【安価】提督「まだ見ぬ未来に」【安価】 (60)


龍驤「君ー、見てみいや。演習全勝やで」

提督「そうだな」

龍驤「まあ負ける方が珍しいんやけど君も相変わらずや」

提督「何がだ」

龍驤「もうちっと褒めたってもええやろ」

提督「褒める?MVPを任命しているぞ」

龍驤「そうやなくてなんでそう無頓着なん」

提督「龍驤の話す事は無理難題だ。もっと私にわかるように話せ」

龍驤「この鉄仮面!ドアホ、朴念仁、そんなんやから怖がられるねん!」

提督「誰に」

龍驤「この鎮守府の仲間にや!なんで古参しか秘書艦にせえへんねん!」

提督「業務をこなすだけだ。だれがやっても同じだ」

龍驤「違う!それは違うやろ!ほんまに君はなんでそう0か1かの考えやねん!ウチら艦娘はただの兵器やないんやで!」

提督「ならどうすればいい」

龍驤「コミュや、とりあえず艦娘とコミュや。古参も含めてよう話しあい」

提督「業務が滞る」

龍驤「秘書艦に任命すればええやろ!」

提督「秘書艦が務まらない者達がいる可能性がある」

龍驤「なら二人でも三人でも任命しいや。約束やからな、明日からそうしいや」

提督「検討させて」

龍驤「……」

提督「わかった」

秘書艦

↓3

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秋月「し、失礼します!防空駆逐艦秋月、秘書艦任命の命を受けて…」

提督「長い。秘書艦の机はそこだ」

秋月「は、はい!」

提督「今日の演習は空母中心の編成、見て遠征は睦月型と天龍型、残りの枠は陽炎型で埋めろ。遠征内容は東急、東急2、タンカー護衛だ」

秋月「編成は空母中心…遠征は……」

提督「……」

秋月「えっとこれが」

提督「秋月」

秋月「は、はい!」

提督「増員する必要があるか?」

秋月「え?す、すいません!頑張ります、やります!」

提督「だが手間取っている」

秋月「大丈夫です!本当に大丈夫ですから」

提督「…そうか」


提督「秋月」

秋月「これは…」

提督「秋月」

秋月「さっきの資料が」

提督「ふむ…」

部屋を出て

天龍「うっす、遠征の結果を持ってきたぞ」

提督「受け取ろう。それともう一つ頼まれてくれ」

天龍「なんだ?」

提督「間宮か鳳翔に頼んで二人分の昼食を用意させてもって来させろ」

天龍「昼飯なら俺がつくってやるぞ」

提督「今日の秘書艦は秋月だ」

天龍「秋月?ふーんそうか、そうか。なら仕方ないな」


コンコン

提督「入れ」

間宮「昼食をお持ちしました」

秋月「間宮さん?昼食?あっ、時間!」

提督「落ち着くといい。間宮も忙しい時間に申しわけなかった」

間宮「いえ、また何かありましたら声をかけてくださいね」

秋月「ま、間宮さん」

間宮「頑張って」

秋月「はい!」


秋月「すいませんでした!秘書艦の業務を怠りました」

提督「初めての秘書艦だ。ミスはある。それよりも昼食の時間だ」

秋月「ありがとうございます」

提督「いただきます」

秋月「いただきます」

秋月(普通のランチ?)

