【艦これ】細波も消えた海で (53)

・安価はあるかもしれません
・でもコンマまで使う気はありません
・割と暗めな内容です

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提督「・・・よし、今日も海は異常無し」

榛名「お疲れ様です」

提督「では、これより本日の作戦を発令する」

榛名「はい」

提督「作戦名はへ式ヒス・ロビンソン・ディバイス作製の続行。場所は提督執務室、決行時刻はこれより20分後」

榛名「昨日は12.7cm連装高角砲で滑り台を作りましたね」

提督「ああ、今日は其れを基盤に三式弾を用いた滑走射出機構を主に作製する」

榛名「榛名、がんばります!」

ヒトナナマルマル

提督「もうこんな時間か。今日は此処で一旦中断だ。
何時も通り、実用可能な目途が付いた模型は倉庫にしまっておいてくれ。私はその間に夕食を作る」

榛名「はい。失礼します」ガチャ

提督「さて……今日釣ったアイナメで煮付けでも作るか」


提督&榛名「いただきます」

榛名「今日は煮付けですか」

提督「ああ、波が穏やかで釣り易い」

榛名「明日こそは提督の舌を唸らせる一皿を御つくりします」

提督「楽しみにしている」

榛名「それにしても……」シーン

榛名「静かですね」

提督「まぁ、ある意味当然だろう」モグモグ

提督「話は変わるが、明日は歯車による連動装置を作ってみたいな」

榛名「良いですね。どのようにしてお作りになるご予定で?」

提督「大凡だが、六〇一空のプロペラローターを分解して改造すれば何とかなると思っている」

榛名「ああ、随分と埃も被っていますしね」

提督「使える物は使っておきたいからな」

マルロクマルマル

榛名「提督、ご連絡です」

提督「どうした?今日は随分と早いじゃないか」

榛名「それが、大本営からのご連絡をお預かりしております」

提督「ほぉ、それはまぁ、随分と珍しいな。今年に入って何通目だった?6通か?」

榛名「このお手紙を合わせますと8通になります」

提督「ということは、本当に月に一枚しかきていないのか」

榛名「の、ようです……」

提督「今更落ち込むな。で、内容は?」

榛名「はい、此方になります」

ピラッ

提督「……ふーん。榛名、アレ」

榛名「はい。此方に」

提督「ん」

[承認]ハンコ

提督「ではこれを何時も通り頼む」

榛名「はい、お仕事お疲れ様です」

提督「久しぶりにまともな仕事をした。今日はこのまま六〇一空の改造設計図を作製しよう」

ヒトサンマルマル

提督「暇だ」

榛名「平和で良いじゃないですか」

提督「オイ」ギロッ

榛名「も、申し訳ございません。その、失言でした」

提督「平和なのは事実だが、この状況だとな」

榛名「本当に申し訳ございません」

提督「いや、良い、私も気にしていない。深海棲艦との戦いが終わりもう1年も経つんだ、平和だと思っても仕方ない」

榛名「提督がご自身の環境を愁いでおられるのでしたら、その……直訴してみては?」

提督「榛名!我が鎮守府に籍を置く艦娘は何人だ?」

榛名「え、あの、さ……いえ、榛名1人です」

提督「そう言う事だ。私はもう二度と海へ出る気はないし、出る事も出来ない」

榛名「申し訳ございません」

提督「何度も謝らなくていい。話を変えよう!今日は榛名が食事当番だ、私の舌を唸らせる一皿を作ってくれるのだろう?」

榛名「はい!榛名!全力で参ります!」

提督「それでいい」

提督(内心はどう思われていてもいい。ただ、せめて表面上だけでも明るくいて欲しい。そう願う俺はもう狂ってるのかね)

提督「私は先に執務室に戻る。榛名にはヒトハチマルマルの夕食に向けて食材の調達、及び調理を命ずる」

榛名「お任せください!」


執務室


提督(今朝の通知。上はまだあんな事をしているのか、いい加減に呆れてくるな)

