小鍛冶健夜を作る一つの物語 (15)

私が負けない理由?そんなもの私も知りませんよ…

いつから?そうですね、始めたときからこれくらいの強さでした

う~ん…まぁもう話しても良いかもしれないですけど…

昔、一度不思議な体験をしてから

私は麻雀を始めたんだと思います

詳しくは思い出せませんがある日突然だったんです

時間も、年も解らないある日のことでした…

健夜「ここ、どこだろう…?」

私はどうしてこんな森の中で立ち尽くしているのか?

誰とここに来たのだろうか?

何も思い出せない…思い出そうとすると頭が痛くなってくる


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健夜「お母さん…?お母さん!」

必死に母の名前を呼んだ

何度も何度も呼んだ

???「健夜?健夜?」

母の声がしてホッとしました

急いで駆け寄って抱きついたんだと思います

健夜「お母さん!!」

???「健夜?健夜?」

母は何度も私の名前を呼ぶものだから、母も相当怖かったんだと思いました

健夜「お母さん、もう大丈夫だよ…?」

顔を見たんです。『母』の顔はそこには無かったんです

???「ス…コヤ…?スコ…ヤ?」

首をもたげて私の顔を覗き込むようにして、大きな目玉と取れかけの鼻

通常の半分程の大きさしかない口をパクパク動かして

健夜「ヒィッ…!?」

私の名前を呼んでるんです

???「オ…イデ…ス…コヤ?スコヤ?」

健夜「いやっ…!いやああああああ!!」

私は無我夢中で逃げました

アレと居てはいけないと本能で判断しました

アレは走ることは出来ないようでした

まるで関節が無いみたいに体を左右にグネグネと曲げながら

私の事を追いかけてきていました

私は走っているんです

アレはのそのそと歩いてきてるんです

距離が離れないんですよ

さっきまでと同じ距離感で私についてくるんです

離れることもそれ以上近付いて来る事も無く

どうしてわたしがこんな目に?

そう思った瞬間

???「健夜?どこに行くのー?」

母の声に変わったんです、本物の母の声に間違いありませんでした

健夜「お母さん!?」

振り返ったらそこには母が居ました

そこは私の家の近所の公園でした

???「もう!遠くに行っちゃいけないっていつも言ってるでしょ!?」

健夜「もう!私もう高校生なんだから大丈夫だって!」

高校生?あ、そうです。これは高校生の頃の話でした

はい、さっきの話もです

それから…あれ?駄目だ…また思い出せなく…

あ、そうそう思い出しました

健夜「ねぇお母さん、私麻雀始めようと思うんだけど…」

???「麻雀?あらいいわね!早速始めましょう!そうしましょう!」

母はとても賛成してくれました

私もとても喜びました

健夜「小鍛冶健夜です、よろしくお願いします」

次の日には麻雀部に入部しました

イッパイ打ったんですけど、負けなかったんです

牌を触るのも初めてでした

ルールも知らなかったんですよ?

でも出来たんです、私は

不思議ですか?そんな事無いと思いますよ?

そうですか…特別な事ですか?

何もしていません。ただ…

麻雀をしていると、アレが出てくるんですよ…

私は麻雀を打ってる時にはアレから逃げてるんです

どれだけ逃げても距離は変わらない

強い人と闘う時にはアレと距離が少しずつ縮まるんです…

必死に逃げて逃げて

場面が変わると私は麻雀に勝ってるんです

え?世界戦ですか…?はい…

私、一度負けたことが有るんですね?

その時は…大きな体でした

歩幅や容姿はアレと変わらないんですけど…

口から涎を垂らしながら笑ってるんです

???「ガッ…ヒヒハ…ヤット…ツカマエラレル…ヒヒ」ジュルリ

健夜「やだっ…!?なんで!?なんで逃げられないの!?」

必死に走ったんです、でもアレはゆっくり私に迫ってきました

アレは私を捕まえて、何度も何度も私を犯しました

乱暴に私の体を使って、醜悪な容姿と

吐き気を催す臭気に抱かれたんですよ私

場面が変わったとき私は病院に居ました

倒れたらしいんです、試合が終わってから

まだ生々しく残るアレの感触に何度も何度も吐きました

私は心が壊れてしまったんだと思いました

それから地方の小さなクラブチームで麻雀をしてましたが

麻雀をしててもアレが出てこなくなったんです

はい、不思議なことですよね?

それから国内で一切負けてません

生涯で負けたのは一度きりです

もういいんですか?ハイ、失礼します



以上が小鍛冶健夜氏のカウンセリング中の映像の一部である

なお、小鍛冶健夜氏は現在もプロとして活躍しているものの

対局中に笑顔を見せた事はなく、どこか恐怖に歪んだ表情を浮かべている

彼女が麻雀を始めたきっかけや、その強さに今回の件が絡んでいるのではないかと思う

私は今後も彼女から話を聞いていきたいと思う…


「小鍛冶健夜を作る一つの物語」  ‐了‐

何でこんな物書いたか自分でも解りませんし

物語の中の設定も良くわかりません…

本当にどうかしてたんだと思います

お目汚し失礼しました

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