提督「どうした?」

秋月「なんでもありません!」

提督「昼食に不満があったなら自前で用意するように」

秋月「そんな事はありません!ただ提督はもっと違うものを食べていると思っていました」

提督「違うもの?普段は秘書艦が用意する物を食べているからな。間宮も久しぶりに食べる」

秋月「……」

提督「嫌味に聞こえたなら気にしなくていい。改善する事だ」

秋月「夜は私が作ります!」

提督「無理をする必要はない。今は秘書艦の仕事になれろ」

秋月「ですが」

提督「また今度、慣れた時に作ってもらおう。折角の食事が冷める。早く食べろ」

秋月「はい」


食堂

秋月「ご馳走さまでした」

間宮「あら秋月ちゃん。提督は?」

秋月「執務中です」

間宮「そう…料理の感想は言っていたかしら?」

秋月「腕は変わらないなと言ってました。」

間宮「そう、そう言ってたの。夜も用意してた方がいいのかしら?」ニコニコ

秋月「お願いします。私はそのまだ覚える仕事が多くて食事を用意できないので…」

間宮「あらあら、気にしなくていいのよ。私や伊良湖ちゃんもいるのだから頼ってね」

秋月「ありがとうございます!」


執務室

コンコン

秋月「秋月です、戻りました」

提督「ご苦労。早速だが遠征部隊が帰還している。随時、次の艦隊に移行を…いや、ドックに向かう。見て覚えてくれ」

秋月「は、はい!」

ドック

提督「遠征任務ご苦労」

龍田「あらぁ、明日は雨なのかしらー?」

提督「晴れだ。損傷は小破未満が4…敵水雷戦隊との応戦時は連絡を入れるように義務付けしているはずだが」

龍田「はぐれレ級による奇襲だったわー。電探の反応よりも先に艦載機による奇襲でこの被害よ」

提督「レ級…ふむ、次からはFUMOレーダーを装着していくように。損傷のある艦は順次入居。交代要員として朝潮型から夕雲型と綾波に変更。夕雲、秋雲、長波、綾波を遠征に出撃させる。確認装備の確認と補給を済ませ次第出撃」

龍田「わかったわ~」

提督「秋月もわかったな?」

秋月「えっ?」

龍田「キチンと教えないとダメよー」

提督「今ので十分だ。」

秋月「あのその…すいません。わかりません」

龍田「ほらねぇ、遠征のチエックは最初に被害を確認して想定外の敵の可能性がある場合は出撃艦を見直す。改二>夕雲型≧秋月型が優先順位よ。因みに秋月ちゃんが遠征をこなすのが多いのは信頼されてるからよー」

提督「龍田」

龍田「あらー図星だったかしら?遠征の準備をしてくるわね」

提督「ふん…秋月帰るぞ」

秋月「待ってください、提督!」


提督「今日の執務はこれで終わりだ」

秋月「お疲れ様でした」

提督「ご苦労だった。初めてにしては上出来だ。だが次はもっと無駄のないように頼む」

秋月「はい!」

提督「下がっていいぞ。今日は慣れない事が多かっただろう。明日に影響がないようにな」

秋月「わかりました。それでは失礼します」

ーー

秋月「ふぅ、戦闘よりも緊張した。でも思ってたよりも提督は…」

??「捕まえた」

秋月「えっ?」

艦娘安価

↓3


大鯨「少しお時間いいですか?」

秋月「別に構いませんけどどうかしましたか?」

大鯨「とりあえず潜水寮に行きましょう。ケーキ等もありますから」

秋月「行きます!」

ーーーー

秋月「美味しいです!」

大鯨「遠慮せずに食べてくださいね」

秋月「はい!」

大鯨「秋月さんは今日、秘書艦をしてたんですよね?」

秋月「ええ、初めての秘書艦だったので提督に迷惑ばかりかけてしまいました」

大鯨「あのそれで間宮さんに食事を頼んだのも秋月さんなんですか?」

秋月「それは提督が天龍さんにお願いしたみたいです」

大鯨「そうなんですか…」ショボーン

秋月「?」

大鯨「秘書艦になれば提督に料理を作れると聞いたのですが本当なんですか?」

秋月「秘書艦の仕事を全部こなしたらできると思います…ただ予想よりも多くて難しいです」

大鯨「よし!また明日でもいいので今日した執務の事を教えてください!」

秋月「いいですよ」

大鯨「ありがとうございます!またケーキ作ります!」


翌日の秘書艦

↓3


五月雨「おはようございます!今日も1日頑張りましょう!」

提督「すまないが今日はいつもより量が多い。始めるぞ」

五月雨「了解しました!遠征は先日の龍田さんの報告からタンカー護衛には夕立と時雨、不知火、陽炎を選抜しています。他は睦月ちゃん達のローテですね。演習は新米提督の人達らしいので潜水艦の皆さんと空母の皆さんでゴリ押しでは勝てない事を学んでもらいます。どうでしょうか?」

