

司令長官「彼等の見送り部隊は再度その事を頭に入れておいてほしい」

司令長官「さて、次だ。と、言うかこれが本題だ」チラッ

大淀「……」コク

司令長官「さて、諸君等も知っての通り、陸軍がいよいよ本格的に艦娘を手に入れてそれを運用しようとしている」

司令長官「陸軍の考えとしては陸軍部隊の輸送任務及び上陸支援は自分達でやると言う建前だ」

提督A「我軍としてもその方が良いのでは?」

提督B「陸軍共がつけあがる口実になる。戦前の二の舞いになるぞ」

提督C「だが、連中のお守りで戦力を割かれては本来の目的である化物共を倒せん」

司令長官「落ち着け。今回、陸軍の3師団と同時に陸軍が試設した艦娘部隊がくるそうだ」

司令長官「数は13で驚いた事に大和型2隻に霧島、加賀、大鳳、それとグラーフを抜いたドイツ艦を全て揃えている」

司令長官「駆逐艦や軽巡、重巡も揃えているそうだ」

提督`s「「「!!」」」ザワザワ

司令長官「上は手に余る海外艦と高燃費な戦艦群にダブり艦を与えたそうだ」

提督D「横鎮は陸軍の資材を食い尽くさせる気では?」

司令長官「そうかもしれんが、陸軍はああ見えて平坦の基盤は確りしとる」

司令長官「先の大戦で懲りた様だしな」

司令長官「今次の作戦では彼等が見学をする。我々から艦隊運営のノウハウを盗む気なのだろう」

司令長官「彼等のお守りは女性提督が引き受けてくれた」チラッ

女性提督「……」ペコリ

司令長官「ベテランの提督が1人居ない分諸君等の負担は増える」

司令長官「が、横須賀のボンボン共と違って諸君等に取ってはこの程度屁でも無かろう?」ニヤッ

提督A「ええ。資材確保も万端、各艦の練度もバッチリ」

提督B「ライバルが少ない分、此方の褒章も増える。彼奴等もやる気が上がる」

提督C「陸軍の上陸支援は誰がやるので?」

司令長官「連中は自分達の艦娘を使うから海軍の支援は要らぬとの事だ」

提督D「それは良い!上陸支援には戦艦と空母を要求されるからやりくりが大変だったんだ」

提督B「全くだ」

司令長官「ではこれで終了だ。女性提督は残ってくれ」

女性提督「はい」

司令長官「で、実際どうなの?」

女性提督「どう、とは?」

司令長官「君の部隊での陸軍への反応だよ」

司令長官「横鎮からの報告聞く限りじゃ破天荒な感じらしいけど」

女性提督「そうですね。ウチの艦娘達は歓迎パーティーの準備をしています」

女性提督「取り敢えず、お客様を接待するつもりで居ます」

司令長官「うん、その方が良い。活動資金は増額しておくから適当に旅館とかに連れて行ってよ」

女性提督「分かりました」

司令長官「悪いね」

女性提督「いえ。失礼します」

廊下

瑞鶴「お疲れ様。こっちの準備は恙無く進行中よ」

女性提督「そう。ありがとう。今回の侵攻は私達は予備として基地待機」

女性提督「一応準備はしているけど、戦闘には殆ど出ないと思うわ」

瑞鶴「わかってるって。夕立辺りが出撃できない事で文句言ってたけど、納めといたわ」

女性提督「悪いわね」

瑞鶴「それも秘書艦の仕事よ」

瑞鶴「それより、陸軍の艦娘の中に……」

女性提督「ええ、加賀が居るわ。分かっていると思うけど問題だけは起こさないでね?」

瑞鶴「向こうが勝手に突っ掛かって来るのよ!」

瑞鶴「それに、私の知ってる加賀じゃないのでしょ?」

女性提督「ええ。彼女は佐世保で新人空母の教練をしています」

瑞鶴「そうよね……」

瑞鶴「ま、良いわ。作業の方見てくるから」

女性提督(瑞鶴は本当に加賀と仲が悪かったからなぁ……)

女性提督(同じ海軍ならまだしも、陸軍さんと問題だけは起こさないで欲しいわね……)

