にこ「マレーシアジャングル探検」 (210)

水曜どうでしょうとラブライブのパロSSです。

元ネタが混ざっていますのでキャラ崩壊にご注意ください。

たまに笑うシーンで、キャラのセリフに草が生えることがありますが、出来る限り少なくするつもりなのでお許しください。


亀更新になるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします


前スレ
希「対決列島 ~the battle of sweets~」
希「対決列島 ~the battle of sweets~」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429287310/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437834556



~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「花陽ちゃんからバトンタッチ! こんにちは、音ノ木どうでしょうですっ」

ことり「みなさんがたくさん見てくれたおかげで資金もたまり、ついに対決列島の罰ゲームロケに行くことができました!」

ことり「これからもよろしくお願いしますねっ♪」

にこ「……」民族の王と鳥

ことり「音ノ木どうでしょうを初めてご覧になる方もたくさんいらっしゃると思いますが……」

ことり「えっと、いろんな所へ出かけて行くという、旅番組だと思ってご覧ならない方がいいと思います……」

ことり「えと、そんな感じです!」

にこ「……」パッパッ


肩に乗せた鳥の置物になにかやってる


ことり「というのも、ずうっと車やお部屋でのトークが続くことが多くて……」

ことり「……にこちゃん何してるの?」クルッ

にこ「?」パッパッ

ことり「あ……鳥さんに餌あげてるんだね」

ことり「罰ゲームとして行われた今回のロケなんだけど、本当に動物や虫さんばかりなのです! 動物さんならいいんだけど、虫さんはダメなのでことりは行きたくないですっ!」

ことり「それほど大変なロケだったらしくて……ことりもまだ見ていないので、一緒にVTRを見ていきましょうねっ♪」

にこ「!」トントン‼︎ フーッフーッ‼︎


人工呼吸


ことり「な、なにやってるの?」

希「死んじゃったww」

海未「あははははww」

希「あはははははww」



20XX年9月19日(土)
羽田空港行 バス
前回のロケから一ヶ月後


希「お久しぶりやね」

絵里「お久しぶり」

にこ「ご無沙汰ね」

希「大明神です」

絵里「あぁ、大明神ww」

にこ「これはこれは大明神」

希「バスはすでに羽田へ向かっております」

にこ「ついに……」

絵里「もう逃げられないのね……」

にこ「逃げ場はないのよ」

希「マレーシアのジャングルへと」

にこ「ジャングル……死なないわよね?!」

希「ガイドの人にもちゃんとお願いしてるから、安心してな♪」

にこ「もう……」

希「ウチに任しとき! みんなが見てくれたおかげで企画を続けられるんやから!」


にこえり『ファンのみなさん、ありがとうございます』


にこ「でも第二回目にして海外ロケってどうなのよ……」

希「あはははww」

絵里「しかもジャングル……」


希「で、今日これから行く場所なんやけど……クアラルンプールってわかる?」

絵里「クアラルンプール? ジャングルじゃないの?」

にこ「クアラルンプールっていえば大都会よね?」

希「そう……で、ウチたちが今日行くのはマレーシアのタマンヌガラ」


タマンヌガラ


にこ「玉の川?」

絵里「あははww」


玉の川


希「タマンヌガラ」

絵里「タマンヌガラ」

にこ「タマンヌガラ?」

希「という、国立公園に」


国立公園


にこ「国立公園に?!」

希「そこに行きたいと思うん。でも国立公園と言っても、日本のとはちょっと違ってて」

にこ「パンダがいるとか、そういうことじゃないよね?」

希「そういうことじゃないの。まぁもっと珍しいのもたくさんいるかもしれないんやけど」

絵里「あはははww」


希「それで、この辺一帯はアジアでは唯一の熱帯雨林気候なの」


熱帯雨林


にこ「あぁ……そこでジャングルがでてくるわけね」

希「そういうこと。熱帯雨林っていうのは以外と少ないんよ? アマゾンの流域とか」


POINT!
熱帯雨林は、中南米・アフリカ、そして東南アジアにしか存在しない。


絵里「そういえばそうね」

希「とても少ないの」

にこ「ふむふむ」

希「ということで、その熱帯雨林は当然ことジャングルってわけやね」


・・・


希「日本から約6500キロ。ほとんど赤道直下に位置するマレーシア」

希「2020年までに先進国の仲間入りを目指すこの国が、一方で国土の75パーセントを熱帯雨林に覆われた動植物の宝庫であることは、意外と知られていない」

希「我々が目指すタマンヌガラ国立公園は、マレーシアの首都クアラルンプールから約220キロ」

希「原始時代そのままのジャングルが残っている貴重な地域である」

希「密林には、トラをはじめ、象、マレーグマ、体長1メートルを優に越えるオオトカゲなどの野生動物」

希「250種にも及ぶ鳥、300万種の昆虫が生息しているという」

希「そう、我々はこれら貴重な生物を映像におさめるべく、4泊5日のジャングル探検の旅へと向かうのである」


・・・


絵里「危なくないの? トラとか有名でしょ?」

希「まあ、なんとかなるなる」

にこ「なんとかなるってあんたね」

希「あはははww」

にこ「こっちは生まれて初めての海外で、しかもそれがジャングルってもう怖いってもんじゃないのよ!?」

にこ「そもそもなんで罰ゲームでジャングルなの! 私たちアイドルよ!?」

希「だいじょうぶだいじょうぶ」

にこ「信用していいのよね!?」

希「ウチだって死にたくないし、みんなを危険な目に合わせるつもりはありません!」

にこ「じゃあ頼むわよ……!」

希「ウチにまかしときっ!」

絵里「……ねえ希?」

希「ん?」

絵里「まさか、ジャングルの中、出歩かないわよね? 夜とか」

希「まあまあまあそれはそれは」

絵里「希!?」

希「さあ行こう行こう」

海未「飛行機の時間もありますから」

絵里「ちょっと!?」

希「出発進行!」


出発



20XX年9月19日(土)8:35(日本時間)
8:05発 羽田発-クアラルンプール行


にこ「すぅ……」

絵里「ん、ぅ……」


9時間後


~空港~

9月19日(土) 20:35(現地時間)
マレーシア・クアラルンプール
スルタン・アブドゥール・アジス・シャー国際空港


にこ「来ちゃった……」


~空港の前~


絵里「やっとのことでクアラルンプールに到着しました~」

にこ「到着しました」

絵里「……すごく暑いわね」

希「暑いなぁwwww」

絵里「気温は30度越えてるみたい」

にこ「気温、東京に負けず劣らずね……」

希「そうやね」

絵里「でも湿度は段違いだから、体感ではもっと暑いわよ」

にこ「気をつけないとやられちゃうわね」

絵里「やられるわね」

希「まずはとりあえず、ホテルに向かおっか」

にこ「そうね」

絵里「いま、ガイドさんが車を取りにいってくれたみたいだから」

にこ「うん」



絵里「ガイドさんは……なんでも、お名前をニコさんっていうみたい」

にこ「もうね、完全に被ってるのよ私とね」

絵里「えぇ」


ガイドの
ニコさん


~移動の車内~


ニコさん「小さい男、いるでしょ。川の向こう岸、たくさんあれ、死んでってるよ」

ニコさん「それであのー、落ちたら頭ね、ぶつかってでしょ。そう、2週間前、一人、ガイドさんが死んじゃったよ」

にこ「え?」

希「死んじゃった?!」


「2週間前ひとりガイドさんが死んじゃったよ」


ニコさん「そう。あのー、落ちて、非常に残念だよなー」

希「あ、あははは……」

絵里「聞こえない聞こえない」ミミフサギ

にこ「人が……死んでる……ww」

希「あはははww」

にこ「危険じゃないのよ! それも結構最近の話じゃない、2週間前って言ってたわよ希!?」

希「うん……」


ホテルへ


にこ「ねえ、こんなので楽しめるの? ねえ?」

絵里「あはははww」

ニコさん「ホテルこれ」

希「うわわ、すごい!」

海未「おぉ……!」

希「綺麗なホテルやなぁ……」

にこ「いやいやちょっとなにこれ、すっごいホテル……!」

希「うんうん!」



ホテル イスタナ


~部屋~

9月19日(土) 23:30
ホテル・イスタナ926号室(クアラルンプール)


絵里「大丈夫?にこ……」

希「あはははww」

にこ「そうね……申し訳ないと思ってるわ」

希「風邪を引いちゃったんやね」

にこ「はい……」


にこ
風邪


にこ「今はね、ちょっと吐き気が少し……」


吐き気


希「にこっち……」

にこ「それとね、さっき熱計ったら、まあまあ上がってきてて……かなり段階を踏んで、徐々に進行してるみたい」

にこ「もしね、ここで本当に死ぬことがあるなら、その時はもうおいしくいかれようかなって」

希「ちょっとちょっとちょっと」

にこ「ダメだ死ぬなと思ったら食べられようと思ってるから」

希「ははははははwww」

にこ「あはははははww」

希「いやね、にこっち、それが冗談じゃなかったら面白いけど冗談にならないから」

絵里「えっと、あの熱帯雨林……密林広がるジャングルが……」

にこ「もう、聞いたから……熱帯雨林に密林にジャングルって、素敵な3語が出てきちゃったんだから」

絵里「しかもそれは地球全体の、たった7パーセントなんだって」


POINT!
熱帯雨林は、地球上の全陸地の7%を占めるにすぎないが、そこには全動植物の半数近い種が集中している。


希「ふむふむ」

絵里「ジャングルと言っても、アマゾンとかアフリカの方の、本当に一部にしかないんだけど」

絵里「それでも生息してる全地球に生息している生物の、半分以上の種類がいるらしいのよ」

にこ「このジャングルにいるってことね」

希「あはははww」

にこ「そりゃ歩けば出会うわけよね」


絵里「ネズミやリスもちろんのこと、サルとかブタとかイノシシとか、あとはマレーグマ」


マレーグマ


絵里「マレートラ」


マレートラ


絵里「ゾウ」


ゾウ


にこ「ゾウ? ゾウいるっての!?」

希「ゾウもいるんや」

にこ「マレーゾウ?」

絵里「えぇ」

希「あ、あとバクっていう動物もいるみたいやね」

絵里「あー」


希「マレーバク」


にこ「バクっていったら夢を食べるっていう……ねえ? 大変よね、大銀河宇宙ナンバーワンアイドルを目指すにこにーの夢を食べきれるかしら~」

希「あはははww」

にこ「あはははははww」

希「元気やね」

にこ「ファンの皆さんの前では常に笑顔よ」



明日の予定


希「ほな、ここで明日からの日程を発表したいと思います」

にこ「普通ならもっと2、3ヶ月前に聞いておきたいその日程なんだけど。新しい情報満載だもの」

にこ「前に聞いたのじゃ全然ピンとこないのよ。聞いた情報がもう、さわりの部分くらいでしかなかったんだから」

希「そうやねww」

希「で、これがマレーシアの地図なんやけど」バサッ

にこ「えぇ……」

希「ウチたちが今いるのが、クアラルンプール。マレーシアの首都やね」

にこ「こうやって見ると、マレーシアも大きいわねー」

希「それで明日は朝6時起床」

にこ「うわぁ」

希「そして7時45分にバスが来るから、それに乗る」


バス


にこ「バス……」

希「そのバスで、クアラテンベリンってところへ行くんだけど」


クアラテンベリン


希「ここまで約3時間半かかるん」

にこ「はぁ……?」


3時間半


にこ「や、あの……3時間半?」

希「うん。そのあとクアラテンベリンから、次はボートに乗り込んで移動」

にこ「……」


ボート


にこ「ボート?」

希「ボート」

にこ「川を下るわけ?」

希「川を上ります」

にこ「ぁ、そ……上るのね、はい」

希「えっと、これも3時間程度になるかなぁ」

にこ「ボートも3時間!?」

希「あはははww」


3時間


絵里「あ、これ! さっきニコさんが言ってた、泳ぎ皆さん大丈夫ですよねってやつじゃない?」

希「言ってたねww」


絵里「ということは、そのボートってww」

希「『みなさん、泳げますねぇ』って言ってた」


「みなさん、泳げますねぇ」


絵里「たぶん転覆一回ぐらいはするよっていうことじゃ……ww」

にこ「転覆っ……!?」

希「でも……あの、いまウチ言うの忘れてたけど、この川はワニがいるんよ……」


ワニがいる


にこ「ちょっとちょっとちょっとちょっと!! なによそこはぁ!」

絵里「なにって、ジャングルなんだから仕方ないじゃない」

にこ「しょうがないじゃないでしょ!? っていうか、何で絵里はちょっと興味示してるのよ!」

絵里「覚悟して来たからには楽しまないと」

希「はっはっはっはww」

にこ「なによそれぇ……」

希「つまり3時間、そのワニのいる川を上るわけ」

にこ「3時間もワニのいる川を渡るんでしょ?」

にこ「おかしいわよ、3時間もワニが出るかもしれないって警戒しなきゃいけないのって!」

希「いやいやいやww」

にこ「つらい……」

希「そうすると、クアラタハンっていう場所に着くの」


クアラタハン


にこ「えぇ」

希「これがタマンヌガラ国立公園の、いわゆる玄関口ってことになるんかな」

にこ「なるほどね」

希「中心地やね」

にこ「うん」

希「纏めると、ウチたちはクアラテンベリンから」

絵里「川を上っていくのね」

希「川をずーっと上って、クアラタハンにつく。で、ここにタマンヌガラリゾートがあると」


タマンヌガラリゾート


希「ここが一応、ウチたちの宿になる感じやね」

絵里「ベースキャンプになるってわせね」

希「うん、ベースキャンプ」


ベースキャンプ



希「ここはあくまでもベースキャンプだから、もちろんウチたちの最終目的地はここじゃないの」

にこ「目的地があるの?」

希「あるの」


最終目的地


希「やっぱり、しっかり動物は見なきゃってことやから……」

希「ブンブンっていう、いい場所があるんよ!」


ブンブン


にこ「ブンブン?」

希「うん、ブンブン」

にこ「なになに、ブンブンってなに!?」

希「あっはっはっはww」


ブンブンってなに?


希「ブンブンっていう、いいところ。ほら、地図にもブンブンってたくさん書いてるでしょ?」

にこ「なにこれ……ブンブンいっぱいあるわよ? ブンブンクソバンって書いてあるの、これ?」

希「違う違う! クンバンって書いてるん」

にこ「クンバン、ね……ブンブンだらけね、なによそのブンブンっていうのは」

絵里「ブンブンというのは動物を見るための、小さな小屋なのよね?」

希「その通り、動物観察小屋」


動物観察小屋


にこ「ほぉ……よく知ってるわね、絵里」

絵里「少しは調べてきたもの。何があるか怖かったから」

にこ「……」

絵里「ふふん」

希「それが、ウチたちの最終目的地になるんかな」

にこ「なるほどなるほど」

希「で、明日からこのブンブンクンバンにね」


ブンブンクンバン


にこ「ふむふむ、ブンブンクンバンまで行くってわけね」

希「うん」



にこ「ここに行くのね」

希「そうやね」

にこ「そのベースキャンプがここなんでしょ?」

希「ベースキャンプがここです」

にこ「なるほどなるほど」

希「でブンブンクンバン」

にこ「うん?」

希「歩きます」

にこ「」


歩きます


希「6時間歩くからね」


6時間


にこ「言ったよこの人……」

絵里「あはははww」

にこ「風邪ひきに6時間歩けって……」

にこ「大体なに? そこって歩いても大丈夫なとこなの?」

希「一応、これトレッキングコースやからね」

絵里「そういうこと」

希「トレッキングコースだから大丈夫!」

にこ「いやいや、でもまぁ例えば、百歩譲っておサルさんぐらいだったら許すわよ?」

にこ「でもほら、なに? マレーグマが出たらそれでもう終わりよ、私たち」

希「マレーグマだったらまだいいんやけどね」

にこ「マレートラ? マレートラなんて出たらほんとに終わりよ」



希「あ、言い忘れてた」

絵里「ん?」

希「毒ヘビがね」


毒ヘビ


希「毒サソリ」


毒サソリ


希「毒グモ」


毒グモ


にこ「うわぁ……」

希「あはははww」

絵里「あくまでもここはベースキャンプとして、6時間もかかってしまうのよね? ブンブンクンバンには」

にこ「ん……泊まるの?」


泊まります


にこ「ブンブンクンバンに泊まるの?」

希「そうやね」

絵里「……電気」

希「もちろんないよ。そもそもこのための企画なんよ? えりちが暗いの怖いから」

絵里「」


絵里は暗いのが大嫌い


にそ「電気は必要でしょ、さすがにライトくらいないと……」

希「あはははww いやでも、そこに行くとかなりの確立で野生動物たちとの感動的な出会いが……ね?」

にこ「いやぁ……悪いけど無理……」

希「罰ゲームやん!」

にこ「こんなキツいなんて思ってないんだもーん!」

絵里「とにかくこのブンブンクンバン……その前に、タマンヌガラリゾートへ向けて行くってことね……」

にこ「じゃあタマンヌガラで武器とか買わなきゃ……じゃないの?」


武器?