提督「それで構わないがタンカー護衛の軽巡を阿武隈に変更。6隻目に秋月を加えておけ。潜水艦はまるも含めてローテ。空母は加賀を固定で判断は任せる」

五月雨「了解です!あっ、それとこれ朝ごはん作ってきたので食べてください」

提督「執務が」

五月雨「お腹が空いては戦になりません」

提督「わかった」

五月雨「今日はおにぎりだけなんでパパッと食べてください。お昼はカレーです」

提督「甘辛か?」

五月雨「えへへ、ルーを買い間違えてその…激辛です」

提督「そうか、そういう時もあるな」


五月雨「ひとひとまるまる、午前の分のお仕事は終わりそうですね!カレーを温めてきます!」

提督「注意するように」

五月雨「わかってます。何度もカレーをひっくり返したりしません」

提督「そうか。私は残りを終わらせる」

五月雨「わかりました!美味しいカレーを期待しててください!」

ーー

五月雨「こんにちは間宮さん!」

間宮「こんにちは五月雨ちゃん。今日は五月雨ちゃんが秘書艦なのね」

五月雨「はい!カレーも朝から作りました!」

間宮「付け合わせは何かいるかしら?」

五月雨「えっと、ポテトサラダと福神漬けをいただいてもいいですか?」

間宮「あら、今日は辛口ね」

五月雨「うぅ…買うルーを間違ってしまって」

間宮「言ってくれたらルー位あるのに…」

五月雨「だめです!これは秘書艦の仕事です」

間宮「ふふふ、そうね」

五月雨「笑わないでくださいよー」

間宮「はい、ポテトサラダと福神漬け。夜はいつものかしら?」

五月雨「はい!」

間宮「なら待ってるわね」


提督「ごちそうさま」

五月雨「ごちそうさまでした!下げてきますね!」

提督「あ、ああ。あと間宮にアイスを二つもらってきてくれ」

五月雨「わかりました!」

バタバタ

提督「辛いのは苦手だ」

プルル

提督「私だ」

大淀「直通回線に大本営から連絡が来ています」

提督「わかった」

ポチ

提督「もしもし」

比叡「ひぇーお久しぶりです!」

提督「間違い電話だ」

ガチャン

プルル

提督「もしもし」

総帥「私だ」

提督「ご無沙汰しています。本日のご用件はなんでしょうか?」

総帥「だめだったではないか比叡君。何、私のユーモアが足りない?君もそう思うかね?」

提督「小官には判断できない案件です」

総帥「やはり比叡君のセンスが悪かったか。それはそうと北方海域に不審な動きがある。未確認だが姫型が複数目撃された情報もある。あとは分かるな」

提督「御意」

総帥「任せたぞ。あと比叡君は其方に返しておくからもう少し料理を教えておくように。カレーばかりでは飽きてしまう」

提督「間宮と大鯨に仕込ませておきます」

総帥「頼むぞ」


夕立「あー!五月雨と提督さんが間宮さんのアイス食べてる!ずるいっぽい!」

五月雨「これはお昼ご飯のデザートです!」

夕立「夕立も食べたいっぽい!」

時雨「そうだね、できればボクも食べたいかな」

ポチ

提督「全艦娘に告げる。明日から我が艦隊は北方海域における不審な動きの調査の為に全ての演習及び遠征を中止。指揮の高揚の為に間宮アイスを配給する。連絡は以上だ」