比叡「提督、お困りのようですね」フッフッフ

女性提督「比叡!?」

比叡「ええ、安心と信頼の比叡です」キリッ

比叡「それで、何をお困りで?」

女性提督「いや、私って陸軍さんの迎賓じゃない?」

女性提督「で、陸軍さんの部隊に加賀が居るのよ」

比叡「加賀さんが?でも彼女は佐世保にいる筈ですよ」

女性提督「そっちの加賀じゃなくて別の加賀よ」

比叡「あぁ……加賀さんと瑞鶴って出会うと言い争いしてますもんね」

女性提督「そうなのよ」

女性提督「他の艦隊だと其処まで啀み合ってることも何だけど……」

比叡「うちの加賀さん瑞鶴には滅茶苦茶厳しかったですからね」

女性提督「ええ。本当は自分がいなくなる分も頑張って欲しいって事で厳しくしてたんでしょうけど」

比叡「まぁ、あの当時、正規空母は加賀さんと瑞鶴だけでしたからね」

比叡「しかも、加賀さんの転向が決まった直後でしたし」

比叡「戦力の一端を担うって事もあってあの当時は凄いシゴキでしたもんね」

女性提督「でもって加賀さんってかなり口下手でそういう事殆ど伝えないまま猛特訓してましたもんね」

比叡「ええ、艦爆と艦攻の命中率は80%出させるまで御飯抜きでしたもんね」

女性提督「その頃は他の提督達や艦隊も自分達の事で手一杯で教育係が捻出出来ない状況でしたからね」

女性提督「そう云う訳だから、陸軍の加賀さんと瑞鶴が問題を起こさないようにサポートしてくれる?」

比叡「勿論ですよ!その代わり、提督」

女性提督「何?私に出来る事なら言って頂戴」

比叡「ええ、ならさっさと金剛お姉様と榛名を建造しくれませんかねぇ?」エェ?

女性提督「それは……私のせいじゃないわよ」メソラシ

洋上 輸送艦 一等船室

陸軍提督「そう言えばあきつ丸」

あきつ丸「はい」

陸軍提督「向こうに着いたら我軍の上陸支援の為の訓練を行う」

陸軍提督「知っての通り、洋上からの艦砲射撃とCASだ」

陸軍提督「戦艦共と空母共には船旅の間は他の兵隊同様にユックリして置くよう言え」

陸軍提督「向こうに着いたら砲撃と艦爆をやらせるから」

あきつ丸(南の島でのバカンスとは一体何だったのか?)

陸軍提督「序に戦艦以外の連中にも艦砲射撃の訓練をさせるか」

陸軍提督「連中、砲撃より格闘戦に重きを置かせていたからな」

陸軍提督「それも伝えておいてくれ」

あきつ丸「了解であります」ビシッ

三等船室

あきつ丸「失礼するでありますよ」ガチャッ

摩耶「お、あきつ丸。どうしたんだ?」

天龍「お前も麻雀やるか?」

あきつ丸「いや、先ずは全員に聞いて欲しいであります」

龍驤「何や?」

明石「なんでしょう?」

あきつ丸「あ、お二人は大丈夫であります」

あきつ丸「良い知らせと悪い知らせ、どちらから聞きたいでありますか?」

プリンツ「良い知らせ!」

あきつ丸「良い知らせは、船旅の間、陸軍の兵隊がやっているような事はやらなくてよいそうであります」

艦娘`s「「「おぉ!」」」

あきつ丸「悪い知らせは、向こうに着いたら上陸支援の為に多分凄まじいレベルの艦砲射撃と爆撃の練習をするであります」

あきつ丸「空母と戦艦は覚悟するように。他の艦種も砲撃できる者は須く訓練をするらしいでありますよ」

不知火「ど、どのぐらいの訓練なのでしょうか?」スッ

あきつ丸「さぁ?でも、艦砲射撃故に、此方も向こうも動かない」

あきつ丸「連続5回命中率100%を出せとかでありましょうな」

あきつ丸「空母も同様に航空機の爆撃をピンポイントで命中させるんじゃないでしょうか?」

あきつ丸「近接航空支援はちょっとでも狂うと味方を巻き込んでしまうでありますからな」ハッハッハ

あきつ丸「自分からは以上であります。他に質問は?」

大和「はい!」バッ

あきつ丸「大和殿」

大和「陸軍の上陸作戦は何時頃結構なのでしょうか!」

あきつ丸「確定では無いでありますが、大凡1ヶ月程後でありますな」

あきつ丸「なので、1ヶ月はみっちり訓練できるでありますよ」

あきつ丸「我々陸軍艦娘部隊の初任務がブーゲンビル島奪還作戦の上陸支援!」

あきつ丸「初陣を飾るには相応しい作戦で有りますな!」

武蔵「……上陸作戦後は?」

あきつ丸「不明でありますが、多分空母部隊は飛行場建設までの間、陸軍の要請で爆撃をするでありますな」

あきつ丸「戦艦達も砲兵隊が敷設完了まで砲撃でありましょう」

あきつ丸「基本的に、米海兵隊と共同するでありますが、数は我軍の方が多いでありますから」

あきつ丸「我軍は上陸部隊に随伴する形で南方側から進軍する我が軍の支援でありますね」

あきつ丸「射程の短い駆逐艦や砲撃をしない潜水艦は島周辺での警戒や島々を移動する輸送艦の護衛になるでありましょう」

あきつ丸「自分は少佐殿の連絡役でありますな」

あきつ丸「皆が第一線で戦うというのに自分は助力できないのが実に惜しいであります」

あきつ丸(一番安全であります!)ムハハ

あきつ丸(いや~強襲揚陸艦として活躍したかったでありますなぁ~)

あきつ丸(このあきつ丸、自慢の上陸用舟艇を披露する時が来たと思ったでありますが!)

