小鳥「恋愛講座を開催します!」 (23)

~会議室~

小鳥「ね!」

真「ね!って言われても……」

雪歩「ワケが分からないです……」

伊織「しかもなんでこの3人なのよ」

小鳥「事務所で暇そうにしてたから!」

伊織「余計なお世話よ!」

真「小鳥さんだって仕事用のPCで艦これしてたじゃないですか!」

雪歩「雲龍…って何度も呟いてました……」

小鳥「わ、私はいいの!そういうアレだから!」

伊織「どれよ!」

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小鳥「3人ともお年頃の女の子だからね、そろそろそういうレッスンも必要と思うの」

雪歩「何事もなく話を進めたね……」

真「さすが、打たれ強い……」

小鳥「今日は3つのテーマを用意しました」

伊織「3つもあるのね……」

小鳥「まずはレッスン1!『あの人とアドレスを交換したい!』」

真「ハードル低っ!」

伊織「だって小鳥よ……?」

小鳥「甘いわ真ちゃん。このハードルを越えることができずに、どれだけの乙女が涙を飲んだことか……」ウルッ

雪歩「涙ぐんでるね……」

真「もう帰りたい……」

小鳥「タイミングがね、難しいのよ」

伊織「具体的に頼むわ」

小鳥「最初に聞けたらいいんだけどね、そこを逃すとなかなか『教えて』って言えないの」

真「体験談?」

小鳥「あったわ。いろいろ」

雪歩「遠い目をしてるね……」

真「過去に思いを馳せてるんだよ……」

伊織「思いを馳せるような過去なんてあったのかしら……?」

小鳥「若かった……」ウンウン…

真「美人なのになぁ……」

雪歩「不敏ですぅ……」

小鳥「分かるわね、雪歩ちゃん?」

雪歩「わ、私は別に……」

小鳥「萩原雪歩17歳」

雪歩「え……?」

小鳥「男の人が大好きです」

雪歩「なっ!?」

小鳥「大好きです」

雪歩「か、帰ります!もう帰りますぅ!」ガタッ

真「ゆ、雪歩!?」

雪歩「む、無理やり歌わされて…ファンの人からも叩かれて…私…私……」ウルウル…

真(あ、可愛い……)

伊織(可愛いわね……)

小鳥「可愛い……」

伊織「アンタが泣かしたんでしょうが!」

小鳥「ごめんね雪歩ちゃん。お姉さんのちょっとしたイタズラなの」

真「ゆ、雪歩!とりあえず座ろ!ねっ?」

伊織「諦めて拝聴しなさい」

雪歩「う…うん……」グスッ

小鳥「 私も雪歩ちゃんみたいだった。外見も内面も」

真「また遠い目を……」

伊織「つーか、調子乗りすぎだわ」

小鳥「若かった……」

伊織「それ言っとけば許されるみたいな感じ、止めなさいよね……」

小鳥「でもね、やっぱり女の子の方からはなかなか聞けないと思うの」

真「はぁ……」

小鳥「そうなると、どうやって相手から言わせるか、という話になるんだけど……」

雪歩「だけど……?」

小鳥「誰かアドバイス下さい」

伊織「アンタが講師でしょうが!」

小鳥「次回までの宿題ね、これ」

真「次回があるんですか……」

小鳥「レッスン2!」

雪歩「何も解決してないのに1が終わったね……」

伊織「考えるだけムダよ」

小鳥「キ、キキ、キッスに至るまで!」

真「いっきにハードル上がった!」

伊織「声震えすぎよ……」

小鳥「チュ、チューをね、チューをするというね、あの、ね!」

雪歩「ちゃんと整理してから話してほしいですぅ……」

小鳥「伊織ちゃん!」

伊織「な、何よ?」

小鳥「してるんでしょう?キッスの練習」

伊織「は、はぁ!?バカじゃないの!?!?」

小鳥「ウサちゃん相手に、チュって。チュって。」

伊織「ししししてないから!な、なんで私がそんなこと!ないから!」

真「へぇー」

雪歩「してるんだぁ……」

伊織「してないっ!」

小鳥「ウサちゃんを抱っこしながら『いつもごめんね。今日もお仕事頑張ってね』って。そしてチュって」

真「へぇー。へぇー」

雪歩「誰に見立ててるのかなぁ?」

伊織「演技!演技の練習!演技レッスン!」

小鳥「演技の練習でアヒルの練習?」

伊織「し、知らないわよ!熱い!顔が!バカァ!」

真(可愛い……)