ポチ

提督「アイスよりも先に遠征報告が先だ」

夕立「ご、ごめんなさい…ぽい」

時雨「ごめん、提督」

提督「報告」

夕立「えっと、被害軽微。戦闘はレ級Eと駆逐だけっぽい。でも救援反応があって確認したらタンカーと艦娘がやられてた。姫級がいる可能性あり」

提督「五月雨」

五月雨「大本営に連絡をいれてきます。被害にあった艦娘とタンカーのルート把握してきます」

時雨「……」

提督「時雨」

時雨「うん、これは気のせいかもしれないけどレ級達は逃げてきたかもしれない。戦闘を行ったレ級の残骸を調べたら僕達以外と戦闘をした跡があった」

提督「そうか。下がっていいぞ。間宮アイスの配給を忘れずにな」

夕立「失礼します!」

時雨「失礼するよ」


五月雨「鹿屋基地の遠征部隊が壊滅、最後の通信では複数の姫と潜水艦に襲われた模様です」

提督「私名義で各司令部に伝達。危険度赤。北方海域の遠征、出撃を控えるように通達。北方海域周辺の鎮守府には威力偵察を要請。各鎮守府で綿密な情報交換を求めろ」

五月雨「元帥権限はどうしますか?」

提督「無しだ。あくまで通達。無能者が死のうと私は興味がない」

五月雨「わかりました。提督、お茶にしますか?」

提督「…もらおう。甘い紅茶で頼む」

五月雨「お任せください」

提督「この件をどう思う」

五月雨「レ級が逃げ出すレベルの敵なら間違いなく知能のある姫クラスだと思います」

提督「もう一つの可能性は?」

五月雨「ダメですよ、提督。人の事ばかり疑ってたら持ちません」

提督「…そうだな。世迷言だ忘れてくれ」

五月雨「ですがもし明日の調査で目ぼしい発見がなければ…」

提督「その時はしかたあるまい」

五月雨「そんな事はないですよね、きっと」

提督「……」

五月雨「提督はいつも大事な事を言ってくれません」ボソッ


白露型私室

夕立「明日から忙しいっぽい?」

時雨「ボクか夕立は間違いなく連合艦隊の護衛艦になるだろうから忙しいと思うよ」

夕立「提督さんの為なら夕立、頑張れるっぽい!」

白露「前から聞きたかったことなんだけど夕立はなんで提督のことが好きなの?ぶっちゃけ怖いと思うんだけど」

夕立「提督さんは怖くないっぽい。不器用なだけっぽい!」

村雨「でも、私達とあまり話そうとしないわ。それも不器用なだけなのかしら?」

時雨「提督に不満があるみたいだね」

村雨「無いと言えば嘘ね。他の鎮守府の提督はもっと艦娘達とフレンドリーだったわ」

春雨「私もその…司令官の事をもう少し知りたいです」

江風「私もさ!大体、秘書艦を少数で固定してたら依怙贔屓に見える」

涼風「ごめんな、二人とも。ほら今日も五月雨が秘書艦で昨日、秋月が秘書艦になったから溜まってた不満が限界みたいで」

夕立「大丈夫!夕立も言ってることはわかるっぽい!多分、皆が思ってる事だと思う」

時雨「でもそれは艦娘の立場からで提督の事を考えた事ではないよね?」

夕立「提督さんは一人なのに艦娘は大勢いるっぽい。でも皆、提督さんと仲良くしたいと思うけど提督さんは一人。それは提督さんが一番わかってる。艦娘全体のケアを提督さんだけがするのは無理っぽい」

