ビスマルク「シケてるわね」 (42)

提督「悪いかよ」ピ ピ ピ


『見てくださいこの大トロ』『昨日の4時過ぎ、駅前の路上で』『愛してる、ゆり子』


ビスマルク「私達の上官が、折角の休日をテレビ番組のザッピングに費やしてるなんて、思いたくはないわね」

提督「余計なお世話だ、このジャガイモ戦艦」

ビスマルク「ジャガっ、あ、貴方ねえ…」

提督「それより、いつまで入り口に突っ立ってる」

提督「ソファの隣空いてるから、まあ座れ」ポンポン

ビスマルク「…」ジロリ

ビスマルク「…Danke schön」ポスッ

提督「びて、ぜあ」ピ


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438173284

注意
・ビスマルクと提督がテレビを観ながらくだらない話をしたりするスレです
・例によってここのビスマルクは既にdreiです
・ドイツ語選択者の見栄でドイツ語が所々出てきますが、多分間違えてます。優しく訂正してあげましょう
・書き溜めてますが、気に喰わない所を書き直しながら上げるので途中途切れるかもです

『お互いの話』


《今日はここ、鹿児島にやって来ました! 今回の旅のお供は…》


ビスマルク「綺麗な所ね」

提督「旅行か…ここんとこ、仕事以外で遠出しねえな」

ビスマルク「暇ができたら行ってみたいわね…折角Japanに来たんだもの」

提督「いつになることやら…」


《名物の鶏飯に舌鼓を打った後は海沿いに…》


ビスマルク「ケイハン。今度食べてみたいわ」

提督「昔食ったことがあるが、中々癖になるぞ」

提督「そうだな…俺は寧ろ、本場のゔるすととやらを食ってみてえな。ドイツに行ってみたいし」

ビスマルク「…」

提督「ビス子?」

ビスマルク「…何でもないわ」

《内風呂も広くて、癒されます~》


提督「…」マジマジ

ビスマルク「…鼻の下が伸びてるわよ」ハア

提督「うるせえ」

ビスマルク「ホンット、女と見れば見境無し。貴方、普段から艦娘に手を出してばかりいるって専らの噂よ」

提督「そりゃ言いがかりだ。偶々そういう場面に出くわして、それが記憶に残ってるってだけの話だろ」

ビスマルク「にしたって節度を持ちなさいよ」

提督「当たり前だ。軽巡以下には手を出さねえし、ヤるときは全部合意の上だ。そもそも、大体が向こうから誘ってきやがるんだぜ」

ビスマルク「…朝方、あのうるさい軽巡とお風呂でヨロシクしてたのは?」

提督「良いんだよ、川内は心得てるからな。ってか、見てやがったのか」

ビスマルク「そもそも、そのことで談判しに来たのよ」

提督「ああそうかい。で、何だ。お前も抱いてほしいのか」

ビスマルク「」バシッ

提督「痛」

ビスマルク「…もういい」

《夕食は黒豚のしゃぶしゃぶや海の幸をふんだんに使った…》


提督「…なあ、ビス子。ドイツの飯は美味いのか」

ビスマルク「…ええ、もちろん」

提督「そうかい。ああ、お前も料理できたらなあ。本場のDeuche Kücheとやらを食ってみたいんだが」

ビスマルク「レーベリヒトに頼んだら。あの娘、料理が上手よ」

提督「今度頼んでみるか」

ビスマルク「そうして頂戴。私は、ここの食事が気に入ってるから」

提督「…お前、あんまり向こうでの話しないよな」