雪歩(可愛いなぁ……)

小鳥「ごちそうさまです」

真「目的変わってませんか」

小鳥「伊織ちゃんが将来有望な話は置いといて」

伊織「だ、誰よ…だれがチクったのよ……」ブツブツ

真「ダメージ受けたまま置いとかれたね」

雪歩「話を振っておいて放置するパターンだね……」

小鳥「私も有望だったのよ。かつては」

真「遠い目をしてる間に帰っちゃダメなのかな?」ヒソヒソ

雪歩「本気で泣いちゃいそうだからガマンしようよ……」ヒソヒソ

小鳥「アンジェリークが悪いのよ」

真「意味分かんないです」

雪歩「ですぅ……」

小鳥「真ちゃん!」

真「は、はい!」

小鳥「どんな場所でしたいですか?」

真「えっ?い、いやぁ、考えたことも……」

雪歩「私も気になる」

真「寝返った!?」

小鳥「夜景の見える場所、お相手の部屋、クルマの中、茂み…いろいろあるでしょう?」

伊織「ごめん、最後がまったく分からないわ」

雪歩「あ、伊織ちゃん復活」

真「え、えっと…その中だったら、相手の部屋…かなぁ?」

小鳥「無いわよ!逃げ場所が!!!その先の!!!!!」

真「なんの話ですか……」

雪歩「そっか…真ちゃんの逃げ場所無くしちゃえばいいんだ…そっかぁ……」ブツブツ…

伊織「アンタもなんの話してんのよ……」

小鳥「考えたことありますか?キッスもしないまま年を取る人生を」

雪歩「いきなり重くなったね……」

真「美人なのに、どこで道を間違えたんだろう……」

小鳥「ガバッて!いきなり!前触れなく!…ね?」

伊織(そういうのイヤじゃないわ、なんて言えない……)モジモジ

真(そういうの嫌いじゃないんだね、伊織……)

雪歩(意外と強引なの好きそうだからなぁ、伊織ちゃん……)

小鳥「してもらいなさい、ウサちゃんに」

伊織「もうその話は終ったでしょ!!!」

小鳥「素敵なキッスができるといいですね、みんなも」

真「みんな"も"って……」

伊織「自分はしたことあるみたいに言うんじゃないわよ……」

小鳥「レッスン3!」

雪歩「また何も解決しないまま……」

小鳥「幸せになりたい!」

伊織「ただの願望でしょうが!」

小鳥「幸せですか、みんなは……?」

真「だから重いですって…」

小鳥「真ちゃん!」

真「こ、こんどは何ですか?」

小鳥「遊園地、行きましたね?」

真「え?えっ?」

小鳥「ゲームセンターからの遊園地」

真「あ、あれは!えっと…その…あれは……」

小鳥「こっそり写メ撮りましたね?横顔の。それを眺めてるだけで幸せな感じですか?」

真「し、知りません!ホントだから!二人とも信じて!偶然指が当たってパシャってなっただけだから!消すのもアレだしそのままにしてあるだけだから!ねっ!分かるでしょ!待ち受けにしてるとかそんなじゃないから!ただのデータだから!」

雪歩(すっごい言い訳してる…可愛い……)

伊織(待ち受けにしてるのね…可愛いわねぇ……)

小鳥「いまの真ちゃんを撮りたい……」

雪歩「それには同意しますぅ……」

小鳥「こっいっを 夢ー見ーるー お姫さまはっ!」

雪歩「魔法をかけて、だね……」

伊織「律子に怒られなさい……」

小鳥「みんなもね、今日の講座で学んだことを忘れずにね、幸せになってほしいなって思います」

真「何一つ学んでません……」

小鳥「あっ、忘れてた!レッスン4、外堀を埋める方法を」

社長「そろそろ仕事に戻りたまえ」

小鳥「はい……」

お し ま い

終わりです!
読んでくれた人、ありがとうございました!
さようなら!

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