あきつ丸(いやぁ~上陸用舟艇は妖精さんの大きさしか乗れないでありますから実に惜しい)

あきつ丸(惜しいでありますなぁ!)ムハハハ

一等船室

陸軍提督「上陸部隊とはどうやって連絡を取り合いましょう?」

師団長「あきつ丸を前線の上陸指揮部隊と一緒に島に上陸させてはどうか?」

師団長「優先度の高い所からあきつ丸が戦艦か空母に通信させるんだ」

陸軍提督「それが良いですな!」

陸軍提督「序にCASの際にはあきつ丸にFACをやらせましょう」

師団長「そうだな。それの方が頼もしい」ウンウン

今日は終わり

1週間後 ラバウル港

不知火「遂に来てしまいましたね」

武蔵「地獄の訓練が始まるな」フッ

大和「初の実戦が上陸支援ですか……」ウキウキ

Z1「暑いね」

Z3「ええ」

ビスマルク「凄いわ!海が青色よ!」

プリンツ「砂浜も白いです!」

U-511「暑い……」

霧島「皆さん、並んで移動を待ちましょう」

あきつ丸「全員、隊毎で並んで待機!」

摩耶「おーい、プリン!お前が隊長だろう!基準取れよ」

プリンツ「あ、はーい!」

プリンツ「集合!」ビシッ

U-511「集合!」ビシッ

離れた場所

瑞鶴「貴女達が陸軍から派遣されたっていう提督さん?」

女性提督「瑞鶴!失礼よ。初めまして。私は女性提督です」

女性提督「此方は私の秘書艦の瑞鶴です」

瑞鶴「よろしくね」ニッ

女性提督「このラバウルで少佐の隊を補佐する役目を仰せつかりました」ビシッ

陸軍提督「ご苦労。陸軍提督だ」ビシッ

あきつ丸「自分はあきつ丸であります」ビシッ

女性提督「瑞鶴はあきつ丸さん達を隊舎に案内して」

瑞鶴「ええ、任せて」

陸軍提督「あきつ丸。隊舎の場所を確認後、荷物を置いたらまた港に集合せよ」

瑞鶴(泳ぐのかしら?)

陸軍提督「あきつ丸は三師団に出頭だ。U-511は俺の所に来るよう言え」

あきつ丸「了解であります」ビシッ

瑞鶴「じゃあ、行きましょう」

あきつ丸「案内頼むであります。全員自分の後に付いて来るであります!」

プリンツ「はい!」

U-511「はい!」

女性提督「船旅は如何でしたか?」

陸軍提督「士官部屋だったので快適でありましたな」

女性提督「この後、港に集合と事ですが、何か用事があるのですか?」

陸軍提督「上陸支援の訓練をするだけでありますな」

女性提督「訓練ですか?」

陸軍提督「ええ。砲を積んどる艦娘には砲撃訓練を」

陸軍提督「航空機を飛ばせる艦娘には艦載機の訓練をするんでありますよ」

陸軍提督「潜水艦はすることがないので自分の副官をして貰うつもりであります」

女性提督「そ、そうなのですか」

陸軍提督「いやはや、自分はてっきりこっちでお客様として観光出来ると踏んでいたのでありますがね」

陸軍提督「三師団長に頭を下げられては支援せざるを得んでしょう」

陸軍提督「大和に武蔵、霧島とビスマルク。それに加賀と大鳳」

陸軍提督「これだけ揃ってれば上陸支援するには十分すぎる戦力でありましょう」

陸軍提督「遊ばせるには勿体無い」

女性提督「成る程。それで、その訓練を」

陸軍提督「ええ。1ヶ月と期間は短いですがみっちりやれば命中率80%は出せるでしょう」

女性提督「成る程。では、少佐さんが寝泊まりする隊舎に案内します」

陸軍提督「よろしく頼む」

女性提督(何だか想像していたよりもマトモね)フム

陸軍提督(もっと切羽詰まってピリピリしとるのかと思ったがそうでもないな)

ラバウル鎮守府

陸軍提督「随分と立派だな」

女性提督「ええ、一昨年に新しくしたんですよ」

陸軍提督「予算が潤沢にあって海軍は良いな」

U-511「た、隊長殿!お呼びでしょうか!」

陸軍提督「ああ。貴様は現刻を持って俺の副官とする」

U-511「ふ、副官ですか?」

陸軍提督「ああ。あきつ丸は知っての通りFACの訓練がある」

陸軍提督「他の者も上陸支援の砲撃と爆撃練習がある」

U-511「つまり、暇なのは自分だけ」

陸軍提督「うむ。まぁ、作戦が始まれば貴様は近海の警備を任せるがな」

陸軍提督「取り敢えず、貴様の初任務は連中と俺との連絡役だ」

陸軍提督「10km先の静止目標に対して命中率を100%出せるまで訓練だと告げろ」

陸軍提督「空母連中も急降下は100、水平は80で機関銃掃射も100出せるまで訓練だといえ」

陸軍提督「本来なら貴様に監督をさせたいが、貴様は陸軍に出向して近接格闘術を習ってこい」

陸軍提督「二歩大の指揮官は俺の同期で前に第一挺進集団に居た」

陸軍提督「他にも奴が抜いてきた兵隊が多いからきっと貴様に格別な技術を教えてくれる」

陸軍提督「貴様は連中が太鼓判を押すまで訓練だ。以上」

U-511「りょ、了解しました」ビシッ

U-511(大変な事になってしまった……)ダッ

ラバウル港

U-511「という訳で訓練をして下さい」

U-511「私はこのまま陸軍で格闘訓練をしてきます」

天龍(憲兵少佐ですらウキウキして訓練厳しくしてたから相手が挺進集団とか……)

加賀(多聞丸より厳しいこと言ってる!?)