ビスマルク「…」

提督「いや、いいや。何も言うな」ピ

『煙の話』


《こちらの商品、最新の技術で…》


ビスマルク「」ソワソワ

提督「ほれ、灰皿」コト

ビスマルク「Danke」シュ

カチ シュボ

ビスマルク「…」フゥ

提督「煙はあっちに吐けよ。俺は喉が弱いんだ」

ビスマルク「分かったわ」ハァ


《お部屋の空気を綺麗に…》


提督「ウイスキーでも開けるか…」スクッ

ビスマルク「ねえ、この機械、貴方にピッタリじゃない?」

提督「ああ? 良いんだよ、俺は吸わねえし」ガタッ ガチャガチャ

ビスマルク「でも、来客が吸うかもしれないじゃない。私みたいに」

提督「窓開けりゃ済む話だ。花粉は平気だしな」ガラッ ガラガラ

《臭いを吸着して爽やかな空気を…》


提督「大体、お前らが吸わなきゃいい話だろ」ゴトッ ゴトッ

ビスマルク「それは出来ないわね」スゥ

ビスマルク「…煙には、お世話になったから」ハァ

提督「お前らは、昔話には事欠かねえな」ボスッ

提督「飲むか」

ビスマルク「何それ…安物じゃない」

提督「リーズナブルと言え」キリン キリン キリン

ビスマルク「貴方、仮にも将校よ。あまりけち臭い物ばかり持ってると、ナメられるわよ」

提督「ンなこと言われてもな…慣れちまったもんはしょうがねえよ。今更気取った所で、ぎこちない様晒して逆に舐められるのがオチだ」トクトクトク

提督「急ごしらえの偽装煙突は、お前を守ってくれたか?」クイ

ビスマルク「…」フーッ


《今なら交換用フィルターを3枚お付けして、お値段そのまま》


提督「」ピ

『神様の話』


《先週の金曜日から行方が分からなくなっている女子児童について…》


ビスマルク「提督、貴方は神を信じるの?」

提督「藪から棒に、どうした」

ビスマルク「Japanには宗教が無いみたいじゃない」

提督「外人は誤解するけどな、日本人だって神様や仏様は信じてるぞ」

ビスマルク「でも、とてもそんな風には見えないわ」


《同じ学校に通う児童は…》


ビスマルク「例えば、テレビで言ってるこの子の無事を、貴方なら誰に祈るの?」

提督「…さあな」

ビスマルク「ほら」

提督「だが、無事に見つかったなら…何かしらに感謝はするだろう。逆に死体で見つかったら、何かしらを恨むかもな」

ビスマルク「…」

提督「結局、やり場のない想いをぶつけるのに都合のいい存在ってこった」

ビスマルク「貴方達の言葉を借りるなら、『罰当たり』ね」

提督「難しい言葉を知ってるもんだな」

提督「罰当たり、か…。確かに神様は怖いが、案外俺たちと大差ないらしいぞ。大体、数からして多過ぎんだよ」

ビスマルク「それは多神教ってやつ」

提督「ああ。南蛮人共がキリスト教を持ってきた頃にはもう、コショウと火薬じゃ剥がせないほどに深く根を張ってたんだな」

ビスマルク「じゃあ、もっと早くにJapanerがChristentumに出会っていたら?」

提督「…」コク…

《続いて、夏の訪れを告げる向日葵が、今年も…》


提督「…寶船の乗員が、一人増えるだけさ」ピ

『汚い話』※微エロ注意

《あんっ、あっ、そこぉっ…》


提督「げ」ピ

ビスマルク「」ガシッ ピ


《んっ…ハア、ハア、やんっ》


提督「チャンネルを返せ」ギリギリ

ビスマルク「嫌よ」ギリギリ

