苗木「舞園さんの中の人繋がりのSSを書こうと思うんだけど……」 (20)

霧切「そういうのは腐川さんに聞いた方がいいんじゃないかしら」

苗木「うん、僕もそう思って腐川さんに聞いたら……『私が書いている物と一緒にしないで』って……」

霧切「……確かに同じではないものね……そこでなんでもできそうな私に頼んだわけね」

苗木「いや……霧切さんに頼んだのはたまたま近くにいたからで……」

霧切「違うでしょ? 正直に言いなさい」

苗木「いや、正直も何も僕は……」

霧切「もう一度言うわよ、正直に言いなさい」

苗木「は、はい……こんな時に頼れるのは霧切さんだけだから……その……頼みました」

霧切「良く言えたわね、流石は私の助手よ」

苗木「あ、ありがとう……」

霧切「第一、私以外の人にそんな質問をしてもまともな質問は返ってこないわ、私を選んで正解よ」

苗木「いや……よく考えてみればこういうのは山田くんの方が……」

霧切「私 を 選 ん で 正 解 よ」

苗木「は、はい!!」

苗木(聞く人を間違えたかな……)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438182388

霧切「そもそもどうして舞園さんなの?」

苗木「うん……ここ最近、中の人繋がりのSSが流行ってて……これを見て」

霧切「これは……『それは違うよ速報』……通称『SC速報』ね」

苗木「うん、その中でも現在進行形でスレの勢いが凄いのが……」








『石丸「何っ!? 兄弟が世界一の剣豪になるだと!?」』

『桑田「どうしてイレギュラーは発生するんだろう?」』

『澪田「明日の唯吹」』

『終里「おっさんに対抗して片方の腕だけ機械化する」』








霧切「……確かに中の人ネタばかりね」

苗木「うん。 それでね……舞園さんの中の人SSはほかの人と比べると少ないんだ。 だからネタが被ることもないし書きやすいかなって思って」

霧切「なるほどね……」

苗木「僕もかれこれSSを書き始めて9ヶ月経つけど……中の人ネタは書いたことがなくて……だからそろそろ挑戦してみようって思ったんだ」

霧切「あなたの気持ちは伝わったわ。 因みに候補はあるの?」

苗木「えっと……それが……」

霧切「……?」

苗木「僕……声優とかそういうのは詳しくなくて……」

霧切「それでよく上位にあるSSが中の人ネタって分かったわね」

苗木「いや、それはレスを見て知っただけなんだ……」

霧切「……そう」

苗木「やっぱ霧切さんも……声優にはそんな詳しくないかな? やっぱ山田くんに……」

霧切「待ちなさい、私も詳しいわ」

苗木「本当!? ……でも霧切さん、今携帯でウィキペディアの大本眞基子の記事開いてるよね?」

霧切「開いてないわ、LINEよ」

苗木「えっ……でも霧切さん、どう見ても……」

霧切「LINEよ」

苗木「は、はい……でも霧切さん、話すのって僕ぐらいしかいないよね?」

霧切「私に友達が苗木くんしかいないとでも言いたいの?」

苗木「な、なんでもないです……」

霧切「とりあえずいくつか候補を作ったわ」

苗木「本当!? ありがとう!」

霧切「まずはこれよ」










『苗木「舞園さんマジわらわ」』








苗木「これは……?」

霧切「『パルテナの鏡』よ」

苗木「えっと……ファミコンに声なんてついてたっけ?」

霧切「……」

苗木「……霧切さん?」

霧切「……苗木くん、『新・光神話 パルテナの鏡』は知ってるかしら?」

苗木「ええっ!? リメイクしてたの!? いつ!?」

霧切「……」

霧切「……中の人ネタをやるんだったら元の作品をよく知っておかなきゃいけないと思うの……その様子だと知らなかったみたいね」

苗木「うん」

霧切「どうするの? 私が考えたこのSSをどうしてもやりたいっていうんだったら今すぐにゲームをやらなきゃいけないと思うんだけど……」