大鳳(ひょっとして私達は戦闘が始まるまで家に帰れないのかしら……)トオイメ

武蔵(静止目標(彼我共に波の上)だからなぁ~)

大和(ひょっとして提督は私達を訓練で殺す気なのだろうか?)

ビスマルク(戦艦は出撃が確定してる、つまり私もそれを確実にしなくては行けないって事!?)

ビスマルク(しょ、商戦破壊のほうが良かったわ!)チクセウ

不知火(きっと私達は近海警備だろうけど同じようにやるんだろうな)

Z1(駆逐艦の僕らもやるのかな?)

オイゲン(防空か砲撃どっちを重視するべきなのだろうか?)

摩耶(防空放って砲撃重視か?)

霧島(ソロモン海戦に参加できないのは少し惜しいけど、腕が鳴るわ)ニタリ

ラバウル鎮守府

陸軍提督「所で海軍の作戦に関してお教え願いたいのでありますが」

女性提督「……理由を聞いても?」

陸軍提督「邪魔はしませんよ」ハッハッハ

陸軍提督「我が陸軍は知っての通り、ブーゲンビル島を制圧します」スッ

陸軍提督「海軍は既にブーゲンビル島近海を制圧していると発表しているので」

陸軍提督「この海域へは最低限度の警戒艦しか出さないでしょう?」

女性提督「ええ、主力艦隊は全艦ガ島沖海域を把握するために出撃します」スッスッ

陸軍提督(と、なると、ガ島とブーゲンの間の海域が手薄に成る)

陸軍提督(化け物どもはどうやって海から来る?)

陸軍提督「この間の海域から化物共が現れたらどうするので?」

女性提督「一応、後詰めで予備艦隊が控えています」

女性提督「本来は主力艦隊が出撃中にこの鎮守府や周辺海域を警護する艦隊です」

陸軍提督「ではこの艦隊が出撃中に敵が此処を狙ってきた場合はどうするので?」

女性提督「まさか!ラバウル鎮守府は設置以来、このラバウルに深海棲艦共が攻撃を仕掛けてきた事実は有りませんよ」ハッハッハ

陸軍提督「……さようで」

陸軍提督(うーむ、まぁ、いざと成ったらブカ島に逃げ込めばよいか)

陸軍提督(ブカは陸軍の仮前哨基地と作ってるし、立て篭もるだけなら1年2年は大丈夫か)

陸軍提督(一応、師団長には報告を入れておこう)