希「武器って?」

にこ「襲われたらどうするのよ! サイバイバルナイフとか、銃とか……そういうの買わないの?」

希「ウチらも武器一応持ってきてるよ?」

にこ「あ、そうなの?」

希「ふふん」


我々の武器


希「はいこれ」

にこ「これとこれね?」

希「うん」


懐中電灯と虫除けスプレー


にこ「なるほど、やるわけね?相手が来たらフラッシュ! ……ってバカ!」

希「そういうことww」

絵里「あははww」

にこ「なんて頭の弱いチームなのかしら……私が言えたことじゃないけど!」

希「あっはっはっはっはっはww」

にこ「悲しいわね、ほんと……」



翌日


9月20日(土)8:05
ホテル・イスタナ前


絵里「さぁ、いよいよね、これからタマンヌガラ国立公園の方へ向かうっていうことで」

にこ「はいはい」

絵里「バスに乗り込むわ」

にこ「いよいよね」

絵里「というわけで、いよいよこれから本当にジャングルが待ってるというところなんだけど……にこ?」

にこ「ええ……ジャングルが控えてるんだけど、私はもう自分との戦いになってきてるわね」

にこ「朝からボロボロなの、もう……」


まだ具合が悪い


絵里「高速か分からないけど……1回ぐらい停まるみたいだから」

にこ「なら、そこで体調整えないと……」

絵里「そのワンチャンスを必ずものにして」

にこ「そうね……よし、Here we go!」

のぞえり『Go!』


いよいよジャングル


~バス車内~


ガタガタ


希「な、なんかすごい揺れる……いたっ!」


揺れる


海未「あの……これ、走ってませんよ?」

希「走ってないよこれww」


走ってない


希「もう停まっちゃうってww」

海未「あははははw」

希「画面が流てないよ、車窓が全然ww」

希「着かないよこれww」

海未「着きませんねww」



~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「さあいかがでしたでしょうか!」

ことり「ジャングルジャングルって言ってたのち、なかなかジャングルが出てこなかった、というような感じがしますけど……」

にこ「……」ナデナデ


鳥の模型と遊ぶ民族の王


ことり「来週からは、ジャングルの模様をたっぷりとご覧いただきたいと思いますっ!」

にこ「はいはい」

ことり「次回もまた見てくださいね、ことりとの約束ですっ♪」

にこ「次回はもうジャングルを」

ことり「ご覧いただきますっ」

にこ「今回トークで終わってるから」

ことり「ことりもそう思います」

今回はここまで
ありがとうございました

次回から1回分を半分にして載せていきます


~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「皆さんこんにちはっ♪音ノ木どうでしょうでーす」

にこ「・・・」民族の王と鳥(おもちゃ)2匹

ことり「前回はマレーシアジャングルをお届けしたわけですが、今回はその第2夜ですねっ」


ジャングル探検
第2夜


にこ「こーら」鳥と戯れる王

ことり「あはははwwww だけど、にこちゃんたちはぜんぜんジャングルの画が全然見られなかったりしたんですよね」

ことり「それにね、今は大変元気なんですけど、にこちゃんは風邪を引いてぐったりしていたんです」

ことり「にこちゃんの風邪の調子、本当にどうなんでしょう……治るんでしょうか!」

ことり「ことりも何を言ってるのかよく分からなくなりました……あとにこちゃんも一体なにやってるのかなぁ」

にこ「あっはっはっはwwww」

ことり「それでは今回のVTRどうぞっ!」

にこ「こーら、いたたたたwwww」鳥につつかれる王



・・・


希「熱帯雨林に潜む、知られざる生物たちの生態に迫る4泊5日ジャングル探検の旅」

希「我々が目指すのはマレー半島奥地の、タマンヌガラ国立公園」

希「まずはマレーシアの首都、クアラルンプールからバスで3時間のクアラ・テンベリンへ」

希「クアラ・テンベリンからボートに乗り換えて、ワニいる川を3時間さかのぼり」

希「タマンヌガラ国立公園の玄関口、クアラ・タハンへとたどり着く」

希「ここにあるタマンヌガラリゾートをベースキャンプとし、さらにジャングルの中を歩くこと6時間」

希「ブンブンと呼ばれる動物観察小屋が、我々の最終目的地である」

希「現地時間の9月20日午前10時45分。我々はやけに揺れの激しいオンボロバスに乗ること約2時間」

希「マレーシアの名も知らぬ町へとたどり着いたのであった」


・・・


20XX年9月20日(日)
午前10時45分
所在地不明
にこ、いぜん体調不良


~外~


絵里「さて、バスは2時間ぐらい走ったところに着きました」

にこ「はいはい」

絵里「いま私たちは、マレーシアのなんという町にいるのかも分かりません。にこ、体調はどう?」

にこ「実はね……あのバスのせいでね、感覚が麻痺しちゃってわからなくなってるのよ……」

希「あっはっはっはww」

にこ「あんなバス二度と乗りたくないわよ」

希「あのバスはひどかったなぁ……」

絵里「見かけは普通なんだけどね……」

希「見かけはいいなって思ったんやけどね」

絵里「サスペンションが壊れてたのよね」

希「壊れてるっていうか、無いんよサスペンションがww」

絵里「サスペンションが無いのかしらww跳ねる跳ねる」

にこ「カーアクションしてるみたいな画が撮れるんだから」

希「そうやねww」

にこ「関節の痛みなんか忘れさせられちゃったわよ、あれだけ揺らされたら」

希「あっはっはっはww」

絵里「この先のボートも思いやられるわね……」

にそ「やられるわよ……これがバスでしょ? もう怖いったらないわよ」

希「で、にこっち寒いん? ずっと着込んでるけど」


にこ「あははww」←フリース着用


希「ここ赤道の下なんよ……ww?」

にこ「別にそうでもないのよね……」

希「そうなん……とりあえず気をつけてな?」

にこ「その心配だけで充分よ」

希「ん……ほな、行こう行こう」

絵里「おなか大丈夫?」

にこ「おなかとか言わないで。私アイドルだからトイレなんて行かないの」


でもトイレ行った


~バス車内~


希「あはははははwwww」

にこ、出発時刻に遅れる

希「あれ、にこっちガイドに怒られてる……謝ってる?」

絵里「ふふふ……wwww」

希「もー。にこっち一人だけだぞー」

にこ「あんたたちも外で待ってるもんでしょ? あれ、いざとなったらあんたたちも乗らないっていう覚悟じゃないの!?」

にこ「なんで乗っちゃってるのよ!」

希「あははは、ごめんごめんwwww」

にこ「名前も知らない所でおいてかれたら困るじゃない!」

希「あはははははwwww」

にこ「出演者2人しかいないのに1人減ったらどうすんの。アイドル消えたらどうするの」

希「でも今だけアイドル捨てたやん?」

にこ「たったいま復帰したのよ」

希「あははwwww」



揺れる


ガタガタ


絵里「これは……バスのサスペンションの問題もあるんだけどww」

絵里「個々のシートの問題もかなり大きいわよね……」


シートの問題


絵里「私とにこのシートを比較してもらったら分かるんだけど……」

希「はははww」


にこのシートは背もたれがユルユルで、前後に動くようになってる


絵里「こんなものじゃないのよ! 私が見たときはもっと驚きだったのww」

絵里「こう、ぎったんばったんって動いててww」

希「あはははははww」

絵里「にこ、すごい発見よ……あなたのシート壊れてるww」

にこ「ん……?」寝かけてた


にこのシートが壊れてる


にこ「……」ガタガタガタガタ


完全に壊れてる


希「それww」

にこ「なに、あんたたちのは揺れないの? 背もたれこうならないの?」ギシギシギシ

絵里「あはははww」



にこ「これだったらそりゃ、私のは跳ねるわけよ。バスの振動を2倍にも3倍にもしてくれるから」ガタガタ

にこ「風邪引いてるかどうかなんて忘れるでしょ?」グワングワン

絵里「喋りながら揺れてるものww」

希「忘れるやんなそれはww」

にこ「ほら」グワングワン

にこ「トランポリンに寝転んだみたいなのよこれ」ガタガタ

希「そうやねww」

にこ「一回跳ねて戻ったらまた跳ねるの。トランポリンでしょ?」

にこ「バスが揺れたらその瞬間に私はもっと跳ねるの」

希「はっはっはっはww」


ガタンッ


にこ「……」グワンッ

絵里「あはははははww」

にこ「あははははははww」


クアラテンベリン


絵里「にこ、窓の外」

にこ「んー……」

絵里「この川らしいわよ」


バスの駐車場の奥に川が見える


にこ「え?」

絵里「この川よ」

にこ「この川行くの?」

希「そうよ、着いたからね」

にこ「着いたの? 早いわね……」



~駐車場~


ボート発見


にこ「あれボートなの? あの川に浮いてるちっさいやつ?」

にこ「あんなんで行くの? あんなにいっぱい乗るのにちっちゃいモーター1個で川上れるの?」

希「あははははww」


不安――


にこ「それにこの川にワニいるんでしょ? ワニの方が速そうなんじゃないのあれ」

希「あっはっはっはww」


~船着場~


絵里「お昼を食べまして、さぁにこ。いよい熱帯雨林の入り口へ向かうわけだけど」

にこ「フリースを着た人間の来るとこじゃないわね、ここ……」フリース着てる

希「うん……いまね、気温は35度なんよ?」

にこ「うそでしょ?! そんなに暑い? 本当?」

希「うん」

にこ「35度の中でフリースっておかしいでしょそれ……」

希「うん……たぶんこの辺の人初めて見るんやないかな、フリース」

にこ「そうね……」

希「とりあえずジャングルは、刻一刻と奥地に」

にこ「迫ってきてるわね、私たち」

希「気を引き締めて行かないとね、にこっち」

にこ「そうね、どのボートも嫌だから」

希「そうやねww」

にこ「どれで行く? って言われたら、ちょっとちょっとちょっと! って抵抗しちゃう」

希「あははははww」

にこ「卒業制作みたいなボートじゃないのこれ」

海未「ふふふふww」

にこ「あっ」

希「ん?」

にこ「ぅ……痛くなってきた」

絵里「……大丈夫?」



ボート到着


海未「転覆しませんよね、これ……」


一番ヤバそうなのがきた


希「なんかね……」

にこ「よいしょっ」ギシッ


~船内~


希「どうやろ……」

ガイドさん「Have a nice trip」


HAVE A NICE TRIP
「よい旅を!」


希「いえす」

にこ「いえーす」

希「本当にナイストリップなんよね……?」

にこ「屋根がついてるけど……すごくボロボロだし」

にこ「しかもね、どう考えてもライフジャケットの質は最悪だし」

希「あはははww」

にこ「私が見た中では」

希「ペラペラやもんね……」


ガガガガン…


にこ「なに?! なになになに?」

にこ「え?」

ガイドさん「……」バシャバシャ

絵里「……!?」ぎょっとした顔

希「えっ!?」

にこ「ちょっと待って!! なんでガイドさんが手で漕いでるの?」

希「んふふふww」

にこ「待ちなさいってば!」

希「何時間かかるんかなぁ……ww?」


にこ「どうしてガイドさんはwwww自分で漕いでるのwwww?」

希「あはははははwwww」


ブロロロロ…


にこ「ちょっと! 隣はモーターで動いてるじゃないの!」

にこ「乗り換えようよ、あっちにしようよ」

希「これはどういう手違いなんだろう……」


ガウン


希「お、来た来た来た」

にこ「あーもう、ドキドキさせるわ……」

希「そうやねぇ」

絵里「ふぅ……」ホッとした顔


ガッ…


希「おっ」

にこ「あはははははwwww」


ガウンッ


ボボボボボ…


希「よーし、行こう行こう」


やっと出発



ドルルルルル…


希「おぉー」

にこ「これはいいわねー!」

希「いいやん!」

絵里「あははww」

希「住めば都って本当やね」

にこ「あははww」

海未「風も気持ちいいです」


バガッ


みんな『!!』


バガァンッ!!


何だ!


海未「いまめくれましたよww」

にこ「あっはっはっはっはっはwwww」


屋根がめくれた


希「めくれた……いま屋根が飛びそうになったね。あれ以上スピード出したら吹っ飛ぶんやろね……」

にこ「なんなのよ言ったそばから……」

希「あははははw」

希「でもいい乗り物やん。これ気持ちいいよね」

にこ「気持ちいいのは気持ちいいけどいまので一気に不安になったわよ……」

にこ「それになんかこう、こっち側の景色が上野の不忍池に似てるわよね」

希「なんでww? ジャングルやんww」

にこ「ボートのある方にちょっと似てない?」

希「なに言ってるんww」

にこ「アヒルボートが浮かんでるほうの、端の景色に似てる」

海未「そうかもしれませんねww」

にこ「もうちょっと行ったら恩賜公園出てくるから」

希「だからジャングルだって」

にこ「また西郷さんが待っててくれるから」

希「あはははははww」



・・・


にこ「ちょっと眠たくなってきた……」

希「にこっち、寝ないで楽しまないと」

にこ「わかってるわよ……」

にこ「すぅ……んん……」


寝ちゃった


絵里「……」ポンポン

にこ「んー……」

希「にこっちはほんと、ジャングルに向かおうとしてる緊張感っていうか、そういうのをね?」

にこ「あはははw」

希「ファンのみなさんも楽しくてしょうがないっていうところやん! 寝たらダメ!」

にこ「違う違う違う」

希「なに?」

にこ「緊張が張り詰めたスクールアイドルの顔見てたって楽しくならないわよ」

にこ「だったらね、にこのぷりちーな寝顔で癒しを提供しようじゃない! っていう私の計らいなわけ」

希「そうなのww?」

にこ「かわいい寝顔なんてみたら癒されること間違いなしでしょ? それがにこなら特にほら」

にこ「こう、ほんわかした気分で私たちの旅を見てもらえるじゃない?」

希「そうなんかなぁ。まあにこっち、トークするよりね」

にこ「あっはっはっはww」

希「もっと景色を楽しもうやん!マレーシアまで来てるんやからww」

にこ「見てるわよぉ」キョロキョロ

希「お願いね」


数分後


にこ「む、ん……」


また寝た


絵里「……」ポンポン

にこ「んぁい……」モゾモゾ


許しません


希「ちゃんと見ようよぉ」

絵里「あはははww」

希「マレーシアまで来てるんだから寝てる場合じゃないやん!」

にこ「わかってるんだけどさぁ……」



水牛


海未「見てください見てください。たくさんいます!」

希「すごいたくさん……野生なんかなぁ。たくさんの水牛」


サル


希「えりち、お猿さんですよー」

絵里「かわいいわね」


カワセミ


希「うわわ、すごい綺麗! なにあれー!」


オオトカゲ


希「うわぁ……いるよ、あそこ何かいる……」

にこ「あはははww」

希「にこっち見た?」

にこ「ネッシーみたいだったわね」

希「ネッシーみたいだったよねww」

にこ「ね」

希「いたよね」

にこ「いたいた」



・・・


希「にこっち、からだの調子はどうなん?」

にこ「ん?」

希「体の調子」

にこ「いやねぇ、このアマゾンがねー」

希「アマゾンじゃない、アマゾンじゃないよにこっち!」

にこ「……おほん」

にこ「このジャングルの風がね、私の風邪も一緒に持って行ってるような……そんな感じがするの」

希「ふむふむ」

にこ「この澄んだ風が本当にね、私の毒を持って行ってるような、そんな感じがする」

希「それでにこっちの内面の、可愛い部分がもっと前面に出てくるといいんやけどね」

にこ「なに、まだ足りないの? ならもっともっと可愛くなってあげるわよこの風で」

希「あはははww」

希「ジャングルやね、にこっち」

にこ「まだ着かないの?」

希「そうやね、あと1時間ぐらいあるんじゃないかな」

にこ「あと1時間で内面の可愛いところ引っ張り出してあげるわよ」

希「あはははははww」



1時間後


にこ「……」

絵里「……」


退屈――


まだ着かない


にこ「……」

希「遠いなぁ」

にこ「全然着かないもんね」

希「うん……」


・・・


希「あれやない?」

海未「なんでしょう」

希「ね、あれよね?」

絵里「どれ?」

希「あそこ、着いたよ」

希「意外と賑やかね~」

にこ「確かに」

今日はここまで
ありがとうございました

saga忘れると草が増えるなんて……



クアラタハン


9月20日(日) 17:50
(クアラ・ルンプールから約10時間)
タマン・ヌガラ国立公園
クアラ・タハン到着


にこ「はふう、久々に歩くと疲れるわね」

希「こらこら……あら、綺麗なところ」

海未「本当ですね」

にこ「はぁ……」


タマン・ヌガラ リゾート

~部屋~


タマン・ヌガラ リゾート
16号ロッジ


絵里「なんとか到着して、ひと段落ついたところなんだけど」

絵里「クアラルンプールのホテルを出て、あれは8時……で6時過ぎ? いま6時です」

にこ「かかるわねぇ……」

絵里「10時間ね」

希「約10時間やねww」

絵里「そんなに遠いとは思わなかったわ」

希「思わなかったです」

絵里「まぁここは有名なリゾート地だそうで、ほとんど欧米の方たちばかりで」

希「日本の方はもう、めったに来ないらしいね」

にこ「あそう」

希「だって10時間かかるんやから、あんまり来たがらないと思う」

絵里「いま6時21分ということなんだけど、今日はゆっくりもしてられないみたいよ?」

にこ「え? なに、絵里これから何するか知ってるの?」

絵里「え、うん。さっき希に聞いたから」

にこ「は? なんで? 私聞いてない」

絵里「にこが自分から聞くかタイミングになるまで言うなって海未と希が」

にこ「なんで!?」

希「その方が面白いから!」



にこ「面白いからってあんた、そんな理由でメインを不安にさせてどうするのよちょっと」

希「安全はしっかり確保してるから!」

にこ「当たり前でしょ! そもそもこれ絵里の罰ゲームよね? なんで私のみたいな扱いになってるわけ?」


のぞえり『あっはっはっはww』


にこ「もういいわよ……とりあえずゆっくりしましょ。疲れてるの私」

絵里「でもゆっくりしてる時間ないのよ?」

ゆっくりしてられない

にこ「えー……ゆっくりしたーい」

絵里「探検に来てるんだから、まずは食事よ」

にこ「ここを出るつもりは無いんだけど……ねぇ、私まだ出るつもりないわよ」


まだ調子悪い


絵里「食事は取らなきゃいけないから」

にこ「あー、まぁ食事ぐらいなら……」

絵里「その後、お待ちかねの」

にこ「いやお待ちかねもなにも」

希「あははははww」


お待ちかねの


にこ「お待ちかねもなにもね、私は食事の後は寝かせてほしいんだけど」

絵里「まずはジャングルツアー第1弾」

希「第1弾」

にこ「聞きなさいよ!」



ジャングルツアー
第一弾


にこ「なにがジャングルツアーなの? 勝手にそんなの名付けてww」

絵里「えー、ナイトジャングルウォークというものに参加するわよ」

にこ「なにがナイトジャングルウォークよ、ほんとにそんなのあるの?」

希「あはははははww」

きこ「なにそのナイトジャングルウォークって」

絵里「これは懐中電灯一本を頼りにww」


POINT! ナイト・ジャングル・ウォーク

ガイドと共に、夜のジャングルに入り、ライトを手に動物の姿を追うツアー
昼間は見れない動物たちの生態が観察できる
(料金1人 RM15 450円)