コンコン

提督「榛名か?入れ」

天龍「邪魔するぜ、提督」

龍田「お邪魔しますね~」

提督「お前等!いやまぁ、それよりもだ、艤装を外せ!艤装を!お前達は"一般人"なんだぞ」

龍田「あらあら、勝手な事を言うその口。斬り落としますよ?」

天龍「手紙だ、ちゃっちゃと読めよ」

ピシッ

提督「なんだこの書類は?非武装一般人の艦娘艤装特別携帯許可申請?」

天龍「軍に艦娘として登録されてなくとも、艦娘用の艤装を扱えんならその地域を統括する鎮守府の許可があれば非常時には其を使用しても良い」フフコワ

龍田「天龍ちゃんってば、凄~くお勉強したのよ」

提督「~ッ!その制度、本来は非常時に軍が一般人を徴兵する為のものだ。自己申告するヤツがいるとはな」

龍田「ですが提督、私達は何も間違った事していませんよ~?後は提督がテストをしてその書類にサインすれば」

天龍「オレ達は艦娘でこそないが、これで海に出て戦える!フフ、怖いか?」

提督「艦娘には戻れずともせめて、か?その発想力と行動力には恐れ入る。
お前等こんなのの為にずっと鎮守府の資料庫に入り浸っていたのか。そもそも、この書類はどうやって手に入れ?我が鎮守府には無いし、申請して得られる物でもないぞ」

天龍「ん?適当な鎮守府の提督相手に股開いたらす」ガタッ

提督「ソイツの名前を教えろ!俺が殺しに行く」

龍田「冗談ですよ~天龍ちゃんにそんなことしたら、その提督のを切り落としますから」

提督「それも、そうだが……ならどうやった?」

天龍「本当は青葉に頼んで調達してもらった」

提督「それはそれで聞き捨てならないんだが……アイツ何してんだ」

今日は一先ずこれで終わりです。
明日にまた更新します。ss不慣れですみません。

鎮守府が閑散としている理由などは追々明かしていきます。

榛名「提督、お客様で……って、貴方達は」

天龍「よっ、姐さん。邪魔してるぜ」

龍田「野暮用が済めば帰りますね~」

提督「書類自体に不備は無い。こんな状態で持ってこられたら此方としては許可するしかないんだが?」

龍田「ならそれで解決ですね」

提督「だったらもういいだろ。宿舎に戻れ」

天龍「つれねぇこと言うなよ。折角艤装を付けれるようになったんだ。ちゃっちゃと海に出してくれ」

提督「海に出るだと?ふざけるな!」

天龍「い、いきなりどうした。オレ達は艦娘なんだからさ、海に出て当然だろ」

提督「艦娘?違う。お前達は艤装が扱えるだけの一般人だ。此処は関係者以外立ち入り禁止、用が済んだのであればお引き取り願う」

天龍「お、おい!一体どうしたってんだよ!」

龍田「天龍ちゃん、提督にもお仕事が有るし今日はお暇しましょ。提督、今度きっちり説明してもらいますからね~?」

バタン

シニマデタタカワセロー
ハイハイ

提督「……ふぅ、頭が痛い」

榛名「お話は大よそ察しが付きましたが、ご説明なさっていないのですか?」

提督「深海棲艦との戦いは終わったが艦娘はまだ殺し合いをしてる、なんてどんな顔をして話せばいいんだよ」

榛名「ですが龍田さん、あのまま引きさがりそうにありませんよ?」

提督「それはそうだが……」

榛名「榛名もご一緒して説明します」

提督「罵倒を浴びるのは俺1人で十分だ」

榛名「フフッ」

提督「何がおかしい。榛名秘所艦」

榛名「失礼しました。ですが、久しぶりに、本当に久しぶりに提督が自らを取繕っていらしゃらなかったものですから」

提督「……突然の事に思わず熱くなった自覚はある」

榛名「それで、どうなさるおつもりですか?」

提督「鳳翔の店に連絡を入れておいてくれ。私はあの2人に連絡を入れる」

榛名「了解。榛名、出撃します」

[居酒屋鳳翔]