苗木「SS書くためだけにお金を使いたくないよ」

霧切「そうね……じゃあプレイ動画を見るってのはどうかしら?」

苗木「時間の無駄だよ」

霧切「そう……じゃああなたの知らなさそうなネタは避けた方がいいわね」

苗木「そうだね……ごめん霧切さん、考えてくれたのに」

霧切「特別に許してあげるわ、言っておくけどそんなワガママ、ほかの人だったら許されてないわよ」

苗木「そうだよね……本当にごめんなさい」

霧切「もう謝らくていいわ、私が良妻ということが証明できただけで十分よ」

苗木「良妻……?」

霧切「気にしなくていいわ、続けましょう」

苗木「う、うん……」

霧切「苗木くんが知ってそうな作品で……大本眞基子が出てる作品……」

苗木「霧切さん、声優に詳しかったらウィキペディア見る必要なんかないんじゃない?」

霧切「何度も言わせないで、私はLINEをしているの」

苗木「は、はい……」

霧切「……こんなのはどうかしら?」











『舞園「大人も子供も、苗木くんも」』










霧切「『MOTHER』よ」

苗木「あ! もしかしてスマブラに出てる……」

霧切「そうよ、あのネスよ」

苗木「へえー……同じ人だとは思わなかったよ……舞園さんも英語の発音、上手いのかな?」

霧切「恐らく下手くそね、噂によると英語の成績は1らしいわ」

苗木「でも同じ中学の時、確か成績は1じゃなかったような……」

霧切「……苗木くん、私達はそんな話をしている場合じゃないわ。 どうするの、書くの?」

苗木「……ごめん霧切さん、『MOTHER』は知ってるけどやったことはないんだ」

霧切「……まあいいわ、候補はまだあるもの」

霧切「これは苗木くん世代なら知っているはずよ」

苗木(なんだろう……)












『舞園「テディベア研究会に入部することになりました……」』








霧切「これなら分かるわよね?」

苗木「???」

霧切「……あなたは金曜の夜に何を見ていたのかしら」

苗木「ちょ、ちょっと待って霧切さん……まず元ネタを教えてよ」

霧切「……『あたしンち』よ」

苗木「ああ! あの!」

霧切「……知ってたの?」

苗木「うん。 でもそのタイトルだけじゃ分からないと思うよ……」

霧切「甘いわよ苗木くん。 タイトルだけで分からないようじゃ真の『あたしンち』王とは言えないわ」

苗木「いや、僕は別にそんなのになりたいとは言ってないし……」

霧切「でもさっきの二つより詳しいなら作りやすいはずよ」

苗木「……でもさ霧切さん」

霧切「何かしら?」

苗木「……今、脳内で作ったんだけどさ……舞園さんや朝日奈さんがただテディベア編むだけのSSしか作れないんだけど……」

霧切「それはあなたの妄想力がないせいよ、もっと捻りなさい」

苗木「は、はい……」

苗木(……)

苗木(……あ、大神さんが握りしめたテディベアがズタボロになった)

苗木「うーん……うーん……」

霧切「苦戦しているようね」

苗木「うん……舞園さんがタチバナ家にお邪魔するところまでは想像できたけど……その後が……」

霧切「しょうがないわね……だったらほかの作品で考えてみる?」

苗木「うん、そうしてみるね」

霧切「……苗木くん」

苗木「何?」

霧切「これから私の挙げるSSの元ネタを知らなかったらキスしましょう」

苗木「ええっ!?」

苗木「ど、どうして霧切さん!? なんで急に!?」

霧切「あなたにやる気が感じられなくなったの、こうでもしないとやる気を上げないでしょ?」

苗木「わけが分からないよ!!」

霧切「とにかく答えなさい」

苗木「は、はいっ……」















『舞園「ゴミ箱ポイポイのポイです!!」』












霧切(勝ったわ……これで苗木くんと……///)

