【わかば*ガール】若葉「あなたと見た流れ星に」 (32)

夏休み

真魚「お待たせ~」

直「遅いぞまお、てかまた遅刻か」

真魚「そりゃまあ、まおが遅刻することを読み切れなかった柴さんの責任だよね」

直「なんでだ」

若葉「お休みの日に皆で遊ぶなんて、夢のようです!」

萌子「そんな大げさな……こないだもプール行ったのに」

直「モエん家も行ったしな、結構前だけど」

若葉「ですが、私こんなに幸せでいいのでしょうか……」

若葉「……やっぱり皆さんにお礼を」

萌子「それはいいから!」

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萌子「で、どこ行くの?」

真魚「特に決めてなかったっすね」

直「まあどっか入ろうぜ、暑いし」

萌子「あ、マックあるからここでいいんじゃない?」

若葉「こ、ここって」ソワソワ

萌子「若葉ちゃん、どうしたの?」

直「まさかマック来たことないとか……」

若葉「はい!噂には聞いていたのですが」

真魚「マジっすか」

若葉「ここがギャルの聖地……!き、緊張します」

萌子「普通で大丈夫だよー」

イラッシャイマセー

直「じゃあ私席取りしとくから」

真魚「あ、柴さんサンキュー。なんか頼んどく?」

直「んー……アイスコーヒー頼む。あとワリカンでポテト食べない?」

真魚「いいっすねー」

若葉「どどどどどうしましょう……」

萌子「若葉ちゃん、大丈夫?」

若葉「大丈夫です、ちょっと緊張してるだけで……」

萌子「もしかして注文の仕方わからないの?」

若葉「いえ、さっきの人が頼んでるところを見たので大丈夫ですわ」

若葉「ちょっと小柄な方でしたが、金髪の女子高生だったので間違いないはずです!」

萌子(大丈夫かなあ)

オツギノカタドウゾー

若葉「あ、あの、チーズバーガーセットと……」

萌子「え、若葉ちゃんセット頼むの?飲み物だけでいいんじゃ……」

若葉「でもさっきのギャルはセットというものを頼んでました」

若葉「きっとセットがギャルへの近道なのです!」

萌子「まだお昼食べてからそんなに時間経ってないのに……」

真魚「まおも柴さんもドリンクだけだし、若葉ちゃんもそのほうがいいんじゃない?」

若葉「そうですか……?」

萌子「うん、ほらここから選んで」

若葉「では……アールグレイを……」

若葉「あと、スマイル1つ!」

萌子「!?」

若葉「そうだったのですね、スマイルを頼むのが普通なのかと……」

直「それはどっちかというと罰ゲームだな」

萌子「まおちゃんは何頼んだの?」

真魚「まおはコーラ」

萌子「へー、私炭酸飲めないからコーラって飲んだことないんだー」

直(モエ……相変わらず可愛いな)