夕立「あ!提督さん此処に居たっぽい!」

女性提督「あら夕立。どうしたの?」

夕立「陸軍さんの歓迎準備が出来たら何時でも案内してほしいっぽい!」

女性提督「ああ、わかったわ」

陸軍提督「歓迎?」

女性提督「ええ、少し慌ただしい時期ですが親睦を深めるためにも歓迎会を開こうと言う話になりまして」

陸軍提督「これはありがたい。師団長達に知らせてきます」

女性提督「え?」

陸軍提督「何時頃開始でありますかな?」

夕立「18時っぽい!」

陸軍提督「1800より開始、了解しました。では自分は失礼します」ビシッ

女性提督「え?ちょっ!?」

女性提督「……行っちゃった」

夕立「どうしたっぽい?」

女性提督「いや、陸軍さんの艦隊への歓迎じゃなくて陸軍全体への歓迎と思ったらしくて……」

夕立「つまり?」

女性提督「三師団の師団長を含めてお偉方が大量に来る……」

夕立「……やばいっぽい?」

女性提督「ヤバいっぽい!」

女性提督「こっちの参加予定者は!?」

夕立「司令長官と横鎮の龍驤さんと明石さんに暇そうな艦娘っぽい!」

女性提督「……司令長官に報告してきます。夕立は他の参加者に報告!」

夕立「了解っぽい!」ビシッ

ラバウル陸軍駐屯地

陸軍提督「師団長殿」

師団長「おぉ、少佐。どうした?」

陸軍提督「何でも海軍が我々の歓迎会を開いてくれるとの事であります」

陸軍提督「如何が致しましょう?」

師団長「う~む、正直言って参加したく無いが……」

師団長「今後の作戦円滑の為にも顔を出しておく方が吉か」

師団長「よし。各中隊長以上は参加するよう通達しろ」

師団長「正装制帽にして決して海軍に舐められぬようにと服装言動を厳にするように」

参謀「了解しました」ビシッ

師団長「時間は?」

陸軍提督「はい。1800より開始との事であります」

師団長「わかった。では1745にラバウル海軍司令部前に集合」

参謀「了解であります」ビシッ

陸軍提督「では、自分は先方に報告しに行きます」ビシッ

師団長「ああ、頼むよ」

参謀「きっと向こうが我々の艦娘を手に入れそれに対しての警告でしょう」

師団長「だろうな。やれやれ。そう言うのは上でやってくれよ」

師団長「こっちは現場だぞ?」ハァー

参謀「向こうも同じことを言っとるでしょうね」ハッハッハ

20分後ラバウル鎮守府

女性提督「と、言う次第でありまして……」

司令長官「マジで?向こう勢揃いなの?」

女性提督「各中隊長以上が参加をするとの事です」

司令長官「それって、何人ぐらい?」

女性提督「……100人位?」

司令長官「……こっちも参謀長とか出すよ」ハァ

女性提督「申し訳ありません……」

司令長官「いや、構わによ。我々は作戦が始まったらほぼ何もしないからね」

司令長官「一足早い前祝いとしておくよ」

ラバウル鎮守府 食堂

夕立「陸軍の偉い人が一杯来るっぽい!」

龍驤「何でや!?艦娘同士の交流会や聞いたで!」

夕立「陸軍さんが勘違いしたっぽい!」

夕立「だから間宮さん!」

間宮「あらあら。立食式にしたのが不幸中の幸いですね」

明石「それで陸軍提督さんの艦娘達は?」

夕立「分かんないっぽい」

比叡「私が見てきます!」

瑞鶴「私も行くわ!」

ラバウル湾

加賀「……100%は難しいですね」

大鳳「いやいやいや、難しいドコロの話じゃありませんよ!」

大鳳「どうやったら命中率97%なんて出せるんですか!」

加賀の的《命中率97%》

加賀「そうね。長年の勘かしら?」

瑞鶴「一航戦!」ザッ

加賀「……あら、五航戦の」

瑞鶴「何やってるのよ?」

加賀「訓練です。見てわからないので?」フッ

瑞鶴「……」イラッ

大鳳(何で一触即発!?)

瑞鶴「何?爆撃の訓練?」

加賀「ええ」

瑞鶴「へぇ?」チラッ

大鳳の的《命中率65%》

瑞鶴「ふっ、一航戦とも有ろう者が静止目標に命中率65%?」

大鳳「あ、それ……」

瑞鶴「これだから横鎮育ちは」フッ

瑞鶴「最前線の実力見せて上げるわ!」ヒョウ

大鳳(それ、私の標的なんですけど……)チラ

加賀「……」イライラ

大鳳(あ、これ、多分口出しした瞬間飛び火するパターンだ)

大鳳(この大鳳の装甲甲板を持ってしても爆発轟沈するパターンだ)

瑞鶴「これが前線の実力よ!」ドーン

瑞鶴の的《命中率87%》

瑞鶴「どーよ?」ドヤァァ

陸軍提督「塩梅はどうだ?」ヒョコッ

加賀「気を付け!」ビシッ

大鳳「!」ビシッ

陸軍提督「む、前線の艦娘に教わっていたのか」

瑞鶴「瑞鶴よ。よろしく」ニコッ

陸軍提督「ほぉ、流石最前線だな。97%か」

加賀の的《97%》

瑞鶴「え?」

陸軍提督「加賀は87で大鳳が65か」

陸軍提督「大鳳、貴様は確か横鎮で45だったか?」

陸軍提督「マダマダだが腕は着実に上がっているな」ウムウム

陸軍提督「それに引き換え加賀。貴様、横鎮では95を出していたと思ったが?」

陸軍提督「それが何故87%なのだ」ギロッ

瑞鶴(怖っ!?エリート級の威圧感じゃない!)ビクッ

瑞鶴(と、言うかそれ私の的……)

加賀「……慢心しておりました」

瑞鶴「!?」

陸軍提督「その慢心で味方は全滅したぞ」

陸軍提督「大鳳はキリの良い所で上がれ」

陸軍提督「加賀は元の命中率に戻るまで訓練をしていろ」

大鳳「た、隊長殿!意見g――

加賀「大鳳、良いのです」

陸軍提督「瑞鶴、だったか?」

陸軍提督「スマンが、加賀に軽く指導をしてくれ」

陸軍提督「序に前線の厳しさ等も教えてやってくれ」

陸軍提督「加賀、瑞鶴の命令を確り聞いてその弛んだ根性を叩きなおしてもらえ」

加賀「はい」

瑞鶴「……何で黙ってたわけ?」

加賀「隊長殿は私達に命中率100%を出せるまでやれとおっしゃったわ」

加賀「訓練で命中率100%出せても実戦では60%出れば良い方」

加賀「97%は100%ではない。100%の力を持っていても6割しか出ないのよ?」

加賀「97%では更に低くなる」

加賀「この作戦は陸軍の威信を掛けた戦いよ」

加賀「絶対に失敗できないわ」

瑞鶴「だからって私を庇うのに繋がるのよ!」

加賀「貴女は私の後任よ?」

加賀「後任が静止目標に87%なんて命中率を叩き出すなんて一航戦のプライドが許しません」

加賀「貴女を庇った訳では無いの。勘違いしないで貰いたいわ」

瑞鶴「はぁ!?わ、私だって全力でやればもっと――

加賀「普通にやって95%ですが?」フッ

瑞鶴「キー!ムカツく!今に見てなさい!」

瑞鶴「アンタをぎゃふんと言わせてやるんだから!」

加賀「ぎゃふん」

瑞鶴「!?!?!?」ダシダシダシ

大鳳(面識ないはずなのになんでこんなに仲が良いのだろう?)

