白望「私たちは全員半妖なので…」霞「あらあら、やっぱりそうなんですか?」 (48)

小蒔「いっしょに海に行きませんか?」
白望「ぜひ」



霞「と、言うわけなので。まずはみんなで水着を買いに行きましょう」

豊音「わー、私に合うサイズあるかなー?」

小蒔「はい、きっとあると思いますよ」

エイスリン「ミズギ!」

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霞「それじゃあ初美ちゃん、お願いね」

初美「はいですよー!」

ヴゥンッ

塞「うわー。ゲームみたいな異次元空間みたいなの出ちゃったよ・・・」

小蒔「ふふっ。あんまり驚かないんですね」

白望「私たちは全員半妖なので・・・まぁ、だいたい馴れてます」

霞「あらあら、やっぱりそうなんですか?」

塞「永水の皆さんも何というか、霊能者というか、神職の人たちなんですよね?」

小蒔「はい!巫女の見習いのようなことをしています」

塞「それでこんな超能力みたいなものが・・・」

初美「私は門や扉の概念さえある場所ならば、だいたいぜーんぶ繋いだり開いたりできちゃいますよー!」

豊音「かっこいー!!」キラキラ

巴「宮守は、皆さん半妖の方が通ってる学校なんですか?」

胡桃「生徒はだいたい半妖!もしくは完全なあやかし!」

豊音「エイスリンさんも、外国の半妖さんなんだよねー?」

エイスリン「ヨーカイの、ガイコクジン!」

霞「あらあら、素敵な学校なんですね」

春「すごい」

初美「さぁさぁ、積もる話は海で遊びながらしましょうかー!」

霞「あら、そうね。早く門をくぐって水着を買ってこないと」

胡桃「これ、どこにつながってるの?」

初美「門の向こうは鹿児島の霞ちゃん行きつけの水着屋さんですよー。なので、門の先は少し暑いかもですー!」

白望「鹿児島の夏・・・ダルい・・・」ぐでっ

胡桃「ほらっ!早く行くっ!」ぐいっ

豊音「わー、わー!ワープだよー!私たち今っ、ワープしてるんだねー!」きゃっきゃ

胡桃「漫画とかゲームでは見たことあるけど、実際こうやってワープ体験するなんてね」

塞「シロはこういうの好きなんじゃない?移動が楽だしさ」

白望「ワープで移動するよりも、動かないですむ方法が知りたい・・・」

塞「・・・どこまで怠ける気だっ!」

初美「こっちですよー」

小蒔「ごめんくださーい」

店員「いらっしゃいませー」

豊音「店員さん、普通の対応だね」

巴「みんなでよく来ていますので」

春「永水近隣では、普通」

塞「すごい世界観だなぁ」

胡桃「半妖の学校も大概だと思うけど」

エイスリン「カワイイミズギ、イッパイ!」
豊音「水着ちょー久しぶりだよー」



初美「はーい!そんなこんなで、海に到着ですよー!」

塞「広っ!」

エイスリン「ヒト、イナイネ?」

胡桃「あれ、本当だ」

巴「ここは神境の海なので、私たちしか居ませんよ」

塞「えっと、つまり、ここは現実世界じゃないってこと」

霞「うーん、神々の領域だから、現実世界とも現実世界じゃないとも言えるわね」

白望「何にせよ、人ごみのない海に来られてラッキーだったね」

豊音「うん!すごいすごーい!ひろーい!」

エイスリン「ウミ、キレー!」

小蒔「喜んでいただけて、私たちも嬉しいです!」

胡桃「これ、水平線の向こうとかどうなってるんだろ・・・」

巴「あ、一応見える範囲内くらいに居てくださいね。たぶん行ったら帰って来られないので」

塞「こわっ!」

春「この世界の、一部になる」

豊音「ええーーっ!?」

初美「こらこら、はるる。おどかしたらダメですよー。そもそも水平線まで泳ぐこと自体無理だから、ここは安全ですよー!」

小蒔「ああ、それもそうですね!」

霞「いや、どうして小蒔ちゃんが納得してるのかしら?」

中断

白望「海はともかく、向こうには陸続きで山なんかも見えるけど」

小蒔「はい。私も深い場所まで入った事はないのですが、いろいろな地方の霊山とつながっているのだとか」

エイスリン「イロンナヤマ」

豊音「岩手ともつながってるかなー?」

巴「ありえますね」

初美「たまーに修験者さんや修行僧の方が迷いこんできたりしますですよー」

胡桃「それ大丈夫なの?」

霞「ええ、彼らも修行なさってる方々ですので。瞑想などをなさって帰って行きますよ」

塞「はー」

霞(・・・それにしても、今日は晴れているのに妙に山に霧が深いわね)