真魚「……でー、コンビニ行ったらそのイケメンとまた会っちゃって、もう運命なんじゃないかなー、って」

萌子「なんかそういうのって素敵~♪」

真魚「そうなんすよ!もうコンビニ行くのがドキドキで」

若葉「ですよね、私もコンビニに入るのはまだ緊張します」

直「それはだいぶ違う」

直「それで、そいつに話しかけたりとかは?」

真魚「いやー、全然?なんか上手くいく方法ないー?」

萌子「あっ、夜に流れ星にお願いしてみたら?」

真魚「……まあ、効果があるなら試してみるけどさぁ」

直「流れ星ねえ……すぐに見つかるとも限らないし」

萌子「それじゃ、プラネタリウムとかは?」

真魚「いいんすか?それで」

直「第一どこにあんの?若葉は知ってる?」

若葉「んー、確かサンフランシスコとドイツで行った覚えが……」

萌子「遠いよ……」

真魚「まあどうせヒマだし、近くにあったら行ってみる?」

萌子「うん、調べてみてよ」

真魚「ほーい……あ」

若葉「見つかりましたか?」

真魚「なんか今、流星群らしいっすよ。ニュースに出てる」

直「プラネタリウムでやってるってこと?」

真魚「いや、リアルに」

若葉「!」

萌子「でも本物は夜にならないと見れないもんね」

直「しかし……そこのお嬢様はノリノリだぞ」

若葉「流星群!私も見たことありませんわ!是非皆で見に行きましょう!」

真魚「でもこのあたりで見えるっすかね?」

若葉「運転手に天体観測スポットまで運転させます!」

萌子「え、運転手さん?」

直「やっぱ若葉ん家ってガチのお金持ちなのか……」ヒソヒソ

真魚「住む世界が違う……」ヒソヒソ

若葉「さあ、今すぐ出発しましょう!」

直「いや、今昼だし……ていうか本当に行くの?」

若葉「それでは、私は一旦帰って、夜に車でお迎えに上がりますね」

萌子「……行っちゃった」

真魚「どうするっすか?」

直「まあ……若葉があれだけ楽しみにしてるとなるとな」

萌子「うん、一緒に行ってあげよう?」



萌子「若葉ちゃん、まだかなぁ?」

真魚「んー、遅いね」

萌子「あ、あれ……」

ブロロロロロ……

若葉「お待たせいたしました」

直「リ……リムジン!?」

真魚「私こんなの初めて見るっす」

萌子「私もー」

萌子「それで、どこへ行くの?」

若葉「車で1時間くらい行ったところにいい場所があるらしいです」

真魚「1時間!?遠いよー」

若葉「すみません……あ、こちらの飲み物はお好きに飲んでいいので」

真魚「マジ!?じゃあ1時間くらい楽勝!」

直「現金な奴……」

若葉「着きましたわ!」

真魚「眠いー……」

萌子「え、もう!?」

直「そもそも誰のために流れ星見に来たと思ってんだ」

真魚「え、若葉ちゃんでしょ?」

萌子「でもすごーい、星が綺麗だよ」

真魚「てか周りに明かりがほとんど無くてちょっと怖くない……?」

若葉「ビニールシートを持ってきました」

直「寝っころがって見るの?」

真魚「寝ちゃいそうっすね」

若葉「柴さん、そっちの端を持ってください」

直「うん」

真魚「敷けた?ビニールシート」

直「ああ……てか手伝えよ」

若葉「はー」ゴロン

若葉「気持ちいいです」

萌子「じゃあ私も」ゴロン

萌子「まおちゃんも柴さんもほら、良く見えるよ」

真魚「誰か、流れ星見えたぁ?」

直「いや」

若葉「私もまだですわ」

萌子「私もー」

直「流星群だからってそんなに多く流れるわけじゃないんだな」

真魚「まおも嫌ってくらい見えるものなのかと思ってたー」

直「……何分経った?」

萌子「んー、分かんない」

真魚「1個も流れてないよね」

萌子「そうだね……」

萌子「若葉ちゃん、見えた?」

若葉「いえ、ですがもうすぐな気がします!」

萌子「楽しそうだね、若葉ちゃん」

若葉「……モエちゃんは楽しくないですか?」

萌子「え、すごく楽しいよ、みんなで夜にこんな風にいられて」

若葉「モエちゃん……」

萌子「あ!今!」

直「え、どこどこ!?」

萌子「あっ、もう消えちゃった」

真魚「えー、まお見られなかったー」

若葉「私は見えましたわ」

真魚「若葉ちゃんずるーい」

若葉「……また流れなくなりましたね」

萌子「そうだね」

若葉「まおちゃんと柴さんはまだ、ってあれ……?」

真魚「……」

直「……」

萌子「あはは、ふたりとも、寝ちゃったみたい」

若葉「そんな……せっかくの流星群観測ですのに」

萌子「……ねえ、若葉ちゃん」

萌子「若葉ちゃんは、流れ星に何かお願いするの?」

若葉「お願いごと、ですか」

若葉「やっぱり女子高生になれますように、でしょうか」

萌子「あはは、若葉ちゃん、もう女子高生なのに」

若葉「いえ、もっとこう、そう!モエちゃんみたく……」

萌子「私は若葉ちゃんみたいになりたいって思うけどな」

若葉「?」

萌子「若葉ちゃんはいつも楽しそうで、キラキラしてて」

萌子「私には若葉ちゃんの方が素敵に見えるよ」

若葉「そうですか?」

萌子「うん」

若葉「では、モエちゃんの願い事はそれですか?」

萌子「うーん、そういうわけじゃないけど……」

萌子「……あっ」

若葉「今、流れましたわ」

萌子「でも、一瞬すぎてお願い事できないね」

若葉「そうですね……」

萌子(次に流れ星が流れたとしたら)

萌子(私の願いは、若葉ちゃんと、皆とずっと友達でいられますように……)

若葉「あっ、また流れましたわ」

萌子「ほんとだ……あ、そっちも」

若葉「急に増えた感じがします」

萌子「そうだね、これならお願い事、言えるかも」

萌子「ほら、また……」

若葉「……」

萌子「……」

萌子「長かったね、今の流れ星」

若葉「はい、願い事できました」

萌子「女子高生になりたい、って?」

若葉「いえ、変えましたわ」

萌子「へー、何にしたの?」

若葉「それは秘密です」

直「……あれ、私寝てた?」

萌子「あ、柴さん起きたね」

真魚「んー……」

若葉「まおちゃんも目が覚めたみたいです」

真魚「いやー……眠い……」

若葉「それでは、そろそろ帰りましょう!早く帰らないと遅くなってしまいます」

直「まあいいけどさ、私まだ1個も見てないよ、流れ星」

真魚「まおもー」

若葉「私たち、結構見れました」

直「え、そうなの?」

萌子「それじゃあ、あと1つ皆で流れ星が見えたら帰ろっか」

真魚「若葉ちゃんとモエちゃん、願い事したのー?」

萌子「うん、でも若葉ちゃん、何をお願いしたか教えてくれなくって」

直「ふーん?」

若葉「あっ!」

真魚「!」

直「……」

萌子「今、見えた?」

直「うん」

真魚「まおも見たよー」

若葉「やっと4人で同じ流れ星を見れたんですね」

若葉「これって、すごく女子高生っぽ……」

直「ぽくはないかな」

萌子「まおちゃんと柴さんはお願い事できた?」

真魚「したっすよ」

直「うん、私も」

真魚「柴さん、何をお願いしたのー?」ニヤニヤ

直「それはえっと、若葉も秘密にしてるんだから私も秘密!」

萌子「まおちゃんは、コンビニの男の子のこと?」

真魚「?」

真魚「……あー、すっかり忘れてた」

萌子「え!?」

若葉「でも、皆さんの願い事はおんなじなんじゃないかって思います」

若葉「同じ場所で、同じ流れ星を見たんですから」

萌子「……うん、そうかも」

若葉(私と同じ願いを持ってたら、どんなに嬉しいか……)

若葉(いえ、この願いはきっと叶うはずですわ)

若葉(皆さんと、ずっと友達でいられますように……)


おわり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年09月25日 (火) 15:54:36   ID: zag1fHg6

何やってるんですかカレンさん

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