提督「こんな状況で観るもんじゃねえだろうが、このジャガイモスケベ戦艦」

ビスマルク「入浴シーンに鼻の下伸ばしといて、よく言うわね」

ビスマルク「それに私、もう子供じゃないのだけれど」

提督「言ってることはどこぞのレディと一緒だがな」

《ゆり子…ゆり子…》


提督「…艦娘ってのは、いっつも持て余してんのかよ」

ビスマルク「何言ってるの」

提督「こう見えて俺、『ソッチ』でも忙しいんだよ」

提督「お前だって、来た頃は口を開けば規律規律と五月蝿かった癖に、今じゃこのザマだ」

ビスマルク「失礼ね、オンオフを分けているだけよ」

ビスマルク「…でも、まあ、確かに『そういう』気分になることは、あるわ」

提督「ふぅん…」カランカラン


《イく…イく…ああっ》


ビスマルク「…ちょっと」クイ

提督「んだよ」

ビスマルク「テレビではあんなシーン、隣にはうら若き金髪美女。これで、何もしないでいるつもり?」

提督「…ハァ」コト

ガバッ

ビスマルク「Oh !」ドサ

提督「ヤりたいなら素直に言えよ」

ビスマルク「私がそんな軽い女に見えるかしら」

提督「オボコには見えるかもな。一回だけだぞ。朝ので結構だりぃんだ」

ビスマルク「それは、貴方の働きによるわね」グイッ

ビスマルク「んっ…」チュ

提督「…っは、煙草臭え」

ビスマルク「重油と硝煙じゃないだけ、マシだと思わない?」

提督「煙が舌まで染み付いた奴とは、まだキスしたことねえな」

ビスマルク「ああ、そう。全く、羨ましいわね」

提督「何がだよ」プチ プチ

ビスマルク「欲求不満になっても、不自由しないもの。周りには、貴方を慕う可愛い娘がたくさんいるし」シュル

提督「女社会に一人で放り込まれるストレスと釣り合うかと言われると、微妙だがな」パサ

提督「ぶっちゃけ独りでマス掻いてる方が、気は楽だ」

ビスマルク「コンゴウ辺りが聞いたら泣くわね」フッ

ビスマルク「…キスしてよ。たくさん、キスして」

提督「…」ピ


『』プッ

『愛の話』



ビスマルク「…ねえ」

提督「何だ」

ビスマルク「貴方、誰かに指輪は渡さないの」

提督「…」

ビスマルク「皆、気になってるわよ。然るべき任務は済んで、モノは届いてる。既に何隻かは十分な練度に達してる。それなのに、貴方は誰かを選ぶ素振りさえ見せない」

提督「逆に訊くが」

ビスマルク「…」

提督「そんなに指輪が欲しいのか。考えてもみろよ、クソみてえな上官と、仕事以外でも四六時中付き合わなきゃなんねえんだぞ」

ビスマルク「無理矢理そうする必要は無いのよ? 単純に能力の向上が目当てでも良い。どうせ戦いが終わるまでの関係だし」

ビスマルク「…でも、もし、ずっと貴方から離れられなくなるとしても…私は、構わないわ」

提督「酔狂なやつだ」

ビスマルク「本当よ。私…」スゥ

ビスマルク「…Ich liebe Sie, mein Admiral」

提督「…」ピ


《この番組は、ご覧の提供で…》

提督「…それは、どこまで信じて良いんだ?」

ビスマルク「貴方の思う通りでいいわ」

ビスマルク「戦いが終わっても…艦娘でなくなっても…ずっと貴方の傍にいたいの」

提督「…」

提督「シャワー」


《この後は、刑事ドラマ再放送シリーズ…》


提督「浴びて来い」