絵里「ジャングルの中を徘徊するっていうツアーね」

希「そうやねww」

にこ「そんな肝試しだってしないのに……ジャングルの中を懐中電灯一本で歩かなきゃいけないの?」

にこ「私は絶対行かないわよ」

絵里「ほとんどがやっぱり夜行性なのよ」

希「濃密な動物たちの、世界をこう覗こうではないか!」

にこ「何度も言ってるようにね、それだったら、なんかそういうのが好きな人を呼んでくれればいい話じゃない? 凛とか穂乃果なら喜んで参加するわよ」

希「あはははww」

にこ「私は好きじゃないのよもう」


にこは動物が嫌い


にこ「犬や猫は大好きよ、かわいいから。でもここ怖いのいるじゃない! だから嫌なのよ!」



希「にこっちを映すわけじゃないから、ほら。動物を映して見てもらうってカタチで」

にこ「だったら行って撮ってくればいいのよww私は寝てるから」

希「いやいやいやww」

にこ「撮ってらっしゃいよ」

希「出演者でしょー」

にこ「出演者も何も動物撮りたいんでしょww」

希「横にいてさ、わあいますにこね~♡ぐらい言ってよ」

にこ「希のリアクションには敵わないのよ、対決列島で分かったけど」

希「あははははww」

絵里「それはそうよねww」

にこ「ねぇ?」

絵里「それはにこの言うとおり」

にこ「そうでしょ?」

絵里「それはにこの言うとおりよ」

にこ「だからあれだもん。トカゲがいるって起きたんじゃなくて、あんたが騒ぐからいけないのよ」

希「ははははははww」

にこ「なんだどうしたってあんたに驚いただけよ、横見たらトカゲいるなってだけで」

にこ「私は希に驚いたの」

希「あははははww」

希「でも今回の夜のやつは、ガイドさんが付いてくれるから」

にこ「ガイドぉ?」

希「たぶん……野性味あふれる屈強な、ガイドさんが、色んなことをこう説明してくれるから」

希「それで、まずはジャングルの事を知ろうじゃないか! って」

にこ「どうせまた何言ってるか分かんないんでしょ?」

希「ウチ英語話せるもん」

にこ「私たちが分からないと意味ないって言ってんの」



にこ「どうしてそんなにこう、魅力的じゃない企画ばっか思い浮かぶのよ……」

希「あっはっはっはww」

にこ「ほんと、あんたたちはww」

希「えww?」

にこ「もっとこうね、サンセットクルージングとか、そういう女の子らしい、アイドルらしいの浮かばないかなぁ」

絵里「いやいやいや、本当にそれはにこの言うとおりよ」

希「あはははww」

にこ「でしょー?」

絵里「明日帰りましょう」

希「えりちもなに言ってるんよww」

絵里「私が対決列島で負けたから、あまり口を挟まないようにしてるけど」

にこ「あはははははww」

絵里「私も本当に嫌なのよ」

にこ「あはははははww」

希「楽しもうって覚悟したんやないのww?」

絵里「ボートの風と一緒にどこか飛んでったわよそんなの」

にこ「あっはっはっはww」

絵里「暗いの本当に嫌なの! 街灯もない真っ暗な、しかもジャングルを懐中電灯なんかで歩くなんて嫌!」

にこ「あはははははww」

絵里「いい、何度でも言うわよ。私は暗いのが怖いの! 嫌なの!」


絵里は暗いのがダメ


希「えりち……」

絵里「嫌なものは嫌なの。にこが行かないなら私も行かない」

にこ「あっはっはっはっはっはwww」


絵里「もう暑くてやってられないし! 本当に真っ暗になるのよ? ロッジの窓の外見てたらわかるけど、もう先が見えないくらいなのよ?!」

のぞにこ『あっはっはっはっはっはww』

絵里「こんなところで何するのよ4人でww ナイトジャングルウォークでも行くしかないでしょww」

希「ははははははww」

にこ「そういうことだもん。結論になるけど、そういうことよ」

希「ずいぶんと番組を否定的に見てるなぁ」

にこ「大体希たちはあれなの?」

希「なによ」

にこ「ちゃんと夜用の撮影体勢は出来ているの?」

希「懐中電灯あるやん」

にこ「懐中電灯で撮れるのww?本当に」

希「はははははww」

にこ「希はどこでも愛用のデジカムだけで勝負しようとしてるけどぉ」

にこ「結局なんか『見えないねぇ』なんて言って終わりじゃないの?」

希「あはははww」

にこ「他のスクールアイドルは笑ってるわよ、希の作る番組を見てww」

希「あはははははww」

にの「μ'sの希っていうのはバカだよこれはってww」

希「ウチにまかしとき!」

にこ「それを言われるとなんか安心しちゃうんだけど……本当に?」

希「今回はもう、未知なる動物のね」


未知なる動物の


にこ「あはははははww」

希「生態に迫るような」


生態に迫る


希「そういう映像を撮りたいから」

にこ「本当? また他のスクールアイドルの笑いものになるような、そんな番組を作らないでよぉ?」

希「あはははww」


にこ「なんの反省もないもん、文句言ってると思ってないかもしれないけど」

絵里「あははww」

にこ「対決列島はよかったわよ、なんやかんや楽しかったわよ。でもこれ楽しくないもん」

希「まぁたしかに、ここまで大した画は撮れてないもんね」

にこ「あはははww」

希「ピンボケのお猿さんねー」


のぞにこ『あはははははww』


にこ「あのボートで撮ったのすごいボケてたものね」

希「うんww」

にこ「さらにね、熱が37度3分もあるって言ったら普通は企画ストップじゃないの?」

にこ「それでもね、温情ある海未はね『にこを病院に連れてった方がいいんじゃないですか』って」

にこ「そう朝言ってくれたのよ。そしたらこのスピリチュアルはね」

にこ「『病院連れてったら今日の企画が全部キャンセルになるし』って。それで終わりだからね」

にこ「んで、海未もそうですねって」

希「ははははははww」

にこ「そのあとは、なんにも病院の話触れないでここまで私を連れてきたからね」

希「はっはっはっはっはっはww」

にこ「そして具合悪いって言ってるのに、ナイトジャングルウォークだって」

希「はははははww」

にこ「うるさいわよww何がナイトジャングルウォークよww」

希「まぁ体に気をつけてにこっち」

にこ「あははははww 決して希がなんかに噛まれても私は助けないからね」

希「ははははははww」

にこ「喰われっぱなしにしとくから」


希「まあまあ、ね? 体はくれぐれも気をつけてにこっち、体が第一だから」

希「無理な時は無理だって言ってよ!」

にこ「んふふふふふwwww」

にこ「無理です!」

希「いやいやいやwwww」


無理です


絵里「あはははwwww」

にこ「無理です」

希「いやいや」

にこ「ナイトジャングルウォーク無理です!」

希「ね、無理な時は言ってね」

にこ「いやいやいや無理ですからもう」

希「うん」

にこ「ナイトジャングルウォークだけは勘弁してください」

希「でも部屋にひとり残したほうが危険なんよ?」

にこ「へ?」

希「にこっちぐらい可愛い日本の女の子置いてったら、何があるかわからないやん?」

にこ「むぅ」

希「もし何かあったらどうするの? 助けられへんよ」

にこ「ぐぬぬ……」

希「アイドルをひとりにするわけにはいかないの」

にこ「くっ……」



ナイトジャングルウォーク


~外~


希「無理だったら言ってくれていいからね」

にこ「無理も何も、こんなにやる気の二人を前になに言ってるのよ」

絵里とにこはヘッドライトを装備してる

希「あははは」

にこ「なにがお互いを照らしてな、よww」

希「ふふふふふww」

にこ「行きましょ」

希「行こう行こう」

絵里「おー!」

にこ「あはははww」


注意事項を聞く


ガイド「but long way by take it~~」

ガイド「Aer you ready?」


さっぱりわからない


にこ「大事な注意事項を話してたんじゃないの? ひとつもわかんなかったんだけど……」

希「長い道歩くから気をつけてって」

にこ「おーけぃ……」


出発


ゾロゾロ…


にこ「町の青年会が巡視してるみたいな光景ねこれ。火の用心のあれみたいな」

海未「ふふふww」


ヤモリ


希「大きいよあれ、うやぁ……ヤモリやね。あ、見えなくなった」

希「うーん、暗いなぁ……」

絵里「にこ待って」ギュッ

にこ「くっつかないで暑いから」グイグイ

絵里「お願いだから待って!」ギューッ

にこ「あーもう!」

絵里「あ、あれクモじゃない?」

希「クモ?」


クモ


希「うわおっきい……」



ナナフシ


希「あ、これはナナフシやね。枝に見えるけど、これも虫なんよ?」

にこ「離れちゃダメよ、怖いから」

絵里「わ……わかってるわよ、ええもちろん」ギュッ


ヘーイ


にこ「なんかいるって言ってる?」

希「なにがいるんやろ……」


タランチュラ


希「なにあれ……うわおっきぃ……うわわ、本物初めて見た……」

にこ「うそでしょなによこれww」

希「でっかい……なんていうかこれ、毛ガニみたいよね……」


黒い毛ガニ


にこ「あー、うん……」

希「黒い毛ガニ……」

にこ「おっかないわ……」

ガイドさん「scorpion」

希「サソリだって」


サソリ


希「うわわ、中の黒いのサソリだって」

希「うわぁ……いるよ、黒いエビみたいなのが……」


黒いエビ


にこ「あんたはさっきからなにを……エビだとかカニだとかやめなさいよ、食べられなくなるじゃないの」

希「あ、あはは……ごめんなさい」

希「えりちはどうだった?」

絵里「……怖い」

希「あはははww」



~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「さぁ、ジャングル探検なんですけど、次回からますますエスカレートしていきますよっ!」