ラバウル湾沖

比叡「霧島!我が妹よ!」バッ

霧島「比叡お姉様!危ないですよ!」

大和「あ……」

比叡「ぐへぇ~」チュドーン

武蔵「何故敢えて的の方に飛び出たんだ?」

ビスマルク「馬鹿なのかしら?」

霧島「ウチの姉がご迷惑を……」ハァ

比叡「さ、流石大和型の46cm砲……三式とは言え効きますね」フフフ

大和「だ、大丈夫ですか!?」

比叡「ふふ、このラバウル鎮守府の主力が一人」

比叡「この比叡様を三式弾の、しかも訓練弾でどうと出来るとは思わないことね!」フッフッフ

霧島(膝がガクブルじゃないですか……)

霧島「所で、何ぜこの様な場所に?」

比叡「え、ええ、歓迎会をするので、貴女達を迎えに来ました」

武蔵「ふむ、ありがたい申し出だが辞退させて貰う」

大和「そうですね」

ビスマルク「折角の申し出だけど、私は完璧主義者なの」

ビスマルク「命中率100%を出して来いって言う話よ」

霧島「と、言う訳なので申し訳ありませんが」

比叡「えぇ!?命中率100%って……」

比叡「戦艦の砲撃について貴女達の提督は理解しているの!?」

霧島「ええ、勿論です」

霧島「今回我々に求められているのは海軍式砲撃ではなく、陸軍式砲撃なので」

霧島「言ってみれば半数必中界は狭めなくても砲弾の雨をどれだけ降らせるかって事ですね」

大和「区画に満遍なく一片の隙間もなく砲弾をばら撒ける様に訓練してるんですよ」

武蔵「今回は楽だよ。砲弾の雨あられを重箱に敷き詰めるだけだ」

ビスマルク「砲弾で畑を耕せるようになれば良いのよ」フフン

比叡「……よく分かりませんが、まぁ、分かりました」

比叡「うーん、折角私が腕によりをかけて作ったカレーがあるのに」

霧島(……此処の姉様は果たして料理の腕はどっちなのだろうか?)

武蔵「比叡。お前の料理の腕は?」

比叡「御召艦を拝任までしたこの私ですよ?」

比叡「大丈夫に決まってますよ」

比叡「何か横鎮には料理がヘッタクソな私が居るらしいですけど」

大和「個体差!?」

武蔵「あれは下手糞の次元ではない。化学テロだ」

ビスマルク「食べた提督が何人か食中毒で運ばれていったものね」

比叡「えぇ~……」

武蔵「まぁ、何にせよ我々は装填速度を速め大量の砲弾を降らせねばならんから今回は参加できない」

大和「ごめんなさいね」

比叡「いえいえ、此方も行き成り申し出をしたので」

比叡「また今度やりましょう」

ラバウル鎮守府前 1745時

陸軍提督「師団長、お待ちしておりました」ビシッ

師団長「うむ。取り敢えず、海軍と面識を持っておいた方が良い所の連中を連れて来たぞ」

U-511「あ、挺進隊の隊長殿」

挺進大尉「陸軍提督!久し振りだな!」バシバシ

陸軍提督「おぉ!貴様も相変わらず元気そうだな!」バシバシ

挺進大尉「おっと、今じゃ貴様の方が階級は上か」

陸軍提督「構わん構わん。見栄の為に与えられた階級だ」

陸軍提督「奴さんは無礼講の体を取るらしいから貴様と俺も無礼講だ」ハッハッハ

挺進大尉「そいつは助かる。しかし、貴様もこんな南方くんだりまでとばされるとはな」

陸軍提督「全くだ。南方に来ても腹の探り合いじゃ、やってられん」

師団長「全くだな。そろそろ行こう。全員整列!」

師団長「海軍に舐められんように気張っていけよ!」

士官`s「「「おぉ!!」」」

U-511(……帰りたり)

ラバウル鎮守府 間宮食堂

間宮「あ、陸軍の方達が来たみたいですね」

鳳翔「第3師団は名古屋の師団ですから濃い味付けの方が良いんですかね?」

間宮「一応、味噌汁は赤味噌を多めに入れておきましたが……」

伊良湖「立食パーティー形式に味噌汁ってのも異様な光景ですけどね」

瑞鳳「と、言うかパーティーなのに家庭料理とかまで並んでる時点で……」

女性提督「急遽増員が決まったから作れるメニューがこれだったのよ」

女性提督「私の不覚ね」ハァ

司令長官「そろそろ彼等が来る頃だね」

女性提督「ええ。迎えに行ってきます」

ラバウル鎮守府前

比叡「ひえぇ~陸軍のお偉いさんが一杯居ます……」

瑞鶴「何か、全員顔が怖いわね」

女性提督「失礼が無いようにしてね?良いわね?」

比叡「まっかせてー!」

瑞鶴「大丈夫よ」

女性提督「お待たせしてしまったようで、申し訳有りません」

女性提督「案内をするのでどうぞ」

師団長「ああ、頼む」

参謀(艦娘だ)ジーッ

挺進大尉(生艦娘その2だ)ジーッ

戦車大尉(スゲー、生の艦娘こんなに近くで始めてみた)ジーッ

大砲大尉(あの大きさは戦艦か?203よりぶっといの何門も持ってるんだよな)ジーッ

ヘリ大尉(女子高生とか女子大生にしか見えんな)ジーッ

比叡(めっちゃ見られてるぅぅ!!)ヒェー

瑞鶴(いやらしい目線かと思ったら思いっ切り品定めするような視線が飛んでくるぅぅ!!)