ビスマルク「…」スクッ

ビスマルク「別に、無理して応えてくれなくても構わないわ。言ってみればこれは、抜け駆け」

ビスマルク「…或いは、ここの皆の代弁」

スタスタ… ガラッ

提督「…」ボー

提督「…」スクッ

ゴソゴソ


《現場には、空になった煙草の箱が…》


提督「煙草…」ジッ

シュル カチ シュボ

提督「」スゥ

提督「…ッ、ゲホッ!ゲホッ!」ドンドン

提督「ああクソッ!」ギュ グリグリ

提督「…分かんねえなァ……多分、俺が馬鹿なんだろうな」

コンコン

「提督、いるかい?」

提督「おう、いるぞ」

ガチャ

Z1「お邪魔しま…っ!?」ビクッ

提督「あ、悪い。服着ねえと…」イソイソ

Z1「そ、外で待ってるね」ソロリ


《はい、目撃情報です。昨晩、現場近くの公園で…》


Z1「もういいかい?」チラ

提督「ああ。汚えモン見せたな」

Z1「大丈夫…それほどじゃないから」

提督「それで、何の用事だ?」

Z1「…前々から話そうと思ってたんだけど。ビスマルク姉様のことで」

提督「ビス子か? だったら」

提督「…」ユビサシ

Z1「? …! これ姉様の…じゃあ、ずっとここにいたんだ。それに…」

Z1「…良かった。ちゃんと、自分の口で伝えられたんだね」

提督「良くねえよ…俺は、すっかり困ってんだ。何て応えてやれば良いか…」

Z1「そんなの…提督は、誰かを好きになったり、好かれたりしたことないの?」

提督「そんなことは…」

Z1「だったら、Jaの言い方もNeinの言い方も分かるよね。大丈夫、提督の思った通りを伝えれば良いよ。それでどうなっても、ボクもマックスも責めないから」

提督「そうか…」

提督「…そうだ。一つ、頼まれてくれねえか」

Z1「なあに?」

提督「ドイツ料理ってのが食ってみたくてな。手間じゃなければ、今晩ご馳走してくれねえか」

Z1「! 任せてよ。マックスもオイゲンもウーも呼んで、とびきりのを作ったげる」

提督「おう、任せたぞ」

Z1「よし、そうと決まればマミヤに頼んで、ジャガイモをたくさん用意しないと…」

提督「…フッ」

Z1「どうしたの?」

提督「いや…やっぱり、ジャガイモなんだなって思ってな」

Z1「ジャガイモを馬鹿にしちゃいけないよ。フリードリヒ公が、祖国の飢えた人々を救うために頑張って広めたんだから」

提督「…祖国、か」ボソッ

提督「ああ…そうだな」

Z1「じゃあ、行ってくるね」ガチャ

スタスタスタ…

提督「…」ピ

『誇りの話』


《クラシック・セレクション。今週はスメタナの『わが祖国』より、『モルダウ』をお送りします。演奏は…》


ガラッ

ビスマルク「上がったわよ。貴方も浴びたら」

提督「…」


《なつかしき河よ モルダウの…》


提督「清き流れは、我が心…」

ビスマルク「…提督?」

提督「美しき河よ」


《モルダウの 青き水面は》


提督「今も、なお…」

提督「…なあ、ビス子」

ビスマルク「…何?」

提督「良い歌だと思わねえか」

ビスマルク「…」ジッ

提督「お前は…故郷に、未練は無いのか」

ビスマルク「…」

提督「見ての通り俺は、お前達を戦わせて一人ヌクヌクしてるクズ野郎だ。だが、クズはクズなりに、この国を想ってるつもりだ。お前達は…祖国から離れた今、何のために戦ってる?」