にこ「いよいよね」民族の王と鳥2匹

ことり「次回はいよいよブンブン! 動物観察小屋への旅が始まっちゃいます!」

にこ「来週からいよいよ本当に本番だからww」

希「はははははww」

にこ「次から面白いわよ!」

ことり「いままでのはなんだったのかなぁ……」

にこ「ボヤいてるだけだからww まぁ次でもボヤくんだけど」

ことり「是非次回も見てくださいね? ことりとの約束ですっ♡」

にこ「きえいっ!」シュッ


鳥を飛ばした


希「あはははww」

今日はここまで
ありがとうございました


藤やん(希の元ネタの人)何であんなに笑うん……



~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「みなさんこんにちはっ! 音ノ木どうでしょうですっ」

ことり「マレーシアジャングル探検の旅、その第3夜ですねっ」


ジャングル探検
第三夜


にこ「……」民族の王と赤い鳥

ことり「実はここだけのお話なんですけど、先週までの2週間はあくまでも前振りだったんです!」

ことり「そして今回から、にこちゃんたちはついにブンブンと呼ばれる野生動物観察小屋へ向かっちゃいます!」

ことり「動物観察小屋だなんて素敵だよね~♡ ことりも行ってみたかったかもっ」


希「あっはっはっはww」


ことり「どうして笑われてるんだろう……あ、続けますねっ」

ことり「えっと……数あるブンブンの、その中でも1番人気の高いっていうブンブン・クンバン」

ことり「にこちゃんたちはこちらへ行くわけなんですが、やっぱりそこはにこちゃんたち、いつものように出足をくじかれてしまいます!」

ことり「では今回もことりと一緒に見ていきましょうねっ」

にこ「寒い!」←ほとんど服着てない



・・・

希「熱帯雨林に潜む未知なる動物たちの生態に迫る、マレーシア4泊5日ジャングル探検の旅」

希「9月19日早朝、東京を発った我々は、その日の夜、マレーシアの首都クアラルンプールに到着」

希「翌9月20日、クアラルンプールからバスとボートを乗り継ぐこと約10時間」

希「密林の支配するタマンヌガラ国立公園へとたどり着いた」

希「そしていよいよ今日、ジャングルの真っ只中に建つというブンブンと呼ばれる動物観察小屋を目指し、旅立つことになったのだ」

・・・



20XX年9月21日(月)
午前10時30分
タマンヌガラ国立公園


~外~


絵里「いよいよ冒険の旅が、本日から始まるわけだけトマト」

にこ「サーイエッサー!」ビシッ

絵里「張り切ってるわね、にこ」

にこ「ヨーソロー!」ビシッ

希「はははww」

絵里「色々おかしいけど……」

にこ「むんっ!」ビシッ

絵里「で、えっと……今日は一体どこへ行くかというと」

にこ「はいはい」

絵里「まず午前中は」

にこ「うん」

絵里「キャノピーウォークというところへ」


キャノピーウォーク


にこ「なにそれ?」

絵里「なんでも、そういう吊り橋があるみたい」

にこ「Oh…Canopy Walk?」

絵里「えぇ、なんでも世界最長の吊り橋みたいなの」


POINT!
キャノピー・ウォーク
熱帯雨林の自然観察をするために木々の間に張られた吊り橋。
高さ30m、全長400mは世界最長。


にこ「じゃあなに? つり橋が谷みたいなとこに、ばーっとかかってるってこと?」

希「そういう……のとは違うかな」

絵里「えっ、違うの?」

にこ「聞かされたんじゃないの?」

絵里「行くってことと、どんなのがあるかってだけね。説明しなきゃだから」

にこ「ふうん……で、希?」

希「違うんよ、要は動物を観察するためのそういう道なん」

希「それが、熱帯雨林の中を地上から約30メートルに設置されてるってわけ」

にこ「上に?」

希「うん」

>>67

絵里「いよいよ冒険の旅が、本日から始まるわけだけど」


トマトってなんやねん


絵里「地図を見る限り、そんな遠くはないのよ。だからそっちにまずは行きたいと」

にこ「うん」

絵里「で、戻ってきてから食料などを調達して」

にこ「はい」

絵里「ついに午後……本来ならブンブンクンバンに、行く予定でございました」

にこ「今回の旅の大本命ね」

絵里「その通り」


が、


絵里「ブンブンクンバン……残念ながら、行けなくなってしまったのよ」


ブンブンクンバンにいけない


にこ「あ、なんかこう……谷が氾濫してるとかそういう?」

✖️

にこ「ダムが決壊したとかそういう」

✖️

にこ「じゃあなに……? 行けないって初耳よ私」

絵里「人がちょっと多すぎるから、泊まれない……みたい」


POINT!
ブンブンの宿泊には、予約が必要である事を昨日はじめて知った。
目指すブンブンクンバンはすでに予約でいっぱいだった。


希「予約がね、入っちゃってたんやねww」

にこ「しときなさいよそういうとこは」

希「昨日気が付いたんよ……」

にこ「メイン企画でしょ、ブンブンクンバンは!」

希「ごめん、本当にごめんにこっち、えりち!」

にこ「いまさら謝ったってねぇ!」

希「ぅ……昨日ね、ウチもびっくりしたんよ……」

にこ「なに?」

絵里「でもブンブンは、いっぱいあるってことも知ってるわよね?」

にこ「あー……なんか言ってたわね、なんかたくさんあるって」

絵里「ブンブンクンバンだけがブンブンじゃないの」

にこ「ないわね」

絵里「その中でも……えっと、一番人気のない」


一番人気のない


希「あはははww」

絵里「ブンブンバラウというところがあるの」


ブンブンバラウ


にこ「人気ないの? そこ」

絵里「えぇ」



希「昨日の夜に予約表見てみたらね、ブンブンクンバンはもう、4日先くらいまで満員だったん」

にこ「はあ……」

希「でもブンブンバラウはずーっと空白だったの」

にこ「あっはっはっはっはっはwwww」

希「誰も泊まらないっていうww」

絵里「何かあるのかしら」

にこ「なにろ……なんでそんな人気がないのよ、ブンブンバラウは」

絵里「わからないわね……」

希「見られないのかなぁ」

にこ「動物が見られないか、もうよっぽど危険な動物しか出ないかどっちかでしょうねww」

希「ははははww」

絵里「というわけで、今夜はブンブンバラウのほうに泊まりたいと思います」

にこ「ブンブンバラウね」

絵里「えぇ、じゃあ早速」

希「とりあえずは」

絵里「まずは、キャノピーウォークに」

にこ「Canopy Walk」

絵里「行きたいと思います」

にこ「はいはいはい」


キャノピーウォークへ


~ジャングル~


ガサガサ



希「うーん……ジャングルに行く格好じゃないなぁ」

海未「ふふふふww」

希「ふたりともラフな格好よね」


にこ「早く来なさいよー」←半袖にジャージ

絵里「置いてくわよー」←こっちもジャージ


希「ちょっとコンビニに行くみたいな」


コンビニに行くみたい


海未「そうですねww」


サル

海未「なんですかなんですか」

希「おサルさんやって」

にこ「サルがいるのよ」


ガサガサッ


希「ガサッていってる……」

海未「どこですかどこですか?」

絵里「そのあたりにいっぱいいるわよ」

海未「あぁいますいます! たくさんいます!」

希「あそこの左」

海未「いました!」

希「いるなぁ……うわわわ」

にこ「すごいわね!」

海未「いっぱいですよ!」

にこ「めちゃめちゃ活動してるわよ……」

希「すごいなぁ。あれなんてサルかなぁ」

にこ「ニホンザルね」

希「違うでしょにこっちww」

絵里「すごい近いわね……」

希「近いねー」

絵里「なによ、ちょっと話違うじゃないww」

希「あんな近くにもサルが!」

絵里「あんなところにサルがww大群がww」

にこ「あそこでもう限界よ。これ以上近づかれたらやられる」

希「そうだなぁ」

にこ「ここでやられたらもう私は帰りますから」

海未「あ、2匹います」

絵里「あれ子ザル?」

海未「子ザルですね。こっち見てますよ」

にこ「うそうそうそうそ」

希「おぉ……」

にこ「まずいわよ、刺激したらダメだから」

希「すっごいたくさんいるよ、上の方も」

海未「あっ……」

希「こ、交尾してる……」

にこ「こら! こら!」

希「海未ちゃん映さないの! 子供も見てるから!」

海未「す、すみません……///」

にこ「なにやってるのよww」



何か見つけた


絵里「な、なにか……バキバキいってる……」

希「バキバキって?」

絵里「ひゃっ!」ビクッ


ヒラヒラ…


希「葉っぱやんww」

絵里「ぅ……///」


葉っぱだった


9月21日(月) 11:02
キャノピー・ウォークまで100メートル地点


絵里「もうなんか、あのあたり……」

希「このあたりよね。声が聞こえるもん」

にこ「Canopy Walk」

希「すごい高い所から声が聞こえる……」


キャノピーウォークを発見


にこ「橋がもう……」

希「真上にあるねww」

にこ「ええ、これね……」

希「キャノピーウォークがこれなんかな?」

にこ「細いよぉー!」

希「これどうやって登るんやろ……あそこまで」

絵里「これは細いわね」

希「これは怖いよ……?」

にこ「やっぱ木の上から見るっていう感じになるのかしら……」



キャノピーウォーク


とりあえず登ってきた


希「こんな……一本の鉄板? みたいなんやね」

海未「みたいですね……」


一枚の長い板が向こうの木までかかってる
左右には転落防止用のネットが手すりとともに付いている


ギシギシ


海未「ひぃ……っ! か、風で揺れてますよ……」

希「ちょ、っ……こ、これは」

絵里「ぅわぁ……」

にこ「怖いわ、これ……」

希「た、たかいし」

にこ「だって、地上30mでしょ……?」

絵里「さ……先に行くわね……」カンカン

にこ「一人ずつよこれ……」

海未「一人ずつです」

絵里「……」ピタッ

にこ「どうしたの、絵里……?」

絵里「……すっごい怖いこれ」

にこ「あんた……高所恐怖症?」

希「恐怖症ww」

絵里「そういうわけじゃないけど、怖い……」ガタガタ



・・・


希「ほな、ウチらも渡ろうか」

海未「はい」


カツンカツン


希「うわぁ……」

海未「怖いですww」

希「あははww」

海未「怖いですよ……ww」


一本渡った


にこ「すごいわねこれ、なんてことないの、木にくっついてるだけなんだから」

希「大きな木にかけてるだけなんやね……」

にこ「あのたっかい木に」

希「そうやね」

絵里「よく落ちないわね……」


後ろ向きに撮ってみる


希「前からにこっちたちを撮影してみるね」

海未「は、はい」

にこ「危ないわよ後ろ向きは……」

希「いくよー」

にこ「えぇ……」


カツンカツン…


希「あ、これだめ後ろ向きはww」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

希「やっぱりダメ、できないってこんな撮り方……怖い怖いww」

にこ「あははははww」

希「にこっち、もう自分でおねがい」

にこ「あっはっはっはっはww」



にこ、自分で撮ってみる


にこ「どうですか皆さん! こんな高さなんです、すごいですね~」

にこ「このアングルいいでしょこれ」


ローアングル


希「あはははww」

にこ「あ、これ怖い結構」


真下に撮る


希「ほんと?」

にこ「あー!」ズルッ


わざと足を踏み外す


希「冗談でもやめて! 見てる方が怖いからww」

にこ「あ、向こうに靴忘れた!」


終わり


~ジャングル~


ザッザッザッ…


にこ「終わり?」

希「おわり」

絵里「帰るわよ」


蝶を見つけた


にこ『マレーシアの奥地に潜む、白と黒の珍しい模様の……その名の通り喪服チョウです』


喪服チョウ


希「あはははww誰よww」

絵里「……誰?」

にこ『こんにちは、柳生博です』

絵里「誰……」


柳生博


にこ『喪服チョウは、ジャングルの昼間にしか現れません。これを見た日には……』

『必ずよくない事が起きるというのが、現地の人の言い伝えです。100万円! クイズハンター……』

にこ『ハンターチャンスワン』

希「んー……」

絵里「……」


ウケはいまいち



にこ「……面白くない?」

希「分からないから……?」

にこ「あ、そう……」

にこ「じゃあ久米明! 久米明ならわかるでしょ?」

希「……まあ」

絵里「わかんない……」


久米さん


にこ『喪服チョウ』

希「あはははww」

にこ『ジャングルの奥地の喪服チョウは、現地の人々の一瞬の安らぎなのかもしれない』

希「なんでよww」


オオトカゲ


~ロッジ~


希「うわー!」

にこ「すっごいのがいるわよ!」

希「すごいの、ちょっと行こう! 行こう行こう」

希「おおきい、おおきいよあれww」

にこ「気をつけないと、早いから、ああいうの早いから」

にこ「ほらほらあれ、来た来た」

海未「これはww」


1mほどのトカゲ


希「なにあれ……近づける?」

海未「は、はい……」ソロソロ

トカゲ「!」ダッ

希「早い早い!」

にこ「海未あれ追っかけて!」

希「追いまわしちゃえ海未ちゃん!」

海未「はぁ……」ダッ

トカゲ「!!」ガサガサッ


逃げた


にこ「あー……逃げた……」



にこ「引きの画だから分かんなかったけど……10mぐらいあったんじゃないの?」


適当に言ってる


希「あったあった!」

絵里「あはははww」

希「10mぐらいはあったね」

にこ「ありましたわね」

希「食べられちゃうなぁ」

絵里「!」チガウチガウ

にこ「うーん……あれ、ティラノサウルスじゃないのかしら」

絵里「!!」チガウチガウ


違う違う


にこ「次見つけたら背中に乗りたいわね」

希「あははww」

にこ「こう、トンッて乗って……ドラゴン使いみたいな」

希「かっこいいかっこいい」

にこ「でしょー? 」


緑色の鳥


バサバサッ


希「綺麗やね~」

にこ「綺麗な緑色ね」

希「葉っぱの中にいるからわかんないけど……うわわ、すごいすごい」

にこ「ほんと綺麗」

希「これはなんて鳥なんだろうね? 名前が分からないのは悔しいなぁ」

希「写真撮って検索しよっか」

にこ『グリーン・ピースです』


グリーン・ピース


希「あははは、なにww?」

にこ『マレーシアにだけ生息するグリーン・ピースです』

にこ『緑の葉に隠れて、敵からの襲撃を防ぎます』

希「あははww」

絵里「だれ?」

にこ『柳生博です』

希「あはははww」

絵里「……」やっぱり分からない


このあとついにブンブンへ



9月21日(月) 14:15
ブンブン・バラウへ出発


絵里「さて……今回のマレーシアの旅・メイン企画となりました」

希「うん」

絵里「これからね、えっと……ブンブン、ブンブンバラウという所に」

絵里「そこで一晩泊まって、野生動物を観察しようということなんだけど……」

絵里「これからの道のりが、かなり険しいということらしいのね。いろんなゾウとかトラとか……」

絵里「色んな野生動物が出現する恐れがあるということで、私たちだけだとちょっと大変危ないということだそうで」

絵里「今回は現地のガイドさんにお願いしまして、少しご挨拶をお願いしたいと思います」

絵里「お願いします」


ガイドのにこさん


にこ「アヤセさん……」

絵里「はい、よろしくお願いします」

にこ「トウジョウさん……」

希「はい」

にこ「ソノダさん……」

絵里「ガイドさん、あの……お名前は」

希「あははははww」

にこ「ニコです」

絵里「ニコさん?」

にこ「アラスカデーテラスカデデラマ」

希「なん……なんですかww?」

絵里「なに、ちょっと待ってww」

希「ガイドさんww」

にこ「?」



にこ「?」

絵里「何言ってるか分からないんですけどいきなりww」

にこ「アヤセさん……」

絵里「すみませんちょっと……あの日本語のできるガイドさんということでお願いしたんですけが……」

にこ「あー、少し……」

絵里「少し」

にこ「トウジョウさん」

希「そうです、はい」

にこ「ソノダさん……」

海未「はいww」

にこ「エレースケテライカ」

絵里「なに言ってるんですかww」

希「だから何言ってるんよww」

にこ「……」スッ

P「よろしくw お願いしますw ガイドさんw」アクシュ

にこ「はい」

希「ガイドさん蚊に刺されてますけどww」

絵里「大丈夫ですか?」

にこ「あー……Jungle……very danger」

希「デンジャーww」

絵里「デンジャー……ふむふむ」

にこ「えー、Scorpion」

希「スコーピオン?」


Scorpion
【サソリ】


にこ「And……Kumo」

希「クモww?」

絵里「あははw」


Kumo
【クモ】


希「単語が分からなかったんやねww」



絵里「じゃあそろそろ行きましょう……」

にこ「……」スタスタ

絵里「あ、ガイドさんすみません」

希「ガイドさんこっちじゃないですか?」

絵里「こっちです」

にこ「えー……let's go」

希「なに?」

絵里「おー」

にこ「トウジョウさん声出してない!」メモメモ

希「なんでチェックするんww?」


減点


にこ「ハァ……」

絵里「なによそれww」

希「なにww」


川を渡る

~川付近の広場~

希「あの、ガイドさん」

にこ「Yeah」

希「次、あのボートですよね」

にこ「レコード カテ」

希「なに……? ボートに乗るんですよね?」

にこ「Boat」

希「そうですよね」

にこ「Boat]

希「先に言ってくれないと……いま、歩こうとしちゃったからみんな」

にこ「あー……on a boat」

希「ボート乗るんですよね。ボートに乗って、川を渡らせてもらわないとブンブンバラウに行けないですよね」

にこ「No」

希「行けないよね。今その……本当のガイドさんにも聞いて来たから」

にこ「え?」

希「あ、いやwwすいません、みんな歩こうとしたから」

にこ「え?」

希「ガイドさん歩いて行こうとしたから、渡りなさいって」

にこ「渡ったほうがいい?」

希「渡ったほうがいいと思う」

にこ「そう」

希「泳ぐのは危険やから」

にこ「歩いても……行けます」

希「ううん、行けないみたいよ?」

にこ「……私は行けます」

希「あなたはねww」

にこ「ワニに乗って行こうと思ってます」

希「そう? でもやめようね」

にこ「今日はやめておく?」

希「今日はやめとこう」

にこ「今時ワニの一匹や二匹乗れないとアイドルはやっていけないけど」

希「それでも」

にこ「わかりました」

希「ボートで行こう」

にこ「はいはい、あー……今日はいいみたい」←いきなり腕時計に向かって話しかけた


希「え、なに? いま誰に言ったんww」

絵里「なになに、いまのなにww?」

にこ「なぁにがよ。通信機なのよこれ。今日はオッケーです、4名キャンセル」


腕時計が通信機らしい


希「あはははww」



渡った


ボートが帰っていく


絵里「Thank you!」フリフリ

にこ「カシアーバー」フリフリ

希「……え?」

にこ「エイゲン」

絵里「まだやるの……?」


~ジャングル手前~


絵里「あ、看板あるわよ」

にこ「Bumbun Blau」


ブンブン・ブラウまで3.2km


希「ふーむ」

にこ「3.2km……あー、Maybe maybe 2 hours」

希「さっき言ってたよww」

にこ「Maybe 2 hours」

希「2hours」

にこ「いえすいえす」


ジャングル突入!