ラバウル鎮守府 食堂

鳳翔(凄い空気が重いです)

間宮(陸軍さん達が性能評価試験に来た将校さんの様な目で駆逐艦達を見てるから完全に怯えてるわ)

天龍(間宮と鳳翔のただ飯食えると言われてホイホイ来た俺が馬鹿だった)

木曾(天龍の口車に乗ってやって来た俺が馬鹿だった)

秋月(折角パーティーだからってお呼ばれしたけどパーティーって雰囲気じゃない。つーか、怖い)

秋雲(陸軍を間近で見れるチャンスと思って来たけどこっちが間近で見られる方だった……滅茶苦茶威圧感ヤバイ)

長門(駆逐艦達の引率で来たが全員私の後ろに隠れてしまってる。私は明日、轟沈しても構わない)ツゥー

師団長(滅茶苦茶艦娘が居るな。50は居るぞ)ジーッ

参謀(海軍側の自慢か?それとも陸軍提督への牽制か?)ジーッ

戦車大尉(駆逐艦って127mm砲だったよね?それがこんなに一杯いるの?)ジーッ

大砲大尉(駆逐艦ってFHよりは小口径の砲を積んでるが1隻に数門あるんだよな?)ジーッ

ヘリ大尉(艦娘の偽装だけをヘリに搭載すれば戦闘ヘリ不要論も一蹴出来そう)ジーッ

挺進大尉(取り敢えず、艦娘を一個小隊1人で欲しいよなぁ~陸戦型出来ないのか?)ジーッ

陸軍提督(艦娘が穴埋めのように大量に居るな)ジーッ

龍驤「お、何や凄い事になっとるさかい、どうしたんや?」ヤァ

陸軍提督「貴様は龍驤だったか?」

龍驤「せやで。ウチもあんさん等と一緒で横鎮所属やからちぃっと居心地悪いねん」

龍驤「明石も居るで」オーイ

明石「あ、どうも」

陸軍提督「ああ」

師団長「君はその二人と知り合いなのかね?」スッ

陸軍提督「はい、閣下。彼女等とは横須賀で世話になった艦娘達です」

師団長「ほぉ。君達は何の軍艦かね?」

龍驤「軽空母の龍驤や。よろしゅうな」ニパ

明石「工作艦の明石です。主に工廠で働いていてちょっとした修理や建造、改装等を担当しています」

師団長「ほぉ、工作艦ねぇ……」ジーッ

陸軍提督(あ、何か考えてる)

女性提督(なんだろう、師団長さんが明石さんと龍驤さんに陸軍提督と一緒に話してる)

女性提督(司令長官は参謀達に足止め食らってるから何か企んでるのかしら?)

師団長「君、艦娘が陸上で戦えるようになったら理想だとは思わないかい?」

明石「!?」

陸軍提督(船でも話してた奴だな。上陸作戦に投入すればそのまま内陸部への侵攻にも使えるって言う)

陸軍提督「主に脚部の艤装を陸上用に改装すれば良いんじゃないかと思う」

陸軍提督「上陸作戦時には艤装の上から取り付けてある程度の岩礁や岩場を歩いたり不正地を走ったり出来るようにして欲しい」

挺進大尉「何やら面白そうな事を話してますな」スッ

戦車大尉「逆上陸に際しては我々戦車部隊と歩兵部隊を乗せた上陸用舟艇と出立し」

戦車大尉「我々戦車部隊が歩兵の盾に成りつつ砲撃を」

戦車大尉「艦娘部隊が突破口を開く攻撃を行うと言うのが自分の考えた艦娘運用法でありますな」スッ

龍驤(何や一杯来たな……)

師団長「水陸機動団編成に関して、多分此処が最も重要な場所だろう」

師団長「どうかね?」

明石「面白い考えですね!今まで艦娘を陸上で戦わせるなんて事誰も考えませんでしたよ!」

龍驤(そらそうよ。ウチ等艦娘は元々軍艦やし)

挺進大尉「歩兵部隊としては一個小隊に1人の艦娘配備が望ましいかと」

挺進大尉「1人居るだけで対戦車要員を小銃兵に回せますし」

挺進大尉「小隊長権限で命令可能にすれば戦場での運用もやりやすいでしょう」

龍驤(アカン、完全に陸軍さんは艦娘を地上運用する気や)

明石「実は私も、艤装付けて地上を歩いたり走ったり出来る装備考えてるんですよ」

陸軍一同「「「おぉ!!」」」

龍驤(こっちはもっとアカンかった?!)