ビスマルク「…」


《岩に 当たり 飛沫 上げて 渦を巻く》


ビスマルク「…艦娘として生まれた時…正確には、初めて制服に袖を通した時。私は、あるものを探したの。そしてそれは、何処にも無かった」

提督「鉤十字か」

ビスマルク「上官に聞いたわ。『Hakenkreuzは何処? 私達の第三帝国はどうなったの?』って」

提督「…」

ビスマルク「滅茶苦茶に怒られたわ。その言葉を口に出すな、お前はドイツの恥だとまで言われた」

提督「…変わっちまったんだな」

ビスマルク「酷すぎるわ…私達が、命を賭けて守ったものは……全部、無かったことにされたというの?」

ビスマルク「今のあの国に、未練なんて無い。私達のGroßdeutcshes Reichは、もう死んだわ」

提督「…」

《人は駆ける 獲物求めて…》


提督「長門って、いるだろ」

ビスマルク「ええ。ビッグ7の一角の」

提督「だいぶ前の話だ。まだ俺が、ペーペーだった頃。演習で上の連中とかち合ってな、当然練度が違いすぎたもんであっという間に皆やられちまったんだ」

提督「だが、何の偶然か…あいつは、まだ三つ目の艦隊編成さえ出来なかった俺の部隊にいて、その演習で一人生き残った」


《岸辺に湧く 喜びの歌…》


提督「あいつ、何やったと思う」

ビスマルク「…どうしたの?」

提督「6隻相手に、一人で吶喊かけやがったんだよ。『天皇陛下万歳』と叫んで」

ビスマルク「…」

提督「ギャラリーからは失笑が沸いた。どいつもこいつも、恐竜か何かを見るような目であいつを見てやがった」

提督「当然、ボロ負けだ。演習が終わった後、俺はあいつに詰め寄られたよ。『己が身は皇国に捧げるためにある。確かにあの場、あの行動は愚の骨頂であった。だが、何故報国に努めんとする私の言葉を、あのように侮辱されねばならないのだ』ってな」

提督「俺は…情けなくってな…『時代は変わったんだ』としか、言えなかった。あいつは今も、自分が何のために戦っているのか悩んでる。他の連中だって、きっとそうだ」

ビスマルク「でも…貴方達のKaiserは、今でもKaiserじゃない。『あの人』よりも余程マシだわ」

提督「そんなのは建前だ。お前達の…あいつらの『誇り』は…もう、歴史の一部として、裁きを受けちまったんだ」

提督「分かるか。もう、逃げられないんだ。もしも、お前の俺に対する想いが、祖国から、俺を足掛けにしてこの国に逃げ込むための口実だと言うのなら…俺は、お前に応えることはできない」