霞(山深くなるにつれて、どんどん見えなくなっていくような・・・)

白望「どうしたの?」

霞「ああ、いえ。もしかすると、今日はどなたか修行の方が来ているかもしれないから山にも行くのはやめた方が良さそうね」

塞「うん。もとより山に登る気なんて全く無い人物が一名いるので」

胡桃「心配ないっ!」

白望「・・・」




塞「そういえば」

小蒔「はい?」

塞「永水の皆さんは私たちが半妖だって、だいたい気付いてたみたいだけど。いつから気付いてたの?」

巴「一応、事前の占いであやかしの気配は察知していました」

豊音「占い?そんなのもできるんだー!」

小蒔「はっきり宮守の皆さんだとわかったのは、一回戦の映像を見ていたときくらいでしょうか?」

胡桃「やっぱり本職の人たちにはバレちゃうんだ」

霞「あっ、もしかしてバレてしまったら何かペナルティのようなものがありましたか!?だとしたら・・・」

胡桃「・・・」
塞「・・・」

胡桃・塞「?」

霞(あ、とくになんともないんだ)

巴「宮守の監督さん、実業団の監督とかやられてた方ですよね?あの方も半妖なんですか?」

塞「あ、熊倉先生は人間だよ」

白望「霊能者だよね」

胡桃「うん。イタコ系統の霊能者だった!」

春「・・・だった?」

豊音「ええとねー。イタコの能力、対戦相手に奪われちゃったんだよー」

エイスリン「トラレタ!」

霞「えっ、取られたって・・・」

塞「本人は『初対戦のルーキー相手で油断した』とか言ってた」

豊音「プロの世界にもいろんな雀士がいるんだねー」

胡桃「能力を取り戻すにも、交流戦でたまたま対局しただけのプロ雀士だから、次に戦えるのはいつになるのかわかんないんだよね?」

白望「でも、熊倉先生もう口寄せとかほとんど使わないだろうし、要らないんじゃないかな?」

エイスリン「デモ、ミテミタイっ!」

小蒔「ねぇ、春ちゃん。それってもしかして・・・」

春「まず間違いないと思います」

白望「なにが間違いないの?」

霞「ええと、たぶん監督さんが対局したっていうプロ雀士は・・・」

春「私のいとこだと思う」

宮守5人「えーーっ!?」

塞「すごい偶然!」

春「あの人、他の人の能力を吸収出来るから。まず間違いないと思う」

豊音「ねぇねぇ、それって誰!?誰っ!?」

春「戒能良子っていう、去年プロになった人」

豊音「すごーい!熊倉先生が対局したプロ雀士って、戒能プロだったんだー!!」

塞「豊音、知ってるの?」

豊音「去年のルーキーオブザイヤーの人だよー!そんな人といとこなんだ!?え、えっと、サインもらえないかなー!?」

塞「へー。そんなすごい人と対局したんだ、熊倉先生・・・」

胡桃「それにしても、偶然!」

豊音「うんうんっ!戒能プロはね、変幻自在のプレイスタイルって言われててね~」

白望「ああ、それで・・・」

小蒔「こんな偶然ってあるんですね」

巴「私たちが出会ったことも、何かの巡り合わせかもしれませんね」

塞「ほんと。そんな気がしてきた」

春「能力はそのうち自然に戻るはず」

白望「うん。先生にそう伝えておく」

エイスリン「イタコ、ミラレルカモ!」

豊音「楽しみだねー!」




白望「・・・そろそろ、日が暮れ始めるね」

塞「帰らなきゃ、だよね」

エイスリン「マダ遊ビタリナイ・・・」

豊音「帰りたくないよぉー!」

小蒔「皆さん、良かったらうちに泊まっていきませんか?」

白望「いえ・・・」

塞「私たちは、その、夜になったらマズいので」

霞「あっ・・・」

胡桃「残念だけど、帰らないと!」

小蒔「そうですか・・・」しゅん

初美「私たちも名残惜しいですよー」

豊音「いっぱい、遊んだしっ、サインも、もらったからっ、さびしくないっ、からぁ・・・」ぐすっ

小蒔「豊音さん・・・」うるっ

エイスリン「トヨネっ」うるうる

小蒔「また、またみんなで遊びましょうね!」

白望「もちろん」

塞「またどこか行きましょう!」

小蒔「はいっ!」

胡桃「お気づかいありがとうございます、姫様!」

塞「姫様っ!」
白望「姫様」
豊音「姫様ー!」
エイスリン「ヒメサマ!」

小蒔「み、皆さんまで姫様だなんて・・・」てれてれ

霞(姫様が宮守の皆さんにまで定着してるわ!)