白露「ケア?」

時雨「失敗やトラウマを負った時に提督が慰めるのは簡単だけどケアをして立ち直させる事は難しいよね」

春雨「司令官はそのケアをするより立ち直ろうとした所に傷を抉る事をしてる気が」

夕立「それでいいっぽい。だってそうしないと立ち直ったと錯覚して立ち直れてないかもしれないもん」

江風「それじゃあ何か?提督はワザと悪役になってるっていいたいの?」

時雨「どうなんだろうね。その辺りは僕にもわからないや。ただボクはそこらへんに転がってる甘やかす提督よりはボク達の提督の方が好きかな」

ガチャ

五月雨「ただいまー…あれ、皆で何してるの?」


五月雨「第一回白露型会議改2!パチパチ」

春雨「あれこの前は改だったのに改2になってる」

五月雨「江風と海風が来て、あとは山風だけだから改二にしました!本日のお題はえっと、提督と仲良くしたいでいいのかな?」

海風「それでいいと思います」

白露「そもそも五月雨、夕立、時雨、涼風は提督とあんなに仲がいいの?」

五月雨「それは私達が提督に助けられたからですよ」

村雨「助けられた?最初からこの鎮守府にいたわけじゃないの?」

五月雨「そうです。私達四人は元々、別の鎮守府に居て提督の元に来ました」

時雨「…ボクが言おうか五月雨?」

五月雨「私が言います。提督の事を勘違いしたままでいると悲しいです。捨て艦戦法を知っていますか?」

江風「知識だけなら。何年か前の大規模作戦で羅針盤制御の為に轟沈していい駆逐艦を使って強行突破した戦法の事だろ?」

五月雨「それは有名な戦法の一つなんだけどあと一つあって、単騎出撃で資源回収の為に戦うのも捨て艦戦法であったの。帰投しても入渠なんかできない。それよりも直ぐに出撃して、いつ轟沈してもおかしくなかった」

海風「それを助けたのがし提督なのですか?」

五月雨「うん。当時まだ新米中佐だった提督が偶々、演習で私達の鎮守府にやってきて私達を見つけた。あの時の提督は今でも思い出せます」

夕立「あの屑の顔面にまずは右ストレート!」

涼風「マウントをとってそこからはフルボッコだったね。憲兵があと少し来るのが遅れたら殺しかねない勢いだったんだぜ」

江風「まじかよ、あの鉄仮面がそんなことするなんて…」

夕立、時雨「江風?」

江風「ご、ごめん。でもさ、新米中佐で他の鎮守府の提督殴り飛ばしたらただのイカれた野郎だろ」

村雨「そうね、提督同士の争いは艦娘同士の争いになるから禁止されていることよ」

夕立「それは大丈夫っぽい!出撃勝率が40%を切ってた提督が問題を起こしたらそのまま更迭されるっぽい!」

江風「40%以下とかありえねぇ…」

時雨「ありえたからボク達がここにいる。それでなんでボク達が提督と仲がいいかだったね」

白露「え、助けられただけじゃないの?」

夕立「それだけじゃあ弱いっぽい。正直、解体されてた方がマシっぽい」

時雨「ボクもそう思うよ。それに言っただろ、優しいだけの提督にボク達は靡かない」

涼風「提督の凄い所はアレだ、アレ。着任して少し過ぎた辺りで出撃して、初戦でボロボロで帰ってきたあたいたちに毒吐いたんだぜ。仕事をせずに帰ってきた気分はどうだって。あたいたちからしたら出撃させられるだけでうんざりで早く解体してくれた方が良かったのに態々入渠させて、装備も整えてまた戦えとかど畜生だぜ。全く」

春雨「それでどうしたんですか?」

五月雨「涼風が解体しろって言って提督に掴みかかったの。でも提督はバッサリ。断る。それよりも入渠して次の作戦に備えろって言われて。殴ろうとした涼風を秘書艦の陸奥さんが止めてね」

夕立「あの時の陸奥さんは怖かったっぽい」

時雨「あらあらに殺気が籠ってた、絶対に」

涼風「あたいなんか死ぬ気しかしなかったぜ」

五月雨「そんな事を6回繰り返して、提督が折れるのを待ってた時に執務室の前で立ち聞きしたんです」

江風「まさか提督が五月雨姉達を庇ってたとか言うんじゃないよな?」

時雨「少し違うかな。言い争ってたのは提督と龍驤さんでね。龍驤さんがボク達の解体を訴えてるのに提督はそれに応じないんだ。理由を聞いてもこれが私の意思だとか言ってね」