天龍「で、今日はきっちり説明してもらえんだろうな?」

龍田「そうですよ~。去年の大規模作戦終了後、昇格した貴方が鎮守府内の艦娘を秘所艦を除いて皆解雇したことも、こんな僻地に"栄転"したことも、昨日の事も、全部教えていただけるのですよね~?納得のいく説明が貰えなければ、指の2、3本どうなってもしりませんよ~」

提督「ああ、全て話す。話を聞いた上で俺に思う所があれば、それは罵倒でも軍刀でも容赦なく突き刺してもらってかまわない」

天龍「大げさだな。ま、たしかに何にも言わずにバックれた事に関しちゃ、一発殴ってやりたいとこだが、先ずは話を聞いてやるよ」

提督「判った。だが、話す前に1つ断っておく。これから話す内容は最重要区分だ、他言すれば命は無いぞ」

龍田「だったら鳳翔さんのお店よりも提督の執務室の方が良いのでは?鳳翔さんは信用していますが、ここは鎮守府の外ですよ?」

提督「我が鎮守府内で監視の目が無い場所を探す方が難しい。執務室に到っては24時間常に監視カメラが作動中だろう」

天龍「あ?そんなもん切っちまえばいいだろ。だって提督は提督なんだぞ」

龍田「天龍ちゃん、少し黙ってましょうね~。

提督、それってつまり……」

提督「察しが良いな。もはやあそこは鎮守府なんかじゃない。海戦の大英雄たる俺の為に用意された、俺専用の牢獄だ」

天龍「なんでだよ!提督は英雄だろ!じゃあなんでそんな事になってんだよ!」バンッ

龍田「天龍ちゃんは少し黙ってましょうね~」グイッ

モガモガ

提督「相変わらずだな。では1つ1つ話していくとしよう。

事の始まりは去年行われた各地の深海棲艦駐屯地同時強襲作戦。作戦は成功し深海棲艦は一網打尽、海には平和が戻った。

以降、民間にも深海棲艦や艦娘の存在が公式に発表され、今までの戦いで培った技術や艦娘を活かし、海上航行はより発展した。

と、言うのが世間一般の認識だ」

プハッ
天龍「ああ、そうだよ!でもまだ時折"はぐれ"の深海棲艦が居るって話じゃないか!オレを戦わせろ!」

龍田「天龍ちゃん、提督の話を最後まで聞かないようなら。今晩はアレをしちゃうわよ~?」

ビクッ
天龍「わ、わかった。提督、お話を続けてくださってかまわねぇぜです」

提督「そうさせてもらおう。さっき言った事はあくまでも公式発表であって真実は違う。

本当の所は"はぐれ"がまだ居るんじゃない。そうでも言わないと、隠蔽不可能なまでに各地で深海棲艦が目撃されるようになったからだ」

龍田「じゃあ作戦は失敗したんですか?」

提督「いや、ウチもそうだが殆どの鎮守府で作戦は大成功した。大成功しすぎて、深海棲艦を隷属させる提督が多数現れるくらいにな」

天龍田「は?」

提督「深海棲艦は艦娘以上に海では自在に動く事が出来る。それこそ、深海であってもお構いなしだ。

そして、海にはまだまだ多数の資源が眠っている。強大な武力を持ち、欲に目の眩んだ提督達ははたして何をしたと思う?」

夜にまた都築を書かせてもらいます

榛名さんいいですよね。長女かどちらに指輪を渡そうか悩んでます。では続き

ID変わってますが1です

提督「鎮守府を統括している大本営だが、あくまでも最終的な決定を下すものであり、鎮守府の行動は各提督の意思で大きく左右される。

言わば提督は鎮守府という小国の王だ。そして、多くの提督が自立できる程の武力と、そうするに値する程の資源の存在に気付いた。同時期にな。