明石「艤装付けてると力が上がるんですけどね」

明石「知っての通り、足回りって舵とかプロペラとか付いてて段差とか岩場とかちょっと乱暴に扱うと直ぐに壊れちゃうんですよね」

明石「だから、そこら辺をどうにか出来ないかなぁ~って考えてて」ゴソゴソ

明石「艤装の上から付けるカバータイプの設計図です」ジャーン

師団長「見せてくれ」

明石「どうぞ!」

師団長「ふむ……これ、作ったの?」

明石「まさか!これ作りたいから資材欲しいなんていえませんよ」

師団長「どうかね?これ」

陸軍提督「自分は賛成であります、閣下」

挺進大尉「上陸作戦では平均6割の兵士が死ぬそうです」

挺進大尉「艦娘が共に上陸してくれるなら、歩兵部隊としても大助かりですよ」

戦車大尉「我が部隊も依存は無いです」

ヘリ大尉「我々は艦娘の武装をヘリに取り付けられないかと思っています」

龍驤(何かエラい事になってきよったで……誰かとめーや。ツッコミ不在で恐ろしい事になっとるで?)

龍驤(自分?自分は此処に突っ込む程身の程知らずチャウで)

龍驤(多分、突っ込んだら最後、陸軍内部の話に口出しするな言われるのがオチや)

師団長「うん、じゃあ、反対意見も無いし」

師団長「三師団長権限で君の計画を許可するよ」

師団長「指揮は陸軍提督が取りなさい」

師団長「多分、水陸機動団は艦娘運用部隊になる」

師団長「今回のような諸島防衛及び攻略には水陸機動団が行うだろう」

師団長「君は将来、団長になるだろから今の内に装備開発及び拡充をしておきなさい」

陸軍提督「了解であります」

陸軍提督「必要資材は俺に言え。貴様は今から我が陸軍の技術協力者だ」

師団長「では、装備開発の為にも今日は目一杯飲み食いしようじゃないか」

戦車大尉「おい、給仕。グラスを7つだ」

磯風「7つだな、分かった」

龍驤(何時の間にか乾杯する羽目になったで!)

龍驤「まぁ、エエか。ウチには関係ない事やし」

龍驤「よう分からんがガンバッテや!」ナッハッハッハ

女性提督(取り敢えず、接近して何を企んでるのか聞いておこう)

女性提督「お初に御目に掛かります、ラバウル鎮守府で提督をやっています女性提督といいます」ビシッ

師団長「ん?ああ、宜しく」

磯風「ぐ、グラスを持ってきたぞ」プルプル

戦車大尉「ああ、ありがとう」ヒョイ

戦車大尉「どうぞ、師団長」

師団長「ありがとう」

戦車大尉「明石さんと龍驤ちゃんも」スッ

明石「有難うございます」

龍驤「ウチだけちゃん付けかいな」ナハハハ

戦車大尉「少佐殿もどうぞ」スッ

陸軍提督「すまんな」

戦車大尉「おら、後は勝手に取れ野郎共」

ヘリ大尉「ヒデェ」

大砲大尉「覚えておけよこの野郎」

挺進大尉「ゴマすりやがって」

師団長「では、乾杯」

6人「「「乾杯!!」」」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月24日 (月) 22:24:43   ID: vHFMnghL

教育隊は海自でも一分一秒を競って食べるんだよな~
食後にある休憩時間や風呂時間に関わるから飲むように食べるんだよ
懐かしいな~大変だったけどあの生活は良い経験だった

2 :  SS好きの774さん   2015年08月25日 (火) 03:56:30   ID: isuDseIj

個人的には、大本営での陸軍省・参謀本部と海軍省・軍令部の軍人官僚・幕僚の作戦などを巡る激しい遣り取り、『海上護衛戦』を巡る海軍内部の対立なども見てみたいですなぁ~♪

3 :  SS好きの774さん   2015年09月03日 (木) 04:29:11   ID: MYSYGRaQ

硬い布や革を縫うときは先に千枚通しとかで穴を開けておくと怪我も無くスムーズに縫えるよ
ジーパンとか縫うときにそうしてる

4 :  SS好きの774さん   2015年09月17日 (木) 22:53:33   ID: yaujbFD9

>>350で艦娘が70年ぐらい前から存在するみたいな話があるけど
終戦直後に艦娘や深海棲艦が出現したって事なのか

5 :  SS好きの774さん   2015年11月09日 (月) 07:54:58   ID: F-ws3Rd0

終戦直後なら怨みや無念もさぞかし強かろう

6 :  SS好きの774さん   2016年04月23日 (土) 08:06:00   ID: Jj-XUIhA

続き待ってます

7 :  SS好きの774さん   2016年05月11日 (水) 08:14:20   ID: Yw7355qH

エタってるんだよなぁこのSS…
楽しかったのに

8 :  SS好きの774さん   2016年08月22日 (月) 08:08:27   ID: pVrnOF2m

エタってるなあ
せっかく面白いのに勿体無いよ

9 :  SS好きの774さん   2021年06月20日 (日) 19:20:28   ID: S:p3svku

続きまだ?

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