姫様!姫様!姫様!

白望「日が傾いてきた」

胡桃「・・・行かないと!」

豊音「うん」

塞「今日はお誘いいただき、ありがとうございました」

エイスリン「マタネ!」

小蒔「はい。私たちもとても楽しかったです」

霞「また、いずれ」

巴「皆さんまでこちらへ」

初美「はーい、この鳥居で東京まで帰りますですよー!」

ヴゥンッ

塞「ほら、行くよシロ」

白望「・・・歩くの、ダルい」

エイスリン「シロっ」

胡桃「あ、じゃあ肩貸そうかシロ?」

豊音「貸す?貸すー?」

塞「いや、二人が貸したら肩ガッタガタにまるからっ!」

小蒔「ふふっ」くすくす

小蒔「我々もお見送りしますので」

霞「ご一緒します」

エイスリン「アリガト!」

初美「さあさあ、こっちですよー」てくてく

豊音「さっきお別れしたのに、なんだか変だよねー!」

巴「たしかに」ふふっ

春「でも、もう少しだけお話できる」

豊音「はぁ。夜にならなければもう少し遊べるのにねー」

胡桃「エイちゃん、今すぐ朝に出来ない?」

エイスリン「サスガニ、ムリ!」

塞「やっぱダメかー」

巴「エイスリンさんは、描いたものを現実に出来るんですよね?」

エイスリン「アルテイド マデナラ」

霞「いくらなんでも昼夜逆転までは無理よねぇ」

白望「ねえ」

塞「どしたのシロ?」

白望「ワープ中の道のり、なんだか長くない?」

エイスリン「シロ、ダルイノ?」

巴「いえ、でも、たしかに行きの時よりも長いような・・・」

初美「うーん?お、おかしいですよー?」

白望「やっぱり・・・」

白望「私の能力が干渉してるかもしれない」

胡桃「えっ!?でも、まだ夕陽が落ちはじめたばかりだよ!?」

白望「神境に居たから、能力が強まってるのかも」

塞「うそっ!?それは考えてなかったわ!」

霞「あらあら、どうしましょうか?」

春「私たちなら、能力を一時的に封じることは出来ると思うけど」

豊音「でも、その間に夜になっちゃうから他の4人が・・・」

小蒔「困りましたね」

白望「・・・ごめん」

初美「いえいえ!シロさんはお気になさらないでくださいですよー。
私が気合を入れれば、多少の干渉くらい・・・らっくらくーにっ」うぬぬ

チリーン

初美「ん??」

初美「今、鈴の音がしませんでしたか?」

豊音「聞こえたよー!」

巴「あっちの方だった!」

白望「行ってみよう」

塞「うん!」


チリーン

チリーン

チリーン


熊倉「おや、おかえりあんたたち」


塞「熊倉先生!」

初美「ぬ、抜けたれましたですよー!」

白望「その鈴、熊倉先生が?」

熊倉「ああ。あんたたちの帰りが少し遅いから、どこかで道にでも迷っているのかと思ってね」

チリーン

豊音(熊倉先生、やっぱりすごい霊能者さんなんだー!)ぱぁぁ

小蒔「何はともあれ、万事解決ですねっ!」

エイスリン「イチジハ ドウナルカト」

熊倉「永水の皆さん。この子らを送り届けてくれてありがとうございます」

初美「いえいえ、こちらこそ修行不足でお手数おかけしましたですよー」

熊倉「ふふっ。たいしたことじゃありませんよ」

小蒔「急なお誘いにかかわらず、お応えいただき本当にありがとうございました」

霞「それじゃあみんな。名残惜しいけど・・・」

小蒔「ええ。帰らないと、いけないのですよね」しゅん

塞「はい。もうあと少ししたら」

白望「夜になってしまうから」

小蒔「・・・また、いっしょに遊びましょうね」

豊音「うんっ、また、また、遊ぼー?」ぐすっ

胡桃「もう!豊音、また泣いて・・・」

エイスリン「ウウッ・・・」うるっ

初美「姫様。そろそろお暇しますよー」

小蒔「はい。それでは皆さん、お元気で」

白望「うん。元気で、姫様」

エイスリン「ヒメサマ!」
胡桃「姫様!」
塞「姫様」
豊音「姫様ー!」

小蒔「あははっ、もう、また」くすくす

小蒔「それでは、次にまた遊びに行く日には」

塞「うん!」


全員「「早起きして、朝一番に遊びに行きましょう!!」」



おしまい

こんなオカルトあり得たら面白いかなと思って書き始めた


あと、原作読み返したら水着屋さん東京だったけど気にしない方向で


終わりにします

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