夕立「そしたら龍驤さんが泣き出して提督さんが折れたっぽい」




五月雨「解体で自由の身になっても私達は一生、海を憎み、軍を憎み、国を憎んで生きていく事になる。それならどれだけの時間がかかってもいい、憎しみの対象を私に切り替え、生きる意味のない人生を歩ませる訳にはいかない。無理矢理救った生命だ。彼女達が私を殺すならそれもいいだろう」

江風「なんだよそれ、結局提督の自己満足じゃん」

時雨「そうだね。ボク達の事を助けたからボク達の人生を正そうなんで傲慢すぎる」

涼風「でも嬉しかったぜ?正直、泣いた」

春雨「それが司令官を信じる理由?」

五月雨「始まりはそうかな。他にも色々な事があって、傷付いて泣きそうになったけど皆が居て、提督だけはいつも変わらずに執務室に居てくれた。結局、提督は言葉が足らないだけなんだよ。提督の艦娘である限り、提督は誰よりも私達の事を想ってくれてる。でもそれを少しも口にしないから信じられないだけ」

海風「つまり提督の前で泣けばいいのですね」

白露「泣き真似なら誰にも負けないよ!」

村雨「村雨の泣き真似、見せちゃおうかしら」

五月雨「だ、ダメ!提督を困らせたら怒ります!」

江風「だったらどうやって提督の本音を聞けばいいのさ」

五月雨「それは…直接?」

夕立「武勲を立てればいいっぽい!そしたら龍驤さんか陸奥さん達の誰かにお願いして提督とお話できるっぽい!」

春雨「それは夕立姉さんと競うって事ですか?」

夕立「当たり前っぽい。夕立も提督さんに褒めて欲しい」

江風「…やっぱり泣き落とししかなさそう」

白露「うん、私もそう思う」

夕立「ぽいー、皆もっとがんばるっぽい」

時雨「夕立と武勲を競える艦娘なんて片手あれば足りるよ?」

夕立「うぅー…提督さーん、みんながいじめるっぽいーー」バタバタ

涼風「あ、あいつドサクサに紛れて提督の所に行ったぞ!追えーー!」


翌日の秘書選択

↓3

また夜に時間があったら更新します


電「今日はよろしくお願いします!」

提督「今日の予定は艦隊指揮のみ。第一艦隊及び第四艦隊まで全て出撃する。第一艦隊は大和を旗艦とした航空機動部隊、第二艦隊の旗艦をビスマルクを中心とした護衛艦隊。第三艦隊は支援及び索敵を重視した…」


電「はわわ…」

提督「大和、ビスマルク、大鳳、陸奥を招集。今の四人を旗艦とする。残りの人員は私が指示をだしておく」

電「わかったのです!」

提督「行ったか…」

ポチ

提督「私だ」

大淀「艦隊の編成ですね」

提督「そうだ。第一艦隊に一航戦、二航戦、大和と武蔵。第二艦隊、ビスマルク、妙高、大井、秋月、夕立、神通。第三艦隊、大鳳、雲龍、金剛、霧島、綾波、初霜。第四艦隊、陸奥、長門、五航戦、雪風、時雨。装備は連合艦隊決戦を想定したものとする」

大淀「了解。北方鎮守府からの返信がありました。姫級及び新型の可能性があります」

提督「ご苦労。各員に通達の後に北方各鎮守府に空母機動部隊の応援を要請」

大淀「トラック泊地にはどうされますか?」

提督「AL、MI周辺の索敵をやらせる」

大淀「了解。失礼します」

提督「秘密裏に練られていたAL、MI同時攻略作戦のタイミングで北方には新しい姫…できすぎている。裏切り者かそれとも…」

バタン

電「皆さんを招集してきました!」

提督「ご苦労。はいれ」

提督(今は目の前の事を片付けるか)