~ジャングル~


海未「こ、ここ……登るんですか?」


かなり急な坂道


絵里「ええ、次はここを登るのね」

海未「すごいですね、いきなり」

にこ「すごいわよこれ」ヨイショ

絵里「足元悪いわね……」ザッ

海未「さすがに怖いですねww」ガサガサッ

希「あら、根っからの登山マニアでも怖い?」ヨイセッ

海未「山は常に危険です。怖いと感じるのは普通ですよ」

希「まあ、そうやね」

にこ「ふっ……!」ガッ

絵里「あ、そこ気をつけて」

希「うわぁ、あんな上まで……」



絵里「けっこう急だし足元も不安定だから気をつけてね」

海未「本当ですか?」

絵里「きゃっ!」ズルッ

海未「おぉっ!」ガシッ

希「えりち大丈夫?!」

絵里「と、トゲが……」

希「トゲ?」

絵里「なんか、トゲがたくさん生えた痛そうなやつが……びっくりしちゃった……」

海未「どこですか……ああ、それですね。ブワッて……これみんなトゲですよ」

希「ジャングルやなぁ」

にこ「掴まって、海未」スッ

海未「あ、ありがとうございます……っ」ガシッ

希「ニコさんww」

にこ「よしっ……あ、危ない!」

海未「離さないでください……!」

希「はっはっはっはww」

絵里「うしろにトゲあるわよ!」

にこ「危ない危ないww あー戻って戻ってMs.ソノダ。オーケー、カモン」

海未「ふふふww」ザッザッ


・・・


希「ニコさん……こんなにキツいとこなん、これ……」

にこ「……まったくね」

希「あはははww」

絵里「ニコさんww?」

希「ニコさんすごいここ、すごい上にあがってるよww」


壁のような道


海未「すっごいですね……シャレになりませんよ……」

にこ「壁じゃないのこれぇ……」





海未「ふふふww」

希「キツいなぁ、これ……」ヨイショヨイショ

にこ「気温何度?」

希「40度越えてる……」


気温40度


にこ「40度の中登らせないでよ……」

希「うわぁ」

海未「すごいですね……」

にこ「これは行きたがらないって誰も」

希「そうやね、これで人気ないんだよきっと」


やっと下り


希「ジャングルって、こんなにアップダウンがあるものなんかなぁ?」

海未「本当ですね……これじゃ山と同じです」


キィキィ


希「お?」

海未「んん?」

希「これは……なんか国際色の鳥のような、そんな鳴き声やね。あぁ見たいなぁ」

にこ「Bumbun bird」

希「ん、なあに?」

にこ「Bumbun bird」

希「ブンブンバード?」

にこ「うん」

希「どんな色してるの?」

にこ「うーん……赤」

希「赤?」

にこ「青」

希「青」

にこ「黄色」

希「黄色ww」

にこ「きれい」

希「なにそれ、チューリップww?」

にこ「あはははww」


看板


海未「あ、看板ですよ」

にこ「あれ……クアラタハンまで800mって書いてるってことは、私たちまだ800mしか来てないの?」

希「そうやねぇ」

にこ「まだまだ遠いわね」

希「遠いなぁ。まだ800mしか来てないんやもんね」


あと2.4km


ザッザッザッ


絵里「わっ!」ヒュッ


ブンッ


海未「うわっ! 木ですか……」


木の枝が襲ってきた


・・・


海未「また看板ですね」

にこ「あ、もう1kmだって。ずいぶん来たわねー」

希「来たね、1.6km地点やね」

絵里「ジャングル……あのー、お恥ずかしながら、私たち始めてなもので」

にこ「はいはい」

絵里「どういったところに、気をつけなければいけないんでしょうか」

にこ「そう……」

希「ここまで歩いてきてやけど、改めて」

絵里「ここからまた」

にこ「そうねぇ……ここから、まずやっぱ気候ね。Forty temperature、あるから……」

希「あははww」

にこ「あ……伏せて伏せて」

絵里「!?」バッ

希「え?」

にこ「伏せて」


伏せて


にこ「よーく下見てなさい」

絵里「な、なに……?」

海未「なんですか……」

にこ「……」ダッ

絵里「!?」

希「逃げた!」

海未「仕事を放棄するつもりですか!?」

希「えりち追いかけて追いかけて!」


このあと、お見苦しい内輪もめが
続きますので全てカットします。


にこ「こういう風にね、ユーモアを交えていかないと」

希「なにがユーモアなんよww」

にこ「じゃないと危ないからww 確かめたの、みんなをね。確かめてみたのよ」

にこ「うん、だからそういうので怒らないで本当、お願い」


海未にかなり怒られた


希「うん」

にこ「海未が怒ったけど」

希「怒ったなぁ」

にこ「カメラ持ってるのに私をどつきにきたからww」

希「あはははww」

にこ「思ったよりも怒られたわね……はい、気をつけます」

海未「そうしてください」


あと1.6km


希「ねえ」

にこ「ここは……」

絵里「なに?」

にこ「この沼は丸太で渡るから」

希「丸太で渡るんですかww? 大丈夫?」

にこ「気をつけてね。そこの沼とか」

希「うん」

にこ「Aligator」

希「アリゲーター?」

にこ「Crocodile」

希「クロコダイルww」

にこ「うん」

希「いるん?」

にこ「いる」

希「いるのww」

にこ「ワニがいるから。だから落ちたらね、私が戦うことになるから」

にこ「身を呈して仲間を守るかっこいいにこにーが見られるから」

希「可愛いだけのにこにーじゃないと」

にこ「そういうことよ」

希「落ちようか」

にこ「あっはっはっはww 気をつけましょww」

希「あら、そう?」

にこ「ここは危険」

希「やらないの?」

にこ「やらないわよww」

希「落ちて戦うとか、そういうのは無しで」

にこ「無しね、危ないからww」

希「危ないから。シャレとはいえ、危ないからww」

にこ「なにもないんだったらやるけどww」

希「そうやねw」

にこ「何あるか分かんないからやめとく」

希「分かんないからね」


丸太を渡る


希「足元不安定……」ギシッ

絵里「すごいわよ」

希「なあに?」

絵里「いや別に何もないけど」

にこ「ちょっとちょっと!!」

希「なによぉ」

にこ「ヘビ! ヘビ!」

希「!?」

絵里「ヘビヘビ!」

希「どこどこ!」

にこ「ヘビヘビヘビ!」

希「見せて見せて」

海未「向こう岸ですよ、向こう岸」


ヘビが出た


希「向こう岸? どこ?」

絵里「ヘビ」

希「ヘビ?」

絵里「いたのに……」

希「いなくなっちゃった?」

絵里「いなくなっちゃった……」


逃げた


絵里「あ、ガイドさん」

にこ「Yeah」


看板


絵里「やっと、あと800メートルの地点まで来たわね」

にこ「そうね。ここまで来れた人はそういないわよ」

希「いない?」

にこ「だいたい途中で引き返すか、もう食べられるかだから」

希「食べられるww」

絵里「ニコさん、いざというときに助けてくれないんですか?」

にこ「2人まではね」

希「え、そうなん?」

絵里「あと1人は……」

にこ「3人目からはもうたぶんダメだわ」

希「この中で誰か1人はやられちゃう」

にこ「やられるわね。まずトウジョウさんが」

希「なんでよww」

にこ「ポイント足りないから」

希「あははははww」


ザッザッ…


希「すごい獣道やなぁ……」


ガサガサッ


にこ「うわっ!」

絵里「なにかいる、なにかいるわよ!」

希「え?」


何か出た


にこ「爬虫類みたいなのがいたわ」

絵里「どこにいたの?」

にこ「この木を登っていった」

希「え?」

にこ「あ、とまってるとまってる! 大きいわよ、あれあれ!」

絵里「トカゲ?」

にこ「ほら見てほら、登ってる登ってる、後ろいっちゃう!」

海未「上に行ってしまいましたか」


見えない


にこ「ガサガサガサッっていったからね」

希「残念やなぁ」


・・・


ザッザッ


にこ「あと100mだって」

希「おぉー」


あと100m


・・・


小屋を発見


希「これかい?」

海未「これですね。すごいものがありますよ」


ブンブンブラウ
動物に襲われないよう高床式の小屋になっていて、ハシゴで部屋まで登る


にこ「うわぁ……」

海未「これですか……ww」

希「すごいなぁ、うん……」

海未「ここに泊まるんですか?ねえ?本当ですか?」


予想外のボロさ


絵里「いいんですよね、ここで。ね、ガイドさん」

にこ「ここよ、ブンブンブラウ。ここ登るから」


登る


希「ニコさん垂直に登ってるよww」

にこ「うん。これね、あの……開けるの怖いんだけど」

海未「そうですね……」

にこ「なんかねぇ……」

希「そうやね」

にこ「すごくね、荒廃してそうよね」

海未「そうですねww」

にこ「なんか……人死んでてもおかしくない気がする……」

希「あはははww」

絵里「や、やめてよにこ……!」


内部


~小屋内~


最 悪


にこ「何を……好き好んでこんな、3時間もかけてこんなとこ来てんの」

希「……」

にこ「汚いし変な臭いするし……」

絵里「帰りたい……」


ベッド


希「これベッド?」

にこ「そうね」

絵里「ベッドでしょ、誰が見たって」

希「こんなベッド嫌や……」

絵里「みんな思ってるから言わないで……」


最 悪


絵里「マットレスって書いてあるわね、この棚」

希「マットレスが入ってるんやね、ここ」

絵里「枕は……あ、ここにピローって書いてるわ。この中入ってるのね」

希「開けてみて」

にこ「……なんか開けるの怖いのよね、そこ」


マット


絵里「えー……」

にこ「うぅぅぅ……」


ベッドにセットしてる


希「うぅ……」

にこ「……」スンスン

にこ「うぇぇっ……」くさかったらしい


最 悪



ベッドメイク


絵里「どうかしら?」

希「あ、えりちの綺麗になったね」


シーツを敷いた


にこ「いいわねー」

絵里「快適快適」

希「すごい綺麗なベッドやなぁ。ちょっと中を見せてもらっても……」

絵里「中?」

希「シーツの中やね」

絵里「はいはい……よいしょ」バサッ

希「うわぁぁあはははww」


汚かった


動物を観察する


にこえり『……』

希「動物いるかなぁ」

にこ「いないわよそんなに」


次回
ついに猛獣出現!


~音ノ木坂学院・校庭~


にこ「……」民族の王と鳥

ことり「さあみんなっ! 次回はいよいよ、ジャングルの中で四人が命をかけて戦っちゃいます!」

ことり「なので、ぜひご覧いただきたいと思います♪」

ことり「毎回、次回こそはみたいに言っちゃってるけど、ごめんなさい……」

ことり「番組の中で、にこちゃんが喪服チョウとか、グリーン・ピースとか」

ことり「そんな名前を言ってますけど……あれは本当の名前じゃないですから、みんなは覚えちゃいけませんよ?」

にこ「それとナレーターも、久米明さんとか柳生博さんは呼んでません!」

ことり「そんな予算ありませんし、あれもにこちゃんのモノマネですからここでお詫びを申し上げますっ」


希「あはははww」


ことり「それではまた、次回でお会いしましょうね♪ ことりとの約束ですっ」

にこ「あの、緑の鳥を探してます。先週のやつをww」

にこ「見かけた方はご一報ください!」


希「あははははww」

今日はここまで
ありがとうございました

これ終わったらどうしましょうか


~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「王さま~」

にこ「はいはい」民族の王と赤い鳥青い鳥

ことり「こんにちはっ」

にこ「こんにちは」

ことり「ええっと、マレーシアジャングル探検の旅」


ジャングル探検
第四夜


にこ「はいはいはい」

ことり「えっと、今回で第4回目ですねっ」

にこ「もう4回目なのね」

ことり「そういうことみたいだけど……やっと着いたね。大変だったみたいだね~」

ことり「マレーシアの首都のクアラルンプールっていうところから、バスとボートを乗り継いで10時間……だったかな?」

にこ「ええ……長かったわ」

ことり「長かっただろうなぁ……それで、タマンヌガラ国立公園?」

にこ「うん」

ことり「そこでも色々な冒険をしたんだってね」

にこ「うん」

ことり「その中でも印象深いのは?」

にこ「まあ、当然ブンブンよね。印象深いわよあそこは」

ことり「動物観察小屋なんだよね」

にこ「そうそう。高い所だったわ」



ことり「動物さんは基本的に夜行性だから……」

にこ「全くそう。だから一夜過ごして、そこで色々な動物を観察してみましょうかって」

ことり「ふむふむ」

にこ「もう野生動物を間近でね」

ことり「わぁ~」

にこ「カメラにおさえて、日本へ帰ってみんなで見ようと」

ことり「すごい企画だったんだね~」

にこ「すごい企画だったのよ、色々と。んで、ブンブンブラウという所に泊まったわけなんだけど」

ことり「あぁ……前回のVTRでみたら、とっても汚い所だったね……」

にこ「その汚さって言ったら例えようがないぐらいでね、もう大変だったのよ」

ことり「ことりもダメかも……」

にこ「けど今回ね、皆さんに見ていただく映像というのはもう本当のドキュメンタリーで」

ことり「おぉ~!」

にこ「感動巨編だから」

ことり「楽しみですっ」

にこ「ええもう」

にこ「勇気ある者たちの勇気ある行動に、もう胸打たれる方がきっとたくさん出てくると思うから」

ことり「勇気……」

にこ「勇気なきものは見ちゃダメね、この番組は」

ことり「ことりは大丈夫かなぁ……」

にこ「ことりは大丈夫よ」

ことり「えへへ、にこちゃんがそう言ってくれるなら大丈夫かな♪」

ことり「それでは今回、こちらの映像を心して見ていただきましょうっ」

にこ「はい」

ことり「ところで、王さまはどこの王さまなんですか?」

にこ「マレーシアよ」

ことり「マレーシア?」

にこ「マレーシアから来てるの」

ことり「あ、このためにわざわざ!」

にこ「そうなのよ」

こと。「じゃあ、この企画が終わったらまたマレーシアに?」

にこ「戻ります。もう急いで」

ことり「あぁ……わざわざありがとうございます。えっと、とりさんのお名前は?」

にこ「え?」

ことり「お名前は?」

にこ「チルチルとミチルです」

ことり「あはははww 普通でしたね♪ それでは映像をご覧くださいっ」

にこ「どうぞ!」


20XX年9月21日(月)
午後5時50分
マレーシア・タマンヌガラ国立公園
ブンブン・ブラウ


~ブンブン~


にこ「なにここぉ……」ベッドに倒れてる


ブンブン・ブラウ内部


希「あはははww」

にこ「上最悪……」2段ベッドの上

希「あはははww」

にこ「絵里……上変わってぇ」

絵里「オコトワリシマス」

にこ「クモいるのよぉ……」

希「あははww」

にこ「わかんないのよ私、これがいいクモか悪いクモか」

希「そうやなぁ」

にこ「帰らせてよぉ……」

希「あはははww」

にこ「拷問じゃないのよこれ……とにかくね、甘いのよあんたたちは」

希「一泊だってね、よく考えてみれば150円なんよね」


ブンブン・ブラウ
1日1泊
RM5(150円)