ビスマルク「…」

《人々の心は いつまでも この河の 流れと共にゆく…》


提督「…ゆっくり考えろ。急かしはしないから」

ビスマルク「考えたって…」

ビスマルク「…私は、ナガトとは違う。私には、戦う理由があるの」

提督「何だ」


《わがふるさとの この河モルダウよ》


ビスマルク「…貴方よ」

『心の話』


《来週はワーグナーの『ローエングリン』より、『婚礼の合唱』を…》


提督「…シャワー浴びてくる」

ビスマルク「ええ」ピ


《東チーム速かった。回答をどうぞ!》


ビスマルク「…」ジッ

ドタドタドタ…

ガチャ

プリンツ「ビスマルク姉様!」

ビスマルク「オイゲンじゃない。どうしたの、そのエプロン」

プリンツ「Admiralさんが、おいしいDeuche Kücheを食べたいって言うので、皆で作ってるんです。それよりも…」ズイ

プリンツ「…レーベから聞きました、Admiralさんとのこと。…上手く行きましたか?」

ビスマルク「ああ、もうそんなに広まってるの」

ビスマルク「そうねぇ…あの人、思ったよりずっと、ちゃんとした人だったわ」

プリンツ「?」

ビスマルク「全部、お見通し。自分でも気付かなかった心も、弱さも…ッ…全部…」

ビスマルク「ッ…ヒッ…ごめんなさい…グスッ」ギュ

プリンツ「ね、姉様ぁ…泣かないで…」オロオロ


《さあ、次が最後の問題。ジャンルはグルメから…》


プリンツ「そ、そうだ。丁度今、レーベ達がお料理の最中ですから、姉様も一緒に来ましょうよ。味見だけでも…」

ビスマルク「ッ……ック…」ポロポロ

ビスマルク「ごめんなさい、オイゲン…もう少し、このままでいさせて」

プリンツ「ビスマルク姉様…」

ギュ

プリンツ「…はい。プリンツ・オイゲンは、いつでも姉様の味方です」

《さあ押したのは西チーム! 決めるのか? 回答をどうぞ!》


ビスマルク「…貴女、言ってたわよね。私を追ってこの国に来たって」

プリンツ「はい。ビスマルク姉様の有る所、Weltweit何処へでも!」

ビスマルク「でも…当の私は、Deutschlandを逃れてここに来たの」

プリンツ「それは…なんだか、そんな気は」

ビスマルク「いずれは、あの国にもきちんと向き合っていかないといけない。でも、それが済むのと、この戦いが終わること…或いは、私が沈むこと」

プリンツ「ビスマルク姉様は沈んだりしません!」

ビスマルク「フフッ、ありがとう。…もしも、然るべき時までに私の想いに決着が着かなかったら、貴女はどうする?」

プリンツ「姉様を、待ちます」キッパリ

ビスマルク「そう。…じゃあ、もしも私が、ずっとこの国に残ると決めたら?」

プリンツ「その時は…」

プリンツ「ビスマルク姉様とは一緒にいたいけど、故郷は恋しいし…」

ビスマルク「そうよね。貴女にはあなたの、私には私の人生がある。いずれ、お互いの道が違えることがあれば、その時は…自分の道を進みましょう」

プリンツ「姉様ぁ…」

ビスマルク「ああ、そんな顔しないの。今すぐお別れなんて話じゃないわよ。ただ、その時があるならって」

プリンツ「でも…」

《見事逆転優勝を果たした西チームには、賞金500万円と旅行券が…》


ガラッ

提督「ビス子、まだいるか…」

提督「って、プリンツまで来てるじゃねえか」

プリンツ「あ、Admiralさん! もう、姉様を泣かしちゃダメですよ!」ビシッ

ビスマルク「良いのよ、オイゲン。私が勝手にやったことだから」

プリンツ「でも!」

提督「あー、悪かった。で、飯は出来たのか?」

プリンツ「あ」

コンコン ガチャ

呂500「てーとく、ご飯、出来ました、ですって!」

マックス「プリンツ、まだいたの。いつまでも戻らないから、心配したわ」

プリンツ「あっ、ごめんね。マックス」

マックス「ほら、レーベが一人で準備してるから、早く戻らないと」

プリンツ「えーと、じゃあ私も戻りますね」

提督「ああ。すぐにビス子と行く」

ガチャ

提督「…さて、と」ピ


『』ブッ


提督「ちょっと、寄りたい所があるんだが」

ビスマルク「奇遇ね、私もよ」

提督「じゃあそっちからで良いや」


提督「凄えな…食料庫の奥に、こんな所があったとは」

ビスマルク「ホウショウに教えてもらったの。一部軽空母に盗られたくないお酒は、ここに仕舞っておくって」

ビスマルク「ここの戸棚に…あった」グイ

提督「ワインか」

ビスマルク「そう、ワインよ」

ビスマルク「…貴方に、あげるわ」スッ

提督「…」ヒョイ

提督「1848…物凄い年代物じゃねえか」ジッ

ビスマルク「Großdeutsche Lösungが生まれた頃のもの。『あの人』の夢と、同い年よ」