トリップ割れしてるから別の酉に帰るのが吉。ちゃんとググって確認するようにな

とりばれしてるのか。

これでいきます


大和「第一艦隊旗艦拝命致します」

ビスマルク「第二艦隊旗艦拝命するわ」

大鳳「第三艦隊旗艦拝命致します」

陸奥「第四艦隊旗艦拝命するわね」

提督「今回の作戦は威力偵察、だが偵察中に複数の姫型及び未確認の深海棲艦と戦闘をする可能性がある」

大和「応戦の基準はどうされますか?」

提督「泊地型の姫級を2以上確認した場合は可能であれば撃滅。消耗している場合は撤退。お前達の生存を最優先とする。北方の各鎮守府から空母機動部隊の増援が来るが期待するな。お前達は私の艦隊だ。帰ってこい。ただそれだけだ」

大和「ふふふ、わかりました。提督に勝利を持って帰ってきますね」退出

ビスマルク「アドミラルは相変わらずね。任せなさい、私達にまけはないわ」退出

大鳳「支援及び索敵はお任せください。装甲空母の本当の実力発揮してきます!」退出

陸奥「いつも通りにね」


提督「陸奥、例の可能性がある。兆候が見え次第撤退しろ」

陸奥「あらあら…そう、また大変な事になりそうね」

提督「ああ、提督は大変だ」

陸奥「そうね、提督は大変ね。電も頼んだわよ」

電「は、はい!」

陸奥「戦艦陸奥、出撃するわ」


電「あの」

提督「どうした」

電「お茶でも…」

提督「必要ない」

電「は、はい!」

電(艦隊が出撃してからずっと司令官さんは報告を待っているのです…)

プルル

提督「私だ」

大淀「第3艦隊大鳳より入電、ワレテキ複数ヒコウショウヲハッケン。港湾と未確認の姫型と思われます」

提督「連合艦隊で港湾を叩き、未確認の姫型からの増援を第三、第四艦隊で撃滅。他の鎮守府にもこの事実を入電」

大淀「了解」

プツン

提督「電」

電「はいなのです!」

提督「茶を頼む」

電「はい!」


電「…」

提督「駆逐艦は皆そうなのか?」

電「え?何がです?」

提督「不安になるとソワソワして時計を見て私を見る。叢雲や綾波も昔はそうだった」

電「はわわ、すいません。ただみんなの事が心配で」

提督「そうか」

電「司令官さんはその…」

提督「思わん」

電「え?」

提督「私を心配させる艦娘など今の艦隊には居ない。いや語弊があったな、この鎮守府には居ない」

提督「私はお前達を信頼している。だから心配などしない」

電「…」

提督「どうした、心配なら今日はもう秘書艦の仕事はしなくて」

電「電もみんなの事を信頼してるのです」

提督「そうか。それはいい事だ」

電「し、司令官の事も信頼してます」

提督「とってつけた言い方だな」

電「違います!電は本気で」

提督「冗談だ。それより午後の執務を終わらせる」

電「…司令官は意地悪なのです」


大淀「被害報告、無傷は雪風と時雨のみ。大破は大和を筆頭に7。それ以外は全て中破。帰投は2000を目処にしています。護衛艦隊として大本営から近衛艦隊が派遣された模様です」