苗木「『コレクターユイ』だ!!」

霧切「!!!?」

霧切「ちょっと待ちなさい苗木くん……ほかの三つより知名度の低いこれをどうして知ってるのかしら? 変態ね……」

苗木「そ、それは違うよ!! ……小さい時、こまるが見てたからそれにつられて僕も見てたんだよ」

霧切「妹さんをダシにして見てたのね……最低だわ」

苗木「だから違うって!!……あ、そういえばさ」

霧切「何かしら?」

苗木「このアニメって最初の頃に登場する犬か狼の敵がさ……実はイケメンだったんだよね!!」

霧切「懐かしいわね、確かそんな展開だった気がするわ」

苗木「それでさ、二期か三期かでまた獣の姿になっちゃうんだよね」

霧切「そうね」

苗木「あとさあとさ……」

霧切「……苗木くん」

苗木「?」

霧切「私達は何の話をしないといけないのかしら?」

苗木「あ……ごめん」

霧切「それだけ語れるならいいのが作れるはずよ……」

苗木「……」

霧切「その顔は悩んでいるようね」

苗木「メインキャラをダンガンロンパのキャラにチェンジしただけで……展開自体は原作と何も変わらないんだ」

霧切「しょうがないわね……あと一つだけネタがあるんだけどいいかしら?」

苗木「うん、いいよ」











『舞園「バロックワークスに入社することになりました……」』













苗木「『ONE PIECE』だね」

霧切「流石にこれは知ってるみたいね」

苗木「でもこれって中の人なの?」

霧切「知らないみたいね……ミス・マンデーと舞園さんは同じ人よ」

苗木「ええっ!? そうなの!? ……ていうかウイスキーピーク編、アニメで見てなかったな……」

霧切「声と体格が合ってなかったわ……」

苗木「あとMr.9はビビと結ばれた方がよかったな」

霧切「聞いてないわ」

苗木「ごめん」

苦節30分……

苗木「ダメだ……いいアイデアが……」

霧切「中の人ネタに拘るのがいけないのよ」

苗木「それは違うよ!! 今回のテーマは中の人ネタ!! それも舞園さんの!! これだけは譲れない!!!」

霧切「変なところで強気になるのね……」

『環境破壊は気持ちがいいゾイ!!』

苗木「この声は……?」

霧切「山田くんの部屋から聞こえるわ……恐らくアニメを見ているのね」

『ぽーよ!』

苗木・霧切「!!!!」

苗木「そうだ……うっかりしていた……」

霧切「大本眞基子を語る上で欠かせないキャラ……カービィ……!!」

苗木「霧切さん!! 僕、カービィなら作れそうだよ!!」

霧切「そう、ならよかったわ」

苗木「……あっ! これとかどうかな?」

『出た! 超高校級のアイドルの訪問者!』

苗木「舞園さんが宇宙旅行でオシオキされた先にはプププランドがあって……舞園さんが星の戦士として生きていくんだ」

霧切「そうね、これとかもいいんじゃないかしら」

『舞園「グルメレース……ですか?」』

霧切「アイドルならバラエティ番組に出ることもあるから……バラエティの一環としてやるのはどうかしら?」

苗木「じゃあ『エスガルゴン「チャンネルDDD! 本日のゲストは舞園さやかさんでゲス!」』とかはどうかな?」

霧切「もういっそ『デデデ「エスガルゴン、何をやっているゾイ?」エスガルゴン「ダンガンロンパでゲス」』でいいわね」

苗木「『デデデ「こいつが魔獣かゾイ!?」モノクマ「ウププー!!」』でもいいよね」

霧切「もう中の人とか関係ないわね」

苗木「うん……」

苗木「ありがとう霧切さん! お陰でいいのが作れそうだよ!!」

霧切「あなたが喜んでくれたのなら幸いよ」

苗木「それで霧切さん……もう一つお願いが……」

霧切「?」

苗木「……このSSのオチを考えてくれないかな?」

霧切「……呆れたわ」

霧切「『このSS』というのは……『苗木「舞園さんの中の人繋がりのSSを書こうと思うんだけど……」』で合ってるかしら?」

苗木「うん」

霧切「全く……それぐらい自分で……あら?」

苗木「どうしたの?」

霧切「あそこにいるのって……」

日向「……」

苗木「……日向くん?」

霧切「……はっ!!」

苗木「き、霧切さん!?」

霧切「苗木くん……私達はさっきまで何の話をしていたかしら?」

苗木「えっと……SS?」

霧切「何の?」

苗木「……中の人?」

霧切「もう一つ……なんの作品について語ってた?」

苗木「……カービィ?」

霧切「そうよ……」

苗木「……霧切さん?」

霧切「中の人……カービィ……そして日向くん……」

霧切「苗木くん……ここまで言えば分かるわね?」

苗木「……!!! そうか分かったぞ!」

苗木「ありがとう霧切さん! 僕行ってくるよ!」ダッ

霧切「ええ、いってらっしゃい」

苗木「日向くん!!」

日向「苗木……どうしたんだ?」

苗木「日向くんってパンツコレクターだったよね? これあげるよ!」

日向「いや、俺は別にそういうわけじゃ……」

苗木「いいから被って! はい!」

日向「うおっ!?」ズボッ

苗木(これでいいはず……)

日向「な、なんなんだよ……ん?」

シュシュシュシュシュシュ!!!

日向「!!?」

苗木「日向くんのバルカンジャブだ!!」

日向「か、身体が勝手に……」

ゴオッ!!

苗木「今度はスピンキックだ!!」

ビシャーン!!

苗木「今度はライジンブレイクだ!!」

日向「おい苗木!! なんだよこれ!!」

終里「すっげーな日向!! そんな技覚えてたんだな!!」

日向「お、終里!?」

終里「俺とやろーぜ!!」

日向「ちょ、ちょっと待っ……うわあああああああああ!!」











苗木「霧切さん! 僕、頑張ってSS書くよ!!」

霧切「ええ、期待しているわ」

〜終わり〜

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月08日 (土) 11:24:56   ID: T4r2qzPo

ゾイドにも出ていたぞ!!

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