ビスマルク「今まで、過去に縋って生きてきた。それは言わば、私の縋ってきた過去の依代。…もう、決別することにしたわ」

提督「随分と重たい贈り物だ」

ビスマルク「好きにして頂戴。保存が良くないから、飲めるかどうか分からないけど。飾るだけでも良い。あんな安酒ばかり並べてたら、貴方の品格に関わるわよ」

提督「後で開けてみるか。…じゃあ、次は俺の用事だな」


ビスマルク「執務室?」

提督「ああ。この金庫に用事がある」

提督「ナンバーは…」カリカリカリ カリカリ カリカリカリカリ…

ガチャ

提督「よし、盗られてないな」ヒョイ

コト コト パサ

ビスマルク「!!」ドキッ

提督「」サラサラ…

提督「ほら」スッ

ビスマルク「で、でも、これって」

提督「嫌なら構わねえよ。また仕舞いこむだけだ」

ビスマルク「…」ジッ

スッ…

サラサラ

『Bismarck』

提督「書いたか。じゃあ手ェ出せ」パカ

ビスマルク「ええ…」スッ

提督「」グイ

キュ

提督「お前もだ」

ビスマルク「ええ」クイ

キュッ



指輪「「」」キラキラ



ビスマルク「…」ジッ

ポタ…ポタ…

ビスマルク「…あ、あら、どうしてかしら。何だか、涙が…」

提督「…」ギュ

ビスマルク「Admiral…Mein lieber Admiral…」ポロポロ

ビスマルク「Warum…どうして、私を…さっきは、応えられないって言ったのに」

提督「ご褒美の飴玉じゃねえんだ。お前がどうしようが知ったこっちゃねえ。俺が渡したいから渡す、それだけだ」

ビスマルク「でも…私は、貴方を利用しようとしたのよ? 自分勝手な想いのために」

提督「それだけか? じゃあ、お前の告白は、ありゃ全部嘘だってのか?」

ビスマルク「…それは、違うわ」

提督「だろ? それに、本当の心は誰にも…それこそ、手前にも分かんねえ。俺も言ってて気付いたが…」

提督「お前、鳴り物入りでやって来たは良いが、最初の頃は散々だったろ」

ビスマルク「Ach…」ドキ

提督「金剛に演習でコテンパンにされるわ、出撃で一人大破するわ、その癖口だけは達者で…」

ビスマルク「お願い、それ以上は…」フルフル

提督「だが…お前、マジで感謝しろよな? やさぐれて呑んだくれてやがるお前のために、勲章掻き集めて、設計図2枚も引いて、挙句戦艦に魚雷積むなんて時代に逆行する大博打やらかしたんだから」

ビスマルク「ええ…本当に感謝してる。だからこそ、貴方を好きになったの」

提督「まあ、そこまで必死になったのも、実はお前のことが心の何処かに引っ掛かってたんだろうなって、今こうして思うわけだ」

提督「抜け駆けだ? 知るかよ。手前の心を手前自身に気付かせた、お前の勝ちだ。…ビスマルク」

ビスマルク「Admiral…」

ズイ…



「ビスマルク姉様ー? Admiralさーん?」

提督・ビスマルク「「!」」

ガチャ

プリンツ「あ、ここにいた。お二人とも、折角のEssenが冷めちゃい…ま……」

提督「悪い悪い、すぐ行く」

プリンツ「」

プリンツ「あ、え、その、えっと、それ、もしかして…」シドロモドロ

ビスマルク「…そういうことよ、オイゲン」

プリンツ「あっ…」

クルリ

プリンツ「HUUUUUUCH !!」ダッ


「Heiratet! Heiratet! Frau Bismarck heiratet uns Admiral!!」ダダダダダダ…


「何の騒ぎだ…プリンツ・オイゲン?」「何ですか、事件ですか?」「霧島、あの娘は何て言ってるの?」「えーと、ビスマルクさんが提督とケッコン…なんですって?!」ガタタッ「Hey、提督! Where are you !? どういうことか説明するネ!!」バターン

提督「…エラいことになった」ポカーン

ビスマルク「…仕方ないわよ。それより」

ギュッ

ビスマルク「行きましょ。皆が待ってるわ」ニコッ


「…そうだ、一つ注文なのだけど」「何だ」「こうなったからには、以後浮気は厳禁よ」「ぐっ…善処する」「…」「そ、それを言うなら、お前も飯炊きの一つくらいは覚えろよな。…すぐに、とは言わねえが」「…善処するわ。『旦那様』」


おしまい

ビスマルクに関しては、狙ったら一発で来たものであんまり有り難みも感じず、最初は正直気に入らなかったので放置してたのですが、プリンツ入手を機にじっくり育ててみると、これが愛しいのなんの。まだ指輪は買ってませんが、川内に続く嫁艦であります。いちゃラブウ=ス異本増えろ。TPPに負けるな。
…では、試験勉強に戻ります。

ここまでご覧頂き、誠にありがとうございました。

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