結果、其処らの鎮守府で次々にクーデーターが勃発、事態を重く見た大本営は早急に粛清を行おうとしたが時すでに遅し。

今や海は旧来の大本営側に組みする忠誠派と、自らの領海と自治を主張する独立派、そして同じく独立派同士による三竦みの戦争状態だ。

提督共が艦娘同士による代理戦争を繰り広げる血みどろの海、細波1つ無いこの港を抜けた先はそういう世界だ」

天龍「艦娘同士の代理戦争って……じゃあ……」

提督「皮肉にも深海棲艦の殆どは殲滅、隷属済みだ。しかし深海棲艦は絶対数が少なく、そして用意に補充の効く存在ではない。

よって、今海に出て戦う相手は大抵が同じ艦娘。その戦闘の余波等を全て"はぐれ"のせいってことにしているだけだ」

龍田「じゃあ提督が飛ばされた理由って……まさか?」

提督「見縊るなよ。俺は忠誠派だ……書類上は」

天龍「ちょっと待ってくれ!じゃあ提督は何も悪い事してねぇんだろ!だったら何でこんな事になってんだよ!」

提督「クーデーターが起きた時、大本営は忠誠派になるであろう提督に片っ端から出撃要請を下した。敵性鎮守府の艦娘を皆殺しにしろ、とな。

深海棲艦撃滅作戦で大きな戦果が挙げられず、深海棲艦という強みを得られなかった提督達はこれ幸いと大本営に取り入ろうと率先して艦娘狩りに勤しんだ。

海戦の大英雄たる俺の元にも出撃要請は届いた……んだが、お前達。俺がそんな命令に、はいそうですかと頷くと思うか?」

天龍「う~ん……そりゃ……」

龍田「するわけないですよね~。中破即時撤退は基本、深海棲艦相手ですら戦術的勝利が得られる最低限しか攻撃しないお優しい提督ですから」

提督「海を平和にしたくて提督として着任したはいいが、いざ成ってみれば自分の娘程の年頃の女の子達を使って戦えだなんて、初めから気に食わなかったからな。

いやです。と、堂々と返信してやったよ。俺の電文を受け取った大本営の慌てふためく姿を想像するのは容易だった」

龍田「じゃあそれでこんな事に……」

提督「まぁな。味方でない=敵性存在、あの逼迫した状況下で何処にも組みしない、なんて選択肢は資源的にも立場的にも在り得ない」

龍田「でも提督ならそれが出来てしまった、と」

提督「誰よりも犠牲を出さずに戦線を押し上げていたら、いつの間にか大本営にも、深海棲艦にも頼らずお前達を養える立場が築かれていた。

だからってわけでもないが、電文を受け取った時には即決した」

天龍「でも提督は1人でもやっていけたんだろ?だったら何でオレ達を武装解除させたんだよ」

提督「そりゃ俺が怖かったからだろうよ。あの混沌した戦況で何を企んでいるか一切不明で、それでいて多大な戦力を有する存在。

そんなの俺だって怖いさ、だから粛清しようとした」

龍田「でも、海戦の大英雄は消すには大きすぎた?」

提督「そう言う事だ。勝利の報告は既に世界中に発表されていた、主な活躍した者の名と功績を含めてな。

何の因果か、極力戦わない様に脅えていただけあり、そういった根回しだけは予め人一倍していたのはお前達も良く知るところだろう。

夕張や明石と共に新兵器開発に精を出し、霧島や大淀と共に深海棲艦の暗号解読に熱を入れ、秋雲や赤城と共に鎮守府のイメージソングやらをバラ撒いてきた。

結果、俺の元には多くの技術と人脈が集い、俺の地位は盤石の物となっていた。

幾ら大本営が本腰を入れたとしても、そんな俺を痕跡残さず遺さず消し去るのは難しいと判断したのか、軍縮命令を切り出した。