絵里「あはははww」

にこ「こんなのに金払われたってたまんないわよ……」

希「あはははww」



にこ「なんでこんなとこに150円払ってんの!? もう本当にね、次からはちゃんとね、企画の段階から参加させて」

にこ「あんたたちみたいたね、適当な人たちが集まったらダメなのよもう」

にこ「私のようにね、教養高ぶる人間が参加しないと」

希「はははははww」

にこ「きっちりこう、指示出さなきゃダメなのよホント」

希「あはははwww」

にこ「こう、あちらの女性にってトロピカルな飲み物をサービスするようなそういう所なのよ、私が行きたいのは」

にこ「頼んでないよ、なんてやり取りしたいの! 知らないお酒をサービスされてみたいの!」

希「あはははww」

にこ「あちらの紳士からですみたいな、そういう所に私は行きたいのよぉ」

希「そうなん?」

にこ「アカプルコとかさぁ」

希「そうやねww」

にこ「なんなのよ、なんなのよこのブンブンブラウってさぁ」

希「あっはっはっはww」

にこ「知りたくないのよこんなところww」

希「はっはっはっはっはww」

にこ「はぁ……本当にもう地獄だわ……」

希「あははははww 夜が明けたらすぐ出ようね、うん」

にこ「そうよもう、逃げるように帰りましょ」

希「あははははww」

にこ「太陽が昇ったらすぐ帰ろう。太陽が昇るまで私起きて見てるからww

希「はっはっはっはっはww」

にこ「陽が昇ったらすぐ帰るわよあんたたち

希「分かった分かったww」

絵里「あはははww」

にこ「一刻も早くこんなところから出たいのよ、もうなんなのよここ」

希「怖いなぁ」

にこ「おっかないなぁ」

絵里「あははw」


ジリジリジリ キーッキーッキーッ


にこ「さらにここね、うるさいのよ」

希「そうやね……」

にこ「鳥か虫か分かんないけどうるさいのよ。これじゃあ寝るにも寝れないじゃないのよぉ」

希「ふふふww」



・・・


希「ほら、見てごらんよ。
リスがね、ほら」

絵里「撮ってなかったじゃないww」

希「はい、リスがいました」


リスがいた


希「この動物観察小屋から早速やね」

にこ「あんたたちね」

希「なに?」

にこ「途方に暮れてる場合じゃないのよ」

希「あはははww」

にこ「動物を観察し来てるんだから」

希「そうやね」

にこ「何を途方に暮れてるの?」

希「にこっちもベッドで寝てるやんww」

希「この中で一番くつろいでるよにこっちはww」

にこ「常にそこでカメラ構えてなさいよぉ」

希「そうやね」

にこ「そうでしょ?」

希「今ここにね、みなさん、リスがいたんです」

絵里「そんな報告してどうするのよww」

にこ「そんなことなんだって言えるわよ」

絵里「信用してもらえないわよそんなの」

希「あははww リスがいました」

にこ「うるさいわよww」

希「さぁさぁ、今度は何が見つかるんやろうねww」


のぞにこ『あっはっはっはww』


にこ「ちっとも盛り上がってないんだからね、番組はww」

希「あははははww」

にこ「そんなこと言ったって盛り上がんないのよww」

希「あはははww」

にこ「何が今度はよ」



夕食


~外~


希「アウトドアやなぁ」

絵里「こんな秘境まで来てカップラーメンを食べるなんて……」

希「そうやねww」


カップラーメンだけ


にこ「……」チュルル

にこ「いつも食べるみたいな……その、夜中に小腹がすいて食べるカップ麺とは味が違うわね」

希「あそう」

にこ「うん」

希「やっぱりジャングルならではの!」

にこ「もう暑い中ね、うるさいわよあんたのキャラは……」

希「んふふww」



動物を観察する


~ブンブン~


希「ふ、ふふふww ふたりとも誰?」

海未「ふふふふww」

にこ「あっついのよ……薄着にさせてよ」

希「あんまり薄着は、ね? ほら、これ番組やから」

にこ「これくらいでどうこうならないわよ」

絵里「ちゃんと着てるから」

希「まあね」

にこ「それにしても……これはいやーなとこ来ちゃったわね……」

希「拷問やね……」

にこ「拷問だわ」

希「んふふふww」

にこ「これは拷問よ」

希「あはは……あと10時間はここにいないとね」

にこ「拷問だわ……こんなね、この私たちの格好見たらね、絵里」

にこ「悪いことして送られてきたとかそういうんじゃないのよ私たちww」

希「ははははww」

にこ「どんな悪いことしたっていうの私が」

にこ「私はついこの前まで、日々まじめに生活してたのよ、日本で」

にこ「暑い暑い東京でさ、μ'sのPRロケするよって朝起こされたと思ったらさぁ」

にこ「まず日本縦断で甘いもの食べるロケよ」

希「あはははww」

にこ「それだけならいいわよ、わたし甘いもの大好きだもん。でもただ食べるだけじゃなかったもん、対決だったんだもん」

にこ「しかも対決するのは絵里で、負けたらマレーシアにロケって」

絵里「……」

希「あっはっはっはww」



にこ「結構絵里も頑張ってたけど結局負けちゃって、その一ヶ月後にもうマレーシアよ」

希「ははははははww」

にこ「マレーシアまで連れて来られてたんだよ」


ピィー…


絵里「ふひゃっ!? なに、なによこの音!?」

にこ「絵里が負けたからこんなとこ連れてこられちゃったの? あっという間だったもんねぇここまで」

希「あはははww」

にこ「なにこの、なんとも言えない貧乏くさい画は……」

希「あははははww」

にこ「撮ってる海未がシャツ一枚でさぁ、汗だくで撮ってんのよ」

希「あっはっはっはww」

海未「にこ!!」

にこ「自分は映らないからってさぁ」

海未「にこぉ……」

希「あははははww」

にこ「拷問だわ……何の刑よこれ……」

希「あははww」

にこ「なんか音もでかくなってくるしぃ……」


ウンウンウンウン…


希「ほんまやねww」

にこ「怖いってこんなの……真夜中になったらどうなるのよぉ」

希「あっはっはっはww」

にこ「やめようよww」

希「ちょっとww」

にこ「なにしに来てんの私たちw」

絵里「あははww 本当よねww」

にこ「本当にこの番組は何を撮りたいのよww」

希「なによぉ」

にこ「こんなのさぁ、私たちが紹介しなくてもいいでしょ。イッテQに任せとけばいいじゃないのよぉ」



午後8時

午後8:03


にこ「……」


まだ観察してる


希「いないかな?」

にこ「まだ8時じゃ動き出さないのかしら」

希「そっか……まだ8時だった」

にこ「朝1番で出るわよぉ」

希「あはは、そうやね、すぐ出ようここ」

にこ「空が今ぐらいになったら出るわよ私」

希「そうやねww」

にこ「それにしてもひどい……この刑はひどいなぁ」

希「ふふふふww」

にこ「これは、本当に……拷問だわ」

希「何回言うんよ……うん、拷問やけど」


にこと絵里がベッドに戻った


希「あら? 観察は? 観察はどうしたの、もうおしまいなん?」

にこ「これはなに、観察の刑?」

希「ははははははww」

にこ「えぇww? なんか悪いことして観察の刑に処されてるの? だったら観察するわの」

希「はははははw」

>>123

にこ「えぇwwww? なんか悪いことして観察の刑に処されてるの? だったら観察するわよ」

>>49

にこ「なにそのナイトジャングルウォークって」

>>52

にこ「μ'sの希っていうのはバカだよこれはってww」



にこ「私は何一つ悪いことしてない、まじめに生きてきたのよ。なのになんで私はこんなとこに送られてるのよ」

にこ「こんなになるんだったら対決列島の時逃げとけばよかった……っ」

希「んふふふww 下にいるのはえりちやんな?」

絵里「……」

希「暗くてよく見えないんやけど……」

絵里「……のぞみ」

希「はいはい」

絵里「怖い……」

希「あははははww」

希「そういえば暗いの怖かったねww」

絵里「……怖い」

希「声がね、えりち……ちょっと涙ぐんでるよ?」

絵里「甘いもの食べていいから帰りたい……」

希「はははははww」

にこ「ん、ふ……くしゅん!」

希「ん?」

絵里「またくしゃみ?」

にこ「くしゃみくらいさせてよ……まだ風邪治りきってないのよ私……」

希「んふふふふふww」

にこ「なにが悪いのよ」


すさんでる


希「悪くないよ」

にこ「まともにくしゃみも出来ないなんてひどいじゃないの」



午後10時

午後10:13


ネズミが部屋に侵入


希「どこ?」

絵里「いや……」

希「ネズミ出たよネズミww」

にこ「なに結局ネズミ?」

絵里「この裏ね……」ガタガタ

絵里「もうやめてよ暗いのに! 暗いとこで奇襲って何のいじめよー!」

絵里「また奇襲!? なんでみんな私に奇襲したがるのよ!!」

希「見てくださいみなさん、我々、ジャングルまで来て部屋の中に入ったネズミを撮影してますww」

絵里「あ、これ上から入ってきたのね今……」

海未「落ちてきましたからね」

絵里「落ちてきたもの……びっくりした、変な声出ちゃったし……」

希「やだなぁ」

にこ「見なさい、ネズミすらおさえてないのよ」

希「あははww」

にこ「失敗だわ、この企画もう失敗だわ」

希「いよいよ暗くなってきたよ。外はもう何にも見えない!」



午前0時


これからお見せする映像は――
何の前ぶれもなく現れたある野生動物と――
勇気ある者達との戦いの記録である


~ブンブン~


午前0:03

窓の外遠くに正体不明の野生動物が出現


海未「こっち見てますって!」

絵里「あ、本当だすごい」

希「どれどれどれ」

海未「こっち見てますよ、向こうに」

絵里「なにあれ、大きいわよ」

にこ「なになに?」

海未「捉えてますか? あー! 今まばたきしましたよ!」

希「いや、ピントが合わないんよ」

絵里「え?」

海未「大きいですよね、ネコ以上の大きさです」

にこ「ちょっと、ちょっとライトかなんかないの?」

希「ライトライト」

絵里「明かり」

海未「というかこの……」

絵里「今また光った!」

希「光ってる光ってる」

海未「どれですどれです」

にこ「カメラが……」

絵里「あ、横行ったんじゃない?」

希「にこっち、ちょっとライト貸して……」

にこ「はいはい……」スッ

海未「映像、真っ黒ですね……」

絵里「あ、光ってるわ。まだ下よ、近づいてきてる」

希「近づいてきた?」

絵里「えぇ」


希「うわ映らないよ全然……」

絵里「うわ、なにあれ……」

にこ「寄ってきてる寄ってきてる」

海未「どこですかどこですか」

絵里「あれあれ!」

海未「こっち見てるじゃないですか!?」

希「でっかいよあれ! なに!?」

絵里「ちょっと待ってよあれ……」

海未「こっち来てますよ……来ないでください……」

にこ「いやいや、でかいわよあれ」

海未「あれトラじゃないですか、あれ」

絵里「トラよね……」

希「トラ!?」


トラ出現!