提督「高速修復材の使用を許可。各艦はそれぞれ十分な休養を取るために2日の休暇を与える。MVP候補は?」

大淀「候補は撃沈数34隻の夕立、敵泊地を殲滅した大和です」

提督「今回はあくまでも威力偵察であり、泊地の殲滅が目標ではない。よって夕立をMVPとして、大和にはアレを渡しておけ」

大淀「了解。提督、お疲れ様でした」

提督「まだ全員が帰ってきていない。気を抜くな大淀」

大淀「失礼しました。 他に指示はありますか?」

提督「他の艦娘に結果を通達。特に駆逐艦には無事だと教えておけ。思いの外、駆逐艦は寂しがりらしい」

電「し、司令官!」

提督「手よりも口を動かせ電。まだ執務は終わっていない」

電「司令官は意地悪なのです!」


3日目イベ終了会話選択

1.暁型
2.白露型
3.陽炎型
4.初春型

↓3


江風「第二回白露型会議!議題は姉貴達の戦果がヤバすぎる件!」

夕立「普通っぽい」

時雨「僕なんてまだまだだよ」

白露「この二人の戦果に突っ込むのはやめたよ?」

村雨「そうねえ…強いことはいいことじゃないかしら?」

江風「いやいや、着任しててずっと思ってたことを今こそ言うけどさ、姉貴なんでそんなに強いの?」

夕立「簡単っぽい!真っ直ぐ行って右ストレート!真っ直ぐ行って右ストレート!これで勝てるっぽい」

時雨「敵の攻撃に当たらずに敵を倒せばいいよ」

海風「……全くわからない」

江風「真っ直ぐ行って右ストレートはもういい!それができたら江風もしてる!」

夕立「ならできるまで訓練するっぽい」

時雨「そうだね、できるようになるまでやらないと」

江風「え、ちょっと姉貴?」

五月雨「江風は二人の訓練時間を知らないと思うので教えてますけどなんと普通の駆逐艦の二倍なんですよ、二倍!」

江風「二倍!?そんなんできるわけがないじゃん!」

涼風「てやんでえ、できるできないじゃなくてやるんだよ!」

江風「う、海風!」

海風「二水戦として、妹として姉に負ける訳にはいきません」

白露「私と叢雲は早朝から遠征だからパース」

村雨「がんばってねえ」

江風「チクショー!」


白露「でもまあ、あの二人が抜き出てるように見えてここの鎮守府の駆逐艦って強いよね」

村雨「そうねぇ…単純な戦闘能力なら夕立よりも綾波が強いものね。まあ、私達も妹相手なら5割は勝てるけど」

白露「それだけじゃあ意味ないから戦闘って難しい。一番になる努力は欠かしたことがないけどね」

村雨「皆、そうよ。強くなれば認められる。MVPで名前を呼ばれるだけで嬉しいもの」

白露「あー、一番になってやるー。でも今日は明日の遠征のために寝る!おやすみー」

村雨「はい、おやすみなさい」


電「あのこんな夜中にどこに行くのですか?」

夕立「演習だよ!」

時雨「江風がどうしてもしたいって言うからね。この時間だと川内さんが訓練してるからそれに乱入してくるよ」

江風「こうなりゃ、ヤケクソだ!なんでもきやがれってんだ!」

海風「夜戦…神通さん、海風、頑張ります!」

電「お、お気をつけて」

五月雨「提督は?」

電「まだ執務室なのです」

涼風「執務があと少しとか言って先にアガらされた?」

電「なんでわかったの?」

五月雨「見に行きましょう。江風も海風も提督の新しい一面が見れますし」

江風「あれ演習は?」

涼風「そんなんは後だ。ほら行くぞ」


五月雨「静かにしてくださいね…」

ガチャ

提督「…zzz」

五月雨「やっぱり寝てました」

涼風「私室で寝ろって言ってるのにな。残りの資料はどれだ?」

五月雨「これとこれかな?皆も手伝ってもらっていいかな?」

江風「なんで私が…」

涼風「ならやらなくていいからな。江風、勘違いしてるから言うけどこれは秘書艦の仕事の一部だ。やりたくないならやるな。あたい達があとはやる」

江風「やるさ!あーもう、ばっちこい!」

夕立「夕立は提督さんを運んでくるっぽい!」

時雨「僕もついていくよ」

五月雨「ダメです。どうせそのまま寝ちゃうんですから海風も連れて行ってください」

夕立「なら海風も寝るっぽい!」

五月雨「夕立?」

夕立「じ、冗談だから、冗談だから!」

時雨「僕は悪くないと思うけど…まあ、五月雨には逆らわないよ」

電「……」

五月雨「電も手伝ってくれる?」

電「でも電は…司令官さんに一人で…」

五月雨「何時もの事だから気にしないで。提督も秘書艦が初めてだった電に気を使ったんだと思います」

涼風「気にする暇があるなら手伝ってくれよ。そしたら明日の朝にドヤ顔で執務を終わらせておきましたって言えるだろ?」

電「は、はいなのです!」

五月雨「さあ決まったら行動です!」

翌日の秘書艦

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