軍役は抹消せず、こんな形で俺を残しているのも、俺が消えれば忠誠派や一般市民からの動揺が大きいと思ったからだろう。

で、コレを断って本格的に攻撃されるのも嫌だったからな。後は、お前達も知っている通りだ。

勝手な事をして、本当にすまなかった」

>>1です。酉テス

続きです

天龍「じゃあ提督が急にオレ達から艤装引っぺがして追い出しのは、オレ達が邪魔になったからじゃないんだな?」

提督「疎んでいるヤツの再就職先から住居まで手配する程俺は御人好しじゃない」

龍田「ん~それはどうかしらね~」

提督「……我ながら説得力に欠けるとは思った。が、お前達が邪魔だと思った事なんて一度も無い。

何の説明もしてやれず、本当にすまなかった」

天龍「提督の事情は分かった。一発殴ってやろうかと思ってけど、そういうことなら今回は勘弁しといてやる」

龍田「天龍ちゃんってば、提督に嫌われたんじゃないかって毎日凄かったんですから」

天龍「おい龍田!」

提督「どこに監視の目が在る判らない以上、これから一般人になるお前達には何も言う事が出来なくてすまなかった」

天龍「もういいって、何度も謝んなよ。何があってもオレ達の提督は提督しかいないんだ。そんなに頭下げられるてると調子狂っちまうぜ」

提督「そうだな。では私も予てからずっと気に成っていた事を尋ねたい。

どうしてお前達はこの地に辿り着いた?青葉と共に情報操作の技術もそれなりに身に着けた。悪いがお前達に見つけられるとは思えない」

天龍「オレはバカだからな。確かに提督を捜すなんて無理だった」

龍田「だから霧島さんに頼んだのよ」

天龍「ああ、流石は霧島の姐御。自慢のお姉様からすぐに教えてもらったそうだぜ」

提督「それって霧島の成果なのか?」
(しかし今の話からすると居場所を見つけたのは比叡なのか、姉への執念とは恐ろしいな)

龍田「それで、他に何か聞きたい事はありますか~?因みに、今日の天龍ちゃんは気合の入った可愛い黒の下着です」

天龍「龍田ァアアアア!」

提督「そんな情報をもらって何しろと……」

龍田「ナニって~これ以上は女の子の口からは言えませんよ~」

天龍「お、おい龍田!ち、違うからな提督!別に変な意味とかねぇからな!確かに今日は黒いのだけどさ!それは単純にオレが黒色好きなだけだから!」

提督(慌てながらも事実を認めるところは天龍らしいな)

天龍「おい提督!何笑ってんだよ!」

提督「いや、相変わらず元気がいいなと思ってな。

さて、長居しても迷惑だ。そろそろ帰るぞ。艤装の携帯等に関しては後日執務室で話し合おう」

天龍「お、おう、そうだな」

龍田「提督~」チョイチョイ

提督「なんだ?」

グサッ

提督「ちょ!おまッ!」スレスレ

龍田「鎮守府から追い出されてから、オレが要らなくなったんだ、って天龍ちゃんは毎日泣いてました。

提督が居る鎮守府を見つけて、此処で働けるようになってからも、声もかけてくれない、って天龍ちゃんはよく泣いてました。

今日だって、もう二度と来るなって言われるかもしれない、って天龍ちゃんは泣いてました。

もし今度また、天龍ちゃんを泣かせるようなことになれば、その時は例えどんな理由だろうと。その首、落ちてもしりませんよ~」

提督「……肝に銘じておこう」

今日の所はここまでです。明日また上げれたら上げます。遅筆ですみません。

個人的に天龍田の絡みが他の人のssとかでも一番好きです。ヤンデレお姉様と姐御とか最高じゃないですか!