午前0:05
正体不明の野生動物をマレートラと確認


絵里「トラよあれ!」

海未「トラじゃないですか?!」

希「あ、目が光ってる! とらえたよ!」

にこ「嘘でしょ……?」

海未「トラですよあれ……」

絵里「トラよ、大きいわよ」

希「大きいってちょっと……ww」

絵里「どうしよう……」

海未「シャッタースピードどうなってます?」

希「ちょっと……海未ちゃん撮ってくれる?」


海未撮影


希「あれ、どこ行った?」

絵里「下の方! こっち来てるわ!」

希「来てる?」

にこ「来てないけどあの岩のあたりにいるわ」

絵里「いや、今は下にいるのよ」

にこ「えー? ちょっと照らして照らして」

絵里「ここほら、いるいる」

希「あそこやね」

絵里「こっち見てるわ」

希「うわぁ……」

海未「あ! とらえました! 目が光ってます!」

希「光ってる……」

絵里「とらえた?」

海未「とらえました」

希「あれなんやろ……ほんとトラなん、あれ?」

海未「トラですって! あんな大きな猫はいませんよ!」

絵里「えぇ」


絵里「火とか焚いた方がいいんじゃないの……? 万が一の場合はほら、火が一番って聞くし」

希「火やね、火……火、火……」

希「あ、ライターあった!」カチッ


希 100円ライターをつけてしかられる


にこ「何やってんの!? 部屋の中で何やってんのあんた?!」

絵里「燃やせるものとか」

希「そ、そうやね……ごめん……」

絵里「要するにあの、紙類のものとか」

希「そうやねそうやね」

絵里「ちょっと、冷静沈着、冷静に冷静に、ちょっと……あの、いいかしら? これ持ってて」

希「うんうん」

絵里「ちょっと冷静沈着に、私、万が一の場合にちょっと、ちょっとバリケード作るわね」


絵里はバリケードを作る


希「バリケードww」

絵里「ダメでしょう、だってほら……突撃されたら……!」

にこ「ちょっと、どこ行ったかだけ見とかないと」

海未「冗談じゃないですよ……」

希「じょ、冗談じゃじゃないよww」

絵里「木を登ったりしないわよね、トラ……」

海未「登ってこない……ですよ」

希「登ってこないと思うけど……」

絵里「大丈夫よね、ね!」

希「大丈夫大丈夫」

海未「大丈夫ですよ!」


にこ「ちょっと、どこに行ったかおさえてる?」

海未「もういないんですよ……」

にこ「嘘……いや、あそこにいるでしょ、あれそうでしょ?」

希「どれ?」

にこ「光ってないだけで、光当たってるとこにいるでしょ」

希「いる?」

海未「ちょっとそっち行きますね」

希「本当にトラだった?」

海未「トラですって」

にこ「目光ってる目光ってる」

海未「どこですかどこですか」

にこ「光が当たってるところ、ほらあれ、そうよね」

希「いまウチが当ててるところ」

海未「ああ……茂みの向こうですね。見えました見えました」

にこ「いま後ろ向いてる」

希「トラなん、ほんとにww」

絵里「あの、あの歩き方、胴体も見たもの」

希「ほんとに?」

海未「私も見ましたから」

にこ「いや、でもあれ、シカっぽいわよ……?」

希「あ、シカじゃないのあれw」

にこ「耳がほら、シカよあれ」

希「あ、違うトラだ」

にこ「ツノみたいなのあるじゃない? ほら、耳かツノかなんか長いのがあるじゃないのほら」

希「あ、シカだ」

海未「あっ シカ」

希「ははははww」

海未「いま私はとらえました……はい、ツノを」

希「そうやんなww」

にこ「シカよね」

海未「シカですね」

希「シカだよねあれはww」




海未「シカでした」



シ カ で し た



午前0:11

正体不明の野生動物をシカと確認



希「なによもうww びっくりするやんww」

海未「はい、はいはい……はい」

希「ね、シカをとらえました」

にこ「いやぁww」

希「あっはっはっはww えりち、冷静沈着にバリケード作ったねww」

絵里「そうよ」

にこ「どこにどこに?」


絵里のバリケード


希「バリケードww」

にこ「あっはっはっはっはっはwww」

希「はっはっはっはっはっはwww」


ふにゃふにゃのマットをドアに立てかけただけ


希「これは、なんかwwトラに対して意味があるんかなww」

にこ「絵里ww」

希「えりちww」

にこ「バリケードww」

希「これはどうなんよww」

絵里「いやいや」

希「一人で、燃やせるものとか言ってたけどww」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

希「これはどうなんですかww」

にこ「なによこれはww」

絵里「いや、ほら……一応気休めのために」

希「気休めww」

絵里「いざとなったらこう、私が身体を張って」スッ

希「そうなんやね、本当にそうなんやねww?」

にこ「あっはっはっはっはっはww」



絵里「いや、スポンジだから大丈夫よ」

にこ「このあっさり倒れちゃいそうなバリケードはww」

希「えりちww」

絵里「探したけどこれぐらいしかなかったのよww」

希「はっはっはっはっはっはww」

絵里「この小屋の中にはww」

にこ「冷静沈着になんて言って、なにをそのスポンジを立てかけてんのよww」

希「あはははww」


冷静沈着な絵里


・・・


絵里「ちょっと冷静沈着に、私、万が一の場合にちょっと、ちょっとバリケード作るわね」

希「バリケードww」


・・・


それが、これ


絵里「とりあえずね」

にこ「全然役に立たないわよそんなもの、いざとなったらさぁ」

希「そうよぉ」

にこ「もっとしっかりしたものでやってくれないとさぁ」

にこ「なに立てかけてるのって、マットレスよ?」

絵里「ごめんなさい……これしかなかったからw」

希「もう……ねぇww?」



午前5時


希「朝、5時です」


ぜんぜん寝れない


希「あはははww」


午前7時

ジャングルの夜明け


希「おはよーございます」

希「帰れるよ、帰ろうよ!」

にこ「ぁい……」モゾモゾ


にこ 起床


海未「帰れますよ」

希「うん」

絵里「んん、ふ……」モゾモゾ


絵里 起床


希「ふふww」

絵里「……何をしに来たんだっけ」

希「はっはっはっはっはっはw」


午前8時


~外~


にこ「いやもう……ひどい目に遭ったわねぇ……」

希「あはははww」


帰る


ザッザッザッザッ


にこ「またこの道を帰るのね」

絵里「足元気をつけてね」


~川沿い~


にこ「あ……ボート来たわよ……!」

絵里「やっと帰れるわね……」


帰った


~タマンヌガラリゾート~
9月22日(火) 15:03
タマン・ヌガラ・リゾート


絵里「えー……さて、昨夜はブンブンブラウに一泊いたしまして、見事にトラも退治して戻ってきました」

にこ「そうだね」

絵里「えー、果敢にね、私たち4人」

希「うん」

絵里「戦いました」

希「戦った」

にこ「またひとつ強くなったわね、私たちは」

希「後輩たちに自慢できる武勇伝が生まれたね」

絵里「はい。で、いま戻ってきたんだけど、これからまた戦おうと」

にこ「次は?」

絵里「ということで次は洞窟探検に行くみたい」

にこ「やっぱりジャングルといえば洞窟よね、未知なる洞窟のね」

絵里「えっと……コウモリとか」

にこ「あら」

絵里「トカゲ」

にこ「うん」

絵里「ヘビ」

にこ「うん」

絵里「といった、爬虫類系がいるみたいで」

にこ「いよいよ大蛇vs絢瀬の戦いが見れるわけねww」

にこ「ジャングルでは持ってかれっぱなしだものね、絵里には」

希「えりちにはねww」

にこ「かなわないわねぇ。さすが生徒会長」

絵里「いやいや、私も……海未カメラマンには負けるわよww」

にこ「あっはっはっはっはっはw」

絵里「声だけで持ってかれてるのよ、かなりww」

にこ「海未のひとり相撲にはもうやられっぱなしだっだよもう」


ひとり相撲


・・・

海未「トラじゃないですか……あれ」

・・・

海未「あっ、シカですね」

希「ははははww」

海未「シカでした」

・・・


全部海未のせい


希「あのペースに巻き込まれてもうww」

にこ「そうよそうよ」

希「トラだってもうみんななっちゃって」

にこ「なっちゃったから」

絵里「まあ、これ……今回これはもう最後だから」

希「最後のね」

にこ「最後ね」

絵里「最後の冒険というわけだから」

絵里「今日は分からないから……もうバリケードは作れないわよ」

にこ「そうね。いよいよとなったらもう」

にこ「絵里ちゃんがこうね、こうTシャツに火をつけて『うおー!』って」


POINT!
絵里はトラ騒動の時、Tシャツを燃やして
トラを撃退しようと思っていたらしい


希「ははははw」

にこ「こうね、絵里がやってくれるわけだから。トラの時にやらなくて良かったって思ってるわよ」

絵里「胸とかお腹にね、痛々しい包帯巻かれてたらどうしたのってww」

にこ「本気でやるつもりだったって話だから、おっかないわよね」

絵里「じゃあ早速、洞窟探検の方に行こうと思うんだけど」

希「はい、行きましょう行きましょう」

絵里「じゃあ、行きましょう」


みんな『おーっ!』



~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「いやぁ……恐かったねぇ」

にこ「恐かったねぇ」民族の王

ことり「トラがね~」

にこ「大丈夫かしら、お茶の間の皆さんは」

ことり「ちょっとだけ、ショックを受けちゃってるかもしれないけど……」

にこ「うん」

ことり「さて、そんなところで……ここでテレビをご覧の皆さんにプレゼントがありますっ! にこちゃんたちがお土産を買ってきてくださいましたっ!」

ことり「いぇ~い♪」

にこ「はい」

ことり「まずはこちら、マレーシアのトラのキーホルダー」

にそ「いぇーい」

ことり「3名さまです♪」

ことり「続きましてはこちら、タマンヌガラ国立公園のTシャツですっ! これはお子様用になってます」

にこ「フゥー!」

ことり「4名さまにプレゼント!」

にこ「フゥー!」

絵里「さらにタマンヌガラ国立公園伝説のガイドさん、ニコさんのユニフォーム一式ですよ~っ」

にこ「!」スッ


ビュオォッ!←風で衣装が暴れてる


ことり「こちらは1名さまということになってます……けど、にこちゃん大丈夫ww?」

にこ「大丈夫、大丈夫よ。ちゃんと抑えた」

ことり「映ってなかったねww」

にこ「すごい風が吹いたから……」

ことり「というわけで、どんどんどんどん応募していただきたいと思います」

ことり「みなさん当ててくださいね♪ ことりも応募しちゃいますっ」

にこ「はい」



ことり「さて、次回はいよいよ、マレーシアジャングル探検の旅の最終回だねっ」

にこ「はいはい」

ことり「ということは、次回はもう洞窟ばっかり?」

にこ「これがまた恐いところだったのよ本当にww」

ことり「絵里ちゃんが大変だったみたいですけど……えっと、こちらは洞窟の中にいる動物たちよりも」

にこ「あははははww」

ことり「その中に入っていった人間の生態……?」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

ことり「みにく……あんまり良くない人の生態をですね、ぜひ楽しんでいただければ幸いなんだそうですっ」

ことり「どんな映像なのか、ことりは少し心配だけど……」

にこ「そうですねぇ」

ことり「にこちゃんたちならきっと大丈夫だと思うからねっ」

にこ「なんて心の貧しい4人が入ってしまったのかという、そんな感じだから」

にこ「人間の本当が見えてしまうっていう……不思議な洞窟だったわ」

ことり「えっと、 その辺りを楽しみにしていけばいいのかな?」

にこ「はいはい」

ことり「ではまた次回でお会いしましょうね♪ ことりとの約束ですっ」

にこ「ばいばいね。それと久々にね、ことり、あんたに文句言うわ」

ことり「えぇっ!?」

にこ「この衣装ちょっと寒いわよ!!」


スタイリストことり


希「あはははははww」

今日はここまで
ありがとうございました

アラスカでシェフ西木野面白そうですね


~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「みなさんこんにちは、音ノ木どうでしょうですっ」

ことり「5週に渡ってお送りしてきました……えっと、渡ってというか5週引っ張ってきたって言った方がいいのかな?」

ことり「マレーシアジャングル探検の旅、いよいよ今回が最終回ですよ~♪」

にこ「……」民族の王と3羽の鳥

にこ「……」スッスッ


手に乗せた鳥たちと舞踊り


ことり「先週まではジャングルの奥地を冒険してきましたが、今回は洞窟探検に行っちゃうみたいですっ!」


洞窟探検


ことり「洞窟の中にはヘビさんやコウモリさんや……見てもらったら分かるんですけど、絵里ちゃん曰くもう行きたくないそうです」

ことり「それで……グアテリンガ? グアテリンガという洞窟ににこちゃんたちは行ってきました」

ことり「さて、今回は一体どのような動物と会えるのでしょうか!」

ことり「そしてその中に入って行った人間の生態、そちらの方を楽しんでもらえれば幸い……なんだって♪」

ことり「ことりはそういうのは苦手だけど……頑張ります!」

ことり「マレーシア探検がいよいよ、最終回ということいなります! では、一緒に見ていきましょうっ」

にこ「……」ユラユラ


20XX年9月22日(火)
午後3時3分
マレーシア
タマンヌガラ国立公園


~タマンヌガラリゾート~


絵里「えー……さて、昨夜はブンブンブラウに一泊して、見事にトラも退治して戻ってきました」

にこ「そうね」

絵里「えー、果敢にね、私たち4人」

希「うん」

絵里「戦いました」

希「戦った」

にこ「またひとつ強くなったわね、私たちは」

希「後輩たちに自慢できる武勇伝が生まれたね」

絵里「はい。で、いま戻ってきたんだけど、これからまた戦おうと」

にこ「次は?」

絵里「ということで次は洞窟探検に行くみたい」


洞窟


にこ「やっぱりジャングルといえば洞窟よね、未知なる洞窟のね」


POINT! 洞窟探検ツアー
ガイドと共に洞窟を探検する、所要時間2時間程のツアー
1人 RM35(約1000円)


絵里「そしてここはね、トラとは違うけれど、かなり強敵が」

にこ「うん」

絵里「揃ってるらしいということで……」ゲンナリ

にこ「どんまい絵里……」



絵里「えっと……コウモリとか」

にこ「あら」

絵里「トカゲ」

にこ「うん」

絵里「ヘビ」

にこ「うん」

絵里「といった、爬虫類系がいるみたいなんだけど……私はもう、ヘビは得意中の得意だから」


絵里はヘビが大嫌い


にこ「絵里はヘビ使いだから」

絵里「それはもう、笛を吹いて操れるんだから」

にこ「そういう世界なのね。それじゃあいよいよ大蛇vs絢瀬の戦いが見れるわけねww」

絵里「ヘビが出たら、ちょっと……私にまず、まずは私に言いなさい」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

絵里「本当にまずは私に言いなさい。もう暗いのだけでも嫌なんだから」

にこ「あはははww」

絵里「まぁ……今回はもうこれで最後だから」

希「最後やからね」

絵里「最後の冒険ってことになるから……それじゃあ早速ね、洞窟探検の方に行きましょう」

みんな『おーっ!』


洞窟探検ツアー


~ボート~


ブロロロロロ…


にこ「た~ららった~♪ た~らら~♪ たーららった~♪ た~らた~た~た~♪」←インディージョーンズのテーマ


グア・テリンガ洞窟
入り口から出口まで30分もかかるという大きな洞窟
ホテルからボートで5分川を下り、徒歩30分程で着く


にこ「た~ららった~♪ た~らら~♪ たら~ら♪ たら~ら♪ たら~ら♪ た~た~らら~♪」

希「いいやんww」

海未「いいですね、雰囲気出ます」

にこ「いいわねぇ」


5分後


絵里「あ、何か見えてきた……あれかしら?」

にこ「これはまた、見るからに怪しそうな……」

希「あはははww」

にこ「ボードを誘う……謎の島みたい。おっと……」


ギッ


にこ「接岸よし!」

希「おー」

にこ「さあさあ行きましょー」


徒歩


~ジャングル~


にこ「た~ららった~♪ た~らら~♪」


ザッザッザッ


クジャク


希「いたいた、そこそこの!」

海未「あっちですか?」

にこ「いたいた! あっちにもいるわ!」

希「クジャクよ、クジャクよあれ!」

にこ「ほんと!」


綺麗でした


午後4:10
グア・テリンガ 到着


にこ「おぉー」

希「来たなぁ……」

にこ「グアテリンガ……」


グアテリンガ


ちこ「……どっから入るのかしら」

希「あー……」


入り口はどこだ


希「あははははww」

絵里「あそこじゃないの……?」

にこ「うわぁ……あれは嫌よ……」

絵里「すごく、暗い……」

にこ「落ち着いて絵里……」

>>153
ちこ「……どっから入るのかしら」

にこの誤字です


~洞窟~


にこ「うわ、こわっ!」

海未「こんなところを行くんですか……?」

希「あははww」

にこ「ちょっと、これ絵里じゃなくえも怖いわよ……照らすのも恐い、ちょっと……絵里、前行ってよ」

絵里「イヤ! 絶対イヤ!」

希「えりち、もう戻れないから」

絵里「なんで私なのよぉ……こんな緊張感もうやだぁ……」

希「そうやね……とにかく、とにかく気をつけて行かないと何があるか分からへんよこれ」

絵里「うわぁっ!!」

希「?!」

にこ「What?! What!?」

絵里「はぁ……はぁ……っ……ば、バット」

にこ「バット……Bat?」


BAT


にこ「どこどこ?」

絵里「い、ぃぃぃ今……そこ、そこ飛んでった……」ガタガタ

にこ「ちっちゃいの?」

絵里「ちっちゃいけど、けどぉ……」

海未「そんなところを行くんですかぁ……?」

にこ「おほほほww」

絵里「ひっ!? に、にこどうしたの……?」

希「どうしたん……?」

にこ「コウモリいっぱいついてる……」

絵里「うそ」

にこ「コウモリがね、ぶら下がって……」

海未「早く前に行ってください」

絵里「行ってよ!」

海未「写らないんですよカメラに!」

にこ「うわコウモリの画ってすごい……」

海未「どこにいるんですか!」

にこ「すごいわよ」

絵里「うわぁ……っ」

にこ「海未、こんなの絶対視聴率下がるって……」

海未「うわ! すごいですよ?! なんですか、ここ行くんですか!?」


コウモリの大群


海未「なんですかぁ、これぇ……コウモリがっ……や、やめてくださいぃっ……!」

希「飛んでるやん……」

海未「にこ!早く行ってくださいよ!」

にこ「早く行けったって海未、怖いってあんた!」

海未「騒がないでくださいよ、飛ぶんですからぁ!」

海未「ああもう、にこ! こっち照らしてください!」

にこ「何がよ! 自分で照らしなさいよ!」

海未「お願いですから!」

にこ「撮影中止よもう……」


海未「……」スッ↑


海未「うわぁ!」

にこ「なに撮ってんの!?」

希「ごめん……みんなをこんなとこ連れて来ちゃったww」

にこ「最悪よもう……」

絵里「これ危険よ本当に危険よ危険だから帰りましょうもうねえ希帰ろう!」

海未「ですね、帰りましょう」

希「だからもう後戻り出来ないんだってば……」

にこ「すごいわよ、この先もすごいとこよきっと」

絵里「日本じゃ絶対こんな所……絶対ダメ、私もうダメ、死んじゃいそう」

希「死なないから、死なないから!」

海未「こんなツアーになんでお金払うんですか……」


海未「怖いです……ここ行くんですか? これ……ちょっと、どこに行ってるんですか、みんな?」

にこ「ちょっと降りてる、気をつけて」

希「どうかなぁ……こんなの写しちゃって、視聴率下がるかなぁ……?」

にこ「そうよね」

希「危険なことしてるんじゃないかな、ウチたち……」

海未「そうですよ……」


絵里「うわぁぁぁ!! またいっぱいいる」

にこ「何が何が何が!?」

絵里「コウモリ、コウモリ遠くに」

にこ「またコウモリ……コウモリいっぱいる……っぎゃあぁあ!飛んだ飛んだコウモリ飛んだ!」


バタバタバタッ


絵里「いま上飛んだ! いやぁぁっ!!」

にこ「あっあっ、コウモリがチューチューって言った……」

海未「ふふふww」

にこ「コウモリ、チューって鳴いてるよぉ……コウモリいっぱい飛んでるよぉ……」

にこ「あぁっ! コウモリが私の目の前を……」

海未「なんですか?!」

希「大声出さないでよww」

絵里「シー」

ガイドさん「シー」

にこ「帰らせてよ、もう帰してよ……」

ガイドさん「here」

絵里「うそ……こ、この中行くの……ww?」

にこ「イヤよこんなとこ!」

絵里「だんだん奥地へ行くわよ……もう、もうなんか変な笑いがこみ上げてきた……あはははww」

絵里「これすごいわよww」

にこ「コウモリ?」

絵里「かなり、ちょっと……」

にこ「やめてよ……もうやめようよ……」


バタバタバタ


海未「うえを飛んでます……」

にこ「ほんとに……ファンのみんなが……」

絵里「一番危険よね……」


一番危険


希「一番危険?」

絵里「かなり危険だから……」

にこ「ちょっとやめてよ……」

絵里「気をつけて……本当に、ほんとにすぐ近くにいるから」

にこ「コウモリ?」

絵里「えぇ」

にこ「いい? みんなパニックにならないで」

希「それはえりちよww」

海未「私は大丈夫です」

にこ「パニックになったらそれで終わりなんだから。行くわよ、一歩一歩来て」

希「うん……」



海未「叫ばないでくださいね」

絵里「叫ばないでよ……!? ねえ、叫ばないでよ!」

にこ「それはあんたでしょ……私は絶対に叫ばないから」

希「叫んだらわしわしやからね!?」

にこ「ぅ……わ、私もう見ないから」

絵里「横にいるからぁ……っ」

にこ「見ない見ない見ない」

絵里「ここにいるからぁ!」

にほ「見ない見ない見ない」

絵里「ほらほらすぐそこにいるからもうやだ怖いエリチカおうちに帰りたい!」

希「えりちー!!」

にこ「えっちょっ、おぉぉぅぅっ!? す、すっごい数……」

海未「うわぁ……この数は……」

にこ「なんで逆さなのよぉ……」

絵里「あはははぁ……」

海未「コウモリですから……」

にこ「もう帰ろうってばぁ……リタイヤ、ねぇリタイヤ……どこどこどこ、どこにバットマンいっぱいるの?」

ガイドさん「come on」

絵里「そこ行くの……?」

海未「ここ行くんですかぁ……?」

にこ「コウモリが気持ち悪いよぉ……」

海未「黙っててくださいよもう……」

にこ「なんで怒られなきゃいけないの私が……」

にこ「ちょっとう、う、う、う、海未のライトで何も見えなくなっちゃってるから、ちょっと」

海未「あ、そうですねすみません」

希「行ってよ早く」

にこ「うるさいわね、自分のペースで行かせなさいよ」

希「狭いよここ……」

にこ「絵里、もう……もう絵里の姿が見えないわよ……」

希「もうもうもう! ウチの周りをコウモリがー!!」

絵里「いやぁぁぁぁあっ!!!」ダダダッ


戻ってきた


海未「どうしたんですか絵里?!」

絵里「へび! へびへびへびへびー!」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

絵里「だってあっち行けって言われたんだもん! そしたらへびいた、おっきいへびいたの!!」


スネーク


にこ「snake? danger?」

ガイドさん「snake danger snake danger」

希「えりち見た?」

絵里「見てないけどぉ……」

希「おっきいって言ってたやん」

絵里「ガイドさんが言ってた……」

にこ「海未ちょっと先に行ってよ」

海未「いやですよww」

にこ「行きなさいって」

海未「なんでですかww」

絵里「ガイドさんがあっち行けって言うんだもの……で、この人も焦ってたのよ。もう怖くて動けない……」

ガイドさん「Go straight」

絵里「行くの……?」

海未「ちょっと見てくるそうです」

希「ガイドさん撮ってよ、カメラ渡して……」

海未「何を馬鹿なこと言ってるんですか」

希「ガイドさんにカメラ持ってもらったらいいやん……」

にこ「持たせなさいよ」

希「海未ちゃん渡してきてよ」

海未「なに言ってるんですか」

にこ「持たせないんだったら行ってきてよ」

海未「だからなんでそうなりますか」


・・・


にこ「Snake here?」

ガイドさん「Yeah snake here」

希「まだいるの? あぁもうこの羽音が……」


バタバタバタ


海未「んふふふふww」

希「ウチの真後ろを……ww」

にこ「あんたなにさせてんの私たちに……」

希「ごめん……」

にこ「こ……こ、これはあれよ、危険手当もらわないとやってらんないわよ私!」

海未「ほんとです」

にこ「これは絶対危険だよ!」

絵里「これは請求するわよ!」

にこ「ガイドさんも危ないって言うところに連れてこられてんだから!」

希「ちょ、落ち着いて……ほら、ガイドさんも戻ってきたんだから……」

ガイドさん「slowly」

海未「slowly」

にこ「slowly?」

希「……海未ちゃん先に行ってくれへん……?」

海未「アイアム!」

にこ「かっこいいww」

希「次はウチね」

にこ「私が次よ」

希「なに言ってるんよウチが次だから」

にこ「なに言ってんのよ!! なに言ってんのよ希! 責任持って後ろ来なさいよ!」

ガイドさん「snake」

海未「わっ! スネーク!?」

絵里「大きいの!? ねえ、大きいの海未!?」

海未「来なさいスネーク! さあ!」

にこ「海未、ちゃんと撮った?」

海未「撮りました撮りました、撮りましたよ!」

にこ「うわぁー……いたしぃ……」

希「うわコウモリ」

にこ「上はだめよ! 上は撮んないで!」

海未「どこ行くんですか、私たちって……」

希「どこ行くんやろ」

絵里「え?」

海未「どこに行くんですか?」


どこ行くの?



