父「勇者ちゃん!今日は旅立ちの日だよ」ハァハァ(34)



父「」ハァハァ


勇者「」グッスリ


父「我が娘ながら」ジュルリ

勇者「うーん……」スースー


父「いやらしい寝顔だ」ゴックン



勇者「うーん……」パチ


父「うむぅー」


勇者「うわっ!?」バシッ


父「ひでっ!!」


勇者「ちょっとお父様!?どういうつもりですか!!」


父「いやちゅうをね」ハァハァ

勇者「平然となんてことを!!」

たなかさん続きを


父「怒ってる勇者ちゃんも可愛いよ」ハァハァ


勇者「……」


父「とりあえずあれだよ。今日は旅立ちの日だ、はやく王様にご挨拶をしてきなさい」


勇者「はい」


父「はぁ……けどパパはとても悲しいよ」


バタン


父「ふええ?」

勇者「……」



父「おろ?勇者ちゃん!」


勇者「扉を閉めたのは良かったのですが忘れ物です」


父(ふふ、パパを、かな?)ハァハァ


勇者「では」


父「あれ?」


バタン


父「フッ、どうじないよ?勇者ちゃん……」




王様「おう勇者よ!!勇ましき……否!いやらしき勇者よ!!」


勇者「……はい?」


王様「あ、いやすまんすまん。じょーだんじゃよじょーだん」


勇者「はい……」

王様「ふぇっふぇっ……齡15ながらその色気!可愛さもあるその色気!素晴らしい」


勇者(なんなの……)



大臣「王様」


王様「ん?」

大臣「」ゴニョゴニョ


王様「んほぉ!耳もとはだめぇっ!!」バシッ


大臣「」

勇者「」


王様「なんじゃ!その目は!!」


大臣「いえ」

王様「ま、とりあえず頑張ってきんしゃい。酒場でパーティー作りとかしていいよ」


勇者「はい」


王様「ふぇっふぇっ」



酒場ー


勇者「あのすみません。仲間を捜しにきました」


主人「うおー、おーっす。未来のチャンピオン」


勇者「え?」


主人「すまんすまん。ついいつもののノリでな」フフッ

主人「仲間ね?とりあえずこのリストを見るといいよ」


勇者「はい、ありがとうございます」


主人「」フッ



勇者「どれどれ……」

主人(なんかこいついやらしいな……)


勇者(うわ……)キョロキョロ


父「」チラッ


勇者(……いる)