遅くなりましたが続きです


天龍「じゃあな提督。っても、結局は提督のとこで働くけどな」

龍田「まさか、うら若き乙女を無一文で露頭に迷わせたりしないですよね?」

提督「そうならないようにいろいろ根回しした筈なんだがな」ヤレヤレ

天龍「オレ達の提督は提督1人だ。他のヤツの助けなんてごめんだぜ!」


提督「事案が事案だけに、他の艦娘含め何かあればすぐに私に知らせが入る。

報告書に目を通したが、新しい所へ就任早々上司に食ってかかっていたそうだな。それも毎回」


龍田「だから私達、結構苦労したんですよね~。天龍ちゃんが保母さんの資格取ってなかったら稼ぎがどうなっていたことか」

提督「退屈で面倒な遠征任務にも嫌な顔1つせずに毎度引き受けてくれただけあって、報告を聞く度に唖然としたよ」

龍田「提督ってば、人を見る目は在っても、女性を見る目はイマイチですからね~」フフフ

提督「兎も角、艤装の携帯許可は認める。マルキューマルマル、執務室に来るように。榛名により詳しい説明をさせる。私は今から徹夜で書類作製だ」

天龍「榛名の姐さんか、正直助かるぜ。今だからこそ言うが、金剛の姐さんだと話が半分くらいしか伝わってこなかったんだ」

提督「……大規模作戦や特例作戦の際は他の者に秘書艦を務めさせただろ」

龍田「つまり提督も自覚していた、と」

提督「悪意があっての事じゃなかったからな……」メソラジ

天龍「そういやさ、提督の所に来て三か月くらい経つけど、一度も金剛の姐さん見てねぇな」

龍田「総秘書を務めていた金剛さんであっても、提督の事だから解雇したんでしょうが、榛名さんや私達みたいに、それでも提督をお慕いして追いかける人達は居るとおもいますよ?」

天龍「だな、つーか金剛の姐さんなんてその筆頭格じゃねぇのか?」

提督「……まぁ、な、しかし現実はそうじゃない。どうやら私は自分で思っていた以上に愛想を尽かされていたらしい。

さ、もう遅い。帰りなさい」

天龍「何言ってんだ?帰る所同じだろ」

提督「繰り返しになるが、艤装を装備出来てもお前達は艦娘じゃない。よって、鎮守府内で泊まる事は許さん。今まで通り、職員用宿舎を使え」

龍田「こんなか弱い女の子二人で夜道を歩け、と?提督は御冗談がお好きですね~」

提督「ただでさえポン刀振り回す物騒なヤツが何をヒュンッ

天龍「た、龍田ぁ?」

龍田「あら~提督~。私、耳がちょ~っと遠くなっちゃったみたいです。今、何て仰いました~?」

提督「か、活発で、溌剌とした……御嬢さん、と」

龍田「フフッ、ありがとうございます。では、明日に。さ、天龍ちゃん、帰りましょ」

セカイスイジュンコエノソウビ!
ハイハイ

フフッ!コワイカ
ハイハイ


提督「……これから忙しくなるな」

鳳翔「良いじゃないですか」

提督「すみませんがこれから煩くなりそうです」

鳳翔「むしろ、これを機にもっと煩くなりませんか?提督さえその気でしたら、私達は何時でも提督の元に馳せ参じます」

提督「鳳翔さんがいなくなれば此の店がなくなる。鎮守府で鳳翔と酒を飲むのもいいが、この店で鳳翔さんに注いでもらう酒もいい」

鳳翔「そう、ですか……」

提督「今の俺に、貴女に命令する権利は無い。なのでこれは純粋なお願いになりますが、今夜の話はくれぐれも他言無用でお願いします」

鳳翔「わかっていますよ、提督さん」

一先ず今日はここまでです。
鳳翔さんがまだ居ないんでこうじゃねぇよ!ってあればお願いします

天龍が保母の資格、だと……

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