希「……This way?」

ガイドさん「This way way」

絵里「うわぁぁぁ!! ヘビが! ヘビが!」

希「This way……?」

海未「This wayじゃないですよ、wayがないですから! wayが!」

絵里「This Wayないじゃないww」

にこ「あんな小さい穴通れっていうの!? もうダメよ、あんなの通れないわよ、wayじゃないわよ」

絵里「それをすいすい進んでいくガイドさんってさすがね……」

海未「あー……これ、希は抜けないかもしれませんね……」

希「うそ、バスト90はダメなん? バスト90で焼肉好きはダメなの?」

にこ「焼肉は関係ないでしょ!」

にこ「ちょっとじゃあ海未、私が行くからちょっと待って」モゾモゾ

絵里は既にガイドさんについて抜けてる

海未「え、なんで先に行くんですかww」

にこ「こんなとこ行けないって!」

希「にこっち1番後ろ行ってよ」

海未「そうですよ」

にこ「嫌よ! 私いちばん細いから私が先のほうがいいでしょ!」

海未「それなら私だっていいじゃないですか!」

にこ「カメラ持ってるでしょ」

海未「にこが持っててくれれば私はいけるじゃないですか」

希「これどうやって行くんよ! これバスト90は無理やん……」

海未「もうなんですかこの番組はww」

にこ「これ無理よほんと……せまっ」

海未「PR番組じゃないですよもうこんなのww」

にこ「待ってww」

海未「これはどう考えても……」

希「泥くさいね、ここ……」



海未「次はわたし行きますよ、にこ、私行きますから」

にこ「はいはい、カメラ渡しなさい……はい持った」

海未「落とさないでくださいね」モゾモゾ

希「にこっちちょっと、そこにいたら進めないよ」

にこ「そうね、私たち行かなきゃダメね。希ちょっとまだダメだから」

にこ「いたたっ! ちょっと、ロープ引っ張ったら痛いでしょ!」


順路を間違えないために
洞窟の中にロープが張ってある


海未「そっちが避けないからでしょう」

にこ「希は後から来なさいよ希は」

海未「ちょっと待ってください希!」

希「早く行ってってばー!」グイグイ

海未「待ってください、いけないですって」

希「はやくはやく、後ろ怖いんやから」

海未「行けないんですってww」

希「ウチを残さないでよ」

にこ「希はww あとからゆっくり来なさいよww」

絵里「あはははww」

希「頭に何かあたってるよぉ……」

絵里「あっ! 明るいとこ出た! 出たわよー!」

海未「抜けましたか?」

にこ「抜けた!? あ、ちょっと明るいとこだわ、絵里、ちょっとカメラお願い!」グイッ

絵里「ええ、わかったわ」ガシッ

にこ「持った?」

絵里「オッケー」

希「早く出ようよ……」

絵里「あはははww」


にこ「なんか……どう考えたって見当違いよね、このVも。なんなのよこの放送……」

にこ「あっ! 抜けた抜けた、よしっ」グッ

にこ「いたたたたっ! っくぅ……まだよ、まだ私抜けきってないから!」ググッ

海未「これ、希……また厳しいところがww」ググッ

希「ウソやん……?」

海未「ありますよ」

海未「いやぁ……細くてよかった、今回ばかりは細くてよかったです」

にこ「だいたいね、もうちょっと希がゆっくり来なきゃダメなのよ」

希「そんなこと言わないでよ」

にこ「んっふっふっふっふww」

希「残された身になってみてよww 後ろにはヘビがいるんやからww」

にこ「海未、カメラよろしく」

海未「テープ入ってないんじゃないですか? あと4分しかないですよ」

希「ほんまぁ……?」

にこ「あと4分で抜けなきゃダメよ希」

にこ「きれいな画が撮れるわよ海未」

希「じゃあ撮ろうじゃあ撮ろう、少しは満足してもらわないと」

にこ「当たり前よこんなの下がりっぱなしだもん」

海未「待ってください……出ましたか?」

絵里「出たわ、でたでた」

海未「出ました?」

にこ「はぁ……」


・・・


海未「よいしょ、よいしょ……っと。これで希以外は、まぁ大丈夫ですね」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

絵里「あはははww」

にこ「終わり?finish?」

ガイドさん「Finish」

海未「Finish……とても幸せな響きに聞こえます……」

希「どうどう、みんな大丈夫だった?」

にこ「うるさいわよ! なんなのよもう!」

絵里「なんで私たちが先頭行かなきゃいけないのww?」

にこ「いやぁ……」

海未「いや……」

希「いやいやいや」

にこ「うわぁ……これは何? ねえ何? 何の刑なのこれ……」

希「はははww」

にこ「何の悪いことしてこんなとこ送られてんのよ」

希「外はいい景色やなぁ。すごい、Beautiful!」

にこ「うるさいわよ!」

希「あはははww」


帰る


~タマンヌガラリゾート・ロッジ~


絵里「みんな、お疲れさま」

希「お疲れ様でした」

絵里「まぁ最後のイベントの……冒険がね」

にこ「そうね」

絵里「洞窟探検を終えまして、戻ってきて、まぁひと段落ついたところだけど」

にこ「ファンのみんなに楽しんでもらえただろう……」

希「はっはっはっはww」

にこ「冒険のレポートをね」

希「冒険をww」

にこ「うん、やっぱり、洞窟というのはほんと大変危険なとこだと、分かってもらえたかなと思ってます」

にこ「大切なのはね、どんなとこでも慌てないってことですよね」

希「そうやねww」

にこ「常に沈着冷静にしていればね、別に怖いことはないんだから」

希「怖いことはない」

にこ「別に心配はないわけなの」


・・・

にこ「あぁっ! コウモリが私の目の前を……」

海未「なんですか!」

希「大声出さないでよww」

・・・

>>167

常に冷静

・・・

にこ「あぁっ! コウモリが私の目の前を……」

海未「なんですか!」

希「大声出さないでよwwww」

・・・



にこ「それをやっぱりね、みなさんに、今回分かっていただければ、なんてにこにーは思うにこ♪」

絵里「頼れるのは、周りにいる仲間だけだもの」

希「そういうことやねww」

にこ「あはははははww」


頼れる仲間


・・・

希「次はウチね」

にこ「私が次よ」

希「なに言ってるんよウチが次だから」

にこ「なに言ってんのよ!! なに言ってんのよ希! 責任持って後ろ来なさいよ!」

・・・



絵里「大切なその絆を深めてね」

にこ「そうそうそう」

絵里「一致団結していかないと。スクールアイドルとしても仲間としても」

にこ「団結して、行かなきゃってねww」


一致団結


・・・

にこ「いたたっ! ちょっと、ロープ引っ張ったら痛いでしょ!」

海未「そっちが避けないからでしょう」

にこ「希は後から来なさいよ希は」

海未「ちょっと待ってください希!」

希「早く行ってってばー!」グイグイ

海未「待ってください、いけないですって」

希「はやくはやく、後ろ怖いんやから」

海未「行けないんですってww」

希「ウチを残さないでよ」

・・・


希「お互いの助け合いっていうのはね、すごく大事やね」

にこ「そうそうそう」

絵里「仲違いするようなことは言っちゃいけないし、しちゃいけないのよ」

にこ「いけないいけない」


仲たがいしない


・・・

にこ「だいたいね、もうちょっと希がゆっくり来なきゃダメなのよ」

希「そんなこと言わないでよ」

・・・


にこ「ああいう時はね、信じる……信じるっていうことが大事だから」

希「友人を信じるっていうこと、仲間を信じるっていうこと」

にこ「そうそうそう、うん」


仲間を信じる


・・・

にこ「こ……こ、これはあれよ、危険手当もらわないとやってらんないわよ私!」

海未「ほんとです」

にこ「これは絶対危険だよ!」

絵里「これは請求するわよ!」

にこ「ガイドさんが危ないって言うところに連れてこられてるんだから!」

・・・



にこ「それを大事にね、洞窟ではやっていってもらえたらなってww」

にこ「まあね、ほんとに……信用ならない仲間だなって思ったわけよ、私含めてね」

にこ「うん、思ったわね。あの洞窟は……ああいう所で頼れるのは自分だけだって」

希「そうやね」

にこ「生きていくことの大変さっていうかしら……それをね、みなさんに今回は伝えたいのよ」

絵里「今回のテーマとしては、ジャングルの動物たちを色々見ていただこうってものだったはずだけ……」

絵里「人間とはどういう生物かということがww」

にこ「そうそうそう、それがね、逆に浮き彫りになっちゃった」

にこ「どんなにね、人が汚い生き物っていうのがねww」

希「あはははww」

にこ「なんてことはないのよ。あの洞窟なんてただの罵り合いだからww」

希「あっはっはっはっはっはww」

にこ「あなた行きなさいよとか、なに言ってんのあんた行きなさいよとかねww」

にこ「しまいにはあのガイドさんにカメラ持たせろって……ww」


証拠のVTR


・・・

希「ガイドさんにカメラ持ってもらったらいいやん……」

にこ「持たせなさいよ」

希「海未ちゃん渡してきてよ」

海未「なに言ってるんですか」

にこ「持たせないんだったら行ってきてよ」

海未「だからなんでそうなりますか

・・・



にこ「ガイドさんにカメラ持たせればいいじゃないの、撮らせなさいよってねww」

にこ「ひどいわねぇ、もう……」

希「μ'sのPR番組なのに、あまりにもメインをww」


メイン
ないがしろ


・・・

海未「え、なんで先に行くんですかww」

希「にこっち1番後ろ行ってよ」

海未「そうですよ」

・・・


絵里「これはちょっと問題よねww」

にこ「問題よww」

希「後から来てよってなに言ってるんよウチww」

にこ「あはははははww」

絵里「カメラ持ってる人たちが先に行っちゃったら、私たちは何のためについて来てるのよ……ww」

にこ「あんなカメラ根性のないスタッフもいないわよ」

にこ「自分が怪我してでもね、いい画だけは撮ろうってところじゃかい。どうなの、わけわかんない画ばっかりよ?」

希「あはははww」

にこ「私のスネから下とか、お腹とか、どこカメラ向けてるのよ」

海未「素人に高い水準を求められても困ります」

にこ「それはそうかもしれないけど……でも海未、最後にはカメラを預けるってどうなの?にこ持ってくださいよなんて言ってw」

希「ははははww」

にこ「私が持つ始末でしょ? みんなでもうカメラのやりとりだもんww 絵里ちょっと持っててなんて」

希「あはははww」



絵里「日本だと、ああいう洞窟は普通は立ち入り禁止でしょ?」

希「禁止だと思うよ」

にこ「禁止よあんなの」

絵里「つるって滑ってドーンといったら大怪我だもの」

希「大怪我しちゃうもん」

にこ「ねぇ? でこの仲間たちだもん。怪我したってね、いいから行ってよなんて言って」

希「あははははww」

にこ「後から来るからとりあえず私たちは行きましょうなんてww 絶対置いてくに決まってるんだから」

絵里「あはははww」

にこ「あれね、怪我した人は損じゃないの。まあまあ今のところ盛り上がらないねなんて」

希「ははははww」

にこ「あはははははww」

にこ「これだけね、やっと集まって結成したμ'sだってのに」

にこ「そのPRとしてよ? ライブのPVや先月の対決列島で話題になってさ、これからラブライブと廃校阻止に向かって頑張ろうってところなのにね」

にこ「そんなときに、こう、お互いが見えちゃったんだから」

希「あははははww」

にこ「希っていう女はこういう女だと、海未っていうのはこうだと、にこはこうじゃないかって」

希「その中でもやっぱり、ウチはどうかなぁ……えりちの勇ましさね」

にこ「そうねぇ、今回はやっぱりねぇ、絵里の株が上がったわね」

希「そうやね」

にこ「前回で散々ひどい目にあった絵里だけど、このロケでは勇ましかったわよね。りんご食べて泡吹いてた人とは思えない」

希「あっはっはっはww」

絵里「やっぱり、ネズミに対峙する私の姿かしら」

にこ「あはははははww」


絵里vsネズミ


・・・

絵里「この裏ね……」ガタガタ

絵里「もうやめてよ暗いのに! 暗いとこで奇襲って何のいじめよー!」

・・・



絵里「そこから始まって……どうかしら? あの、トラをも恐れぬ」

にこ「そうねぇ」

絵里「ひとりでバリケード作りに勤しんだww」

希「そうやねww」


絵里vsトラ


・・・

絵里「ちょっと冷静沈着に、私、万が一の場合にちょっと、ちょっとバリケード作るわね」

希「バリケードww」

・・・



絵里「みんなそこにいて、私はバリケードを作るからって」

希「ウチ、最初はなんのことかさっぱり分からなかったんよww」

にこ「そうねぇ」

希「明るくなって唖然としたね」

にこ「びっくりしたわねww」

希「これがバリケードと」

にこ「まさかあのスポンジをね、ふにゃふにゃのマットレスをドアにかけていたかと思うとね」

にこ「そしてさっきの洞窟はね、にこはここにいろと、私が先に行くと」

希「ヘビやね、ヘビのところよね」

にこ「ヘビに挑んでいったのよ。そしたら案の定ヘビがいてww 一目散に逃げ帰ってきたからねww」

にこ「きゃーって悲鳴あげたかと思うと、へびへびへびなんて言ってww」

希「はっはっはっはっはっはww」


・・・

にこ「絵里、もう……もう絵里の姿が見えないわよ……」

希「もうもうもう! ウチの周りをコウモリがー!!」

絵里「いやぁぁぁぁあっ!!!」ダダダッ

海未「どうしたんですか絵里?!」

絵里「へび! へびへびへびへびー!」

・・・



絵里「だって怖かったんだもの……」

にこ「あっはっはっはっはっはww」

希「えりちの勇ましさ」

にこ「そうね」

希「ここは私が行くと」

にこ「やっぱり今回光ったのはね」

希「そうやね」

にこ「唯一絵里の勇ましさだけが光ったかたちになったわけね」

希「うんww」

絵里「もうやめてよww」

希「まぁまぁ、ね? たぶんファンのみなさんとはここでお別れなんだろうけど」

絵里「そうね」

にこ「私たちはまだここから帰らなきゃいけないんだから」

絵里「2日かけてね」

にこ「そうよ」

希「さぁさぁ」

絵里「はあ……楽しくなかった」


のぞにこ『あはははははww』


絵里「次は楽しいロケにしてちょうだいね」

希「わかった、うん! 今度は北海道とか行こう!」

にこ「あ、いいわねー! 北海道で魚とか食べたいわ!」

絵里「ハラショー! それはとってもいい考えね!」


~音ノ木坂学院・校庭~


ことり「いかがでしたか? 5週にわたってお送りしてきてまいりました、マレーシアジャングル」


ジャングル探検いかがでしたか?


ことり「5日間……5日間かかったのかな? 2泊3日? うーん、何泊泊まったのか動画じゃ分かんないけど……」

にこ「あはははははww」民族の王と3羽の鳥

ことり「4人とも楽しんで……えと、楽しくないって言ってたけど……」

にこ「なになに」

ことり「いろいろな動物さんたちと会えて本当によかったよねっ」


20種類ほどの生物と出会えました


にこ「よかったわね」

ことり「本当に珍しい、全部で20種類ぐらい? みんな、すごかったね」

にこ「そうなの?」

ことり「みたいだよ? 本当に珍しい動物にたくさん会えて……あのちょうちょもだねっ」

ことり「おさるさんや、サソリ、クマさんもいたよね~」

ことり「それとブンブンでは……マレートラにそっくりの」

にこ「シカに……」


シカに…


ことり「トラに見間違えちゃうほどのシカさん……だったのかな? 動画でもあれは見間違えても……」

にこ「シカたない……」

ことり「シカたない……ww」

にこ「うるさいわよww」

ことり「あ、そういう意味じゃなかったんだねww」

にこ「私がなんか、寒いこと言ったみたいに思われるじゃないの!」

ことり「あははっ♡」

にこ「そんなこと私は思ってないから」

ことり「でもちょっと……」

にこ「ない!」



ことり「あとは……洞窟では、コウモリとかホワイトスネイク?」

洞くつでも貴重な体験をしました

にこ「あったわねぇ」

ことり「あと色々な……喪服チョウにグリーン・ピースって、あれはどういう……?」

にこ『喪服チョウです』


柳生博


ことり「グリーン・ピースで」

にこ『グリーンピースです』

ことり「絵里ちゃんも貴重な体験ができたって喜んでましたよ♪」

ことり「さて、ここで番組をご覧のみなさんにプレゼントがありますっ」

にこ「いえーい」

ことり「タマンヌガラ国立公園のこの素敵なTシャツを」

にこ「おおー」

ことり「なんと5名さま!」

ことり「そして蛍光ピンクが入ったこの……」

にこ「いえーい」

ことり「えっと、キャップを1名さまだね」

ことり「そしてこの、にこちゃんもも使ったというこのリュックを1名さまにプレゼントしたいと思います!」

にこ「いえーい」

ことり「どんどんどんどん、応募してくださいねっ」

にこ「待ってるにこ♡」

ことり「さて、これでマレーシアはおしまいだね」

にこ「そうね」

ことり「次回からはまた違った衣装で前枠と後枠が」

にこ「そうですね」

ことり「楽しみだけど、ちょっと寂しいよね……」

にこ「だからこの際ね、青いのは100円、赤いのは200円で売ろうかなってww」

ことり「そんなこと言ったら、買いますって送られて来ちゃうよ?」

にこ「ウソです」

ことり「あははっ♪ また次回も……続いたら見てくださいね、ことりとの約束ですっ♡」


ことり「……と、最後にもうひとこと」


ことり「絵里ちゃんもにこちゃんも希ちゃんも海未ちゃんも、μ'sはとっても仲良しです!」

ことり「仲間割れとか喧嘩とか、いつもそんなことしてるようなことはありません。これからも仲良しμ'sをよろしくお願いしますねっ」

にこ「それじゃあ最後はやっぱりあれね!いくにこよ~♡」

ことり「わ、わたしも……?」

にこ「当たり前でしょ? さあいくわよ!」

ことり「う……うんっ!」


ことにこ『にっこにっこに~♡』


「マレーシアジャングル探検」完

ありがとうございました
これでおしまいです

また次の企画があればよろしくお願いします

次回のアラスカで大泉さん役を真姫ちゃんにしてもらおうと思ってたんですが……
真姫ちゃんらしくなさすぎるなと思って困っています
藤やん役とケンカしたりボヤいたりがあるので……

読む側としては、どの程度までなら許容できるでしょうか?

アラスカをシェフ西木野で書いてましたが、やっぱりどうもしっくりこないのでアラスカやめます

他の企画を考えるのでもうしばらくお待ちください


対決列島の裏で、残りのメンバーでアラスカ行ってたみたいにしたかったのですが……

凛「日本全国サイコロの旅&十勝十九番勝負」
凛「日本全国サイコロの旅&十勝十九番勝負」 - SSまとめ速報
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たてました

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