父「勇者ちゃーん!」



父「パパね!勇者ちゃんが心配だから酒場で傭兵登録しちゃった!」


勇者「しちゃった、じゃありませんよ!お父様は力も無いし頭も良くないんですよ?」


父「うぅ」


勇者「傭兵登録したということは他の人に仕事を依頼されるということです!それは危険なことをするということですよ?」


父「フフッ勇者ちゃんくどい」


勇者「なっ」


父「大丈夫だよ勇者ちゃん!僕は勇者ちゃん以外と旅するような軽い男じゃないしね」



勇者「……お父様」

父「なんだい?」ニコニコ


勇者「魔王討伐は危険な旅です。私はそんな危険な旅にお父様を連れて行きたくない」


父「勇者ちゃん……」ウルウル


勇者「はっきりと申し上げますと……お父様は足手まといです」


父「ふぇぇ」


勇者「あなたを守る余裕なんてないんです!わかってください!!」


父「」フッ


勇者「お父様?」



父「勇者ちゃんはなにもわかってないな……隠されたこの父の力を」


勇者「」


父「わかるかい?そう君は誰の子だい……」

勇者「お父様とお母様のですけど」


父「そうだ!そう!!勇者の血を作ったのは私だ!!」


勇者「お母様のですけど」


父「……知ってたの?」


勇者「はい」


父「」テヘッ


勇者「はぁ……」



勇者「マスター」


主人「おーっす。未来のチャンピオン」

勇者「この人とこの人、います?」

主人「いるぜ。奥だ」


勇者「ありがとうございます」


父「パパもついていくぞ!」


勇者「すみません」

魔法使い「……なん……だ?」


勇者「あの私、勇者というものなんですが」


魔法使い「……ほう」

父「あら!」

勇者「……なに?」


父「勇者ちゃん!だめだよ!こいつ男じゃん」


勇者「それがなんです?」

父「ぎゃ、逆ナンなんかして!ハレンチだぞ!!」


勇者「はぁ!?」



魔法使い「逆ナン……だと……!?」ビクンビクン


勇者「ちょっとバカじゃないですか!?私はただ一緒に魔王を倒す有志を」


魔法使い「魔王を倒す……?」


勇者「はいそうです」

魔法使い「ククク……逆ナンじゃないのか」シュン


父「あ!なんかテンション下がった!こいついやらしいことかんがえてたぞ!!」


魔法使い「ち、ちがう……俺は……そんな期待なんか……」


父「いいや絶対してたね!なんかビクンビクンしてたもん」


魔法使い「クッ……」


勇者「お父様!!いい加減にしてください!」


父「うぇ!?なんで僕が怒られるの?」



勇者「あぁもう……」


父「うぇ!?うぇ!?うぇぇ!?」


勇者「魔法使いさん」

魔法使い「ん?」

勇者「貴方は凄腕の魔法使いと聞きました、ぜひ貴方のお力を私に貸してください」

魔法使い「む……」

父「やめたほうがいいよ。なんかこいつ常にかっこつけてるし」


勇者「父様は少し黙っててください」

父「」シュン

親父クソうぜーだけでクソつまんねーな
さっさと惨殺される展開希望



魔法使い「……」


勇者「ダメでしょうか?」


魔法使い「…わかった」

魔法使い「魔王には……ちょっとした……借りがあるからな」


勇者「ありがとうございます!!じゃ、明日の朝出発しますので!!」


魔法使い「……了解」



父「勇者ちゃん勇者ちゃん」


勇者「はい?」

父「なんで明日の朝なの?」

勇者「まだ私にもやることがあるんですよ」

父「へぇ」


勇者「すみません」


戦士「はいよー」

勇者「私、勇者というものなんですが貴女のお力を貸してくださいませんか?」



父(ハァハァ、この女まじ淫乱だぁ……)


戦士「へぇ、あんたが勇者かぁ」


勇者「はい!」

戦士「良い顔してるね」

勇者「えっ?」


戦士「可愛い」ジーッ

勇者「えっ?いや、そんなぁ//」


父「ダメッ!」バッ



戦士「うわっ、なに?このハゲオヤジ」


父「僕は勇者ちゃんのパパさんです!」ムーッ


勇者「お父様!」


戦士(うわー、キツッ。このオッサンきっつ……)

父「勇者ちゃんをそんないやらしい目で見るな!僕をそういう目で見ろ!!」


勇者「ちょ、お父様!!なんてはしたないことを!!」

父「」ムーッ

勇者「戦士さん、本当にすみません!」



戦士「いやまぁ、慣れてるからいいよ。こんな鎧着てる私も私だし」

父「ふんっ!わかってるならほんとただの淫乱じゃないか!!」


戦士「」ビキッ

戦士「あ?」


勇者「ごめんなさいごめんなさい!!ほらお父様も」


父(ふえぇ、やばいよぉ!!洪水注意報だよぉぉ)


勇者「ごめんなさいごめんなさいぃ!!」


戦士「……」


父(あぼろべろばほべろぽへんぽへん)


戦士「…チッ」



戦士「勇者!」


勇者「はいぃ!?」

戦士「仲間になってもいいけど一つ条件がある」

勇者「はい、なんでしょうか?」


戦士「このハゲオヤジをぶっ飛ばせ」


父(えっ)


勇者「……えっ?」



戦士「それがあたしを仲間に出来る条件だ。譲歩はしない」


勇者「……戦士さん」


戦士「さぁ、どうする?」


勇者「」ジーッ


父(勇者ちゃん……パパそんな見つめられちゃったら……)


勇者「ごめんなさい、戦士さん。こんな人でも私のお父様なんです」


戦士「そうか……」


戦士「ふふ、そうか」ニコリ


勇者「戦士さん?」



戦士「合格だ、勇者」


勇者「ご、合格?どういうことです?戦士さん」


戦士「試したんだよ、あんたを」

戦士「これから正義を行うってのに、人に物をしかも肉親を売るようなやつは信頼出来ないでしょ?だから」


勇者「戦士さん…」


戦士「だから合格だ!あたしはあんたについていく」


勇者「ありがとうございます!!戦士さん!」

親父ミンチになればいいのに…



翌朝ー━


勇者「よしっと……」


父「」ウルウル


勇者「それでは行ってきますね、父様」

父「本当に行くの?」

勇者「はい。私がこの世に生を受けた理由ですから」


父「そんな重々しく捉えなくていいんだよ」

勇者「いえ。傲りかもしれませんが私は人々の希望、魔を振り撒く悪しき魔王を倒せる唯一の存在ですから」

父「勇者ちゃん……」



父「重くないかい?」

勇者「軽いわけないじゃないですか」


父「……」

勇者「辛いです、苦しいです。けどそれでも」


父「勇者ちゃん!」ダキッ


勇者「キャッ!?」

父「辛かったら直ぐに戻っておいで。パパが守ってあげる」

勇者「」


父(ふふふ、どさくさ紛れに抱きついてやったぜぇ)


勇者「フケツ」



勇者「ハナシテクダサイ」


父「えっ」


勇者「スミヤカニ」


父「……はい」


勇者「」ニコリ

父「勇者ちゃん!」


勇者「サヨウナラ」


バタン!!


父「勇者ちゃん……」



戦士「きたか」

勇者「はい、お待たせしてすみません」


戦士「いいのよ。あんたは今からあちしたちのリーダーなんだから」

魔法使い「リーダーが……遅刻か……」


勇者「す、すみません」アセアセ

戦士「ちょっとあんた!余計なこといわないの!!」

魔法使い「」フッ



戦士「で、どこいくの?西?東?」


勇者「北の方に魔王軍の駐留所があるらしいんです。だからその回りの町から助けて行きたいなって」

魔法使い「ゆくゆくは……駐留所を……?」


勇者「はい、潰します」


魔法使い「」フッ

戦士「」ニヤッ


勇者「な、なんですか?」

戦士「いいや。あんた意外と豪胆な性格してるね」

勇者「そそそそんなことないですよ!」

戦士「とっても頼もしいよ。けどね」


勇者「はい?」

戦士「そんなに甘くはないからね」

親父がもう出てこないことを願う

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